JPH11293220A - 熱硬化型ラミネート缶用接着剤組成物およびラミネート金属板および金属缶 - Google Patents

熱硬化型ラミネート缶用接着剤組成物およびラミネート金属板および金属缶

Info

Publication number
JPH11293220A
JPH11293220A JP9347598A JP9347598A JPH11293220A JP H11293220 A JPH11293220 A JP H11293220A JP 9347598 A JP9347598 A JP 9347598A JP 9347598 A JP9347598 A JP 9347598A JP H11293220 A JPH11293220 A JP H11293220A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyester resin
resin
acid
adhesive
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9347598A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Morimoto
修 森元
Hiroshi Tachika
弘 田近
Yasunobu Sugyo
泰伸 須堯
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP9347598A priority Critical patent/JPH11293220A/ja
Publication of JPH11293220A publication Critical patent/JPH11293220A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着層に適度な柔軟性と硬化性、硬さを与
え、ラミネート缶におけるフィルムと缶基材の接着性に
おいては、従来の接着剤に較べ缶素材である金属表面に
対する密着性、接着強度、加工性や、フィルムの巻き取
り時のブロッキング性に優れ、更には卓越したレトルト
後の耐白化性を与えラミネート缶用接着剤として好適な
接着剤組成物を得る。 【解決手段】 全酸成分中、芳香族ジカルボン酸が50
〜100モル%で構成され、全炭素数8以上の脂環族お
よび/または脂肪族ジカルボン酸残基の重量(a)と全
炭素数4以上で炭素数1以上の側鎖アルキル基を少なく
とも一つ以上有するグリコール残基の重量(b)の合計
重量((a)+(b))が樹脂固形分中に30〜80重
量%を占めるポリエステル樹脂(A)が含まれ、かつ還
元粘度が0.2dl/g以上のポリエステル樹脂を多価
イソシアネート化合物および/またはエポキシ樹脂で変
性して用いることを特徴とする変性ポリエステル樹脂を
含有していることを特徴とする接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は初期及び硬化後の接
着強度に優れ、さらに加工性、耐水性に優れる、ラミネ
ート缶用接着剤樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来技術】従来、飲料缶の内外面には内容物の保護、
金属の腐食防止、外観意匠性の付与などを目的として様
々な塗料が塗装されている。これらの塗料は溶剤系、或
いは水系樹脂がベースであるため、乾燥、硬化に大きな
エネルギーを用いる製缶塗装システムとなっている。し
かし、近年の環境保護の観点から、脱溶剤、省エネルギ
ーでの製缶塗装システムが検討され、ポリエステルフィ
ルムを缶用金属基材にラミネートする方法が開発され
た。例えば、ポリエステルフィルムを缶基材に直接熱融
着する方法(特開平3−212433号公報)がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記に示したポリエス
テルフィルムを缶基材に熱融着する方法は缶基材表面処
理状態やラミネート時の融着温度の影響を受けるため厳
しい工程管理が必要となる。更に外観のデザインを製缶
後に印刷したり、オーバーコートする必要があるため製
缶工程数が多くなる問題もある。また、熱硬化接着剤を
介してポリエステルフィルムと缶基材を接着する方法
(特開平5−43859号公報、特開平9−28696
8)などの主に溶剤系の2液型ドライラミネート接着剤
が知られている。しかし、これらのドライラミネート用
接着剤の問題点は巻き取り時のブロッキング性、および
レトルト後の耐白化性とラミネート後の加工性の両立化
にある。特開平5−43859号公報では芳香族ポリエ
ステルとエポキシ樹脂をブロックポリマー化した樹脂を
ベースとすることで接着強度の向上を図っているが、レ
トルト後の耐白化性が不充分であり、また、接着強度、
加工性の維持のためポリエステル樹脂のTgを下げる必
要があり、そのためブロッキング性が不十分となる。ま
た、特開平9−286968号公報では脂環族ジカルボ
ン酸を多量に用い塗料の溶液粘度を低下させ、塗装作業
性を向上し、更に高Tgにしても加工性を維持し、ブロ
ッキング性を満足できる樹脂としている。しかし、近年
では缶のネック部の加工条件が厳しくなり、そのため芳
香族を殆ど使用していない樹脂では接着剤層のPETフ
ィルムへの濡れ性が不充分となり密着性が低下したり、
樹脂強度が不十分となり加工性が低下していることが明
らかになり改良が要望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するべく鋭意研究を行った結果、特定構造を有する成
分の量を調整したポリエステル樹脂を多価イソシアネー
トおよび/またはエポキシ樹脂で変性した樹脂を接着剤
に用いることで、フィルムとの密着性、接着強度、加工
性、耐ブロッキング性などの諸物性を高度に満足でき、
更には驚くべきことに卓越した耐レトルト白化性が得ら
れることを見いだし、本発明に到達した。
【0005】即ち本発明は、全酸成分中、芳香族ジカル
ボン酸が50〜100モル%で構成され、全炭素数8以
上の脂環族および/または脂肪族ジカルボン酸残基の重
量(a)と全炭素数4以上で炭素数1以上の側鎖アルキ
ル基を少なくとも一つ以上有するグリコール残基の重量
(b)の合計重量((a)+(b))が樹脂固形分中に
30〜80重量%を占めるポリエステル樹脂(A)が含
まれ、かつ還元粘度が0.2dl/g以上のポリエステ
ル樹脂を多価イソシアネート化合物および/またはエポ
キシ樹脂で変性して用いることを特徴とする変性ポリエ
ステル樹脂を含有していることを特徴とする接着剤組成
物である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に使用するポリエステル樹
脂の全多価アルコール成分中、エチレングリコールの共
重合量が20モル%未満であることが好ましい。より好
ましくは17モル%以下、さらに好ましくは15モル%
以下である。エチレングリコールの共重合量が20モル
%以上になると、耐レトルト性、耐白化性が低下した
り、塗工性が低下し、はじきやユズ肌が発生することが
ある。また、本発明に使用するポリエステル樹脂は全多
価アルコール成分中、80モル%以上が脂肪族および/
または脂環族多価アルコールで構成されていることが好
ましく、より好ましくは90モル%、更に好ましくは9
5モル%、最も好ましくは100モル%である。80モ
ル%未満であると加工性が不十分となったり、レトルト
後の耐白化性が低下する。
【0007】本発明に使用するポリエステル樹脂は芳香
族ジカルボン酸が50〜100モル%である。好ましく
は芳香族ジカルボン酸が70〜100モル%である。芳
香族ジカルボン酸の割合が50モル%未満では接着強
度、耐レトルト性等の物性が低下したり、PETフィル
ムへの濡れ性、或いは熱による軟化が早くなるためラミ
ネート時の押圧により接着剤層とフィルム、または缶基
材とのズレが生じたりする場合があるので好ましくな
い。
【0008】更に、本発明に使用するポリエステル樹脂
は樹脂を構成する酸成分、多価アルコール成分の内、全
炭素数8以上の脂環族および/または脂肪族ジカルボン
酸残基の重量(a)と全炭素数4以上で炭素数1以上の
側鎖アルキル基を少なくとも一つ以上有するグリコール
残基の重量(b)の合計重量((a)+(b))が樹脂
固形分中に30〜80重量%含まれる。好ましくは40
〜75重量%含まれる。これらの成分を樹脂に導入する
ことで接着剤の硬化性を向上しつつ適度な柔軟性と硬さ
を与えるため、加工性と耐ブロッキング性が両立可能と
なる。更に驚くべきことにレトルト後の耐白化性が著し
く改善される。これらの原料が30重量%未満であると
接着層は硬さはあるが柔軟性が得られず、加工性が不十
分となり、また、レトルト後の耐白化性が低下する。ま
た、80重量%を越えると過度な柔軟性が接着層に与え
られブロッキング性を低下させたり、樹脂フィルムや基
材との密着性が不充分となる。
【0009】本発明に使用するポリエステル樹脂の芳香
族ジカルボン酸としてはオルソフタル酸、テレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げら
れる。このうちテレフタル酸、イソフタル酸が特に好ま
しい。また、必要により3価以上の多価カルボン酸も少
量使用することができる。例えばトリメリト酸、ピロメ
リト酸などが挙げられるが、これらから1種、または2
種以上を任意に選択し、上記の芳香族ジカルボン酸と併
用して使用できる。3価以上の多価カルボン酸を共重合
することにより架橋密度を上げることができる。
【0010】全炭素数8以上の脂環族および/または脂
肪族ジカルボン酸成分はアゼライン酸、セバシン酸、ド
デカンジオン酸、ダイマー酸、ドデセニルコハク酸等の
脂肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘ
キサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸等
が挙げられ、これらの中で好ましいものはセバシン酸、
ダイマー酸、ヘキサヒドロフタル酸、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸等が挙げられ、これらの中から1
種、または2種以上を前記範囲内で使用できる。その他
のジカルボンとしてはコハク酸、アジピン酸、マレイン
酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸等が挙げられ、性
能が低下しない範囲で使用できる。
【0011】全炭素数4以上で炭素数1以上の側鎖アル
キル基を少なくとも一つ以上有するグリコールとしては
2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチル
グリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ
ール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパン
ジオール、2,2−ジ−n−ブチル−1,3−プロパン
ジオール、2−n−ヘキシル−2−エチル−1,3−プ
ロパンジオール、2,2−ジ−n−ヘキシル−1,3−
プロパンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,
3−プロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパン
ジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、3
−エチル−1,5−ペンタンジオール、3−プロピル−
1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,6−ヘキ
サンジオール、4−メチル−1,7−ヘプタンジオー
ル、1−メチル−1,8−オクタンジオール、4−メチ
ル−1,8−オクタンジオール、4−プロピル−1,8
−オクタンジオール等の脂肪族グリコール等が挙げら
れ、これらの中で好ましいものは2−メチル−1,3−
プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2−n−
ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、3−
メチル−1,3−ペンタンジオール等が挙げられ、これ
らの中から1種、または2種以上を前記範囲内で使用で
きる。
【0012】その他のグリコールとしては、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジ
オール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジ
オール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル等のアルキレングリコール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、
1,2−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカ
ンジメタノール類、水添加ビスフェノール等の脂環族グ
リコール等が挙げられる。また、グリセリン、トリメチ
ロールエタン、トリメチロールプロパン、マンニトー
ル、ソルビトール、ペンタエリスリトール、α−メチル
グリコシド等の3価以上の多価アルコールを少量使用す
ることができる。これらを使用することにより架橋密度
を上げることができる。
【0013】本発明に使用するポリエステル樹脂は還元
粘度で0.2dl/g以上である。好ましくは0.3d
l/g以上、より好ましくは0.35dl/g以上であ
る。還元粘度が0.2dl/g未満では樹脂高分子鎖の
絡み合いが乏しくなり、接着強度が低下し、加工性に劣
る場合がある。還元粘度は、ポリエステル樹脂0.1g
をフェノール/テトラクロロエタン(重量比6/4)混
合溶媒25ccに溶かし、ウベローデ粘度計を用いて3
0℃で測定する。また本発明のポリエステル樹脂の数平
均分子量は好ましくは3,000以上、好ましくは5,
000以上である。
【0014】本発明に使用するポリエステル樹脂はガラ
ス転移温度が0℃以上であることが好ましく、より好ま
しくは10〜50℃の範囲である。ポリエステル樹脂の
ガラス転移温度が0℃未満の場合、ラミネート時の押圧
により接着剤層とフィルム、或いは缶基材とのズレが生
じたり、反応硬化時の接着剤層の硬化収縮が大きくなる
ためフィルムとの密着性が低下したり、更にはフィルム
巻き取り後にブロッキングを生じる場合がある。また、
ガラス転移温度が50℃を越えると、接着性が低下した
り、加工部の耐レトルト性が低下する場合があり好まし
くない。
【0015】本発明に使用するポリエステル樹脂は酸価
(カルボキシル基)を40〜400eq/106 g付与
することが好ましく、より好ましくは60〜250eq
/106 g、更に好ましくは70〜200eq/106
gの範囲である。ポリエステル樹脂が酸価を有すること
で缶基材と、より高度な密着性を得ることができ、更に
は後述する架橋剤として使用可能なエポキシ樹脂やアミ
ノ樹脂との反応性の向上や架橋点を密にし、高い接着強
度を得ることができる。ポリエステルの酸価が40eq
/106 g未満であると十分な金属表面への密着性効果
が得られない場合があり、400eq/106 gを越え
る酸価の付与は加工性や耐レトルト性が低下するので好
ましくない。
【0016】ポリエステル樹脂に酸価を導入する方法と
しては多価カルボン酸を多価アルコールより過剰、或い
はほぼ同等に仕込み重縮合することで分子末端にカルボ
キシル基を残したり、ポリエステル樹脂の重合終了後に
無水多価カルボン酸等で末端の水酸基を酸変性(開環付
加)してカルボキシル基を付与することができるが、手
法としては後者の方が酸価の付加量、末端のヒドロキシ
ル基量を容易にコントロールできるので好ましい。酸変
性に用いる無水多価カルボン酸としては無水フタル酸、
無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸、無水コハク酸、無水マレイ
ン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフ
タル酸等があり、これらの中から特に好ましいのは無水
フタル酸、無水トリメリット酸が挙げられ、1種、また
は2種以上を任意に選択し使用できる。
【0017】以上の様に本発明では、用いるポリエステ
ル樹脂の芳香族の酸成分量、さらには脂肪族や脂環族ジ
カルボン酸と特定構造の脂肪族多価アルコール成分の量
を調整したり、酸価を調整したりすることで、接着層に
適度な柔軟性と硬化性、硬さを与え、さらには金属やフ
ィルムとの親和性も向上することができる。その結果、
ラミネート缶におけるPETフィルムと缶基材の接着性
においては、従来の接着剤に較べ缶素材である金属表面
に対する密着性、接着強度、加工性、レトルト性や、フ
ィルムの巻き取り時のブロッキング性に優れ、更には卓
越したレトルト時の耐白化性が得られ、ラミネート缶用
接着剤として有用である。さらには、接着剤の塗工時に
は、塗工膜厚が薄にもかかわらす、はじき等が無く均一
に塗布することができるようになり、生産性の向上も可
能である。
【0018】本発明に使用するポリエステル樹脂は多価
イソシアネート化合物および/またはエポキシ樹脂で変
性を行い使用する。これらの変性を行うことで、樹脂の
高分子量化が容易で、加工性、接着強度、耐水性を向上
することが可能である。
【0019】変性に用いる多価イソシアネート化合物と
してはヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジ
イソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性−
4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリメチ
レンポリフェニルポリイソシアネート、オルトトルイジ
ンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、キ
シリレンジイソシアネート、リジンイソシアネート、ト
リメチルヘキサメチレンジイソシアネート、トリフェニ
ルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネート
フェニル)チオイソシアネート、上記ポリイソシアネー
トと多価アルコールを反応させて得られる付加誘導体等
があり、好ましくは4,4’−ジフェニルメタンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネートが挙げられ、これらの中から1
種、または2種以上を選択し使用できる。
【0020】前記した多価イソシアネートを反応する際
に使用する鎖延長剤としてポリオール化合物を使用して
も良い。適当な鎖延長剤としては、例えばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2
−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオー
ル、2,2−ジ−n−ブチル−1,3−プロパンジオー
ル、2−n−ヘキシル−2−エチル−1,3−プロパン
ジオール、2,2−ジ−n−ヘキシル−1,3−プロパ
ンジオール、2−エチル−2−イソブチル−1,3−プ
ロパンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、3−メチル−ペンタンジオール、3−エチル−
1,5−ペンタンジオール、3−プロピル−1,5−ペ
ンタンジオール、3−メチル−1,6−ヘキサンジオー
ル、4−メチル−1,7−ヘプタンジオール、1,9−
ノナンジオール、1−メチル−1,8−オクタンジオー
ル、4−メチル−1,8−オクタンジオール、4−プロ
ピル−1,8−オクタンジオール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロ
ールエタン、トリメチロールプロパン、マンニトール、
ソルビトール、ペンタエリスリトール、ビスフェノール
Aのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールSの
アルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールFのアル
キレンオキサイド付加物、キシレングリコールなどのグ
リコールが挙げられ、好ましくはネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−
ペンタンジオール等が挙げられ、この中から1種、及び
2種以上を選択し使用できる。
【0021】変性に用いるエポキシ樹脂としては、ビス
フェノール−Aまたはビスフェノール−F型が好まし
い。ビスフェノール−A、またはビスフェノール−F型
のエポキシ樹脂は1分子中に少なくとも2つ以上のエポ
キシ基を有し、エポキシ当量が400〜3,000g/
eqのものが好ましく、更に好ましくは500〜1,5
00g/eqである。エポキシ当量が400g/eq未
満では接着剤の接着強度が不足し、3,000g/eq
を越えると加工性が不足する場合がある。変性の方法と
してはポリエステル樹脂とエポキシ樹脂を有機溶剤中に
溶かし込み、アミン化合物、リン化合物等の触媒の存在
下、これを加熱することで得られるが方法はこれに限定
されない。好ましくは酸価を有したポリエステル樹脂、
または前述した多価イソシアネートでポリエステル樹脂
をウレタン化した後に変性を行う。本発明のポリエステ
ル樹脂はさらにポリエステル樹脂(A)と反応し得る硬
化剤(B)を配合して使用することが好ましい。硬化剤
(B)は式(1)の割合で配合し使用することが好まし
い。使用可能な硬化剤としてはアミノ樹脂、イソシアネ
ート化合物、エポキシ化合物等から1種以上を選択し下
式の範囲で使用できる。硬化剤の重量比が40重量部を
越えると加工性が低下することがある。1重量部未満で
は硬化性が不良となり良好な物性が得られないことがあ
る。 (A)/(B)=99/1〜60/40(重量比) −(1) また、より好ましくは(A)/(B)が95/5〜70
/30(重量比)である。
【0022】アミノ樹脂としては、例えば尿素、メラミ
ン、尿素、ベンゾグアナミンなどのホルムアルデヒド付
加物、更にこれらの炭素数が1〜6のアルコールによる
アルキルエーテル化合物を挙げることができる。具体的
にはメトキシ化メチロール尿素、メトキシ化メチロール
−N,N−エチレン尿素、メトキシ化メチロールジシア
ンジアミド、メトキシ化メチロールメラミン、メトキシ
化メチロールベンゾグアナミン、ブトキシ化メチロール
メラミン、ブトキシ化メチロールベンゾグアナミン等が
挙げられるが、それぞれ単独または併用して使用でき
る。
【0023】更にイソシアネート化合物としては芳香
族、脂肪族、脂環族のジイソシアネート、3価以上のポ
リイソシアネートがあり、低分子化合物、高分子化合物
のいずれでもよい。例えば、テトラメチレンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジ
イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、
水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、あるいはこれらのイ
ソシアネート化合物の3量体、及びこれらのイソシアネ
ート化合物の過剰量と、例えばエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセ
リン、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン
などの低分子活性水素化合物または各種ポリエステルポ
リオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリアミド類
の高分子活性水素化合物などとを反応させて得られる末
端イソシアネート基含有化合物が挙げられる。これらは
それぞれ単独、または併用して使用できる。
【0024】また、ポットライフが必要な場合、イソシ
アネート化合物としてはブロック化イソシアネートの使
用が好ましい。イソシアネートブロック剤としては、例
えばフェノール、チオフェノール、メチルチオフェノー
ル、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、ニト
ロフェノール、クロロフェノールなどのフェノール類、
アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘ
キサノンオキシムなどのオキシム系、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール
系、エチレンクロルヒドリン、1,3−ジクロロ−2−
プロパノール等のハロゲン置換アルコール類、t−ブタ
ノール、t−ペンタノールなどの第3級アルコール類、
ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロ
ラクタム、β−プロピルラクタムなどのラクタム類が挙
げられ、その他にも芳香族アミン類、イミド類、アセチ
ルアセトン、アセト酢酸エステル、マロン酸エチルエス
テルなどの活性メチレン化合物、メルカプタン類、イミ
ン類、尿素類、ジアリール化合物類重亜硫酸ソーダなど
も挙げられる。ブロック化イソシアネートは前記イソシ
アネート化合物とブロック化剤とを従来公知の方法によ
り、反応させて得られ、同じく、それぞれ単独、または
併用して使用できる。
【0025】更に、エポキシ化合物としては例えばビス
フェノールA、またはFのジグリシジルエーテル、及び
そのオリゴマー、オルトフタル酸ジグリシジルエステ
ル、イソフタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸
ジグリシジルエステル、p−オキシ安息香酸ジグリシジ
ルエステル、テトラハイドロフタル酸ジグリシジルエス
テル、ヘキサハイドロフタル酸ジグリシジルエステル、
コハク酸ジグリシジルエステル、アジピン酸ジグリシジ
ルエステル、セバシン酸ジグリシジルエステル、エチレ
ングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコ
ールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジ
グリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリ
シジルエーテル、及びポリアルキレングリコールジグリ
シジルエーテル類、トリメリット酸トリグリシジルエス
テル、トリグリシジルイソシアヌレート、1,4−グリ
シジルオキシベンゼン、ジグリシジルプロピレン尿素、
グリセロールトリグリシジルエーテル、トリメチロール
エタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパ
ントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテト
ラグリシジルエーテル、グリセロールアルキレンオキサ
イド付加物のトリグリシジルエーテルなどを挙げること
ができる。これらはそれぞれ単独、または併用して使用
できる。このうち、接着性、加工性、硬化性の面から、
イソシアネート化合物、或いはまた、イソシアネート化
合物とエポキシ樹脂化合物を併用することが最も好まし
い。
【0026】本発明の接着剤組成物は、塗装作業性を得
るため公知の有機溶剤、及び/または反応性希釈剤で溶
解された状態で使用される。使用する有機溶剤としては
トルエン、キシレン、ソルベッソ、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチル
イソブチルケトン、イソホロン、メトキシプロピレング
リコールアセテート等から溶解性、反応性、蒸発速度等
を考慮して選択される。
【0027】本発明の接着剤組成物には必要に応じて酸
化チタン、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化アルミニウムなどの公知の無機顔料、p−トル
エンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、リン
酸、有機錫化合物、有機リン化合物、3級アミン類等の
硬化触媒、帯電防止剤、表面平滑剤、消泡剤、分散剤、
安定剤等の公知の添加剤を配合することができる。
【0028】本発明の接着剤組成物を塗布する樹脂フィ
ルムはフィルム状に加工可能な樹脂のフィルムであれば
特に限定される物ではないが、例えば、塩化ビニルフィ
ルム、塩化ビニリデンフィルム、ポリエチレンフィル
ム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルム、
ポリアミドフィルム、などが挙げられる。これらの中で
も特にポリエステルフィルムが好ましい。ポリエステル
フィルムは、通常繰り返し単位の75%以上がエチレン
テレフタレート単位からなるものが好ましく使用され
る。エチレンテレフタレート単位以外の繰り返し単位と
しては、前記した本発明の接着剤組成物のポリエステル
で列記した酸、アルコールを含んだエステル単位を挙げ
ることができる。樹脂フィルムは、接着剤との付着性を
向上させるためにコロナ放電処理等の表面処理が通常行
われている。また、付着性を向上させるため、樹脂フィ
ルム上に別途易接着層を設けたフィルムも用いることが
出来る。
【0029】使用する金属板としては熱延伸鋼板、冷延
鋼板、溶融亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板、電気
亜鉛メッキ鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板、ブリキ、ティン
フリースチール、アルミメッキ鋼板、ターンメッキ鋼
板、ニッケルメッキ鋼板、その他の合金メッキ鋼板、ス
テンレススチール、アルミニウム鋼板等の金属板が挙げ
られ、必要に応じてこれらに各種表面処理、並びにプラ
イマー処理を行ったものが用いられる。
【0030】本発明の接着剤組成物は、ロールコータ
ー、ナイフコーター、グラビア印刷、スプレー塗装等の
通常の塗装方法で前記したポリエステルフィルム、金属
板のいずれかに1〜20g/m2 程度になるように塗布
し、必要に応じ溶剤を揮散させた後、接着面を合わせ加
温下に貼り合わせを行い、更に架橋に必要な熱量を加え
ラミネート金属板を得る。
【0031】このようにして得られた塗装金属板は切り
抜かれた後、公知の方法で缶、蓋、キャップなどに加工
することができる。
【0032】
【実施例】以下実施例を挙げて、本発明を具体的に説明
する。実施例において単に部とあるものは重量部を示
す。各測定評価項目は以下の方法に従った。 (1)樹脂組成の測定 核磁気共鳴スペクトル方、およびアルコリシス後のガス
クロマトグラフによる分析により、酸成分、アルコール
成分のモル比を求めた。 (2)還元粘度(dl/g)の測定 ポリエステル0.1gをフェノール/テトラクロロエタ
ン(重量比6/4)混合溶媒25ccに溶かし、ウベロ
ーデ粘度計を用いて30℃で測定した。 (3)ガラス転移温度の測定 示差走査熱量計(DSC)を用いて20℃/分の昇温速
度で測定した。 (4)酸価の測定 樹脂0.2gを20mlのクロロホルムに溶解し、0.
1NのKOHエタノール溶液で滴定し、樹脂106g当
りの当量(eq/106 g)を求めた。
【0033】製造例(a)ポリエステル樹脂 テレフタル酸70部、イソフタル酸175部、ヘキサヒ
ドロ無水フタル酸、90部、トリメリト酸8部、ネオペ
ンチルグリコール290部、3−メチル−1,5−ペン
タンジオール75部、チタンテトラブトキシド0.28
部を2Lの4つ口フラスコに仕込み、4時間かけて23
0℃まで徐々に昇温し、留出する水を系外に除きつつエ
ステル化反応を行い本発明に使用するポリエステル樹脂
(a)を得た。得られた樹脂はトルエンにて溶解し、固
形分50%溶液として用いた。樹脂特性値は表1に示
す。
【0034】製造例(b)酸付加ポリエステル樹脂 テレフタル酸120部、イソフタル酸275部、トリメ
リト酸4.5部、2−メチル−1,3−プロパンジオー
ル145部、3−メチル−1,5−ペンタンジオール2
35部、チタンテトラブトキシド0.16部を2Lの4
つ口フラスコに仕込み、4時間かけて230℃まで徐々
に昇温し、留出する水を系外に除きつつエステル化反応
を行った。続いてこれを30分かけて10mmHgまで
減圧初期重合を行うと共に温度を250℃まで昇温し、
更に1mmHg以下で60分間後期重合を行った。重合
終了後、窒素気流下で230℃まで冷却し、無水トリメ
リト酸7部を仕込み、30分かけ開環付加反応を行い、
本発明のポリエステル樹脂(b)を得た。得られた樹脂
はトルエンにて溶解し、固形分50%溶液として用い
た。樹脂特性値は表1に示す。
【0035】製造例(c)酸付加ポリエステル樹脂 ジメチルテレフタレート110部、ジメチルイソフタレ
ート240部、エチレングリコール110部、ネオペン
チルグリコール250部、テトラブトキシチタネート
0.13部を2Lの4つ口フラスコに仕込み、4時間か
けて230℃まで徐々に昇温し、留出するメタノールを
系外に除きつつエステル交換反応を行った。次いでこれ
を190℃に冷却し、ダイマー酸55部を加えた後、2
時間かけて再度230℃まで昇温し、留出する水を系外
に除きつつエステル化反応を行った。続いてこれを30
分かけて10mmHgまで減圧初期重合を行うと共に温
度を250℃まで昇温し、更に1mmHg以下で60分
間後期重合を行った。重合終了後、窒素気流下で230
℃まで冷却し、無水トリメリト酸12部を仕込み、30
分かけ開環付加反応を行い、本発明に使用するポリエス
テル樹脂(c)を得た。得られた樹脂はトルエンにて溶
解し、固形分50%溶液として用いた。樹脂特性値は表
1に示す。
【0036】製造例(d)〜(g)ポリエステル樹脂 製造例(a)または(b)と同様にして、樹脂組成が表
1に示されるようなポリエステル樹脂(d)〜(g)を
合成した。
【0037】
【表1】
【0038】製造例(h)、(i)比較例ポリエステル
樹脂 製造例(a)、(b)と同様にして、樹脂組成が表2に
示されるような比較ポリエステル樹脂(h)、(i)を
合成した。
【0039】
【表2】
【0040】製造例(A)ウレタン変性ポリエステル樹
脂 ポリエステル樹脂(a)の50%トルエン溶液200
部、ネオペンチルグリコール5部を1Lの4つ口フラス
コに仕込み、80℃に昇温し溶液が均一になるまで攪拌
した。この溶液を60℃まで冷却し、これにイソホロン
ジイソシアネート5.0部、ジブチル錫ジラウレート
0.2部を添加した。この溶液を30分かけて90℃ま
で昇温し、3時間ウレタン化反応を行った。反応終了
後、固形分が50%となるようにトルエンを加え、本発
明に使用するウレタン変性ポリエステル樹脂(A)(ポ
リエステル−ポリウレタン)を得た。変性組成について
は表3に示す。
【0041】製造例(B)エポキシ変性ポリエステル樹
脂 ポリエステル樹脂(b)の50%トルエン溶液200
部、エピコート1004(油化シェルエポキシ(株)
製)7.7部を1Lの4つ口フラスコに仕込み、80℃
に昇温し溶液が均一になるまで攪拌した。これにトリフ
ェニルホスフィン0.08部加え、この混合溶液を95
℃まで昇温し7時間反応を行った。反応終了後、固形分
が50%となるようにトルエンを加え、本発明に使用す
るエポキシ変性ポリエステル樹脂(B)(エポキシ−ポ
リエステル)を得た。変性組成については表3に示す。
【0042】製造例(C)ウレタン−エポキシ変性ポリ
エステル樹脂 ポリエステル樹脂(c)の50%トルエン溶液200
部、ネオペンチルグリコール5部を1Lの4つ口フラス
コに仕込み、80℃に昇温し溶液が均一になるまで攪拌
した。この溶液を60℃まで冷却し、これにヘキサメチ
レンジイソシアネート3.0部、ジブチル錫ジラウレー
ト0.2部を添加した。この溶液を30分かけて90℃
まで昇温し、3時間ウレタン化反応を行った。更に、こ
の溶液にエピコート1004(油化シェルエポキシ
(株)製)5.0部を1Lの4つ口フラスコに仕込み、
80℃に昇温し溶液が均一になるまで攪拌した。これに
トリフェニルホスフィン0.08部加え、この混合溶液
を95℃まで昇温し7時間反応を行った。反応終了後、
固形分が50%となるようにトルエンを加え、本発明に
使用するウレタン−エポキシ変性ポリエステル樹脂
(C)(ウレタンー−エポキシ−ポリエステル)を得
た。変性組成については表3に示す。反応終了後、固形
分が50%となるようにトルエンを加え、本発明に使用
するウレタン変性ポリエステル樹脂(A)(ポリエステ
ル−ポリウレタン)を得た。変性組成については表3に
示す。
【0043】製造例(D)〜(G)ウレタン−エポキシ
変性ポリエステル樹脂 製造例(C)と同様にして、変性組成が表3に示される
ようなポリエステル樹脂(D)〜(G)を合成した。
【0044】
【表3】
【0045】製造例(H)〜(I)比較変性ポリエステ
ル 製造例(A)、(B)または(C)と同様にして、変性
組成が表4に示されるような比較ポリエステル樹脂
(H)〜(I)を合成した。
【0046】
【表4】
【0047】実施例(1)接着剤組成物(クリア) 変性ポリエステル樹脂(A)200部(固形分50%、
トルエン溶液)、ブロックイソシアネート化合物コロネ
ート2513(日本ポリウレタン工業(株)製)15
部、エピコート1004(油化シェルエポキシ(株)
製)5部、ジブチル錫ジラウレート0.5部、メチルエ
チルケトン40部を配合し、固形分45%の本発明の接
着剤組成物(1)を調製した。配合組成を表5に示す。
【0048】実施例(2)接着剤組成物(ホワイト) ポリエステル樹脂(B)200部(固形分50%、トル
エン溶液)、酸化チタンR−930を100部(石原産
業(株)社製)、メチルエチルケトン75部をペイント
シェーカーにて5時間分散した。これにブロックイソシ
アネート化合物コロネート2513(日本ポリウレタン
工業(株)製)8部、イソシアネート化合物コロネート
L(日本ポリウレタン工業(株)製)3部、メラミン樹
脂サイメル303(三井サイテック(株)社製、完全ア
ルキル型メトキシ化メチロールメラミン樹脂)5部、ジ
ブチル錫ジラウレート0.5部、キャタリスト4040
(三井東圧化学(株)社製、P−トルエンスルホン酸)
0.2部を配合し、更に1時間ペイントシェーカーに
て分散し、固形分55%の本発明の接着剤組成物(2)
を調製した。配合組成を表5に示す。
【0049】実施例(3)〜(7)接着剤組成物 実施例(1)または(2)と同様にして、配合組成が表
5に示されるような接着剤組成物(3)〜(7)を調製
した。
【0050】比較例(1)〜(6)比較接着剤組成物 実施例(1)または(2)と同様にして、配合組成が表
6に示されるような比較接着剤組成物(1)〜(6)を
調製した。
【0051】ラミネート金属板の調製 コロナ放電処理PETフィルム(12μm厚)上に配合
済みの前記実施例または比較例の接着剤をバーコーター
を用い5〜10μmとなるように塗布した。次いで12
0℃×20秒で溶剤乾燥を行った。続いてこの接着剤塗
装フィルムをチンフリースチール(0.3mm厚)に貼
り合わせロール温度180℃、ロール圧力5.0Kg/
cm2 の条件にて加圧熱ラミネートを行った。次に、こ
の金属板を180℃の雰囲気下で60秒保持し接着層を
硬化させPETラミネート金属板を得た。得られたPE
Tラミネート金属板を用いて各種性能を評価しその結果
を表5、及び6に示す。
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】評価方法 実施例、及び比較例の接着剤を使用し前記方法で得られ
たラミネート金属板を用いて以下の評価を行った。結果
を表5、6に示す。 (1)デュポン衝撃試験:ラミネート金属板のフィルム
側に1mmマスの碁盤目切り込み(100マス)をカッ
ターで入れる。この裏面より1/2インチ×300g×
30cm高さの条件で衝撃を加え、金属板上に残存した
フィルムのマス目数を数える。 (2)耐レトルト性:ラミネート金属板のフィルム側に
1mmマスの碁盤目切り込み(100マス)をカッター
で入れる。この中心の裏面からエリクセン試験器で5m
m押し込む。この試料を125℃の加圧蒸気中に30分
放置した後、セロテープ剥離を行い、金属板上に残存し
たフィルムのマス目数を数える。 (3)耐白化性:ラミネート金属板を125℃の加圧蒸
気中に30分放置した後、これを取り出す。室温下で2
時間放置したのち、フィルム側から白化の有無、程度を
目視で観察する。 ○:白化無し △:一部白化有り ×:著しい白化有り (4)耐熱性:ラミネート金属板のフィルム側に幅5c
mのX状の切れ目をカッターで入れ、この中心をエリク
セン試験器で5mm押し込む。この試料を200℃雰囲
気中で5分間放置しフィルムの収縮により剥離が生じる
かを目視で観察する。 ○:剥離無し △:一部剥離有り ×:著しい剥離有り (5)ブロッキングテスト:金属板と貼り合わせる前の
接着剤塗布済みPETフィルムの接着剤塗布面にPET
フィルム(12μm)、0.3mm厚のシリコンゴムシ
ートを順に重ね、この上より2Kg/cm2 となるよう
に荷重をかけた状態で30℃×24時間保持し、接着
剤、フィルム間でブロッキング(貼り着き)が生じてい
るかを調べる。 ○:ブロッキング無し △:一部ブロッキング有り ×:著しいブロッキング有り (6)塗布性 上記の様にコロナ放電処理PETフィルム上に接着剤を
塗布し乾燥を行った後の接着剤層表面を観察した ○:ピンホール、ムラ等異常なし。 △:一部ピンホール、ムラ等有り。 ×:著しいピンホール、ムラ等有り。
【0055】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物は、特定構造の多
価アルコールをある範囲で共重合したポリエステル樹脂
を多価イソシアネート化合物および/またはエポキシ樹
脂で変性したものを主成分とすることで、接着層に適度
な柔軟性と硬化性、硬さを与え、ラミネート缶における
フィルムと缶基材の接着性においては、従来の接着剤に
較べ缶素材である金属表面に対する密着性、接着強度、
加工性や、フィルムの巻き取り時のブロッキング性に優
れ、更には卓越したレトルト後の耐白化性を与えラミネ
ート缶用接着剤として好適である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全酸成分中、芳香族ジカルボン酸が50〜
    100モル%で構成され、全炭素数8以上の脂環族およ
    び/または脂肪族ジカルボン酸残基の重量(a)と全炭
    素数4以上で炭素数1以上の側鎖アルキル基を少なくと
    も一つ以上有するグリコール残基の重量(b)の合計重
    量((a)+(b))が樹脂固形分中に30〜80重量
    %を占めるポリエステル樹脂(A)が含まれ、かつ還元
    粘度が0.2dl/g以上のポリエステル樹脂を多価イ
    ソシアネート化合物および/またはエポキシ樹脂で変性
    して用いることを特徴とする変性ポリエステル樹脂を含
    有していることを特徴とする接着剤組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の接着剤組成物を用いた接
    着層が金属板と樹脂フィルムの間に積層されていること
    を特徴とするラミネート金属板。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のラミネート金属板を用い
    た金属缶。
JP9347598A 1998-04-06 1998-04-06 熱硬化型ラミネート缶用接着剤組成物およびラミネート金属板および金属缶 Pending JPH11293220A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9347598A JPH11293220A (ja) 1998-04-06 1998-04-06 熱硬化型ラミネート缶用接着剤組成物およびラミネート金属板および金属缶

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9347598A JPH11293220A (ja) 1998-04-06 1998-04-06 熱硬化型ラミネート缶用接着剤組成物およびラミネート金属板および金属缶

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11293220A true JPH11293220A (ja) 1999-10-26

Family

ID=14083377

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9347598A Pending JPH11293220A (ja) 1998-04-06 1998-04-06 熱硬化型ラミネート缶用接着剤組成物およびラミネート金属板および金属缶

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11293220A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008280385A (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 Tosoh Corp 新規なトリアリールアミンポリマー、その製造方法及び用途
JP2013010809A (ja) * 2011-06-28 2013-01-17 Toyobo Co Ltd 樹脂組成物、これを用いた接着剤および塗料
CN113999639A (zh) * 2021-11-17 2022-02-01 九江福莱克斯有限公司 一种高透明耐温耐黄变聚酯胶粘剂及制作的挠性覆盖膜
KR20220066139A (ko) 2019-12-20 2022-05-23 디아이씨 가부시끼가이샤 우레탄 수지 수분산체, 합성 피혁, 및, 합성 피혁의 제조 방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008280385A (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 Tosoh Corp 新規なトリアリールアミンポリマー、その製造方法及び用途
JP2013010809A (ja) * 2011-06-28 2013-01-17 Toyobo Co Ltd 樹脂組成物、これを用いた接着剤および塗料
KR20220066139A (ko) 2019-12-20 2022-05-23 디아이씨 가부시끼가이샤 우레탄 수지 수분산체, 합성 피혁, 및, 합성 피혁의 제조 방법
CN113999639A (zh) * 2021-11-17 2022-02-01 九江福莱克斯有限公司 一种高透明耐温耐黄变聚酯胶粘剂及制作的挠性覆盖膜

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7163979B2 (en) Water based intercoat coating composition and multi-layer coating film-forming method by use of the same
JPH09286968A (ja) 接着剤組成物
US4880890A (en) One-can thermosetting resin compositions and precoated metal
EP1217050B1 (en) Resin composition for powder coating, powder coating, and coated article therewith
JP2018048300A (ja) 2液型ラミネート用接着剤組成物
JP2943186B2 (ja) 塗料用樹脂組成物
CA2196741C (en) Matt polyurethane powder coatings and their use for coating heat resistant substrates
CA1143891A (en) Low temperature activating adhesives for laminating plastic films to metal
EP1285937A2 (en) Water based intercoat coating composition and multi-layer coating film-forming method by use of the same
JPS60156766A (ja) 熱硬化性コーテイング組成物
JPH10183095A (ja) ポリエステルフィルム貼り合わせ金属板用接着剤
JPH11293220A (ja) 熱硬化型ラミネート缶用接着剤組成物およびラミネート金属板および金属缶
US5902897A (en) Polyamines and their use in coating compositions
JP4310667B2 (ja) ポリエステル系樹脂組成物
JPH028613B2 (ja)
US5422413A (en) Thermosetting coating composition and its use for primer coatings on metal substrates
JP2977847B2 (ja) プレコートメタル用一液性熱硬化型樹脂組成物及びプレコートメタル
JPH11209731A (ja) ラミネート缶用接着剤組成物およびラミネート金属板および金属缶
JPH11209730A (ja) ラミネート缶用接着剤組成物およびラミネート金属板および金属缶
JPH11293219A (ja) 熱硬化型ラミネート缶用接着剤組成物およびラミネート金属板および金属缶
JP3694205B2 (ja) 環境調和性と加工部耐食性に優れたプレコート鋼板およびその製造方法
JPH11181392A (ja) ラミネート缶用接着剤組成物およびラミネート金属板
JPH10139986A (ja) 樹脂組成物
JP3196496B2 (ja) プレコート鋼板用塗料およびプレコート鋼板並びにその製造方法
JP2003268340A (ja) 接着剤及びその利用

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050404

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070607

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070803

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070830

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20070803

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071227