JPH11294631A - 流量コントローラ - Google Patents

流量コントローラ

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JPH11294631A
JPH11294631A JP9922998A JP9922998A JPH11294631A JP H11294631 A JPH11294631 A JP H11294631A JP 9922998 A JP9922998 A JP 9922998A JP 9922998 A JP9922998 A JP 9922998A JP H11294631 A JPH11294631 A JP H11294631A
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茂 林本
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    • G05CONTROLLING; REGULATING
    • G05DSYSTEMS FOR CONTROLLING OR REGULATING NON-ELECTRIC VARIABLES
    • G05D7/00Control of flow
    • G05D7/06Control of flow characterised by the use of electric means
    • G05D7/0617Control of flow characterised by the use of electric means specially adapted for fluid materials
    • G05D7/0629Control of flow characterised by the use of electric means specially adapted for fluid materials characterised by the type of regulator means
    • G05D7/0635Control of flow characterised by the use of electric means specially adapted for fluid materials characterised by the type of regulator means by action on throttling means

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  • Flow Control (AREA)
  • Indication Of The Valve Opening Or Closing Status (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成でノズルの目づまりを検出し、そ
の目づまり状態に応じてガス流量を適正に制御するこ
と。 【解決手段】 流量コントローラは、音速ノズル1、バ
ルブ2、圧力センサ3、コントローラ5及び制御装置6
を備える。ノズル1は供給されるガス圧力に応じた流量
のガスを流出させる。バルブ2は、ノズル1に供給され
るガス圧力を調整し、ノズル1に対するガス流を遮断す
る。圧力センサ3は、ノズル1に供給されるガス圧力を
測定する。コントローラ5は、ノズル1からのガス流量
を制御するために、圧力センサ3の測定結果に基づきバ
ルブ2を制御し、ノズル1に対するガス圧力を制御す
る。コントローラ5は、ノズル1に対するガス流をバル
ブ2で遮断させたときに圧力センサ3で測定される圧力
降下に基づき、ノズル2の目づまりを判定する。コント
ローラ5及び制御装置6は、その目づまりの判定結果に
基づき、バルブ2の制御を補正し、ノズル1に供給され
るガス圧力を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、半導体
製造工程においてプロセスガス、パージガス等のガス流
量を制御するために使用される流量コントローラに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば半導体製造工程では、
プロセスガス、パージガスの流量を制御するのにマスフ
ローコントローラ(以下[MFC]という)が一般に使
用されてきた。ここで、MFCは、ガス流量を測定する
熱式センサを備え、そのセンサが80〜120℃に加熱
されてガスに直接晒されるセンサ部を有する。従って、
MFCの場合、熱分解し易いオゾン等のガスを制御対象
にすることができない。一方、イオン・インプランテー
ション(注入器)等においてガス流量を制御するには、
2CCM程度の微少流量で制御する必要があるが、MF
Cでは、このような微少流量の制御が困難であった。
【0003】そこで、上記のような流量制御を行うに
は、加熱部がなく、微少流量に対応可能なデバイスを使
用する必要があり、それに好適な音速ノズルを使用した
流量コントローラが近年提案されている。
【0004】図16に示すように、この音速ノズル式の
流量コントローラは、音速ノズル31と呼ばれ、校正さ
れた細孔を有するノズルと、ガス圧力を制御するための
電子レギュレータ32と、ガス圧力を測定するための圧
力センサ33と、ガス温度を測定するための温度センサ
34と、各センサ33,34の測定結果に基づいて電子
レギュレータ32を制御するためのコントローラ35と
を備える。音速ノズル31は、例えば、50〜200C
CM、直径約0.1ミリ、20LMで約1.2ミリ、5
0LMで約2.4ミリの細孔を有するものである。ここ
で、音速ノズル31と同様の機能を有する可変ノズルを
代用することもできる。この流量コントローラは、ガス
圧力を電子レギュレータ32を使用して所定値に設定す
ることにより、音速ノズル31から噴出されるガス流量
を所定値に制御するようにしたものである。この流量コ
ントローラは、電子レギュレータ32及び音速ノズル3
1というシンプルな基本構成を有するものであることか
ら、信頼性が高く、ガス系の配管をシンプルなものにす
ることができ、装置全体のコスト低減を図る上でメリッ
トが大きいものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
音速ノズル式の流量コントローラでは、音速ノズル31
の細孔が極めて細いことから、目づまりを起こすおそれ
があり、目づまりが起きた場合には、制御されるガス流
量に誤差が生じるおそれがある。特に、プロセスガスラ
インでは、酸化物等のパーティクル(微少なゴミ)が発
生するおそれがあり、そのパーティクルが音速ノズル3
1に詰まるというおそれがある。又、この流量コントロ
ーラでは、ガス圧力を制御することによりガス流量を制
御するというオープンループ制御が採用されており、ガ
ス流量を直接測定してその流量を制御するといったフィ
ードバック制御は採用されていない。従って、音速ノズ
ル31のの目づまりによりガス流量に誤差が生じても、
それを検出することができず、作業者が誤差の発生を知
って直ちに対策を講じることができない。更に、オープ
ンループ制御では、流量コントローラ自体でガス流量を
自己補正することも困難である。このため、流量コント
ローラの信頼性を上げるために、その外部にマスフロー
メータや流量モニタリングシステム等の流量検定手段を
別途に設けてガス流量を検定する必要が生じる。この結
果、装置の全体構成が複雑化したり、そのメンテナンス
性が悪化したり、コストアップしたりするという問題が
あった。
【0006】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、その第1の目的は、ノズルを用いた流量コ
ントローラにおいて、簡単な構成でノズルの目づまりを
検出可能にすることにある。この発明の第2の目的は、
第1の目的に加え、ノズルの目づまり状態に応じてガス
流量を適正に制御可能にすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1に記載の発明は、その上流側に供給
されるガス圧力に応じた流量のガスをその下流側へ流出
させるノズルと、ノズルの上流側に供給されるガス圧力
を調整するための圧力調整手段と、ノズルの上流側に供
給されるガス圧力を所定値に調整することによりノズル
の下流側へ流出するガス流量を目標値に制御するため
に、圧力調整手段を制御するための圧力制御手段とを備
えた流量コントローラにおいて、圧力調整手段とノズル
との間のガス流を遮断するためのガス流遮断手段と、そ
のガス流遮断手段により圧力調整手段とノズルとの間の
ガス流が遮断されたときに、ガス流遮断手段とノズルと
の間のガス圧力の降下を検出するための圧力降下検出手
段と、その検出されるガス圧力の降下の状態に基づいて
ノズルの目づまり状態を判定するための目づまり判定手
段とを備えたことを趣旨とする。
【0008】上記の発明の構成によれば、通常の使用時
には、圧力制御手段が圧力調整手段を制御する。これに
より、ノズルの上流側に供給されるガス圧力が所定値に
調整され、ノズルの下流側に流出するガス流量が目標値
に制御される。ここで、ノズルに目づまりがなければ、
ノズルからのガス流量がノズルの上流側に供給されるガ
ス圧力に応じた目標値に適正に制御されることになる。
しかし、ノズルに目づまりがあると、ノズルからのガス
流量がノズルの上流側に供給されるガス圧力に応じた目
標値に制御されなくなり、ガス流量に誤差を生じること
になる。そこで、通常の使用時に先立ってノズルの目づ
まりを検出するために、ガス流量遮断手段を動作させ、
圧力調整手段とズルとの間のガス流を遮断する。このと
き、圧力調整手段とズルとの間に残留するガス圧力は、
そのガスがノズルから徐々に流出することにより、経時
的に降下することになる。従って、このときにガス流遮
断手段とノズルとの間のガス圧力の降下を圧力降下検出
手段により検出し、その検出されるガス圧力の降下の状
態に基づいて目づまり判定手段が判定を行うことによ
り、外部に流量検定手段を別途に設けることなく、ノズ
ルの目づまり状態が判定される。
【0009】上記第2の目的を達成するために、請求項
2に記載の発明は、請求項1の発明の構成において、ノ
ズルの下流側へ流出するガス流量が目標値となるよう
に、圧力調整手段によるガス圧力の調整を、判定される
目づまり状態に基づいて補正するための圧力補正手段を
備えたことを趣旨とする。
【0010】上記の発明の構成によれば、請求項1の発
明の作用に加え、圧力補正手段を動作させることによ
り、上記判定される目づまり状態に基づいて圧力調整手
段によるガス圧力の調整が補正され、ノズルの下流側へ
流出するガス流量が補正される。
【0011】上記第2の目的を達成するために、請求項
3に記載の発明は、請求項2の発明の構成において、圧
力補正手段は、判定される目づまり状態に基づいてガス
流量の誤差を算出し、その算出される誤差に基づいて圧
力調整手段によるガス圧力の調整を自動補正するための
自動補正手段を含むことを趣旨とする。
【0012】上記の発明の構成によれば、請求項2の発
明の圧力補正手段の動作が、自動補正手段の動作により
具体化される。即ち、判定される目づまり状態に基づい
て自動補正手段によりガス流量の誤差が算出される。更
に、その算出される誤差に基づいて圧力調整手段による
ガス圧力の調整が自動補正手段により補正されることに
より、ガス流量の誤差が自動的に補正される。
【0013】上記第2の目的を達成するために、請求項
4に記載の発明は、請求項2の発明の構成において、圧
力補正手段は、判定される目づまり状態に基づいてガス
流量の誤差を算出するための誤差算出手段と、その算出
されるガス流量の誤差を表示するための表示手段と、表
示されるガス流量の誤差に基づいて圧力調整手段による
ガス圧力の調整を作業者が人為補正するための人為補正
手段とを含むことを趣旨とする。
【0014】上記の発明の構成によれば、請求項2の発
明の圧力補正手段の動作が、誤差算出手段、表示手段及
び人為補正手段の動作により具体化される。即ち、判定
される目づまり状態に基づいて誤差算出手段によりガス
流量の誤差が算出される。更に、その算出されるガス流
量の誤差が表示手段に表示される。そして、その表示さ
れるガス流量の誤差に基づいて作業者が人為補正手段を
操作して圧力調整手段によるガス圧力の調整を人為補正
することにより、ガス流量の誤差が適宜に補正される。
【0015】上記第2の目的を達成するために、請求項
5に記載の発明は、請求項1の発明の構成において、ノ
ズルを、その開度を変更可能にした可変ノズルとし、可
変ノズルの下流側へ流出するガス流量が目標値となるよ
うに、判定される目づまり状態に基づいて可変ノズルの
開度を補正するための開度補正手段を備えたことを趣旨
とする。
【0016】上記の発明の構成によれば、請求項1の発
明の作用に加え、開度補正手段を動作させることによ
り、上記判定される目づまり状態に基づいて可変ノズル
の開度が補正される。これにより、可変ノズルの下流側
へ流出するガス流量が、目づまりの状態に応じて目標値
に補正される。
【0017】上記第2の目的を達成するために、請求項
6に記載の発明は、請求項5の発明の構成において、開
度補正手段は、判定される目づまり状態を所定の基準値
と比較することにより可変ノズルの開度を自動補正する
ための自動補正手段を含むことを趣旨とする。
【0018】上記の構成によれば、請求項5の発明の開
度補正手段の動作が、自動補正手段の動作により具体化
される。即ち、自動補正手段が、判定される目づまり状
態を所定の基準値と比較することにより、可変ノズルの
開度が自動補正される。これにより、ガス流量の誤差が
自動的に補正される。
【0019】上記第2の目的を達成するために、請求項
7に記載の発明は、請求項5の発明の構成において、開
度補正手段は、判定される目づまり状態及びそれと比較
されるべき所定の基準値を表示するための表示手段と、
それら表示される目づまり状態及び所定の基準値に基づ
いて可変ノズルの開度を作業者が人為補正するための人
為補正手段とを含むことを趣旨とする。
【0020】上記の発明の構成によれば、請求項5の発
明の開度補正手段の動作が、表示手段及び人為補正手段
の動作により具体化される。即ち、判定される目づまり
状態及び所定の基準値が表示手段に表示される。そし
て、その表示される目づまり状態及び所定の基準値に基
づいて作業者が人為補正手段を操作して可変ノズルの開
度を人為補正することにより、ガス流量の誤差が適宜に
補正される。
【0021】上記第2の目的を達成するために、請求項
8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7の何れか一つ
の発明の構成において、判定される目づまり状態が所定
の許容状態を超えたときに、ノズルが異常であるものと
してその異常を報知するための異常報知手段を備えたこ
とを趣旨とする。
【0022】上記の発明の構成によれば、請求項1乃至
請求項7の何れか一つの発明の作用に加え、判定される
目づまり状態が所定の許容状態を超えてノズルが異常と
なったときに、異常報知手段によりそのことが報知され
る。従って、作業者はこの報知を受けてノズルの異常を
認識し、ノズルを正常なものと交換することができるよ
うになる。
【0023】
【発明の実施の形態】[第1の実施の形態]以下、本発
明の流量コントローラを具体化した第1の実施の形態を
図面を参照して詳細に説明する。
【0024】図1に本実施の形態に係る音速ノズル式の
流量コントローラの概略構成図を示す。この流量コント
ローラは、半導体製造装置において、プロセスガスの流
量を制御するために使用される。この流量コントローラ
は、音速ノズル1、エアオペレート式のバルブ2、圧力
センサ3、温度センサ4及びコントローラ5を備える。
音速ノズル1は、校正された細孔を有するものであり、
その上流側に供給されるガス圧力に応じた流量のガスを
その下流側へ流出させるものである。バルブ2は、音速
ノズル1の上流側に供給されるガス圧力を調整(制御)
する機能を有するものであり、本発明の圧力調整手段に
相当する。圧力センサ3は、音速ノズル1に供給される
ガス圧力を測定する機能を有するものである。温度セン
サ4は、音速ノズル1に供給されるガス温度を測定する
機能を有するものである。コントローラ5は、圧力セン
サ3及び温度センサ4の測定結果に基づいてバルブ2を
制御する機能を有するものである。コントローラ5は、
本発明の圧力制御手段、目づまり判定手段及び圧力補正
手段を構成する。このコントローラ5は、中央処理装置
(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダム
アクセスメモリ(RAM)、バックアップRAM及び入
出力回路等の周知の構成を備えたものである。ROMは
流量制御を含む各種制御に係る制御プログラムを予め記
憶している。コントローラ(そのCPU)5は、これら
の制御プログラムに従って各種制御を実行する。
【0025】コントローラ5は、圧力制御システムを含
む。このシステムは、音速ノズル1に供給されるガス圧
力を、所定の設定圧力に調整するために、圧力センサ3
からの圧力信号に基づいてバルブ2に圧力設定信号を出
力することにより、バルブ2の開度を連続的変化をもっ
て制御するものである。このシステムは、圧力センサ3
とバルブ2との間の入出力回路、CPU及び各種メモリ
等よりなるハード構成と、バルブ2を制御するためのR
OMに格納された制御プログラムとを含むものである。
このシステムは、音速ノズル1の上流側に供給されるガ
ス圧力を所定値に調整することにより、音速ノズル1の
下流側へ流出するガス流量を所定の目標値に制御するた
めに、バルブ2の開度を制御するものである。
【0026】コントローラ5は、更に、温度チェックシ
ステムを含む。このシステムは、音速ノズル1に供給さ
れるガス温度を測定し、チェックするためのものであ
る。このシステムは、温度センサ4との間の入出力回
路、CPU及び各種メモリ等よりなるハード構成と、温
度の測定結果を圧力制御システム及び後述する流量変化
チェックシステムの制御へ反映させるためのROMに格
納された制御プログラムを含むものである。
【0027】これらの構成は、流量コントローラの基本
構成であり、従来の流量コントローラのそれと同等であ
る。但し、従来の流量コントローラでは、バルブ2の代
わりに電子レギュレータ32が使用されている。流量コ
ントローラは、音速ノズル1の上流側に供給されるガス
圧力を所定値に設定することにより、音速ノズル1の下
流側へ流出するガス流量を所定の目標値に制御するよう
にしたものである。この音速ノズル1は、「ノズル下流
側を真空に近い低圧状態にし、ノズル1を通して、ノズ
ル上流側のガスを流出させた場合、ノズル下流側の気体
の温度、圧力が一定で、ノズル前後の圧力差がある限界
圧力差以上のときは、ノズル下流側の圧力が変わっても
常に臨界流量として一定流量が保たれる。」という基本
原理を利用したものである。
【0028】図2に音速ノズル1の圧力流量特性のグラ
フを示す。このグラフにおいて、「圧力」はノズル上流
側に供給されるガス圧力であり、「流量」はノズル下流
側へのガス流量を意味する。グラフに示す「音速領域」
では、流量は圧力に対してほぼ直線性をもって変化し、
「音速領域」以外の低圧域では、若干曲線性をもって変
化することが分かる。ノズル上流側の圧力とノズル下流
側の圧力との比をある値にしたとき、ノズルを通るガス
の流速は音速を超える。このとき、ノズル下流側の圧力
変化はノズル上流側へ伝わるスピードを超えることがで
きず、ノズル下流側の圧力が変化しても、ノズル上流側
の圧力のみでガス流量が決まる。「音速領域」とは、こ
のような関係が得られる圧力領域を意味するものであ
る。
【0029】流量コントローラは、上記のように基本構
成がシンプルであることから、信頼性が高く、ガス系の
配管をシンプルなものにすることができ、装置全体のコ
スト低減に寄与する。
【0030】以上が流量コントローラの通常動作、即
ち、音速ノズル1から流出するガス流量を目標値に制御
する動作を実現するための基本構成である。この基本構
成に加え、この流量コントローラは、音速ノズル1の目
づまりを検出するための構成と、その目づまり状態に応
じて、同ノズル1に供給されるガス圧力を補正し、同ノ
ズル1からのガス流量を補正・制御するための構成を備
える。
【0031】即ち、この実施の形態では、バルブ2に対
し、音速ノズル1に供給されるガス流れを遮断するため
の機能を与え、本発明のガス流遮断手段を構成してい
る。つまり、ガス流れを遮断するために、バルブ2を全
閉可能な構成としている。この構成自体は、エアーオペ
レート式のバルブ2が持つ本来の構成により得られるも
のである。この実施の形態では、圧力制御機能とガス遮
断機能を併せ持つバルブとして、エアーオペレート式の
バルブ2を使用しているが、その他に、電磁ソレノイド
式、ピエゾ式等のバルブを代わりに使用することもでき
る。
【0032】この実施の形態では、更に、圧力センサ3
に、バルブ2により同バルブ2と音速ノズル1との間の
ガス流が遮断されたときに、バルブ2と音速ノズル1と
の間のガス圧力の降下を検出するための機能を与え、本
発明の圧力降下検出手段としている。つまり、音速ノズ
ル1が目づまりすると、その下流側へのガス流量が変化
することから、圧力降下によって流量変化を検出するた
めの機能を、圧力センサ3に与えているのである。
【0033】上記各機能構成に合わせて、コントローラ
5の中の圧力制御システムは、流量変化チェックシステ
ムを兼用している。この流量変化チェックシステムは、
音速ノズル1からのガス流量の変化をチェックするため
に、上記のように検出されるガス圧力の降下状態に基づ
いて音速ノズル1の目づまり状態を判定するためのもの
である。このシステムは、圧力制御システムのために兼
用されるハード構成と、目づまり状態を判定し、その判
定結果を出力するためのROMに格納された制御プログ
ラム等とを含むものである。
【0034】この実施の形態では、図1に示すように音
速ノズル1、バルブ2、圧力センサ3、温度センサ4及
びコントローラ5等の部材が一つのケーシングに収容さ
れることによりユニット化され、コントロールユニット
29が構成されている。
【0035】加えて、この実施の形態では、コントロー
ラ5に接続された制御装置6及びその付属機器としての
キーボード7、ディスプレイ装置8及びアラームランプ
9を備える。制御装置6は、中央処理装置(CPU)、
読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモ
リ(RAM)、バックアップRAM及び入出力回路等の
周知の構成を備えたものである。ROMは各種制御に係
る制御プログラムを予め記憶している。制御装置(その
CPU)6は、これらの制御プログラムに従って各種制
御を実行する。制御装置6は、音速ノズル1からのガス
流量が所定の目標値となるように、音速ノズル1の上流
側に供給されるガス圧力を、音速ノズル1の目づまり状
態に基づいて補正するための機能を有するものである。
制御装置6は、コントローラ5と共に本発明の圧力補正
手段を構成する。キーボード7は、音速ノズル1のガス
流量に係る流量設定値(目標値)を任意に入力したり、
その設定流量を補正するための補正値を任意に入力した
りするために作業者に操作されるものである。ディスプ
レイ装置8は、流量コントローラの運転状態に係るデー
タ、即ち流量設定値及び補正値等に係るデータを表示す
るためのものである。
【0036】この実施の形態では、上記圧力補正のため
の機能として、自動補正機能と人為補正機能とを兼ね備
える。即ち、自動補正機能は、制御装置6及びコントロ
ーラ5によって発揮されるものである。コントローラ5
の流量変化チェックシステムは、判定される音速ノズル
1の目づまり状態に基づいてガス流量の誤差を算出す
る。同システムは、更に、その誤差を補正するための目
づまり補正値を算出し、その算出結果を目づまり補正値
信号として制御装置5へ出力する。制御装置5は、予め
設定された流量設定値を、入力された目づまり補正値に
より補正することにより、補正後の流量設定値を決定
し、流量設定値信号としてコントローラ5へ出力する。
コントローラ5の圧力制御システムは、流量コントロー
ラを通常の動作で使用する時に、音速ノズル1からのガ
ス流量を補正するために、上記補正後の流量設定値に基
づいてバルブ2の開度を制御することにより、同ノズル
1の上流側に供給されるガス圧力の調整を自動的に補正
する。この実施の形態において、コントローラ5及び制
御装置6は、本発明の自動補正手段を構成する。
【0037】一方、人為補正機能は、コントローラ5及
び制御装置6に加え、キーボード7及びディスプレイ装
置8によって発揮される。ここで、コントローラ5の流
量変化チェックシステムは、判定される音速ノズル1の
目づまり状態に基づいてガス流量の誤差(これに相当す
る要素を含む。)を算出する。同システムは、その誤差
を補正するための目づまり補正値を算出し、その算出結
果を目づまり補正値信号として制御装置6へ出力する。
制御装置6は、その目づまり補正値をガス流量の誤差と
してディスプレイ装置8に表示させる。作業者は、ディ
スプレイ装置8に表示される目づまり補正値(これに相
当する値を含む。)に基づいてバルブ2によるガス圧力
の調整を人為により補正するために、キーボード7を任
意に操作する。即ち、予め設定された流量設定値に対し
て必要な補正値をキーボード7で入力することにより、
補正後の流量設定値を任意決定して流量設定値信号とし
てコントローラ5へ出力するのである。コントローラ5
の圧力制御システムは、流量コントローラの通常使用時
において、音速ノズル1からのガス流量を補正するため
に、上記補正後の流量設定値に基づいてバルブ2の開度
を制御する。このようにして、音速ノズル1の上流側に
供給されるガス圧力の調整を作業者が人為補正するので
ある。この実施の形態において、コントローラ5は、本
発明の誤差算出手段に相当し、ディスプレイ装置8は、
本発明の表示手段に相当する。更に、キーボード7及び
制御装置6は、本発明の人為補正手段を構成する。
【0038】上記各種機能に加え、この実施の形態の流
量コントローラは、音速ノズル1の目づまりが異常であ
る場合に、そのことを報知するための機能を有する。即
ち、アラームランプ9は、音速ノズル1の目づまり状態
が異常である場合に、そのことを作業者に報知するため
に動作するものである。制御装置6は必要に応じてアラ
ームランプ9を動作させる。コントローラ5は目づまり
状態を反映した目づまり補正値を所定の限界値と比較
し、目づまり補正値がその限界値を超えた許容範囲外の
ものと判断したときに、音速ノズル1の目づまりが異常
であるものとしてアラーム信号を制御装置6へ出力す
る。制御装置6は、そのアラーム信号を受けて異常を報
知するためにアラームランプ9等を動作させる。この実
施の形態では、コントローラ5、制御装置6及びアラー
ムランプ9が、本発明の異常報知手段を構成する。
【0039】次に、上記各種機能に対応した制御プログ
ラムの内容を詳しく説明する。図3は音速ノズル1の目
づまりの測定と、その目づまり補正値の算出を行うため
のプログラムの内容を示すフローチャートである。コン
トローラ5は、このプログラムのルーチンを、半導体製
造装置の起動時に初期動作の一つとして、所定の期間だ
け周期的に実行する。作業者は、キーボード7により
「流量チェックモード」を設定入力することにより、こ
のプログラムの実行を任意に選択することができるもの
とする。
【0040】処理がこのルーチンへ移行すると、ステッ
プ100において、コントローラ5は流量チェックモー
ドが設定されているか否かを判断する。流量チェックモ
ードでない場合、コントローラ5は、そのまま処理を終
了する。流量チェックモードである場合、コントローラ
5は、ステップ110において、音速ノズル1の上流側
に供給されるガス流を一旦遮断するために、バルブ2を
全閉に制御する。
【0041】ステップ120において、コントローラ5
は、ガス流が遮断されたときに圧力センサ3により測定
される圧力降下信号に基づき、所定時間だけ圧力降下波
形を測定する。図4はその圧力降下波形に対応する音速
ノズルの圧力降下曲線を示す。このグラフからも分かる
ように、ガス流が遮断された後、圧力は経時的に徐々に
降下する。このグラフにおいて、Q1は、音速ノズル1
に目づまりがない正常な場合の圧力降下曲線を示す。Q
2は、音速ノズル1に目づまりがある場合の圧力降下曲
線を示す。両曲線Q1,Q2の比較からも明らかなよう
に、音速ノズル1に目づまりがある場合には、ノズル1
から圧力が抜け難くなることから、圧力降下の様子が若
干緩やかになることが分かる。コントローラ5は、本ス
テップ120において、上記のような圧力降下波形を測
定するのである。
【0042】ステップ130において、コントローラ5
は、音速ノズル1の上流側に供給されるガス流の遮断を
解除するために、バルブ2を開放に制御する。
【0043】ステップ140において、コントローラ5
は、上記測定された圧力降下波形から、音速ノズル1の
細孔の有効断面積を算出し、メモリに一旦記憶する。こ
の有効断面積の大きさは、ノズル1の目づまりを反映し
たものであり、ノズル1に目づまりがある場合には、そ
の有効断面積も当然に相対的に小さくなる。従って、こ
の有効断面積を算出することは、ノズル1の目づまりを
測定することにもなる。この有効断面積を算出する方法
として、例えば、図4に示すように、圧力が所定値P1
(例えば「3.0 kgf/cm2」)から別の所定値P2
(例えば「2.0kgf/cm2」)に降下するのに要する時
間t1,t2を有効断面積に相当する値として測定する
ものがある。この値の測定を、音速ノズル1に目づまり
がない状態のときに予め行い、その測定結果を初期値と
してメモリに格納しておく。そして、その後の測定値を
初期値と比較することにより、流量の変化率、つまり
は、ノズル1の目づまりの程度を算出することができ
る。有効断面積を算出するその他の方法として、上記の
ように圧力降下に要する時間を測定するのに対して、あ
る時点から一定時間が経過するまでに降下した圧力降下
値を測定する方法、或いは、圧力降下の理論式に最小二
乗方等により相関させて行う方法が考えられる。加え
て、温度センサ4からの温度信号に基づいて有効断面積
の算出を補正することにより、温度により変わりうるガ
ス圧力の違いを有効断面積の算出に反映させることもで
きる。
【0044】ステップ150において、コントローラ5
は、ステップ110〜140の処理を3回繰り返すのを
待って、処理をステップ160へ移行する。即ち、1回
の測定だけでは測定精度が不十分であることを考慮して
3回繰り返すこととしたものである。この実施の形態で
は、上記の繰り返し回数を3回としたが、この回数は3
回に限られるものではなく、3回より多くても、3回よ
り少なくてもよい。1回で十分な精度が得られる場合に
は、1回のみ行うものとすることもできる。
【0045】ステップ160において、コントローラ5
は、上記のように算出された有効断面積に係る複数(3
つ)の値から、ノズル1の目づまり補正値を算出する。
この補正値の算出方法として、例えば、有効断面積に係
る算出値に基づきノズル1の目づまりの程度を評価し、
その評価された目づまりの程度に応じてガス流量の減少
を補うことのできる目づまり補正値を算出する方法があ
る。
【0046】ステップ170において、コントローラ5
は、上記算出された目づまり補正値がその限界値よりも
大きいか否かを判断する。ここで、限界値とは、ノズル
1の目づまりを補正できる許容限界を意味する。補正値
が限界値よりも大きくない場合、コントローラ5は、処
理をそのままステップ190へ移行し、算出された目づ
まり補正値を制御装置6へ出力し、その後の処理を一旦
終了する。補正値が限界値よりも大きい場合、コントロ
ーラ5は、ステップ180において、ノズル1の目づま
りが異常であることを示すアラーム信号を制御装置6へ
出力する。次いで、ステップ190において、コントロ
ーラ5は、算出された目づまり補正値を制御装置6へ出
力し、その後の処理を一旦する。
【0047】上記のように、コントローラ5は、目づま
りの測定と、目づまり補正値の算出とを実行する。
【0048】次に、上記目づまり補正値等を受けて制御
装置6が実行する制御内容を詳しく説明する。図5は流
量設定値の補正等を行うためのプログラムの内容を示す
フローチャートである。制御装置6は、コントローラ5
と同じく、半導体製造装置の起動時に、所定の期間だけ
実行する。
【0049】ステップ200において、制御装置6は、
コントローラ5からのアラーム信号が有るか否かを判断
する。アラーム信号が有った場合、制御装置6は、ステ
ップ210において、音速ノズル1に目づまり異常があ
るものとして、そのことをディスプレイ装置8に表示さ
せる。次いで、ステップ215において、制御装置6
は、ノズル1の異常を作業者に報知するために、アラー
ムランプ9を点滅させ、その後の処理を一旦終了する。
【0050】ステップ200でアラーム信号が無かった
場合、制御装置6は、ステップ220において、自動補
正モードであるか否かを判断する。ここで、「自動補正
モード」とは、制御装置6が流量設定値を自動的に補正
するためのモードであり、作業者が任意に流量設定値を
人為で補正するための「人為補正モード」とは異なるも
のである。この実施の形態では、作業者が、キーボード
7を使用して、予め自動補正モード又は人為補正モード
を任意に選択可能になっている。従って、自動補正モー
ドであるか否かは、作業者の選択によって決定される。
【0051】ここで、作業者の設定が自動補正モードで
ある場合、制御装置6はステップ230において、予め
作業者により入力された流量設定値を読み込む。この値
は、音速ノズル1から流出するガス流量として、作業者
が要求する目標値であり、キーボード7により予め制御
装置6に入力されたものである。
【0052】ステップ231において、制御装置6は、
コントローラ5から送られた目づまり補正値を読み込
む。
【0053】ステップ232において、制御装置6は、
その目づまり補正値に基づいて流量設定値を補正し、補
正後の流量設定値を算出する。
【0054】ステップ233において、制御装置6は、
算出された補正後の流量設定値をコントローラ5へ出力
し、その後の処理を一旦終了する。
【0055】一方、ステップ220において、自動補正
モードの設定ではなく、人為補正モードの設定である場
合、制御装置6は、ステップ240において、目づまり
補正値をディスプレイ装置8に表示させる。作業者はこ
れを視認することにより、音速ノズル1の目詰まりの程
度を知ることができる。経験を積んだ作業者であれば、
その目づまりの程度とその他の作業条件から、自身の経
験・ノウハウに基づき、流量設定値の補正に必要な補正
値を任意に選択することができる。
【0056】そこで、ステップ241において、制御装
置6は、作業者によりキーボード7で入力される補正値
等に基づいて流量設定値の補正のための計算を行う。
【0057】そして、ステップ242において、制御装
置6は、作業者によりキーボード7で入力される指令に
基づいて、補正後の流量設定値をコントローラ5へ出力
し、その後の処理を一旦終了する。上記のように、制御
装置6は流量設定値の補正等を実行する。
【0058】次に、上記補正後の流量設定値を受けてコ
ントローラ5が実行する制御内容を詳しく説明する。図
6はコントローラ5が通常の流量制御を行うためのプロ
グラムの内容を示すフローチャートである。コントロー
ラ5は、半導体製造装置の起動完了後に、このルーチン
を周期的に実行する。作業者は、キーボード7により
「通常モード」を設定入力することにより、このプログ
ラムの実行を任意に選択することができるものとする。
【0059】処理がこのルーチンへ移行すると、ステッ
プ300において、コントローラ5は通常モードが設定
されているか否かを判断する。通常モードでない場合、
コントローラ5は、そのまま処理を終了する。通常モー
ドである場合、コントローラ5は、ステップ310にお
いて、流量設定値をメモリから読み込む。この流量設定
値は、流量チェックモードにおいて補正により得られた
ものであり、制御装置6から送られてメモリに一旦格納
されたものである。
【0060】ステップ320において、コントローラ5
は、読み込まれた補正後の流量設定値に応じた圧力設定
値を算出する。コントローラ5は、この算出を、流量設
定値と圧力設定値をパラメータとして予め設定された関
数データに基づいて行う。
【0061】ステップ330において、コントローラ5
は、圧力センサ3からの圧力信号を読み込む。そして、
ステップ340において、コントローラ5は、測定され
た圧力信号値が、算出された圧力設定値となるように圧
力設定信号をバルブ2へ出力することにより、バルブ2
の開度を制御し、その後の処理を一旦終了する。このバ
ルブ2の開度制御により、音速ノズル1の上流側に供給
されるガス圧力が調整され、同ノズル1の下流側へ流出
するガス流量が補正後の設定流量値に制御される。この
ように通常モードの流量制御が実行される。
【0062】以上説明したように、この実施の形態の流
量コントローラによれば、通常の流量制御を行う通常モ
ードが設定されたときは、コントローラ5がバルブ2の
開度を制御する。これにより、音速ノズル1の上流側に
供給されるガス圧力が所定の圧力設定値に調整され、同
ノズル1の下流側に流出するガス流量が目標の流量設定
値に制御される。
【0063】ここで、音速ノズル1に目づまりがなけれ
ば、同ノズル1からのガス流量は、同ノズル1の上流側
に供給されるガス圧力の設定値に応じた流量設定値とな
るように適正に制御されることになる。しかし、音速ノ
ズル1に目づまりがあると、同ノズル1からのガス流量
が同ノズル1の上流側に供給されるガス圧力に応じた目
標の流量設定値に制御されなくなり、ガス流量に誤差が
生じることになる。そこで、通常モードの設定に先立っ
て流量変化チェックモードを設定することにより、音速
ノズル1の目づまりを検出するために、コントローラ5
がバルブ2と音速ズル1との間のガス流を遮断させる。
このときバルブ2と音速ノズル1との間に残留するガス
圧力は、そのガスが音速ノズル1から徐々に抜けること
により、経時的に降下することになる。従って、このと
きにバルブ2と音速ノズル1との間のガス圧力の降下を
圧力センサ3により測定し、その測定される圧力降下波
形に基づいて、コントローラ5が音速ノズル1の目づま
り程度を判定する。これにより、流量コントローラの信
頼性を上げるために、その外部にマスフローメータや流
量モニタリングシステム等の特別な流量検定手段を別途
に設けることなく、音速ノズル1の目づまり状態が判定
される。特に、音速ノズル1の目づまり程度を判定する
のに、圧力降下波形をガス温度に応じて補正することに
より、更に正確な判定を行うことができるようになる。
このため、音速ノズル1を用いた流量コントローラにお
いて、比較的簡単な構成で音速ノズル1の目づまりを検
出することができる。この意味で、半導体製造装置の全
体構成が複雑化したり、そのメンテナンス性が悪化した
り、装置がコストアップしたりすることがない。
【0064】この実施の形態の流量コントローラによれ
ば、上記のように音速ノズル1につき検出される目づま
り状態に基づいて、バルブ2によるガス圧力の調整が補
正され、音速ノズル1の下流側へ流出するガス流量が補
正される。このため、音速ノズル1に多少の目づまりが
生じても、その目づまりの状態に応じて、ガス流量を適
正に制御することができる。
【0065】特に、この実施の形態の流量コントローラ
では、ガス流量を自動補正するための自動補正モードの
ための構成と、人為補正するための人為補正モードのた
めの構成とを備える。
【0066】ここで、自動補正モードにおいては、上記
検出される目づまり状態に基づき、コントローラ5によ
りガス流量の誤差に相当する目づまり補正値が算出され
る。そして、算出される目づまり補正値に基づき、制御
装置6により流量設定値が補正される。更に、その補正
後の流量設定値に基づき、コントローラ5によりバルブ
2の開度が制御されて、音速ノズル1に供給されるガス
圧力の調整が補正され、同ノズル1からのガス流量の誤
差が自動的に補正される。このため、音速ノズル1に多
少の目づまりが生じても、その目づまりの状態に応じ
て、ガス流量を適正に自動的に制御することができる。
【0067】一方、人為補正モードにおいては、上記検
出される目づまり状態に基づいき、コントローラ5によ
りガス流量の誤差に相当する目づまり補正値が算出され
る。更に、算出される目づまり補正値がディスプレイ装
置8に表示される。そして、表示される目づまり補正値
に基づいて作業者がキーボード7を操作することによ
り、制御装置6により流量設定値の補正演算を任意に行
わせる。そして、その補正後の流量設定値に基づいてコ
ントローラ5にガス圧力の調整を人為補正することによ
り、音速ノズル1からのガス流量の誤差が、作業者の経
験を反映して適宜に補正される。このため、音速ノズル
1に多少の目づまりが生じても、その目づまりの状態に
応じて、ガス流量を人為的に適正に制御することができ
る。
【0068】この実施の形態の流量コントローラによれ
ば、検出される目づまり状態が所定の限界値を超えるほ
どに音速ノズル1が異常であるとコントローラ5が判断
したとき、その異常がディスプレイ装置8に表示され、
アラームランプ9の点滅により作業者に報知される。従
って、作業者はこの報知を受けて音速ノズル1の異常を
認識し、その異常なノズル1を正常なものと交換する等
の処置をとることができる。この際、交換後の音速ノズ
ル1の流量特性につき、上記流量チェックモードにより
検定及び補正を行い、交換後の音速ノズル1の流量特性
値を、交換前のそれに合わせ込むことにより、ノズル1
の交換の前後で流量特性の再現性を確保することができ
る。この意味で、流量コントローラの信頼性を更に高め
ることができる。しかも、上記再現性の確保を、外部の
流量検定手段を何ら用いることなく、比較的簡単に行う
ことができるようになる。
【0069】[第2の実施の形態]次に、本発明の流量
コントローラを具体化した第2の実施の形態を図面に従
って説明する。尚、この実施の形態を含む以下の各実施
の形態においては、第1の実施の形態に係る流量コント
ローラの構成と同じ部材等については同一符号を付して
説明を省略し、他と異なる点を中心に説明するものとす
る。
【0070】図7に本実施の形態に係る音速ノズル式の
流量コントローラの概略構成図を示す。第1の実施の形
態では、ガス圧力を制御する機能と、ガス流を遮断する
機能とを一つのバルブ2に兼用させたのを、この実施の
形態では、二つの部材に機能分担させた点で異なる。即
ち、前者の機能を電子レギュレータ10に分担させ、後
者の機能を、電子レギュレータ10と音速ノズル1との
間に設けられたバルブ2に分担させる。更に、上記の機
能分担に合わせて、コントローラ5の中の流量変化チェ
ックシステムと、圧力制御システムとを個別に設けてい
る。
【0071】従って、この実施の形態においても、前記
第1の実施の形態と同様の作用及び効果を得ることがで
きる。
【0072】[第3の実施の形態]次に、本発明の流量
コントローラを具体化した第3の実施の形態を図面に従
って説明する。
【0073】図8に本実施の形態に係る音速ノズル式の
流量コントローラの概略構成図を示す。第2の実施の形
態では、通常の圧力を測定する機能と、流量チェックモ
ードにおいて降下圧力を測定する機能とを一つの圧力セ
ンサ3に兼用させたのを、この実施形態では、二つの圧
力センサに機能分担させた点で異なる。即ち、前者の機
能をレギュレータ10とバルブ2との間に配置された新
たな圧力センサ11に分担させ、後者の機能を、バルブ
2と音速ノズル1との間に設けられた圧力センサ3に分
担させる。
【0074】従って、この実施の形態においても、前記
第1及び第2の実施の形態と同様の作用及び効果を得る
ことができる。
【0075】[第4の実施の形態]次に、本発明の流量
コントローラを具体化した第4の実施の形態を図面に従
って説明する。
【0076】図9に本実施の形態に係る可変ノズル式の
流量コントローラの概略構成図を示す。前記第1の実施
の形態では、音速ノズル1を使用し、同ノズル1に供給
されるガス圧力を補正することにより、同ノズル1から
のガス流量を補正するようにした。これに対し、この実
施の形態では、音速ノズル1に代わって可変ノズル12
を使用し、同ノズル12からのガス流量を補正するため
に、同ノズル12の開度を補正するようにした点で異な
る。更に、可変ノズル12にしたことに合わせて、コン
トローラ5に、ノズル開度制御システムを追加して設け
ている。
【0077】ここで、第1の実施の形態の流量コントロ
ーラでは、開度が固定された音速ノズル1に目づまりが
発生すると、同ノズル1の有効断面積が目づまり程度を
示す値として算出される。そして、その目づまり程度の
分だけ同ノズル1に供給されるガス圧力の設定値を補正
して、初期のガス流量を維持するようにしていた。これ
に対し、本実施の形態の流量コントローラでは、開度を
変更可能にした可変ノズル12に目づまりが発生する
と、同ノズル12の有効断面積が目づまり程度を示す値
として算出される。そして、その目づまり程度の分だ
け、同ノズル12自体の開度を増大させることにより、
結果的にそのノズル12に供給されるガス圧力の設定値
を補正し、所望のガス流量を維持するようにしている。
この可変ノズル式の流量コントローラでは、一定のノズ
ル開度における初期流量とノズル有効断面積等の特性値
とを、製品出荷段階で予め校正しておく。そして、その
後の流量検定で、ノズル12に目づまりが検出されたと
き、計算から求められる所定の開度まで可変ノズル12
を開けて初期の特性値が得られるように補正する。その
処理後に、再び流量検定を行い、初期の特性値からのズ
レがあれば、上記と同様にして特性値を初期の値に補正
する。これを適宜に繰り返すことにより、流量コントロ
ーラの特性値を、出荷段階の状態に合わせ込み、その調
整が完了した後に、通常の流量制御のために使用するの
である。ここで、可変ノズル12としては開度可変なバ
ルブが想定される。そのバルブとしては、止め弁、ボー
ルバルブ及びニードルバルブ等の流量調節できるバルブ
であれば種類は問わない。そのアクチュエータとして
は、電磁ソレノイド、ピエゾアクチュエータ及びびモー
タ等、電気的に弁体の変移を調整できるものであればよ
い。
【0078】この実施の形態で、コントローラ5は、温
度チェックシステム、圧力制御システム及び流量変化チ
ェックシステムに加えて「ノズル開度制御システム」を
含む。このシステムは、可変ノズル12の開度を制御す
るために、同ノズル12へ開度設定信号を出力すること
により、ノズル12の開度を連続的変化をもって制御す
るものである。このシステムは、可変ノズル12等との
間の入出力回路、CPU及び各種メモリ等よりなるハー
ド構成と、ノズル12を制御するためのROMに格納さ
れた制御プログラムとを含むものである。このシステム
は、可変ノズル12の下流側へ流出するガス流量が所定
の設定流量(目標値)となるように、流量変化チェック
システムにより判定される同ノズル12の目づまり状態
に基づいて、可変ノズル12の開度を補正するものであ
る。この実施の形態において、コントローラ5及び制御
装置6は、本発明の開度補正手段を構成する。
【0079】この実施の形態では、上記開度補正のため
の機能として、自動補正機能と人為補正機能とを兼ね備
える。即ち、自動補正機能は、コントローラ5により発
揮されるものである。コントローラ5の流量変化チェッ
クシステムは、判定される可変ノズル12の目づまり状
態を所定の基準値と比較することにより、可変ノズル1
2の開度を自動補正する。これにより、同ノズル12の
下流側に流出するガス流量が自動的に補正される。この
実施の形態において、コントローラ56は、本発明の自
動補正手段を構成する。
【0080】一方、人為補正機能は、コントローラ5及
び制御装置6に加え、キーボード7及びディスプレイ装
置8によって発揮される。ここで、コントローラ5の流
量変化チェックシステムは、判定される可変ノズル12
の目づまり状態及びそれと比較されるべき所定の基準値
を信号として制御装置6へ出力する。制御装置6は、そ
の目づまり状態及び所定の基準値をそれぞれディスプレ
イ装置8に表示させる。作業者は、ディスプレイ装置8
に表示される目づまり状態及び所定の基準値に基づいて
可変ノズル12の開度を人為的に補正するために、キー
ボード7を任意に操作する。即ち、予め設定された開度
設定値に対して必要な補正値をキーボード7で入力する
ことにより、補正後の開度設定値を任意に決定して開度
設定値信号としてコントローラ5へ出力するのである。
コントローラ5のノズル開度制御システムは、可変ノズ
ル12からのガス流量を補正するために、上記補正後の
開度設定値に基づいてノズル12の開度を制御する。こ
のようにして、可変ノズル12の上流側に供給されるガ
ス圧力の調整を作業者が人為的に補正するのである。こ
の実施の形態において、ディスプレイ装置8は、本発明
の表示手段に相当する。更に、キーボード7及び制御装
置6は、本発明の人為補正手段を構成する。
【0081】上記各種機能に加え、この実施の形態の流
量コントローラは、可変ノズル12の目づまりが異常で
ある場合に、そのことを報知するための機能を有する。
この実施の形態では、コントローラ5、制御装置6及び
アラームランプ9が、本発明の異常報知手段を構成す
る。
【0082】次に、上記各種機能に対応した制御プログ
ラムの内容を詳しく説明する。図10は可変ノズル12
の目づまりの測定と、同ノズル12の開度設定値等を行
うためのプログラムの内容を示すフローチャートであ
る。コントローラ5は、このプログラムのルーチンを、
半導体製造装置の起動時に初期動作の一つとして、所定
の期間だけ周期的に実行する。作業者は、キーボード7
により「流量チェックモード」を設定入力することによ
り、このプログラムの実行を任意に選択することができ
るものとする。
【0083】処理がこのルーチンへ移行すると、コント
ローラ5は、ステップ400から処理を開始する。ここ
では、ステップ400〜ステップ450の処理内容は、
前記第1の実施の形態における図3に示すステップ10
0〜ステップ150の処理内容と同じであることから、
その説明を省略する。
【0084】そして、ステップ450から移行してテッ
プ460において、コントローラ5は、算出されたノズ
ル有効断面積の値が、メモリに記憶された前回又は初期
のノズル有効断面積の値(検定基準値)よりも小さいか
否か、即ち、可変ノズル12が目づまり状態にあるか否
かを判断する。ここで、可変ノズル12に目づまりが起
きていると判断した場合、コントローラ5は処理をテッ
プ465へ移行する。
【0085】ステップ465において、コントローラ5
は算出されたノズル有効断面積の値とその初期値とに基
づき、可変ノズル12の開度設定値を算出する。コント
ローラ5は、初期の開度設定値を所定値だけ増大させる
補正を行うことにより、この開度設定値の算出を行う。
【0086】ステップ466において、コントローラ5
は、可変ノズル12の開度を前回よりも所定量だけ大き
くするために、算出された開度設定値を可変ノズル12
へ出力する。その後、コントローラ5は、処理をステッ
プ410へ戻し、同ステップ410からの処理を繰り返
す。そして、ステップ460において、可変ノズル12
が目づまり状態にないと判断した場合、コントローラ5
は処理をステップ469へ移行する。ステップ469に
おいて、コントローラ5は、今回算出された開度設定値
を補正後の開度設定値としてメモリに記憶させる。
【0087】その後、ステップ470において、コント
ローラ5は、上記補正後の開度設定値がその限界値より
も大きいか否かを判断する。ここで、限界値とは、ノズ
ル1の目づまりを補正することのできる許容限界を意味
する。補正後の開度設定値が限界値よりも大きくない場
合、コントローラ5は、処理をそのままステップ490
へ移行し、補正後の開度設定値を制御装置6へ出力し、
その後の処理を一旦終了する。補正後の開度設定値が限
界値よりも大きい場合、コントローラ5は、ステップ4
80において、可変ノズル12の目づまりが異常である
ことを示すアラーム信号を制御装置6へ出力する。次い
で、ステップ490において、コントローラ5は、上記
算出されたノズル有効断面積の値及び初期のノズル有効
断面積の値をそれぞれ制御装置6へ出力し、その後の処
理を一旦する。
【0088】上記のように、コントローラ5は、目づま
りの測定及び開度設定値の算出等を実行する。
【0089】次に、上記ノズル有効断面積値等を受けて
制御装置6が実行する制御内容を詳しく説明する。図1
1は開度設定値の補正等を行うためのプログラムの内容
を示すフローチャートである。制御装置6は、コントロ
ーラ5と同じく、半導体製造装置の起動時に、所定の期
間だけ実行する。
【0090】ステップ500において、制御装置6は、
コントローラ5からのアラーム信号が有るか否かを判断
する。アラーム信号が有った場合、制御装置6は、ステ
ップ510において、可変ノズル12に目づまり異常が
あるものとして、そのことをディスプレイ装置8に表示
させる。次いで、ステップ515において、制御装置6
は、ノズル12の異常を作業者に報知するために、アラ
ームランプ9を点滅させ、その後の処理を一旦終了す
る。
【0091】ステップ500でアラーム信号が無かった
場合、制御装置6は、ステップ520において、人為補
正モードであるか否かを判断する。この実施の形態で
も、作業者が、キーボード7を使用して、予め人為補正
モード又は自動補正モードを任意に選択するようになっ
ている。
【0092】ここで、作業者の設定が自動補正モードで
ある場合、制御装置6はステップ530において、作業
者により入力された流量設定値を読み込む。この値は、
可変ノズル1から流出するガス流量として、作業者が要
求する目標値であり、キーボード7により予め制御装置
6に入力されたものである。
【0093】ステップ535において、制御装置6は、
読み込まれた流量設定値をコントローラ5へ出力し、そ
の後の処理を一旦終了する。
【0094】一方、ステップ520において、自動補正
モードの設定ではなく、人為補正モードの設定である場
合、制御装置6は、ステップ540において、コントロ
ーラ5から出力されたノズル有効断面積値及び初期のノ
ズル有効断面積値をディスプレイ装置8に表示させる。
作業者はこれらの値を視認することにより、可変ノズル
1の目づまりの程度を知ることができる。経験を積んだ
作業者であれば、その目づまりの程度とその他の作業条
件から、自身の経験・ノウハウに基づき、可変ノズル1
2の開度設定値の補正に必要な補正値を任意に選択する
ことができる。
【0095】そこで、ステップ541において、制御装
置6は、作業者によりキーボード7で入力される補正値
等に基づいて開度設定値の補正のための計算を行う。
【0096】そして、ステップ542において、制御装
置6は、作業者によりキーボード7で入力される指令に
基づいて、補正後の開度設定値をコントローラ5へ出力
し、その後の処理を一旦終了する。上記のように、制御
装置6は開度設定値の補正等を実行する。
【0097】次に、上記補正後の開度設定値等を受けて
コントローラ5が実行する制御内容を詳しく説明する。
図12はコントローラ5が通常の流量制御を行うための
プログラムの内容を示すフローチャートである。コント
ローラ5は、半導体製造装置の起動完了後に、このルー
チンを周期的に実行する。作業者は、キーボード7によ
り「通常モード」を設定入力することにより、このプロ
グラムの実行を任意に選択することができる。
【0098】処理がこのルーチンへ移行すると、ステッ
プ600において、コントローラ5は通常モードが設定
されているか否かを判断する。通常モードでない場合、
コントローラ5は、そのまま処理を終了する。通常モー
ドである場合、コントローラ5は、ステップ610にお
いて、流量設定値及び開度設定値をメモリから読み込
む。ここで、流量設定値は、前述したように作業者によ
り任意に入力され、メモリに一旦格納されたものであ
る。開度設定値は、流量チェックモードにおいて自動補
正又は人為補正により得られたものであり、メモリに一
旦格納されたものである。
【0099】ステップ615において、コントローラ5
は、補正後の開度設定値に係る開度設定信号を可変ノズ
ル12へ出力することにより、同ノズル12の開度を制
御する。
【0100】その後、コントローラ5は、ステップ62
0〜ステップ640の処理を実行する。ここでは、ステ
ップ620〜ステップ640における処理内容が、第1
の実施の形態の図6のフローチャートに示すステップ3
20〜ステップ340の処理内容と同じであることか
ら、説明を省略する。
【0101】上記のようなバルブ2の開度制御と、可変
ノズル12の開度制御により、可変ノズル12の上流側
に供給されるガス圧力が調整され、同ノズル12の下流
側へ流出するガス流量が初期の設定流量値に制御され
る。このように通常モードの流量制御が実行される。
【0102】以上説明したように、この実施の形態の流
量コントローラによれば、通常の流量制御を行う通常モ
ードが設定されたときは、コントローラ5がバルブ2及
び可変ノズル12の開度を制御する。これにより、可変
ノズル12の下流側に流出するガス流量が目標の流量設
定値に制御される。
【0103】ここで、可変ノズル12に目づまりがある
と、同ノズル12からのガス流量が同ノズル12の上流
側に供給されるガス圧力に応じた目標の流量設定値に制
御されなくなり、ガス流量に誤差が生じることになる。
【0104】そこで、この実施の形態においても、通常
モードの設定に先立って流量変化チェックモードを設定
することにより、可変ノズル12の目づまりを検出する
ために、コントローラ5がバルブ2と可変ノズル12と
の間のガス流を遮断させる。このとき、バルブ2と可変
ノズル12との間で圧力センサ3により測定される圧力
降下波形に基づいて、コントローラ5が可変ノズル1の
目づまり程度を判定する。これにより、外部に特別な流
量検定手段を別途に設けることなく、可変ノズル12の
目づまり状態が判定される。その圧力降下波形をガス温
度に応じて補正すれば、更に正確な判定を行うことがで
きるようになる。このため、可変ノズル12を用いた流
量コントローラにおいて、比較的簡単な構成で可変ノズ
ル12の目づまりを検出することができる。この意味
で、半導体製造装置の全体構成が複雑化したり、そのメ
ンテナンス性が悪化したり、装置がコストアップしたり
することがない。
【0105】この実施の形態の流量コントローラによれ
ば、上記のように可変ノズル12について検出(算出)
されるノズル有効断面積値に基づき、同ノズル12の開
度を制御することにより、同ノズル12の開度が適正値
に補正され、同ノズル12の下流側へ流出するガス流量
が補正される。このため、可変ノズル12に多少の目づ
まりが生じても、その目づまりの状態に応じて、ガス流
量を適正に制御することができる。
【0106】この実施の形態において、自動補正モード
では、コントローラ5により、上記検出(算出)される
ノズル有効断面積値が所定の検定基準値と比較されるこ
とにより、可変ノズル12の開度が補正される。更に、
その補正の繰り返し動作により、適正なノズル有効断面
積の確認が行われる。このため、可変ノズル12に多少
の目づまりが生じても、その目づまりの状態に応じて、
ガス流量を適正に自動的に制御することができる。
【0107】この実施の形態において、人為補正モード
では、上記検出(算出)されるノズル有効断面積値及び
それに比較されるべき検定基準値等がディスプレイ装置
8に表示される。そして、その表示されるノズル有効断
面積値及び検定基準値に基づいて作業者がキーボード7
を操作することにより、制御装置6により開度設定値の
補正演算を任意に行わせる。そして、その補正後の開度
設定値に基づいて可変ノズル12の開度を補正すること
により、可変ノズル12からのガス流量の誤差が、作業
者の経験を反映して適宜に補正される。このため、可変
ノズル12に多少の目づまりが生じても、その目づまり
の状態に応じて、ガス流量を人為的に適正に制御するこ
とができる。
【0108】この実施の形態においても、補正後の開度
設定値が所定の限界値を超えるほどに可変ノズル12が
異常であるとコントローラ5が判断したとき、その異常
がディスプレイ装置8に表示され、アラームランプ9の
点滅により作業者に報知される。従って、作業者はこの
報知を受けて可変ノズル12の異常を認識し、その異常
なノズル12を正常なものと交換する等の処置をとるこ
とができる。この際、第1の実施の形態と同様、流量チ
ェックモードにより、交換後の可変ノズル12の流量特
性値を交換前のそれに合わせ込むことができ、同ノズル
12の交換の前後で流量特性の再現性を確保することが
できる。この意味で、流量コントローラの信頼性を更に
高めることができ、上記再現性の確保を、外部の流量検
定手段を用いることなく、比較的簡単に行うことができ
るようになる。
【0109】[第5の実施の形態]次に、本発明の流量
コントローラを具体化した第5の実施の形態を図面に従
って説明する。
【0110】図13に本実施の形態に係るオリフィス式
の流量コントローラの概略構成図を示す。第1の実施の
形態では、前述した「音速領域」に適した音速ノズル1
を使用した。これに対し、本実施の形態では、音速ノズ
ル1に代わり、ノズルの一種でもあり、「亜音速領域」
に適したオリフィス13を使用し、そのオリフィス13
の下流側に設けられた別の圧力センサ14に2次側(下
流側)の圧力測定を行わせる。そして、コントローラ5
の中の圧力制御システムに、圧力センサ3からの圧力信
号及び別の圧力センサ14からの2次側圧力信号に基づ
いて、通常モードにおける流量制御を行わせる。
【0111】従って、この実施の形態でも、前記第1の
実施の形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
そして、通常モードにおいては、「亜音速領域」を使用
してガス流量を好適に制御することができる。
【0112】[第6の実施の形態]次に、本発明の流量
コントローラを具体化した第6の実施の形態を図面に従
って説明する。
【0113】図14に本実施の形態に係る音速ノズル式
の流量コントローラを半導体製造装置に適用した概略構
成図を示す。この構成では、チャンバ15に対して複数
のプロセスガスを供給するための複数のガスライン1
6,17,18に対応して二つの音速ノズル1と一つの
マスフローコントローラ(MFC)19を設ける。各ガ
スライン16〜18の上流に、各プロセスガスの圧力を
調整するための電子レギュレータ20をそれぞれ設け
る。各音速ノズル1及びMFC19の上流側及び下流側
に、開閉用バルブ21,22をそれぞれ設ける。各音速
ノズル1及びMFC19の上流側に、パージガス(窒素
ガス)を供給するためのパージライン23を、対応する
分岐ライン24を介して接続する。各分岐ライン24
に、開閉用バルブ25をそれぞれ設ける。パージライン
23の上流に、本発明の圧力調整手段及びガス流遮断手
段を構成する一つのバルブ2と、本発明の圧力降下検出
手段を構成する一つの圧力センサ3を設ける。バルブ2
及び圧力センサ3に対応するコントローラ5及び制御装
置6を設ける。コントローラ5及び制御装置6は、本発
明の圧力制御手段、目づまり判定手段及び圧力補正手段
を構成する。
【0114】この実施の形態では、各電子レギュレータ
20を閉じ、そのガスライン16〜18に対応して設け
られた開閉用バルブ25を選択的に開くことにより、各
音速ノズル1又はMFC19にパージガスを供給するこ
とができる。ここで、例えば、一つの音速ノズル1にパ
ージガスを供給する状態から、バルブ2を一旦閉じてそ
の音速ノズル2に供給されるパージガスの供給を遮断す
ることにより、圧力センサ3により同ノズル1に供給さ
れるガス圧力の降下を測定することができる。そして、
コントローラ5は、そのガス圧力の降下状態に基づき、
音速ノズル1の目づまり状態を判定することができる。
【0115】この実施の形態では、音速ノズル1とバル
ブ2との間にパージライン23を設けることから、目づ
まり状態の判定時に圧力降下に関わる配管容積が増え、
圧力降下に要する時間が他の実施の形態のそれに比べて
長くなる。この結果、圧力降下波形を、より正確に測定
することができるようになる。
【0116】この実施の形態では、音速ノズル1を使用
した複数のガスライン16,17と、MFC19を設け
たガスライン18の両方に対し、目づまり状態を判定す
るための一組の構成、即ちバルブ2、圧力センサ3、コ
ントローラ5及び制御装置6を共用することができる。
【0117】[第7の実施の形態]次に、本発明の流量
コントローラを具体化した第7の実施の形態を図面に従
って説明する。
【0118】図15に本実施の形態に係る音速ノズル式
の流量コントローラを半導体製造装置に適用した概略構
成図を示す。この構成では、前記第6の実施の形態とは
異なり、チャンバ15に対して複数のプロセスガスを供
給するための各ガスライン16〜18に対応して、コン
トロールユニット29がそれぞれ設けられる。各コント
ロールユニット29は、音速ノズル1と、本発明の圧力
調整手段及びガス流遮断手段を構成するバルブ2と、本
発明の圧力降下検出手段を構成する圧力センサ3と、本
発明の圧力制御手段、目づまり判定手段及び圧力補正手
段を構成するコントローラ5とを備える。各ガスライン
16〜18の上流に、各プロセスガスの流量を調整する
ためのバルブ26をそれぞれ設ける。各コントロールユ
ニット29の上流側における開閉用バルブ21を省略
し、それら下流側にのみ開閉用バルブ22を設ける。各
コントロールユニット29の上流側に、パージガス(窒
素ガス)を供給するためのパージライン23を、対応す
る分岐ライン24を介して接続する。各分岐ライン24
に、開閉用バルブ25をそれぞれ設ける。パージライン
23の上流に、バルブ27及び電子レギュレータ20を
設ける。
【0119】この実施の形態では、各バルブ26を閉
じ、それらガスライン16〜18に対応して設けられた
開閉用バルブ25を選択的に開くと共に、パージライン
23に設けられたバルブ27及びレギュレータ20を開
くことにより、各コントロールユニット29に対してパ
ージガスを供給することができる。ここで、パージガス
が供給されるコントロールユニット29において、バル
ブ2を一旦閉じてその音速ノズル1に供給されるパージ
ガスの供給を遮断することにより、圧力センサ3により
同ノズル1に供給されるガス圧力の降下を測定すること
ができる。そして、コントローラ5は、そのガス圧力の
降下状態に基づき、音速ノズル1の目づまり状態を判定
することができる。
【0120】一方、パージライン23に関わる各バルブ
25,27及びレギュレータ20を閉じ、個々のガスラ
イン16〜18に対応して設けられた開閉用バルブ26
を開くことにより、各コントロールユニット29に対し
てプロセスガスを供給することができる。ここで、プロ
セスガスが供給されるコントロールユニット29を上記
と同様に動作させることにより、音速ノズル1の目づま
り状態を判定することができる。
【0121】この実施の形態の構成によれば、個々のコ
ントロールユニット29において音速ノズル1における
目づまりを自己補正できることから、MFC等のモニタ
リングシステムを設ける必要がないことは言うまでもな
い。
【0122】この実施の形態では、従来とは異なり、図
中の矢印Aで示される部分に設けられたバルブを省略す
ることができるようになる。更には、前記第6の実施の
形態とは異なり、パージガスを使用する場合及びプロセ
スガスを使用する場合のそれぞれの場合において、音速
ノズル1の目づまり状態の判定を行うことができる。
【0123】尚、この発明は前記各実施の形態に限定さ
れるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範
囲で以下のように実施することもできる。以下の各実施
の形態においても、前記各実施の形態と同様の作用及び
効果を得ることができる。
【0124】(1)前記各実施の形態では、本発明を自
動補正機能と人為補正機能を両方兼ね備えた流量コント
ローラに具体化したが、自動補正機能又は人為補正機能
のいずれか一方を備えた流量コントローラに具体化する
こともできる。
【0125】(2)前記各実施の形態では、音速ノズル
1又は可変ノズル12が目づまり異常であることを報知
するための構成を備えた流量コントローラに具体化した
が、その報知のための構成を省略することもできる。
【0126】(3)前記第4の実施の形態では、第1の
実施の形態に係る音速ノズル式の流量コントローラに対
する変形例のひとつとして、可変ノズル式の流量コント
ローラを構成した。これに対し、前記第2及び第3の実
施の形態に係る音速ノズル式流量コントローラに対する
変形例としての可変ノズル式の流量コントローラを構成
することもできる。
【0127】(4)前記第4の実施の形態では、可変ノ
ズル12の下流側に流出するガス流量を補正するため
に、可変ノズル12の開度を補正するようにした。これ
に対して、可変ノズル12の下流側に流出するガス流量
を補正するために、可変ノズル12の開度を補正すると
共に、同ノズル12の上流側に供給されるガス圧をバル
ブ2により調整するようにしてもよい。
【0128】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、ノズル
を用いた流量コントローラにおいて、ノズル上流側のガ
ス圧力の降下を検出し、そのガス圧力の降下の状態に基
づいて目づまりの判定を行うことにより、外部に流量検
定手段を別途に設けることなく、ノズルの目づまり状態
が判定される。このため、比較的簡単な構成でノズルの
目づまりを検出することができるという効果を発揮す
る。
【0129】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の発明の作用及び効果に加え、判定される目づまり状態
に基づいてガス圧力の調整が補正され、ノズル下流側へ
流出するガス流量が補正される。このため、ノズルに目
づまりが生じても、その目づまり状態に応じて、ガス流
量を適正に制御することができるという効果を発揮す
る。
【0130】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
の発明の構成において、判定される目づまり状態に基づ
いてガス流量の誤差が算出され、その算出される誤差に
基づいてガス圧力の調整が補正されることにより、ガス
流量の誤差が自動的に補正される。このため、ノズルに
多少の目づまりが生じても、その目づまりの状態に応じ
て、ガス流量を適正に自動的に制御することができると
いう効果を発揮する。
【0131】請求項4に記載の発明によれば、請求項2
の発明の構成において、判定される目づまり状態に基づ
いてガス流量の誤差が算出され、そのガス流量の誤差が
表示される。その表示される誤差に基づいて作業者がガ
ス圧力の調整を人為補正することにより、ガス流量の誤
差が適宜に補正される。このため、ノズルに多少の目づ
まりが生じても、その目づまりの状態に応じて、ガス流
量を適正に人為的に制御することができるという効果を
発揮する。
【0132】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
の発明の作用に加え、判定される目づまり状態に基づい
て可変ノズルの開度が補正され、可変ノズルの下流側へ
流出するガス流量が、目づまりの状態に応じて目標値に
補正される。このため、可変ノズルに目づまりが生じて
も、その目づまり状態に応じて、ガス流量を適正に制御
することができるという効果を発揮する。
【0133】請求項6に記載の発明によれば、請求項5
の発明の構成において、判定される目づまり状態を所定
の基準値と比較することにより、可変ノズルの開度が自
動補正され、ガス流量の誤差が自動的に補正される。こ
のため、可変ノズルに多少の目づまりが生じても、その
目づまりの状態に応じて、ガス流量を適正に自動的に制
御することができるという効果を発揮する。
【0134】請求項7の発明の構成によれば、請求項5
の発明の構成において、判定される目づまり状態及び所
定の基準値が表示手段に表示される。その表示される目
づまり状態及び所定の基準値に基づいて作業者が人為補
正手段を操作して可変ノズルの開度を人為補正すること
により、ガス流量の誤差が適宜に補正される。このた
め、可変ノズルに多少の目づまりが生じても、その目づ
まりの状態に応じて、ガス流量を適正に人為的に制御す
ることができるという効果を発揮する。
【0135】請求項8の発明の構成によれば、請求項1
乃至請求項7の何れか一つの発明の作用及び効果に加
え、判定される目づまり状態が所定の許容状態を超えて
ノズルが異常となったときに、そのことが報知される。
従って、作業者はこの報知を受けてノズルの異常を認識
し、ノズルを正常なものと交換することができるように
なる。この意味で、流量コントローラの信頼性を更に高
めることができるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係り、流量コントローラを
示す概略構成図である。
【図2】同じく、音速ノズルの圧力流量特性を示すグラ
フである。
【図3】同じく、音速ノズルの目づまりの測定等を行う
ためのフローチャートである。
【図4】同じく、音速ノズルの圧力降下曲線を示すグラ
フである。
【図5】同じく、流量設定値の補正等を行うためのフロ
ーチャートである。
【図6】同じく、通常の流量制御を行うためのフローチ
ャートである。
【図7】第2の実施の形態に係り、流量コントローラを
示す概略構成図である。
【図8】第3の実施の形態に係り、流量コントローラを
示す概略構成図である。
【図9】第4の実施の形態に係り、流量コントローラを
示す概略構成図である。
【図10】同じく、可変ノズルの目づまりの測定等を行
うためのフローチャートである。
【図11】同じく、流量設定値の補正等を行うためのフ
ローチャートである。
【図12】同じく、通常の流量制御を行うためのフロー
チャートである。
【図13】第5の実施の形態に係り、流量コントローラ
を示す概略構成図である。
【図14】第6の実施の形態に係り、流量コントローラ
を適用した製造装置を示す概略構成図である。
【図15】第7の実施の形態に係り、流量コントローラ
を適用した製造装置を示す概略構成図である。
【図16】従来技術に係り、流量コントローラを示す概
略構成図である。
【符号の説明】
1 音速ノズル 2 バルブ(圧力調整手段、ガス流遮断手段) 3 圧力センサ(圧力降下検出手段) 5 コントローラ(圧力制御手段、目づまり判定手
段、開度補正手段、誤差算出手段) 6 制御装置(5,6:圧力補正手段、自動補正手段
及び人為補正手段) 7 キーボード(6,7:人為補正手段) 8 ディスプレイ装置(6,8:表示手段) 9 アラーム(5,6,9:異常報知手段) 10 電子レギュレータ(圧力調整手段) 11 圧力センサ(圧力降下検出手段) 12 可変ノズル 13 オリフィス(ノズル)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その上流側に供給されるガス圧力に応じ
    た流量のガスをその下流側へ流出させるノズルと、 前記ノズルの上流側に供給されるガス圧力を調整するた
    めの圧力調整手段と、 前記ノズルの上流側に供給されるガス圧力を所定値に調
    整することにより前記ノズルの下流側へ流出するガス流
    量を目標値に制御するために、前記圧力調整手段を制御
    するための圧力制御手段とを備えた流量コントローラに
    おいて、 前記圧力調整手段と前記ノズルとの間のガス流を遮断す
    るためのガス流遮断手段と、 前記ガス流遮断手段により前記圧力調整手段と前記ノズ
    ルとの間のガス流が遮断されたときに、前記ガス流遮断
    手段と前記ノズルとの間のガス圧力の降下を検出するた
    めの圧力降下検出手段と、 前記検出されるガス圧力の降下の状態に基づいて前記ノ
    ズルの目づまり状態を判定するための目づまり判定手段
    とを備えたことを特徴とする流量コントローラ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の流量コントローラにお
    いて、 前記ノズルの下流側へ流出するガス流量が前記目標値と
    なるように、前記圧力調整手段による前記ガス圧力の調
    整を、前記判定される目づまり状態に基づいて補正する
    ための圧力補正手段を備えたことを特徴とする流量コン
    トローラ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の流量コントローラにお
    いて、 前記圧力補正手段は、前記判定される目づまり状態に基
    づいてガス流量の誤差を算出し、その算出される誤差に
    基づいて前記圧力調整手段による前記ガス圧力の調整を
    自動補正するための自動補正手段を含むことを特徴とす
    る流量コントローラ。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の流量コントローラにお
    いて、 前記圧力補正手段は、 前記判定される目づまり状態に基づいてガス流量の誤差
    を算出するための誤差算出手段と、 前記算出されるガス流量の誤差を表示するための表示手
    段と、 前記表示されるガス流量の誤差に基づいて前記圧力調整
    手段による前記ガス圧力の調整を作業者が人為補正する
    ための人為補正手段とを含むことを特徴とする流量コン
    トローラ。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の流量コントローラにお
    いて、 前記ノズルを、その開度を変更可能にした可変ノズルと
    し、前記可変ノズルの下流側へ流出するガス流量が前記
    目標値となるように、前記判定される目づまり状態に基
    づいて前記可変ノズルの開度を補正するための開度補正
    手段を備えたことを特徴とする流量コントローラ。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の流量コントローラにお
    いて、 前記開度補正手段は、前記判定される目づまり状態を所
    定の基準値と比較することにより前記可変ノズルの開度
    を自動補正するための自動補正手段を含むことを特徴と
    する流量コントローラ。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の流量コントローラにお
    いて、 前記開度補正手段は、 前記判定される目づまり状態及びそれと比較されるべき
    所定の基準値を表示するための表示手段と、 前記表示される目づまり状態及び前記所定の基準値に基
    づいて前記可変ノズルの開度を作業者が人為補正するた
    めの人為補正手段とを含むことを特徴とする流量コント
    ローラ。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7の何れか一つに記
    載の流量コントローラにおいて、 前記判定される目づまり状態が所定の許容状態を超えた
    ときに、前記ノズルが異常であるものとしてその異常を
    報知するための異常報知手段を備えたことを特徴とする
    流量コントローラ。
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