JPH11293442A - 耐熱部材およびその製造方法 - Google Patents

耐熱部材およびその製造方法

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JPH11293442A
JPH11293442A JP10097601A JP9760198A JPH11293442A JP H11293442 A JPH11293442 A JP H11293442A JP 10097601 A JP10097601 A JP 10097601A JP 9760198 A JP9760198 A JP 9760198A JP H11293442 A JPH11293442 A JP H11293442A
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JP
Japan
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heat
phase
heat treatment
alloy
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JP10097601A
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English (en)
Inventor
Hirotaka Inagaki
浩貴 稲垣
Seiichi Suenaga
誠一 末永
Kunihiko Wada
国彦 和田
Kazuhiro Yasuda
一浩 安田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Ni,Co,Feの1種を主成分とする母材
からなる耐熱部材において、母材表面で起こる再結晶に
伴う粗大セル状析出相の発生を抑制すると共に、金属被
覆層と母材との元素拡散を抑制する。 【解決手段】 Ni,Co,Feの1種を主成分とする
母材上に金属被覆層に設けた耐熱部材に、前記母材の析
出相の体積率が20体積%以下となる温度域で0.01
時間以上の熱処理を施す工程と、基材合金の時効熱処理
を施す工程とを順次行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本発明は、例えばガスタ−ビ
ンの動・静翼の構成材のように、高温環境下で長時間の
高温強度、耐酸化性および耐食性が要求される材料に好
適な耐熱部材およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ガスタ−ビンに代表されるエネル
ギ−機器の高効率化が精力的に進められている。このよ
うな高効率化を達成するために機器使用温度は上昇の一
途をたどっており、これに伴って機器構成材料に要求さ
れる材料特性は一層過酷になりつつある。高温機器は、
高温強度や腐食環境下に晒されるため、高温機器の構成
材料に要求される材料特性としては、高温強度や耐食・
耐酸化性等が重要である。
【0003】現在、高温強度を満足させる合金基材に
は、NiやCoあるいはFe元素を主成分とする耐熱合
金が多用されている。このような合金は、母相中に第2
相を均一な状態に分散析出させることで優れた高温強度
を可能にしている。特にガスタ−ビンの動・静翼に用い
られているNi基超合金においては、母相であるγ相中
に強化相としてNiやAlの組成比で表されるγ’相を
高いものでは60体積%も析出させている。この析出相
であるγ’相は、母相であるγ相と共に面心立方格子で
あり、両者の格子定数がほとんど等しいことから、格子
ミスマッチが極めて小さい。そのため、γ相とγ’相と
の異相界面にはほとんど転位が導入されず、γ’相をγ
相中に整合性良く析出させることがで、高温強度を高め
る重要な因子となっている(図11)。
【0004】また、更なる高温化に対応するために上述
した耐熱合金に耐食・耐酸化皮膜を施す技術も開発され
ている。このような耐熱・耐酸化皮膜材料としては、M
−Cr−Al−Y合金(MはFe,NiおよびCoから
選ばれる少なくとも1種類の元素)と呼ばれる合金が一
般的に用いられており、高温強度および基材合金との整
合性に優れた主成分のM合金と、耐食・耐酸化性効果の
高い皮膜を形成するAlやCrと、被覆層と酸化皮膜の
密着性を高めるYから構成されている。
【0005】上述したM−Cr−Al−Y合金(MはF
e,NiおよびCoから選ばれる少なくとも1種類の元
素)による被覆層の形成方法としては、プラズマ溶射
法、PVD法、CVD法等の様々な方法が検討されてい
る。これらのうち、プラズマ溶射法は容易に厚い膜を形
成することができるために、M−Cr−Al−Y合金の
最も有効な被覆方法として利用されている。
【0006】これらの耐熱合金は、形状や用途に応じて
様々な手法を用いて形成されるが、加工性に富み、複雑
形状であっても作製可能なことから、鋳造法が適用され
ることが多い。特に、最近の一方向凝固あるいは単結晶
といった部材の作製には必ずこの方法が適用されてい
る。ところが、鋳造で作製する場合には、これらの合金
は鋳型と接する部分で僅かな反応層を形成してしまう。
そこで、ごく表面の反応層を取り除くために、作製後の
部材表面をアルミナ粒子等によるサンドブラスト処理を
施すことが必須工程となっている。しかし、ブラスト処
理を行った金属基材表面には多量の加工歪みが導入され
るため、その後の熱処理によって金属基材表面近傍数十
μmの領域で再結晶現象が起こる。この再結晶は加工に
より導入された歪みエネルギ−を解放し、乱れた金属組
織を元の状態に戻そうとする働きであるが、析出相の体
積率が大きい上記耐熱合金においては、再結晶後の組織
が加工前の組織とは大きく異なり、セル状の組織が形成
される(図1)。このような金属組織はγ’相の不連続
析出反応によって形成され、図1のγ’相に比べてその
形状は大きく不均一である。不連続析出あるいは不連続
粗大化と呼ばれるこのようなセル状組織が形成される
と、γ相とγ’相との格子ミスマッチを緩和しきれず
に、両相の界面には多量の転位が観察されるようにな
る。その結果、セル状組織が形成される領域の合金強度
は急激に低下し、耐熱部材としての性能を著しく劣化さ
せるという問題が発生する。
【0007】また、プラズマ溶射を用いた金属被覆技術
では、M−Cr−Al−Y(MはFe,NiおよびCo
から運ばれる少なくとも1種類の元素)合金を被覆する
際に、金属基材とM−Cr−Al−Y合金との密着性を
確保するために、予め金属基材の表面を粗面化する工程
が必須であり、例えば、アルミナ粒子等によるサンドブ
ラスト処理を行なっている。その結果、この場合にも同
様に熱処理後の基材合金表面近傍では再結晶が起こり、
不連続析出反応によって形成される粗大なγ’相が析出
するセル状組織が形成され、耐熱部材の強度を著しく低
下させるといった問題を招いていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、高温
強度と耐食・耐酸化性とが同時に要求されるガスタ−ビ
ン翼等の耐熱部材には、高温強度に優れた母材に耐食・
耐酸化性に富む金属層をコ−ティングして、両性質を満
足させている。この金属コ−ティングを施工する際に
は、密着性を十分に確保するために母材表面をブラスト
処理等で粗面化する工程が必須である。ところが、この
工程を行うことで母材表面に加工歪みが導入され、その
後の熱処理によって母材表面近傍で再結晶が起こり、こ
の領域に粗大なセル状の析出相が形成される。その結
果、母材の高温強度を著しく低下させるとった問題を招
いている。
【0009】本発明は、このような問題に対処するため
になされたもので、金属基材表面で再結晶が起こったと
しても、不連続粗大化反応による粗大セル状組織が形成
されない耐熱部材およびその製造方法を提供することを
目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明は、N
i,CoおよびFeから選ばれる少なくとも1種類の元
素を主成分とし、MCrAlY(Mは、Fe、Ni及び
Coから選ばれす少なくとも1種)合金層を被覆した耐
熱部材において、該耐熱部材がNi,CoおよびFeか
ら選ばれる少なくとも1種類の元素を主成分とする母材
からなり、前記母材は300Kにおいて母相中に球状あ
るいは立方体状の析出相を30体積%以上含有し、ま
た、母材表面から母材内部に向かって30μm厚さ領域
内に含有されるセル状析出物の体積率が20体積%以下
である耐熱部材である。
【0011】本願第2の発明は、Ni,CoおよびFe
から選ばれる少なくとも1種類の元素を主成分とし、3
00Kにおいて母相中に30体積%以上の析出相が形成
される合金表面をブラスト処理等により加工する工程
と、前記合金の析出相の体積率が20体積%以下となる
温度域で0.01時間以上の熱処理を施す工程と、前記
合金の時効熱処理を施す工程とを順次行う耐熱部材の製
造方法である。
【0012】本願第3の発明は、前記合金表面に、MC
rAlY(Mは、Fe、Ni及びCoから選ばれる少な
くとも1種)被覆層を減圧あるいは大気プラズマ溶射す
る工程とを有する前記第2の発明に記載の耐熱部材の製
造方法である。
【0013】先述したように、耐熱合金に耐食・耐酸化
被覆層を設ける際には、通常両者の密着性を向上させる
ため、被覆前に耐熱合金基材表面をサンドブラスト処理
等により粗面化する。確かにこの工程を行うことで両者
の密着性は格段に向上するが、同時に合金基材表面に相
当の加工歪みを与えることになり、被覆後の調質熱処理
あるいは実機での高温運転中に合金基材表面で再結晶が
起こり、基材の表面近傍数1030の領域で不連続粗大化
反応によるセル状析出相を発生させて、基材強度を低下
させる問題を招いている。
【0014】ところで、金属における再結晶とは、結晶
中に蓄えられた加工歪みによる歪みエネルギ−が熱を加
えられることによって解放され、歪んでいない新しい結
晶粒が核生成・成長することで加工前の結晶状態に戻ろ
うとするものであり、再結晶後の組織は加工前の組織と
同様の形態になる。ところが、母相中に第2相が析出し
ている場合には、その析出相の体積率や粒径によって再
結晶後の組織形態に大きな違いを生じる場合がある。本
発明の耐熱部材に用いられるNi基合金がその代表的な
例であり、析出相の体積率が小さい場合には再結晶中に
析出相は一度完全に母相中に固溶し、過飽和固溶体を形
成した後に核生成・成長により微細な球状あるいは立方
体状に再析出するが、析出相の体積率が大きくなると再
結晶時に析出相は母相中に完全に固溶できずに、過飽和
固溶体の状態を作らずに、粒界拡散によって粗大なセル
状に再析出する。通常、タ−ビン動・静翼等に用いられ
る耐熱部材は、基材となる合金を鋳造した後に1600
K程度の高温で固溶化熱処理を行い、基材表面にMCr
AlY等の合金をコ−ティングを施した後、基材の調質
化を図る時効熱処理を行なっている。特に、時効熱処理
に関しては温度を段階的に変化させる多段階熱処理を適
用している合金が多く、中でも1300K程度の高温時
効熱処理と1100K程度の低温時効熱処理の2段階熱
処理が広く適用されている。以上の工程において、問題
となっている再結晶を引き起こす熱処理は高温時効熱処
理であり、この高温時効熱処理が析出相の体積率の高い
温度で行われる結果、このような粗大セル状析出相を形
成されている。ところが、同じ合金を用いても析出相の
体積率が小さい温度で熱処理(以後、予備熱処理とい
う)を行うと、析出相の連続析出反応による再結晶が進
行して、加工前と同様の組織形態を示し、粗大セル状析
出相を析出させないことを実験により確認した。このこ
とは、析出相を一度母相中に固溶させてから再析出する
ために必要なエネルギ−(ΔG)が、析出相の体積率の
大小によって変化するためであると推察され、図3に示
すエネルギ−状態図を用いて説明することができる。図
2の左側の曲線は母相の自由エネルギ−曲線、右側が析
出相の自由エネルギ−曲線であり、ブラスト処理等によ
り合金に加工が施されると優先的に加工される母相のエ
ネルギ−曲線が一定量上昇する(図2の点線)。その
後、熱処理が施されると加工により導入された歪みエネ
ルギ−を駆動力として再結晶が進行して、上昇したエネ
ルギ−は元の状態に戻る。この際に、図中の左側の矢印
で示される析出相の体積率が低い合金の場合(図中で
表わす)には、矢印にそって一度析出相を完全に母相中
に飽和させる状態を経過するため、析出相は核生成・成
長により健全な球状あるいは立方体状に析出するが、右
側の矢印で示した体積率が高い合金の場合(図中で表
わす)には、加工により蓄えられた歪みエネルギ−より
も析出相を完全に固溶させるために必要なエネルギ−の
方が大きく、析出相は再結晶粒界上の拡散によって再形
成されるために、粗大なセル状になる。
【0015】この現象を利用すれば、従来の高温時効熱
処理によって見られた粗大なセル状析出相の生成が抑制
でき、高温強度に優れた耐熱部材を作製することが可能
となることを見出した。この予備熱処理は、母相と析出
相の2相域であって、かつ析出相の体積率が20%以下
となる温度範囲で有効である。この予備熱処理を母相単
相温度で行ったとしても粗大なセル状の析出相の生成は
抑制できるが、その場合には再結晶粒の著しい粗大化と
コ−ティング層と基材との過剰な元素拡散が生じ、場合
によっては合金の部分溶解が起こる。したがって、この
ような問題を回避するためにも母相と析出相の2相域で
予備熱処理を行なうことが好ましい。また、上記した耐
熱部材において、MCrAlY(Mは、Fe,Niおよ
びCoから選ばれる少なくとも1種)等のコーティング
上に遮熱,耐酸化,耐食あるいは耐磨耗層として機能す
るセラミック層をコ−ティングしても良い。例えば、厚
さが薄い部位を多く含むタ−ビン動・静翼に対する本発
明の適用は効果的であり、大幅な長寿命化が達成され
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための形
態について説明する。図3は、本発明の耐熱部材の実施
形態を示す断面図である。同図において、1は母材合金
であり、この母材合金1としてはNi,CoおよびFe
から選ばれる少なくとも1種類の元素を主成分とする耐
熱合金が用いられ、使用用途等に応じて各種公知の耐熱
合金を適宜選択して使用することができる。例えば、I
N738LC,CM247LC,CMSX−2等の耐熱
合金を挙げることができ、これらには体積率にして40
%以上の析出相が含有されている。これらの母材合金は
鋳造によって作製されることが多く、特にタ−ビン動・
静翼のような複雑形状のものや結晶制御を図った部材に
は、必ずこの方法が適用されている。そのため、先に記
したようにタ−ビン動・静翼のような複雑形状部材には
鋳型との反応層を取り除くためブラスト処理等の表面加
工が施されている。
【0017】図3において、金属被覆層2はNiおよび
Coから選ばれる少なくとも1種類の元素を主成分と
し、さらにCrおよびAlを含む合金被覆層であり、こ
の被覆厚さは特に限定されるものではないが、10μm
以下であると耐食・耐酸化コ−ティングとしての機能が
著しく低下し、500μmを越える厚さであると母材合
金との密着性が低下するために、被覆厚さは10〜50
0μmとすることが好ましい。その被覆手段は適宜選択
でき、溶射法、PVD法、CVD法等を用いることがで
きる。実用上は溶射法、特に減圧プラズマ溶射法を用い
ることにより形成速度も大きく、耐酸化性に優れた層が
容易に形成可能である。この被覆層の施工時には、母材
合金との密着性を確保するために、再度母材合金表面に
ブラスト処理等の表面加工が施される。上記合金層2を
被覆した部材には、母材合金1の調質化と金属被覆層2
の緻密化とを兼ねた熱処理が施されるが、従来の熱処理
方法ではこの熱処理によって再結晶が起こり、再結晶粒
中に粗大なセル状析出相が母材内部析出相と同じ量だけ
形成されていた。本発明の耐熱部材では、時効熱処理を
施す前に真空中,Ar雰囲気中あるいはHe雰囲気中で
予備熱処理を施すことにより、この再結晶粒中のセル状
析出相を母材内部析出相の体積率より低減させることが
できる。このとき、再結晶粒中のセル上析出相の減量分
は母材内部と同形態の健全な析出相で置き換えられてい
る。再結晶粒中のセル状析出相の体積率が20体積%以
下であると再結晶による大幅な母材強度低下を防ぐこと
ができるが、完全に抑制するためにはセル状析出相の体
積率を5%以下にすることが好ましい。このときの予備
熱処理温度は再結晶時の析出相が連続析出反応により再
析出する温度であればよく、母材の組成により変化する
が析出相の体積率が20体積%以下となる温度であれば
確実に本発明の効果が得られる。特に、析出相の体積率
が10%以下の温度であると、再結晶粒中のセル状析出
相を完全に排除することができる。このとき、再結晶粒
中の健全な析出相と母材中の健全な析出相は析出相の大
きさで見分けることができ、再結晶粒中の健全な析出相
の大きさは母材の析出相に比べて若干小さくなる。この
違いは、熱処理前の母材内部析出相の大きさに依存し、
母材内部の析出相が熱処理前の状態からそのまま成長す
るのに対し、再結晶粒中の析出相が一度溶解した後に再
析出することから生じる。なお、この予備熱処理は母相
単温度で行うと再結晶粒の著しい粗大化が進行し、母相
と析出相の2相域であっても温度が高いほど母材と金属
被覆層との間の過剰な拡散が生じるために、比較的低温
で母相と析出相の2相域となる、析出相の体積率が5〜
10体積%となる温度範囲で行なうことが好ましい。さ
らに、この処理時間は元素拡散を抑制するためには短い
方が良いが、再結晶を完全に終了させるのに十分な時間
が必要である。したがって、その処理時間は0.1〜1
時間にすると良い。また、所定の温度までの昇温時間が
長くなると昇温途中での再結晶が起こり、粗大なセル状
析出相を発生させてしまうため、予備熱処理の昇温時間
は短い方が好ましい。実際には、10K/min以上温
速度であれば本発明の効果は十分に発揮され、40K/
min以上の速度で昇温した場合には、セル状析出物の
存在体積率はほぼ0%とすることができる。このような
手段で形成された耐熱部材は、従来の方法では母材表面
近傍の再結晶粒中に形成され、母材の強度低下の要因と
なっていた粗大なセル状析出相の生成を抑制することが
でき、高温強度に優れた耐熱部材を得ることができる。
【0018】本発明の耐熱部材では予備熱処理中に金属
被覆層と母材との界面にM3 Al(MはNi,Coおよ
びFeから選ばれる少なくとも1種類の元素で構成され
る)を主相とする金属間化合物で構成される連続的な層
が5μm程度形成される。規則化した結晶構造を持つこ
の金属間化合物中では、不規則結晶構造である母相中に
比べて、元素の拡散係数が小さいため、金属被覆層と母
材との元素拡散を効果的に抑制することが可能となり、
元素拡散に伴う母材の劣化を遅延させて部材の長寿命化
が達成される。従来の耐熱部材では、この金属間化合物
層は形成されないため、この効果は期待できない。
【0019】この予備熱処理に続いて母材の調質化を目
的とした時効熱処理を真空中,Ar雰囲気中あるいはH
e雰囲気中で行い、本発明の耐熱部材は完成する(図
4)。この時効熱処理条件は母材により異なるが、本発
明の効果は母材の時効熱処理の違いには何ら影響されな
い。
【0020】金属被覆層には図5および図6に示すよう
に、耐酸化性を向上させるAl拡散処理やCr拡散処理
を付与することができるが、金属被覆層中へのAl,C
rの過剰な拡散を抑制するために、拡散処理前に予め金
属被覆層の緻密化を行うことが好ましい。緻密化の処理
としては、1173K程度の熱処理で十分であり、本発
明の予備熱処理や母材の時効熱処理でこの処理を代用す
ることができる。具体的には、Al拡散処理あるいはC
r拡散処理の工程は1173K以上の時効熱処理を施す
部材に対しては1173K以上の時効熱処理後に、11
73K以上の時効熱処理を施さない部材に対しては予備
熱処理後に行うことが好ましい。1173K以上の多段
階の時効熱処理を行う部材に対しては、1173K以上
の時効処理を終えた段階でAl拡散処理あるいはCr拡
散処理を行い、引き続いて低温での時効熱処理を行えば
良い。
【0021】図7および図8に示すように、これらの耐
熱部材やタ−ビン動・静翼の表面には、さらに遮熱性,
耐食・耐酸化性あるいは耐磨耗性を向上させるセラミッ
クス層6を被覆することができる。上記セラミックス層
6は金属被覆層2上に10〜600μm厚さ形成され、
その手段は適宜選択でき、溶射法、PVD法、CVD法
等をいることができる。実用上は溶射法、特に大気プラ
ズマ溶射法を用いることにより形成速度も大きく、密着
性に優れた層を容易に形成することができる。また、セ
ラミックス層6には耐熱性のセラミックスから適宜選択
できるが、部分安定化ジルコニアが、熱伝導度が小さく
熱膨張係数が大きく特に有効である。この部分安定化ジ
ルコニアの安定成分には、イットリア、マグネシア、カ
ルシア、セリア等ジルコニアの安定化材料を全て用いる
ことができるのは言うまでもない。 本発明は厚さの薄
い部位が多く再結晶による強度低下が著しい発電ガスタ
−ビン等に用いられるタ−ビン動・静翼に対して特に有
効であり、本発明の手法を用いれば再結晶時の粗大セル
状析出相の発生が抑制でき、従来のタ−ビン動・静翼と
比較して大幅な長寿命化学が達成される。また、本発明
における耐熱部材の製造方法は短時間の熱処理工程が加
えられるだけであり、従来の製造方法と大きな変化はな
い。したがって、製造コストも従来と大差なく、タ−ビ
ン動・静翼の長寿命化が達せされるため、ガスタ−ビン
システムとして大幅な低コスト化が可能となり、工業的
価値は極めて高い。
【0022】
【実施例】次に、本発明を具体的に説明するが、本発明
はこれらに限定させるものではない。 実施例1 アルミナ粒子を用いてブラスト処理を行った多結晶Ni
基超合金IN−738LC合金の板材に、1393Kか
ら1473Kまで10K刻みで10時間の真空中熱処理
を施し、全ての試料を氷塩水中に投入し冷却した。熱処
理後の試料の断面組織観察を行った結果、ブラスト処理
の影響を全く受けていない領域では、熱処理温度の上昇
に伴い析出相の体積率は減少し、1433Kでは約20
体積%であった。また、1423K以下の温度で熱処理
した試料のブラスト処理影響部には粗大セル状析出物が
認められたが、1433K以上の試料では粗大セル状析
出物は確認されず、ブラスト影響部も基材内部と同様に
立方体状の粒子が析出していた。このように、析出相の
体積率が約20%である1433Kを境にして再結晶挙
動は変化しており、1433K以上では粗大なセル状析
出物は認められなかった。
【0023】実施例2 1488Kで3時間の固溶化熱処理を施した多結晶Ni
基超合金IN−738LCからなる丸棒状金属基材表面
をアルミナ粒子を用いたブラスト処理により粗面化した
後、平均粒径が40μmの微粒NiCoCrAlY(N
i−23%Co−17%Cr−12.5%Al−0.5
%Y(重量%))合金粉末をプラズマ溶射法により約2
00μm厚さ被覆した。このときの溶射条件は、雰囲気
圧力約1.0×102 Pa、溶射距離400mm、溶射出
力35V、850Aであった。このようにして形成した
耐熱被覆材にAr雰囲気炉中で1433Kで5分間の予
備熱処理を施し、室温に戻すことなく直接1393Kの
状態で2時間の高温時効熱処理を施した後、空冷した。
このときの昇温速度は40K/minとした。次いで、
1123Kで24時間の低温時効熱処理を施した。この
試料を1173Kで200MPaの応力下でクリ−プ試
験したところ、400時間保持しても破断しなかった。
400時間試験後の試料を切断して、断面を微視的に観
察した結果、基材表面部の組織は基材内部と同様の形態
で、基材表面部には粗大なセル状析出物は全く観察され
なかった。
【0024】また、本発明との比較例として予備熱処理
を施すこと以外は上記実施例1と全く同じ条件で作製し
た耐熱被覆材に、上記実施例1同一条件でクリ−プ試験
を行ったところ、400時間経過以前に破断した。この
試料を切断した断面を微視的に観察したところ、基材側
に約30μm厚さの再結晶層が観察され、この領域の組
織は基材内部の組織形態とは大きく異なり、粗大なセル
状析出物が体積率にして約40%形成されていた。ま
た、このセル状析出物中には多量の針状析出物が認めら
れ、EDX分析の結果、これらはTi,CrあるいはW
の濃化相であった。その針状析出物あるいは粗大セル状
析出物を基点として基材内部に向かって多くの亀裂が進
展しており、この亀裂がこの部材の破断を加速させたと
推測される。
【0025】実施例3 アルミナ粒子を用いてブラスト処理を行った多結晶Ni
基超合金MarM247合金の板材に、1423Kから
1503Kまで10K刻みで10時間の真空中熱処理を
施し、全ての試料を氷塩水中に投入し冷却した。熱処理
後の試料の断面組織観察を行った結果、ブラスト処理の
影響を全く受けていない領域では、熱処理温度の上昇に
伴い析出相の体積率は減少し、1463Kでは約20体
積%であった。また、1453K以下の温度で熱処理し
た試料のブラスト処理影響部には粗大セル状析出物が認
められたが、1463K以上の試料では粗大セル状析出
物は確認されず、ブラスト影響部も基材内部と同様に立
方体状の粒子が析出していた。このように、析出相の体
積率が約20%である1463Kを境にして再結晶挙動
は変化しており、1463K以上では粗大なセル状析出
物は認められなかった。
【0026】実施例4 1503Kで3時間の固溶化熱処理を施した多結晶Ni
基超合金Mar M247からなる丸棒状金属基材表面
をアルミナ粒子を用いたブラスト処理により粗面化した
後、平均粒径が40μmの微粒NiCoCrAlY(N
i−23%Co−17%Cr−12.5%Al−0.5
%Y(重量%))合金粉末をプラズマ溶射法により約2
00μm厚さ被覆した。このときの溶射条件は、雰囲気
圧力約1.0×102 Pa、溶射距離400mm、溶射出
力35V、850Aであった。このようにして形成した
耐熱被覆材にAr雰囲気炉中で、1473Kで6分間の
予備熱処理を施した後、空冷した。このときの昇温速度
は50K/minとした。次いで、1273Kにおいて
1時間のAl拡散処理を行った後、1143Kで16時
間の時効熱処理を施した。この試料を1173Kで35
0MPaの応力下でクリ−プ試験したところ、70時間
保持しても破断しなかった。70時間試験後の試料を切
断して、断面を微視的に観察した結果、基材表面部の組
織は基材内部と同様の形態で、基材表面部には粗大なセ
ル状析出物は全く観察されなかた。
【0027】また、本発明との比較例として予備熱処理
を施すこと以外は上記実施例4と全く同じ条件で作製し
た耐熱被覆材に、上記実施例4と同一条件でクリ−プ試
験を行ったところ、70時間経過以前に破断した。この
試料を切断して断面を微視的に観察したところ、基材側
に約30μm厚さの再結晶層が観察され、この領域の組
織は基材内部の組織形態とは大きく異なり、粗大なセル
状析出物が体積率にして約50%形成されていた。ま
た、このセル状析出物中には多量の針状析出物が認めら
れ、EDX分析の結果、これらはTi,CrあるいはW
の濃化相であった。その針状析出物あるいは粗大セル状
析出物を基点として基材内部に向かって多くの亀裂が進
展しており、この亀裂がこの部材の破断を加速させたと
推測される。
【0028】実施例5 アルミナ粒子を用いてブラスト処理を行った一方向凝固
Ni基超合金CM−247LC合金の板材に、1423
Kから1503Kまで10K刻みで10時間の真空中熱
処理を施し、全ての試料を氷塩水中に投入し冷却した。
熱処理後の試料の断面組織観察を行った結果、ブラスト
処理の影響を全く受けていない領域では、熱処理温度の
上昇に伴い析出相の体積率は減少し、1463Kでは約
20体積%であった。また、1453K以下の温度で熱
処理した試料のブラスト処理影響部には粗大セル状析出
物が認められたが、1463K以上の試料では粗大セル
状析出物は確認されず、ブラスト影響部も基材内部と同
様に立方体状の粒子が析出していた。このように、析出
相の体積率が約20%である1463Kを境にして再結
晶挙動は変化しており、1463K以上では粗大なセル
状析出物は認められなかった。
【0029】実施例6 1503Kで3時間の固溶化熱処理を施した一方向凝固
Ni基超合金CM−247 LCからなる丸棒状金属基
材表面をアルミナ粒子を用いたブラスト処理により粗面
化した後、平均粒径が40μmの微粒NiCoCrAl
Y(Ni−23%Co−17%Cr−12.5%Al−
0.5%Y(重量%))合金粉末をプラズマ溶射法によ
り約200μm厚さ被覆した。このときの溶射条件は、
このときの溶射条件は、雰囲気圧力約1.0×102
a、溶射距離400mm、溶射出力35V、850Aであ
った。このようにして形成した耐熱被覆材にAr雰囲気
炉中で1483Kで2分間の予備熱処理を施した後、空
冷した。このときの昇温速度は40K/minとした。
次いで、1143Kで16時間の低温時効熱処理を施し
た。この試料を1173Kで350MPaの応力下でク
リ−プ試験したところ、85時間保持しても破断しなか
った。85時間試験後の試料を切断して、断面を微視的
に観察した結果、基材表面部の組織は基材内部と同様の
形態で、基材表面部には粗大なセル状析出物は全く観察
されなかった。
【0030】また、本発明との比較例として予備熱処理
を施すこと以外は上記実施例6と全く同じ条件で作製し
た耐熱被覆材に、上記実施例6と同一条件でクリ−プ試
験を行ったところ、85時間経過以前に破断した。この
試料を切断して断面を微視的に観察したところ、基材側
に約30μm厚さの再結晶層が観察され、この領域の組
織は基材内部の組織形態とは大きく異なり、粗大なセル
状析出物が体積率にして約40%形成されていた。ま
た、このセル状析出物中には多量の針状析出物が認めら
れ、EDX分析の結果、これらはTi,CrあるいはW
の濃化相であった。その針状析出物あるいは粗大セル状
析出物を基点として基材内部に向かって多くの亀裂が進
展しており、この亀裂がこの部材の破断を加速させたと
推測される。
【0031】実施例7 アルミナ粒子を用いてブラスト処理を行った単結晶Ni
基超合金CMSX−2合金の板材に、1473Kから1
593Kまで10K刻みで10時間の真空中熱処理を施
し、全ての試料を氷塩水中に投入し冷却した。熱処理後
の試料の断面組織観察を行った結果、ブラスト処理の影
響を全く受けていない領域では、熱処理温度の上昇に伴
い析出相の体積率は減少し、1553Kでは約20体積
%であった。また、1543K以下の温度で熱処理した
試料のブラスト処理影響部には粗大セル状析出物が認め
られたが、1553K以上の試料では粗大セル状析出物
は確認されず、ブラスト影響部も基材内部と同様に立方
体状の粒子が析出していた。このように、析出相の体積
率が約20%である。1553K境にして再結晶挙動は
変化しており、1553K以上では粗大なセル状析出物
は認められなかった。
【0032】実施例8 1588Kで3時間の固溶化加熱処理を施した単結晶N
i基超合金CMSX−2合金からなる丸棒状金属基材表
面をアルミナ粒子を用いたブラスト処理により粗面化し
た後、平均粒径が40μmの微粒NiCoCrAlY
(Ni−23%Co−17%Cr−12.5%Al−
0.5%Y(重量%))合金粉末をプラズマ溶射法によ
り約100μm厚さ被覆した。このときの溶射条件は、
雰囲気圧力約1.0×102 Pa、溶射距離400mm、
溶射出力35V、850Aであった。さらに、この上に
平均粒径が80μmのZrO2 −8重量%Y23 粉末
をプラズマ溶射法により約300μm厚さ被覆した。こ
のときの溶射条件は、大気中、溶射距離120mm、溶射
出力35V、950Aであった。このようにして形成し
た耐熱被覆材にAr雰囲気炉中で1573Kで2分間の
予備熱処理を施し、室温に戻すことなく直接1323K
の状態で16時間の高温時効熱処理を施した後、空冷し
た。このときの昇温速度は60K/minとした。次い
で、1123Kで48時間の低温時効熱処理を施した。
この試料を1173Kで350MPaの応力下でクリ−
プ試験したところ、130時間保持しても破断しなかっ
た。130時間試験後の試料を切断して、断面を微視的
に観察した結果、基材表面部の組織は基材内部と同様の
形態で、基材表面部には粗大なセル状析出物は全く観察
されなかった。
【0033】また、本発明との比較例として予備熱処理
を施すこと以外は上記実施例8と全く同じ条件で作製し
た耐熱被覆材に、上記実施例8と同一条件でクリ−プ試
験を行ったところ、130時間経過以前に破断した。こ
の試料を切断して断面を微視的に観察したところ、基材
側に約30μm厚さの再結晶層が観察され、この領域の
組織は基材内部の組織形態とは大きく異なり、粗大なセ
ル状析出物が体積率にして約60%形成されていた。ま
た、このセル状析出物中には多量の針状析出物が認めら
れ、EDX分析の結果、これらはTi,CrあるいはW
の濃化相であった。その針状析出物あるいは粗大セル状
析出物を基点として基材内部に向かって多くの亀裂が進
展しており、この亀裂がこの部材の破断を加速させたと
推測される。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の耐熱部材
によれば、ブラスト処理等の表面加工に起因し、その後
の熱処理によって誘発される再結晶において、母材表面
部での粗大セル状析出相の発生を抑制できると共に、母
材表面に層状に形成される金属間化合物相によって金属
被覆層と母材との間の元素拡散を格段に抑制できる。こ
れらによって、母材の高温強度や金属被覆層の耐食・耐
酸化性を維持して耐熱部材の寿命を著しく延ばすことが
できる。したがって、例えばガスタ−ビン翼の使用環境
のように腐食、酸化、さらには応力が重畳して材料に作
用する環境下においても、優れた耐食・耐酸化性ならび
に高温強度を長時間にわたって維持できる耐熱部材を提
供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 再結晶後に不連続析出反応により粗大セル状
析出相が形成された合金の典型的な組織の模式図であ
る。
【図2】 母相と析出相のエネルギ−曲線を模式図的に
示した図である。
【図3】 本発明の耐熱部材の一実施形態の構造を模式
的に示す断面図である。
【図4】 図1に示す耐熱部材の熱処理後の形態を示す
断面図である。
【図5】 図1に示す耐熱部材の変形例を示す断面図で
ある。
【図6】 図3に示す耐熱部材の熱処理後の形態を示す
断面図である。
【図7】 本発明の耐熱部材の他の実施形態の構造を模
式的に示す断面図である。
【図8】 図5に示す耐熱部材の熱処理後の形態を示す
断面図である。
【図9】 本発明の耐熱部材の製造工程を示す図であ
る。
【図10】 本発明の別の耐熱部材の製造工程を示す図
である。
【図11】 母相中に析出相が連続析出反応により形成
された合金の典型的な組織の模式図である。
【符号の説明】
1…母材 2…金属被覆層 3…耐熱部材 4…金属間化合物層 5…AlあるいはCr富化層 6…セラミックス層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 一浩 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ni,CoおよびFeから選ばれる少な
    くとも1種類の元素を主成分とし、MCrAlY(M
    は、Fe、Ni及びCoから選ばれす少なくとも1種)
    合金層を被覆した耐熱部材において、該耐熱部材がN
    i,CoおよびFeから選ばれる少なくとも1種類の元
    素を主成分とする母材からなり、前記母材は300Kに
    おいて母相中に球状あるいは立方体状の析出相を30体
    積%以上含有し、また、母材表面から母材内部に向かっ
    て30μm厚さ領域内に含有されるセル状析出物の体積
    率が20体積%以下であることを特徴とする耐熱部材。
  2. 【請求項2】 Ni,CoおよびFeから選ばれる少な
    くとも1種類の元素を主成分とし、300Kにおいて母
    相中に30体積%以上の析出相が形成される合金表面を
    ブラスト処理により加工する工程と、前記合金の析出相
    の体積率が20体積%以下となる温度域で0.01時間
    以上の熱処理を施す工程と、前記合金の時効熱処理を施
    す工程とを順次行うことを特徴とする耐熱部材の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記合金表面に、MCrAlY(Mは、
    Fe、Ni及びCoから選ばれる少なくとも1種)被覆
    層を減圧あるいは大気プラズマ溶射する工程とを有する
    ことを特徴とする請求項2記載の耐熱部材の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019173592A (ja) * 2018-03-27 2019-10-10 三菱重工業株式会社 遮熱コーティング、タービン部材、ガスタービン及び遮熱コーティングの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019173592A (ja) * 2018-03-27 2019-10-10 三菱重工業株式会社 遮熱コーティング、タービン部材、ガスタービン及び遮熱コーティングの製造方法

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