JPH11289749A - パワー半導体モジュール - Google Patents

パワー半導体モジュール

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JPH11289749A
JPH11289749A JP10242408A JP24240898A JPH11289749A JP H11289749 A JPH11289749 A JP H11289749A JP 10242408 A JP10242408 A JP 10242408A JP 24240898 A JP24240898 A JP 24240898A JP H11289749 A JPH11289749 A JP H11289749A
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power
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Tamao Kajiwara
玉男 梶原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パワー半導体モジュールに内蔵されている過
電流保護回路の動作電流を容易に変更する。 【解決手段】 電力変換部30bは、端子t2,t3を
介して入力された直流電流を、制御部30aの制御に応
じて、3相交流に変換して端子t4,t5,t6から出
力する。制御部30aは、端子t1を介して入力され
た、例えば、PWM信号などに応じて、電力変換部30
bを制御する。過電流保護部30dは、電力変換部30
bの所定の位置に具備されている電流検出用抵抗30c
の両端の電圧を検出し、電力変換部30bを流れる電流
が、あるレベルを超過した場合には、制御部30aに信
号を送る。その結果、制御部30aは、電力変換部30
bを制御し、電力変換部30bに過大な電流が流れるこ
とを防止する。端子t7,t8は、電流検出用抵抗30
cの両端に接続されており、抵抗の両端に生じている電
圧を外部に取り出すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パワー半導体モジ
ュールに関し、特に、制御信号が入力され、その制御信
号に応じて電力変換を行うパワー半導体モジュールに関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、エアーコンディショナなどで
は、商用電源である100Vの単相交流を3相交流に変
換してモータに供給することにより、冷媒を循環させる
ためのコンプレッサを回転させる構成とされている。
【0003】このようなエアコンディショナにおいて
は、例えば、スムーズな温度調節を行うためには、モー
タの回転数は自由に調節可能であることが望ましい。そ
こで、そのような要求に応じるために、設定温度等に応
じた制御信号(例えば、PWM(Pulse Width Modulati
on)信号)を入力し、その信号に応じて直流電力(商用
電源を整流して得た電力)を3相交流に変換する、いわ
ゆる、インテリジェントパワーモジュールが提供されて
いる。
【0004】図10は、従来のインテリジェントパワー
モジュールおよびその付随回路の構成例を示す回路図で
ある。この図において、破線によって囲繞されている部
分がインテリジェントパワーモジュールであり、その他
の部分は、このインテリジェントパワーモジュールに対
して制御信号を供給するための付随回路である。
【0005】端子1−1〜1−12には、前述の制御信
号が入力される。フォトカプラ2−1〜2−6は、入力
された信号を後段に伝達するとともに、制御信号を生成
する図示せぬ装置と、インテリジェントパワーモジュー
ルとを絶縁する。
【0006】抵抗4−1〜4−6は、フォトカプラ2−
1〜2−6に流れる電流を制限する。直流電源5−1〜
5−4は、フォトカプラ2−1〜2−6およびプリドラ
イバ6−1〜6−6に対して電力を供給する。
【0007】インテリジェントパワーモジュール30
は、同一パッケージに封入されており、回路各部に接続
されている端子(図中白丸で示す)が、例えば、パッケ
ージの側面に設けられている。
【0008】なお、インテリジェントパワーモジュール
30では、前述の付随回路から入力される制御信号に応
じて、P端子とN端子に印加されている直流を3相交流
に電力変換して、端子U,V,Wから負荷側へ出力す
る。
【0009】インテリジェントパワーモジュールのプリ
ドライバ6−1〜6−6は、フォトカプラ2−1〜2−
6から供給された制御信号に応じて、後段の回路を制御
する。
【0010】出力トランジスタ7−1〜7−6は、プリ
ドライバ6−1〜6−6の制御に応じて、スイッチング
動作を行い、入力された電流を断続する。ダイオード8
−1〜8−6は、負荷が誘導性である場合において、ス
イッチングの際の回生エネルギーを環流させる。
【0011】過電流保護回路11は、電流検出用抵抗1
3の両端の電圧を検出し、出力トランジスタ7−1〜7
−6に流入する電流が所定のレベルを超過した場合に
は、出力トランジスタ7−1〜7−6を保護するため
に、プリドライバ6−4〜6−6の動作を停止させると
ともに、フォトカプラ10を介して外部に警告信号を出
力する。
【0012】加熱保護回路12は、温度検出用抵抗14
の両端の電圧を検出し、インテリジェントパワーモジュ
ール30の温度が所定のレベルを超過した場合には、出
力トランジスタ7−1〜7−6を保護するために、プリ
ドライバ6−4〜6−6の動作を停止させるとともに、
フォトカプラ10を介して外部に警告信号を出力する。
【0013】以上のようなインテリジェントパワーモジ
ュール30を用いれば、制御信号に応じて、負荷側に出
力される電力を制御し、異常時には自己保護することが
できる。
【0014】図11は、従来のインテリジェントパワー
モジュールおよびその付随回路の他の構成例を示す回路
図である。この図において、図10の場合と対応する部
分には、対応する符号を付してあるので、その説明は省
略する。
【0015】この例では、出力トランジスタ6−1〜6
−6に電流検出用抵抗20−1〜20−6が接続されて
おり、出力電流を検出する。また、プリドライバ6−1
〜6−6が、電流検出用抵抗20−1〜20−6によっ
て検出された電圧が所定のレベルを超過した場合には、
出力トランジスタ7−1〜7−6を保護するために、そ
の動作を停止するとともに、フォトカプラ10を介して
外部に警告信号を出力する。
【0016】また、加熱保護回路12は、温度検出用抵
抗14の両端の電圧を検出し、インテリジェントパワー
モジュールの温度が所定のレベルを超過した場合には、
出力トランジスタ7−1〜7−6を保護するために、プ
リドライバ6−4〜6−6の動作を停止させるととも
に、フォトカプラ10を介して外部に警告信号を出力す
る。
【0017】なお、その他の構成は、図10の場合と同
様である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような従来例においては、電流検出用抵抗13は、モジ
ュール30の内部に封入されているため、過電流保護回
路11が動作する電流レベルを変更することができない
という問題点があった。
【0019】また、インテリジェントパワーモジュール
30に内蔵されている過電流保護回路11以外の過電流
保護回路を設けようとすると、電流を検出するための抵
抗を外部に新たに追加する必要が生じ、その結果、追加
された新たな抵抗において電力の損失が生ずるという問
題点があった。
【0020】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、保護回路が動作する電流レベルを自由に変更
可能なインテリジェントパワーモジュールを提供するこ
とを目的とする。
【0021】また、本発明は、電力の損失を増加させる
ことなく、新たな過電流保護回路を追加可能なインテリ
ジェントパワーモジュールを提供することを目的とす
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、制御信号が入力され、その制御信号に応
じて電力変換を行うパワー半導体モジュールにおいて、
電力変換を行う電力変換部と、前記制御信号に応じて前
記電力変換部を制御する制御部と、前記電力変換部に具
備された電流検出用の抵抗の両端に発生する電圧を検出
し、前記電力変換部に過大な電流が流れた場合には、前
記制御部を制御して前記電力変換部を保護する過電流保
護部と、が同一のパッケージに封入されたパワー半導体
モジュールであって、前記電流検出用の抵抗の両端がパ
ッケージの外部に設けられている端子に接続されている
ことを特徴とする半導体パワーモジュールが提供され
る。
【0023】ここで、電力変換部は、電力変換を行い、
制御部は、制御信号に応じて電力変換部を制御し、過電
流保護部は、電力変換部に具備された電流検出用の抵抗
の両端に発生する電圧を検出し、電力変換部に過大な電
流が流れた場合には、制御部を制御して電力変換部を保
護する。そして、これらの機能部は、同一のパッケージ
に封入されており、電流検出用の抵抗の両端がパッケー
ジの外部に設けられている端子に接続されている。
【0024】また、制御信号が入力され、その制御信号
に応じて電力変換を行うパワー半導体モジュールにおい
て、電力変換を行う電力変換部と、前記制御信号に応じ
て前記電力変換部を制御する制御部と、前記電力変換部
に過大な電流が流れた場合には、前記制御部を制御して
前記電力変換部を保護する過電流保護部と、が同一のパ
ッケージに封入されたパワー半導体モジュールであっ
て、前記過電流保護部は、前記パッケージの外部に接続
された電流検出用の抵抗の両端に発生する電圧を監視す
ることにより、前記電力変換部に流れる過大な電流を検
出することを特徴とする半導体パワーモジュールが提供
される。
【0025】ここで、電力変換部は電力変換を行う。制
御部は、制御信号に応じて電力変換部を制御する。過電
流保護部は、電力変換部に過大な電流が流れた場合に
は、制御部を制御して電力変換部を保護する。そして、
これらの機能は同一のパッケージに封入され、過電流保
護部は、パッケージの外部に接続された電流検出用の抵
抗の両端に発生する電圧を監視することにより、電力変
換部に流れる過大な電流を検出する。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の原理を説明する
原理図である。
【0027】この図において、パワー半導体モジュール
30は、1パッケージのモジュールとして構成されてお
り、入力された直流を、制御信号に応じて3相交流に電
力変換して出力する。
【0028】電力変換部30bは、端子t2,t3を介
して入力された直流電流を、制御部30aの制御に応じ
て、3相交流に変換して端子t4,t5,t6から出力
する。
【0029】制御部30aは、端子t1を介して入力さ
れた、例えば、PWM信号などに応じて、電力変換部3
0bを制御する。過電流保護部30dは、電力変換部3
0bの所定の位置に具備されている電流検出用抵抗30
cの両端の電圧を検出し、電力変換部30bを流れる電
流が、あるレベルを超過した場合には、制御部30aに
信号を送る。その結果、制御部30aは、電力変換部3
0bを制御し、電力変換部30bに過大な電流が流れる
ことを防止する。
【0030】端子t7,t8は、電流検出用抵抗30c
の両端に接続されており、抵抗の両端に生じている電圧
を外部に取り出すことができる。このような構成によれ
ば、電流検出用抵抗30cに接続されている端子t7,
t8に新たな抵抗を接続することにより、過電流保護部
30dの動作する電流のレベルを適宜変更することが可
能となる。
【0031】また、電流検出用抵抗30cには、電力変
換部30bから出力される電流に略比例した電圧が加わ
っているので、この電圧に基づいて動作する新たな過電
流保護回路を外部に設けたり、また、この電圧に応じ
て、制御部30aが出力する制御信号を適宜変更するこ
とにより、更に正確な電力を負荷に供給することが可能
となる。
【0032】図2は、本発明の実施の形態の構成例を示
す図である。この図において、入力部40は、例えば、
エアコンディショナ等のコントロールパネルなどから入
力された設定値(例えば、設定温度)などを入力して、
対応する制御信号を出力する。制御信号発生部41は、
入力部40からの入力信号と、負荷部43からの検出信
号(または、図示せぬ検出部からの検出信号(例えば、
現在の室温等))とに応じて、インテリジェントパワー
モジュール30を制御する。
【0033】整流部42は、商用電源(交流)を入力し
てこれを整流することにより、直流電圧を生成し、イン
テリジェントパワーモジュール30に供給する。インテ
リジェントパワーモジュール30は、図1に示すパワー
半導体モジュール30に対応しており、制御信号発生部
41から供給された制御信号に応じて、整流部42から
供給される直流を電力変換することにより、3相交流を
発生して、負荷部43に供給する。
【0034】負荷部43は、例えば、コンプレッサ等を
駆動するための3相交流モータなどである。図3は、図
2に示すインテリジェントパワーモジュール30の第1
の構成例を示す回路図である。
【0035】この図において、破線によって囲繞されて
いる部分がインテリジェントパワーモジュール30であ
り、その他の部分は、このインテリジェントパワーモジ
ュールに対して制御信号を供給するための付随回路であ
る。
【0036】端子1−1〜1−12には、前述の制御信
号が入力される。フォトカプラ2−1〜2−6は、入力
された信号を後段に伝達するとともに、制御信号発生部
41と、インテリジェントパワーモジュール30とを電
気的に絶縁する。
【0037】抵抗4−1〜4−6は、フォトカプラ2−
1〜2−6に流れる電流を制限する。直流電源5−1〜
5−4は、フォトカプラ2−1〜2−6およびプリドラ
イバ6−1〜6−6に対して電力を供給する。
【0038】なお、インテリジェントパワーモジュール
30は、1つのパッケージに封入されており、回路各部
に接続されている端子(図中白丸で示す)が、例えば、
パッケージの側面に設けられている。
【0039】このインテリジェントパワーモジュール3
0は、前述の付随回路から入力される制御信号に応じ
て、P端子とN端子に印加されている直流を3相交流に
電力変換して、端子U,V,Wから負荷部43へ出力す
る。
【0040】インテリジェントパワーモジュール30の
プリドライバ6−1〜6−6は、フォトカプラ2−1〜
2−6から出力される制御信号に応じて、後段の回路を
制御する。
【0041】出力トランジスタ7−1〜7−6は、例え
ば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor )
などによって構成されており、プリドライバ6−1〜6
−6の制御に応じて、スイッチング動作を行い、入力さ
れた電流を断続する。
【0042】ダイオード8−1〜8−6は、負荷が誘導
性である場合において、出力トランジスタ7−1〜7−
6がスイッチングする際に、自己誘導(または、相互誘
導)によって生ずる回生エネルギーを環流させる。
【0043】過電流保護回路11は、電流検出用抵抗1
3の両端の電圧を検出し、出力トランジスタ7−1〜7
−6に流入する電流が所定のレベルを超過した場合に
は、出力トランジスタ7−1〜7−6を保護するため
に、プリドライバ6−4〜6−6の動作を停止させると
ともに、フォトカプラ10を介して外部に警告信号を出
力する。
【0044】電流検出用抵抗13の両端は、端子Nおよ
び端子Sに接続されているので、パワー半導体モジュー
ル30の外部から、電流検出用抵抗13に生ずる電圧を
検出することが可能となる。
【0045】加熱保護回路12は、温度検出用抵抗14
の両端の電圧を検出し、インテリジェントパワーモジュ
ール30の温度が所定のレベルを超過した場合には、出
力トランジスタ7−1〜7−6を保護するために、プリ
ドライバ6−4〜6−6の動作を停止させるとともに、
フォトカプラ10を介して外部に警告信号を出力する。
【0046】次に、以上の実施の形態の動作を簡単に説
明する。端子1−1〜1−12から入力された制御信号
は、フォトカプラ2−1〜2−6を介して、プリドライ
バ6−1〜6−6に入力する。
【0047】プリドライバ6−1〜6−6は、制御信号
に応じて出力トランジスタ7−1〜7−6を制御する。
出力トランジスタ7−1〜7−6は、端子Pと端子Nと
に供給されている直流を適宜スイッチングすることによ
り、3相交流を生成して、端子U,V,Wから出力す
る。
【0048】即ち、出力トランジスタ7−1〜7−3か
らなるグループと、出力トランジスタ7−4〜7−6か
らなるグループのそれぞれから、1対の出力トランジス
タが選択されて、それらが共にONの状態とされること
により、端子U,V,Wのうちの2組の端子の間で所定
の方向に電流が流れることになる。このような動作が繰
り返されることにより、直流が3相交流に変換される。
【0049】このとき、電流検出用抵抗13には、直流
電源から流入する電流に応じた起電力が生じており、過
電流保護回路11は、その起電力が所定のレベルを超過
した場合に、プリドライバ6−4〜6−6の動作を停止
させるので、出力トランジスタ7−1〜7−6が破損す
ることを防止することができる。
【0050】本実施の形態では、電流検出用抵抗13の
両端が端子S,Nに接続されているので、この端子S,
Nに対して新たな抵抗を接続することにより、過電流保
護回路11が動作する電流のレベルを適宜変更すること
が可能となる。
【0051】例えば、いま、過電流保護回路11の動作
電圧をV0 とし、電流検出用抵抗13の抵抗値をR、過
電流保護回路11が動作する電流値をI0とすると、こ
れらの間には、以下の関係が成り立つ。
【0052】I0 =V0/R ・・・(1) いま、端子S,Nに対して、抵抗値がrの抵抗を新たに
接続すると、過電流保護回路11が動作する電流値I1
は、以下のようになる。
【0053】 I1 =V0 /(R・r/(R+r)) ・・・(2) ここで、R・r/(R+r)<Rであるので、I1 >I
0 となる。従って、過電流保護回路11が動作する電流
のレベルを高く設定することが可能となる。
【0054】なお、電流検出用抵抗13の抵抗値をやや
大きめに設定しておき、外部に接続される抵抗によっ
て、過電流保護回路11が動作する電流値を用途に応じ
て、適宜設定するようにしてもよい。
【0055】次に、図4を参照して、図2に示すインテ
リジェントパワーモジュールの第2の構成例について説
明する。図4は、図2に示すインテリジェントパワーモ
ジュールの第2の構成例を示す回路図である。この図に
おいて、図3に示す場合と対応する部分には、同一の符
号を付してあるので、その説明は適宜省略する。
【0056】この実施の形態においては、出力トランジ
スタ7−1〜7−6の電流センス部に接続されている抵
抗20−1〜20−6の出力トランジスタ側が、端子S
1〜S6に接続されている。また、過電流保護回路11
が除外され、その代わりに、プリドライバ6−1〜6−
6が、抵抗20−1〜20−6の両端の電圧を検出し
て、出力トランジスタから過大な電流が出力された場合
には、その駆動動作を停止する構成とされている。な
お、それ以外は、図3に示す場合と同様の構成とされて
いる。
【0057】この構成例では、出力トランジスタ7−1
〜7−3から出力される電流は、端子S1とU、端子S
2とV、端子S3とW、の間に出力される電圧をそれぞ
れ参照することにより検出することができる。また、出
力トランジスタ7−4〜7−6から出力される電流は、
端子S4,S5,S6と端子Nとの間に出力される電圧
をそれぞれ参照することにより検出することができる。
【0058】このような実施の形態によれば、各出力ト
ランジスタから出力される電流を直接監視することがで
きるので、図3に示す実施の形態に比較して、より細か
な制御を行うことが可能となる。
【0059】なお、以上の実施の形態においては、全て
の出力トランジスタ7−1〜7−6に接続されている電
流検出用抵抗20−1〜20−6を接続端子S1〜S6
にそれぞれ接続するようにしたが、一部のみを接続する
ようにしてもよい。
【0060】ところで、図3および図4に示す実施の形
態に具備された電流検出用抵抗には、出力トランジスタ
から出力される電流に応じた電圧が発生することになる
ので、この電圧を検出して動作する過電流保護回路をパ
ッケージの外部に新たに設けることも可能である。
【0061】即ち、図3および図4に示すインテリジェ
ントパワーモジュール30の電流検出用抵抗13または
電流検出用抵抗20−1〜20−6の両端の電圧が出力
される端子SとN、または、端子S1とU、端子S2と
V、端子S3とW、端子S4とN、端子S5とN、端子
S6とN、に対して、図5に示す電流検出回路を接続す
る。そして、この回路から出力される信号を、図2に示
す制御信号発生部41に供給し、その出力が“H”の状
態である場合には、制御信号の出力を停止するように構
成することにより、出力トランジスタに過大な電流が流
入して破損することを防止することができる。
【0062】なお、図5に示す電流検出回路は、入力抵
抗52、基準電源53、および、コンパレータ54から
構成されており、端子50,51間に入力される電圧が
所定のレベル(基準電源53の電圧レベル)を超過した
場合には、その出力が“H”の状態となるように構成さ
れている。
【0063】なお、入力電圧が基準レベルとほぼ等しい
場合に、チャタリングが発生することを防止するため
に、コンパレータ54の入出力特性がヒステリシスを有
するように構成することも可能である。
【0064】以上のような構成とすることにより、イン
テリジェントパワーモジュール30の内部の過電流保護
回路11だけでなく、外部の過電流保護回路によって
も、出力トランジスタに対して過大な電流が流入するこ
とを監視することができるので、例えば、環境温度など
に応じて、過電流保護回路が動作する電流値を外部の過
電流保護回路によって適宜変更することも可能となる。
【0065】図6は、本発明の他の実施の形態の構成例
を示すブロック図である。この図において、図2の場合
と対応する部分には、同一の符号を付してあるのでその
説明は省略する。
【0066】この実施の形態においては、増幅部70が
追加されている。その他の構成は、図2に示す場合と同
様である。増幅部70は、インテリジェントパワーモジ
ュール30の電流検出用抵抗に接続されている端子から
の出力電圧(検出信号)を増幅して出力する。
【0067】次に、以上の実施の形態の動作について簡
単に説明する。入力部40に対して所定の設定値が入力
されると、入力部40は、その設定値に対応する入力信
号を出力する。
【0068】制御信号発生部41は、入力部40から供
給される入力信号と、増幅部70から出力される増幅信
号(検出信号が増幅された信号)とを参照し、対応する
制御信号を発生して、インテリジェントパワーモジュー
ル30に対して供給する。整流部42は、商用電源の交
流を整流して直流に変換し、インテリジェントパワーモ
ジュール30に対して供給する。
【0069】インテリジェントパワーモジュール30
は、制御信号発生部41から供給された制御信号に応じ
て、整流部42から供給される直流を3相交流に電力変
換して出力する。
【0070】負荷部43は、インテリジェントパワーモ
ジュール30から供給される3相交流に応じて、コンプ
レッサなどを駆動する。増幅部70は、インテリジェン
トパワーモジュール30の電流検出用抵抗に接続されて
いる端子に出力されている電圧を増幅して、制御信号発
生部41に供給する。
【0071】ここで、インテリジェントパワーモジュー
ル30の電流検出用抵抗の両端に発生する電圧は、出力
電流に略比例することから、この電圧に応じた制御信号
を発生して、インテリジェントパワーモジュール30に
供給するようにすれば、負荷部43に供給される電流を
正確に制御することが可能となる。
【0072】以上の実施の形態によれば、インテリジェ
ントパワーモジュール30の内部の電流検出用抵抗に接
続されている端子から出力される電圧に応じて、制御信
号発生部41が発生する信号を変化させるようにしたの
で、負荷部43に供給される電力を正確に制御すること
が可能となる。
【0073】次に、図7を参照して、本発明の他の原理
図について説明する。なお、図7において、図1の場合
と対応する部分には同一の符号を付してあるのでその説
明は省略する。
【0074】図7に示す原理図では、図1の場合と比較
して、電流検出用抵抗30cがパワー半導体モジュール
30内から除外され、パッケージの外部に設けられた端
子t7,t8に接続されている。その他の構成は、図1
の場合と同様である。
【0075】図1の構成では、抵抗値は、電流検出用抵
抗30cの抵抗値と端子t7,t8に接続される抵抗の
抵抗値とから計算により求める必要があるが、図7の例
では、端子t7,t8に接続される電流検出用抵抗30
cの抵抗値がそのまま求めるべき抵抗値となるので、設
計を簡便化することが可能となる。
【0076】また、図1の場合に比較して、抵抗値を広
範囲に設定することが可能となるので、ユーザの用途に
応じて最適な設定を行うことが可能となる。図8は、図
2に示すインテリジェントパワーモジュールの第3の構
成例を示す回路図である。なお、この図において、図3
の場合と対応する部分には同一の符号を付してあるの
で、その説明は省略する。
【0077】図8に示す実施の形態では、図3の場合と
比較して、電流検出用抵抗13がインテリジェントパワ
ーモジュール30のパッケージの外部に設けられた端子
S,Nに接続されている。その他の構成は、図3の場合
と同様である。
【0078】このような構成によれば、図7に示す原理
図を参照して説明したように、設計を簡便化することが
可能となるとともに、ユーザの用途に応じて最適な設定
を行うことが可能となる。
【0079】図9は、図2に示すインテリジェントパワ
ーモジュールの第4の構成例を示す回路図である。な
お、この図において、図4の場合と対応する部分には同
一の符号を付してあるので、その説明は省略する。
【0080】図9に示す実施の形態では、図4の場合と
比較して、電流検出用抵抗20−1〜20−6がインテ
リジェントパワーモジュール30のパッケージの外部に
設けられた端子S1,U、端子S2,V、端子S3,
W、端子S4,N、端子S5,N、および、端子S6,
Nにそれぞれ接続されている。その他の構成は、図4の
場合と同様である。
【0081】このような構成によれば、前述の場合と同
様に、設計を簡便化することが可能となるとともに、ユ
ーザの用途に応じて最適な設定を行うことが可能とな
る。なお、図8および図9に示すインテリジェントパワ
ーモジュールを、図5および図6に示す実施の形態とそ
れぞれ組み合わせて用いることも可能であることはいう
までもない。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、電力変
換を行う電力変換部と、制御信号に応じて電力変換部を
制御する制御部と、電力変換部に具備された電流検出用
の抵抗の両端に発生する電圧を検出し、電力変換部に過
大な電流が流れた場合には、制御部を制御して電力変換
部を保護する過電流保護部と、が同一のパッケージに封
入されたパワー半導体モジュールにおいて、前述の電流
検出用の抵抗の両端をパッケージの外部に設けられてい
る端子に接続するようにしたので、過電流保護部が動作
する電流のレベルを、外部の抵抗によって容易に変更す
ることが可能となる。
【0083】また、本発明では、電力変換を行う電力変
換部と、制御信号に応じて電力変換部を制御する制御部
と、電力変換部に過大な電流が流れた場合には、制御部
を制御して電力変換部を保護する過電流保護部と、が同
一のパッケージに封入されたパワー半導体モジュールに
おいて、過電流保護部が、パッケージの外部に接続され
た電流検出用の抵抗の両端に発生する電圧を監視するこ
とにより、電力変換部に流れる過大な電流を検出するよ
うにしたので、過電流保護部が動作する電流のレベル
を、外部の抵抗によって容易に変更することが可能とな
る。また、回路設計を簡便化するとともに、設計の自由
度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示す原理図である。
【図2】本発明の実施の形態の構成例を示すブロック図
である。
【図3】図2に示すインテリジェントパワーモジュール
の第1の構成例を示す回路図である。
【図4】図2に示すインテリジェントパワーモジュール
の第2の構成例を示す回路図である。
【図5】電流検出回路の構成例を示す回路図である。
【図6】本発明の他の実施の形態の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図7】本発明の他の原理を示す原理図である。
【図8】図2に示すインテリジェントパワーモジュール
の第3の構成例を示す回路図である。
【図9】図2に示すインテリジェントパワーモジュール
の第4の構成例を示す回路図である。
【図10】従来のインテリジェントパワーモジュールの
構成例を示す回路図である。
【図11】従来のインテリジェントパワーモジュールの
他の構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
30 パワー半導体モジュール 30a 制御部 30b 電力変換部 30c 電流検出用抵抗 30d 過電流保護部 t7,t8 端子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御信号が入力され、その制御信号に応
    じて電力変換を行うパワー半導体モジュールにおいて、 電力変換を行う電力変換部と、 前記制御信号に応じて前記電力変換部を制御する制御部
    と、 前記電力変換部に具備された電流検出用の抵抗の両端に
    発生する電圧を検出し、前記電力変換部に過大な電流が
    流れた場合には、前記制御部を制御して前記電力変換部
    を保護する過電流保護部と、が同一のパッケージに封入
    されたパワー半導体モジュールであって、 前記電流検出用の抵抗の両端がパッケージの外部に設け
    られている端子に接続されていることを特徴とする半導
    体パワーモジュール。
  2. 【請求項2】 制御信号が入力され、その制御信号に応
    じて電力変換を行うパワー半導体モジュールにおいて、 電力変換を行う電力変換部と、 前記制御信号に応じて前記電力変換部を制御する制御部
    と、 前記電力変換部に過大な電流が流れた場合には、前記制
    御部を制御して前記電力変換部を保護する過電流保護部
    と、が同一のパッケージに封入されたパワー半導体モジ
    ュールであって、 前記過電流保護部は、前記パッケージの外部に接続され
    た電流検出用の抵抗の両端に発生する電圧を監視するこ
    とにより、前記電力変換部に流れる過大な電流を検出す
    ることを特徴とする半導体パワーモジュール。
  3. 【請求項3】 前記電流検出用の抵抗の両端に発生する
    電圧を検出し、前記電力変換部に過大な電流が流れるこ
    とを防止する第2の過電流保護部を、前記パッケージの
    外側に更に有することを特徴とする請求項1または請求
    項2記載のパワー半導体モジュール。
  4. 【請求項4】 前記電流検出用の抵抗の両端に発生する
    電圧を検出し、前記電力変換部からの出力電流を制御す
    る第2の制御部を、前記パッケージの外側に更に有する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のパワー
    半導体モジュール。
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WO2021045486A1 (ko) * 2019-09-02 2021-03-11 삼성전자 주식회사 과전류 보호 기능을 갖는 전자 장치 및 과전류 보호 방법

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