JPH11292833A - ジペプチド化合物、その製造法および用途 - Google Patents

ジペプチド化合物、その製造法および用途

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JPH11292833A
JPH11292833A JP10096503A JP9650398A JPH11292833A JP H11292833 A JPH11292833 A JP H11292833A JP 10096503 A JP10096503 A JP 10096503A JP 9650398 A JP9650398 A JP 9650398A JP H11292833 A JPH11292833 A JP H11292833A
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JP10096503A
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Tsuneo Yasuma
常雄 安間
Takahisa Yamada
隆央 山田
Hideaki Miyashita
英昭 宮下
Takashi Soda
隆 左右田
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プロテアソーム阻害作用を有するジペプチド誘
導体の提供。 【解決手段】式 【化1】 [式中、R1およびR2はそれぞれ置換されていてもよい
アリール基を、Aは置換されていてもよいアルケニレン
基を、R3およびR4はそれぞれ置換されていてもよい炭
化水素基を、R5はホルミル基または式 【化2】 (式中、R6は水素原子または水酸基の保護基を、R7
よびR8はそれぞれ水素原子または置換されていてもよ
い炭化水素基を示し、R7とR8とが隣接する窒素原子と
共に置換されていてもよい環状基を形成してもよい。)
で表わされる基をそれぞれ示す]で表わされる化合物ま
たはその塩は、強いプロテアソーム阻害作用を有し、従
って、炎症性疾患、自己免疫疾患、神経変性疾患もしく
は癌の予防・治療剤として用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロテアソーム阻
害作用を有するペプチド誘導体、その製造法およびその
用途に関する。
【0002】
【従来の技術】プロテアソームは、複雑な分子構造をも
つ巨大な多成分複合体であり、細胞内では沈降係数20
SのATP非依存型(分子量75万)と沈降係数26S
のATP依存型(分子量200万)の2つの分子種とし
て存在することが報告されている[ヒルトら、トレンズ
・イン・バイオケミカル・サイエンス(Trends in Bioch
emical Science) 21巻、96頁、1996年]。20Sプロテ
アソームは、酵母からヒトに至るすべての真核生物に普
遍的に存在し、その立体構造を電子顕微鏡で解析する
と、4層のαββαリングから成る円筒型粒子である。
また、古細菌の一種であるサーモプラズマ・アシドフィ
ルム(Thermoplasma acidophilum)からもαββαリン
グ構造を示すプロテアソームの存在が報告され、そのX
線結晶構造解析から、そのリングはα7β7β7α7の分子
構成であること、および触媒部位はβサブユニットのN
末端のスレオニンであることが報告されている[ロウエ
ら、サイエンス(Science) 268巻、533頁、1995年]。
【0003】他方、真核生物のプロテアソームの構造
は、古細菌プロテアソームの構造をもとに各々のリング
は7個の異なる成分(分子量21−32kD)からなる
α1-7β1-7β1-7α1-7のサブユニット構成をしていると
考えられる。現在、酵母ではα、β各7種の遺伝子、ヒ
トではα7種、β10種の遺伝子が知られており、これ
らは遺伝子重複によって共通の祖先遺伝子から進化して
きたと考えられる[ルパスら、トレンズ・イン・バイオ
ケミカル・サイエンス(Trends in BiochemicalScience)
19巻、533頁、1994年]。20Sプロテアソームは、ペ
プチド分解活性をもっているが、ATP存在下でユビキ
チン依存的に蛋白質を分解する活性は有していない。こ
れに対して、蛋白質分解活性を有する26Sプロテアソ
ームは、触媒機能をもつ円筒型の20Sプロテアソーム
(分子量75万)の両端に、調節機能を担うV型の蛋白
質構造体(沈降係数22S)が会合したダンベル型粒子
(分子量200万)である。26Sプロテアソームに特
徴的な制御サブユニット群(分子量28ー112kD)
のATPaseサブユニットは、ヒト、酵母ともに6種、n
on-ATPaseサブユニット(ユビキチン認識サブユニッ
トを含む)はヒトでは十数種存在し、その中には酵母に
存在しないサブユニットもある。ウシ20Sプロテアソ
ームの構造解析を行った結果、活性部位(βサブユニッ
トのN末端Thr)は筒構造の内側に存在し、ユビキチ
ン化された基質タンパク質はさらにアンフォールド(un
fold)される必要があることから、ATPaseサブユニ
ットの分子シャペロンとしての存在価値が示されてい
る。プロテアソームの基質切断活性については、疎水性
アミノ酸(Leu,Tyr,Phe)のC端で切断するキ
モトリプシン様活性、塩基性アミノ酸(Arg)のC端で
切断するトリプシン様活性、酸性アミノ酸(Glu)のC
端で切断するペプチジルグルタミルペプチド水解活性が
知られている。数種のプロテアーゼ阻害剤を用いて、プ
ロテアソームのこれら三種の活性に対する阻害の度合い
を調べた結果、阻害剤の強弱は三種で一致しなかった。
従って、これら三種の活性に関する触媒部位は異なるこ
とが予想されている[リベットら、メソッド・イン・エ
ンザイモロジー(Methods in Enzymology) 244巻、331
頁、1994年]。なお、上述のβサブユニットのN末端Th
rは、キモトリプシン様活性における触媒部位である。
【0004】プロテアソームの生理機能として、真核生
物のエネルギー依存性の蛋白質分解が挙げられる。この
経路は、分解すべき蛋白質のユビキチン付加反応と、ユ
ビキチン化蛋白質の26Sプロテアソームによる分解反
応の2段階から構成されている。ユビキチンは76アミ
ノ酸残基からなる分子量8600の蛋白質で、酵母から
ヒトに至るまで共通である。ユビキチンはユビキチン活
性化酵素(E1)によってATP依存的に活性化された
後、ユビキチン結合酵素(E2)へ受け渡され、ユビキ
チンリガーゼ(E3)の作用で標的蛋白質の分子表面に
露出しているリジン残基にC末端側で結合するととも
に、ユビキチン中のリジン残基とも連鎖的に結合する。
このマルチ-ユビキチン鎖は分解シグナルとして26S
プロテアソームに提示され、標的蛋白質はATP依存的
に急速に分解される。マルチ-ユビキチン鎖はユビキチ
ンイソペプチダーゼによって単量体ユビキチン分子へと
解離され、再利用される。
【0005】ユビキチン-プロテアソーム経路により分
解されることが示された細胞内蛋白質には、寿命の短い
多数の機能蛋白質群、たとえばプロトオンコジーン産物
(c−Fos,c−Jun,c−Myc,c−Mos)、
癌抑制遺伝子産物(p53)、核転写因子(IκB,MA
Tα2,GCN4)、細胞周期遺伝子産物(サイクリン
A,サイクリンB,CLN2,CLN3,CLB2)な
どが含まれる。IκBは転写因子NF−κBの負の制御
因子で、細胞外からのシグナルに依存して急速に分解さ
れると、NF−κBが転写因子として機能し、炎症性サ
イトカイン(IL−1,IL−2,IL−6,TNF−
α)や接着分子(セレクチン,ICAM−1,VCAM
−1)の発現を誘導する。従って、IκBの分解はNF
−κBの転写システムで最も重要な調節部位となってい
るが、このIκBの分解がユビキチン-プロテアソーム
系で触媒される[パロンベラら、セル(Cell) 78巻、773
頁、1994年; タナスら、セル(Cell) 80巻、529頁、1995
年]。さらに、NF−κBはp50とp65とのヘテロ
ダイマー分子であるが、p50はp105の前駆体とし
て生合成された後、p50にプロセッシングされる。そ
の際、NF−κBの前駆体からの成熟型への変換にもユ
ビキチン-プロテアソーム系が関与している[パロンベ
ラら、セル(Cell) 78巻、773頁、1994年;タナスら、セ
ル(Cell) 80巻、529頁、1995年]。従って、プロテアソ
ーム阻害剤はNF−κBの活性化を阻害することによ
り、炎症性サイトカインや接着分子の発現を抑制すると
考えられるので、関節炎、心筋炎、腎炎、脳内炎症など
の炎症性疾患に対する治療薬として期待される。
【0006】また、ユビキチン−プロテアソーム系は免
疫始動制御にも関係している。抗原のプロセッシングと
その提示は免疫応答の開始に関わる反応であり、自己と
非自己を識別する免疫システムの要であるが、内在性抗
原(MHCクラスI拘束性の抗原)のプロセッシング酵
素としてプロテアソームが関与している。従って、プロ
テアソーム阻害剤はリウマチ、I型糖尿病(IDD
M)、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群な
どの自己免疫疾患に対する治療薬として期待される。な
お、このプロテアソームの抗原プロセッシング作用は、
IFN−γによって増幅されるが、このさいプロテアソ
ーム複合体はそのサブユニット構成を変化させる。つま
り、IFN−γは構成的に存在するハウスキーピング型
プロテアソームからIFN−γ誘導型プロテアソーム
(免疫プロテアソームとよばれる)への変換を誘導し
て、細胞内に大量に侵入してきた内在性抗原由来の非自
己抗原のプロセッシングを加速させ、細胞性免疫作動の
初反応を活性化すると考えられる。
【0007】さらに、プロテアソームが細胞周期に関与
することは、26Sプロテアソームを構成する制御サブ
ユニットの酵母温度感受性変異株を用いた研究で示唆さ
れている。つまり、制御サブユニット遺伝子mts2,
cim5,cim3(sug1)およびnin1変異株
において、細胞周期が特定の時期(mts2変異では染
色体分離期、cim5/cim3変異ではG2/M期、
nin1変異ではG1/SおよびG2/M期)で停止
し、その条件下でポリユビキチン化蛋白質の蓄積が認め
られる。これは、26Sプロテアソームの欠陥により分
解されるべき細胞周期制御蛋白質が蓄積し、細胞周期が
停止すると考えられる。細胞周期を動かす主要なエンジ
ンはサイクリン依存性キナーゼ(cyclin dependent kina
se;CDK)であり、その活性はCDKが調節因子サイク
リンと複合体を形成することによって発現される。細胞
周期の進行に伴って変動するのは、CDK本体ではなく
調節因子サイクリンであり、その分解がユビキチン-プ
ロテアソーム系によってなされる。それゆえ、プロテア
ソーム阻害剤は細胞周期を停止させ、増殖細胞にアポト
ーシス(または分化作用)をもたらすことが期待され
る。また、ユビキチン−プロテアソーム系は、癌抑制遺
伝子産物(p53)を分解する機能をもっており、プロ
テアソーム阻害剤はp53の分解を抑え癌抑制機能を正
常に保つと考えられる。従って、これらのことはプロテ
アソーム阻害剤の癌に対する治療薬としての可能性を示
している。
【0008】また、プロテアソームは神経成長因子(ne
rve growth factor;NGF)除去による神経細胞のアポ
トーシスに関与しており、その阻害剤は神経細胞に対し
て生存維持作用を有することが報告されている[サダウ
ルら、エンボ・ジャーナル(EMBO Journal) 15巻、3
845頁、1996年]。従って、プロテアソーム阻害剤はア
ルツハイマー病や末梢神経障害などの神経変性疾患に対
する治療薬として期待される。プロテアソーム阻害剤に
ついては、当初N-acetyl-L-leucyl-L-leucyl-L-nor
leucinal(ALLNあるいはLLnL、システインプロ
テアーゼ阻害剤)が見いだされ、さらにそれをもとに、
(ジまたはトリ)ペプチドアルデヒド誘導体が製造され
ている[PCT国際公開公報第WO95/24914
号、米国特許第5550262号、ジャーナル・オブ・
メディシナル・ケミストリー第38巻第2276頁19
95年。]。さらに、プロテアソーム阻害剤(10-10-
10-11MオーダーのKi値)として、(ジまたはトリ)
ペプチドボロネイト誘導体が製造されている[PCT国
際公開公報第WO96/13266号]。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】優れたプロテアソーム
阻害活性作用を有する化合物は、関節炎、心筋炎、腎炎
などの炎症性疾患、リウマチ、I型糖尿病などの自己免
疫疾患、アルツハイマー病や末梢神経障害などの神経変
性疾患、あるいは癌に対する予防・治療薬として使用す
ることができるため、このような作用を有する化合物の
創製が切望される。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、N末端に
ジアリールアルケニレン基(該アリール基は置換基を有
していてもよい)およびC末端にホルミル基もしくは式
【化18】 (式中、R6は水素原子または水酸基の保護基を、R7
よびR8はそれぞれ水素原子または置換されていてもよ
い炭化水素基を示し、R7とR8とが隣接する窒素原子と
共に置換されていてもよい環状基を形成してもよい。)
で表わされる構造を有するジペプチド性化合物が、プロ
テアソームに特異的にその酵素活性を強く阻害すること
を見いだした。さらに、該化合物のin vivoでの薬効評
価をリウマチの疾患動物モデルであるラットアジュバン
ト関節炎モデルを用いて行ったところ、顕著な炎症抑制
効果が認められた。
【0011】本発明者らは、これらの知見に基づき、さ
らに研究した結果、本発明を完成するに至った。本発明
は、(1)式
【化19】 [式中、R1およびR2はそれぞれ置換されていてもよい
アリール基を、Aは置換されていてもよいアルケニレン
基を、R3およびR4はそれぞれ置換されていてもよい炭
化水素基を、R5はホルミル基または式
【化20】 (式中、R6は水素原子または水酸基の保護基を、R7
よびR8はそれぞれ水素原子または置換されていてもよ
い炭化水素基を示し、R7とR8とが隣接する窒素原子と
共に置換されていてもよい環状基を形成してもよい。)
で表わされる基を、それぞれ示す。]で表わされる化合
物またはその塩、
【0012】(2)R5がホルミル基である上記(1)
項記載の化合物またはその塩、(3)R5が式
【化21】 (式中、R6は水素原子または水酸基の保護基を、R7
よびR8はそれぞれ水素原子または置換されていてもよ
い炭化水素基を示し、R7とR8とが隣接する窒素原子と
共に置換されていてもよい環状基を形成してもよい。)
で表わされる基である上記(1)項記載の化合物または
その塩、(4)R1およびR2がそれぞれ置換されていて
もよいC6-14アリール基であり、Aが置換されていても
よいC2-10アルケニレン基であり、R3が置換されてい
てもよいC1-10炭化水素基であり、R4が置換されてい
てもよいC1-10炭化水素基であり、R5がホルミル基ま
たは式
【化22】 (式中、R6は水素原子を、R7およびR8はそれぞれ水
素原子または置換されていてもよいC1-10炭化水素基を
示し、R7とR8とが隣接する窒素原子と共に置換されて
いてもよい5〜8員環状基を形成してもよい。)で表わ
される基である上記(1)項記載の化合物またはその
塩、
【0013】(5)R1およびR2がそれぞれC1-10アル
キル、C6-14アリール、5〜7員複素環基、ハロゲン、
ニトロ、置換されていてもよいアミノ、置換されていて
もよいアシル、置換されていてもよいヒドロキシ、置換
されていてもよいメルカプトもしくはエステル化されて
いてもよいカルボキシで置換されていてもよいフェニル
基であり、AがC1-6アルキルで置換されていてもよい
2-8アルケニレン基であり、R3がハロゲン、ニトロ、
置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいア
シル、置換されていてもよいヒドロキシ、置換されてい
てもよいメルカプトもしくはエステル化されていてもよ
いカルボキシで置換されていてもよいC1-10アルキル基
であり、R4が、置換されていてもよいC6-14アリー
ル、置換されていてもよい5〜7員複素環基、ハロゲ
ン、ニトロ、置換されていてもよいアミノ、置換されて
いてもよいアシル、置換されていてもよいヒドロキシ、
置換されていてもよいメルカプトもしくはエステル化さ
れていてもよいカルボキシで置換されていてもよいC
1-10アルキル基であり、R5が式
【化23】 (式中、R6は水素原子を、R7およびR8は、それぞ
れ、水素原子または置換されていてもよいC6-14アリー
ル、置換されていてもよい5〜7員複素環基、ハロゲ
ン、ニトロ、置換されていてもよいアミノ、置換されて
いてもよいアシル、置換されていてもよいヒドロキシ、
置換されていてもよいメルカプトもしくはエステル化さ
れていてもよいカルボキシで置換されていてもよいC
1-10アルキル基を示し、R7とR8とが隣接する窒素原子
と共にハロゲン、ニトロ、置換されていてもよいアミ
ノ、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよ
いヒドロキシ、置換されていてもよいメルカプトもしく
はエステル化されていてもよいカルボキシで置換されて
いてもよい5〜7員環状基を形成してもよい。)である
上記(1)項記載の化合物またはその塩、
【0014】(6)R1およびR2がそれぞれフェニル基
であり、AがC2-6アルケニレン基であり、R3がC1-6
アルキル基であり、R4がC6-14アリール基もしくは5
〜6員複素環基で置換されていてもよいC1-6アルキル
基であり、R5が式
【化24】 (式中、R6は水素原子を、R7およびR8は、それぞ
れ、水素原子またはC6-14アリール基もしくは5〜6員
複素環基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示
し、R7とR8とが隣接する窒素原子と共に5〜6員環状
基を形成してもよい。)である上記(1)項記載の化合
物またはその塩、(7)R3が分枝状C1-6アルキル基で
ある上記1記載の化合物またはその塩、(8)R4がイ
ンドリル−C1-6アルキル基である上記(1)項記載の
化合物またはその塩、(9)R4がフェニル−C1-6アル
キル基である上記(1)記載の化合物またはその塩、
(10)R7が水素原子であり、R8がベンジル基である
上記(1)項記載の化合物またはその塩、(11)R1
およびR2が共にフェニルであり、AがC2-6アルケニレ
ン基である上記(1)項記載の化合物またはその塩、
(12)N-[N-(5,5-ジフェニル-4-ペンテノイル)-
(L)-ロイシル]-(2R,3S)-3-アミノ-2-ヒドロキシ
-4-フェニルブタン酸 ベンジルアミド、N-(7,7-ジ
フェニル-6-ヘプテノイル]-(L)-バリル]-(L)-トリプ
トファナール、N-(6,6-ジフェニル-5-ヘキセノイ
ル]-(L)-バリル]-(L)-フェニルアラニナール、N-
(5,5-ジフェニル-4-ペンテノイル]-(L)-バリル]-
(L)-フェニルアラニナールまたはそれらの塩、
【0015】(13)式
【化25】 [式中、R1およびR2はそれぞれ置換されていてもよい
アリール基を、Aは置換されていてもよいアルケニレン
基を、R3およびR4はそれぞれ置換されていてもよい炭
化水素基を、それぞれ示す。]で表わされる化合物また
はその塩を酸化反応に付すことを特徴とする式
【化26】 [式中、各記号は前記と同意義を示す。]で表わされる
化合物またはその塩の製造法、
【0016】(14)式
【化27】 [式中、R1およびR2はそれぞれ置換されていてもよい
アリール基を、Aは置換されていてもよいアルキレン基
または置換されていてもよいアルケニレン基を、それぞ
れ示す。]で表される化合物、その反応性誘導体または
その塩と、式
【化28】 [式中、R3およびR4はそれぞれ置換されていてもよい
炭化水素基を、R6は水素原子または水酸基の保護基
を、R7およびR8はそれぞれ水素原子または置換されて
いてもよい炭化水素基を示し、R7とR8とが隣接する窒
素原子と共に置換されていてもよい環状基を形成しても
よい。]で表わされる化合物またはその塩とを反応させ
ることを特徴とする、式
【化29】 [式中の各記号は前記と同意義を示す。]で表される化
合物またはその塩の製造法、
【0017】(15)式
【化30】 [式中、R1およびR2はそれぞれ置換されていてもよい
アリール基を、Aは置換されていてもよいアルケニレン
基を、R3およびR4はそれぞれ置換されていてもよい炭
化水素基を、R6は水素原子または水酸基の保護基を、
それぞれ示す。]で表わされる化合物、その反応性誘導
体またはその塩と式
【化31】 (式中、R7およびR8はそれぞれ水素原子または置換さ
れていてもよい炭化水素基を示し、R7とR8とが隣接す
る窒素原子と共に置換されていてもよい環状基を形成し
てもよい。)で表わされる化合物またはその塩とを反応
させることを特徴とする式
【化32】 [式中の各記号は、前記と同意義を示す。]で表わされ
る化合物またはその塩の製造法、
【0018】(16)式
【化33】 [式中、R1およびR2はそれぞれ置換されていてもよい
アリール基を、Aは置換されていてもよいアルケニレン
基を、R3およびR4はそれぞれ置換されていてもよい炭
化水素基を、R5はホルミル基または式
【化34】 (式中、R6は水素原子または水酸基の保護基を、R7
よびR8はそれぞれ水素原子または置換されていてもよ
い炭化水素基を示し、R7とR8とが隣接する窒素原子と
共に置換されていてもよい環状基を形成してもよい。)
で表わされる基を、それぞれ示す。]で表わされる化合
物またはその塩を含有してなる医薬組成物、(17)炎
症性疾患、自己免疫疾患、神経変性疾患もしくは癌の予
防・治療剤である上記(16)項記載の医薬組成物、お
よび(18)式
【化35】 [式中、R1およびR2はそれぞれ置換されていてもよい
アリール基を、Aは置換されていてもよいアルケニレン
基を、R3およびR4はそれぞれ置換されていてもよい炭
化水素基を、それぞれ示す。]で表される化合物または
その塩である。
【0019】
【発明の実施の形態】上記R1およびR2で示される置換
されていてもよいアリール基におけるアリール基として
は、例えば、C6-14アリール基(例、フェニル、ナフチ
ル、アントリル、フェナントリル、アセナフチル、アン
トラセニルなど。)が挙げられ、なかでも、フェニル、
ナフチルが好ましい。
【0020】上記R3、R4、R7およびR8で示される置
換されていてもよい炭化水素基における炭化水素基とし
ては、例えば、脂肪族炭化水素基、脂肪族環状炭化水素
基、脂肪族環状炭化水素−脂肪族炭化水素基、芳香族炭
化水素基、および芳香族環状炭化水素−脂肪族炭化水素
基などが挙げられる。該脂肪族炭化水素基としては、
(1)C1-15飽和脂肪族炭化水素基、例えば、C1-15アル
キル基(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−
ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert
−ペンチル、1−エチルペンチル、ヘキシル、イソヘキ
シル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチ
ル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、ヘプ
チル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシ
ル、トリデシル、テトラデシル、ペンダデシルなどが挙
げられる。なかでも、C1-10のものが好ましく、さら
に、C1-6のものが好ましい。)、(2)C2-10不飽和脂肪
族炭化水素基、例えば、C2-10アルケニル基(例、ビニ
ル(エテニル)、アリル(2−プロペニル)、1−プロ
ペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、
2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニ
ル、2―エチル―1−ブテニル、ブタジエニル、イソプ
ロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−メチルア
リル(2−メチル−2−プロペニル)、1−ペンテニ
ル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニ
ル、4―メチル―3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2
−ヘキセニル、3−ヘキセニル、2,4−ヘキサジエニ
ル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、ヘキサトリエニ
ル、1−ヘプテニル、1−オクテニル、3−オクテニル
など。なかでも、C2-6のものが好ましい。)、(3)C
2-10アルキニル基(例、エチニル、プロパルギル、1−
プロピニル、2−プロピニル、イソプロピニル、1−ブ
チニル、2-ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニ
ル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニ
ル、1−ヘキシニル、3−ヘキシニル、2,4−ヘキサ
ジニル、5−ヘキシニル、1−ヘプチニル、5−ヘプチ
ニル、1−オクチニルなど。なかでも、C2-6のものが
好ましい。)などが挙げられる。
【0021】該脂肪族環状炭化水素基としては、例え
ば、飽和脂肪族環状炭化水素基、例えば、シクロアルキ
ル基[例、C3-10のモノシクロアルキル基(例、シクロ
プロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキ
シル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル
など。なかでも、C3-6のものが好ましい。)、C7-12
ビシクロアルキル基(例、ビシクロ[2,2,1]ヘプチ
ル、ビシクロ[2,2,2]オクチル、ビシクロ[3,2,
1]オクチル、ビシクロ[3,2,2]ノニル、ビシクロ
[3,3,1]ノニル、ビシクロ[4,2,1]ノニル、ビ
シクロ[4,3,1]デシルなど。)など]、C3-10不飽
和脂肪族環状炭化水素基、例えば、C3-10シクロアルケ
ニル基(例、1−シクロプロペニル、2−シクロプロペ
ニル、1−シクロペンテニル、2−シクロペンテニル、
3−シクロペンテニル、1−シクロヘキセニル、2−シ
クロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、1−シクロヘ
プテニル、2−シクロヘプテニル、3−シクロヘプテニ
ル、2,4−シクロペンタジエニル、2,4−シクロヘキ
サジエニル、2,5−シクロヘキサジエニル、2,4−シ
クロヘプタジエニルなど。なかでも、C3-6のものが好
ましい。)、該脂肪族環状炭化水素−脂肪族炭化水素基
としては、例えば、上記の脂肪族環状炭化水素基と上記
の脂肪族炭化水素基とが結合したもののうち、炭素数4
〜10のものが挙げられ、その例としては、例えば、シ
クロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロブ
チルメチル、シクロペンチルメチル、2−シクロペンテ
ニルメチル、3−シクロペンテニルメチル、シクロヘキ
シルメチル、2−シクロヘキセニルメチル、3−シクロ
ヘキセニルメチル、シクロヘキシルエチル、シクロヘキ
シルプロピル、シクロヘプチルメチル、シクロヘプチル
エチル等)などが挙げられる。
【0022】該芳香族炭化水素残基としては、例えば、
6-14アリールが挙げられ、その例としては、例えば、
フェニル、ナフチル(α−ナフチル,β−ナフチル)、 ア
ントリル、フェナントリル、アセナフチル、アントラセ
ニルなどが挙げられる。該芳香族環状炭化水素−脂肪族
炭化水素基としては、C7-19アラルキル基が挙げられ、
その例としては、例えば、C7-19フェニルアルキル(例
えば、ベンジル、フェネチル、1−フェニルエチル、3
−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、1−フェ
ニルプロピル、ベンツヒドリル、トリチル等。なかで
も、C7-10のものが好ましい。)およびC11-13ナフチ
ルアルキル(例えば、α−ナフチルメチル、α−ナフチ
ルエチル、β−ナフチルメチル、β−ナフチルエチル
等)が挙げられる。
【0023】上記R1およびR2で示される置換されてい
てもよいアリール基、および、上記R3、R4、R7およ
びR8で示される置換されていてもよい炭化水素基にお
ける炭化水素基は、置換可能な任意の位置に、同一また
は異なって、1〜4個、好ましくは1個または2個の置
換基を有していてもよい。該置換基としては、例えば、
ハロゲン原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換
されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよい
メルカプト基、置換されていてもよいアミノ基、置換さ
れていてもよいアシル基、エステル化されていてもよい
カルボキシ基、置換されていてもよい複素環基または置
換されていてもよい芳香族環基、オキソ基、チオキソ
基、ニトロ基、ニトロソ基、シアノ基、アミジノ基、グ
アニジノ基、アジド基、ホスホノ基等が挙げられる。該
置換基としてのハロゲンの例としては、フッ素、塩素、
臭素およびヨウ素が挙げられ、とりわけフッ素および塩
素が好ましい。該置換されていてもよい炭化水素基にお
ける炭化水素基の具体例としては、前記した「置換され
ていてもよい炭化水素基」における炭化水素基と同様の
ものが挙げられる。なかでも、C1-10アルキル、C6-14
アリールが特に好ましい。
【0024】該置換されていてもよいヒドロキシ基とし
ては、ヒドロキシ基およびこのヒドロキシ基に適宜の置
換基、特にヒドロキシ基の保護基として用いられるもの
を有したもの(例えば、アルコキシ、アルケニルオキ
シ、アルキニルオキシ、アラルキルオキシ、アシルオキ
シ、アリールオキシ等)が挙げられる。該アルコキシと
しては、C1-10アルコキシ(例、メトキシ、エトキシ、
プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキ
シ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキ
シ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、ヘキシ
ルオキシ、ヘプチルオキシ、ノニルオキシ、シクロブト
キシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ
等)が好ましい。 該アルケニルオキシとしては、C
2-10アルケニルオキシ(例、アリル(allyl)オキシ、ク
ロチルオキシ、2−ペンテニルオキシ、3−ヘキセニル
オキシ、2−シクロペンテニルメトキシ、2−シクロヘ
キセニルメトキシ等)が好ましい。 該アルキニルオキ
シとしては、C2-10アルキニルオキシ(例、エチニルオ
キシ、2−プロピニルオキシ等)が好ましい。 該アラ
ルキルオキシとしては、C7-20アラルキルオキシが好ま
しく、なかでも、例えば、フェニル−C1-4アルキルオ
キシ(例、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ等)が好
ましい。 該アシルオキシとしては、C2-4アルカノイ
ルオキシ(例、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、
ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ等)が好ましい。
該アリールオキシとしてはC6-14アリールオキシ(例、
フェノキシ)などが挙げられる。
【0025】該置換されていてもよいメルカプト基とし
ては、メルカプト基およびこのメルカプト基に適宜の置
換基、特にメルカプト基の保護基として用いられるもの
を有したもの(例えば、アルキルチオ、アルケニルチ
オ、アルキニルチオ、アラルキルチオ、アシルチオ、ア
リールチオ等)や、メルカプト基に酸素原子および他の
基が置換したもの、例えば、スルホニル基、置換スルホ
ニル基(例、アルキルスルホニル等)、置換スルフィニ
ル基(例、アルキルスルフィニル等)、スルファモイル
基、置換スルファモイル基(例、アルキルスルファモイ
ル等)が挙げられる。 該アルキルチオとしては、C
1-10アルキルチオ(例、メチルチオ、エチルチオ、プロ
ピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチル
チオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチル
チオ、イソペンチルチオ、ネオペンチルチオ、ヘキシル
チオ、ヘプチルチオ、ノニルチオ、シクロブチルチオ、
シクロペンチルチオ、シクロヘキシルチオ等)が好まし
い。 該アルケニルチオとしては、C2-10アルケニルチ
オ(例、アリル(allyl)チオ、クロチルチオ、2−ペン
テニルチオ、3−ヘキセニルチオ、2−シクロペンテニ
ルメトキシ、2−シクロヘキセニルメトキシ等)が好ま
しい。 該アルキニルチオとしては、C2-10アルキニル
チオ(例、エチニルチオ、2−プロピニルチオ等)が好
ましい。 該アラルキルチオとしては、例えばC7-20
ラルキルチオが好ましく、なかでもフェニル−C1-4
ルキルチオ(例、ベンジルチオ、フェネチルチオ等)が
好ましい。 該アシルチオとしては、C2-4アルカノイ
ルチオ(例、アセチルチオ、プロピオニルチオ、ブチリ
ルチオ、イソブチリルチオ等)が好ましい。 該アリー
ルチオとしては、C6-14アリールチオ(例、フェニルチ
オ等)などが好ましい。アルキルスルホニルとしては、
1-6アルキルスルホニル(例、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、tert−ブチル、ペンチル等)、該アルキルスルフィ
ニルとしては、C1-6アルキルスルフィニル(例、メチ
ルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフ
ィニル、イソプロピルスルフィニル、ブチルスルフィニ
ル、イソブチルスルフィニル、sec−ブチルスルフィニ
ル、tert−ブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル
等)、該アルキルスルファモイルとしては、モノ−もし
くはジ−C1-6アルキルスルファモイル(例、メチルス
ルファモイル、エチルスルファモイル、プロピルスルフ
ァモイル、イソプロピルスルファモイル、ブチルスルフ
ァモイル、イソブチルスルファモイル、sec−ブチルス
ルファモイル、tert−ブチルスルファモイル、ペンチル
スルファモイル等)が、それぞれ好ましい。
【0026】該置換されていてもよいアミノ基として
は、アミノ基に加え、置換アミノ基、例えば、C1-10
ルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニル、C6-14
アリール基、C7-19アラルキル基、5〜6員芳香族複素
環基もしくはその縮合環基またはC1-10アシル基を1個
または2個置換基として有するアミノ基(例、メチルア
ミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミ
ノ、ジブチルアミノ、ジアリルアミノ、シクロヘキシル
アミノ、フェニルアミノ、ベンジルアミノ、N−メチル
−N−フェニルアミノ、アセチルアミノ、プロピオニル
アミノ、ベンゾイルアミノ、ニコチノイルアミノ等)が
挙げられる。該置換されていてもよいアシル基における
アシル基としては、(i)ホルミル、または、(ii)C1-10
アルキル、C2-10アルケニル、C2-10アルキニルC6-14
アリール、C7-11アラルキル、モノ−またはジ−アルキ
ルアミノまたは5〜6員芳香族複素環基もしくはその縮
合環基がカルボニル基と結合したもの(例、アセチル、
プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イ
ソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、ヘプタノイ
ル、オクタノイル、シクロブタンカルボニル、シクロペ
ンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、シクロ
ヘプタンカルボニル、クロトニル、2−シクロヘキセン
カルボニル、ベンゾイル、ニコチノイル等)、(iii)カ
ルバモイル、またはN−置換カルバモイル[例、N−モ
ノ−C1-4アルキルカルバモイル(例、N-メチルカルバ
モイル,N-エチルカルバモイル,N-プロピルカルバモイ
ル,N-イソプロピルカルバモイル,N-ブチルカルバモイ
ル等)、N,N−ジ−C1-4アルキルカルバモイル(例、
N,N-ジメチルカルバモイル,N,N-ジエチルカルバモイ
ル,N,N-ジプロピルカルバモイル,N,N-ジブチルカルバ
モイル等)]が挙げられる。
【0027】該エステル化されていてもよいカルボキシ
基としては、カルボキシ基の他、例えば、アルキルオキ
シカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アル
キニルオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニ
ル基、アシルオキシカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基などが挙げられ、これらは式−COOR10(R
10は、水素原子、C1-6アルキル基、C6-14アリール−
1-6アルキル基またはC6-14アリール基)で表され
る。該アルキルオキシカルボニル基におけるアルキル基
としては、C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル等)などが挙げられる。該ア
ラルキルオキシカルボニル基におけるアラルキル基は、
アリール−アルキル基を意味する。該アリール−アルキ
ル基におけるアリール基としては、例えば、C6-14アリ
ール基が挙げられ、その例としては、フェニル、ナフチ
ルなどが挙げられ、これらは前記した炭化水素基が有す
るのと同様の置換基を有していてもよい。該アリール−
アルキル基におけるアリール基としては、C6-14アリー
ル基(例、フェニル、ナフチル等)が、アルキル基とし
ては、C1-6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル等)が好ましい。該アラルキル基、即ちアリ
ール−アルキル基の好適な例としては、ベンジル、フェ
ネチル、3−フェニルプロピル、(1−ナフチル)メチ
ル、(2−ナフチル)メチルなどが挙げられ、なかでもベ
ンジル、フェネチルなどが好ましい。
【0028】置換されていてもよい複素環基における複
素環基としては、たとえば5〜7員複素環基が挙げら
れ、その例としては、(i)1個の硫黄原子、1個の窒素
原子もしくは1個の酸素原子を含む5〜7員複素環基、
(ii)2〜4個の窒素原子を含む5〜6員複素環基、また
は、(iii)1〜2個の窒素原子および1個の硫黄もしく
は酸素原子を含む5〜6員複素環基が挙げられ、(iv)こ
れらの複素環基は1〜2個の窒素原子をふくむ6員環、
ベンゼン環または1個の硫黄原子を含む5員環と縮合し
ていてもよい。該置換されていてもよい複素環基におけ
る複素環基の例としては、芳香族単環式複素環基、芳香
族縮合複素環基および非芳香族複素環基が挙げられる。
【0029】置換されていてもよい複素環基における複
素環基の具体例としては、例えば、(i)芳香族単環式複
素環基[例、フリル、チエニル、ピロリル(例、2−ピ
ロリル、3−ピロリル)、オキサゾリル(例、2−オキ
サゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、イ
ソオキサゾリル、チアゾリル(例、2−チアゾリル、4
−チアゾリル、5−チアゾリル)、イソチアゾリル、イ
ミダゾリル(例、2−イミダゾリル、4−イミダゾリ
ル、5−イミダゾリル)、ピラゾリル(例、3−ピラゾ
リル、4−ピラゾリル)、1,2,3−オキサジアゾリ
ル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジ
アゾリル、フラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、
1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリ
ル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリ
ル、1,3,4−トリアゾリル、テトラゾリル(例、テト
ラゾール−5−イル)、ピリジル(例、2−ピリジル、
3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリミジニル(例、2
−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニ
ル)、ピリダジニル(例、3−ピリダジニル、4−ピリ
ダジニル)、ピラジニル(例、2−ピラジニル)、トリ
アジニルなど]、(ii)芳香族縮合複素環基[例、ベンゾ
フラニル(例、ベンゾ[b]フラニル)、イソベンゾフラ
ニル、ベンゾ[b]チエニル、インドリル(例、インドー
ル−3−イル)、イソインドリル、1H−インダゾリル
(例,1H−インダゾリル)、ベンズイミダゾリル
(例、ベンズイミダゾール−2−イル)、ベンゾオキサ
ゾリル、1,2−ベンゾイソチアゾリル、ベンゾチアゾ
リル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノ
リル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、
フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニ
ル、カルバゾリル、α−カルボリニル、β−カルボリニ
ル、γ−カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニ
ル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイ
ニル、チアントレニル、フェナントレジニル、フェナン
トロリニル、インドリジニル、ピロロ[1,2−b]ピリダ
ジニル、1H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル、
1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−6−イル、ピラゾロ
[1,5−a]ピリジル、イミダゾ[1,2−a]ピリジル、イ
ミダゾ[1,5−a]ピリジル、イミダゾ[1,2−b]ピリダ
ジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジル、1H−イミダゾ
[4,5−b]ピリジン−2−イル、1H−イミダゾ[4,5
−c]ピリジン−2−イル、イミダゾ[1,5−a]ピリジ
ル、1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−イル、イ
ミダゾ[1,2−b]ピリダジニル、イミダゾ[1,2−a]ピ
リミジニル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−a]ピリジ
ル、1,2,4−トリアゾロ[4,3−b]ピリダジニル
等]、および、(iii)非芳香族複素環基(例、オキシラ
ニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロ
リジニル、テトラヒドロフリル、チオラニル、ピペリジ
ル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホ
リニル、ピペラジニル、ホモピペリジニル、ピロリニ
ル、イミダゾリジニル等)が挙げられる。
【0030】上述の、置換されていてもよい炭化水素
基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されてい
てもよいメルカプト基、置換されていてもよいアミノ
基、置換されていてもよいアシル基、エステル化されて
いてもよいカルボキシ基、置換されていてもよい複素環
基および置換されていてもよい芳香族環基は、それぞ
れ、さらに置換基を1〜3個、さらに好ましくは1〜2
個有していてもよい。さらに有していてもよい置換基と
しては、例えば、(1)ヒドロキシもしくはオキソ、(2)ハ
ロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、(3)ニト
ロ、(4)アミノまたはモノ−もしくはジ−C1-4アルキル
アミノ、(5)ハロゲンで置換されていてもよいC1-4アル
キル(例、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル、トリフルオロメチル)、(6)C1-4アルコキシ(例、
メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキ
シ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、ter
t−ブトキシなど)、(7)C1-4アルコキシ−カルボニ
ル,(8)C1-4アルキルチオ(例、メチルチオ、エチルチ
オ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチル
チオ、tert−ブチルチオなど)、(9)スルファモイルな
どが挙げられる。
【0031】環状基上に置換基を有し、該置換基が互い
に隣接しているときは、隣接する置換基が連結して、式
−(CH2)m−または−O−(CH2)L−O−[式中、mは
3〜5の整数を、Lは1〜3の整数を示す]で示される
環を形成していてもよく、かかる環は、環状基の炭素原
子とともに形成される5〜7員環を含む。
【0032】上記式中、Aで表わされる置換されていて
もよいアルケニレン基におけるアルケニレン基として
は、C2-10アルケニレン基が好ましく、その例として
は、例えば、ビニレン、プロペニレン、ブテニレン、ペ
ンテニレン、ヘキセニレン、ヘプテニレン、オクテニレ
ン、ノネニレン、デセニレンなどが挙げられる。なかで
も、C2-6のものが好ましい。上記アルキレン基やアル
ケニレン基に置換されていてもよい基としては、例え
ば、C1-6アルキル、C1-6アルキルオキシ、C1-6アル
キルオキシカルボニル、カルバモイル、N−モノ−C
1-4アルキルカルバモイル、N,N−ジ−C1-4アルキル
カルバモイル、アミノ、ハロゲン、カルボキシ、C1-6
アルキルチオ、C1-6アルキルスルホニルが好ましい。
該C1-6アルキルの具体例としては、例えば、直鎖状も
しくは分枝状のものが挙げられ、その具体例としては、
例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert−ブチ
ル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペ
ンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシ
ル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、
3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルなどが挙げ
られる。該C1-6アルキルオキシの具体例としては、例
えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert−ブ
トキシなどが挙げられる。該C1-6アルキルオキシカル
ボニルの具体例としては、例えば、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソ
プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブト
キシカルボニル、sec-ブトキシカルボニル、tert−ブト
キシカルボニルなどが挙げられる。該N−モノ−C1-4
アルキルカルバモイルの具体例としては、例えば、メチ
ルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロピルカルバ
モイル、イソプロピルカルバモイル、ブチルカルバモイ
ル、イソブチルカルバモイル、sec-ブチルカルバモイ
ル、tert−ブチルカルバモイルなどが挙げられる。該
N,N−ジ−C1-4アルキルカルバモイルの具体例として
は、例えば、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモ
イル、メチルエチルカルバモイル、ジプロピルカルバモ
イル、メチルプロピルカルバモイルなどが挙げられる。
該C1-6アルキルチオの具体例としては、例えば、メチ
ルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチ
オ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec-ブチルチオ、te
rt−ブチルチオなどが挙げられる。該C1-6アルキルス
ルホニルの具体例としては、例えば、メチルスルホニ
ル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロ
ピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソブチルスルホ
ニル、sec-ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニル
などが挙げられる。
【0033】上記R6で示される水酸基の保護基として
は、通常用いられる水酸基の保護基が用いられ、その例
としては、例えば、エーテル型保護基(例、メチル基、
メトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、tert-ブ
チル基、アリル基、フェニル基、ベンジル基等)、シリ
ルエーテル型保護基(例、トリメチルシリル基、tert-
ブチルジメチルシリル基等)、エステル型保護基(例、
ホルミル基、アセチル基、トリフルオロアセチル基、ベ
ンゾイル基等)、カルボネート型保護基(例、メチルカ
ルボネート、ビニルカルボネート、ベンジルカルボネー
ト等)などが挙げられる。
【0034】上記式中、R7およびR8で表される隣接す
る窒素原子と共に形成してよい置換されていてもよい環
状基におけるとしては、例えば、炭素原子以外に少なく
とも1個の窒素原子を含み窒素原子、硫黄原子および酸
素原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を含んでい
てもよい含窒素5ないし8員複素環から水素原子を1個
除去して形成される基などが挙げられる。該含窒素5な
いし8員複素環としては、例えば、含窒素非芳香族5な
いし8員環 (例、ピロリジン、イミダゾリン、ピラゾリ
ジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリ
ン、チオモルホリン、ジオキサゾール、オキサジアゾリ
ン、オキサチアゾール、オキサジアゾリン、チアジアゾ
リン、トリアゾリン、チアジアゾール、ジチアゾール、
アゼピン、ジアゼピン、オキサゼピン、チアゼピン、ア
ゾシン、ジアゾシン、オキサゾシン、チアゾシンな
ど)、含窒素芳族5または6員環 (例、ピロール、イミ
ダゾール、ピラゾールなど) などが挙げられ、縮合環の
例としては、例えば、ベンズイミダゾリン、インドリ
ン、インダゾリン等が挙げられる。このうち好ましく
は、5ないし8員環状基が挙げられ、特に5〜6員環状
基が好ましい。該環状基が有していてもよい置換基とし
ては、例えば、前記した複素環基の置換基と同様のもの
が挙げられる。
【0035】該上記環状基は、その構成炭素原子と共
に、「置換基を有していてもよい3ないし7員環」を形
成してもよく、該「3ないし7員環」としては、例え
ば、炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子
から選ばれる1または2種、1ないし3個のヘテロ原子を含
んでいていもよい3ないし7員環(好ましくは6員環)
が挙げられる。その具体例としては、例えば、エチレン
オキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、
テトラヒドロピラン、シクロプロパン、シクロブタン、
シクロペンタン、シクロヘキサン、モルホリン、チオモ
ルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ピロリジン、ヘキ
サメチレンイミンなどが挙げられる。該「置換基を有し
ていてもよい3ないし7員環」の「置換基」としては、
例えば,ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、
ハロゲン化されていてもよいC3-6シクロアルキル、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン
化されていてもよいC1-6アルキルチオ、ジ-C1-6アルキ
ルアミノ (例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプ
ロピルアミノ、ジブチルアミノ、エチルメチルアミノな
ど)、C1-6アルキル-カルボニル (例、アセチル、プロ
ピオニルなど)、C1-6アルコキシ-カルボニル (例、メ
トキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカ
ルボニル、tert-ブトキシカルボニルなど) などが挙げ
られる。このうち、ハロゲン化されていてもよいC1-6
アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキ
シなどが好ましい。これらにおけるC1-6アルキルの具
体例としては、前記したC1-15アルキルにおけるC1-6
アルキルに相当する基が挙げられる。ハロゲンも、前記
したものと同様のものが挙げられる。
【0036】本願化合物においては、R1およびR2で示
される置換されていてもよいアリール基におけるアリー
ル基としては、それぞれ、C6-14アリール基が好まし
く、なかでも、フェニル基が最も好ましい。該置換基の
好ましいものとしては、例えば、C1-10アルキル、C
6-14アリール、5〜7員複素環基、ハロゲン、ニトロ、
置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいア
シル、置換されていてもよいヒドロキシ、置換されてい
てもよいチオもしくはエステル化されていてもよいカル
ボキシが挙げられ、なかでも、C1-10アルキル、ハロゲ
ン、置換されていてもよいヒドロキシが好ましい。本願
化合物においては、Aで示される置換されていてもよい
2-10アルケニレン基におけるアルケニレン基として
は、C2-10アルケニレン基が好ましく、さらにC2-8
ルケニレン基が好ましく、なかでもC3-5アルケニレン
基が最も好ましい。該置換されていてもよいアルケニレ
ン基における置換基の好ましいものとしては、C1-6
ルキルが挙げられる。本願化合物におけるAで表わされ
るアルケニレン基としては、二重結合を有する炭素原子
にR1およびR2で示される置換されていてもよいアリー
ル基が結合したものが好ましい。なかでも、Aで表わさ
れるアルケニレン基においては、炭素−炭素間の二重結
合が末端にあるものが好ましく、基R1およびR2がとも
に末端の炭素原子と結合しているものが好ましい。
【0037】本願化合物におけるR3で示される置換さ
れていてもよい炭化水素基における炭化水素基の好まし
いものとしては、例えば、C1-10炭化水素基が挙げられ
る。さらに、C1-10アルキル基が好ましく、なかでも分
枝状のC1-6アルキル基(例、イソプロピル、イソブチ
ル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオ
ペンチル、tert−ペンチル、1−エチルペンチル、イソ
ヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブ
チル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチルな
ど)が特に好ましい。該置換されていてもよい炭化水素
基における置換基の好ましいものとしては、例えば、ハ
ロゲン、ニトロ、置換されていてもよいアミノ、置換さ
れていてもよいアシル、置換されていてもよいヒドロキ
シ、置換されていてもよいチオもしくはエステル化され
ていてもよいカルボキシが挙げられ、なかでも置換され
ていてもよいヒドロキシ、エステル化されていてもよい
カルボキシが特に好ましい。
【0038】本願化合物におけるR4で示される置換さ
れていてもよい炭化水素基における炭化水素基の好まし
いものとしては、C1-10アルキル基が挙げられ、なかで
も、C1-6アルキル基が特に好ましい。該置換されてい
てもよい炭化水素基における置換基としては、例えば、
置換されていてもよいC6-14アリール、置換されていて
もよい5〜7員複素環基もしくはその縮合環、ハロゲ
ン、ニトロ、置換されていてもよいアミノ、置換されて
いてもよいアシル、置換されていてもよいヒドロキシ、
置換されていてもよいメルカプトもしくはエステル化さ
れていてもよいカルボキシが挙げられ、なかでも、置換
されていてもよいC6-14アリール、置換されていてもよ
い5〜7員複素環基もしくはその縮合環が好ましく、特
に、C6-14アリール基もしくは5〜6員複素環基がさら
に好ましく、フェニルもしくはインドリルが好ましい。
本願化合物の基R6としては、水素原子が好ましい。
本願化合物におけるR6で示される水酸基の保護基とし
て好ましいものとしては、なかでもエーテル型保護基、
エステル型保護基が好ましく、メトキシ基、メトキシメ
チル基、ベンジル基、アセチル基、テトラヒドロピラニ
ル基が特に好ましい。
【0039】本願化合物におけるR7およびR8で示され
る置換されていてもよい炭化水素基における炭化水素基
の好ましいものとしては、C1-10アルキルが挙げられ、
なかでも、C1-6アルキルがさらに好ましく、特に、C
1-4アルキルが好ましい。その置換基として好ましいも
のは、置換されていてもよいC6-14アリール、置換され
ていてもよい5〜7員複素環基、ハロゲン、ニトロ、置
換されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアシ
ル、置換されていてもよいヒドロキシ、置換されていて
もよいメルカプトもしくはエステル化されていてもよい
カルボキシが挙げられ、なかでも、C6-14アリール基も
しくは5〜6員複素環基が好ましく、特にC6-14アリー
ル基が好ましい。R7およびR8で示される隣接する窒素
原子と共に形成する置換されていてもよい環状基におけ
る環状基としては、5〜7員環状基が好ましく、5〜6
員環状基がさらに好ましい。該置換基として好ましいも
のとしては、C1-10アルキル,C6-14アリール、C1-10
アルコキシ、ハロゲン、ニトロ、置換されていてもよい
アミノ、置換されていてもよいアシル、置換されていて
もよいヒドロキシ、置換されていてもよいチオもしくは
エステル化されていてもよいカルボキシが挙げられ、な
かでも、C1-10アルキル,C6-14アリール、C1-10アル
コキシ、置換されていてもよいアミノ、置換されていて
もよいアシル、エステル化されていてもよいカルボキシ
が好ましく、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロ
ピル、フェニル、4−フェノキシフェニル、メトキシ、
エトキシ、アセチル、ベンゾイル、アセチルアミノ、ジ
メチルアミノ、ベンジルアミノ、フェニルアミノ、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、カルボキシが好
ましい。
【0040】本発明の化合物(I)においてR5がホル
ミル基である場合における化合物(I)の好ましいもの
としては、は、式
【化36】 [式中、R1およびR2はフェニル基を、AはC2-6アル
ケニレン基を、R3は分枝状C1-4アルキル基を、R4
フェニルもしくはインドリルで置換されていてもよいC
1-4アルキル基をそれぞれ示す。]で表わされる化合物
が挙げられる。
【0041】本発明の化合物(I)においてR5が式
【化37】 で表わされる基の場合における化合物(I)として好ま
しいものとしては、は、式
【化38】 [式中、R1およびR2はフェニル基を、AはC2-6アル
ケニレン基を、R3は分枝状C1-4アルキル基を、R4
フェニルで置換されていてもよいC1-4アルキル基を、
6は水素原子を、R7およびR8は水素原子またはフェ
ニルで置換されていてもよいC1-4アルキル基をそれぞ
れ示す。]で表わされる化合物が挙げられる。
【0042】本明細書中における構成アミノ酸は、特記
しない限りすべてL−型を意味し、その略号はGly:
グリシン;Leu:ロイシン;Ile:イソロイシンの
ようにIUPAC(International Union of Pure and A
pplied Chemistry)−IUB(International Union of B
iochemistry) の命名規約に従う。またアミノ保護基と
しては、当該分野で公知のアミノ保護基が使用される。
例えば、アセチル、ベンジルオキシカルボニル、4−メ
トキシベンジルオキシカルボニル、t−ブトキシカルボ
ニル、フタリル、ホルミルなどが好ましく使用され、と
りわけベンジルオキシカルボニルが好ましい。本発明の
化合物としては、N-[N-(5,5-ジフェニル-4-ペンテ
ノイル)-(L)-ロイシル]-(2R,3S)-3-アミノ-2-ヒ
ドロキシ-4-フェニルブタン酸ベンジルアミド、N-
(7,7-ジフェニル-6-ヘプテノイル]-(L)-バリル]-
(L)-トリプトファナール、N-(7,7-ジフェニル-6-
ヘプテノイル]-(L)-バリル]-(L)-フェニルアラニナー
ル、N-(6,6-ジフェニル-5-ヘキセノイル]-(L)-バ
リル]-(L)-フェニルアラニナール、N-(5,5-ジフェニ
ル-4-ペンテノイル]-(L)-バリル]-(L)-フェニルアラ
ニナールまたはその塩が、特に、好ましい。
【0043】本発明の化合物(I)の塩としては薬学的に
許容される塩が好ましく、例えば、無機塩基との塩、有
機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性ま
たは酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機塩基と
の塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリ
ウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシ
ウム塩などのアルカリ土類金属塩;ならびにアルミニウ
ム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との
塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、ト
リエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシ
クロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジア
ミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例
としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リ
ン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例
としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フ
マル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コ
ハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられ
る。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例え
ば、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げ
られ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例え
ば、アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げら
れる。また、本発明の化合物(I)は、水和物であって
もよい。
【0044】本発明の化合物(I)またはその塩は、薬
学的に許容される担体と配合し、錠剤、カプセル剤、顆
粒剤、散剤などの固形製剤;またはシロップ剤、注射剤
などの液状製剤として経口または非経口的に投与するこ
とができる。薬学的に許容される担体としては、製剤素
材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いら
れ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊
剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等
張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また
必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤など
の製剤添加物を用いることもできる。賦形剤の好適な例
としては、例えば、乳糖、白糖、D−マンニトール、デ
ンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げら
れる。滑沢剤の好適な例としては、例えば、ステアリン
酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コ
ロイドシリカなどが挙げられる。結合剤の好適な例とし
ては、例えば、結合セルロース、白糖、D−マンニトー
ル、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリ
ドンなどが挙げられる。崩壊剤の好適な例としては、例
えば、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロース
ナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウムなど
が挙げられる。溶剤の好適な例としては、例えば、注射
用水、アルコール、プロピレングリコール、マクロゴー
ル、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられる。
【0045】溶解補助剤の好適な例としては、例えば、
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−
マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリス
アミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミ
ン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げら
れる。懸濁化剤の好適な例としては、例えば、ステアリ
ルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラ
ウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコ
ニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセ
リンなどの界面活性剤;例えば、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられ
る。等張化剤の好適な例としては、例えば、塩化ナトリ
ウム、グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられ
る。緩衝剤の好適な例としては、例えば、リン酸塩、酢
酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられ
る。無痛化剤の好適な例としては、例えば、ベンジルア
ルコールなどが挙げられる。防腐剤の好適な例として
は、例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブ
タノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコー
ル、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。抗酸
化剤の好適な例としては、例えば、亜硫酸塩、アスコル
ビン酸などが挙げられる。
【0046】以下に、本発明の化合物(I)の製造法を
詳述する。A法 : 化合物(I)の式において、R5がホルミル基で
ある化合物(I−1)は、例えば,次の[数1]に記載
する方法またはそれと類似の方法で製造することができ
る。
【0047】
【数1】
【0048】本酸化反応は、自体公知の酸化反応に従っ
て行われる。例えば、酸化クロム-硫酸-ピリジンからな
るジョ−ンズ(Jones)酸化、酸化クロム-ピリジン錯体を
用いるコリンズ(Collins)酸化、クロロクロム酸ピリジ
ニウム(PCC)による酸化,二クロム酸ピリジニウム
(PDC)による酸化等のクロム酸酸化、活性化ジメチル
スルホキシド(DMSO)による酸化、オキソアンモニ
ウム塩による酸化等が用いられる。光学活性体の場合は
活性化DMSO酸化により有利に行うことができる。以
下に、活性化DMSO酸化につき詳述する。活性化DM
SO酸化は、DMSOと親電子試薬の共存下溶媒中で行
われる。該溶媒としては、エチルエ−テル、イソプロピ
ルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ−
テル類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素類、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、クロロ
ホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類、ピ
リジン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、親電子試
薬の種類により適宜選択されて使用される。活性化DM
SO酸化には、用いられる親電子試薬により、ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド(DCC)法、無水酢酸法、五酸
化リン法、塩素法、三酸化硫黄-ピリジン法、ケテンイ
ミン-エナミン法、酢酸水銀(II)法等と呼ばれるものが
存在する。本酸化反応は、三酸化硫黄-ピリジン法によ
り有利に行われる。すなわちトリエチルアミンの存在
下、三酸化硫黄-ピリジン錯体をDMSOの活性化試薬
として用いる酸化反応である。本反応は、ジメチルスル
ホキシドを溶媒として用いても行われる。トリエチルア
ミンおよび三酸化硫黄-ピリジン錯体の使用量は、化合
物(II−1)に対し約1〜10モル等量、好ましくは
約2〜5モル等量であり、反応は約−70℃〜80℃,
好ましくは約−20℃〜40℃で行われる。反応時間
は、約0.5〜10時間である。このようにして得られ
るアルデヒド誘導体(I−1)は公知の分離精製手段例
えば、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転
溶、クロマトグラフィーなどにより単離精製することが
できる。
【0049】B法: 上記反応において用いられる原料
化合物(II−1)は、自体公知の方法、例えば、次の
[数2]に記載する方法またはそれと類似の方法で製造
することができる。
【0050】
【数2】
【0051】Mで表されるアミノ基の保護基としては、
ペプチド合成の分野で通常用いられる保護基、例えば、
オキシカルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル
基)が用いられる。本方法では、特開平7−10192
4号公報(EP公開第611756号公報)記載の方法
またはそれと類似の方法によって得られる化合物(V)を
アミノ基の保護基の脱離反応に付し、化合物(III)を
製造する。次いで、化合物(III)またはアミノ基にお
けるその反応性誘導体またはその塩と,化合物(IV)ま
たはカルボキシル基における反応性誘導体またはその塩
とを反応させることにより、化合物(II−1)を製造す
る。上述のアミノ基の保護基の脱離反応は、アミノ基の
保護基の脱離反応に用いられる自体公知の方法によって
行うことができる。例えば、ベンジルオキシカルボニル
基の脱離は、慣用の金属触媒(例えば、パラジウム炭
素、ラネーニッケルなど)の存在下での接触還元により
行われる。反応温度は、特に限定されず、通常、冷却
(約−70℃)下〜加温(約100℃)下で行なわれ
る。
【0052】化合物(III)のアミノ基における好適な
反応性誘導体としては、化合物(III)とアルデヒド、
ケトン等のようなカルボニル化合物との反応によって生
成するシッフ塩基型イミノまたはそのエナミン型互変異
性体;化合物(III)とビス(トリメチルシリル)アセ
トアミド、モノ(トリメチルシリル)アセトアミド、ビ
ス(トリメチルシリル)尿素等のようなシリル化合物と
の反応によって生成するシリル誘導体;化合物(III)
と三塩化リンまたはホスゲンとの反応によって生成する
誘導体等が挙げられる。化合物(III)およびその反応
性誘導体の好適な塩としては、例えば、ナトリウム塩、
カリウム塩等のアルカリ金属塩、例えば、カルシウム
塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニ
ウム塩、例えば、トリメチルアミン塩、トリエチルアミ
ン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、ジシクロヘキシルアミ
ン塩、N,N-ジベンジルエチレンジアミン塩等の有機塩
基塩等のような塩基塩が挙げられる。
【0053】化合物(IV)のカルボキシル基における好
適な反応性誘導体としては、例えば、酸ハロゲン化物、
酸アジド化物、酸無水物、活性化アミド、活性化エステ
ル等が挙げられる。酸ハロゲン化物の好適な例として
は、例えば、酸塩化物が挙げられる。酸無水物の好適な
例としては、例えば、ジアルキルリン酸、フェニルリン
酸、ジフェニルリン酸、ジベンジルリン酸、ハロゲン化
リン酸等の置換されたリン酸、ジアルキル亜リン酸、亜
硫酸、チオ硫酸、硫酸、例えば、メタンスルホン酸等の
スルホン酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ
酪酸ピバリン酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、トリク
ロロ酢酸等の脂肪族カルボン酸または、例えば、安息香
酸等の芳香族カルボン酸のような酸との混合酸無水物や
対称酸無水物が挙げられる。活性化アミドの好適な例と
しては、例えば、イミダゾ−ル、4−置換イミダゾ−
ル、ジメチルピラゾ−ル、トリアゾ−ルまたはテトラゾ
−ルとの活性化アミドが挙げられる。活性化エステルの
好適な例としては、例えば、シアノメチルエステル、メ
トキシメチルエステル、ジメチルイミノメチルエステ
ル、ビニルエステル、プロパルギルエステル、p-ニトロ
フェニルエステル、トリクロロフェニルエステル、ペン
タクロロフェニルエステル、メシルフェニルエステル、
フェニルアゾフェニルエステル、フェニルチオエステ
ル、p-ニトロフェニルエステル、p-クレジルチオエステ
ル、カルボキシメチルチオエステル、ピラニルエステ
ル、ピリジルエステル、ピペリジルエステル、8-キノ
リルチオエステル等の活性化エステル、または、例えば
N,N-ジメチルヒドロキシアミン、1-ヒドロキシ-2-
(1H)-ピリドン、N-ヒドロキシスクシンイミド、N-
ヒドロキシフタルイミド、1-ヒドロキシ-1H-ベンゾ
トリアゾ−ル等のN-ヒドロキシ化合物とのエステル等
が挙げられる。これら反応性誘導体は、使用する化合物
(IV)の種類によって任意に選択することができる。
【0054】該反応は通常、水、例えば、メタノ−ル、
エタノ−ル等のアルコ−ル類、アセトン、ジオキサン、
アセトニトリル、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エ
チレン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、N,N-ジメ
チルホルムアミド、ピリジンのような常用の溶媒中で行
われるが、反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればその
他のいかなる有機溶媒中でも反応を行うことができる。
これら常用の溶媒は水との混合物として使用してもよ
い。この反応において、化合物(IV)を遊離酸の形ま
たはその塩の形で使用する場合には、N,N'−ジシクロ
ヘキシルカルボジイミド;N−シクロヘキシル−N'−
モルホリノエチルカルボジイミド;N−シクロヘキシル
−N'−(4−ジエチルアミノシクロヘキシル)カルボ
ジイミド;N,N'−ジエチルカルボジイミド、N,N'−
ジイソプロピルカルボジイミド、N−エチル−N'−
(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド;N,
N'−カルボニルビス(2−メチルイミダゾ−ル);ペ
ンタメチレンケテン−N−シクロヘキシルイミン;ジフ
ェニルケテン−N−シクロヘキシルイミン;エトキシア
セチレン;1−アルコキシ−1−クロロエチレン;亜リ
ン酸トリアルキル;ポリリン酸エチル;ポリリン酸イソ
プロピル;オキシ塩化リン;ジフェニルホスホリルアジ
ド;塩化チオニル;塩化オキサリル;例えばクロロギ酸
エチル;クロロギ酸イソプロピル等のハロギ酸低級アル
キル;トリフェニルホスフィン;2−エチル−7−ヒド
ロキシベンズイソオキサゾリウム塩、2−エチル−5−
(m−スルホフェニル)イソオキサゾリウムヒドロキシ
ド分子内塩;N−ヒドロキシベンゾトリアゾ−ル;1−
(p−クロロベンゼンスルホニルオキシ)−6−クロロ
−1H−ベンゾトリアゾ−ル;N,N'−ジメチルホルム
アミドと塩化チオニル、ホスゲン、クロロギ酸トリクロ
ロメチル、オキシ塩化リン等との反応によって調製した
いわゆるビルスマイヤ−試薬等のような常用の縮合剤の
存在下に反応を行うのが望ましい。該反応はまたアルカ
リ金属炭酸水素塩[例、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素
カリウム]、アルカリ金属水酸化物[例、水酸化ナトリ
ウム、水酸化リチウム等]、トリ(低級)アルキルアミ
ン[例、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミ
ン等]、ピリジン、N−(低級)−アルキルモルホリン
[例、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン
等]、N,N−ジ(低級)アルキルベンジルアミン
[例、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジエチ
ルベンジルアミン等]などのような無機塩基または有機
塩基の存在下に行ってもよい。本反応の温度は特に限定
されないが、通常は冷却(約−70℃)下ないし加温
(約100℃)下に反応が行われる。反応時間は、約
0.5〜24時間、好ましくは約1〜8時間である。上
記製造法において用いられる原料化合物(V)は、特開
平7−101924号公報(EP公開第611756号
公報)に記載の方法またはそれと類似の方法で製造する
ことができる。
【0055】C法:化合物(I)において、R5が式
【化39】 [式中の各記号は、前記と同意義を有する。]である化
合物(I−2)は、例えば、次の[数3]に記載する方
法またはそれと類似の方法で製造することができる。
【0056】
【数3】
【0057】Mで表されるアミノ基の保護基としては、
ペプチド合成の分野で通常用いられる保護基、たとえば
オキシカルボニル誘導体が挙げられ、好ましくはベンジ
ルオキシカルボニル基が用いられる。本方法では、化合
物(VII)をアミノ保護基の脱離反応に付し、化合物
(VI)を製造する。アミノ保護基脱離反応は、上記し
たB法と同様にして行われる。次いで、化合物(V
I)、アミノ基における反応性誘導体またはその塩と化
合物(IV)またはカルボキシル基における反応性誘導
体またはその塩とを反応させることにより、化合物(I
−2)を製造する。この反応は、上記したB法と同様の
方法で行なわれる。該アミノ基における好適な反応性誘
導体としては、前記のB法において例示したアミノ基に
おける反応性誘導体と同様のものが挙げられる。該カル
ボキシル基における好適な反応性誘導体としては、前記
のB法において例示したカルボキシル基における反応性
誘導体と同様のものが挙げられる。本C法の原料化合物
(VII)は、特開平8−208462号公報(PCT
国際公開第WO96/16079号公報)記載の方法ま
たはそれと類似の方法に従って製造することができる。
【0058】D法: 化合物(I)において、R5が式
【化40】 [式中の各記号は、前記と同意義を有する。]である化
合物(I−2)については、例えば、次の[数4]に記
載する方法またはそれに類似する方法によっても製造す
ることができる。
【0059】
【数4】
【0060】本D法では、化合物(VIII)、カルボ
キシル基における反応性誘導体またはその塩と、化合物
(IX)、アミノ基におけるその反応性誘導体またはそ
の塩とを反応させることにより,化合物(I−2)を製
造する。化合物(IX)のアミノ基における好適な反応
性誘導体としては、前記のB法において例示したアミノ
基における反応性誘導体と同様のものが挙げられる。
【0061】化合物(VIII)のカルボキシル基にお
ける好適な反応性誘導体およびその塩としては、前記の
B法において例示したカルボキシル基における反応性誘
導体およびその塩と同様のものが挙げられる。本反応は
通常、水、例えばメタノ−ル、エタノ−ル等のアルコ−
ル類、アセトン、ジオキサン、アセトニトリル、クロロ
ホルム、塩化メチレン、塩化エチレン、テトラヒドロフ
ラン、酢酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、ピリ
ジンのような常用の溶媒中で行われるが、反応に悪影響
を及ぼさない溶媒であればその他のいかなる有機溶媒中
でも反応を行うことができる。これら常用の溶媒は水と
の混合物として使用してもよい。
【0062】この反応において、化合物(VIII)を
遊離酸の形またはその塩の形で使用する場合には、前記
のB法と同様の縮合剤の存在下に反応を行うのが望まし
い。反応はまたアルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属
水酸化物、トリ(低級)アルキルアミン、ピリジン、N
-(低級)-アルキルモルホリン、N,N-ジ(低級)アル
キルベンジルアミン等[これらの具体例は、前記と同様
のものが挙げられる。]のような無機塩基または有機塩
基の存在下に行ってもよい。反応温度は特に限定されな
いが、通常は冷却(約−70℃)下ないし加温(約10
0℃)下に、好ましくは約−20〜60℃で行なわれ
る。反応時間は、通常は約0.5〜24時間、好ましく
は約1〜8時間である。本D法の原料化合物(VII
I)は、特開平8−208462号公報(PCT国際公
開第WO96/16079号公報)記載の方法またはそ
れと類似の方法に従って製造することができる。
【0063】本発明の化合物(I)またはその塩は、優
れたプロテアソーム阻害作用を有する。また、毒性は低
い。従って、本発明の化合物(I)またはその塩は、哺
乳動物(例、ヒト、ウマ、ウシ、ブタ、ラット、イヌ、
ネコなど)の炎症性疾患(例、関節炎、心筋炎、腎炎な
ど)、自己免疫疾患(例、リウマチ、I型糖尿病な
ど)、神経変性疾患(例、アルツハイマー病、末梢神経
障害など)もしくは癌(例、前立腺癌、乳癌など)の予
防・治療剤として有用である。本発明の化合物(I)ま
たはその塩は、経口的または非経口的に投与でき、その
1日投与量は、投与経路、治療すべき患者の症状により
種々選択できるが、通常、成人1人あたり、経口投与の
場合、化合物(I)として、約1mg〜500mg、好
ましくは約1mg〜300mg、非経口投与の場合、約
1mg〜300mg、好ましくは約1mg〜100mg
の範囲から選択でき、これらを1日1〜3回に分けて投
与される。
【0064】上記薬学的に許容される担体としては、製
剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用
いられる。これらの担体物質は、固形製剤における賦形
剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、
溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤な
どとして配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸
化剤、着色剤、甘味剤などの製剤添加物を用いることも
できる。上記賦形剤の好適な例としては、例えば、乳
糖、白糖、D-マンニトール、デンプン、結晶セルロー
ス、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。上記滑沢剤の好
適な例としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、
ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなど
が挙げられる。上記結合剤の好適な例としては、例え
ば、結晶セルロース、白糖、D-マンニトール、デキス
トリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリ
エチレングリコールなどが挙げられる。上記崩壊剤の好
適な例としては、例えば、デンプン、カルボキシメチル
セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、
低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメ
ロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウ
ムなどが挙げられる。上記溶剤の好適な例としては、例
えば、注射用水、アルコール、プロピレングリコール、
マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられ
る。上記溶解補助剤の好適な例としては、例えば、ポリ
エチレングリコール、プロピレングリコール、D-マン
ニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミ
ノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭
酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。
上記懸濁化剤の好適な例としては、例えば、ステアリル
トリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウ
リルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニ
ウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリ
ン、などの界面活性剤;例えば、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられ
る。上記等張化剤の好適な例としては、例えば、ブドウ
糖、塩化ナトリウム、グリセリン、D-ソルビトール、
D-マンニトールなどが挙げられる。上記緩衝剤の好適
な例としては、例えば、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、ク
エン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。無痛化剤の好
適な例としては、例えば、ベンジルアルコールなどが挙
げられる。上記防腐剤の好適な例としては、例えば、パ
ラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベン
ジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢
酸、ソルビン酸などが挙げられる。上記抗酸化剤の好適
な例としては、例えば、亜硫酸塩、アスコルビン酸など
が挙げられる。着色剤としては、ベンガラ、酸化チタン
などが挙げられる。
【0065】本発明の化合物(I)またはその塩は、上
記した懸濁化剤、溶解補助剤、安定化剤、等脹化剤、保
存剤などを必要により添加し、自体公知の方法により静
脈、皮下、筋肉内注射剤とする。その際必要により自体
公知の方法により凍結乾燥物とすることも可能である。
縮合環化合物またはその塩を、例えば、ヒトに投与する
場合は、それ自体あるいは適宜の薬理学的に許容される
担体、賦形剤、希釈剤と混合し、医薬組成物として経口
的または非経口的に安全に投与することができる。上記
医薬組成物としては、具体的には、経口投与剤(例、散
剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤)、注射剤、点滴剤、外
用剤(例、経鼻投与製剤、経皮製剤など)、坐剤(例、
直腸坐剤、膣坐剤)などが挙げられる。これらの製剤
は、製剤工程において通常一般に用いられる自体公知の
方法により製造することができる。具体的には、縮合環
化合物またはその塩は分散剤(例、ツイーン(Tween)
80(アトラスパウダー社製、米国)、HOC 60(日光ケ
ミカルズ製)ポリエチレングリコール、カルボキシメチ
ルセルロース、アルギン酸ナトリウムなど)、保存剤
(例、メチルパラベン、プロピルパラベン、ベンジルア
ルコールなど)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、マン
ニトール、ソルビトール、ブドウ糖など)などと共に水
性注射剤に、あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コ
ーン油などの植物油、プロピレングリコールなどに溶
解、懸濁あるいは乳化して油性注射剤に成形し、注射
剤,点滴剤とすることができる。
【0066】経口投与製剤とするには、自体公知の方法
に従い、縮合環化合物またはその塩を、例えば、賦形剤
(例、乳糖、白糖、デンプンなど)、崩壊剤(例、デン
プン、炭酸カルシウムなど)、結合剤(例、デンプン、
アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニ
ールピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロースなど)
または滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウ
ム、ポリエチレングリコール6000など)などを添加
して圧縮成形し、錠剤や顆粒剤を製造する。次いで必要
により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的
のため自体公知の方法でコーティングすることにより経
口投与製剤とすることができる。そのコーティング剤と
しては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレング
リコール、ツイーン80、ブルロニックF68、セルロ
ースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチル
セルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロースア
セテートサクシネート、オイドラギット(ローム社製、
ドイツ,メタアクリル酸・アクリル酸共重合)および色
素(例、ベンガラ,二酸化チタン等)などが用いられ
る。腸溶性製剤とする場合、腸溶相と薬剤含有相との間
に両相の分離を目的として、自体公知の方法により中間
相を設けることが好ましい。
【0067】外用剤とするには、自体公知の方法に従
い、縮合環化合物またはその塩を固状、半固状または液
状の外用投与剤とすることができる。例えば、上記固状
のものとしては、縮合環化合物またはその塩をそのま
ま、あるいは賦形剤(例、マンニトール、デンプン、微
結晶セルロースなど)、増粘剤(例、天然ガム類、セル
ロース誘導体、アクリル酸重合体など)などを添加、混
合して粉状の組成物とする。上記液状のものとしては、
注射剤の場合とほとんど同様で、油性あるいは水性懸濁
剤とする。半固状の場合は、水性または油性のゲル剤、
あるいは軟膏状のものがよい。また、これらはいずれ
も、pH調節剤(例、炭酸、リン酸、クエン酸、塩酸、
水酸化ナトリウムなど)、防腐剤(例、パラオキシ安息
香酸エステル類、クロロブタノール、塩化ベンザルコニ
ウムなど)などを加えてもよい。例えば、坐剤とするに
は、自体公知の方法に従い、縮合環化合物またはその塩
を油性または水性の固状、半固状あるいは液状の坐剤と
することができる。上記組成物に用いる油性基剤として
は、例えば、高級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂、
ウイテプゾル類(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)
など〕、中級脂肪酸〔例、ミグリオール類(ダイナマイ
トノーベル社製,ドイツ)など〕、あるいは植物油
(例、ゴマ油、大豆油、綿実油など)などが挙げられ
る。また、水性基剤としては、例えば、ポリエチレング
リコール類、プロピレングリコール、水性ゲル基剤とし
ては、例えば、天然ガム類、セルロース誘導体、ビニー
ル重合体、アクリル酸重合体などが挙げられる。
【0068】
【実施例】以下に参考例、実施例および試験例を挙げ
て、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。 参考例1 N−(4,4−ジフェニル−3−ブテノイル)−(L)
−バリル−(L)−フェニルアラニノールの製造:特開
平7−101924号公報に記載の方法と類似の方法で
得られたN−ベンジルオキシカルボニル−(L)−バリ
ル−(L)−フェニルアラニノール(2.0g)のメタ
ノール(20ml)−テトラヒドロフラン(20ml)
溶液にパラジウム−炭素(5%,0.8g)を加えて、
1気圧、室温で接触還元を行った。パラジウム−炭素を
ろ別し、ろ液を減圧下に濃縮した。得られた残留物と
4,4−ジフェニル−3−ブテノン酸(1.24g)を
N,N−ジメチルホルムアミド(20ml)に溶かし、
1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)(0.
88g)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノ
プロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSCD・HCl)
(1.10g)を4℃で加えた。反応混合物を室温で1
5時間かきまぜたのち、酢酸エチルに注いだ。酢酸エチ
ル層は、10%クエン酸水溶液、炭酸水素ナトリウム飽
和水溶液、飽和食塩水の順に洗浄後、乾燥(MgS
4)した。溶媒を留去し、得られた無色結晶を酢酸エ
チルーヘキサンから再結晶し、標記化合物(2.20g,
90%)を得た。融点:186−187℃。[α]D 20
=−39.5°(c=0.5,DMSO)。
【0069】参考例2〜参考例6 参考例1と同様にして、[表1]の化合物を得た。な
お、[表1]に、参考例1で得られた化合物の構造等も
示す。
【0070】
【表1】
【0071】実施例1 N−[N−(5,5−ジフェニル−4−ペンテノイル)
−(L)−バリル]−(2R,3S)−3−アミノ−2
−ヒドロキシ−4−フェニルブタン酸ベンジルアミドの
製造:特開平8−208462号公報の参考例33に記
載の方法で得られたベンジルオキシカルボニル−(L)
−バリル−(2R,3S)−3−アミノ−2−ヒドロキ
シ−4−フェニルブタン酸ベンジルアミド(0.80
g)のメタノール(20ml)−テトラヒドロフラン
(20ml)溶液にパラジウム−炭素(5%,0.4g)
を加えて、1気圧、室温で接触還元を行った。パラジウ
ム−炭素をろ別し、ろ液を減圧下に濃縮した。得られた
残留物と5,5−ジフェニル−4−ペンテン酸(0.39
g)をN,N−ジメチルホルムアミド(35ml)に溶
かし、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)
(0.26g)および1−エチル−3−(3−ジメチル
アミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSCD・H
Cl)(0.33g)を4℃で加えた。反応混合物を室
温で15時間かきまぜたのち、酢酸エチルに注いだ。酢
酸エチル層は、10%クエン酸水溶液、炭酸水素ナトリ
ウム飽和水溶液、飽和食塩水の順に洗浄後、乾燥(Mg
SO4)した。溶媒を留去し、得られた無色結晶を酢酸
エチル−ヘキサンから再結晶し、標記化合物(845m
g,88%)を得た。融点:296−297℃。[α]D
20=−13.8°(c=0.5,DMSO)。
【0072】実施例2〜実施例7 実施例1と同様の方法で、[表2]の化合物を得た。
[表2]には、実施例1で得られた化合物の構造等も示
す。
【0073】
【表2】
【0074】実施例8 N−(4,4−ジフェニル−3−ブテノイル)−(L)
−バリル−(L)−フェニルアラニナールの製造:上記
参考例1で得られたN−(4,4−ジフェニル−3−ブ
テノイル)−(L)−バリル−(L)−フェニルアラニ
ノール(1.5g)およびトリエチルアミン(1.5m
l)のジメチルスルホキシド(DMSO)(18ml)
−ジクロロメタン(8ml)溶液を氷冷し、この溶液に
ピリジン−三酸化イオウ(Pyridine・SO3)錯体(1.
7g)のDMSO(8ml)溶液を滴下した。反応混合
物を氷冷下40分間かきまぜたのち、10%クエン酸水
溶液に注いで酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層は、
10%クエン酸水溶液、炭酸水素ナトリウム飽和水溶
液、飽和食塩水の順に洗浄後、乾燥(MgSO4)し
た。溶媒を留去し、得られた無色結晶を酢酸エチルーヘ
キサンから再結晶し、標記化合物(1.26g,84%)
を得た。 融点:175−176℃。[α]D 20=−53.0°(c
=0.5,DMSO)。
【0075】実施例9〜実施例13 実施例8と同様の方法で、[表3]の化合物を得た。
[表3]には、実施例8で得られた化合物の構造等も示
す。
【0076】
【表3】
【0077】実施例14 実施例13で得られた化合物(100mg),ラクトー
ス165mg,コーンスターチ25mg,ヒドロキシプ
ロピルセルロース9mgおよびステアリン酸マグネシウ
ム1mgを用いて、常法により錠剤を製造する。
【0078】実施例15 実施例13で得られた化合物(100mg),結晶セル
ロース50mg,低置換度ヒドロキシプロピルセルロー
ス−31(30mg),ヒドロキシプロピルセルロース
−L(6mg)およびステアリン酸マグネシウム1mg
を用いて、常法により錠剤を製造する。
【0079】参考例7 26Sプロテアソーム試料の調製:26Sプロテアソー
ム試料は、ヒト前骨髄性白血病細胞株HL−60の細胞
破砕液から、DEAE−セファロースFFカラム(ファ
ルマシア社(スウェーデン)製)を用いる陰イオン交換
クロマトグラフィー,およびスーパーロース6カラム
(ファルマシア社製)を用いるゲル濾過を行うことによ
り得られた(純度30%程度)。すなわち、1x109
のHL−60細胞株を30mlの10mMトリス(pH
7.4)−1mMジチオスレイトール(DTT)−1m
MATP−1%グリセロール溶液に懸濁し、ダウンス型
ホモジナイザーで破砕後、遠心分離により細胞抽出液を
得る。次に、抽出液に終濃度10%になるようにグリセ
ロールを加え、スペクトラポア(MWCO 12000
−15000、スペクトラム社(米国)製)を用いて1
Lの10mMトリス(pH7.4)−50mMNaCl
−1mMDTT−1mMATP−10%グリセロール溶
液を外液として透析を行った。引き続いて、透析内液を
10mMトリス(pH7.4)−0.05MNaCl−1
mMDTT−1mMATP−10%グリセロール溶液で
平衡化されたDEAE−セファロースFFカラムに負荷
した。溶出は、0.05MNaClまたは1MNaCl
を含む10mMトリス(pH7.4)−1mMDTT−
1mMATP−10%グリセロール溶液を用いたNaC
lの濃度勾配法(0.05−1M)で行い、活性画分を
得た。さらに、この活性画分をスーパーロース6HR1
0/30カラム(ファルマシア社製)に負荷してゲル濾
過を行い、20Sプロテアソーム画分と26Sプロテア
ソーム画分の分離を行った。なお、スーパーロース6カ
ラムの平衡化および溶出は、10mMトリス(pH7.
4)−0.05MNaCl−1mMDTT−1mMAT
P−10%グリセロール溶液を用いて行った。このよう
にして得られたヒト26Sプロテアソーム試料は、SD
S−PAGEにおける分析結果から、約30%の純度を
有していることが確認された。
【0080】試験例1 プロテアソーム阻害活性の測定:参考例7で得られたヒ
ト26Sプロテアソーム試料の酵素活性は、ペプチド基
質Suc−LLVY−MCAの切断により生じるMCA
(メチルクマリン酸アミド)の蛍光(励起波長365n
m,測定波長450nm)を測定することにより決定し
た。反応溶液は、20mM N−2−ヒドロキシエチル
ピペラジン−N'−2−エタンスルホン酸(HEPE
S)−5mMEDTA(pH7.5)−1mMDTTを
用い、基質濃度は30μM、反応は37℃、30分で行
った。また、プロテアソーム試料非添加時の蛍光をコン
トロールとして測定し、添加時の蛍光との差をそのプロ
テアソーム試料の酵素活性の指標とした。プロテアソー
ム阻害活性は、上記の系に、実施例4、10、11、1
2または13で得られた化合物を添加したときのプロテ
アソーム酵素活性に対する阻害率(%表示)で表示され
る。より詳細に阻害活性を検討する際には、化合物を種
々の濃度で添加し、酵素活性の50%を阻害する濃度を
IC50値として求めた。得られたプロテアソーム阻害活
性(IC50値)を[表4]に示す。
【0081】
【表4】
【0082】試験例2 アジュバント関節炎モデルラットにおける炎症抑制効
果:vivoでの薬効評価をリウマチの疾患動物モデルであ
るラットアジュバント関節炎モデルを用いて行った。Le
wisラット(雄、7週齢)の右後肢皮内に0.05mlのパ
ラフィンオイルに懸濁したMycobacterium tuberculosis
(デイフコ社(米国)製)250μgを投与し感作した
[第0日]。第14日におけるアジュバント投与ラット
の左足の足容積とアジュバント非投与ラットの左足の足
容積との差を足浮腫とした。実施例13で得られた化合
物を0.5%メチルセルロースに5mg/mlの濃度で
懸濁させ、アジュバント感作後1日1回、10mg(2
ml)/kgで経口投与した。結果を、[図1]に足容
積を示す。[図1]の(1)は正常対照群の、(2)は関節炎
対照群の、(3)は実施例13で得られた化合物(10m
g/kg,p.o.)についての結果をそれぞれ示す。ま
た、[図1]中の「**」は、次を意味する。 **:p<0.01 vs 関節炎対照群、n=8。 [図1]から、実施例13で得られた化合物は、アジュ
バント投与による足浮腫を有意に抑制する(抑制率55
%)ことが分かる。
【0083】
【発明の効果】本発明の化合物(I)またはその塩は、
プロテアソームが有する酵素活性を特異的に強く阻害
し、アジュバント関節炎モデルラットにおいても顕著な
炎症抑制効果を示す。従って、本発明の化合物(I)ま
たはその塩は、関節炎、心筋炎、腎炎、脳内炎症などの
炎症性疾患;リウマチ、I型糖尿病、全身性エリテマト
ーデス、シェーグレン症候群などの自己免疫疾患;アル
ツハイマー病や末梢神経障害などの神経変性疾患;ある
いは癌に対する予防・治療薬として有利に用いることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例2で得られた、実施例13で製造された
化合物についてアジュバント関節炎モデルラットを用い
た薬効(炎症抑制作用)評価を行った結果(足浮腫)の
グラフを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/165 AED A61K 31/165 AED 31/40 31/40 C07C 231/02 C07C 231/02 231/12 231/12 C07D 209/16 C07D 209/16

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 [式中、R1およびR2はそれぞれ置換されていてもよい
    アリール基を、Aは置換されていてもよいアルケニレン
    基を、R3およびR4はそれぞれ置換されていてもよい炭
    化水素基を、R5はホルミル基または式 【化2】 (式中、R6は水素原子または水酸基の保護基を、R7
    よびR8はそれぞれ水素原子または置換されていてもよ
    い炭化水素基を示し、R7とR8とが隣接する窒素原子と
    共に置換されていてもよい環状基を形成してもよい。)
    で表わされる基を、それぞれ示す。]で表わされる化合
    物またはその塩。
  2. 【請求項2】R5がホルミル基である請求項1記載の化
    合物またはその塩。
  3. 【請求項3】R5が式 【化3】 (式中、R6は水素原子または水酸基の保護基を、R7
    よびR8はそれぞれ水素原子または置換されていてもよ
    い炭化水素基を示し、R7とR8とが隣接する窒素原子と
    共に置換されていてもよい環状基を形成してもよい。)
    で表わされる基である請求項1記載の化合物またはその
    塩。
  4. 【請求項4】R1およびR2がそれぞれ置換されていても
    よいC6-14アリール基であり、Aが置換されていてもよ
    いC2-10アルケニレン基であり、R3が置換されていて
    もよいC1-10炭化水素基であり、R4が置換されていて
    もよいC1-10炭化水素基であり、R5がホルミル基また
    は式 【化4】 (式中、R6は水素原子を、R7およびR8はそれぞれ水
    素原子または置換されていてもよいC1-10炭化水素基を
    示し、R7とR8とが隣接する窒素原子と共に置換されて
    いてもよい5〜8員環状基を形成してもよい。)で表わ
    される基である請求項1記載の化合物またはその塩。
  5. 【請求項5】R1およびR2がそれぞれC1-10アルキル、
    6-14アリール、5〜7員複素環基、ハロゲン、ニト
    ロ、置換されていてもよいアミノ、置換されていてもよ
    いアシル、置換されていてもよいヒドロキシ、置換され
    ていてもよいメルカプトもしくはエステル化されていて
    もよいカルボキシで置換されていてもよいフェニル基で
    あり、AがC1-6アルキルで置換されていてもよいC2-8
    アルケニレン基であり、R3がハロゲン、ニトロ、置換
    されていてもよいアミノ、置換されていてもよいアシ
    ル、置換されていてもよいヒドロキシ、置換されていて
    もよいメルカプトもしくはエステル化されていてもよい
    カルボキシで置換されていてもよいC1-10アルキル基で
    あり、R4が、置換されていてもよいC6-14アリール、
    置換されていてもよい5〜7員複素環基、ハロゲン、ニ
    トロ、置換されていてもよいアミノ、置換されていても
    よいアシル、置換されていてもよいヒドロキシ、置換さ
    れていてもよいメルカプトもしくはエステル化されてい
    てもよいカルボキシで置換されていてもよいC1-10アル
    キル基であり、R5が式 【化5】 (式中、R6は水素原子を、R7およびR8は、それぞ
    れ、水素原子または置換されていてもよいC6-14アリー
    ル、置換されていてもよい5〜7員複素環基、ハロゲ
    ン、ニトロ、置換されていてもよいアミノ、置換されて
    いてもよいアシル、置換されていてもよいヒドロキシ、
    置換されていてもよいメルカプトもしくはエステル化さ
    れていてもよいカルボキシで置換されていてもよいC
    1-10アルキル基を示し、R7とR8とが隣接する窒素原子
    と共にハロゲン、ニトロ、置換されていてもよいアミ
    ノ、置換されていてもよいアシル、置換されていてもよ
    いヒドロキシ、置換されていてもよいメルカプトもしく
    はエステル化されていてもよいカルボキシで置換されて
    いてもよい5〜7員環状基を形成してもよい。)である
    請求項1記載の化合物またはその塩。
  6. 【請求項6】R1およびR2がそれぞれフェニル基であ
    り、AがC2-6アルケニレン基であり、R3がC1-6アル
    キル基であり、R4がC6-14アリール基もしくは5〜6
    員複素環基で置換されていてもよいC1-6アルキル基で
    あり、R5が式 【化6】 (式中、R6は水素原子を、R7およびR8は、それぞ
    れ、水素原子またはC6-14アリール基もしくは5〜6員
    複素環基で置換されていてもよいC1-6アルキル基を示
    し、R7とR8とが隣接する窒素原子と共に5〜6員環状
    基を形成してもよい。)である請求項1記載の化合物ま
    たはその塩。
  7. 【請求項7】R3が分枝状C1-6アルキル基である請求項
    1記載の化合物またはその塩。
  8. 【請求項8】R4がインドリル−C1-6アルキル基である
    請求項1記載の化合物またはその塩。
  9. 【請求項9】R4がフェニル−C1-6アルキル基である請
    求項1記載の化合物またはその塩。
  10. 【請求項10】R7が水素原子であり、R8がベンジル基
    である請求項1記載の化合物またはその塩。
  11. 【請求項11】R1およびR2が共にフェニルであり、A
    がC2-6アルケニレン基である請求項1記載の化合物ま
    たはその塩。
  12. 【請求項12】N-[N-(5,5-ジフェニル-4-ペンテノ
    イル)-(L)-ロイシル]-(2R,3S)-3-アミノ-2-ヒド
    ロキシ-4-フェニルブタン酸 ベンジルアミド、N-(7,
    7-ジフェニル-6-ヘプテノイル]-(L)-バリル]-(L)-
    トリプトファナール、N-(6,6-ジフェニル-5-ヘキセ
    ノイル]-(L)-バリル]-(L)-フェニルアラニナール、N
    -(5,5-ジフェニル-4-ペンテノイル]-(L)-バリル]-
    (L)-フェニルアラニナールまたはそれらの塩。
  13. 【請求項13】式 【化7】 [式中、R1およびR2はそれぞれ置換されていてもよい
    アリール基を、Aは置換されていてもよいアルケニレン
    基を、R3およびR4はそれぞれ置換されていてもよい炭
    化水素基を、それぞれ示す。]で表わされる化合物また
    はその塩を酸化反応に付すことを特徴とする式 【化8】 [式中、各記号は前記と同意義を示す。]で表わされる
    化合物またはその塩の製造法。
  14. 【請求項14】式 【化9】 [式中、R1およびR2はそれぞれ置換されていてもよい
    アリール基を、Aは置換されていてもよいアルキレン基
    または置換されていてもよいアルケニレン基を、それぞ
    れ示す。]で表される化合物、その反応性誘導体または
    その塩と、式 【化10】 [式中、R3およびR4はそれぞれ置換されていてもよい
    炭化水素基を、R6は水素原子または水酸基の保護基
    を、R7およびR8はそれぞれ水素原子または置換されて
    いてもよい炭化水素基を示し、R7とR8とが隣接する窒
    素原子と共に置換されていてもよい環状基を形成しても
    よい。]で表わされる化合物またはその塩とを反応させ
    ることを特徴とする、式 【化11】 [式中の各記号は前記と同意義を示す。]で表される化
    合物またはその塩の製造法。
  15. 【請求項15】式 【化12】 [式中、R1およびR2はそれぞれ置換されていてもよい
    アリール基を、Aは置換されていてもよいアルケニレン
    基を、R3およびR4はそれぞれ置換されていてもよい炭
    化水素基を、R6は水素原子または水酸基の保護基を、
    それぞれ示す。]で表わされる化合物、その反応性誘導
    体またはその塩と式 【化13】 (式中、R7およびR8はそれぞれ水素原子または置換さ
    れていてもよい炭化水素基を示し、R7とR8とが隣接す
    る窒素原子と共に置換されていてもよい環状基を形成し
    てもよい。)で表わされる化合物またはその塩とを反応
    させることを特徴とする式 【化14】 [式中の各記号は、前記と同意義を示す。]で表わされ
    る化合物またはその塩の製造法。
  16. 【請求項16】式 【化15】 [式中、R1およびR2はそれぞれ置換されていてもよい
    アリール基を、Aは置換されていてもよいアルケニレン
    基を、R3およびR4はそれぞれ置換されていてもよい炭
    化水素基を、R5はホルミル基または式 【化16】 (式中、R6は水素原子または水酸基の保護基を、R7
    よびR8はそれぞれ水素原子または置換されていてもよ
    い炭化水素基を示し、R7とR8とが隣接する窒素原子と
    共に置換されていてもよい環状基を形成してもよい。)
    で表わされる基を、それぞれ示す。]で表わされる化合
    物またはその塩を含有してなる医薬組成物。
  17. 【請求項17】炎症性疾患、自己免疫疾患、神経変性疾
    患もしくは癌の予防・治療剤である請求項16記載の医
    薬組成物。
  18. 【請求項18】式 【化17】 [式中、R1およびR2はそれぞれ置換されていてもよい
    アリール基を、Aは置換されていてもよいアルケニレン
    基を、R3およびR4はそれぞれ置換されていてもよい炭
    化水素基を、それぞれ示す。]で表される化合物または
    その塩。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2289888A3 (en) * 2000-06-30 2011-07-13 Seikagaku Corporation Epoxycarboxylic acid amides, azides and amino alcohols and processes for preparation of alpha-keto amides by using them
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