JPH11291159A - 両面研磨装置 - Google Patents

両面研磨装置

Info

Publication number
JPH11291159A
JPH11291159A JP9486698A JP9486698A JPH11291159A JP H11291159 A JPH11291159 A JP H11291159A JP 9486698 A JP9486698 A JP 9486698A JP 9486698 A JP9486698 A JP 9486698A JP H11291159 A JPH11291159 A JP H11291159A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
platen
work
stool
surface plate
upper platen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9486698A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Nakamura
由夫 中村
Atsushi Kajikura
惇 鍛治倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikoshi Machinery Corp
Original Assignee
Fujikoshi Machinery Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikoshi Machinery Corp filed Critical Fujikoshi Machinery Corp
Priority to JP9486698A priority Critical patent/JPH11291159A/ja
Publication of JPH11291159A publication Critical patent/JPH11291159A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークの出し入れや定盤の交換等の作業性を
向上できると共に、安全性を向上できること。 【解決手段】 ワークを支持する下定盤30と、上定盤
20との間でワークを挟圧し、上定盤20、下定盤30
及びワークを相対的に運動させてワークを研磨する両面
研磨装置において、上定盤20を、下定盤30に対して
所定の間隔が開くように上下方向へスライドさせる上下
スライド機構81と、上定盤20を、下定盤30の少な
くとも一部の上方を開放するよう、下定盤30に対して
水平方向へスライドさせる水平スライド機構82とを具
備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は両面研磨装置に関
し、さらに詳細には、ワークを支持する下定盤と、上定
盤との間でワークを挟圧し、上定盤、下定盤及びワーク
を相対的に運動させてワークを研磨する両面研磨装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】シリコンウェーハ等の薄板状の被加工物
を研磨する研磨装置としてはラッピング装置があり、被
加工物の研磨面を鏡面に研磨する研磨装置としてはポリ
シング装置がある。例えば、ラッピング装置では、太陽
ギヤである外歯車(以下、「エクスターナルギヤ」)と
内歯車(以下、「インターナルギヤ」という)を異なる
角速度で回転することによって、被加工物(以下、「ワ
ーク」という)を透孔中に保持したキャリアを自転させ
ると共に公転させる。キャリアは遊星歯車に相当する。
そして、そのキャリアの上下に設けられた上下の研磨定
盤(以下、上の研磨定盤を「上定盤」と、下の研磨定盤
を「下定盤」という)によりワークを上下から挟むと共
に、上定盤と下定盤とワークの間にスラリー(研磨液)
を供給し、ワークに対して各定盤が相対的に移動(回転
及び/又は揺動運動)してワークの両面を同時に研磨す
るものがある。このラッピング装置は、いわゆる4ウェ
イ駆動方式の両面研磨装置として知られており、ワーク
を精度高く平坦化及び研磨できると共に、ワークの両面
を同時に加工できるため加工時間が短くて済み、半導体
チップの素材となるシリコンウェーハ等の薄物研磨加工
に適している。
【0003】また、ポリシング装置としても、上記4ウ
ェイ駆動方式のラッピング装置と同様の構成を備える両
面ポリシング装置がある。両面ポリシング装置では、上
定盤と下定盤のそれぞれのワークを研磨する研磨面が、
研磨クロスが貼着されて成り、ワークを鏡面に研磨する
ことができる。
【0004】従来のラッピング装置の具体例について、
図7に基づいて説明する。20は上定盤であり、下面に
ワーク10であるシリコンウェーハをラッピングする研
磨面が形成され、上面にキー21が装着されている。2
2は空圧等のシリンダ装置であり、門型フレーム14の
上部に設けられている。上定盤20は、回転板23及び
連結ロッド27を介し、シリンダ装置22のピストンロ
ッド22aの先端に吊り下げられ、回転自在に支持され
ている。すなわち、回転板23に固定された連結部22
bによって、ロッド22は回転しない状態で、そのロッ
ド22に対し、連結ロッド27を介して連繋された回転
板23及び上定盤20が、回転可能且つ脱落しないよう
に設けられている。そして、上定盤20は、その自重に
基づく下定盤30への押圧力を、シリンダ装置22によ
る吊り上げ力の調整で加減圧可能に設けられている。
【0005】また、上定盤20は、キー21が駆動モー
タ70の動力で回転される回し金54のキー溝に挿入・
係合しており、駆動モータ70によって回転駆動され
る。回し金54の下部には回し金シャフト54aが垂設
されており、その下端部に設けられたシャフトギヤ54
bは、アイドルギヤ63を介してスピンドル60に設け
られたスピンドルギヤ64に噛合している。この動力伝
達機構により、駆動モータ70の動力が回し金54を介
して上定盤20に伝達される。なお、上定盤20と回し
金54とをキー21で連繋するのは、ワーク10の給排
或いは保守管理の際に、上定盤20を下定盤30との間
隔が広くあくように吊り上げる必要のためである。
【0006】50はエクスターナルギヤであり、キャリ
ア40に噛合して回転駆動させる。このエクスターナル
ギヤ50には、回し金シャフト54aの周囲に同心に設
けられた第1中空シャフト50aが連結しており、その
第1中空シャフト50aに設けられたシャフトギヤ50
bは、スピンドル60に設けられたスピンドルギヤ65
に噛合している。また、下定盤30には、第1中空シャ
フト50aの周囲に同心に設けられた第2中空シャフト
30aが連結されており、その第2中空シャフト30a
の中途部に設けられたシャフトギヤ30bがスピンドル
60に設けられたスピンドルギヤ61に噛合している。
【0007】また、52はインターナルギヤであり、キ
ャリア40に噛合して回転駆動させる。このインターナ
ルギヤ52には、第2中空シャフト30aの周囲に同心
状に設けられた第3中空シャフト52aが連結されてお
り、その第3中空シャフト52aに設けられたシャフト
ギヤ52bがスピンドル60に設けられたスピンドルギ
ヤ62に噛合している。なお、スピンドル60は、可変
減速機69に連結されており、その可変減速機69はベ
ルトを介して電動モータ、油圧モータ等の駆動モータ7
0に連結されている。これにより、上定盤20、下定盤
30、エクスターナルギヤ50、インターナルギヤ52
は、同一の駆動モータ70よって、可変減速機69、ギ
ヤ列、各シャフトを介してそれぞれ動力が伝達されて、
回転駆動されていた。
【0008】このような構成から成るラッピング装置に
よれば、前述したように、上定盤20は、その自重に基
づく下定盤30への押圧力を、シリンダ装置22による
吊り上げ力の調整で加減圧可能に設けられている。すな
わち、ピストンロッド22aをシリンダ本体へ収縮させ
る方向へ作動するよう、下側の圧力室へ供給する圧力流
体を高くすればするほど、上定盤20の下定盤30への
押圧力をより軽減できる。従って、上定盤20の下定盤
30への押圧力としては、最大で上定盤20の自重を加
えることが可能である。シリコンウェーハの研磨加工に
おいては、その表面に凹凸があるときには、シリンダ装
置22に高圧の圧力流体を供給し、上定盤20による押
圧力を減圧をしてラッピングする。徐々にシリンダ装置
22に供給している圧力流体の圧力を下げて、上定盤2
0による押圧力を増大させる。そして、シリコンウェー
ハの表面が滑らかになると共に厚みが均一になって、そ
のシリコンウェーハが全面的に均一な荷重を受ける状態
となった後に、上定盤20の全自重がかかるように調整
がなされてラッピング加工が行われている。
【0009】また、図8の背景技術に示すように、上定
盤支持機構12として、基体の上部(門型フレーム14
の梁中央部)にピストンロッド22aが上下方向に伸縮
可能に配設されたシリンダ装置22と、シリンダ装置2
2のピストンロッド22aの下端に、ピストンロッド2
2aの軸心を中心に回転可能に装着された回転板24
と、回転板24に上下動可能に挿通され、上定盤20及
び回転板24が前記軸心を中心に一体に回転するよう、
下端が上定盤20に連結されると共に、上端側に回転板
24からの脱落を防止する抜け止め部26aが設けら
れ、前記軸心を中心とする円周方向に所定の間隔をおい
て配された複数の連結ロッド26と、連結ロッド26の
各抜け止め部26aと回転板24との間に装着された弾
性部材(コイルスプリング28)とを備え、上定盤20
を吊り下げ支持すると共に、上定盤20の自重に基づく
下定盤30へ押圧力を、シリンダ装置22による吊り上
げ力の調整で加減圧する構成にすれば、ピストンロッド
22aの有効伸縮ストロークを長くとることができ、シ
リンダ装置22の内部抵抗の影響を受けにくく、上定盤
20による押圧力を安定的且つ滑らかに変化でき、高精
度の研磨を好適に行うことが可能である。
【0010】さらに、複数の連結ロッド26が、ピスト
ンロッド22aの軸心を中心とする円周方向及び径方向
に間隔をおいて配されると共に、弾性部材が介在するこ
とで、上定盤20全面を好適に均一に吊り下げ支持し、
上定盤20自体の重量による変形を最少限に抑制するこ
とができるため、ワークをより一層高い精度で好適に研
磨できる。
【0011】以上のようなラッピング装置、或いはポリ
ッシング装置では、ワークの仕込み取り出し(出し入
れ)、上定盤20及び下定盤30の交換、或いは研磨ク
ロスの交換の作業を主に人手によって行っている。すな
わち、上記の作業の際には、シリンダ装置22で上定盤
20を持ち上げた後、セフティロックで上定盤20が下
がらないようにして、作業者が上定盤20と下定盤30
との間に手や体を差し入れて行う。ワークの出し入れの
際には、下定盤30を所定の角度ずつ回転させて各キャ
リア40毎に行う。また、ラッピング装置の場合は、定
盤自体が磨耗するため、定盤の交換を要する。上定盤2
0の交換の際には、上定盤20をシリンダ装置22で持
ち上げ、下に置いたコロの上を滑らせて、台車に載せて
移動させていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
両面研磨装置においては、門型フレーム14が基体に固
定されており、ワークの出し入れや、上定盤20及び下
定盤30の交換をする作業性が悪いという課題があっ
た。ワークの出し入れをする場合には、下定盤30上の
所定の位置にワークを載置することになるが、下定盤の
30の上方には上定盤20があって開放されていないた
め、作業が行いにくいと共に、自動化のための機器を適
用しにくい。また、上定盤20及び下定盤30の交換を
する作業でも、相互に対向する位置にあるため開放され
たスペースが十分に確保できず、作業が行いにくい。ま
た、上記の作業の際には、シリンダ装置22で上定盤2
0を持ち上げた後、セフティロックで上定盤20が下が
らないようにするが、作業者は重量物である上定盤20
の下で作業をすることになって危険であり、心理的にも
圧迫感を受けることになる。以上の課題は、装置が大型
化するのに伴い顕著になってきている。
【0013】そこで、本発明の目的は、ワークの出し入
れや定盤の交換等の作業性を向上できると共に、安全性
を向上できる両面研磨装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するに次の構成を備える。すなわち、本発明は、ワー
クを支持する下定盤と、上定盤との間でワークを挟圧
し、上定盤、下定盤及びワークを相対的に運動させてワ
ークを研磨する両面研磨装置において、前記上定盤を、
前記下定盤に対して所定の間隔が開くように上下方向へ
スライドさせる上下スライド機構と、前記上定盤を、前
記下定盤の少なくとも一部の上方を開放するよう、下定
盤に対して水平方向へスライドさせる水平スライド機構
とを具備することを特徴とする。
【0015】また、前記水平スライド機構が、一対の支
柱部と該一対の支柱部に支持された梁部とから構成さ
れ、該梁部で前記上定盤を吊り下げて保持する門型フレ
ームと、該門型フレームを水平方向へスライドするよう
ガイドする直動ガイドと、該直動ガイドに沿って門型フ
レームを移動させる移動駆動装置とを備えることで、両
面研磨装置を好適に構成できる。
【0016】また、前記上定盤の自重に基づく押圧力を
軽減することで、該上定盤の前記下定盤への押圧力を加
減調整可能な上定盤支持機構を具備することで、門型フ
レームには所定以上の荷重が加わることがなく、門型フ
レームがスライド構造になっていても位置決め精度を低
下させることがなく、研磨精度を低下させることがな
い。
【0017】また、前記門型フレームが、前記直動ガイ
ドから外れて前記下定盤の設置平面上を移動自在に、前
記一対の支柱部の下端にキャスタが装着されていること
で、上定盤及び下定盤の交換等の両面研磨装置に係る保
守点検を容易に行うことができる。
【0018】また、前記上定盤の駆動装置と、前記下定
盤の駆動装置とが別々に設けられたことで、大型の両面
研磨装置を好適に構成できると共に、保守点検を安全且
つ容易に行うことが可能になる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる好適な実施
例を添付図面と共に詳細に説明する。図1は本発明にか
かる両面研磨装置の一実施例を示す側面図でる。また、
図2は図1の実施例の上定盤ユニット11を示す正面図
である。本実施例は、シリコンウェーハの両面を同時に
研磨する研磨装置の一例のラッピング装置である。この
ラッピング装置は、シリコンウェーハ(以下、「ワー
ク」という)を支持する下定盤30と、上定盤20との
間でワークを挟圧し、上定盤20、下定盤30及びワー
クを相対的に運動させてワークの両面を研磨する。な
お、上定盤20、下定盤30、キャリアを駆動させるエ
クスターナルギヤ50及びインターナルギヤ52の駆動
機構は、図3〜6に基づいて後述する。
【0020】13は上下動用シリンダ装置であり、上定
盤側可動部71の構成要素である上定盤20を、下定盤
30に対して所定の間隔が開くように上下方向へスライ
ドさせる上下スライド機構81を構成する。この上下ス
ライド機構81では、上下に延びる直動ガイド等のガイ
ド手段を利用すれば、上定盤側可動部71をスムースに
上下動させることができる。
【0021】82は水平スライド機構であり、上定盤2
0を、下定盤30の少なくとも一部の上方を開放するよ
う、下定盤30に対して水平方向へスライドさせる。な
お、下定盤30を備える下定盤ユニット72は装置の設
置面上に固定されている。この水平スライド機構82
は、一対の支柱部14a、14aとその一対の支柱部1
4a、14aに支持された梁部14bとから構成され、
その梁部14bで上定盤20を吊り下げて保持する門型
フレーム14と、その門型フレーム14を水平方向へス
ライドするようガイドする直動ガイド15と、その直動
ガイド15に沿って門型フレーム14を移動させる移動
駆動装置(水平動用シリンダ装置17)とを備える。門
型フレーム14を備えることで、上定盤20を好適に保
持する両面研磨装置を好適に構成できる。なお、移動駆
動装置として、シリンダ装置に限らず、ネジ駆動、ラッ
ク・ピニオン駆動、又はベルト駆動等の運動機構を適用
できるのは勿論である。
【0022】16は移動体であり、直動ガイド15上を
移動するスライダーとして作動する。また、この移動体
16は、直動ガイド15に離脱不能に設けられており、
水平動用シリンダ装置17のロッドの先端が連結されて
いる。そして、移動体16には、一対の連結手段18、
18によって門型フレーム14が一対の支柱部14a、
14aの下部で着脱可能に固定されている。連結手段1
8としては、例えば、位置決めのためにはテーパピンを
用い、緊締手段としてはボルト・ナットを用いればよ
い。また、移動体16に門型フレーム14が固定されて
いる際には、上定盤ユニット11の荷重は全て直動ガイ
ド15によって受けられる状態とし、後述するキャスタ
80によっては荷重を受けないようにキャスタ80を浮
かした状態にしておけばよい。
【0023】このように門型フレーム14と移動体16
が固定され、及び移動体16と水平移動用シリンダ装置
17が連結されていることで、水平移動用シリンダ装置
17のストロークについて門型フレーム14を水平方向
へ(図1の矢印A)好適にスライド移動(往復動)させ
ることができる。本実施例では、図1に示すように実線
で示す研磨作業位置から、装置の後方側の二点鎖線で示
した位置までスライドできる。門型フレーム14が装置
の後方側へ移動した際には、下定盤30の前方部分の上
方を開放できる。その上方が開放された部分では、上定
盤20との干渉の可能性を低減でき、ワークの出し入れ
を容易に行うことが可能であり、作業性を向上できる。
また、自動化のための装置を作動スペースの自由度を向
上でき、ワークの出し入れにかかる作業を自動化でき
る。なお、下定盤30は、自転する構成を備えており、
上記のように上方が開放されるところは部分的である
が、自転することで全表面を上方が開放したところへ露
出させることができる。従って、下定盤30を所定の角
度ずつ自転し、各キャリア40(図7参照)毎にワーク
の出し入れをすればよい。
【0024】また、48はエアバッグであり、上定盤2
0の自重に基づく押圧力を軽減することで、上定盤20
の下定盤30への押圧力を加減調整可能な上定盤支持機
構12の構成要素として作動する。詳細な機構について
は後述するが、エアバッグ48に高圧の空気を供給する
ことで、上定盤20の自重に基づく押圧力を軽減でき
る。ワークを研磨加工する際には、最初は低い押圧力で
ワークに当接すべくエアバック48に供給する空気の圧
力を高くしておき、その空気の圧力を徐々に低減するこ
とでワークにかかる押圧力を徐々に高くする。これによ
り、研磨加工が進んで平坦度が向上するにつれて押圧力
を高めることができ、精度の高い好適な研磨加工を行う
ことができるのである。
【0025】また、以上のように上定盤20の自重に基
づく押圧力を軽減することで上定盤20の下定盤30へ
の押圧力を加減調整するのであるから、ワークにかかる
最大に荷重は略上定盤20の自重以上にはならない。従
って、門型フレーム14には所定以上の荷重、特に門型
フレーム14を浮き上がらせる力は、作用することがな
い。このため、門型フレーム14が水平方向へ移動でき
るスライド構造(分離構造)になっていても位置決め精
度を低下させることがなく、研磨精度を低下させること
がない。
【0026】また、80はキャスタであり、門型フレー
ム14が、直動ガイド15から外れて下定盤30の設置
平面90上を移動自在(図1の矢印B)に、一対の支柱
部14a、14aの下端に装着されている。本実施例で
は、一対の支柱部14a、14aの各々に2個ずつ、合
計で4個が装着されている。従って、門型フレーム14
を移動体16から離脱すれば、その門型フレーム14及
び上定盤20を構成要素とする上定盤ユニット11は、
設置平面90上を自由に移動できる。このため、上定盤
20についは下方全面が開放でき、下定盤30について
は上方全面が開放できることになり、上定盤20及び下
定盤30の保守点検を容易に行うことが可能になる。す
なわち、本実施例のようにラッピング装置に適用した際
には定盤20、30の交換等であり、ポリシング装置に
応用した際には研磨クロスの張り替え等の保守管理を、
心理的圧迫を受けず、安全且つ容易に行うことができ
る。
【0027】次に、本実施例にかかる上定盤20の駆動
装置と、下定盤30の駆動装置等の詳細な構成につい
て、図3〜6に基づいて説明する。図3は全体構成を説
明する正面説明図、図4は下部構造(下定盤ユニット7
2)を示す正面断面図、図5は駆動装置を示す平面断面
図、また、図5は上定盤側可動部を示す正面断面図であ
る。本実施例の特徴は、大型で高精度な両面研磨装置を
好適に構成できるよう、上定盤20、下定盤30、太陽
ギヤであるエクスターナルギヤ50、及びインターナル
ギヤ52の駆動装置が別々に設けられ、各々単独で回転
可能に設けられている点にある。
【0028】図3及び図4に示すように、基台75上に
回転可能に載置された下定盤30は、下定盤30に連結
されている中空シャフト32(出力軸)に設けられた駆
動装置74によって回転される。この駆動装置74の内
部構造を図5に示す。図5において、動力源としての一
対の油圧モータ33、33に連結された互いに平行の入
力軸82、82に鼓型のウォーム84、84が設けられ
ており、このウォーム84、84は、動力の出力軸86
に設けられたウォームホイール34に噛合されている。
かかる入力軸82、82の各両端部は、ベアリングやシ
ール部材によって支承されて、一方の入力軸82には回
転数を測定するエンコーダ76が設けられている。
【0029】また、油圧モータ33、33は同一出力の
油圧モータであり、両者は同一の油圧ポンプ(図示せ
ず)から供給される同一圧力の圧油によって回転され
る。このため、油圧モータ33、33は同期して回転さ
れる結果、ウォームホイール34が設けられた出力軸8
6から出力される動力は、油圧モータ33又は油圧モー
タ33の一台当たりの出力の約2倍とすることができ
る。このように、ウォームホイール34に、互いに平行
に設けられた二個のウォーム84、84を噛合させるこ
とによって、動力源としての二個の油圧モータ33、3
3に分散させて配設することができる。ここで、一台の
油圧モータで所定動力をウォームホイール34に伝達せ
んとすると、この油圧モータが図5に示す油圧モータ3
3、33よりも大型となり、しかもその油圧モータを設
けた反対側の部位は単なる空間部となり、駆動装置74
全体としても大型化してしまう。
【0030】図5に示す駆動装置74は、一台の電動モ
ータのみで所定動力をウォームホイール34に伝達する
従来の駆動装置に比較して小型化されるため、図4に示
す様に、下定盤30を回転駆動する駆動装置74として
使用することによって、研磨装置の小型化を可能にでき
る。ここで、図5に示す駆動装置74は、動力の出力軸
である中空シャフト32の途中に設けられたウォームホ
イール34に噛合するウォーム84、84に油圧モータ
33、33が連結されているものである。尚、下定盤3
0内には、研磨中に発生する摩擦熱等の熱を除去すべ
く、冷却水を導通する通路92、92・・が形成されて
いる。
【0031】また、エクスターナルギヤ50は、中空シ
ャフト32内に挿通された中空シャフト35(出力軸)
に設けられた駆動装置77によって回転されている。こ
のエクスターナルギヤ50の駆動装置77は、従来の電
動モータ36とウォーム減速装置37とによって構成さ
ているものである。エクスターナルギヤ50は、下定盤
30よりも小動力で回転できるため、電動モータ36と
ウォーム減速装置37とから成る駆動装置77でも充分
に小型化可能である。更に、インターナルギヤ52も、
エクスターナルギヤ50と同様に、下定盤30よりも小
動力で回転できるため、電動モータとウォーム減速装置
とから成る駆動装置(図示せず)によって回転される。
尚、エクスターナルギヤ50とインターナルギヤ52と
は、下定盤30の磨耗程度に応じて位置調整が可能とな
るように、スクリューとモータの組み合わせ等による昇
降装置によって上下動可能に設けられている。
【0032】かかる下定盤30には、研磨するワークが
透孔内に挿入されるキャリア(図示せず)を介して後述
する上定盤が載置されるが、上定盤が傾斜した状態で載
置されることがある。このため、傾斜状態にある上定盤
を水平状態としてから下定盤30上に載置すべく、中空
シャフト35内に挿通された中実シャフト38の上端部
に、下定盤30よりも先に上定盤が当接する当接部31
が設けられている。この当接部31には、上定盤と当接
する水平な当接面が形成されているため、上定盤は当接
部31の水平面に当接して水平状態となった後、下定盤
30上に載置される。尚、中実シャフト38の下端側に
は、当接部31に上定盤が当接した後に、上定盤の着地
スピードを制御すべく、油圧又は圧空のアクチュエータ
39が設けられている。
【0033】このような、下定盤30と対になってワー
クを研磨する上定盤が設けられた研磨装置の上部構造
(上定盤側可動部71)を図6によって説明する。図6
において、上下動可能に設けられた可動枠部71aに
は、上定盤20に連結された駆動装置73が固着されて
いる。このため、上定盤20は、可動枠部71aと共に
上下動可能である。かかる駆動装置73において、図5
に示す駆動装置74と同様に、動力の出力軸である中空
シャフト43に設けられたウォームホイール44には、
二個のウォームが噛合され、且つ各々のウォームには、
同期されて回転する油圧モータ42が連結されている。
このように、上定盤20を回転する駆動装置の動力源と
して、小型の油圧モータ42、42を用いることによっ
て、上定盤20の回転数を単独で変更することができ
る。
【0034】この駆動装置73の中空シャフト43の下
端部に装着された回転板25には、両端の各々が上定盤
20とドーナツ状の板体29に固着された複数本の連結
ロッド26が貫通されている。これら連結ロッド26の
各々と回転板25とは、後述する軸受49を介して連結
されている。このため、油圧モータ42、42からの動
力は、2個のウォームとウォームホイール44に伝達さ
れ、更に中空シャフト43から回転板25と連結ロッド
26とを介して上定盤20に伝達される。従って、回転
板25とドーナツ状の板体29とは、上定盤20と共に
回転する。
【0035】かかる上定盤20から下定盤30に加えら
れる荷重は、研磨するワークの種類等により変更する必
要があるが、図6に示す上定盤20には、回転板25と
ドーナツ状の板体29との間に配設された複数個のエア
バッグ48によって、下定盤30に載置されたワークに
加える荷重の調整が可能である。つまり、図6に示すエ
アバッグ48は、最も大量に空気が注入されてドーナツ
状の板体29を上方に押し上げている。このため、上定
盤20は、最も高い位置に在り、下定盤30に載置され
たワークとの間に間隙が形成されており、ワークと上定
盤20とは非接触状態にある。ここで、エアバッグ48
から空気を徐々に抜き、エアバッグ48′の状態まで縮
小すると、上定盤20は上定盤20′の位置まで徐々に
降下する。このため、上定盤20は、下定盤30に載置
されたワークに接触し、徐々にワークに加える荷重を増
大することができる。従って、上定盤20が所定の位置
まで降下し、ワークに所定の荷重が加えられたとき、エ
アバッグ48から抜く空気を停止することにより、上定
盤20は所定位置に保持され、ワークに一定の荷重を加
えることができる。尚、図6において、中空シャフト4
3の中空部は、エアバッグ48に空気を給排出したり、
或いは研磨用スラリーを供給するものである。
【0036】図6に示す連結ロッド26の各々と回転板
25とは、軸受49によって連結されている。この軸受
49は、連結ロッド26が挿入されるスリーブと、その
スリーブの外周に形成された球面部と、回転板25に設
けられ、前記球面部の球面と摺接する凹面が形成された
球面軸受部とから構成される。かかる軸受49によれ
ば、上定盤20等の傾斜に伴って、連結ロッド26が傾
斜して連結ロッド26′となった場合、連結ロッド26
が挿入されたスリーブの球面部の球面が、球面軸受の凹
面に沿って摺動するため、回転板25は水平状態を保持
できる。このため、二個のウォームやウォームホイール
44等に対し、上定盤20等の傾斜に伴って中空シャフ
ト43を介して無理な応力が加えられることを防止でき
る。
【0037】以上、述べてきた研磨装置の下定盤30と
上定盤20との各々を回転駆動する駆動装置74、73
は、一台の電動モータを動力源とする従来の駆動装置に
比較して小型化できる。このため、研磨装置を構成する
下定盤30と上定盤20との各々を単独に回転可能とし
ても、研磨装置の大型化を防止できる。従って、下定盤
30と上定盤20との回転数を自由に変更でき、ワーク
の材料等が変更された場合でも、下定盤30と上定盤2
0との回転比を材料等に応じて最適値とすることができ
る。また、下定盤30と上定盤20との回転数を変更し
た場合、エクスターナルギヤ50及びインターナルギヤ
52の回転数も変更する必要があるため、ギヤの各々を
単独で回転可能とすべく、各ギヤ用の専用電動モータを
設けても、研磨装置を大型化することはない。かかるギ
ヤは、下定盤30や上定盤20に要求される動力よりも
小動力で回転可能だからである。
【0038】ところで、本実施例では、上定盤20を後
方へ移動させる方向へのみ、直動ガイド15を配設した
構成について説明したが、本発明ではこれに限定される
ことはなく、直動ガイドを先方へ延設し、上定盤20を
前方へスライド移動できるようにしてもよい。上定盤2
0を前方へ移動させた際には、上定盤20の下方が開放
されるため、例えば、ポリッシング装置の場合、上定盤
20に貼着される研磨クロスの交換作業を容易に行うこ
とが可能となる。
【0039】以上の実施例では、上定盤20、下定盤3
0、エクスターナルギヤ50、及びインターナルギヤ5
2(4ウェイ)の駆動装置が別々に設けられた場合につ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
い。図7に示した従来技術或いは図8に示した背景技術
のように、一つシリンダ装置22が、前記上下スライド
機構及び前記上定盤支持機構の駆動機構を兼ねる両面研
磨装置にも、本発明は好適に応用できる。また、図7に
示した従来技術或いは図8に示した背景技術のように、
一つの駆動源である駆動モータ70によって4ウェイ駆
動を行う両面駆動装置にも好適に応用できる。すなわ
ち、図7に示した従来技術或いは図8に示した背景技術
の装置についても、門型フレーム14を分離してスライ
ド可能にすれば、本発明にかかる好適な作用効果を得る
ことができる。以上、本発明につき好適な実施例を挙げ
て種々説明してきたが、本発明はこの実施例に限定され
るものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多く
の改変を施し得るのは勿論のことである。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、上定盤を、下定盤に対
して所定の間隔が開くように上下方向へスライドさせる
上下スライド機構と、上定盤を、下定盤の少なくとも一
部の上方を開放するよう、下定盤に対して水平方向へス
ライドさせる水平スライド機構とを具備する。従って、
下定盤の少なくとも一部の上方が好適に開放できるた
め、ワークの出し入れや定盤の交換等の作業性を向上で
きると共に、安全性を向上できるという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる両面研磨装置の一実施例を示す
側面図である。
【図2】図1の実施例の上定盤ユニットを示す正面図で
ある。
【図3】図1の実施例の全体構成を説明する正面説明図
である。
【図4】図1の実施例の下定盤ユニットを示す正面断面
図である。
【図5】図1の実施例の駆動装置を示す平面断面図であ
る。
【図6】図1の実施例の上定盤側可動部を示す正面断面
図である。
【図7】従来のラッピング装置の正面断面図である。
【図8】背景技術のラッピング装置の正面断面図であ
る。
【符号の説明】
10 ワーク 12 上定盤支持機構 13 上下動用シリンダ装置 14 門型フレーム 15 直動ガイド 16 移動体 17 水平動用シリンダ装置 18 連結手段 20 上定盤 25 回転板 26 連結ロッド 30 下定盤 48 エアバッグ 73 駆動装置 74 駆動装置 81 上下スライド機構 82 水平スライド機構 90 設置平面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを支持する下定盤と、上定盤との
    間でワークを挟圧し、上定盤、下定盤及びワークを相対
    的に運動させてワークを研磨する両面研磨装置におい
    て、 前記上定盤を、前記下定盤に対して所定の間隔が開くよ
    うに上下方向へスライドさせる上下スライド機構と、 前記上定盤を、前記下定盤の少なくとも一部の上方を開
    放するよう、下定盤に対して水平方向へスライドさせる
    水平スライド機構とを具備することを特徴とする両面研
    磨装置。
  2. 【請求項2】 前記水平スライド機構が、 一対の支柱部と該一対の支柱部に支持された梁部とから
    構成され、該梁部で前記上定盤を吊り下げて保持する門
    型フレームと、 該門型フレームを水平方向へスライドするようガイドす
    る直動ガイドと、 該直動ガイドに沿って門型フレームを移動させる移動駆
    動装置とを備えることを特徴とする請求項1記載の両面
    研磨装置。
  3. 【請求項3】 前記上定盤の自重に基づく押圧力を軽減
    することで、該上定盤の前記下定盤への押圧力を加減調
    整可能な上定盤支持機構を具備することを特徴とする請
    求項1又は2記載の両面研磨装置。
  4. 【請求項4】 前記門型フレームが、前記直動ガイドか
    ら外れて前記下定盤の設置平面上を移動自在に、前記一
    対の支柱部の下端にキャスタが装着されていることを特
    徴とする請求項2又は3記載の両面研磨装置。
  5. 【請求項5】 前記上定盤の駆動装置と、前記下定盤の
    駆動装置とが別々に設けられたことを特徴とする請求項
    1、2、3又は4記載の両面研磨装置。
JP9486698A 1998-04-07 1998-04-07 両面研磨装置 Pending JPH11291159A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9486698A JPH11291159A (ja) 1998-04-07 1998-04-07 両面研磨装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9486698A JPH11291159A (ja) 1998-04-07 1998-04-07 両面研磨装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11291159A true JPH11291159A (ja) 1999-10-26

Family

ID=14121976

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9486698A Pending JPH11291159A (ja) 1998-04-07 1998-04-07 両面研磨装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11291159A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1523401A2 (en) * 2002-05-31 2005-04-20 Westwind Air Bearings Limited Machining apparatus and methods
JP2008053421A (ja) * 2006-08-24 2008-03-06 Micro Materials Japan:Kk ウェーハ再生用ウェーハパターン研削機及び研削方法
CN105619189A (zh) * 2016-02-19 2016-06-01 黄圭鹏 双面刃角可调家用电动磨刀器
CN112935968A (zh) * 2020-03-13 2021-06-11 奚文婷 高效的pcb制造用钢板双面打磨装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1523401A2 (en) * 2002-05-31 2005-04-20 Westwind Air Bearings Limited Machining apparatus and methods
JP2008053421A (ja) * 2006-08-24 2008-03-06 Micro Materials Japan:Kk ウェーハ再生用ウェーハパターン研削機及び研削方法
CN105619189A (zh) * 2016-02-19 2016-06-01 黄圭鹏 双面刃角可调家用电动磨刀器
CN112935968A (zh) * 2020-03-13 2021-06-11 奚文婷 高效的pcb制造用钢板双面打磨装置
CN112935968B (zh) * 2020-03-13 2023-09-01 深圳市联创电路有限公司 高效的pcb制造用钢板双面打磨装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI278926B (en) Apparatus and method of polishing periphery of device wafer
CN111451882B (zh) 一种五轴数控磨床
CN106863109B (zh) 一种工件夹具往复直线运动的平面研磨抛光机的抛光方法
JPH11254308A (ja) 両面研磨装置
JPH0890401A (ja) ウェーハエッジの加工装置
CN102554760A (zh) 一种多功能的基片磨抛装置及其磨抛方法
JP3665188B2 (ja) 研磨装置
KR20110038422A (ko) 유리판 연마 시스템 및 방법
JPH05131359A (ja) 均一速度両面研磨装置及びその使用方法
CN201659470U (zh) 玻璃饰品磨抛机和磨抛生产线
JPH11291159A (ja) 両面研磨装置
JP2000042912A (ja) 両面研磨装置
JP2000033560A (ja) 両面研磨装置
JP2011194517A (ja) 両面研磨装置および加工方法
JPH09262747A (ja) 高脆性材の両面研削装置
JP3573924B2 (ja) 研磨装置
JP2000024920A (ja) 研磨方法および研磨装置
JP3234881B2 (ja) 両面研磨装置
KR200336683Y1 (ko) 엘씨디용 알루미늄판재 부품 연마장치
JP2000042913A (ja) 両面研磨装置のワーク給排システム
JPH10264012A (ja) 両面研磨装置における加圧制御機構
JP2004283962A (ja) 板状ワークの平面研磨方法および平面研磨盤
CN102152202A (zh) 玻璃饰品磨抛机
JP2005305609A (ja) ラップ盤
JP3663705B2 (ja) 半導体ウェーハの研磨装置