JPH11288527A - 記録媒体製造用原盤の製造装置及び製造方法 - Google Patents

記録媒体製造用原盤の製造装置及び製造方法

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JPH11288527A
JPH11288527A JP8737098A JP8737098A JPH11288527A JP H11288527 A JPH11288527 A JP H11288527A JP 8737098 A JP8737098 A JP 8737098A JP 8737098 A JP8737098 A JP 8737098A JP H11288527 A JPH11288527 A JP H11288527A
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resist
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recording medium
manufacturing
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Motohiro Furuki
基裕 古木
Shin Masuhara
慎 増原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高記録密度化及び高記録容量化に対応可能な
記録媒体の製造を可能とする記録媒体製造用原盤の製造
装置及び製造方法を提供する。 【解決手段】 イオンビームを発射するイオンビーム発
射源と、上記イオンビーム発射源から発射されたイオン
ビームを集束させるイオンビーム集束手段とを備え、上
記イオンビーム発射源から発射されたイオンビームを上
記イオンビーム集束手段により基板上に集束させて、当
該基板上に情報を示すパターンを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体製造用原
盤の製造装置及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク等のディスク状記録媒体を製
造する際に用いられる記録媒体製造用原盤は、例えば次
のようにして作製される。まず、研磨した厚さ数mmの
ガラス基板上にスピンコート法によりレジストを100
nm〜200nmの厚さに均一に塗布する。次に、レジ
ストが塗布されたガラス基板を回転させながら、レーザ
光を対物レンズで集光させてレジストを選択的にスポッ
ト露光する。その後、レジストを現像液により現像する
ことで、所定のパターンがピットやグルーブ状の微細凹
凸としてガラス基板上に形成されて記録媒体製造用原盤
が得られる。上記レジストとして、露光により酸が生成
されてこの酸が触媒として作用する、いわゆる化学増幅
系レジストを用いることもできる。
【0003】さらに、この記録媒体製造用原盤に導体化
処理、電鋳メッキを行うことにより、記録媒体製造用ス
タンパが作製される。このときは、まず、無電解メッキ
やスパッタリングにより例えばニッケル等の金属を、原
盤表面に約50nm〜100nm堆積又は成膜して導通
を確保する。次に、電鋳メッキにより金属を約300μ
m成長させて金属膜を形成する。最後に、金属膜に裏面
研磨、端面処理を行い、原盤からこの金属膜を剥離する
ことにより、記録媒体製造用スタンパが得られる。
【0004】光ディスクの高密度化は、半導体での光リ
ソグラフィ技術と同様に、対物レンズの高開口数化と露
光波長の短波長化によって実現されてきた。しかし、光
ディスクに用いられる対物レンズの開口数NA(Numeri
cal Aparture)はすでに0.9と事実上の限界値に近
い。よって、光ディスクの高記録密度化を図るために
は、露光波長を短波長化することが必要となってくる。
【0005】解像度Rは、露光波長をλ、比例定数をk
として次式で表される。
【0006】R=k×λ/NA 光ディスクの場合、kは約1.22の値をとる。現在、
実用可能な連続発振ガスレーザの波長は約200nmで
ある。よって、連続発振ガスレーザを光源とし、開口数
が0.9の対物レンズを用いた場合の解像度は約0.2
7μmとなる。
【0007】さらに解像度を高めるには、適当な光源が
見つかっていないことや、レンズ材料や変調素子の制約
等の問題があり、レーザ光を用いてさらに解像度を高め
ることは困難視されている。
【0008】このような実情において、露光源として電
子線を用いることが有望視されている。露光源に電子線
を用いることにより、解像度を約0.01μm〜0.1
μm程度にすることが可能である。電子は比電荷が大き
いため、電磁界の変化に早く応答することができ、電磁
界によってそのエネルギーと方向を容易に制御すること
が可能である。また、電子線の波長は光に比べて短いた
め回折現象を無視できる。
【0009】電子線露光技術は、上述したような電子線
の性質を生かして、電子線に感光するレジストを塗布し
た基板に電子線を照射して、レジスト中に入射した電子
が当該レジストの構成分子の架稿又は崩壊を生じさせ、
微細高精度にパターンの形成をする技術である。
【0010】レジストに電子線を照射すると、レジスト
を構成する高分子は電子との衝突によりエネルギーを受
けて高分子の鎖の一部が切断されて分子量の低い化合物
となるか、又は、他の高分子と結合して、さらに大きな
分子量の高分子となる。電子線が照射されたレジストを
現像液に浸漬すると、より低分子量のレジストは溶液中
に溶けだし、基板上には分子量の高いレジストのみが残
り、パターンが形成される。
【0011】このような電子線露光技術を用いれば、光
リングラフィーと比べて微細パターンが得られ、回折限
界という点から考えると、ナノメートルサイズのパター
ンを形成することも理論的には可能である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電子線
露光には、近接効果によりパターンを安定に形成できな
いという欠点が存在し、ナノメートル領域のパターンを
形成することを困難としている。
【0013】図3は、電子線露光における近接効果の発
生機構の概念図である。電子線20がレジスト21に入
射すると電子線20はレジスト21の内部で散乱されて
広がる。このようなレジスト内部での散乱が前方散乱で
ある。一方、レジスト21の下地となる基板22に達し
た電子は、基板から180゜以上の散乱角を持って跳ね
返ってくる。このような基板22からの反射時の散乱が
後方散乱である。近接効果は、前方散乱によって散乱さ
れた前方散乱電子20aと、後方散乱によって散乱され
た後方散乱電子20bとにレジスト21が感光してしま
うことにより生じる。
【0014】近接効果が生じると、形成されるパターン
と設計パターンとの間に差が生じてしまう。すなわち、
例えば、電子線のレジスト内散乱により寸法精度が劣化
したり矩形パターンが丸くなる(パターン内近接効
果)。また複数のパターンが互いに近く配置されている
ときには両パターンから散乱される電子によりパターン
外の部分が露光されてレジストパターンがひずんでしま
う(パターン間近接効果)。
【0015】このように、電子線を用いてパターンを形
成する場合、近接効果によるパターンのエッジラフネス
や裾引きが問題となっている。
【0016】上述したように、レーザ光を用いて情報を
示す所定のパターンを形成して記録媒体製造用原盤を作
製する場合、波長から生じる集光スポット系に限界があ
り、解像度が落ちるという問題がある。また、電子線を
用いてパターンを形成する場合には、電子の前方散乱や
後方散乱によりパターンの寸法及び形状が劣化するた
め、結果的に高密度化できないという問題点があり、記
録媒体製造用原盤作製において高密度化を実現できる露
光源が求められている。
【0017】本発明は、上述したような従来の実情に鑑
みて提案されたものであり、高記録密度化及び高記録容
量化に対応可能な記録媒体の製造を可能とする記録媒体
製造用原盤の製造装置及び製造方法を提供することを目
的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の記録媒体製造用
原盤の製造装置は、イオンビームを発射するイオンビー
ム発射源と、上記イオンビーム発射源から発射されたイ
オンビームを集束させるイオンビーム集束手段とを備
え、上記イオンビーム発射源から発射されたイオンビー
ムを上記イオンビーム集束手段により基板上に集束させ
て、当該基板上に情報を示すパターンを形成することを
特徴とする。
【0019】上述したような本発明に係る記録媒体製造
用原盤の製造装置では、集束イオンビームを用いてレジ
ストを露光しているので、散乱の影響を受けず、形状劣
化のないパターンが形成される。
【0020】本発明の記録媒体製造用原盤の製造方法
は、基板上にレジストを塗布するレジスト塗布工程と、
上記レジスト塗布工程で基板上に塗布されたレジストを
集束イオンビームを用いて露光し情報を示すパターンの
潜像を形成する露光工程と、上記露光工程で露光された
レジストを現像して情報を示すパターンを形成する現像
工程とを備えることを特徴とする。
【0021】上述したような本発明に係る記録媒体製造
用原盤の製造方法では、集束イオンビームを用いてレジ
ストを露光しているので、散乱の影響を受けず、形状劣
化のないパターンが形成される。また、この記録媒体製
造用原盤の製造方法では、集束イオンビームを用いてレ
ジストを露光しているので、レジストの感度が高くな
り、微細パターンが精度良く形成される。
【0022】本発明の記録媒体製造用原盤の製造方法
は、基板上に集束イオンビームを照射して当該基板をエ
ッチングすることにより、当該基板上に情報を示すパタ
ーンを形成することを特徴とする。
【0023】上述したような本発明に係る記録媒体製造
用原盤の製造方法では、レジストを用いずに、基板上に
集束イオンビームを照射して当該基板をエッチングする
ことにより、当該基板上に情報を示すパターンを形成し
ているので、レジストの感度に影響されることなく、微
細パターンが形成される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形
態について説明する。
【0025】図1は、本発明の記録媒体製造用原盤の作
製方法の一例を示す工程図である。この記録媒体製造用
原盤の作製方法は、レジスト塗布工程1と、露光工程2
と、現像工程3とを備える。
【0026】まず、レジスト塗布工程1では、ガラス基
板上にレジストを塗布する。ガラス基板上に塗布される
レジストとしては、一般に化学増幅形レジストと言われ
るレジストを用いることが好ましい。
【0027】化学増幅形レジスト12は、一般に、ポリ
ヒドロキシスチレンを主骨格とするポリマーと、露光に
よって酸を発生する化合物とから構成される。そして、
上記ポリヒドロキシスチレンは、フェノール性水酸基が
酸分解性保護基によってマスクされている。保護基がフ
ェノール性水酸基をマスクすることにより、当該ポリヒ
ドロキシスチレンのアルカリ現像液に対する溶解速度を
低下させている。このような化学増幅系レジストは、保
護基として使われる化学種によって、ポリtert−ブトキ
シカルボニルオキシスチレンと、高温ベーク系の化学増
幅形レジストと、アセタール系又はケタール系の化学増
幅形レジストとの3種類に大きく分類される。
【0028】ポリtert−ブトキシカルボニルオキシスチ
レンは、ポリヒドロキシスチレンの水酸基がtert−ブト
キシカルボニル基で保護されてなる化学増幅形レジスト
である。また、高温ベーク系の化学増幅形レジストは、
ポリヒドロキシスチレンの水酸基がtert−ブチルエステ
ル系の保護基で保護されてなる化学増幅形レジストであ
る。また、アセタール系又はケタール系の化学増幅形レ
ジストは、ポリヒドロキシスチレンの水酸基がアセター
ル系又はケタール系の保護基で保護されてなる化学増幅
形レジストである。
【0029】このようなレジストをガラス基板上に塗布
するには、例えばスピンコート法により塗布する。ま
た、レジストの塗布厚は、0.1μm以下とする。
【0030】次に、露光工程2では、ガラス基板上に塗
布されたレジストを露光して、情報を示すパターンの潜
像を形成する。ガラス基板上に塗布されたレジストの露
光には、集束イオンビームを用いる。
【0031】図2は、集束イオンビームを用いて露光を
行う記録媒体製造用原盤の製造装置の構成を概念的に示
した図である。この記録媒体製造用原盤の製造装置10
は、大きく分けて、イオンビーム出射部11と、機構部
12と、図示しない制御部とからなる。
【0032】イオンビーム出射部11は、イオン源13
と、コンデンサレンズ14と、ブランキング電極15
と、アパーチャ16と、ビーム偏向電極17と、フォー
カス調整レンズ18と、対物レンズ19とが鏡筒20内
に収められてなる。機構部12は、平行移動機構21及
び回転移動機構22を備えガラス基板23が載置される
ステージや、ガラス基板23を装置に取り込んだり、露
光位置にガラス基板23を移動するための図示しない機
械系が筐体24内に収められてなる。また、制御部は、
パターンデータに対応して位置誤差などの補正を行いな
がらパターンを発生させる制御回路やコンピュータ等か
らなる。そして、これらのイオンビーム出射部11、機
構部12は、除振テーブル25上に設けられている。
【0033】このような記録媒体製造用原盤の製造装置
10を用いてレジストの露光を行う際には、まず、イオ
ン源13からイオンビーム25が出射される。イオンビ
ーム26のイオン種としては、例えばGa又はAu−S
i−Be共晶合金等が用いられる。イオン源13から出
射されたイオンビーム26は、コンデンサレンズ24を
介してブランキング電極15によって偏向される。ブラ
ンキング電極15によって偏向されたイオンビーム26
のうち、アパーチャ16を通過したイオンビーム25
は、ビーム偏向電極17によって偏向される。そして、
イオンビーム26はフォーカス調整レンズ18によって
ビーム口径が調整され、さらに対物レンズ19によって
集束されてガラス基板23上に照射される。ガラス基板
23上に照射されたイオンビーム26は、ガラス基板2
3上に塗布されたレジストを露光し、情報を示すパター
ンの潜像を形成する。
【0034】このとき、鏡筒20及び筐体24の内部
は、図示しない真空排気装置により10-4Pa以下程度
に保たれていることが好ましい。圧力が10-4Paより
も高いと、イオンが空気中の粒子と衝突して散乱され、
エネルギーを失ってしまう。
【0035】集束イオンビームを用いてレジストの露光
を行う利点としては、まず、イオンは電子に比べて質量
が大きいため、電子線を用いて露光を行う際に問題とな
る散乱の影響をほとんど受けず、微細パターンを精度よ
く形成できるということが挙げられる。
【0036】例えば、電子線を用いて孤立パターンを形
成する場合、数十nm〜数百nmという微細パターンを
形成することも可能である。しかし、グレーティングの
ように密集したパターンを形成するには、近接した照射
点からのバックグラウンド成分が重なり、非照射部もか
なりの露光を受けるため、このバックグラウンド成分に
よる露光を考慮した特別な補正が必要である。
【0037】一方、イオンビームは質量が大きいため、
電子線に比べて散乱が小さく、散乱による影響はほとん
ど無い。イオンは、ターゲット中の電子又は原子との衝
突によってエネルギーを失うが、高エネルギー場では電
子との衝突によるエネルギーの損失が主である。このた
め、ほとんどのイオンは原子との衝突による広角散乱を
受けることなく直進する。なお、飛程の終端部では、イ
オンはエネルギーを失っているため、原子との衝突率が
増えて散乱が多少大きくなるが、パターン形成に影響を
及ぼすようなものではない。
【0038】また、集束イオンビームを用いて露光を行
う利点として、レジストの集束イオンビームに対する感
度が、電子線に対する感度に比べて1桁〜2桁高いとい
うことが挙げられる。これは、イオンの質量が電子に比
べて大きいため、その飛程が小さくなり、イオンの蓄積
エネルギー量が大きくなるためである。もちろん、イオ
ン種の質量が大きくなれば、それだけイオンの飛程が小
さくなり、イオンの蓄積エネルギー量が大きくなり感度
はさらに高くなる。
【0039】このように、集束イオンビームを用いて露
光を行うことで、電子線を用いて露光を行う場合に問題
となる近接効果がないこと、また、レジストの集束イオ
ンビームに対する感度が高いことから、0.1μm以下
という超微細パターンを精度良く形成することができ
る。集束イオンビームのスポット径は約0.01μmま
で絞ることができ、50GB以上の高密度記録媒体に対
応したパターンを形成することが可能である。
【0040】最後に、現像工程3では、現像液を用いて
レジストを現像することにより、情報を示すパターン
が、グルーブやピットとして形成される。レジストとし
て、化学増幅形レジストを用いた場合には、有機アルカ
リ現像液を用いて現像する。化学増幅形レジストの現像
に用いる有機アルカリ現像液には、テトラメチルアンモ
ニウムハイドライドを含有するものが好ましい。
【0041】以上の工程で、ガラス基板上に情報を示す
パターンがピットやグルーブとして形成されて、記録媒
体製造用原盤が完成する。
【0042】また、レジストとして、電子線レジストを
用いてもよい。電子線レジストは、レジストを構成する
高分子が電子との衝突によってエネルギーを受け、当該
高分子の鎖の一部が切断されて分子量が小さくなるか、
あるいは他の高分子と結合して大きな分子量の高分子に
重合されるものをいう。このような電子線レジストとし
て具体的には、例えば、ポリメチルメタクリレート(以
下、PMMAと称する。)等が挙げられる。
【0043】そして、レジストとして、電子線レジスト
であるPMMAを用いた場合には、上記露光工程におい
て、現像液としてイソプロピルアルコールとメチルイソ
ブチルケトンとの混合溶媒を用いて現像する。イソプロ
ピルアルコールとメチルイソブチルケトンとの混合比
は、例えば3対1とする。
【0044】また、レジストを用いずに、集束イオンビ
ームを基板に照射して当該基板をエッチングすることに
より、当該基板上に情報を示すパターンを形成して、記
録媒体製造用原盤を作製することもできる。
【0045】ガラス基板上に塗布されたレジストを露
光、現像することによりパターンを形成する場合、パタ
ーンの形状や精度はレジストの安定性や感度等に影響さ
れてしまう。
【0046】レジストを用いずに、集束イオンビームを
用いて基板をエッチングすることによりパターンを形成
することで、レジストの感度等に影響されることなく、
微細パターンを精度良く形成することができる。また、
レジストを用いないため、図1に示したようなレジスト
塗布工程1や現像工程3が削減できるばかりでなく、レ
ジストやレジストの現像に用いる現像液等の材料費を削
減することができ、より安価に記録媒体製造用原盤を作
製することができる。
【0047】なお、集束イオンビームを用いて基板に直
接パターンを形成する場合、基板として、合成石英ガラ
ス基板又はシリコン基板を用いることが好ましい。この
ような基板を用いることで、微細パターンをより精度良
く形成することができる。
【0048】さらに、この記録媒体製造用原盤を導体化
処理、電鋳メッキにより金属膜を成膜し、この金属膜を
原盤から剥離することにより、記録媒体製造用スタンパ
が作製される。この金属膜は、例えばニッケルからな
る。
【0049】このような記録媒体製造用スタンパを作製
する際には、まず、記録媒体製造用原盤表面に無電解メ
ッキ又はスパッタリングにより例えばニッケル等の金属
を約50nm〜100nmの厚みに堆積又は成膜し、原
盤表面の導通を確保する。次に、電鋳メッキにより、約
300μmの厚みの金属膜を形成する。最後に、この金
属膜に裏面研磨、端面処理を行い、記録媒体製造用原盤
からこの金属膜を剥離することにより、記録媒体製造用
スタンパが得られる。
【0050】
【発明の効果】本発明の記録媒体製造用原盤の製造装置
では、集束イオンビームを用いてパターンを形成するの
で、近接効果による形状劣化が少ない微細パターンを形
成することができる。
【0051】また、本発明の記録媒体製造用原盤の製造
方法では、集束イオンビームを用いてパターンを形成し
ているので、レジストの感度が、電子線を用いる場合に
比べて高くなる。また、本発明の記録媒体製造用原盤の
製造方法では、電子線を用いる場合に問題となる近接効
果の影響がほとんど無い。従って、本発明の記録媒体製
造用原盤の製造方法では、近接効果による形状劣化が少
ない微細パターンを精度良く形成することができる。
【0052】また、本発明を適用して、レジストを用い
ずに、パターンを基板上に直接形成したときには、レジ
ストの感度に影響されずに微細パターンを精度良く形成
することができる。さらに、このときには、レジストを
使用しないため、工程や材料費を削減して、より安価に
記録媒体製造用原盤を製造することができる。
【0053】従って、本発明では、微細パターンを精度
良く形成することができ、高記録密度に対応した記録媒
体製造用原盤を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録媒体製造用原盤の製造方法を示す
工程図である。
【図2】本発明の記録媒体製造用原盤の製造装置の構成
例を示す概念図である。
【図3】電子線による近接効果の発生機構を示す概念図
である。
【符号の説明】
10 記録媒体製造用原盤の製造装置、 11 イオン
ビーム出射部、 12機構部、 13 イオン源、 1
4 コンデンサレンズ、 15 ブランキング電極、
16 アパーチャ、 17 ビーム偏向電極、 18
フォーカス調整レンズ、 19 対物レンズ 21 回
転移動機構、 22 平行移動機構、23 ガラス基
板、 26 電子線

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオンビームを発射するイオンビーム発
    射源と、 上記イオンビーム発射源から発射されたイオンビームを
    集束させるイオンビーム集束手段とを備え、 上記イオンビーム発射源から発射されたイオンビーム
    を、上記イオンビーム集束手段によって基板上に集束し
    て、当該基板上に情報を示すパターンを形成することを
    特徴とする記録媒体製造用原盤の製造装置。
  2. 【請求項2】 上記イオンビームのイオン種が、Ga又
    はAu−Si−Be共晶合金であることを特徴とする請
    求項1記載の記録媒体製造用原盤の製造装置。
  3. 【請求項3】 上記イオンビーム発射源から発射された
    イオンビームが上記基板に到達するまでの行程のうちの
    少なくとも一部を減圧雰囲気に保つ排気装置を備えるこ
    とを特徴とする請求項1記載の記録媒体製造用原盤の製
    造装置。
  4. 【請求項4】 基板上にレジストを塗布するレジスト塗
    布工程と、 上記レジスト塗布工程で基板上に塗布されたレジストを
    集束イオンビームを用いて露光し、情報を示すパターン
    の潜像を形成する露光工程と、 上記露光工程で露光されたレジストを現像して情報を示
    すパターンを形成する現像工程とを備えることを特徴と
    する記録媒体製造用原盤の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記レジスト塗布工程において、上記レ
    ジストとして、化学増幅系レジストを用いることを特徴
    とする請求項4記載の記録媒体製造用原盤の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記レジスト塗布工程において、上記レ
    ジストとして、ポリメチルメタクリレートを用いること
    を特徴とする請求項4記載の記録媒体製造用原盤の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 上記レジスト塗布工程において、上記レ
    ジストの塗布厚を0.1μm以下とすることを特徴とす
    る請求項4記載の記録媒体製造用原盤の製造方法。
  8. 【請求項8】 上記露光工程において、上記集束イオン
    ビームのイオン種として、Ga又はAu−Si−Be共
    晶合金を用いることを特徴とする請求項4記載の記録媒
    体製造用原盤の製造方法。
  9. 【請求項9】 上記露光工程を減圧雰囲気下で行うこと
    を特徴とする請求項4記載の記録媒体製造用原盤の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 上記現像工程において、現像液とし
    て、テトラメチルアンモニウムハイドライドを含有する
    現像液を用いることを特徴とする請求項5記載の記録媒
    体製造用原盤の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記現像工程において、現像液とし
    て、イソプロピルアルコールとメチルイソブチルケトン
    との混合溶媒を用いることを特徴とする請求項6記載の
    記録媒体製造用原盤の製造方法。
  12. 【請求項12】 基板上に集束イオンビームを照射し
    て、当該基板をエッチングすることにより、当該基板上
    に情報を示すパターンを形成することを特徴とする記録
    媒体製造用原盤の製造方法。
  13. 【請求項13】 上記基板として、シリコン基板又は合
    成石英ガラス基板を用いることを特徴とする請求項12
    記載の記録媒体製造用原盤の製造方法。
JP8737098A 1998-03-31 1998-03-31 記録媒体製造用原盤の製造装置及び製造方法 Withdrawn JPH11288527A (ja)

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JP (1) JPH11288527A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100449993B1 (ko) * 2000-11-01 2004-09-30 파이오니아 코포레이션 광 디스크 및 그 마스터 디스크 제조장치

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