JPH11290280A - 局所蒸散量測定用モジュール及び局所蒸散量測定カプセル - Google Patents

局所蒸散量測定用モジュール及び局所蒸散量測定カプセル

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JPH11290280A
JPH11290280A JP9647498A JP9647498A JPH11290280A JP H11290280 A JPH11290280 A JP H11290280A JP 9647498 A JP9647498 A JP 9647498A JP 9647498 A JP9647498 A JP 9647498A JP H11290280 A JPH11290280 A JP H11290280A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定感度を向上させつつ、安定した湿度デー
タを得ることができ、応答性に優れ、かつ小型化が可能
な局所蒸散量測定カプセルを提供すること。 【解決手段】 カプセル本体2の内部空間は、二つの区
画壁7,8により三つに区画されており、湿度センサ1
5は中央の二次室10に収容されている。一次室9と二
次室10との間にある第一区画壁7には、気体移動口1
3が設けられており、そこにはフィルタ14が備えられ
ている。このため、一次室9から二次室10に移動する
気体は、その移動速度を平準化されるため、湿度センサ
15で検出されるデータが安定する。また、カプセル本
体2の局所蒸散量測定用モジュール16には、湿度セン
サ15と発信器22と周波数電圧変換器23とが備えら
れている。このため、高感度、かつ応答性に優れたもの
とできる。なお、この局所蒸散量測定用モジュール及び
局所蒸散量測定カプセルは、ヒトの表皮面から発せられ
る水分の測定のみでなく、水分計、露天計、湿度計等に
も用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、自律神経
機能の検査用に使用される局所蒸散量測定カプセル、及
びそのために使用されるモジュールに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図10及び図11には、特公平3−49
497号に開示された局所発汗量連続測定装置を示し
た。この測定装置には、表皮面100に密着しながら装
着されるカプセル本体101が備えられている。このカ
プセル本体101の内部には、前室102と後室103
とが設けられている。前室102には空気が流入する空
気流入口104が開口されるとともに、後室103とは
小孔105により連通されている。また、後室103の
上壁には、静電容量形湿度センサ106(以下、「湿度
センサ106」とする。)が突設されている。また、後
室103には、空気を流出させる空気流出孔107が備
えられている。この湿度センサ106には、発信器10
8が連結されており、これら二つの機器がカプセル本体
101に備えられている。また、発信器108から出力
される信号は、電線Wを介して周波数電圧変換器109
に連結されている。
【0003】さて、局所からの発汗を測定するときに
は、空気流入口104からカプセル本体101の前室1
02に空気が流入し、表皮面100から放出される水分
を混合した後、その混合気が小孔105から後室103
に移動する。後室103において、混合気内の湿度が湿
度センサ106により測定されると、空気流出孔107
からカプセル本体101の外部に流出される。また、こ
のとき湿度センサ106により測定された電気信号は、
発信器108を介してカプセル本体101から出力さ
れ、電線Wを介して周波数電圧変換器109に入力さ
れ、コンピュータ110により処理される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した特公平3−4
9497号は、表皮面100から発せられる水分と空気
とを前室102内部において十分に混合するために創意
されたものである。しかしながら、このカプセル本体1
01の構成では、前室102の内部において、なお十分
に汗と空気とが混合されないままで、空気が後室103
に移動してしまっていた。このため、湿度センサ106
によって得られるデータが安定しないという課題があっ
た。
【0005】また、このように湿度データが不安定な状
況は、特に、データの低域部分で顕著であった。このた
め、特公平3−49497号に開示された発明を使用し
た局所発汗量測定カプセルでは、予め湿度データの測定
感度域を落としておき(測定限度の数値を上昇させるこ
と)、見かけ上、測定感度ぎりぎりの位置におけるデー
タの変動を顕著に検知しないようする等の工夫が必要で
あった。このため、発汗量の変動が直ぐには湿度データ
の変化として検知できず、応答性にも欠けることとなっ
ていた。こうして、この装置では、低域の発汗量におけ
る測定限界として、1平方センチメートルあたりの発汗
量が0.01ミリグラム以上のものしか測定できなかっ
た。これに対し、例えば、無汗症や全身麻酔時の麻酔深
度測定には、1平方センチメートルあたり0.01ミリ
グラムより低いところでの発汗量を精密に測定すること
が必要とされていた。ところが、従来の装置では、デー
タの信頼性に問題があるために、そのような低域の蒸散
量を測定することは不可能であった。さらに、従来のも
のでは、湿度センサ106が後室103の上壁中央に突
出するようにして取付けられている。ここで、小孔10
5は後室103の下壁端部に設けられているため、前室
102から小孔105を介して後室103に送風された
混合気は、後室103の上壁及び側壁と湿度センサ10
6の端部とで形成される凹部111によって、その進路
を曲げられながら後室103を通過することになる(図
11の矢印を参照)。このため、凹部111において
は、高湿度の混合気が淀んだ状態となりやすく、湿度セ
ンサ106付近で水分が表出し、湿度センサ106に結
露する事態が起こり得ていた。このような事態は、1平
方センチメートルあたりの発汗量が3ミリグラム以上の
高域の場合に発生し易かった。これに対し、例えば、多
汗症(病態としては、1平方センチメートルあたりの発
汗量が5ミリグラム以上である。)の改善手術(大量に
発汗を促す自律神経の一部を切除することで、自律神経
の働きを抑制し、発汗量を減少させる手術)において
は、治療経過を観察するために、患者からの発汗状態を
手術前後に測定して、自律神経機能作用を確認する必要
がある。このような患者では、高域から低域までの発汗
量に渡って、幅広く精密に測定できることが必要とされ
ていた。
【0006】本発明は、上記した諸事情に鑑みてなされ
たもので、その目的は、測定感度を向上させつつ、安定
した湿度データを得ることができる局所蒸散量測定用モ
ジュール及び、局所蒸散量測定カプセルを提供するとこ
ろにある。
【0007】さて、この目的に加えて、次のような課題
がある。つまり、従来の局所発汗量測定カプセルは、例
えば、前腕やふくらはぎ等のように、比較的滑らかな皮
膚表面においての使用を予定されているものであった。
このため、例えば、眼面や膣壁面のように、凹凸のある
場所では、カプセル本体101の開口縁を表皮面に密着
させながら取り付けることが困難であった。本発明は、
この事情に鑑みてなされたものでもあり、その目的は、
凹凸のある場所においても表皮面に密着しつつ組み付け
ることができる局所蒸散量測定カプセルを提供するとこ
ろにある。
【0008】また、さらに、次の課題もある。従来の局
所発汗量測定カプセルでは、測定部分の表皮面に密着さ
せるために、両面テープ等を用いていた。このため、使
用感が悪く、一旦剥がした後に再使用する際には、カプ
セル本体101の開口縁部分を清掃し、再度両面テープ
等を施さねばならず煩わしい作業となっていた。本発明
は、この事情に鑑みてなされたものであって、その目的
は、カプセルを表皮面に密着させるために簡易に再使用
できる局所蒸散量測定カプセルを提供するところにあ
る。
【0009】こうして、本発明の大きな目的は、湿度デ
ータを安定して得ることができるとともに、表皮面への
密着性が良好かつ繰り返して使用することが簡易に行え
る局所蒸散量測定カプセルを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの請求項1の発明に係る局所蒸散量測定用モジュール
は、局所から発せられた水分を気体と混合させて、その
混合気体中の湿度を測定するためのカプセルに設けら
れ、前記混合気中の水分を測定する静電容量形湿度セン
サと、この静電容量形湿度センサに連結されて周波数信
号を出力する発信器とを備えたものであって、前記発信
器には、アナログ信号を出力する周波数アナログ信号変
換器が連結されていることを特徴とする。ここで、『局
所から発せられた水分』とは、例えば、皮膚表面におい
ては、ヒトの場合には汗腺からの発汗や隔膜等から蒸散
を、動物の場合には隔膜等からの蒸散をいう。また、眼
面においては、眼面表面からの蒸散を、さらに膣壁面に
おいては、粘液等を含むものである。さて、従来の技術
で示した局所発汗量連続測定装置では、データの低域部
分において、観測されるデータが不安定であったため、
予め湿度データの測定感度域を落とすという工夫を行っ
ていたことは前述した。本発明者は、この問題を解消す
るために、カプセル本体内に蒸散される水分を気体と十
分に混合するために、抵抗部や三次室を設けた。この結
果、蒸散された水分は気体と良く混合されるようになっ
た。ところが、これだけの改良では、解決されない問題
点が発見された。すなわち、カプセル本体から出力され
る電気信号は、発信器から出力される周波数信号であ
り、この信号は微弱かつデジタル様のものである。この
ため、周波数信号が電線を送信される間に、周囲の電磁
気や線間容量により周波数変動が生じやすくなってい
た。従来の局所発汗量測定カプセルでは、上述のように
測定感度域を落としていたため、このような問題点が露
わに表出してこなかったものと考えられる。そこで、こ
のような問題点を解決するために、この発明では、静電
容量形湿度センサと発信器と周波数アナログ信号変換器
とをモジュールとし、このモジュールからの出力信号を
アナログ信号とした。アナログ信号を伝達する場合に
は、デジタル様信号である周波数信号を伝達する場合よ
りも、周囲の電磁気や線間容量の影響を受け難いためで
ある。
【0011】請求項2の発明に係る局所蒸散量測定カプ
セルは、ヒトの表皮面に密着しつつ覆い付けるカプセル
本体には、前記表皮面から蒸散される水分を拡散混合さ
せる気体を流入させる気体流入口と、前記気体を前記カ
プセル本体から排出する気体排出口と、前記気体中に混
合された前記水分を測定する静電容量形湿度センサとが
備えられており、前記カプセル本体には、前記気体流入
口が開口し前記表皮面を覆う開口縁を備えた一次室と、
この一次室から第一区画壁によって区画されて前記表皮
面から隔離され前記気体排出口側に連結する二次室とが
備えられており、前記静電容量形湿度センサは前記二次
室側に設けられるとともに、前記第一区画壁には前記一
次室側から前記二次室側への気体の移動を許容する第一
気体移動口が設けられているものであって、前記第一気
体移動口には、前記一次室から前記二次室側への前記気
体の移動速度を平準化するための抵抗部が備えられてい
ることを特徴とする。
【0012】請求項3の発明は、請求項2に記載のもの
であって、前記静電容量形湿度センサは、前記二次室の
前記第一区隔壁側に設けられていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2または3に記載のものであ
って、前記気体排出口と前記二次室との間には、二次室
との境界を第二区画壁によって区画される三次室が設け
られ、前記第二区画壁には前記気体の移動を許容する第
二気体移動口が設けられていることを特徴とする。
【0013】請求項5の発明に係る局所蒸散量測定カプ
セルは、ヒトの表皮面に密着しつつ覆い付けるカプセル
本体には、前記表皮面から蒸散される水分を拡散混合さ
せる気体を流入させる気体流入口と、前記気体を前記カ
プセル本体から排出する気体排出口と、前記気体中に混
合された前記水分を測定する静電容量形湿度センサとが
備えられており、前記カプセル本体には、前記気体流入
口が開口し前記表皮面を覆う開口縁を備えた一次室と、
この一次室から第一区画壁によって区画されて前記表皮
面から隔離された二次室と、この二次室から第二区画壁
によって区画され前記気体排出口に連結する三次室が備
えられており、前記第一区画壁には前記一次室側から前
記二次室側への気体の移動を許容する第一気体移動口が
設けられるとともに、前記第二区画壁には前記二次室側
から前記三次室側への気体の移動を許容する第二気体移
動口が設けられているものであって、前記静電容量形湿
度センサは、前記三次室側に設けられるとともに、前記
第一気体移動口には、前記一次室から前記二次室側への
前記気体の移動速度を平準化するための抵抗部が備えら
れていることを特徴とする。
【0014】請求項6の発明は、請求項2〜5のいずれ
かに記載のものであって、前記静電容量形湿度センサに
は、周波数信号を出力する発信器が連結され、この発信
器には前記発信器から出力される周波数信号をアナログ
信号に変換する周波数アナログ信号変換器が連結されて
いるとともに、これら静電容量形湿度センサと発信器と
周波数アナログ信号変換器とは、前記カプセル本体に備
えられていることを特徴とする。
【0015】請求項7の発明は、請求項2〜6のいずれ
かに記載のものであって、前記カプセル本体が前記表皮
面に密着する前記開口縁は、被検査部位の形状に合わせ
て形成されていることを特徴とする。請求項8の発明
は、請求項2〜7のいずれかに記載のものであって、前
記カプセル本体には、このカプセル本体を前記被検査部
位に密着させた状態で取り付ける取付部材が備えられて
いることを特徴とする。
【0016】
【発明の作用および効果】請求項1の発明によれば、局
所蒸散量測定用モジュールから出力される信号は、アナ
ログ信号となっている。このため、従来のようにデジタ
ル様の周波数信号を出力した場合に比べて、周囲の電磁
気や線間容量の影響を受け難くなる。このため、例え
ば、このモジュールから出力される信号を電線により信
号処理用の装置に電送する場合には、この電線を長くす
ることができる。
【0017】請求項2の発明によれば、気体流入口か
ら、気体がカプセル本体の一次室内に流入する。この一
次室内において、気体は表皮面から蒸散される水分を拡
散混合し、第一区画壁に設けられた第一気体移動口を移
動して二次室側に移動する。そして、二次室に備えられ
た静電容量形湿度センサにより、気体に混合された水分
が測定される。気体流入口からカプセル本体内に流入さ
れる気体は、気体を移動させる機構によって脈動する場
合がある。そのような場合には、静電容量形湿度センサ
のデータをばらつかせる要因となる。このため、第一気
体移動口には、気体の移動速度を平準化するための抵抗
部が備えられており、湿度データを安定して得ることが
できる。
【0018】請求項3の発明によれば、静電容量形湿度
センサが第一区画壁側に設けられている。第一気体移動
口を通過して二次室側に送られた気体は、第一区隔壁に
対向する壁面に向かって流れることとなる。このため、
二次室の気体の流れが、静電容量形湿度センサによって
影響を受けることが少なくなり、従来のように、高湿度
の気体が淀んで結露する事態を避けやすくなる。請求項
4の発明によれば、二次室から出た気体は、第二気体移
動口を通過して三次室に入り、その後に気体排出口から
カプセル本体の外部に排出される。このように、気体が
二次室から気体排出口に至るまでに三次室があるため、
これがない場合に比べると、二次室における気体の均一
化の度合いが向上する。このため、湿度データの安定化
に寄与する。
【0019】請求項5の発明によれば、静電容量形湿度
センサは、三次室に備えられている。このため、一次室
から第一気体移動口の抵抗部を介して移動した気体は、
二次室において更に均一に混合されて、三次室に移動さ
れた気体中の湿度を測定することとなり、より安定した
湿度データを得ることができる。
【0020】請求項6の発明によれば、カプセル本体に
は、静電容量形湿度センサと発信器と周波数アナログ信
号変換器とが備えられている。このため、カプセル本体
からはアナログ信号が出力されるため、カプセル本体に
連結される電線を長くしても、周囲の電磁気や線間容量
によって、カプセル本体から出力される電気信号が影響
を受けることが少なくされている。こうして、低域レベ
ルでの水分の変動を安定して測定できるようになったた
め、湿度データの微少な変化を直ぐに検知することがで
きる。このため、従来のものに比べると、水分検出速度
を数倍程度、速くすることができる。
【0021】請求項7の発明によれば、例えば、眼面か
らの蒸散量や、膣壁面からの蒸散量を測定する場合に
は、これまでのように開口縁部分が水平のカプセルで
は、被検査部位に密着しながら取り付けることが非常に
困難である。このため、被検査部位の表面形状に合わせ
ながらカプセル本体の開口縁を形成することにより、こ
れまでは正確に測定することが難しかった部位の蒸散量
を測れる。請求項8の発明によれば、被検査部にカプセ
ル本体の開口縁を密着させた状態で、取付部材により取
り付ける。このようにすれば、容易にカプセル本体を被
検査部位に脱着することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]次に、本発明の
第1実施形態について、図1〜図5を参照しつつ詳細に
説明する。図1は、本実施形態の局所蒸散量測定カプセ
ル1の斜視図である。局所蒸散量測定カプセル1には、
例えば、合成樹脂により有底の円筒状に形成されたカプ
セル本体2が備えられている。このカプセル本体2の下
面側(被測定部に密着される面側)は開口されており、
この開口部分の開口縁3が表皮面6に覆い付けられるこ
とで、その表皮面6から蒸散される水分量を測定するも
のである。
【0023】カプセル本体2には、二本のライン4,5
が連結されている。このうち、上側のものは信号用ライ
ン4であり、その内部には複数の電線Wが収容されてい
る。また、下側のものは中空状の送風ライン5であり、
カプセル本体2に乾燥した気体を送風する。図2に示す
ように、カプセル本体2の内部は大きく三室に区分けさ
れている。すなわち、カプセル本体2の内部空間には、
カプセル本体2を高さ方向に区画するための二つの区画
壁7,8が備えられている。このうち、下側のものは、
第一区画壁7とされており、カプセル本体2の高さに対
して中間やや下方よりのところに設けられている。この
第一区画壁7より下側の空間において、カプセル本体2
の側壁2Bによって囲まれる空間が一次室9とされる。
【0024】また、上側の区画壁は、第二区画壁8とさ
れている。この第二区画壁8は、第一区画壁7と、カプ
セル本体2の上壁2Aとのほぼ中間位置に設けられてい
る。そして、第一区画壁7と第二区画壁8と側壁2Bと
で囲まれる空間が、二次室10とされる。この二次室1
0の内部には、静電容量形湿度センサ15(以下、「湿
度センサ15」という。)を備えた局所蒸散量測定用モ
ジュール16(後に詳述する)が設けられている。この
局所蒸散量測定用モジュール16は第一区画壁7の上面
側に備えられており、ここには電線Wが連結されて、信
号用ライン4に収容されている。さらに、第二区画壁8
と上壁2Aと側壁2Bとで囲まれる空間は、三次室11
とされる。
【0025】さて、送風ライン5の一端部分は、カプセ
ル本体2の側壁2Bを貫通するようにして、一次室9に
連通している。この開口する部分は、気体流入口12と
される。また、第一区画壁7において、気体流入口12
が設けられる位置から最も遠い位置付近には、第一気体
移動口13が備えられる。この第一気体移動口13は、
一次室9の気体が二次室10側に移動するのを許容する
ものである。第一気体移動口13には、本発明における
抵抗部に相当するフィルタ14が備えられている。この
フィルタ14は、二重構造のミクロン状孔子フィルタで
あり、一次室9からの気体の移動に際して、気体の移動
速度を平準化するためのものである。これは、次の要請
によるものである。気体を送風ライン5から一次室9に
供給するときには、例えば、コンプレッサ(図示せず)
により加圧された気体を使用する。このとき、コンプレ
ッサから均等な速度で気体が供給されれば良いのである
が、一般的には、気体の圧力が変化するため脈動した状
態となって供給される。このように、脈動した気体がそ
のまま二次室10に移動すると、湿度センサ15の測定
データもその脈動に連れて動揺してしまうため、信頼性
に欠けるものとなりやすい。このような事態を回避する
ためには、一次室9から二次室10への気体の移動が平
準化されればよい。
【0026】また、第二区画壁8において、第一気体移
動口13が設けられる位置から最も遠い位置付近には、
第二気体移動口18が設けられている。この第二気体移
動口18は小孔とされている。また、三次室11を形成
する側壁2Bにおいて、第二気体移動口18が設けられ
る位置から最も遠い位置には、カプセル本体2の外部に
連通する気体排出口17が設けられる。
【0027】ここで、カプセル本体2に供給された気体
がたどる道筋について説明する(大略は、図2におい
て、矢印にて示されるものである。)。気体流入口12
からは、一次室9の内部に気体が供給されてくる。一次
室9に供給された気体は、一次室9の内部を移動する間
に、表皮面6から蒸散される水分を混合し、第一気体移
動口13を通って二次室10に移動する。このとき、第
一気体移動口13には、フィルタ14が備えられている
ため、気体の脈動が軽減される。
【0028】次に、二次室10に移動した気体は、二次
室10を通って、第二気体移動口18から三次室11に
移動する。そして、三次室11の気体は、気体排出口1
7を通って外部に放出される。ここで、三次室11を設
けない場合に比べると、気体は、第二気体移動口18と
三次室11との二ヶ所で移動時における抵抗を受けるこ
とになる。このため、気体が湿度センサ15を通過する
ことに対して、湿度センサ15の後側で気体の通過速度
を平準化するために役立つことになる。こうして、湿度
センサ15の前後で、気体の通過速度が平準化されるた
め、湿度センサ15付近の気体の通過速度は安定化さ
れ、測定データに対して気体の脈動が与える影響が小さ
くなる。
【0029】なお、一次室9の中央には、カプセル本体
2の開口側に垂下する血流センサ19が備えられてい
る。また、一次室9において送風ライン5が開口する側
には、送風ライン5を挟む位置に一対の筒体24が、上
壁2Aから第一区画壁7及び第二区画壁8を貫通して取
り付けられており、この筒体24の内部には支持ばね2
0が備えられている。支持ばね20は圧縮方向に弾性変
形可能とされており、その先端には、表皮面6の温度を
測定するための温度センサ21が備えられている。温度
センサ21は、わずかにカプセル本体2の開口縁3より
も外側に突設した状態で組み付けられており、局所蒸散
量測定カプセル1が表皮面6に装着されたときには、表
皮面6に圧力を加えた状態で温度センサ21が表皮面6
に接触する。
【0030】次に、図4を参照しつつ、局所蒸散量測定
用モジュール16について説明する。局所蒸散量測定用
モジュール16には、湿度センサ(CX)15と、この
湿度センサ15に連結される発信器(OSC)22、及
びこの発信器22からの周波数信号をアナログの電圧信
号に変換する周波数電圧変換器(f/v)23(本発明
の「周波数アナログ信号変換器」に相当する。)が備え
られている。この局所蒸散量測定用モジュール16は、
全てカプセル本体2に備えられている。このため、電線
Wを介してカプセル本体2から出力されるものは、アナ
ログ信号である電圧とされている。
【0031】局所蒸散量測定用モジュール16の作用に
ついて説明すると、次の通りである。二次室10の内部
の気体中の湿度が変化すると、湿度センサ15によって
検出され、静電容量の変化として出力される。すると、
その変化は発信器22の周波数変化となって表れ、この
周波数変化は周波数電圧変換器23によって周波数反応
の電圧に変換される。
【0032】これにより、カプセル本体2から出力され
る信号はアナログ信号となり、周囲の電磁気や電線Wの
線間容量による影響を受け難くなる。このため、カプセ
ル本体2からの電線Wをより長く確保することができる
ようになった。これは特に、局所蒸散量測定カプセル1
を手術中の麻酔深度の経時的測定に応用しようとする場
合には、非常に使いやすいものとなる。すなわち、手術
中には、被験者である患者の回りには、手術者等や多く
の機器類が取り囲んだ状況であるため、局所蒸散量測定
カプセル1を少しでも遠くに載置する必要があるためで
ある。
【0033】なお、アナログ信号として、電圧信号の代
わりに電流変化の信号を出力することにより(すなわ
ち、周波数電圧変換器23の代わりに周波数電流変換器
を備える。)、さらに周囲の電磁気的影響を受け難くす
ることもできる。
【0034】次に、図5を参照しつつ、測定部25の構
成について説明する。この測定部25は、湿度データ、
気体流量データから入力される電気信号を解析、及び出
力するためのものである。上記した局所蒸散量測定カプ
セル1は、気体を送風するための送風ライン5に備えら
れている。この送風ライン5の基部側には、乾燥した気
体を送風ライン5に供給するための気体供給部Pが備え
られている。なお、気体供給部Pとしては、窒素ガスボ
ンベや、乾燥エアードライヤー等が使用できる。
【0035】この気体供給部Pと局所蒸散量測定カプセ
ル1との間には、第二静電容量形湿度センサ31と気体
流量センサ32とが備えられている。さて、測定部25
には、増幅部(AMP)26A,26B,26C、マル
チプレクサ(MPX)27、アナログデジタル変換器
(A/D)28、中央演算処理装置(CPU)29及び
入力装置(KEY)30等が備えられている。このうち
AMP26A,26B,26Cは、おのおの第二静電容
量形湿度センサ31、気体流量センサ32及び局所蒸散
量測定カプセル1からの信号を増幅してMPX27に伝
達し、MPX27はそれら三種類の信号を時分割的にA
/D28に送信する。また、A/D28では、MPX2
7からのアナログ信号をデジタル化してCPU29に入
力する。
【0036】次に、CPU29では、第二静電容量形湿
度センサ31の信号より得られる湿度データ(カプセル
本体2に供給される気体に元々含有されていた水分量)
から、局所蒸散量測定カプセル1の信号より得られる湿
度データを減算することにより皮膚からの蒸散水分値を
計算すると共に、この値に気体流量センサ32からの信
号による気流値を乗算することにより単位時間あたりの
蒸散量を計算する。そして、これらの数値をプリンタ3
3、ディスプレイ34に出力できるようになっている。
また、CPU29からは、この他に、デジタル信号を出
力するRS232Cポート35、及び、デジタルアナロ
グ変換器(D/A)36と増幅部(AMP)37とを介
してアナログ信号を出力できる。
【0037】次に、上記のように構成された第1実施形
態の作用及び効果について説明する。まず、カプセル本
体2の開口縁3を被験者の表皮面6に密着させながら装
着し、気体供給部Pから気体を供給する。すると送風ラ
イン5を介して気体がカプセル本体2の一次室9に供給
される。このとき、気体は第二静電容量形湿度センサ3
1と気体流量センサ32とを通過しており、局所蒸散量
測定カプセル1に送風される前の気体の湿度及び流量が
測定される。
【0038】一次室9では、表皮面6からの蒸散に伴う
水分と気体とが混合し、その混合気が第一気体移動口1
3から二次室10へと移行する。このとき、第一気体移
動口13には、気体の移動速度を平準化するためのフィ
ルタ14が備えられている。このため、気体は、一次室
9の内部で十分に表皮面6からの水分を混合して、均一
化された混合気とされる。そして、フィルタ14によ
り、混合気の移動速度の脈動が減少されながら、二次室
10に移動する。このとき、第一気体移動口13からの
気体の流れは、二次室10の上面側(第二区画壁8側)
に向かっている。このため、二次室10における気体の
流れは、第一区画壁7側に備えられている湿度センサ1
5によって大きく妨げられることなく円滑なものとな
る。
【0039】次に、二次室10に備えられた湿度センサ
15により混合気中の湿度が測定された後、混合気は第
二気体移動口18を通過して三次室11に送風される。
ここで、従来のように二次室10から直接に混合気が大
気に放出される場合に比べると、三次室11を設けた分
だけ混合気の脈動を規制できるようになっている。この
ため、湿度データの安定化に寄与できる。次いで、三次
室を通過した混合気は、気体排出口17から大気中に放
出される。
【0040】このように、第1実施形態によれば、第一
気体移動口13には、混合気の移動速度を平準化するた
めのフィルタ14が備えられているため、湿度データを
安定して得ることができる。
【0041】また、三次室11を設けたため、これがな
い場合に比べると、二次室10における気体の均一化の
度合いが向上し、湿度データの安定化に寄与する。
【0042】加えて、湿度センサ15が第一区画壁7側
に設けられている。第一気体移動口13を通過して二次
室10側に送られた気体は、第一区隔壁7に対向する第
二区隔壁8に向かって流れることとなる。このため、二
次室10の気体の流れが、湿度センサ15によって影響
を受けることが少なくなり、従来のように、高湿度の気
体が淀んで湿度センサ106に結露する事態を避けやす
くなる。さらに、カプセル本体2には、湿度センサ15
と発信器22と周波数電圧変換器23とが備えられてい
る。このため、従来のように発信器108と周波数電圧
変換器109との間に電線Wを配置した場合に比べる
と、周囲の電磁気や電線の線間容量により湿度データが
受ける影響が減少されており、より正確な湿度データを
得ることができる。この局所蒸散量測定カプセル1で
は、1平方センチメートルあたりの蒸散量が、0.00
1ミリグラムから測定が可能である。これは、従来のも
のに比べると、10倍以上の感度向上に相当する。ま
た、最大で1平方センチメートルあたりの蒸散量が、1
0ミリグラム程度まで測定可能である。こうして、低域
レベルでの水分の変動を安定して測定できるようになっ
たため、湿度データの微少な変化を直ぐに検知すること
ができる。このため、従来のものに比べると、水分検出
速度を数倍程度、速くすることができる。
【0043】なお、本実施形態において、気体排出口1
7の先端側に気体流量センサを備えることもできる。こ
のようにすれば、気体流量センサ32のデータとのずれ
を確認することにより、カプセル本体2、及びカプセル
本体2と表皮面6との装着部位からの気体の漏出を検知
することができる。
【0044】また、本発明における抵抗部は、本実施形
態のフィルタ14の他、例えば、第一気体移動口13
を、予めミクロン単位の孔部の集合体として形成してお
いてもよい。なお、本実施形態では、湿度センサ15と
発信器22と周波数電圧変換器23とをモジュール化
(一つの基板上に一体化させている)して検出回路16
を構成しているが、本発明によれば、全てを基板上に組
付ける必要はない。つまり、カプセル本体に、静電容量
形湿度センサと発信器と周波数アナログ信号変換器とが
備えられていればよい。また、本実施形態では、湿度セ
ンサ15を二次室10に備えたが、本発明によれば、三
次室に設けてもよい。そのようにすれば、一次室から第
一気体移動口の抵抗部を介して移動した気体は、二次室
において更に均一に混合されて、三次室に移動される。
こうして三次室の気体の湿度を測定することとなり、よ
り安定した湿度データを得ることができる。さらに、本
実施形態では、湿度センサ15への結露を防止するため
に、第一区隔壁7に湿度センサ15を備えた。しかしな
がら、従来技術においてはそもそも、後室103の壁面
のうち、気体の流れ路に凹部111が存在していること
が結露を発生させる原因であった。このため、結露の発
生を押さえるためには、湿度センサ15を二次室10の
第二区隔壁8側に備えた場合に、気体の流れ路が平坦面
となるようにしてもよい。例えば、第二区隔壁8に湿度
センサ15を埋め込む凹所を設けておき、ここに湿度セ
ンサ15を装着して、第二区隔壁8の二次室10側の壁
面が平坦となるようにしてもよい。
【0045】[第2実施形態]次に、本発明の第2実施
形態について、図6及び図7を参照しつつ説明する。な
お、本実施形態と第1実施形態とにおいて、同一の構成
には同一の符号を付して説明を省略する。
【0046】図7は、第2実施形態の局所蒸散量測定カ
プセル40を示したものである。カプセル本体41の内
部構造については、第1実施形態のカプセル本体2のも
のと同様であるため説明を省略する。この局所蒸散量測
定カプセル40は、眼面42からの蒸散量を測定するた
めのものである。カプセル本体41の開口縁43は、眼
面42の周囲の凹凸形状に合うようにして形成されてい
る。
【0047】つまり、詳細に説明すると次のようであ
る。カプセル本体41の正断面は、眼面42を覆い付け
可能な略楕円形状とされており、信号用ライン4と送風
ライン5とが連結される位置が、顔面44の端部(被測
定部位である眼面42が位置する側の耳側)にくるよう
に装着される。ここで、説明の便宜のため、開口縁43
のうち、ライン4,5が連結される位置の下端にある方
を耳側縁43Aといい、この耳側縁43Aから最も遠方
に位置するところを鼻側縁43Bという。耳側縁43A
は開口縁43の中で最も下方まで突設されており、この
耳側縁43Aから鼻側縁43Bにかけては、滑らかな曲
線で連結されている。また、耳側縁43Aから鼻側縁4
3Bに向かう曲線は、滑らかに上昇する形態を取るとと
もに、鼻側縁43Bの付近で再度下方に突設している。
【0048】この第2実施形態では、上記のように開口
縁43が眼面42の周囲形状に合わせて形成されている
ため、これまでは蒸散量を測定するために密着させつつ
装着することが難しかった被検査部位でも、正確に蒸散
量を測ることができる。
【0049】なお、本実施形態においては、眼面42の
周囲形状に合わせた開口縁43のみを開示したが、例え
ば、被検査部位として膣壁が選択されたときには、膣壁
面に合わせた開口縁形状(略円筒形の内部壁面に合わせ
た形状)とすることにより、膣壁面からの蒸散量を測定
できる。
【0050】[第3実施形態]次に、本発明の第3実施
形態について、図8及び図9を参照しつつ詳細に説明す
る。なお、本実施形態で用いられる局所蒸散量測定カプ
セル1は、第1実施形態に開示されたものと同一の構成
である。
【0051】図8は、局所蒸散量測定カプセル1の周囲
に取付部材50を備えたところを示すものである。この
取付部材50は、伸縮可能なゴム材により有底の円筒状
に形成されており、丁度指サック状とされている。図8
に示された状態から、指51を取付部材50の内部に挿
入することにより、指51の表皮面に局所蒸散量測定カ
プセル1の開口縁を密着させた状態にする(図9を参
照)。すると、取付部材50の力により、局所蒸散量測
定カプセル1が所定の位置に押し付けられながら装着さ
れる。この取付部材50は、伸縮可能であるため、脱離
操作及び再使用の脱着も簡易である。
【0052】第3実施形態では、局所蒸散量測定カプセ
ルを指先に装着する場合の取付部材のみを示している
が、本発明によれば、次のような取付部材でもよい。 (1)局所蒸散量測定カプセルを腕や足に装着する場合
には、伸縮可能な材料により円筒状の取付部材を用いて
もよい。 (2)また、局所蒸散量測定カプセルにベルトを備え
て、取付部材としてもよい。 なお、本実施形態では、局所蒸散量測定用モジュール及
び局所蒸散量測定カプセルは、ヒトの表皮面から発せら
れる水分の測定のみに使用した。しかしながら、本発明
によれば、この他にも水分計、露天計、湿度計等にも用
いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態における局所蒸散量測定カプセ
ルの斜視図
【図2】 局所蒸散量測定カプセルの側断面図
【図3】 局所蒸散量測定カプセルの下面図
【図4】 局所蒸散量測定カプセルの局所蒸散量測定用
モジュールの構成を示す図
【図5】 測定部の構成を示す図
【図6】 第2実施形態における局所蒸散量測定カプセ
ルの使用状態における図
【図7】 局所蒸散量測定カプセルの斜視図
【図8】 第3実施形態における局所蒸散量測定カプセ
ルの使用前の斜視図
【図9】 局所蒸散量測定カプセルの使用状態での斜視
【図10】 従来例における局所蒸散量測定カプセルの
構成を示す図
【図11】 従来例における局所蒸散量測定カプセルの
構成を示す側断面図
【符号の説明】
1,40…局所蒸散量測定カプセル 2…カプセル本体 3…開口縁 6…表皮面(被検査部位) 7…第一区画壁 8…第二区画壁 9…一次室 10…二次室 11…三次室 12…気体流入口 13…第一気体移動口 14…フィルタ(抵抗部) 15…静電容量形湿度センサ 16…局所蒸散量測定用モジュール 17…気体排出口 18…第二気体移動口 22…発信器 23…周波数電圧変換器(周波数アナログ信号変換器) 50…取付部材 51…指(被検査部位)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 局所から発せられた水分を気体と混合さ
    せて、その混合気体中の湿度を測定するためのカプセル
    に設けられ、前記混合気中の水分を測定する静電容量形
    湿度センサと、この静電容量形湿度センサに連結されて
    周波数信号を出力する発信器とを備えた局所蒸散量測定
    用モジュールであって、 前記発信器には、アナログ信号を出力する周波数アナロ
    グ信号変換器が連結されていることを特徴とする局所蒸
    散量測定用モジュール。
  2. 【請求項2】 ヒトの表皮面に密着しつつ覆い付けるカ
    プセル本体には、前記表皮面から蒸散される水分を拡散
    混合させる気体を流入させる気体流入口と、前記気体を
    前記カプセル本体から排出する気体排出口と、前記気体
    中に混合された前記水分を測定する静電容量形湿度セン
    サとが備えられており、前記カプセル本体には、前記気
    体流入口が開口し前記表皮面を覆う開口縁を備えた一次
    室と、この一次室から第一区画壁によって区画されて前
    記表皮面から隔離され前記気体排出口側に連結する二次
    室とが備えられており、前記静電容量形湿度センサは前
    記二次室側に設けられるとともに、前記第一区画壁には
    前記一次室側から前記二次室側への気体の移動を許容す
    る第一気体移動口が設けられている局所蒸散量測定カプ
    セルであって、 前記第一気体移動口には、前記一次室から前記二次室側
    への前記気体の移動速度を平準化するための抵抗部が備
    えられていることを特徴とする局所蒸散量測定カプセ
    ル。
  3. 【請求項3】 前記静電容量形湿度センサは、前記二次
    室の前記第一区隔壁側に設けられていることを特徴とす
    る請求項2記載の局所蒸散量測定カプセル。
  4. 【請求項4】 前記気体排出口と前記二次室との間に
    は、二次室との境界を第二区画壁によって区画される三
    次室が設けられ、前記第二区画壁には前記気体の移動を
    許容する第二気体移動口が設けられていることを特徴と
    する請求項2または3記載の局所蒸散量測定カプセル。
  5. 【請求項5】 ヒトの表皮面に密着しつつ覆い付けるカ
    プセル本体には、前記表皮面から蒸散される水分を拡散
    混合させる気体を流入させる気体流入口と、前記気体を
    前記カプセル本体から排出する気体排出口と、前記気体
    中に混合された前記水分を測定する静電容量形湿度セン
    サとが備えられており、前記カプセル本体には、前記気
    体流入口が開口し前記表皮面を覆う開口縁を備えた一次
    室と、この一次室から第一区画壁によって区画されて前
    記表皮面から隔離された二次室と、この二次室から第二
    区画壁によって区画され前記気体排出口に連結する三次
    室が備えられており、前記第一区画壁には前記一次室側
    から前記二次室側への気体の移動を許容する第一気体移
    動口が設けられるとともに、前記第二区画壁には前記二
    次室側から前記三次室側への気体の移動を許容する第二
    気体移動口が設けられている局所蒸散量測定カプセルで
    あって、 前記静電容量形湿度センサは、前記三次室側に設けられ
    るとともに、 前記第一気体移動口には、前記一次室から前記二次室側
    への前記気体の移動速度を平準化するための抵抗部が備
    えられていることを特徴とする局所蒸散量測定カプセ
    ル。
  6. 【請求項6】 前記静電容量形湿度センサには、周波数
    信号を出力する発信器が連結され、この発信器には前記
    発信器から出力される周波数信号をアナログ信号に変換
    する周波数アナログ信号変換器が連結されているととも
    に、これら静電容量形湿度センサと発信器と周波数アナ
    ログ信号変換器とは、前記カプセル本体に備えられてい
    ることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の局
    所蒸散量測定カプセル。
  7. 【請求項7】 前記カプセル本体が前記表皮面に密着す
    る前記開口縁は、被検査部位の形状に合わせて形成され
    ていることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載
    の局所蒸散量測定カプセル。
  8. 【請求項8】 前記カプセル本体には、このカプセル本
    体を前記被検査部位に密着させた状態で取り付ける取付
    部材が備えられていることを特徴とする請求項2〜7の
    いずれかに記載の局所蒸散量測定カプセル。
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