JPH11290608A - 油性溶質用吸着器の脱着方法及び濃縮器 - Google Patents

油性溶質用吸着器の脱着方法及び濃縮器

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JPH11290608A
JPH11290608A JP10096092A JP9609298A JPH11290608A JP H11290608 A JPH11290608 A JP H11290608A JP 10096092 A JP10096092 A JP 10096092A JP 9609298 A JP9609298 A JP 9609298A JP H11290608 A JPH11290608 A JP H11290608A
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solute
water
polymer
adsorber
oily
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JP10096092A
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English (en)
Inventor
Yoshiaki Konishi
義昭 小西
Hiroshi Nogami
宏 野上
Fumio Kida
文夫 木田
Tetsutaro Doi
鉄太郎 土井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikkiso Co Ltd
Original Assignee
Nikkiso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種の溶質を含んだ水性溶液から油性溶質を
選択的に脱着することのできる油性溶質用吸着器の脱着
方法及び濃縮器の提供。 【解決手段】 水に対する接触角が60度以上であるポ
リマーである油性溶質の吸着材に水及び/又は有機溶剤
を通過させることを特徴とする油性溶質用吸着器及びこ
れを利用した濃縮器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は油性溶質用吸着器
の脱着方法及び濃縮器に関し、更に詳しくは、水系溶媒
に溶解している微量の油性溶質を効率良く除去すること
のできる油性溶質用吸着器における吸着材に吸着された
油性溶質を効率的に除去することのできる油性溶質用吸
着器の脱着方法、及び、前記吸着材を備え、油性溶質を
含有する原液を濃縮する濃縮器に関する。
【0002】
【従来の技術】油性溶質が水系溶媒に、二相に分離しな
い程度に、溶解ないし分散している混合系において、油
性溶質を、選択的に、除去することのできる吸着材に関
する従来技術は、見あたらない。
【0003】もっとも、従来から分離手段の一つとし
て、活性炭が知られている。例えば、活性炭を充填して
なる濾過装置がある。吸着材が活性炭である場合、活性
炭の細孔分布に応じて被吸着物が実質的に決定されると
いう特性がある。つまり、平均細孔径が大きいとその平
均細孔径よりも小さな物質は活性炭で効率良くその物質
を除去することができないので、除去しようとする物質
の大きさに応じて活性炭の種類を選択しなければならな
いと言う制約が活性炭にある。
【0004】又、活性炭を充填した分離装置において
は、逆洗をするのに長時間を要するという問題点、固形
物の濾別をすることができないと言う問題点がある。要
するに活性炭は、被吸着物の粒子径に依存していて、粒
子の油溶性、あるいは水溶性という性質に依存していな
かった。さらに活性炭はその粉炭が発生するので、活性
炭を採用する濾過装置には、濾過液側にこの粉炭を除く
フィルターがさらに必要になるという問題点がある。
【0005】油水分離装置としてオイルフェンスという
分離手段が知られている。このオイルフェンスは、二相
に分離しているときに有効な、分離除去材である。例え
ばオイル流出海上事故を想定すると、このオイルフェン
スは、海上に油膜となって存在する油を吸着除去するこ
とはできる。しかしながら、このオイルフェンスは海水
中に溶解ないし分散している状態の油に対する有効な除
去材ではない。
【0006】イオン交換樹脂という分離手段が知られて
いる。このイオン交換樹脂を充填した分離装置では、イ
オン物質或いは分極又は荷電している物質しかこれを有
効に除去することができない。
【0007】クロマト用分離材が分離手段として知られ
ている。このクロマトグラフィーの分離材は、複数の溶
質との吸着平行の相違を利用して、複数の溶質の流出時
間の相違に基づいて各溶質を分離するのであり、液体の
浄化には使用されない。
【0008】ポリエーテルスルホンとポリアリレートと
を含有するポリマーアロイからなる濾過膜が、その細孔
を通過する水溶液中のエンドトキシンを吸着除去するこ
とができるということは公知である(特開平8−243
366号公報)。エンドトキシンは多糖類であり、親水
性物質である。したがって、このような濾過膜によって
親水性物質を吸着除去することが知られているだけであ
り、疎水性物質の低濃度水溶液からその疎水性物質を吸
着除去可能か否かは知られていない。
【0009】このように油性溶質が水系溶媒に、二相に
分離しない程度に、溶解ないし分散している混合系にお
いて、油性溶質を、選択的に、除去することのできる吸
着材に関する従来技術は、見あたらないし、また吸着材
に吸着した微量の油性溶質を効率的に脱着する方法も見
当たらない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、水
系溶媒に溶解している微量の油性溶質を除去する油性溶
質用吸着器に使用されている吸着材に吸着された油性溶
質を効率良く脱着させる方法を提供することにある。
【0011】この発明の他の目的は、水系溶媒に溶解す
る疎水性物質を吸着除去することのできる油性溶質用吸
着器に使用されている吸着材に吸着された疎水性物質を
効率良く脱着させる方法を提供することにある。
【0012】この発明の他の目的は、分離材の頻繁な交
換もしくは再生の必要のない油性溶質用吸着器に使用さ
れている吸着材に吸着された疎水性物質を効率良く脱着
させる方法を提供することにある。
【0013】この発明の他の目的は、疎水性の表面を有
するポリマーである分離材により、疎水性物質の低濃度
水溶液からそれら疎水性物質を吸着除去することがで
き、水の浄化に十分実用的に使用することのできる油性
溶質用吸着器に使用される前記吸着材に吸着された疎水
性物質を効率良く脱着させる方法を提供することにあ
る。
【0014】この発明の他の目的は、各種の溶質を含ん
だ水溶液から油性溶質を除去することのできる油性溶質
用吸着器に使用される前記吸着材に吸着された疎水性物
質を効率良く脱着させる方法を提供することにある。
【0015】この発明の更に他の目的は、水系溶媒に溶
解している微量の油性溶質を濃縮することのできる油性
溶質濃縮器を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
のこの発明は、水に対する接触角が60度以上であるポ
リマーを油性溶質の吸着材とする油性溶質用吸着器に水
及び/又は有機溶剤を通過させて、油性溶質を脱着させ
ることを特徴とする油性溶質用吸着器の脱着方法であ
り、この発明の好適な態様では、前記油性溶質が含ハロ
ゲン有機化合物であり、この発明の更に好適な態様で
は、前記含ハロゲン有機化合物が、トリハロメタン類で
あり、この発明の更に好適な態様では、前記含ハロゲン
有機化合物が、芳香族系含ハロゲン有機化合物及び/又
は脂肪族系含ハロゲン有機化合物であり、この発明の好
適な態様では、前記油性溶質が、アニオン系界面活性
剤、及び/又は炭化水素であり、この発明の好適な態様
では、前記ポリマーが、ポリスルホン、ポリエーテルス
ルホン及びポリアリレートよりなる群から選択される少
なくとも一種であり、この発明の更に好適な態様では、
前記ポリマーがポリエーテルスルホンとポリアリレート
とのポリマーアロイであり、この発明の好適な態様で
は、前記有機溶剤は、沸点が100℃以下である有機溶
剤であり、この発明の好適な態様では、前記油性溶質用
吸着器は、前記吸着剤を加熱する加熱手段を有してな
り、この発明の好適な態様では、前記油性溶質用吸着器
は、前記吸着剤に超音波を照射する超音波装置を備えて
なり、この発明は、前記吸着材を有してなることを特徴
とする濃縮器である。
【0017】
【発明の実施の態様】(A)油性溶質用吸着器 この油性溶質用吸着器は、水に対する接触角が60度以
上であるポリマーを油性溶質の吸着材とする。
【0018】前記接触角は、固体、液体、および気体を
接触させたとき、三相の接触点で液体に引いた接線と固
体面とのなす角のうち液体を含む側の角度を言う。接触
角を測定する装置としては、特に制限がないのである
が、通常、共和界面科学株式会社製の接触角計(CA−
A型)が好適に使用される。
【0019】この発明におけるポリマーは水に対する接
触角が60度以上であることが重要である。また好まし
い接触角は70度以上であり、更に好ましくは110度
を越えない。ここで、水は通常の蒸留水を言う。
【0020】ポリマーの水に対する接触角が60度未満
であると、そのポリマーは油性物質を吸着しない。この
ような接触角を有するポリマーは疎水性物質である。こ
の疎水性ポリマーとしては、ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホン、ポリアリレート、ポリスチレン、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジ
エン、ポリスチレン−ポリブタジエンブロックポリマ
ー、ポリイソプレン、ポリクロロプレン等を挙げること
ができる。この発明におけるポリマーはこれらの一種単
独で使用されても良く、又併用されても良い。
【0021】これらの中でも好ましいのはポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン及びポリアリレートよりなる
群から選択される少なくとも一種であり、中でも、ポリ
アリレートとポリスルホンとを組み合わせたポリマーア
ロイ、及びポリアリレートとポリエーテルスルホンとを
組み合わせたポリマーアロイを好適例として挙げること
ができる。
【0022】前記ポリアリレートは、以下の化1に示す
繰り返し単位を有するポリマーを好適に採用することが
できる。
【0023】
【化1】
【0024】ただし、式中、R1 及びR2 は炭素数が1
〜5の低級アルキル基である。R1及びR2 は互いに同
一であっても良く、あるいは相違していても良い。R1
及びR2 としては、例えばメチル基、プロピル基、ブチ
ル基、ペンチル基等を挙げることができる。この発明に
おいては、R1 及びR2 がメチル基であるのが好まし
い。
【0025】このポリアリレートは、その分子量が2
0,000〜50,000程度であるのが良い。
【0026】この発明においては、前記ポリアリレート
としては、二価フェノールと芳香族ジカルボン酸とを重
縮合することにより適宜に合成したポリアリレートを用
いても良く、また市販品を用いても良い。市販品として
は、商標名「Uポリマー」として販売されているユニチ
カ(株)による製品、商標名「APE」として販売され
ているバイエル社による製品、商標名「DUREL」と
して販売されているセラニーズ社による製品、商標名
「Arylon」として販売されているデュポン社によ
る製品等を挙げることができる。
【0027】前記ポリスルホンとしては、以下の化2に
示す繰り返し単位を有するポリマーを好適に採用するこ
とができる。
【0028】
【化2】
【0029】(ただし、式中、R3 及びR4 は炭素数が
1〜5の低級アルキル基である。R3及びR4 は互いに
同一であっても良く、あるいは相違していても良い。R
3 及びR4 としては、例えばメチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基、ペンチル基等を挙げることができ
る。この発明においては、R3 及びR4 がメチル基であ
るのが好ましい。)前記化2で示される繰り返し単位を
有するポリスルホンは、その分子量が20,000〜4
0,000程度が好ましい。
【0030】このポリスルホンは、適宜に合成したポリ
スルホンを用いても良く、また市販品を用いても良い。
市販品としては、商品名「P−3500」として販売さ
れているユニオンカーバイド社製の製品を挙げることが
できる。
【0031】前記ポリエーテルスルホンとしては、次の
化3、化4又は化5で示される繰り返し単位を有するポ
リマーを挙げることができる。
【0032】
【化3】
【0033】
【化4】
【0034】
【化5】
【0035】このポリエーテルスルホンは、前記化3、
化4又は化5で示される繰り返し単位を主たる繰り返し
単位とする限り特に制限がないが、その分子量が20,
000〜40,000程度であるのが好ましい。
【0036】また、このポリエーテルスルホンとして
は、適宜に合成したポリエーテルスルホンを用いても良
く、また市販品を用いても良い。市販品としては、商標
名「スミカエクセルPES」として販売されている住友
化学工業(株)による製品等を挙げることができる。
【0037】ポリアリレートとポリスルホン及び/又は
ポリエーテルスルホンとを組み合わせる場合、ポリアリ
レート(A)とポリスルホン及び/又はポリエーテルス
ルホン(B)との混合重量比(A/B)は、0.1〜1
0、好ましくは0.3〜4であるのが望ましい。
【0038】なお、上記ポリマーであっても、その表面
を改質するために何らかの処理が行われた結果、水に対
する接触角が60度未満になっているポリマー、及び、
重合時に微量の親水性モノマーを共重合させ、又は重合
時に立体異性を制御して結晶性を低下させて、水に対す
る接触角が60度未満になっているポリマーは、この発
明における「水に対する接触角が60度以上であるポリ
マー」から除外される。
【0039】この発明におけるポリマーは、その形態と
して、例えば、シート状、ひも状、短冊状等のような長
尺状の形態、顆粒状、粒状、粉末状等のような粒子状の
形態、及び繊維形態等を挙げることができる。また、別
の観点よりすると、このポリマーは、チューブ状、スポ
ンジ状、ブロック状、スパイラル状等の様々の形状を取
り得る。
【0040】また、この発明におけるポリマーは、その
形態が、平膜状、粒状、棒状、ラシヒリング状、フレー
ク状であってもよく、また中空糸膜の形態であっても良
い。いずれにしても、比表面積の大きな形態のポリマー
又は表面真体積比の大きな形態のポリマーが好ましい。
好ましい表面真体積比としては、100cm2 /cm3
以上、特に200cm2 /cm3 以上が好ましい。
【0041】この発明における吸着材としてのポリマー
が前記ポリマーアロイであるときには、前記二種以上の
疎水性ポリマーを有機溶媒に溶解してポリマー原液を調
製し、このポリマー原液を紡糸口金又は押し出しダイス
から押しだして凝固液中に導入すると、条件を選択する
ことにより、紐状体もしくは糸状体が形成される。この
紐状体の直径が小さい場合に、この紐状体を所定長さに
切断すると繊維形態の有機物質吸着材が形成され、この
紐状体の直径がある程度の大きさを有するときには、こ
の紐状体を所定長さに切断すると、ペレット状、軸状の
有機物質吸着材が得られる。
【0042】また、紡糸口金又は押し出しダイスから押
し出して得られる前記紐状体の断面は、見かけ上単純な
円形であるよりも中空状、星形状等の、表面積が大きく
なる異形であるのが望ましい。
【0043】このような顆粒状、粒子状、ペレット状、
繊維状等の吸着材としてのポリマーを形成するには、前
記ポリマーアロイを有機極性溶媒に溶解してなるポリマ
ー原液を紡糸口金又は押し出しダイスから押し出すのが
よい。
【0044】前記有機極性溶媒としては、例えばテトラ
ヒドラフラン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等を
挙げることができる。
【0045】前記ポリマー原液を調製する際に、二種の
ポリマーの濃度、特にポリアリレートとポリスルホン及
び/又はポリエーテルスルホンとの濃度としては、通常
10〜25重量%、好ましくは12〜20重量%であ
る。このポリマー原液は、紡糸口金から吐出することに
より繊維を形成するために調製される場合、前記ポリマ
ー濃度が10重量%よりも低いときには、紡糸口金によ
り紡糸しても強度のある糸に紡糸することができないこ
とがあり、また25重量%よりも濃度が高いと、多孔質
の糸に紡糸することができず、またポリマー原液がゲル
化し易くなって取り扱いに困ることがある。
【0046】前記有機極性溶媒に二種のポリマー特にポ
リアリレートとポリスルホン及び/又はポリエーテルス
ルホンとを溶解する際の温度は、通常30〜100℃、
好ましくは50〜80℃である。
【0047】なお、吸着材であるポリマーは、この発明
の目的を阻害しない限りにおいて、各種の添加剤を含有
していても良い。
【0048】この発明に係る吸着材としてのポリマーが
吸着する被吸着材は、油性溶質であり、人に対して有害
であるとされる程の濃度には水系溶媒に溶解しない分子
量1,000以下の化合物である。
【0049】この油性溶質としては、水に対して難溶性
又は微溶性である有機化合物を挙げることができる。例
えば、ヘキサンに微溶性であり、かつ水に対する溶解性
が1g/水100g以下であるとき、この油性溶質は微
溶性又は難溶性であると言える。また、この油性溶質と
しては、炭素数が10以下であり、かつ水酸基、アミノ
基、カルボキシル基、スルホキシル基、ニトロキシル
基、スルホン酸基等の親水性基を含まない有機化合物、
及び炭素数が10を越える炭化水素基を有する有機化合
物を挙げることができる。
【0050】油性溶質の具体例としては、クロロホル
ム、ブロモジクロルメタン、ジブロモクロルメタン、及
びブロモホルム等のトリハロメタン類、DDT、ダイオ
キシン、及びPCB等の芳香族系含ハロゲン有機化合
物、トリクロロエタン、トリブロモエタン、及びモノク
ロロジブロモエタン等のトリハロエタン類、並びにこの
トリハロエタン類を含み、その他にテトラクロロエチレ
ン、テトラクロロエタン、及び四塩化炭素等の脂肪族系
含ハロゲン有機化合物等を挙げることができる。この吸
着材であるポリマーは、前記油性溶質の一種又は二種以
上を同時に吸着しても良い。
【0051】油性溶質の他の例としては、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ソーダ等のアニオン系界面活性剤、並び
にベンゼン、アンスラセン、及びヘキサン等の炭化水素
を挙げることができる。前記油性溶質を相分離して含有
せずにこれを溶解若しくは分散している水系溶液の例と
しては、例えば水道水、透析液、生理的食塩水、輸液等
を挙げることができる。
【0052】この発明における油性溶質用溶吸着器は、
水に対する接触角が60度以上であるポリマーを適宜の
容器に収容し、前記水溶液と接触することができるよう
に形成されてなる構造を挙げることができる。
【0053】例えば、この発明におけるポリマーの形態
が平膜状であるときには、平膜状のポリマーを空隙の多
いセパレータを介して積層した積層体、又はこの積層体
を渦巻き状に巻回してなる巻回物を例えば円筒ケースに
装填してなる構造、又このポリマーが濾過膜状であると
きには、膜の両側それぞれに液密な原液室と濾過液室と
が形成されるようにチャンバー内にポリマー濾過膜が介
装されてなる構造、このポリマーが粒状、棒状、ラシヒ
リング状、及びフレーク状等の形態をとるときには、こ
れら形態のポリマーを充填カラムに装填してなる構造等
を挙げることができる。更に、このポリマーが中空糸膜
状であるときには、この多数本の中空糸膜を管状のケー
スに装填し、中空糸の一端開口部から中空糸の周側面へ
と液が通過することができるように形成されてなる構造
等を挙げることができる。
【0054】この発明における油性溶質用吸着器は浄水
器及び濃縮器に利用される。油性溶質用吸着器の利用例
として、例えば、この発明におけるポリマーを濾過膜状
に形成し、モジュール化してなる浄水器及び濃縮器を挙
げることができる。
【0055】このような浄水器の一例を図面を参照して
説明する。なお、濃縮器もこの浄水器と同様の構成を有
するので、その詳細な説明は浄水器の説明に代える。
【0056】図1に示された浄水器においては、両端が
開口した、この発明におけるポリマーで形成された中空
糸濾過膜1が、略円筒状の中空糸濾過膜ケース2の内部
に、充填されている。前記中空糸濾過膜ケース2の側面
における両端部のそれぞれには、枝管21及び22が設
けられている。
【0057】前記中空糸濾過膜1は、中空糸濾過膜ケー
ス2の両端部においてポッティングされ、これにより、
前記中空糸濾過膜の両端部にポッティング部23及び2
4が形成されている。前記ポッティング部23及び24
は、いずれも、中空糸濾過膜ケース2の端面に沿って切
断され、末端開口部11及び12が形成されている。前
記中空糸濾過膜ケース2における、末端開口部11が形
成された方の端部には、底部を有する略円筒状の被処理
水供給キャップ31が被せられ、前記中空糸濾過膜ケー
ス2における、末端開口部12が形成された方の端部に
は、前記被処理水供給キャップ31と同様の形状を有す
るドレン排出キャップ32が被せられている。被処理水
供給キャップ31の底面における中央部からは、被処理
水を供給する被処理水供給管31aが、末端開口部11
から遠ざかる方向に向かって伸びている。一方、ドレン
排出キャップ32の底面における中央部には、ドレンを
排出するドレン排出管32aが、前記末端開口部12か
ら遠ざかる方向に向かって伸びている。前記ドレン排出
管32aには、開閉弁であるドレン弁32bが設けられ
ている。尚、中空糸濾過膜ケース2と被処理水供給キャ
ップ31との間、及び中空糸濾過膜ケース2とドレン排
出キャップ32との間には、それぞれOリング41及び
42が嵌装されている。
【0058】図1に示された浄水器において、中空糸濾
過膜1は、この発明の浄水器における中空糸濾過膜に相
当し、中空糸濾過膜ケース2は、この発明の浄水器にお
ける中空糸濾過膜ケースに相当する。末端開口部11
は、この発明の浄水器における第1の通水口に相当し、
枝管21及び22は、この発明の浄水器における第2の
通水口に相当する。中空糸濾過膜1の内側に形成された
空間は、この発明の浄水器の中空糸濾過膜ケースにおけ
る第1の部屋に相当し、中空糸濾過膜1の外面と中空糸
濾過膜ケース2の内壁との間に形成された空間は、この
発明の浄水器の中空糸濾過膜ケースにおける第2の部屋
に相当する。
【0059】図1に示された浄水器において被処理水を
濾過する時(以下「濾過時」という。)には、被処理水
供給管31aを通して末端開口部11に被処理水を供給
する。このとき、ドレン弁32bは閉めておく。
【0060】前記被処理水は、末端開口部11から中空
糸濾過膜1の内部に流入する。中空糸濾過膜1の内部に
流入した被処理水は、中空糸濾過膜1の外側に向かって
透過することにより濾過される。中空糸濾過膜1で濾過
された濾過水は、枝管21及び22を通って前記浄水器
の外部に流出する。
【0061】このような浄水器においては、油性溶質を
極微量に含有する溶液を前記吸着材に吸着させて前記溶
液を浄化するのであるが、長期間にわたって前記溶液の
浄化を継続すると、吸着材の吸着性能が低下するので、
この吸着材から油性溶質を除去する必要を生じる。その
場合、この発明に係る脱着方法によるのが効率的であ
る。
【0062】この発明に係る脱着方法は、この油性溶質
用吸着器に水及び/又は有機溶剤を逆流させること、す
なわち逆洗させることである。
【0063】この油性溶質用吸着器に水を通過させても
良く、有機溶剤を通過させても良く、水と有機溶剤との
混合物を通過させても良く、水の通過と有機溶剤との通
過を交互に行っても良い。このような意味で「及び/又
は」の表現が使用される。
【0064】この発明において、前記有機溶剤は、通
常、100℃以下の沸点を有する溶剤である。この有機
溶剤の具体例として、ベンゼン及びトルエン等の芳香族
炭化水素、ヘキサン及びヘプタン等の飽和炭化水素、メ
タノール及びエタノール等の低級アルコール、アセトン
及びメチルエチルケトン等のケトン類、ジメチルエーテ
ル、メチルエチルエーテル及びジエチルエーテル等のエ
ーテル類、並びに石油エーテル等を挙げることができ
る。
【0065】前記有機溶剤は、これを油性溶質用吸着器
に通過させて油性溶質を脱着させることにより、油性溶
質を含有する有機溶剤液を得ることができる。この有機
溶剤液を加熱して有機溶剤を除去すると、簡単に油性溶
質を高濃度で得ることができる。
【0066】脱着の効果を向上させるために、前記水及
び/又は有機溶剤には、適宜の界面活性剤を含有させて
も良い。
【0067】この油性溶質用吸着器は、装填している吸
着材を加熱する加熱手段を備えているのが好ましい。す
なわち、装填している吸着材をその外側から加熱するよ
うにするのが良い。具体的には、加熱手段としては、熱
媒用ジャケット及び電熱ヒータ等を挙げることができ
る。加熱温度は、通常その上限が200℃であるが、吸
着材に使用されたポリマーが水及び/又は有機溶剤によ
りその温度で膨潤しない温度若しくはその温度以下に、
又はそのポリマーが熱変形しない温度に調節するのが良
い。
【0068】例えば、ポリマーがポリエーテルスルホン
であるときには加熱温度を203℃、ポリエーテルスル
ホンとポリアリレートとからなるポリマーアロイである
ときには加熱温度は190℃に設定されることができ
る。このような温度は有機溶剤の沸点よりも高いので、
有機溶剤は蒸気となって吸着器に吸着した油性溶質を脱
着することになる。水を用いるときには、水蒸気で油性
溶質を脱着させることになる。
【0069】このように、水及び/又は有機溶剤よりも
高い温度で、吸着材の脱着操作をすると、飽和吸着量が
低下するのみならず、脱着速度も向上し、脱着液(脱着
処理して得られる液)における油性溶質の濃度を高める
ことができ、吸着対象の原液中の濃度よりも遙かに高濃
度の脱着液を得ることができる。よって、この浄水器は
濃縮器としても、機能するのであり、濃縮器は前記浄水
器と同様の構造とすることができる。
【0070】この油性溶質吸着器を有する浄水器及び濃
縮器を使用すると、除去されるべき油性溶質の蒸気圧が
有機溶剤に比較して高い場合には、有機溶剤の蒸発によ
り脱着した油性溶質の濃度が高くなり、脱着液の容積を
小さくすることができる。これは、吸着材として使用さ
れたポリマーが濾過膜の形態を取り、浄水器が濾過器の
形態のときには少量の逆洗液で高濃度の脱着液を得るこ
とができることを意味する。
【0071】前記加熱手段の代わりに水及び/又は有機
溶剤の存在下に超音波照射手段を採用することも、脱着
を効率化する上で好ましい。
【0072】かくして、図1に示されるような浄水器を
逆洗するとき(以下「逆洗時」という。)には、枝管2
1及び22から洗浄水を供給する。このときは、ドレン
弁32bを開いておく。
【0073】前記洗浄水は、中空糸濾過膜1の外側から
内側に向かって透過し、末端開口部11及び12から中
空糸濾過膜ケース2の外部に流出する。これによって、
濾過時に中空糸濾過膜1に蓄積した汚れが除去される。
【0074】濾過膜状に形成したポリマーをこのように
モジュール化してなる浄水器は、逆洗が容易であり、被
洗浄液中に細菌、エンドトキシン、微小固形物等を含有
するときには、これらをも除去することができる。
【0075】
【実施例】(実施例1) 浄水器の作成 前記式(I )においてR1 及びR2 がいずれもメチル基
であるポリアリレート樹脂((株)ユニチカ製、商品
名;Uポリマー「U−100」、接触角:74.1度、
以下「PA」と略する。)と、前記式(III )で示され
るポリエーテルスルホン樹脂(住友化学工業株式会社
製、商品名:スミカエクセルPES、接触角:66.4
度、以下「PES」と略する。)とをN−メチル−2−
ピロリドン(以下「NMP」と略する。)に加え、60
℃に加熱しながら溶解して紡糸原液を調製した。前記紡
糸原液におけるPAとPESとを合計した樹脂濃度は1
7重量%であり、PAとPESとの混合重量比は、1:
1であった。
【0076】二重管紡糸口金の内側から、芯液として、
NMP50容量%及び水50容量%の混合液を吐出し、
前記二重管紡糸口金の外側から前記紡糸原液を吐出し、
空気中を20〜50mm通過させた後、NMP60容量
%及び水40容量%の混合液である凝固浴中に導いて凝
固させ、中空糸濾過膜を得た。この中空糸濾過膜の接触
角は70.6度であった。二重管紡糸口金の温度は7〜
8℃に設定した。
【0077】得られた中空糸を水洗し、次いで乾燥し
て、有効膜面積1.2m2 である、図1に示すような浄
水器を作成した。
【0078】油性溶質の除去性能試験 (1) 油性溶質としてDDTを0.0023mg/リッ
トルの濃度で含有する原水(被処理水)を前記浄水器
に、1リットル/分の割合で10分間流通させた。DD
Tの検出限界は0.0002mg/リットルであるとす
るも、通過液にはDDTが検出されなかった。
【0079】(2) 油性溶質としてベンゼンを0.01
0mg/リットルの濃度で含有する原水(被処理水)
を、前記浄水器に、1リットル/分の割合で10分間流
通させた。通過液にはベンゼンが0.002mg/リッ
トルの濃度で検出された。ベンゼンの除去率は80%で
ある。
【0080】(3) 油性溶質としてテトラクロロエチレ
ンを0.0068mg/リットルの濃度で含有する原水
(被処理水)を前記浄水器に、1リットル/分の割合で
10分間流通させた。テトラクロロエチレンの検出限界
は0.0002mg/リットルであるとするも、通過液
にはテトラクロレチレンが検出されなかった。
【0081】(4) 油性溶質として1,1,2−トリク
ロロエタンを0.0066mg/リットルの濃度で含有
する原水(被処理水)を前記浄水器に、1リットル/分
の割合で10分間流通させた。通過液には1,1,2−
トリクロロエタンが0.0019mg/リットルの濃度
で検出された。1,1,2−トリクロロエタンの除去率
は71.2%であった。
【0082】(5) 油性溶質としてドデシルベンゼンスル
ホン酸ソーダを0.24mg/リットルの濃度で含有す
る原水(被処理水)を前記浄水器に、1リットル/分の
割合で10分間流通させた。ドデシルベンゼンスルホン
酸ソーダの検出限界は0.02mg/リットルであると
するも、通過液にはドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
が検出されなかった。
【0083】(6) 油性溶質としてフミン酸を6.6mg
/リットルの濃度で含有する原水(被処理水)を前記浄
水器に、1リットル/分の割合で10分間流通させた。
通過液にはフミン酸が2.4mg/リットルの濃度で検
出された。フミン酸の除去率は63.6%であった。
【0084】ところで、フミン酸は、溶液中の塩素と反
応してトリハロメタンを生成させる。又、フミン酸は親
水性化合物である。したがって、水道水中のフミン酸と
塩素とが反応してトリハロメタンが水道水中で生成する
のを防止するために、フミン酸と親和性を有する分離材
を使用するのが従来の技術であったが、疎水性のポリマ
ーがフミン酸を除去することができたことは注目に値す
る。したがって、この発明に係る吸着器及び浄水器をフ
ミン酸除去を目的とする吸着器及び浄水器にすることが
好ましい。
【0085】(7) 水道水に由来するトリハロメタンを
微量含有する透析液を前記浄水器に、1リットル/分の
割合で10分間流通させた。透析液中のトリハロメタン
の含有量としては、クロロホルムが0.093mg/リ
ットル、ブロモジクロロメタンが0.039mg/リッ
トル、ジブロモクロロメタンが0.027mg/リット
ル、ブロモホルムが0.0059mg/リットルであっ
たところ、透析後の液中におけるトリハロメタンの含有
量としては、クロロホルムが0.010mg/リット
ル、ブロモジクロロメタンが0.0049mg/リット
ル、ジブロモクロロメタンが0.0035mg/リット
ル、ブロモホルムが0.0007mg/リットルであっ
た。
【0086】油性溶質の脱着性能試験 前記浄水器に総トリハロメタン濃度0.85mg/リッ
トルの水を1リットル/分の流量で3時間通過させたと
ころ、通過水の総トリハロメタンの濃度測定の結果から
75mgのトリハロメタンが吸着したと結論された。こ
の浄水器に1リットル/分の流速で13℃の純水を逆洗
し、脱着したトリハロメタンの濃度を経時的に測定した
ところ、5分後に0.56mg/リットル、15分後に
0.43mg/リットル、25分後に0.37mg/リ
ットル、55分後に0.23mg/リットル、115分
後には0.11mg/リットルになった。
【0087】(実施例2) (1) 原水の調製 トリハロメタンとして、クロロホルム、ブロモジクロロ
メタン、ジブロモクロロメタン、及びブロモホルムの4
種類を含有するメタノール混合溶液を調製し、定量ポン
プを用いて0.5ml/分の流量で、10リットル/分で
流通する活性炭処理水に添加して原水を連続的に調製し
た。原水中における前記4種のトリハロメタンの含有量
は、下記の表1に示す通りであった。
【0088】(2) トリハロメタン除去性能試験 前記濾過装置に、前記原水を、水温16℃、流量0.2
リットル/分の条件で流通させた。流通方向は、中空糸
濾過膜の内側から外側に向かう方向とした。前記原水を
50分間通水後、前記中空糸濾過膜で濾過された通過水
を採取し、ガスクロマトグラフを用いて前記4種類のト
リハロメタンの濃度を測定した。結果を表1に示す。
【0089】
【表1】
【0090】(比較例1)前記実施例1における中空糸
の代わりにセルロース中空糸(AKZO社製、商品名:
カプロファン、接触角:50〜55度)を用いた外は前
記実施例1と同様にして浄水器を作成した。
【0091】この浄水器を用いて、前記実施例2と同様
の原水を通水し、通過水を前記実施例2と同様にしてト
リハロメタンの濃度を測定した。結果を表2に示す。
【0092】
【表2】
【0093】(実施例3)前記実施例1における浄水器
の代わりにポリメチルメタクリレート中空糸を用いた透
析器(東レ株式会社製、商品名:FILTRYZER
BK−1.6U)を用いた外は前記実施例1と同様にし
て浄水器を作成した。
【0094】この浄水器を用いて、前記実施例2と同様
の原水を通水し、通過水を前記実施例2と同様にしてト
リハロメタンの濃度を測定した。結果を表3に示す。
【0095】
【表3】
【0096】(実施例4)表4に示すトリハロメタンを
含有する原水を、前記実施例1におけるのと同様の浄水
器に1リットル/分の割合で通水し、所定時間経過時の
通過水を採取して前記実施例2と同様にしてトリハロメ
タンの濃度を測定した。結果を表4に示す。
【0097】
【表4】
【0098】
【発明の効果】本発明によると、(1) 細孔分布によら
ずに油性溶質を吸着した吸着器から簡単にその油性溶質
を脱着することができ、(2) 吸着器に吸着した油性溶
質を簡単に濃縮することができ、(3) 活性炭で被吸着
物質を吸着除去するときに生じるような、活性炭の接触
により生じる微細活性炭による汚染のない状態で、脱着
操作又は濃縮操作を行うことができ、(4) 被処理液
(原水)中に溶質が存在しても油性溶質を選択的に脱着
することができ、(5) たとえば被処理液である透析液
からブドウ糖等の必要な成分を吸着除去せずに油性溶質
だけを選択的に分離ないし濃縮することができ、という
優れた効果を奏する油性溶質用吸着器の脱着方法及び濃
縮器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の浄水装置の一例を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
1・・・中空糸濾過膜、11、12・・・末端開口部、
2・・・中空糸濾過膜ケース、21、22・・・枝管、
23、24・・・ポッティング部、31・・・処理水供
給キャップ、32・・・ドレン排出キャップ、31a・
・・被処理水供給管、32a・・・ドレン排出管、4
1、42・・・Oリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土井 鉄太郎 東京都渋谷区恵比寿3丁目43番2号 日機 装株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水に対する接触角が60度以上であるポ
    リマーを油性溶質の吸着材とする油性溶質用吸着器に水
    及び/又は有機溶剤を通過させて、油性溶質を脱着させ
    ることを特徴とする油性溶質用吸着器の脱着方法。
  2. 【請求項2】 前記油性溶質が含ハロゲン有機化合物で
    ある前記請求項1に記載の油性溶質用吸着器の脱着方
    法。
  3. 【請求項3】 前記含ハロゲン有機化合物が、トリハロ
    メタン類である前記請求項2に記載の油性溶質用吸着器
    の脱着方法。
  4. 【請求項4】 前記含ハロゲン有機化合物が、芳香族系
    含ハロゲン有機化合物及び/又は脂肪族系含ハロゲン有
    機化合物である前記請求項2に記載の油性溶質用吸着器
    の脱着方法。
  5. 【請求項5】 前記油性溶質が、アニオン系界面活性
    剤、及び/又は炭化水素である前記請求項1に記載の油
    性溶質用吸着器の脱着方法。
  6. 【請求項6】 前記ポリマーが、ポリスルホン、ポリエ
    ーテルスルホン及びポリアリレートよりなる群から選択
    される少なくとも一種を含有することを特徴とする前記
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の油性溶質用吸着器
    の脱着方法。
  7. 【請求項7】 前記ポリマーがポリエーテルスルホンと
    ポリアリレートとのポリマーアロイである前記請求項1
    〜5のいずれか1項に記載の油性溶質用吸着器の脱着方
    法。
  8. 【請求項8】 前記有機溶剤は、沸点が100℃以下で
    ある有機溶剤である前記請求項1〜7のいずれか1項に
    記載の油性溶質用吸着器の脱着方法。
  9. 【請求項9】 前記油性溶質用吸着器は、前記吸着剤を
    加熱する加熱手段を有してなる前記請求項1〜8のいず
    れか1項に記載の油性溶質用吸着器の脱着方法。
  10. 【請求項10】 前記油性溶質用吸着器は、前記吸着剤
    に超音波を照射する超音波装置を備えてなる前記請求項
    1〜9のいずれか1項に記載の油性溶質用吸着器の脱着
    方法。
  11. 【請求項11】 前記請求項1に記載された吸着材を有
    してなることを特徴とする濃縮器。
JP10096092A 1998-04-08 1998-04-08 油性溶質用吸着器の脱着方法及び濃縮器 Withdrawn JPH11290608A (ja)

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