JPH11290080A - アカバネウイルスs rnaの全塩基配列と異常産関連ウイルス病遺伝子診断のためのプライマー配列 - Google Patents

アカバネウイルスs rnaの全塩基配列と異常産関連ウイルス病遺伝子診断のためのプライマー配列

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JPH11290080A
JPH11290080A JP10104420A JP10442098A JPH11290080A JP H11290080 A JPH11290080 A JP H11290080A JP 10104420 A JP10104420 A JP 10104420A JP 10442098 A JP10442098 A JP 10442098A JP H11290080 A JPH11290080 A JP H11290080A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 アカバネウイルスS RNAの塩基配列とア
イノウイルスS RNAの塩基配列との間で配列の異なる部
分に基づいて作製したプライマーを用いたPCRによ
り、アカバネウイルス感染及びアイノウイルス感染を判
別する方法である。 【効果】 アカバネウイルス感染及びアイノウイルス感
染を簡易かつ感度よく判別することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウシ、ヒツジ、ヤ
ギ等の動物におけるアカバネウイルス及びアイノウイル
ス病の遺伝子診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ウシ、ヒツジ、ヤギ等の哺乳動物に流
産、死産、早産等の異常産を引き起こすウイルスとし
て、わが国ではアカバネウイルス、カスバウイルス、牛
ウイルス性下痢ウイルス及びアイノウイルスが知られて
いる。これらのウイルスのうち、アカバネウイルス及び
アイノウイルスは分類学上同じウイルス群(ブニヤウイ
ルス科)に属する。
【0003】ブニヤウイルス科に属するウイルスの遺伝
子は、3分節に分かれた、マイナスの1本鎖RNAであ
り、分子量の大きい方からL(large)、M(mediu
m)、S(small)と命名されている。それぞれのRNA
はL蛋白、G1とG2の糖蛋白、N蛋白をコードしてい
ることが知られており、また各分節の両末端の8〜13の
ヌクレオチドは同属間でよく保存され、3'末端と5'末端
は相補的でパンハンドル構造を形成することが知られて
いる。
【0004】アカバネウイルスとアイノウイルスとは性
状が酷似しているため、アカバネウイルス感染とアイノ
ウイルス感染との判別は容易ではない。一方、アカバネ
ウイルス感染とアイノウイルス感染とを判別すること
は、ウイルス病の治療において重要であるとともに、ウ
イルス病の流行を予測する上でも非常に重要である。
【0005】従来、アカバネウイルス感染とアイノウイ
ルス感染との判別は、血清学的診断によって行われてい
た。
【0006】しかし、この方法では、異状を呈した子ウ
シ等の初乳未摂取の血清が必要であること、血清反応自
体にも細胞が必要であること、感染の有無の判別に1週
間以上の期間を要すること等、操作が煩雑で判別に長期
間を要するという問題点があった。そこで、ウシ、ヒツ
ジ、ヤギ等の動物におけるアカバネウイルス感染とアイ
ノウイルス感染とを、簡易かつ精度よく判別できる方法
の開発が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ウシ、ヒツ
ジ、ヤギ等の動物におけるアカバネウイルス感染及びア
イノウイルス感染を簡易かつ精度よく判別できる方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究した結果、アカバネウイルスの
S RNAの全塩基配列を決定することに成功し、このアカ
バネウイルスのS RNAの塩基配列と既に公知であるアイ
ノウイルスのS RNAの塩基配列とを比較することによ
り、両塩基配列の異なる部分を明らかにした。そして、
この塩基配列の違いに基づいて、アカバネウイルS RNA
を特異的に増幅できるRT-PCR及びnested PCR用プライマ
ー、並びにアイノウイルスS RNAを特異的に増幅できるR
T-PCR及びnested PCR用プライマーを作製し、本発明を
完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、以下の工程: (a)対象動物の細胞及び/又は血液からRNAを含有
する試料を調製する工程、(b)上記試料に対して、ア
カバネウイルスS RNAに特異的に結合するプライマーを
用いたRT-PCRを行う工程、及び(c)工程(b)で得ら
れる増幅断片の有無により、対象動物がアカバネウイル
スに感染しているか否かを判別する工程、を含んでなる
ことを特徴とする、アカバネウイルス感染の判別方法で
ある。
【0010】また、本発明は、上記プライマーが、次の
2種のプライマー: 5'− TAACTACGCATTGCAATGGC −3' 5'− TAAGCTTAGATCTGGATACC −3' であることを特徴とする上記判別方法である。さらに、
本発明は、上記工程(b)において、RT-PCR産物に対し
て、次の2種のプライマー: 5'− GAAGGCCAAGATGGTCTTAC −3' 5'− GGCATCACAATTGTGGCAGC −3' を用いたnested PCRをさらに行うことを特徴とする上記
判別方法である。
【0011】さらに、本発明は、上記工程(c)におい
て、工程(b)で得られる増幅断片を制限酵素で処理
し、その制限断片長多型により、対象動物がアカバネウ
イルスに感染しているか否かを判別することを特徴とす
る上記判別方法である。さらに、本発明は、以下の工
程: (a)対象動物の細胞及び/又は血液からRNAを含有
する試料を調製する工程、(b)上記試料に対して、ア
イノウイルスS RNAに特異的に結合するプライマーを用
いたRT-PCRを行う工程、及び(c)工程(b)で得られ
る増幅断片の有無により、対象動物がアイノウイルスに
感染しているか否かを判別する工程、を含んでなること
を特徴とする、アイノウイルス感染の判別方法である。
【0012】さらに、本発明は、上記プライマーが、次
の2種のプライマー: 5'− CCCAACTCAATTTCGATACC −3' 5'− TTTGGAACACCATACTGGGG −3' であることを特徴とする上記判別方法である。さらに、
本発明は、上記工程(b)において、RT-PCR産物に対し
て、次の2種のプライマー: 5'− CCATCGTCTCTCAGGATATC −3' 5'− ACAGCATTGAAGGCTGCACG −3' を用いたnested PCRをさらに行うことを特徴とする上記
判別方法である。さらに、本発明は、上記工程(c)に
おいて、工程(b)で得られる増幅断片を制限酵素で処
理し、その制限断片長多型により、対象動物がアイノウ
イルスに感染しているか否かを判別することを特徴とす
る上記判別方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 1.アカバネウイルス感染の判別方法 本発明のアカバネウイルス感染の判別方法は、以下の工
程: (a)対象動物の細胞及び/又は血液からRNAを含有
する試料を調製する工程、(b)上記試料に対して、ア
カバネウイルスS RNAに特異的に結合するプライマーを
用いたRT-PCRを行う工程、及び(c)工程(b)で得ら
れる増幅断片の有無により、対象動物がアカバネウイル
スに感染しているか否かを判別する工程、を含んでなる
ことを特徴とする。
【0014】以下、各工程ごとに説明する。 (1)工程(a) 工程(a)は、対象動物の細胞及び/又は血液からRN
Aを含有する試料を調製する工程である。工程(a)に
おける対象動物とは、アカバネウイルス感染の有無を判
別しようとする動物を意味する。対象動物は、アカバネ
ウイルスに感染し得る動物である限り特に限定されず、
いかなる動物であってもよい。このような対象動物とし
ては、例えば、ウシ、ヒツジ、ヤギ、マウス、ハムスタ
ー、ニワトリ胎児等が挙げられる。
【0015】工程(a)で使用する対象動物の細胞及び
/又は血液は、対象動物に由来する限り特に限定され
ず、いかなる組織由来の細胞及び/又は血液であっても
よい。このような細胞及び/又は血液としては、例え
ば、脳、心臓、肺、脾臓、腎臓、肝臓等の組織由来の細
胞及び/又は血液を使用することができる。対象動物の
細胞及び/又は血液は、対象動物から常法に従って採取
することができる。また、対象動物の血液は、蚊、ヌカ
カ等の吸血昆虫材料から常法に従って採取することもで
きる。
【0016】工程(a)で調製するRNAを含有する試
料とは、対象動物の細胞及び/又は血液由来のRNAを
含有する試料を意味する。従って、RNAを含有する試
料には、アカバネウイルスゲノムRNAが含有される限
り、いかなるRNA、DNA、タンパク質等が含有され
ていてもよい。また、RNAを含有する試料は、常法に
従って精製してもよい。
【0017】対象動物の細胞及び/又は血液からのRN
Aを含有する試料の調製は、常法に従って行うことがで
きる。例えば、対象動物の細胞及び/又は血液を破砕
し、可溶化剤によって可溶化した後、変性剤によってタ
ンパク質を除去し、エタノール等によって沈殿させるこ
とによって、対象動物の細胞からRNAを含有する試料
を調製することができる。
【0018】(2)工程(b) 工程(b)は、上記試料に対して、アカバネウイルスS
RNAに特異的に結合するプライマーを用いたRT-PCRを行
う工程である。工程(b)で使用するプライマーは、ア
カバネウイルスS RNAに特異的に結合する限り、その塩
基配列は特に限定されない。このようなプライマーの塩
基配列は、例えば、アカバネウイルスS RNAの塩基配列
とアイノウイルスS RNAの塩基配列との間で塩基配列の
異なる部分に基づいて決定することができる。ここで、
両ウイルスS RNAの塩基配列の間で塩基配列の異なる部
分を図1に示す。図1中、両ウイルスS RNAの塩基配列
が同一である部分は「:」によって表され、異なる部分
は空欄によって表される。従って、図1に示される両ウ
イルスS RNAの塩基配列の異なる部分を適宜選択するこ
とにより、アカバネウイルスS RNAに特異的に結合する
プライマーの塩基配列を決定することができる。
【0019】アカバネウイルスS RNAに特異的に結合す
るプライマーとしては、例えば、次の2種のプライマ
ー: 5'− TAACTACGCATTGCAATGGC −3' 5'− TAAGCTTAGATCTGGATACC−3' を例示することができる。
【0020】これらのプライマーのうち、5'− TAACTAC
GCATTGCAATGGC −3'は、アカバネウイルスS RNAの19〜3
8番目の塩基配列に相補的であり、5'− TAAGCTTAGATCTG
GATACC −3'は、アカバネウイルスS RNAの相補鎖の721
〜740番目の塩基配列に相補的である。従って、これら
のプライマーは、アカバネウイルスゲノムS RNAに特異
的に結合する。アカバネウイルスS RNAに特異的に結合
するプライマーは、例えば、常法に従って化学合成する
ことができる。
【0021】上記試料に対して、アカバネウイルスS RN
Aに特異的に結合するプライマーを用いたRT-PCRを行う
ことにより、試料中にアカバネウイルスS RNAが含有さ
れている場合には、アカバネウイルスS RNAを特異的に
増幅することができる。アカバネウイルスS RNAに特異
的に結合するプライマーを用いたRT-PCRは、常法に従っ
て行うことができる。RT-PCRの条件は、アカバネウイル
スS RNAに特異的に結合するプライマーを用いる限り特
に限定されない。
【0022】工程(b)において、アカバネウイルスS
RNAに特異的に結合するプライマーを用いたRT-PCRによ
り得られるRT-PCR産物に対して、RT-PCR産物に特異的に
結合するプライマーを用いたnested PCRをさらに行うこ
とが好ましい。例えば、RT−PCRのプライマーとして5'
− TAACTACGCATTGCAATGGC −3'及び5'− TAAGCTTAGATCT
GGATACC−3'を使用した場合には、nested PCRのプライ
マーとして、次の2種のプライマー: 5'− GAAGGCCAAGATGGTCTTAC −3' 5'− GGCATCACAATTGTGGCAGC −3' を用いることができる。
【0023】これらのプライマーのうち、5'− GAAGGCC
AAGATGGTCTTAC −3'は、アカバネウイルスS RNAの177〜
196番目の塩基配列に相補的であり、5'− GGCATCACAATT
GTGGCAGC −3'は、アカバネウイルスS RNAの相補鎖の38
8〜407番目の塩基配列に相補的である。従って、これら
のプライマーは、RT-PCR産物に特異的に結合する。RT-P
CR産物に特異的に結合するプライマーは、例えば、常法
に従って化学合成することができる。
【0024】RT-PCR産物に対して、RT-PCR産物に特異的
に結合するプライマーを用いたnested PCRを行うことに
より、RT-PCR産物は特異的に増幅される。これにより、
目的の領域以外に由来する産物を除去することができ
る。RT-PCR産物に特異的に結合するプライマーを用いた
nested PCRは、常法に従って行うことができる。nested
PCRの条件は、RT-PCR産物に特異的に結合するプライマ
ーを用いる限り特に限定されない。
【0025】(3)工程(c) 工程(c)は、工程(b)で得られる増幅断片の有無に
より、対象動物がアカバネウイルスに感染しているか否
かを判別する工程である。増幅断片の有無の確認は、常
法に従って行うことができる。例えば、電気泳動により
増幅断片の有無を確認することができる。
【0026】増幅断片の有無の確認の結果、増幅断片が
存在する場合には、対象動物がアカバネウイルスに感染
している可能性が高いと判別することができる。例え
ば、プライマーとして5'− TAACTACGCATTGCAATGGC −3'
及び5'− TAAGCTTAGATCTGGATACC−3'を用いたRT-PCRを
行った結果、増幅断片が得られた場合には、対象動物が
アカバネウイルス又はTinarooウイルスに感染している
可能性が高い。また、増幅断片の有無の確認の結果、増
幅断片が存在しない場合には、対象動物がアカバネウイ
ルスに感染していない可能性が高いと判別することがで
きる。特に、nested PCRを行った後、増幅断片が存在し
ない場合には、対象動物がアカバネウイルスに感染して
いない可能性が極めて高い。
【0027】対象動物がアカバネウイルスに感染してい
るか否かをさらに精度よく判別するために、増幅断片が
アカバネウイルスS RNAに由来することを確認すること
が好ましい。増幅断片がアカバネウイルスS RNAに由来
することを確認する方法としては、例えば、増幅断片を
制限酵素で処理して得られる制限断片長多型解析を行う
方法が挙げられる。
【0028】この際使用する制限酵素としては、増幅断
片を切断し制限断片長多型を示し得るものであれば特に
限定されない。このような制限酵素としては、例えば、
アカバネウイルスS RNA由来の増幅断片を切断し得る制
限酵素(例えば、Hph I等)やアカバネウイルスS RNA由
来の増幅断片を切断し得ない制限酵素(例えば、Bst EI
I等)を使用することができる。これらの制限酵素は、
単独で使用してもよいが、2種以上を組み合わせて使用
することが望ましい。
【0029】増幅断片を制限酵素で処理して得られる制
限断片長多型は、例えば、サザンブロット法により検出
することができる。増幅断片を制限酵素で処理して得ら
れる制限断片長多型により、増幅断片がアカバネウイル
スゲノムRNAを鋳型として増幅した断片であるか否か
を判別することができる。従って、制限断片長多型によ
り、試料中にアカバネウイルスゲノムRNAが含有され
ているか否かを判別することができ、これにより対象動
物がアカバネウイルスに感染しているか否かをさらに精
度よく判別することができる。
【0030】2.アイノウイルス感染の判別方法 本発明のアイノウイルス感染の判別方法は、以下の工
程: (a)対象動物の細胞及び/又は血液からRNAを含有
する試料を調製する工程、(b)上記試料に対して、ア
イノウイルスS RNAに特異的に結合するプライマーを用
いたRT-PCRを行う工程、及び(c)工程(b)で得られ
る増幅断片の有無により、対象動物がアイノウイルスに
感染しているか否かを判別する工程、を含んでなること
を特徴とする。
【0031】以下、各工程ごとに説明する。 (1)工程(a) 工程(a)は、対象動物の細胞及び/又は血液からRN
Aを含有する試料を調製する工程である。工程(a)
は、上記アカバネウイルス感染の判別方法の工程(a)
と同様にして行うことができる。
【0032】(2)工程(b) 工程(b)は、上記試料に対して、アイノウイルスS RN
Aに特異的に結合するプライマーを用いたRT-PCRを行う
工程である。工程(b)は、プライマーとしてアイノウ
イルスS RNAに特異的に結合するプライマーを使用してR
T-PCRを行う点を除けば、上記アカバネウイルス感染の
判別方法の工程(b)と同様にして行うことができる。
【0033】工程(b)で使用するプライマーは、アイ
ノウイルスS RNAに特異的に結合する限り、その塩基配
列は特に限定されない。このようなプライマーの塩基配
列は、例えば、アカバネウイルスS RNAの塩基配列とア
イノウイルスS RNAの塩基配列との間で塩基配列の異な
る部分に基づいて決定することができる。両ウイルスSR
NAの塩基配列の間で塩基配列の異なる部分を図1に示
す。従って、図1に示される両ウイルスS RNAの塩基配
列の異なる部分を適宜選択することにより、アイノウイ
ルスS RNAに特異的に結合するプライマーの塩基配列を
決定することができる。
【0034】アイノウイルスS RNAに特異的に結合する
プライマーとしては、例えば、次の2種のプライマー: 5'− CCCAACTCAATTTCGATACC −3' 5'− TTTGGAACACCATACTGGGG −3’ を例示することができる。
【0035】これらのプライマーのうち、5’− CCCAA
CTCAATTTCGATACC −3'はアイノウイルスS RNAの132〜15
1番目の塩基配列に相補的であり、5'− TTTGGAACACCATA
CTGGGG−3'はアイノウイルスS RNAの相補鎖の761〜780
番目の塩基配列に相補的である。従って、これらのプラ
イマーは、アイノウイルスS RNAに特異的に結合する。
【0036】また、工程(b)において、アイノウイル
スS RNAに特異的に結合するプライマーを用いたRT-PCR
により得られるRT-PCR産物に対して、RT-PCR産物に特異
的に結合するプライマーを用いたnested PCRをさらに行
うことが好ましい。例えば、RT-PCRのプライマーとして
5'− CCCAACTCAATTTCGATACC −3'及び5'−TTTGGAACACCA
TACTGGGG −3'を使用した場合には、nested PCRのプラ
イマーとして、次の2種のプライマー: 5'− CCATCGTCTCTCAGGATATC −3' 5'− ACAGCATTGAAGGCTGCACG −3' を用いることができる。
【0037】これらのプライマーのうち、5'− CCATCGT
CTCTCAGGATATC −3'はアイノウイルスS RNAの313〜332
番目の塩基配列と相補的であり、5'− ACAGCATTGAAGGCT
GCACG−3'はアイノウイルスS RNAの相補鎖の638〜657番
目の塩基配列と相補的である。従って、これらのプライ
マーは、RT-PCR産物に特異的に結合する。
【0038】(3)工程(c) 工程(c)は、工程(b)で得られる増幅断片の有無に
より、対象動物がアイノウイルスに感染しているか否か
を判別する工程である。工程(c)は、上記アカバネウ
イルス感染の判別方法の工程(c)と同様にして行うこ
とができる。増幅断片の有無の確認の結果、増幅断片が
存在する場合には、対象動物がアイノウイルスに感染し
ている可能性が高いと判別することができる。例えば、
プライマーとして5'− CCCAACTCAATTTCGATACC −3'及び
5'− TTTGGAACACCATACTGGGG−3'を用いたRT-PCRを行
い、増幅断片が得られた場合には、対象動物がアイノウ
イルス又はPeatonウイルスに感染している可能性が高
い。
【0039】また、増幅断片の有無の確認の結果、増幅
断片が存在しない場合には、対象動物がアイノウイルス
に感染していない可能性が高いと判別することができ
る。特に、nested PCRを行った後、増幅断片が存在しな
い場合には、対象動物がアイノウイルスに感染していな
い可能性が極めて高い。工程(c)において、対象動物
がアイノウイルスに感染しているか否かをさらに精度よ
く判別するために、増幅断片がアイノウイルスS RNAに
由来することを確認することが好ましい。
【0040】増幅断片がアイノウイルスS RNAに由来す
ることを確認する方法としては、例えば、増幅断片を制
限酵素で処理して得られる制限断片長多型解析を行う方
法が挙げられる。この際使用する制限酵素としては、増
幅断片を切断し制限断片長多型を示し得るものであれば
特に限定されない。このような制限酵素としては、例え
ば、アイノウイルスS RNA由来の増幅断片を切断し得る
制限酵素(例えば、Ava II、Eco RI、Hae II等)を使用
することができる。
【0041】
【実施例】以下、具体例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。 〔実施例1〕アカバネウイルスS RNAの全塩基配列の決
定 (1)アカバネウイルスS RNAの抽出 HmLu-1細胞中で増殖させたアカバネウイルスOBE-1株
を、ショ糖密度勾配遠心分離法によって精製した。精製
したアカバネウイルスOBE-1株にSDSを添加した後、フェ
ノール抽出によりRNAを抽出し、エタノール沈殿によ
りRNAを回収した。
【0042】このRNAを、水酸化メチル水銀10mMを含
有する1%アガロースゲル上に分離した。臭化エチジウ
ムで染色した後、S RNAを含むバンドを切り出し、フェ
ノールを用いて溶解、抽出した。次いで、RNAをエタ
ノール沈殿した。これにより、アカバネウイルスS RNA
が得られた。
【0043】(2)アカバネウイルスS RNAの塩基配列
決定 上記(1)で得られた5μgの精製S RNAの3'末端にポ
リA鎖を付加した。
【0044】ポリA鎖の付加は、ATP及びポリアデニル
酸(ポリA)ポリメラーゼを使用して、Sippelの方法
(Sippel,A.E. European Journal of Biochemistry 3
7.31-40(1973))に従って行った。ポリA鎖を付加した
S RNAをSephadex G-50カラムで精製し、オリゴ(dT)
を用いてcDNA合成キット(Amersham社)により2本
鎖cDNAを合成した。
【0045】合成した2本鎖cDNAの3'末端に、ター
ミナルデオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼを用
いてデオキシシチジル酸を付加し、PstIで切断しデオキ
シグアニン鎖を3'末端に付加したpBR322(Bethesda Res
earch Laboratories社)中へクローニングした。このプ
ラスミドを用いてMC1061細胞を形質転換した後、ウイル
スRNAを含むプラスミドを保有するクローンを回収
し、cDNAプローブを用いたハイブリダイゼーション
によりスクリーニングした(Bishop,d.H.Lら.,Nucleic
Acids Research 10. 3703-3713 (1982)参照)。最も大
きいクローン(789ヌクレオチド長)の塩基配列をマキ
サム・ギルバート法により決定した。
【0046】以上により塩基配列決定されたcDNAは
完全長ではなかったため、既に報告されている他の同族
ウイルスのS RNAの塩基配列を基にして、5'末端の塩基
配列を推定し、合成プライマーを用いたRT-PCRにより残
りの塩基配列を決定した。すなわち、ブニヤウイルス科
に属するウイルスは、相補的な末端配列(9位にはミス
マッチ(UとG)がある)を有することが知られている
(Elliott,R.M. Journal of General Virology 71.501-
522 (1990);Elliott,R.M.ら Current Topics in Micr
obiology and Immunology 169. 91−141 (1991))。ま
た、アイノウイルスS RNAに関するデータにより、3'末
端及び5'末端の約25残基の配列は類似している(但し、
9位には1つのミスマッチがあり、ゲノムセンスRNAの
5'末端から10位には1個のヌクレオチドが付加されてい
る)ことが明らかとなっている(Akashi,H.ら Virus Re
search 1.51-63 (1984))。
【0047】そこで、2種のreverseプライマーを合成
した。すなわち、ブニヤウイルス共通型としてプライマ
ーAKSRS:5'-AGTAGTGTGCTCCAC-3'、アイノウイルス型と
してプライマーAKSRL:5'-AGTAGTGTGGCTCCAC-3'を合成
した。RT-PCRによるアカバネウイルスS RNAの5'末端の
増幅は、forwardプライマーAKSF19:TAACTACGCATTGCAATG
GC-3'、及び上記2種のreverseプライマー(AKSRS及びAK
SRL)によって行った。このforwardプライマーは、アカ
バネウイルスS RNAの19-38残基に対応する。
【0048】RT-PCRは、GeneAmp熱安定性rTth逆転写酵
素RNAPCRキット(Perkin-Elmer Cetus社)を使用
し、最終容量100μl中で、94℃で30秒、55℃で30秒及び
72℃で1分を1サイクルとし、これを25サイクル行った。
reverseプライマーとしてAKSRSを使用した場合のRT−PC
R産物の量は、reverseプライマーとしてAKSRLを使用し
た場合の4倍以上であった(データは示さず)。このRT-
PCRの結果から、アカバネウイルスS RNAの5'末端配列
は、「・・・CACCUCGUGUGAUGA」であると結論した。
【0049】従って、forwardプライマー及びreverseプ
ライマーとしてAKSF19及びAKSRSを用いて得られたRT-PC
R産物を、TAクローニングキット(Invitrogen社)を
使用して直接プラスミドベクターpCRII中へクローニ
ングし、373SDNAシークエンサー(Applied Biosyst
ems社)を使用してその塩基配列を決定した。決定され
たcDNAの塩基配列を、配列番号1に示す。なお、配
列番号1記載の塩基配列は、ポジティブ鎖cDNAの塩
基配列により記載してある。
【0050】〔実施例2〕プライマーの作製 実施例1で決定されたアカバネウイルスOBE-1株のS RNA
の塩基配列と既に公知であるアイノウイルスJaNAr28株
のS RNAの塩基配列(Akashi,H.ら Virus Research 1.51
-63 (1984))とを比較し、両者間で相同性の低い部分を
コンピュータープログラム(GENETYXプログラム(Softw
are Development社))を用いて検索した。この結果に
基づき、プライマーをOligo 1000 DNA Synthesizer(Be
ckman社)により合成した。合成したプライマーの塩基
配列、及び対応するウイルスS RNA中の位置を以下の表
1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】〔実施例3〕ウイルスS RNA特異的プライ
マーを使用したRT-PCR及びnested PCRによるウイルスS
RNAの検出 (1)RNAの抽出 アカバネウイルスとしてOBE-1株を、アイノウイルスと
してJaNAr28株を使用した。
【0053】また、上記プライマーの特異性を確認する
ために、アカバネウイルス及びアイノウイルスと同一の
ウイルス群(シンブ(Simbu)血清群ウイルス)に属す
る5種のウイルス、すなわちDouglas(DOU)ウイルスのCS
IRO150株(Division of Animal Health, Australia)、
Peaton(PEA)ウイルスのCSIRO110株(Division of Anima
l Health, Australia)、Tinaroo(TIN)ウイルスのCSIRO
153株(Division of Animal Health, Australia)、Fac
ey's Paddock(FP)ウイルスのCh16129株(Berrimah Agri
cultural Research Center, Northern Territory, Aust
ralia)、及びThimiri(THI)ウイルスのCSIRO1株(Berri
mah Agricultural Research Center, Northern Territo
ry, Australia)を対照として使用した。5×106PFUの
各ウイルス感染培養液から、RNA STAT-50LS(TEL-TEST
社)及びSepaGene(三光純薬社)を使用して、各ウイルス
のRNAを抽出した。
【0054】(2)RT-PCR及びnested PCRによるウイル
スS RNAの検出 上記7種のウイルスのRNAに対して、上記RT-PCR用プ
ライマーを使用したRT-PCRを実施した。RT-PCRは、Gene
Amp RNA PCRキット(Perkin-Elmer Cetus社)を使用し
て行った。RT-PCRは以下の条件で行った。
【0055】すなわち、ランダムヘキサマー、RNaseイ
ンヒビター、MgCl2、4種のデオキシヌクレオチド及び逆
転写酵素を含有する総容量19μlの1× PCRバッファー
中に各ウイルスRNA1μlを混合し、室温で10分間、4
2℃で15分間、99℃で5分間、及び5℃で5分間インキュベ
ーションした。これに、バッファー、MgCl2及びTaqDNA
ポリメラーゼを追加して最終容量100μlとし、上記RT-P
CR用プライマーを用いて、94℃で30秒、55℃で30秒及び
72℃で1分の1サイクルを25サイクル行った。
【0056】RT-PCR反応液を72℃でさらに7分間保持し
た後、PCR産物をMagic PCR Preps(Promega社)によっ
て精製し、これをnested PCRの鋳型DNAとして使用し
た。nested PCRは、TaqDNAポリメラーゼ(Amersham社)
を用いて上記と同様の方法により行った。得られたPCR
産物を2%アガロースゲル中で電気泳動し、臭化エチジ
ウムにより染色した。制限酵素による消化は、製造業者
の指示する条件に従って行った。
【0057】電気泳動の結果を図2に示す。なお、図2
中、レーンMは分子量マーカー、レーン1及び9はアイ
ノウイルス由来のRNA、レーン2及び10はアカバネウ
イルス由来のRNA、レーン3及び11はDOUウイルス由
来のRNA、レーン4及び12はFPウイルス由来のRN
A、レーン5及び13はPEAウイルス由来のRNA、レー
ン6及び14はTHIウイルス由来のRNA、レーン7及び1
5はTINウイルス由来のRNA、レーン8及び16は培養液
上清を表す。また、図2の上部の「RT」はRT-PCRの結果
を表し、「nested」はnested PCRの結果を表す。また、
図2中のAはアイノウイルスS RNA特異的プライマーを
使用した場合の結果を表し、BはアカバネウイルスS RN
A特異的プライマーを使用した場合の結果を表す。
【0058】図2に示すように、アカバネウイルスS RN
A特異的プライマーを使用したRT-PCR及びnested PCRの
結果、アカバネウイルスRNA及びTINウイルスRNA
を用いた場合に増幅産物が検出された。そこで、両ウイ
ルスのRT-PCR産物を同定するために、両ウイルスのS RN
Aの塩基配列に基づいて、制限酵素(Hph I及びBst EI
I)を選択した。
【0059】アカバネウイルスのRT-PCR産物は、Hph I
によってのみ消化されたが、TINウイルスのRT-PCR産物
は、Bst EIIによってのみ消化された。これにより、両
ウイルスのRT-PCR産物は識別された。また、アイノウイ
ルスS RNA特異的プライマーを使用したRT-PCR及びneste
d PCRの結果、RT-PCR産物及びnested PCR産物は、アイ
ノウイルス及びPEAウイルスの両方で検出された。
【0060】そこで、両ウイルスのnested PCR産物を同
定するために、3種の制限酵素(Ava II、Eco RI、及び
Hae II)を選択した。PEAウイルスのnested PCR産物
は、制限酵素(Ava II、Eco RI、及びHae II)により消
化されなかったが、アイノウイルスのnested PCR産物
は、制限酵素(Ava II、Eco RI、及びHae II)により消
化された。これにより、両ウイルスのnested PCR産物は
識別された。以上のように、ウイルスS RNA特異的プラ
イマーによるRT-PCR及びnested PCRと制限断
片長多型とを組み合わせることにより、アカバネウイル
スS RNAおよびアイノウイルスS RNAを感度よく検
出でき、また両者を容易に識別できることが示された。
【0061】〔実施例4〕マウスへの応用 野外応用を目指すため、アカバネウイルスおよびアイノ
ウイルスを6週齢マウスの脳内及び腹腔内に接種した。
この際、脳内には各ウイルス液0.1ml(105.5 TCID50/m
l)を、また腹腔内には同ウイルス液0.2mlを接種した。
接種5日後にマウスを安楽殺させ、臓器(脳、心臓、
肺、脾臓、腎臓、肝臓)及び血液を採取した。
【0062】これらの臓器及び血液中のウイルスを検出
するため、ウイルス力価測定を行うとともに、ウイルス
RNAを抽出し、ウイルスS RNA特異的プライマーを使
用したRT-PCR及びnested PCRを行った。なお、各臓器及
び血液サンプルからのRNAの抽出は、RNAzolB(TEL-T
EST社)を用いて行った。その結果を、以下の表2に示
す。
【0063】
【表2】
【0064】表2に示すように、ウイルス力価測定によ
れば、アカバネウイルス及びアイノウイルスの双方とも
脳内接種マウスの脳サンプルからのみ検出された。これ
に対して、nested PCRによれば、これ以外の多数の臓器
からも各ウイルスのゲノムS RNAを検出することができ
た。これにより、ウイルスS RNA特異的プライマーを使
用したnested PCRによるウイルスS RNA検出の高感度が
証明された。
【0065】
【発明の効果】本発明により、ウシ、ヒツジ、ヤギ等の
動物におけるアカバネウイルス感染及びアイノウイルス
感染を簡易かつ高精度に判別できる方法を提供される。
本発明によれば、従来、流行予測や診断が困難であった
アカバネウイルス及びアイノウイルス感染症の流行予測
や診断が簡易かつ高精度にでき、これによりウイルス感
染に対して早期に対処(ワクチン接種等)できる。
【0066】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:858 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:アカバネウイルスOBE-1株 配列 AGTAGTGAAC TCCACTATTA ACTACGCATT GCAATGGCAA ATCAATTCAT TTTCAACGAT 60 GTTCCACAAC GGAATGCAGC TACATTTAAT CCGGATGCAG GGTATGTGGC ATTTATCAGT 120 AAGTATGGGC AGCAGCTCAA CTTTACTGTT GCTAGAGTCT TCTTCCTCAA CCAGAAGAAG 180 GCCAAGATGG TCTTACATAA GACGCCACAA CCAAGTGTCG ATCTTACTTT TGCAGGGGTC 240 AAATTTACAG TGGTTAATAA CCATTTTCCC CAGTACACTG CAAATCCAGT GTCAGACACT 300 GCCTTTACGC TTCACCGCAT CTCGGGCTAC TTAGCTCGCT GGGTTGCTGA GCAGTGCAAG 360 GCTAATCAGA TCAAATTTGC AGAGGCAGCT GCCACAATTG TGATGCCACT GGCTGAGGTG 420 AAGGGTTGCA CTTGGAGTGA CGGGTATGCA ATGTACCTGG GATTTGCCCC TGGTGCTGAG 480 ATGTTTCTGG AAACCTTTGA GTTTTACCCA CTGGTTATCG ACATGCACCG TGTGATAAAG 540 GATGGAATGG ATGTCAACTT CATGAGGAAG GTCTTACGTC AGAGGTATGG GCAGCTGACT 600 GCAGAAGAGT GGATGACATC TAAGTTGGAC GCAGTCAAGG CTGCATTTGG CTCAGTTGCC 660 CAAATATCCT GGGCTAAATC TGGCTTCTCA CCTGCAGCTA GAGCTTTCCT GGCTCAATTT 720 GGTATCCAGA TCTAAGCTTA ACTGATTCTC CAGTTTTTTC TTTTTTCTCT TCCTAAGTGC 780 ACCATGTCTA TGTGGTGCAC ACCTTTGTTC AGCTGCTTGG ATTTTATTGT TTATAGTTAA 840 TTAGTGGAGC ACACTACT 858
【図面の簡単な説明】
【図1】アカバネウイルスS RNAの塩基配列とアイノウ
イルスS RNAの塩基配列とを比較した図である。
【図2】RT-PCR産物及びnested PCR産物の電気泳動の結
果を表す写真である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年4月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程: (a)対象動物の細胞及び/又は血液からRNAを含有
    する試料を調製する工程、(b)上記試料に対して、ア
    カバネウイルスS RNAに特異的に結合するプライマーを
    用いたRT-PCRを行う工程、及び(c)工程(b)で得ら
    れる増幅断片の有無により、対象動物がアカバネウイル
    スに感染しているか否かを判別する工程、を含んでなる
    ことを特徴とする、アカバネウイルス感染の判別方法。
  2. 【請求項2】 前記プライマーが、次の2種のプライマ
    ー: 5'− TAACTACGCATTGCAATGGC −3' 5'− TAAGCTTAGATCTGGATACC −3' であることを特徴とする請求項1記載の判別方法。
  3. 【請求項3】 前記工程(b)において、RT-PCR産物に
    対して、次の2種のプライマー: 5'− GAAGGCCAAGATGGTCTTAC −3' 5'− GGCATCACAATTGTGGCAGC −3' を用いたnested PCRをさらに行うことを特徴とする請求
    項2記載の判別方法。
  4. 【請求項4】 前記工程(c)において、工程(b)で
    得られる増幅断片を制限酵素で処理し、その制限断片長
    多型により、対象動物がアカバネウイルスに感染してい
    るか否かを判別することを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の判別方法。
  5. 【請求項5】 以下の工程: (a)対象動物の細胞及び/又は血液からRNAを含有
    する試料を調製する工程、(b)上記試料に対して、ア
    イノウイルスS RNAに特異的に結合するプライマーを用
    いたRT-PCRを行う工程、及び(c)工程(b)で得られ
    る増幅断片の有無により、対象動物がアイノウイルスに
    感染しているか否かを判別する工程、を含んでなること
    を特徴とする、アイノウイルス感染の判別方法。
  6. 【請求項6】 前記プライマーが、次の2種のプライマ
    ー: 5'− CCCAACTCAATTTCGATACC −3' 5'− TTTGGAACACCATACTGGGG −3' であることを特徴とする請求項5記載の判別方法。
  7. 【請求項7】 前記工程(b)において、RT-PCR産物に
    対して、次の2種のプライマー: 5'− CCATCGTCTCTCAGGATATC −3' 5'− ACAGCATTGAAGGCTGCACG −3' を用いたnested PCRをさらに行うことを特徴とする請求
    項6記載の判別方法。
  8. 【請求項8】 前記工程(c)において、工程(b)で
    得られる増幅断片を制限酵素で処理し、その制限断片長
    多型により、対象動物がアイノウイルスに感染している
    か否かを判別することを特徴とする請求項5〜7のいず
    れか1項に記載の判別方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106978512A (zh) * 2017-05-24 2017-07-25 广西壮族自治区兽医研究所 用于检测新型竹鼠源阿卡斑病毒的rt‑pcr引物及其试剂盒

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