JPH11287361A - 糸補強高圧ゴムホース - Google Patents

糸補強高圧ゴムホース

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JPH11287361A
JPH11287361A JP10105470A JP10547098A JPH11287361A JP H11287361 A JPH11287361 A JP H11287361A JP 10105470 A JP10105470 A JP 10105470A JP 10547098 A JP10547098 A JP 10547098A JP H11287361 A JPH11287361 A JP H11287361A
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JP
Japan
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yarn
strength
thread
hose
reinforcing
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Withdrawn
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JP10105470A
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English (en)
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Rikizo Tatsuta
力三 立田
Shinji Ogura
慎二 小椋
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】糸補強によって軽量且つ柔軟な高圧ゴムホース
を構成するに際し、高強力糸の使用量を必要最小限に抑
えつつ低編組密度に起因してピンホールが発生するとい
った問題を解決する。 【解決手段】内面ゴム層12と外面ゴム層16との間
に、補強糸層14を積層して成る高圧ゴムホース10に
おいて、実質的にホースの破壊強度を受け持つ高強力糸
14aと、高強力糸14aの間の隙間を埋める働きをな
し、全体として補強糸による編組密度を高めるための、
高強力糸14aより強度の小さい充填糸14bとを編組
して補強糸層14を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はホース長さが10
〜30mの長尺の高圧ゴムホースに好適な糸補強高圧ゴ
ムホースに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】使用圧
力が100kgf/cm2以上の高圧ゴムホースにあっ
ては、従来ワイヤを用いて補強したホース、即ち補強層
がワイヤ層から成るホースが専ら用いられている。
【0003】ところで使用圧力が100kgf/cm2
以上でしかもホースを長く這わせて洗浄等を行う長尺ホ
ース、例えば位置固定に設置されたポンプから遠く離れ
た作業場所までホースを長く這わせて、その作業場所で
洗浄等の作業を行う必要のあるホースにあっては、作業
者が取扱いし易いように軽くて柔軟性のあることが求め
られる。従ってこのような目的,用途に用いられるホー
スとしてはワイヤ補強したホースは不向きであり、軽く
て柔軟な補強糸にて補強したホースが好適である。
【0004】この場合ホース補強糸として一般に用いら
れているポリエステル繊維の糸を使用した場合、上記の
ような高い使用圧力の下ではホース強度が不足してしま
う。
【0005】そこでアラミド繊維などの高強力糸を用い
てホース補強を行うこととなるが、例えばこのアラミド
繊維を補強糸として用いた場合、強度が十分高いために
比較的少量の補強糸を用いるだけで、詳しくは補強糸の
編組密度が比較的低い状態でも十分に所要の強度をホー
スに持たせることができる。
【0006】しかしながら反面、編組密度が低いと補強
糸と補強糸との間の隙間が大きくなってしまい、その補
強糸間の隙間に起因してホースにピンホールが発生し易
くなるといった問題を惹起する。
【0007】このピンホールの問題を解決するため、上
記高強力糸を用いる場合であっても十分な編組密度で補
強糸の編組を行っているが、この場合強度的には不必要
に多くの補強糸を用いることとなり、ホースが過剰品質
となって、それに伴いコストも高いものとなってしま
う。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願の発明はこのような
課題を解決するためになされたものである。而して請求
項1の糸補強高圧ゴムホースは、内面ゴム層と外面ゴム
層との間に、非金属且つ可撓性の補強糸を編組して成る
補強糸層を積層して構成した高圧ゴムホースにおいて、
該補強糸層を、実質的にホースの破壊強度を受け持つ高
強力糸と、該高強力糸の間の隙間を埋める働きをなし、
該補強糸層の全体の編組密度を高めるための、該高強力
糸より強度の小さい充填糸とを編組して構成したことを
特徴とする。
【0009】請求項2のものは、請求項1において、使
用圧力が100kgf/cm2以上であって、前記高強
力糸の引張破断強度が12g/デニール以上、前記充填
糸の引張破断伸びが10%以上且つ該高強力糸の引張破
断伸びの3倍以上であるとともにその引張破断強度が3
g/デニール以上であることを特徴とする。
【0010】請求項3のものは、請求項1,2の何れか
において、前記充填糸の前記補強糸全体に占める比率が
34%以下であることを特徴とする。
【0011】請求項4のものは、請求項1〜3の何れか
において、前記補強糸の編組密度が60%以上であるこ
とを特徴とする。
【0012】請求項5のものは、請求項1〜4の何れか
において、前記高強力糸がアラミド繊維から成ってお
り、前記充填糸がポリエステル繊維若しくはナイロン繊
維から成っていることを特徴とする。
【0013】請求項6のものは、請求項1〜5の何れか
において、ホース長さが10〜30mの長尺ホースであ
ることを特徴とする。
【0014】
【作用及び発明の効果】上記のように本発明は、実質的
にホースの破壊強度を受け持つ高強力糸と、その高強力
糸の間の隙間を埋める働きをなし、補強糸層全体の編組
密度を高めるための、高強力糸より強度の小さい充填糸
とを編組して前記補強糸層を構成したもので(請求項
1)、本発明によれば、高強力糸の使用量を必要最小限
の量としつつ編組が粗くなることによる、即ち編組密度
が低くなることに起因するピンホールの発生を防止する
ことができる。従って本発明によれば、ホースが過剰品
質となってコストが高くなってしまう問題を解決するこ
とができる。
【0015】本発明のホースは、使用圧力が100kg
f/cm2以上のホースとして好適で、この場合、上記
高強力糸の引張破断強度は12g/デニール以上、充填
糸の引張破断伸びは10%以上且つ高強力糸の引張破断
伸びの3倍以上でその引張破断強度が3g/デニール以
上であることが望ましい(請求項2)。
【0016】ここで充填糸の引張破断伸びが10%以上
且つ高強力糸の引張破断伸びの3倍以上としているのは
次の理由による。即ち充填糸の引張破断伸びが小さい
と、ホースに繰返し内圧が加わったときに充填糸が早期
に疲労寿命に達して切れてしまい、そこからピンホール
が発生するといった問題を生ずる。
【0017】本発明者が研究を行ったところ、疲労寿命
を調べる耐久試験を行った際に充填糸が疲労破断を起こ
さず、従ってピンホールを生ぜしめないようにするため
には、充填糸の引張破断伸びが10%以上且つ高強力糸
の引張破断伸びの3倍以上あることが望ましいことが判
明した。
【0018】本発明においては、また、補強糸全体に占
める充填糸の比率を34%以下とすることが望ましい
(請求項3)。充填糸の比率がこれよりも多くなるとホ
ースの破壊強度が低下してしまう。尚、充填糸の補強糸
全体に占める比率は10%以上であることが望ましい。
【0019】更に本発明においては、補強糸全体の編組
密度として60%以上とすることが望ましい(請求項
4)。編組密度がこれよりも低いとピンホールが発生し
易くなってしまう。尚、編組密度は最大100%とする
ことができる。
【0020】上記高強力糸としてはアラミド繊維を好適
に用いることができ、また充填糸としては一般のホース
補強糸として用いられているポリエステル繊維若しくは
ナイロン繊維を好適に用いることができる(請求項
5)。
【0021】更に本発明は軽さ,柔軟性の特に求められ
る長尺ホース、即ち10〜30mの長さのホースに適用
して効果が大きい(請求項6)。
【0022】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図1において、10は洗浄用等の目的に用い
られる、使用圧力が150kgf/cm2の本例の糸補
強高圧ゴムホースであって、内径が9.5mmφ,外径
が16.0mmφ,断面構造が内面ゴム層12,補強糸
層14,外面ゴム層16の積層構造をなしている。
【0023】本例において、内面ゴム層12はNBRゴ
ムから成っており、また外面ゴム層16はCRゴムから
成っている。更に補強糸層14は、アラミド繊維から成
る高強力糸(図1(B)中14a)と、ポリエステル繊
維から成る充填糸(同図中14b)とを編組して構成し
てある。ここでアラミド繊維から成る高強力糸14aは
引張破断強度が18g/デニール,引張破断伸びが3.
5%であり、またポリエステル繊維から成る充填糸14
bは引張破断強度が8g/デニール,引張破断伸びが1
5%である。この例では補強糸層14は編組密度60%
で編組してある。
【0024】尚、高強力糸14aと充填糸14bとの組
合せは各種パターンが可能である。図1(B)はその一
例を示したもので、2本の高強力糸14aと1本の充填
糸14bとを引き揃えた状態で編組を施しており、この
場合充填糸14bの補強糸全体に占める比率は33.3
%となる。
【0025】図2は高強力糸14aと充填糸14bとの
他の組合せ例を示したもので、この例では高強力糸14
a2本と充填糸14b1本とを引き揃えて編組している
点で図1(B)と同様であるが、ここでは充填糸14b
を真中に位置させ、両サイドに高強力糸14aを位置さ
せるようにしている。この図2に示す例においても充填
糸14bの補強糸全体に占める比率は33.3%とな
る。
【0026】この他高強力糸14aと充填糸14bの引
揃え本数は4本その他の本数とすることができるし、ま
た高強力糸14aと充填糸14bの配置の組合わせを他
の組合せとなすことができる。但し何れの場合において
も、充填糸14bの補強糸全体に占める比率は34%以
下とすることが望ましい。
【0027】次に、下記に示す表1はアラミド繊維(ケ
ブラー)から成る高強力糸14aと、ポリエステル繊維
から成る充填糸14b又はビニロン繊維から成る充填糸
14bとを組み合せて編組を行い、補強糸層14を構成
したときの高圧ゴムホース10の破壊圧力試験,耐久試
験を実施したときの結果を示している。但し編組密度に
ついてはNo.1,3,4,5は60%(高強力糸14a
2本,充填糸14b1本の組合せ),No.2は80%
(高強力糸14a3本,充填糸14b1本の組合せ)で
ある。尚、表中の耐久試験はJIS K6379−19
94に準拠し、ホースに対して繰返し内圧(圧力150
kgf/cm2)を加えることにより行った。
【0028】
【表1】
【0029】同表においてNo.1は、アラミド繊維から
成る高強力糸14aとポリエステル繊維から成る充填糸
14bとを組み合せた例で、この場合20万回まで繰返
し圧力を作用させても異常は認められなかった。
【0030】同様にNo.2もアラミド繊維から成る高強
力糸14aとポリエステル繊維から成る充填糸14bと
を組み合わせた例で、充填糸14bの比率がNo.1に比
べて小さくなっている。このNo.2の結果においても編
組密度が60%以上(編組密度80%)が確保されてい
ることから、20万回の繰返し耐久試験の結果、異常が
発生していない。
【0031】次にNo.3はアラミド繊維から成る高強力
糸14aとポリエステル繊維から成る充填糸14bとを
組み合せた例であるが、この例では充填糸14bの比率
が66.6%と大きくなっている。この結果破壊圧力試
験において低い値が出ており、また耐久試験の結果もN
o.1,No.2のものに比べて悪い結果が出ている。
【0032】No.4のものは、アラミド繊維から成る高
強力糸14aとビニロン繊維から成る充填糸14bとの
組合せの例で、この場合ビニロン繊維の破断伸びが小さ
いことから、耐久試験の結果において少ない繰返回数で
充填糸14bの破断が生じている。
【0033】一方No.5のものは、補強糸としてアラミ
ド繊維から成る高強力糸14aのみを用い且つ編組密度
を60%で編組を行った場合の例で、この例では20万
回の繰返耐久試験を行っても異常は発生していない。
【0034】次にNo.6のものはアラミド繊維から成る
高強力糸14aのみを用いている点でNo.5と同様であ
るが、編組密度を40%と低くしてある。この結果破壊
圧力としては十分な値が得られているが、耐久試験にお
いては早期の繰返回数でピンホールが発生している。こ
れは編組密度が低いために補強糸と補強糸との間に隙間
が生じ、その隙間に起因してピンホールが発生したもの
である。
【0035】以上の結果に表われているように、アラミ
ド繊維から成る高強力糸14aとポリエステル繊維等強
度の低い充填糸14bとを組み合わせて編組し、補強糸
層14を構成することにより、必要な破壊強度を確保し
つつピンホールの発生も良好に抑制できることが分か
る。
【0036】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明は高強力糸として上記のア
ラミド繊維以外に炭素繊維、ポリパラフェニレンベンゾ
ビスオキサゾール繊維、その他の繊維から成る高強力糸
を用いることもできるし、また充填糸としてナイロン糸
等を用い、それらを適宜に組み合せて使用することがで
きるし、また本発明のホースは上例以外の他の目的,用
途に適用することも可能であるなど、その主旨を逸脱し
ない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である高圧ゴムホースの積層
構造と補強糸層の構成を示す図である。
【図2】図1とは異なる補強糸層の構成例を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 高圧ゴムホース 12 内面ゴム層 14 補強糸層 14a 高強力糸 14b 充填糸 16 外面ゴム層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面ゴム層と外面ゴム層との間に、非金
    属且つ可撓性の補強糸を編組して成る補強糸層を積層し
    て構成した高圧ゴムホースにおいて、 該補強糸層を、実質的にホースの破壊強度を受け持つ高
    強力糸と、該高強力糸の間の隙間を埋める働きをなし、
    該補強糸層の全体の編組密度を高めるための、該高強力
    糸より強度の小さい充填糸とを編組して構成したことを
    特徴とする糸補強高圧ゴムホース。
  2. 【請求項2】 請求項1において、使用圧力が100k
    gf/cm2以上であって、前記高強力糸の引張破断強
    度が12g/デニール以上、前記充填糸の引張破断伸び
    が10%以上且つ該高強力糸の引張破断伸びの3倍以上
    であるとともにその引張破断強度が3g/デニール以上
    であることを特徴とする糸補強高圧ゴムホース。
  3. 【請求項3】 請求項1,2の何れかにおいて、前記充
    填糸の前記補強糸全体に占める比率が34%以下である
    ことを特徴とする糸補強高圧ゴムホース。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記補
    強糸の編組密度が60%以上であることを特徴とする糸
    補強高圧ゴムホース。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れかにおいて、前記高
    強力糸がアラミド繊維から成っており、前記充填糸がポ
    リエステル繊維若しくはナイロン繊維から成っているこ
    とを特徴とする糸補強高圧ゴムホース。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかにおいて、ホース
    長さが10〜30mの長尺ホースであることを特徴とす
    る糸補強高圧ゴムホース。
JP10105470A 1998-03-31 1998-03-31 糸補強高圧ゴムホース Withdrawn JPH11287361A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10324145B4 (de) * 2003-05-26 2006-06-01 Vibracoustic Gmbh & Co. Kg Verwendung eines schlauchförmigen Körpers
CN109237151A (zh) * 2018-10-25 2019-01-18 浙江久运车辆部件有限公司 一种芳纶布增强夹芯橡胶管

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