JPH11293306A - 高い接合強度を有するFe系焼結合金製焼結ばめ接合体 - Google Patents

高い接合強度を有するFe系焼結合金製焼結ばめ接合体

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JPH11293306A
JPH11293306A JP9776998A JP9776998A JPH11293306A JP H11293306 A JPH11293306 A JP H11293306A JP 9776998 A JP9776998 A JP 9776998A JP 9776998 A JP9776998 A JP 9776998A JP H11293306 A JPH11293306 A JP H11293306A
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JP
Japan
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sintered alloy
sintered
based sintered
tough
wear
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JP9776998A
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English (en)
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Katsuhiko Yano
勝彦 矢野
Takahiro Saito
隆博 斉藤
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い接合強度を有するFe系焼結合金製焼結
ばめ接合体を提供する。 【解決手段】 耐摩耗性Fe系焼結合金部材と強靭性F
e系焼結合金部材からなるFe系焼結合金製焼結ばめ接
合体において、前記耐摩耗性Fe系焼結合金部材を、重
量%で、Ni:6〜10%、Mo:0.6〜1.5%、
C:0.3〜0.8%、を含有し、残りがFeと不可避
不純物からなる組成を有する焼結時に収縮能を発揮する
Fe系焼結合金で構成し、上記強靭性Fe系焼結合金部
材を、重量%で、Cu:4〜6%、C:0.3〜0.8
%、を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組成
を有する焼結時に膨張能を発揮するFe系焼結合金で構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、耐摩耗性Fe系
焼結合金部材(以下、耐摩耗性部材または外側部材と云
う)と強靭性Fe系焼結合金部材(以下、強靭性部材ま
たは内側部材と云う)が高い接合強度で接合されたFe
系焼結合金製焼結ばめ接合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に自動車構造部品として、例
えば自動四輪車のチルト式ステアリングコラムロック機
構用カム部材(外側部材)およびブロック部材(内側部
材)やアイドラースプロケット、さらに自動二輪車のギ
ヤシフト機構用カムドリブンギヤなどが知られている。
また、これらの自動車構造部品が耐摩耗性部材と強靭性
部材の焼結ばめ接合体からなり、粉末冶金法により製造
されていることも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の各種自動
車の高出力化および高性能化はめざましく、これに伴
い、自動車構造部品にもより一段の品質向上が強く求め
られる傾向にあるが、上記の従来Fe系焼結合金製焼結
ばめ接合体からなる自動車構造部品においては、特にこ
れを構成する耐摩耗性部材と強靭性部材との接合強度が
不十分であるために上記の要求には必ずしも満足に対応
することができないのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、上記のFe系焼結合金製焼結ば
め接合体に着目し、これを構成する耐摩耗性部材と強靭
性部材の接合強度向上をはかるべく研究を行った結果、
上記耐摩耗性部材(外側部材)を、重量%で、 Ni:6〜10%、 Mo:0.6〜1.5%、 C :0.3〜0.8%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組成を有
するFe系焼結合金で構成すると、このFe系焼結合金
は焼結時に0.7〜0.9%の相対的に大きな収縮率で
収縮する収縮能を発揮し、一方、上記強靭性部材(内側
部材)を、同じく重量%で、 Cu:4〜6%、 C :0.3〜0.8%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組成を有
するFe系焼結合金で構成すると、このFe系焼結合金
は焼結時に0.3〜0.5%の相対的に大きな膨張率で
膨張する膨張能を発揮することから、焼結後の焼結ばめ
接合体の上記耐摩耗性部材と上記強靭性部材との間に
は、それぞれの上記Fe系焼結合金によってもたらされ
る大きな収縮率と膨張率とが相まって、きわめて高い接
合強度が確保されるようになるという研究結果が得られ
たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、耐摩耗性部材(外側部材)と強
靭性部材(内側部材)からなるFe系焼結合金製焼結ば
め接合体において、上記耐摩耗性部材を、重量%で、 Ni:6〜10%、 Mo:0.6〜1.5%、 C :0.3〜0.8%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組成を有
する焼結時に収縮能を発揮するFe系焼結合金で構成
し、上記強靭性部材を、重量%で、 Cu:4〜6%、 C :0.3〜0.8%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組成を有
する焼結時に膨張能を発揮するFe系焼結合金で構成す
ることにより上記耐摩耗性部材と上記強靭性部材との間
に高い接合強度を確保したFe系焼結合金製焼結ばめ接
合体に特徴を有するものである。
【0006】つぎに、この発明の焼結ばめ接合体におい
て、これの耐摩耗性部材と強靭性部材をそれぞれ構成す
るFe系焼結合金の組成を上記の通りに定めた理由を説
明する。 (A)耐摩耗性部材のFe系焼結合金 (a)Ni Ni成分には、素地に固溶して強度を向上させるほか、
焼結時に部材の収縮を促進する作用があるが、その含有
量が6%未満では0.7%以上の大きな収縮率を確保す
ることができず、一方その含有量が10%を越えると、
収縮率が0.9%を越えて大きくなり過ぎてしまい、部
材に割れが発生し易くなることから、その含有量を6〜
10%と定めた。
【0007】(b)Mo Mo成分には、炭化物を形成して耐摩耗性を向上させる
作用があるが、その含有量が0.6%未満では、所望の
耐摩耗性向上効果が得られず、一方その含有量が1.5
%を越えると、圧粉体の成形圧縮性が低下し、所望の強
度を確保することができなくなることから、その含有量
を0.6〜1.5%と定めた。
【0008】(c)C C成分には、素地に固溶して強度を向上させるほか、上
記の通りMo炭化物を形成して耐摩耗性を向上させる作
用があるが、その含有量が0.3%未満では、前記作用
に所望の向上効果が得られず、一方その含有量が0.8
%を越えると、素地に脆い遊離セメンタイト(Fe
3 C)が析出するようになって強度が急激に低下するよ
うになることから、その含有量を0.3〜0.8%と定
めた。
【0009】(B)強靭性部材のFe系焼結合金 (a)Cu Cu成分には、素地に固溶して靭性を著しく向上させる
強靭化作用があるほか、焼結時に部材を膨張させる作用
があるが、その含有量が4%未満では、膨張率も0.3
%未満となってしまい、前記作用に所望の向上効果が見
られず、一方その含有量が6%を越えると、膨張率が
0.5%を越えて大きくなり過ぎてしまい、部材に割れ
が発生し易くなることから、その含有量を4〜6%と定
めた。
【0010】(b)C C成分には、素地に固溶して強度を向上させる作用があ
るが、その含有量が0.3%未満では、所望の強度向上
効果が得られず、一方その含有量が0.8%を越える
と、靭性が急激に低下するようになることから、その含
有量を0.3〜0.8%と定めた。
【0011】
【発明の実施の形態】さらに、この発明の焼結ばめ接合
体を実施例により具体的に説明する。原料粉末として、
平均粒径:70μmのFe粉末、同2.5μmのNi粉
末、同70μmのFe−Mo合金(Mo:61重量%含
有)粉末、同30μmのCu粉末、および同18μmの
黒鉛粉末を用意した。まず、これら原料粉末を所定の配
合組成に配合し、ダブルコーンミキサーで20分間混合
した後、5ton/cm2 の圧力で外径:14.97m
m×内径:8.0mm×高さ:10.0mmの円筒部の
下端に直径:25.0mm×厚さ:10.0mmのフラ
ンジ部を設けた形状の内側圧粉体を成形し、また、同じ
く上記の原料粉末を用い、これらを所定の配合組成に配
合し、ダブルコーンミキサーで20分間混合した後、5
ton/cm2 の圧力で外径:25.0mm×内径:1
5.0mm×高さ:10.0mmの円筒部の上端に直
径:45.0mm×厚さ:10.0mmのフランジ部を
設けた形状の外側圧粉体を成形した。ついで、上記内側
圧粉体の円筒部の外周面にそって上記外側圧粉体の円筒
部の内周面を嵌装(この場合のクリアランスは0.03
mm)し、この状態でアンモニア分解ガス雰囲気中、温
度:1150℃に20分間保持の条件で焼結し、焼結後
バリ取りを行うことにより、それぞれ表1に示される成
分組成をもった耐摩耗性部材(外側部材)と強靭性部材
(内側部材)からなる本発明Fe系焼結合金製焼結ばめ
接合体(以下、本発明焼結ばめ接合体と云う)1〜1
1、および比較Fe系焼結合金製焼結ばめ接合体(以
下、比較焼結ばめ接合体と云う)1、2をそれぞれ製造
した。なお、比較焼結ばめ接合体1、2は、これを構成
する耐摩耗性部材および強靭性部材が、これの収縮と膨
張にそれぞれ大きな影響をもたらす合金成分であるNi
またはCuの含有量がこの発明の範囲から低い方に外れ
た組成を有するFe系焼結合金からなるものである。
【0012】ついで、この結果得られた各種の焼結ばめ
接合体について、これを構成する耐摩耗性部材(外側部
材)と強靭性部材(内側部材)の接合強度を評価する目
的で、耐摩耗性部材のフランジ部を固定し、強靭性部材
をアムスラー試験機を用いて押し抜き、抜き強度を測定
した、これらの測定結果を表1に示した。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】表1に示される通り、本発明焼結ばめ接
合体1〜11と比較焼結ばめ接合体1、2との比較か
ら、耐摩耗性部材(外側部材)においては、Ni含有量
が6%未満、また強靭性部材(内側部材)にあっては、
Cu含有量が4%未満になると、前記両部材の接合強度
は急激に低下することが明らかであり、一般にこの種の
焼結ばめ接合体では(抜き強度/接合面積)の値が0.
4kg/mm2 以上であれば、苛酷な条件下での実用に
も前記両部材に相互剥離は全く発生しないことが経験的
に確認されており、したががって本発明焼結ばめ接合体
1〜11は、いずれもこれを構成する耐摩耗性部材と強
靭性部材がきわめて高い接合強度で接合していることが
明白である。上述のように、この発明の焼結ばめ接合体
は、これを構成する耐摩耗性部材と強靭性部材がきわめ
て高い接合強度で接合しているので、各種自動車の構造
部品としての実用に際し、これの高出力化および高性能
化にも十分満足に対応することができ、これのもつ性能
を安定的に長期に亘って発揮するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐摩耗性Fe系焼結合金部材と強靭性F
    e系焼結合金部材からなるFe系焼結合金製焼結ばめ接
    合体において、 上記耐摩耗性Fe系焼結合金部材を、重量%で、 Ni:6〜10%、 Mo:0.6〜1.5%、 C :0.3〜0.8%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組成を有
    する焼結時に収縮能を発揮するFe系焼結合金で構成
    し、 上記強靭性Fe系焼結合金部材を、重量%で、 Cu:4〜6%、 C :0.3〜0.8%、 を含有し、残りがFeと不可避不純物からなる組成を有
    する焼結時に膨張能を発揮するFe系焼結合金で構成し
    たことを特徴とする高い接合強度を有するFe系焼結合
    金製焼結ばめ接合体。
JP9776998A 1998-04-09 1998-04-09 高い接合強度を有するFe系焼結合金製焼結ばめ接合体 Pending JPH11293306A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20140352128A1 (en) * 2013-05-28 2014-12-04 Miba Sinter Austria Gmbh Method of closing a bore

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20140352128A1 (en) * 2013-05-28 2014-12-04 Miba Sinter Austria Gmbh Method of closing a bore
US9539641B2 (en) * 2013-05-28 2017-01-10 Miba Sinter Austria Gmbh Method of closing a bore

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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030212