JPH11290624A - フィルター材およびその製造方法 - Google Patents

フィルター材およびその製造方法

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JPH11290624A
JPH11290624A JP9576898A JP9576898A JPH11290624A JP H11290624 A JPH11290624 A JP H11290624A JP 9576898 A JP9576898 A JP 9576898A JP 9576898 A JP9576898 A JP 9576898A JP H11290624 A JPH11290624 A JP H11290624A
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JP
Japan
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filter material
fiber layers
material according
functional
powder
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JP9576898A
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English (en)
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Toshiaki Kadota
敏明 門田
Taira Omori
平 大森
Takehiko Mitsuyoshi
威彦 三吉
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機能性薬剤がバインダー中に入り込んだり、表
面が覆われたりすることがなく、付与した機能性薬剤の
表面積の大部分を活用できるフィルター材が提供され
る。 【解決手段】繊維層が2層以上積層されており、繊維層
間が接着剤および縫製の少なくとも1種の手段によって
結合されているフィルター材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気中のダストを
分離捕集するフィルター材に関するものであり、抗菌
性、防カビ性、消臭性、イオン交換性など機能性を併せ
持った機能性フィルター材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、フィルター材としては、ガラス繊
維シート、織物、不織布などの多孔物やエレクトレット
加工した不織布などが使用されている。これらのフィル
ター材は、ジグザグ状にプリーツされた状態で枠内に納
められ、工場、オフィスビルなどの空調機に組み込まれ
て空気中の固体粒子を除去する。近年、該フィルター材
にフィルター性能以外の機能として抗菌性、防カビ性、
消臭性などを付与する試みがなされている。その方法と
して機能性薬剤粒子をバインダーと共に繊維表面に固着
させたり、機能性薬剤粒子を繊維を形成するポリマー中
にブレンドする練り混み方式で付与する方法などが一般
に知られている。しかし、機能性薬剤は対象とする物質
への接触においてその機能を発揮するため、バインダー
での繊維表面固着および練り混みによる付与の方法で
は、使用した機能性薬剤粒子がバインダー中およびポリ
マー中に埋もれてしまい、対象とする物質への接触面積
が粒子全表面積に比べ少なく、必要以上の粒子が必要と
なるなど問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる問題
点を解決しようとするものであり、使用した機能性薬剤
の表面積を最大限に活用できるフィルター材および製造
方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる問題
点を解決すべく鋭意検討の結果、本発明に到達した。す
なわち、本発明は、繊維層が2層以上積層されてなるフ
ィルター材において、繊維層間が接着剤および縫製の少
なくとも1種の手段によって結合されており、該結合部
以外の繊維層間に機能性薬剤が挟持されてなることを特
徴とするフィルター材である。また、本発明は、繊維層
間に、低融点パウダーと機能性薬剤パウダーの混合物を
付与し、低融点パウダーを溶融させることにより繊維層
間を結合し、機能性薬剤パウダーを該結合部以外の繊維
層間に挟持する製造方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を更に詳しく説明
する。本発明における繊維層は、ポリエステル、ポリプ
ロピレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリ
ル、ポリクラール、ポリエチレン等の合成繊維やガラス
繊維を単独または混合して形成でき、織布、不織布など
シート形態を有しているものをいう。また、繊維層の少
なくとも1層は中高性能フィルターの測定方法として一
般的に行われているJIS B9908 換気用エアフ
ィルタユニットで測定される比色法65%以上の捕集効
率を有するもの、特に不織布であることが好ましく、低
圧損でかつ高捕集効率であるエレクトレットメルトブロ
ー不織布が好ましい。
【0006】エレクトレットメルトブロー不織布は、ナ
イロン、ポリエチレン、ポリプロピレン等で形成できる
が、エレクトレット効果の高いポリオレフィン系繊維が
好ましい。
【0007】また、本発明の接着剤は、繊維層の融点よ
りも低い融点の低融点ポリマーであれば良く、例えば、
繊維層にポリエステルを使用した場合は、低融点ポリマ
ーはEVAなどが使用できる。また、低融点ポリマー
は、繊維層間に点状で存在することがフィルター材の通
気抵抗を低く保てるため好ましく、パウダーが好ましく
使用される。また、パウダーの粒径は、0.05〜1.
5mmの範囲が好ましく、0.05mmより小さいと十分な
接着力が得られず、1.5mmより大きいとフィルター材
の通気抵抗を高くする原因となる。
【0008】また、本発明の縫製は、糸、融着などの縫
製結合であれば特に限定されるものではないが、繊維層
に孔を開けることがない、融着によるものが好ましい。
【0009】このように、繊維層が接着剤および縫製の
少なくとも1種の手段によって結合され、本発明では、
結合部以外の繊維層間に機能性薬剤が挟持される。本発
明によれば機能性薬剤は、接着剤や繊維層の成分により
被覆されにくい特徴をもつ。機能性薬剤は、その配合さ
れた薬剤の表面積に対して、60%以上、さらに70%
以上、さらに90%以上が被覆されない状態でいること
が本来機能性薬剤が有する機能を発揮する上で好まし
い。
【0010】本発明の機能性薬剤は、吸着剤、吸湿剤お
よび吸水剤から選ばれた少なくとも1種であり、酸化ケ
イ素、活性炭、ゼオライト、モルキュラーシーブ、粘
土、アルミナ、イオン交換樹脂、有機金属触媒、金属酸
化物、防黴剤、抗菌剤など機能性を持つ薬剤が例示で
き、表面積が大きくなるパウダーであることが好まし
い。また、パウダーの平均粒径は、繊維層の平均目開き
孔径よりも大きいことが好ましく、小さいとフィルター
材の外部へ流出するなど問題がある。
【0011】本発明のフィルター材の製造方法として
は、繊維層間に低融点パウダーからなる接着剤と、機能
性薬剤パウダーの混合物を付与し、低融点パウダーを溶
融させることにより繊維層間を結合し、機能性薬剤パウ
ダーを該結合部以外の繊維層間に挟持する製造方法であ
る。 接着剤と機能性薬剤の混合比は、特に限定される
ものではないが、体積比で接着剤80〜20%、機能性
薬剤20〜80%の範囲が好ましい。接着剤の比率が8
0%を越えると機能性薬剤の表面に付着する量が大きく
なり、機能性薬剤が対象とする気体または液体への接触
面積が小さくなる。また、機能性薬剤の比率が80%を
越えると十分な接着力が得られないなど問題がある。
【0012】また、本発明のフィルター材の製造方法と
しては、繊維層間に機能性薬剤パウダーを付与し、縫製
によって繊維層間を結合し、機能性薬剤パウダーを繊維
層間に狭持する製造方法であり、縫製加工方法として
は、ミシン、超音波ウエルダー、ライスターなどの縫製
加工方法であれば特に限定されるものではないが、繊維
層に孔を開けることがなく、熱の影響が少ない超音波ウ
エルダーによる縫製加工が好ましい。
【0013】以上のようにして得られたフィルター材
は、空気中のダストを効率良く分離捕集し、機能性薬剤
の機能を最大限に使用できる有効なフィルター材であ
る。
【0014】
【実施例】実施例1 目付が20g/m2 、平均繊維径が2.0μmであるポ
リプロピレンエレクトレットメルトブロー不織布の層
と、目付が80g/m2 、平均繊維径が10dのポリエ
ステル短繊維不織布の層との間に、粒径30〜80メッ
シュの活性炭と、平均粒径40メッシュの低融点のポリ
マー(エチレンビニルアルコール共重合体(EVA))
のパウダーを重量比で1:1でブレンドした混合物を3
0g/m2付与した後、乾燥機で110℃×2分処理
し、ニップロールで押さえ、繊維層間を低融点ポリマー
で結合し、活性炭を繊維層間に狭持したフィルター材を
得た。
【0015】実施例2 実施例1と同じメルトブロー不織布と短繊維不織布の層
間に、実施例1と同じ活性炭を付与し、1インチ大のダ
イヤ型アンビルを用いて超音波ウエルダーで繊維層間を
結合し、活性炭を繊維層間に狭持したフィルター材を得
た。
【0016】比較例1 実施例1と同じ短繊維不織布に、実施例1と同じ活性炭
を付着量15g/m2となるようにアクリル系バインダ
ーを用いてディッピングにより付着させ、140℃で乾
燥させて活性炭付着短繊維不織布を得た。その後、実施
例1と同じポリプロピレンエレクトレットメルトブロー
不織布を実施例1と同じ低融点ポリマー15g/m2
いて、繊維層間を結合しフィルター材を得た。
【0017】実施例1、2および比較例1で得られたフ
ィルター材中の活性炭を走査型電子顕微鏡で観察し、樹
脂などで覆われている表面積の割合を計測した。また、
500ccポリ容器に200ppm濃度のアンモニアガ
スを投入し、次いで5cm角のフィルター材を投入して、
容器内のアンモニアガス濃度が10ppmになるまでの
減少時間を測定した。その結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】本発明で得られたフィルター材(実施例
1、2)は、比較例1に比べ、樹脂などに覆われている
表面積が小さく、アンモニアガスの減少時間、すなわち
消臭時間が短いことがわかる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のフィルタ
ー材は、繊維層が2層以上積層されてなるフィルター材
の構成をとることによって、繊維層間が接着剤および縫
製の少なくとも1種の手段によって結合されており、該
結合部以外の繊維層間に機能性薬剤が挟持されてなるた
め、機能性薬剤がバインダー中に入り込んだり、表面が
覆われたりすることがなく、付与した機能性薬剤の表面
積の大部分を活用できるフィルター材が提供される。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維層が2層以上積層されてなるフィル
    ター材において、繊維層間が、接着剤および縫製の少な
    くとも1種の手段によって結合さており、該結合部以外
    の繊維層間に機能性薬剤が挟持されてなることを特徴と
    するフィルター材。
  2. 【請求項2】 接着剤が、繊維層の一部または全部を構
    成する成分より低い融点を有するポリマーである請求項
    1記載のフィルター材。
  3. 【請求項3】 低い融点を有するポリマーが、パウダー
    である請求項2記載のフィルター材。
  4. 【請求項4】 機能性薬剤が、吸着剤、吸湿剤および吸
    水剤から選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載
    のフィルター材。
  5. 【請求項5】 機能性薬剤が、酸化ケイ素、活性炭、ゼ
    オライト、モルキュラーシーブ、粘土およびアルミナか
    ら選ばれた少なくとも1種である請求項1〜4いずれか
    に記載のフィルター材。
  6. 【請求項6】 機能性薬剤が、イオン交換樹脂、有機金
    属触媒、金属酸化物、防黴剤および抗菌剤から選ばれた
    少なくとも1種である請求項1〜3いずれかに記載のフ
    ィルター材。
  7. 【請求項7】 機能性薬剤が、パウダーである請求項1
    または4〜6いづれかに記載のフィルター材。
  8. 【請求項8】 繊維層が、少なくとも1層の不織布を含
    むものである請求項1記載のフィルター材。
  9. 【請求項9】 不織布が、ポリオレフィン系繊維で構成
    されているものである請求項8記載のフィルター材。
  10. 【請求項10】 不織布が、メルトブロー不織布である
    請求項8または9のフィルター材。
  11. 【請求項11】 不織布が、エレクトレット加工された
    ものである請求項8〜10いずれかに記載のフィルター
    材。
  12. 【請求項12】 繊維層間に、低融点パウダーと機能性
    薬剤パウダーの混合物を付与し、低融点のパウダーを溶
    融させることにより繊維層間を結合し、機能性薬剤パウ
    ダーを該結合部以外の繊維層間に挟持することを特徴と
    するフィルター材の製造方法。
  13. 【請求項13】 繊維層間に、機能性薬剤パウダーを付
    与し、縫製によって繊維層間を結合し、機能性薬剤パウ
    ダーを繊維層間に狭持することを特徴とするフィルター
    材の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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