JPH11295427A - シンチレータアレイの作製方法 - Google Patents

シンチレータアレイの作製方法

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JPH11295427A
JPH11295427A JP10462598A JP10462598A JPH11295427A JP H11295427 A JPH11295427 A JP H11295427A JP 10462598 A JP10462598 A JP 10462598A JP 10462598 A JP10462598 A JP 10462598A JP H11295427 A JPH11295427 A JP H11295427A
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JP
Japan
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separator
adhesive
jig
scintillator
array
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JP10462598A
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English (en)
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Shigenori Sekine
重典 関根
Shuichi Kawasaki
秀一 川崎
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NIPPON KESSHO KOGAKU KK
Original Assignee
NIPPON KESSHO KOGAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】極めて安価な離型剤を極めて容易に塗布するこ
とができ、離型剤層を薄く且つ均一にでき、ジグの表面
へのエポキシ系接着剤の固着を防止しながら精度に優れ
たセパレーター付きシンチレータアレイを作製する方法
を提供する。 【解決手段】シンチレータとセパレーターとが交互に配
列されており且つ接着剤で接着されているセパレーター
付きシンチレータアレイをジグを利用して作製する方法
において、完全にフッ素化された不活性液体中で合成さ
れた撥水性高機能フッ素系ホモポリマー溶液を該ジグの
表面に塗布し、乾燥させて薄膜を形成して得た該薄膜付
きジグを用いてシンチレータ及びセパレーターを所定の
アレイ状に位置決めして組み立て、その状態に固定する
こと、及び接着剤としてエポキシ系接着剤を用いる、セ
パレーター付きシンチレータアレイの作製方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジグを利用し且つ
接着剤を用いてセパレーター付きシンチレータアレイを
作製する方法に関し、より詳しくは、接着剤としてエポ
キシ系接着剤を用いるが、ジグの表面に特定の離型剤を
塗布することによってジグの表面へのエポキシ系接着剤
の固着を防止しながら精度に優れたセパレーター付きシ
ンチレータアレイを作製する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】放射線検出器は一般的には多数(例え
ば、10個、16個、20個、24個、32個、48
個)のチャンネルを有するフォトダイオードアレイとシ
ンチレータアレイとの組合せで構成されている。従来、
放射線検出器の作製方法として種々の方法が採用されて
おり、その一つの方法として、所定数のチャンネルを有
するフォトダイオードアレイと、それに対応するチャン
ネル配置のセパレーター付きシンチレータアレイとをそ
れぞれ別個に作製し、それらを重ね合わせて固定する方
法が採用されている。
【0003】上記のような所定数のチャンネルを有する
シンチレータアレイにおいては、シンチレータ(通常は
直方体状のシンチレータ)とセパレーターとが交互に配
列されて接着されており、その作製方法としては、個々
の部品となるシンチレータ及びセパレーターに接着剤を
塗布し、平坦面上でシンチレータとセパレーターとを交
互に所望のアレイ形状に配置して組み立て、ジグを利用
して直交する2方向から圧を加えて規定の総幅及び長さ
に成形し、接着剤を硬化させて固定する方法を採用して
いる。この際に用いる接着剤としては、シンチレータア
レイに要求される耐久性等を考慮してエポキシ系接着剤
等の強度の高い接着剤が用いられている。
【0004】上記の作製方法においては、手作業では塗
布する接着剤の量を制御することは難しく、また、各部
品間に気泡等が残存しないように十分な量の接着剤が塗
布されており、接着剤層の厚みも一般的には数μm程度
であるので、圧を加えた際に余分の接着剤のはみ出しが
起こる。このはみ出した接着剤はジグの表面にも付着
し、接着剤の硬化時にジグの表面に固着してしまい、接
着剤としてエポキシ系接着剤を用いた場合にはその固着
物の除去が面倒になる。それで、その予防としてジグの
表面に離型剤を塗布している。
【0005】また、直方体状のシンチレータとセパレー
ターとが交互に配列されて接着されているセパレーター
付きシンチレータアレイの作製方法として、接着剤の塗
布されていないシンチレータ及びセパレーターを平面定
盤上で所定のアレイ状に精度良く位置決めして組み立
て、ジグを利用して直交する2方向から圧を加えてその
状態に固定したままで、フォトダイオードに対面させる
面とは反対側の面側からディスペンサー等を用いてシン
チレータとセパレーターとの境界部にエポキシ樹脂系接
着剤を塗布し、毛細管現象でシンチレータとセパレータ
ーとの界面の隙間に流し込ませ、硬化させる方法も可能
であるが、この場合も接着剤はジグの表面にも付着する
可能性があり、上記と同じ問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ジグの表面へのエポキ
シ系接着剤の固着を防止するためにジグの表面に離型剤
を塗布しており、通常はテフロンのコーティングを用い
ている。しかしながら、このテフロンコーティングはコ
スト高となるだけでなく、得られる膜厚は20〜30μ
mとなり、特にコーナー部分やエッジ部分で厚みが不均
一となる。このため、ジグを利用して型締めすると、ジ
グ表面の受ける圧の変化に起因してテフロンコーティン
グ層が部分的に剥離することがある。また、ジグの機械
加工を精密に行っても、このようなテフロンコーティン
グの膜厚の不均一性に起因して、ジグの精度が低下し、
その結果として得られるセパレーター付きシンチレータ
アレイの精度も低下する。
【0007】ジグの表面に離型剤を塗布するその他の方
法としては、市販されているシリコーンスプレー又はテ
フロンスプレーを使用する方法がある。しかし、このシ
リコーンスプレーを使用する場合には、エポキシ系接着
剤を適切に硬化させるために熱を加えるのでその離型効
果が低下し、段々とエポキシ系接着剤が固着するように
なる。また、テフロンスプレーを使用する場合には、ス
プレー後の乾燥で粉が発生し、また塗膜をあまり薄くす
ることはできない。
【0008】本発明は、極めて安価な離型剤を極めて容
易に塗布することができ、離型剤層を薄く且つ均一にで
き、従ってジグの表面へのエポキシ系接着剤の固着を防
止しながら精度に優れたセパレーター付きシンチレータ
アレイを作製する方法を提供することを課題としてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成するために鋭意検討した結果、精密部品、電子
基板等に用いる防湿コーティング剤として市販されてい
る特定のフッ素系ホモポリマー溶液、即ち、完全にフッ
素化された不活性液体中で合成された撥水性高機能フッ
素系ホモポリマー溶液又はその希釈溶液をジグの表面に
塗布し、乾燥させて薄膜を形成することにより、上記目
的が達成されることを見いだし、本発明を完成した。
【0010】即ち、本発明のセパレーター付きシンチレ
ータアレイの作製方法は、シンチレータとセパレーター
とが交互に配列されており且つ接着剤で接着されている
セパレーター付きシンチレータアレイをジグを利用して
作製する方法において、完全にフッ素化された不活性液
体中で合成された撥水性高機能フッ素系ホモポリマー溶
液を該ジグの表面に塗布し、乾燥させて薄膜を形成して
得た該薄膜付きジグを用いてシンチレータ及びセパレー
ターを所定のアレイ状に位置決めして組み立て、その状
態に固定すること、及び接着剤としてエポキシ系接着剤
を用いることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いることのできるシン
チレータは、例えば、タングステン酸カドミウム(Cd
WO4 、CWO)、タングステン酸亜鉛(ZnW
4 )、タングステン酸マグネシウム(MgWO4 )、
タリウム添加のヨウ化セシウム(CsI:Tl)、ゲル
マニウム酸ビスマス(Bi4 Ge3 12)、ガドリニウ
ム系セラミック(GOS)等の物質で作られた直方体状
のものである。その他、カドミウムテルライド(CdT
e)等の直接変換素子にも応用できる。
【0012】本発明で用いることのできるセパレーター
としては、例えば、鉛、タンタル、タングステン、モリ
ブデン等の重金属の薄板、シートの両面に光反射層とし
て白色塗料を塗布したもの、白色プラスチックシートが
ある。本発明においては、セパレーターは単なるセパレ
ーターであっても良く、あるいはセパレーター兼コリメ
ーター又はリコレクターであっても良い。
【0013】本発明で用いることのできるエポキシ樹脂
系接着剤は、従来、セパレーター付きシンチレータアレ
イの作製に使用されているいずれのものでもよく、或い
はシンチレータとセパレーターとの界面にエポキシ樹脂
系接着剤を毛細管現象で流し込ませる場合には、毛細管
現象で浸透し得る程度の粘度、流動性を有するものであ
ればいかなるものであっても良い。
【0014】本発明で用いることのできる完全にフッ素
化された不活性液体中で合成された撥水性高機能フッ素
系ホモポリマー溶液としては、例えば住友スリーエム株
式会社からフロラードFC−722として市販されてい
るもの又はパーフロロカーボン液等で希釈した希釈溶液
を挙げることができる。このフロラードFC−722は
固形分濃度2%の透明溶液で、安価であり、速乾性であ
り(室温で15〜20秒で乾燥する)、単にディップコ
ーティングするだけでジグに均一な薄い被膜を形成する
ことができる。勿論、はけ塗り法、スプレー法、スピン
コート法等で被膜を形成することもできる。
【0015】フロラードFC−722原液を用い、ディ
ップコーティング法によってジグの表面に被膜を形成す
ると厚さが約1μmの乾燥被膜が形成される。また、フ
ロラードFC−722を希釈して用いることにより乾燥
被膜を更に薄くすること、即ち1μm未満、例えば0.
5μmにすることができる。このように薄い被膜であっ
ても離型剤として十分に機能し、ジグの表面へのエポキ
シ系接着剤の固着を防止することができる。
【0016】残念ながら、フロラードFC−722から
形成された被膜は耐久性に乏しいので、セパレーター付
きシンチレータアレイの作製操作を1〜2回繰り返す毎
に、上記の撥水性高機能フッ素系ホモポリマー溶液を該
ジグの表面に塗布し、乾燥させて薄膜を形成する操作を
繰り返すことが必要である。しかしながら、上記したよ
うに、フロラードFC−722は安価であり、単にディ
ップコーティングするだけでジグに均一な薄い被膜を形
成することができるので、セパレーター付きシンチレー
タアレイの作製操作を1回繰り返す毎に、フロラードF
C−722を該ジグの表面に塗布し、乾燥させて薄膜を
形成する操作を繰り返しても、費用の面、作業の面、被
膜の厚み精度の面等で問題になることはない。
【0017】
【実施例】個々の部品となる20個のCWO製シンチレ
ータ及び21枚の鉛シートの両面に白色塗料を塗布した
セパレーターにそれぞれエポキシ系接着剤を塗布した。
これらのシンチレータとセパレーターとを、平面定盤上
で交互にアレイ形状に配置して組み立て、ジグを利用し
て平面定盤面に平行な直交する2方向からジグ押圧面を
介して圧を加えて規定の総幅及び長さに成形した。この
平面定盤のアレイに対面する面にスプレー法によってフ
ロラードFC−722を塗布し、約20秒間乾燥させて
厚さ約1μmの薄膜を形成して得た薄膜付き平面定盤を
利用し、またジグとしてディップコーティング法によっ
てジグの表面にフロラードFC−722を塗布し、約2
0秒間乾燥させて厚さ約1μmの薄膜を形成して得た該
薄膜付きジグを用いた。このジグを利用しての加圧によ
ってエポキシ系接着剤がはみ出し、はみ出したエポキシ
系接着剤はジグの表面にも付着した。この状態で接着剤
を硬化させたが、ジグの表面に付着していたエポキシ系
接着剤の硬化物はジグの表面から容易に剥離できた。セ
パレーター付きシンチレータアレイの作製操作を1回繰
り返す毎に、フロラードFC−722を平面定盤及びジ
グの表面に塗布し、乾燥させて薄膜を形成する操作を繰
り返し、これらの各操作を20回繰り返したが何ら異常
は認められず、精度に優れたセパレーター付きシンチレ
ータアレイを得ることができた。
【0018】
【発明の効果】本発明のセパレーター付きシンチレータ
アレイの作製方法を実施することにより、離型剤層を薄
く且つ均一にでき、従ってジグの表面へのエポキシ系接
着剤の固着を防止しながら精度に優れたセパレーター付
きシンチレータアレイを作製することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シンチレータとセパレーターとが交互に配
    列されており且つ接着剤で接着されているセパレーター
    付きシンチレータアレイをジグを利用して作製する方法
    において、完全にフッ素化された不活性液体中で合成さ
    れた撥水性高機能フッ素系ホモポリマー溶液を該ジグの
    表面に塗布し、乾燥させて薄膜を形成して得た該薄膜付
    きジグを用いてシンチレータ及びセパレーターを所定の
    アレイ状に位置決めして組み立て、その状態に固定する
    こと、及び接着剤としてエポキシ系接着剤を用いること
    を特徴とするセパレーター付きシンチレータアレイの作
    製方法。
  2. 【請求項2】上記の撥水性高機能フッ素系ホモポリマー
    溶液がフロラードFC−722又はその希釈溶液である
    ことを特徴とする請求項1記載の作製方法。
  3. 【請求項3】上記のセパレーター付きシンチレータアレ
    イの作製操作を1〜2回繰り返す毎に、上記の撥水性高
    機能フッ素系ホモポリマー溶液を該ジグの表面に塗布
    し、乾燥させて薄膜を形成する操作を繰り返すことを特
    徴とする請求項1又は2記載の作製方法。
JP10462598A 1998-04-15 1998-04-15 シンチレータアレイの作製方法 Withdrawn JPH11295427A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012015384A (ja) * 2010-07-02 2012-01-19 Nec Tokin Corp 電子デバイス並びに下面電極型固体電解コンデンサおよびその製造方法

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Date Code Title Description
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Effective date: 20050705