JPH11286757A - 外観性が優れたアルミニウム合金材の製造方法 - Google Patents

外観性が優れたアルミニウム合金材の製造方法

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JPH11286757A
JPH11286757A JP9210298A JP9210298A JPH11286757A JP H11286757 A JPH11286757 A JP H11286757A JP 9210298 A JP9210298 A JP 9210298A JP 9210298 A JP9210298 A JP 9210298A JP H11286757 A JPH11286757 A JP H11286757A
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aluminum alloy
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lubricant
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Yoshiki Takebayashi
慶樹 武林
Yoshiya Inagaki
佳也 稲垣
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面に粗大な結晶粒が生成されることを防止
することができる外観性が優れたアルミニウム合金材の
製造方法を提供する。 【解決手段】 Cr:0.1乃至0.2重量%、Zr:
0.02乃至0.2重量%及びFe:0.2乃至0.5
重量%を含有するアルミニウム合金素材を390乃至4
40℃の金型温度で等温鍛造する。この鍛造時に使用す
る潤滑剤中のBN含有量は、潤滑剤全重量あたり6乃至
10重量%とする。その後、鍛造により得られた鍛造材
を熱処理する。このようにして、外観性が優れたアルミ
ニウム合金材が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は航空機用のウインド
フレーム等に使用されるアルミニウム合金材の製造方法
に関し、特に、表面に粗大結晶粒が発生することを防止
することができる外観性が優れたアルミニウム合金材の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、航空機のウインドフレーム等
には、例えば、JIS 7075合金材が使用されてい
る。従来の航空機のウインドフレームの製造方法を以下
に説明する。先ず、アルミニウム合金素材を後方押出成
形すると共に、リングロールミルにより曲げ加工をし
て、予備成形を実施する。次に、予備成形材を荒打ちし
た後、発生したバリ及びキズを取り除く。次いで、荒打
ち材に対して中間打ちを施した後、発生したバリ及びキ
ズ等を再度取り除く。その後、中間打ちが施された中間
打ち材に対して、仕上げ打ちを施した後、発生したバリ
を取り除く。その後、溶体化処理後に過時効処理をする
T73処理を仕上げ打ち材に施すことにより、ウインド
フレームが製造される。
【0003】なお、このウインドフレームの製造時にお
ける従来の鍛造方法としては、例えば、潤滑剤全重量あ
たり2.9重量%のBNと黒鉛とからなる潤滑剤を使用
して、390乃至440℃の金型温度で等温鍛造を実施
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
製造方法によると、仕上げ打ち後にT73処理を施すと
きに、仕上げ打ち材の表面に粗大結晶が生成され、この
粗大結晶により、ウインドフレームの表面に凹凸が形成
されるという問題点がある。このように、表面に凹凸が
形成されると、ウインドフレームの外観が極めて不良に
なる。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、表面に粗大な結晶粒が生成されることを防
止することができる外観性が優れたアルミニウム合金材
の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る外観性が優
れたアルミニウム合金材の製造方法は、Cr:0.1乃
至0.2重量%、Zr:0.02乃至0.2重量%及び
Fe:0.2乃至0.5重量%を含有するアルミニウム
合金素材を、黒鉛と、潤滑剤全重量あたり6乃至10重
量%のBNと、を含有する潤滑剤を使用して、390乃
至440℃の金型温度で等温鍛造する工程と、前記鍛造
により得られた鍛造材を熱処理する工程と、を有するこ
とを特徴とする。
【0007】前記アルミニウム合金素材のZr含有量は
0.1乃至0.2重量%であることが好ましい。
【0008】本発明においては、アルミニウム合金素材
中のCr、Zr及びFeの含有量を適切に規定している
ので、熱処理による粒界の移動を抑制することができ
る。また、本発明においては、鍛造時に使用される潤滑
剤中のBN含有量及び金型温度を適切に調整しているの
で、アルミニウム合金素材と金型との間の摩擦を低減す
ることができ、これにより、鍛造時の歪エネルギーの増
加を抑制している。従って、鍛造後の鍛造材に対して熱
処理を施しても、得られたアルミニウム合金材の表面に
粗大結晶粒が生成されることを防止することができ、外
観不良となるアルミニウム合金材の発生を著しく低減す
ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本願発明者等は、鍛造及び熱処理
による粗大結晶粒の生成を防止する方法を開発すべく、
粗大結晶粒の発生原因について種々研究を行った。粗大
結晶粒の発生機構について、以下に説明する。
【0010】アルミニウム合金素材を金型を使用して鍛
造すると、金型に接しているアルミニウム合金素材の表
面から1乃至3mmの深さまでの強加工領域に、極めて
高い歪エネルギーが蓄積され、転位密度が増加する。そ
の後、この鍛造により得られた鍛造材に対して熱処理を
施すと、強加工領域に蓄積された歪エネルギーが開放さ
れる。これにより、転位が移動するが、強加工領域の温
度が高温になり、蓄積された歪エネルギーが大きい場合
には、粒界が移動する。この粒界の移動が再結晶であ
り、再結晶すると粒径が不均一になる。その後、更に熱
処理が続けられることにより、鍛造材の内部において結
晶粒の成長(グレイングロース)が起こる。
【0011】このようにして結晶粒が成長することによ
りアルミニウム合金材の表面が外観不良となることを防
止するためには、生成される結晶粒の大きさに拘わら
ず、再結晶を防止することが必要である。そこで、本願
発明者等は、アルミニウム合金素材中のCr、Zr及び
Feの含有量を適切に規定すると、粒界の移動を阻止す
るCr2Mg3Al8及びCr2FeAl7等の析出物が形
成され、これにより、熱処理による再結晶の発生を抑制
することができることを見い出した。
【0012】また、金型に接している強加工領域は、金
型との摩擦抵抗によって強いせん断変形を受けて、結晶
粒の大きさが変化する。従って、アルミニウム合金素材
と金型との間の摩擦を低減して、せん断変形を受ける強
加工領域をできるだけ狭くすることにより、鍛造時の歪
エネルギーの増加を抑制することができ、これにより、
結晶粒の成長を防止することができる。即ち、本発明に
おいては、黒鉛とBNとを含有する潤滑剤のBN含有量
を調整することにより、アルミニウム合金素材と金型と
の間の摩擦を低減している。
【0013】更に、鍛造時の金型の温度も、歪エネルギ
ーに大きく影響する。即ち、金型温度が低いほど、アル
ミニウム合金素材は変形しにくいので、これを所定の寸
法及び形状まで変形させるエネルギーは、変形後の鍛造
材に残存する。このように、残存するエネルギーは金型
温度が低いほど大きくなり、再結晶の発生が促進され
る。
【0014】図1及び図2は、横軸に金型温度をとり、
縦軸にグレイングロースの発生面積率をとって、金型温
度とグレイングロースの発生面積率との関係を示すグラ
フ図である。また、図3及び図4は、横軸に金型温度を
とり、縦軸にグレイングロースの発生深さをとって、金
型温度とグレイングロースの発生深さとの関係を示すグ
ラフ図である。但し、図1及び図3は表面が600メッ
シュの金型を使用した場合の結果を示しており、図2及
び図4は表面が1000メッシュの金型を使用した場合
の結果を示している。なお、図1乃至図4においては、
JIS A7075合金組成のアルミニウム合金素材を
使用し、ソーキング条件を450℃で12時間とし、潤
滑剤中のBN量は2.9重量%としている。
【0015】図1及び図2に示すように、金型温度が高
いほど、グレイングロースの発生面積率が低下してい
る。また、図3及び図4に示すように、金型温度が高い
ほど、グレイングロースが発生する深さが浅くなってい
る。これは、金型温度が高いほど、歪エネルギーが蓄積
される強加工領域が狭くなっていることを示している。
このように、金型の表面状態に拘わらず、金型温度を高
くすることにより、鍛造時の歪エネルギーの増加を抑制
することができると共に、グレイングロースの発生を抑
制することができる。
【0016】しかし、本発明においては、アルミニウム
合金素材の組成及び潤滑剤中のBN含有量を調整して、
再結晶の発生を抑制するので、従来よりも低い金型温度
で鍛造しても、歪エネルギーの蓄積を低減することがで
きる。従って、金型温度の下限を低くすることができ、
製造条件の範囲を広くすることができる。
【0017】図5は横軸に金型温度をとり、縦軸にグレ
イングロースの発生面積率をとって、潤滑剤中のBN含
有量を変化させて金型温度とグレイングロースの発生面
積率との関係を示すグラフ図である。図6は横軸に金型
温度をとり、縦軸にグレイングロースの発生深さをとっ
て、潤滑剤中のBNの含有量を変化させて金型温度とグ
レイングロースの発生深さとの関係を示すグラフ図であ
る。但し、図5及び図6においては、JIS A707
5合金組成のアルミニウム合金素材と、表面が600メ
ッシュである金型とを使用し、ソーキング条件を450
℃で12時間としている。また、図5及び図6におい
て、潤滑剤中のBN量を10重量%とした場合の結果を
●で示し、BN量を2.9重量%とした場合の結果を△
で示している。
【0018】図5及び図6に示すように、潤滑剤中のB
N量を10重量%とした場合であっても、BN量が2.
9重量%である場合と同様に、金型温度が高いほどグレ
イングロースの発生面積率が低下すると共に、グレイン
グロースが発生する深さが浅くなっている。また、図6
に示すように、同等の金型温度で比較した場合には、B
N量が10重量%である場合には、BN量が2.9重量
%である場合と比較して、グレイングロースが発生する
深さが浅くなっている。従って、潤滑剤中のBN量を1
0重量%とすると、BN量を2.9重量%とした場合と
比較して、歪エネルギーが蓄積される強加工領域が狭く
なる。
【0019】図7は横軸に金型温度をとり、縦軸にグレ
イングロースの発生面積率をとって、アルミニウム合金
素材の組成を変化させて金型温度とグレイングロースの
発生面積率との関係を示すグラフ図である。図8は横軸
に金型温度をとり、縦軸にグレイングロースの発生深さ
をとって、アルミニウム合金素材の組成を変化させて金
型温度とグレイングロースの発生深さとの関係を示すグ
ラフ図である。但し、図7及び図8においては、表面が
600メッシュである金型と、10重量%のBNを含有
する潤滑剤とを使用して、ソーキング条件を450℃で
12時間としている。また、図7及び図8においては、
0.2重量%のCr及び0.25重量%のFeを含有
し、Zrを含有しないアルミニウム合金素材を使用した
場合の結果を●で示し、0.2重量%のCr、0.2重
量%のZr及び0.25重量%のFeを含有するアルミ
ニウム合金素材を使用した場合の結果を■で示してい
る。更に、0.2重量%のCr、0.2重量%のZr及
び0.4重量%のFeを含有するアルミニウム合金素材
を使用した場合の結果を▲で示している。
【0020】図7及び図8に示すように、所定量のZr
が添加されたアルミニウム合金素材を使用すると、Zr
を含有しないアルミニウム合金素材を使用した場合と比
較して、グレイングロースの発生面積率が減少すると共
に、グレイングロースの発生深さが浅くなっている。更
に、Fe含有量を4.0重量%に増加させると、金型温
度に拘わらず、グレイングロースの発生面積率が0%に
なると共に、グレイングロースの発生深さが0mmとな
っている。このように、アルミニウム合金素材の組成を
適切に調整することにより、鍛造時の歪エネルギーの増
加を抑制することができると共に、グレイングロースの
発生を抑制することができる。
【0021】次に、鍛造後の加熱条件を種々に変化させ
た場合のグレイングロースの発生状態について説明す
る。先ず、JIS A7075合金組成のアルミニウム
合金素材と、表面が600メッシュである金型とを使用
して鍛造し、ソーキング条件を450℃で12時間とし
ている。なお、鍛造時に潤滑剤は使用していない。その
後、種々の条件で熱処理し、グレイングロースの発生状
態を比較した。鍛造条件、加熱条件及びグレイングロー
スの発生面積率を下記表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】上記表1に示すように、鋳造時の材料温度
を一定にした状態で、鋳造後の熱処理のみを変化させて
も、グレイングロースの発生面積率は殆ど変化がない。
即ち、鋳造後の熱処理条件はグレイングロースの発生面
積率に影響を与えることはないので、本発明において
は、熱処理条件は特に制限しないものとする。
【0024】以下、本発明方法において使用されるアル
ミニウム合金素材の組成限定理由について説明する。
【0025】Cr:0.1乃至0.2重量% CrはMg又はAlと共に化合物を生成して、転位の移
動を抑制する効果を有する元素である。アルミニウム合
金素材中のCr含有量が0.1重量%未満であると、M
g又はAlとの化合物の量が不足するので、転位の移動
を抑制する効果を十分に得ることができない。一方、ア
ルミニウム合金素材中のCr含有量が0.2重量%を超
えると、Cr自身の粗大結晶が生成されるので、得られ
るアルミニウム合金材の機械的性能に悪影響を及ぼす。
従って、アルミニウム合金素材中のCr含有量は0.1
乃至0.2重量%とする。
【0026】Zr:0.02乃至0.2重量% ZrはAlと共に化合物を生成して、転位の移動を抑制
する効果を有する元素である。アルミニウム合金素材中
のZr含有量が0.02重量%未満であると、Alとの
化合物の量が不足するので、転位の移動を抑制する効果
を十分に得ることができない。一方、アルミニウム合金
素材中のZr含有量が0.2重量%を超えると、Zr自
身の粗大結晶が生成されるので、得られるアルミニウム
合金材の機械的性能に悪影響を及ぼす。従って、アルミ
ニウム合金素材中のZr含有量は0.02乃至0.2重
量%とする。なお、好ましくは、Zr含有量は0.1乃
至0.2重量%である。
【0027】Fe:0.2乃至0.5重量% FeはCu及びAlと共にCu−Fe−Alの化合物を
生成して、転位の移動を抑制する効果を有する元素であ
る。アルミニウム合金素材中のFe含有量が0.2重量
%未満であると、Cu−Fe−Alの化合物の量が不足
するので、転位の移動を抑制する効果を十分に得ること
ができない。一方、アルミニウム合金素材中のFe含有
量が0.5重量%を超えると、得られるアルミニウム合
金材の強度及び延性が低下する。従って、アルミニウム
合金素材中のFe含有量は0.2乃至0.5重量%とす
る。
【0028】次に、潤滑剤中のBN含有量及び金型温度
の限定理由について説明する。
【0029】潤滑剤中のBN:6乃至10重量% 本発明においては、適正量のBNを含有し、残部が黒鉛
からなる潤滑剤を使用して鍛造する。この潤滑剤中のB
N量を増加させると、アルミニウム合金素材と金型との
間の摩擦係数が低下して、強加工領域を狭くすることが
できる。潤滑剤中のBN含有量が、潤滑剤全重量あたり
6重量%未満であると、強加工領域を狭くすることがで
きない。一方、潤滑剤中のBN含有量が、潤滑剤全重量
あたり10重量%を超えると、潤滑剤のコストが上昇す
る。従って、本発明においては、潤滑剤全重量あたり6
乃至10重量%のBNを含有する潤滑剤を使用する。
【0030】金型温度:330乃至440℃ 前述の如く、鍛造時の金型温度は、アルミニウム合金素
材の歪エネルギーに大きく影響し、金型温度を高くする
ほど、鍛造後の鍛造材に残存する歪エネルギーを減少さ
せることができる。しかし、本発明においては、アルミ
ニウム合金素材の組成及び潤滑剤中のBN含有量を調整
しているので、従来よりも低い金型温度での鍛造が可能
となる。金型温度が330℃未満であると、鍛造材に残
存する歪エネルギーが増大し、その後の熱処理により再
結晶が発生する。その結果、熱処理後のアルミニウム合
金材の表面に粗大結晶が形成される。一方、金型温度が
440℃を超えると、アルミニウム合金素材の焼き付き
が発生する。従って、鍛造時の金型温度は330乃至4
40℃とする。
【0031】なお、本発明においては、アルミニウム合
金素材の温度を金型温度と同等の温度とする等温鍛造に
より鍛造するものとする。また、本発明においては、鍛
造により得られた鍛造材を熱処理する工程を有するが、
この熱処理条件としては、従来より使用されている条件
を使用することができる。例えば、JIS A7025
材に対しては、一般的にT73処理が施されるので、本
発明においても鍛造材にT73処理を施すことができ
る。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例に係る製造方法により
アルミニウム合金材を製造した試験結果について、その
比較例による試験結果と比較して具体的に説明する。
【0033】先ず、種々の組成を有するアルミニウム合
金素材を金型を使用して鍛造し、この鍛造材を熱処理す
ることにより、所定の形状のアルミニウム合金材を製造
した。なお、本実施例においては、10重量%のBNを
含有する潤滑剤を使用した。その後、得られたアルミニ
ウム合金材の引張強度、耐力、伸び及び衝撃値等の機械
的性能を測定すると共に、アルミニウム合金材の表面を
目視により評価した。アルミニウム合金素材の組成及び
鍛造時の金型温度を下記表2に示し、機械的性能の測定
結果及び外観の評価結果を下記表3に示す。但し、下記
表3に示す外観の評価結果欄においては、表面に粗大結
晶粒が観察されなかった場合を○とし、表面に粗大結晶
粒が観察され、凹凸が形成されていたものを×とした。
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】上記表2及び3に示すように、実施例N
o.1及び2はアルミニウム合金素材中のCr、Zr及
びFe含有量が適切に規制されていると共に、潤滑剤中
のBN含有量及び金型温度が適切に調整されているの
で、機械的性能を低下させることなく優れた外観を得る
ことができた。
【0037】一方、比較例No.3は、BN含有量及び
金型温度は本発明の範囲内であるが、アルミニウム合金
素材中のZr含有量が本発明範囲の下限未満であるの
で、粒界の移動を抑制することができず、表面に粗大結
晶粒が生成された。
【0038】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
アルミニウム合金素材の組成を適切に規制すると共に、
鋳造時に使用する潤滑剤及び金型温度を適切に選択して
いるので、表面に粗大な結晶粒が生成されることを防止
することができ、これにより、外観性が優れたアルミニ
ウム合金材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】横軸に金型温度をとり、縦軸にグレイングロー
スの発生面積率をとって、金型温度とグレイングロース
の発生面積率との関係を示すグラフ図である。
【図2】横軸に金型温度をとり、縦軸にグレイングロー
スの発生面積率をとって、金型温度とグレイングロース
の発生面積率との関係を示すグラフ図である。
【図3】横軸に金型温度をとり、縦軸にグレイングロー
スの発生深さをとって、金型温度とグレイングロースの
発生深さとの関係を示すグラフ図である。
【図4】横軸に金型温度をとり、縦軸にグレイングロー
スの発生深さをとって、金型温度とグレイングロースの
発生深さとの関係を示すグラフ図である。
【図5】横軸に金型温度をとり、縦軸にグレイングロー
スの発生面積率をとって、潤滑剤中のBN含有量を変化
させて金型温度とグレイングロースの発生面積率との関
係を示すグラフ図である。
【図6】横軸に金型温度をとり、縦軸にグレイングロー
スの発生深さをとって、潤滑剤中のBNの含有量を変化
させて金型温度とグレイングロースの発生深さとの関係
を示すグラフ図である。
【図7】横軸に金型温度をとり、縦軸にグレイングロー
スの発生面積率をとって、アルミニウム合金素材の組成
を変化させて金型温度とグレイングロースの発生面積率
との関係を示すグラフ図である。
【図8】横軸に金型温度をとり、縦軸にグレイングロー
スの発生深さをとって、アルミニウム合金素材の組成を
変化させて金型温度とグレイングロースの発生深さとの
関係を示すグラフ図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 694 C22F 1/00 694B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cr:0.1乃至0.2重量%、Zr:
    0.02乃至0.2重量%及びFe:0.2乃至0.5
    重量%を含有するアルミニウム合金素材を、黒鉛と、潤
    滑剤全重量あたり6乃至10重量%のBNと、を含有す
    る潤滑剤を使用して、390乃至440℃の金型温度で
    等温鍛造する工程と、前記鍛造により得られた鍛造材を
    熱処理する工程と、を有することを特徴とする外観性が
    優れたアルミニウム合金材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記アルミニウム合金素材のZr含有量
    は0.1乃至0.2重量%であることを特徴とする請求
    項1に記載の外観性が優れたアルミニウム合金材の製造
    方法。
JP9210298A 1998-04-03 1998-04-03 外観性が優れたアルミニウム合金材の製造方法 Pending JPH11286757A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103290344A (zh) * 2013-06-09 2013-09-11 哈尔滨工业大学 一种无粗晶2618铝合金等温模锻件的制备方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103290344A (zh) * 2013-06-09 2013-09-11 哈尔滨工业大学 一种无粗晶2618铝合金等温模锻件的制备方法

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