JPH11284170A - 回路シミュレーション方法、回路シミュレーション装置および回路シミュレーションプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

回路シミュレーション方法、回路シミュレーション装置および回路シミュレーションプログラムを記録した記録媒体

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JPH11284170A
JPH11284170A JP10083435A JP8343598A JPH11284170A JP H11284170 A JPH11284170 A JP H11284170A JP 10083435 A JP10083435 A JP 10083435A JP 8343598 A JP8343598 A JP 8343598A JP H11284170 A JPH11284170 A JP H11284170A
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effect transistor
gate
distance
field
circuit
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Tetsuo Tanigawa
哲郎 谷川
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対隣接ゲート間距離依存性を考慮した回路シ
ミュレーションにより、集積回路の回路シミュレーショ
ン精度を向上させる。 【解決手段】 まずシミュレーションに必要なデータと
して実行コマンド、解析制御情報と共に、対象とする集
積回路(対象回路)に含まれるMOSFETの対隣接ゲ
ート距離を記述したネットリストを読み込む(S1
0)。次に、読み込んだデータに基づき、対象回路の回
路解析を行う(S12)。この回路解析において、対隣
接ゲート距離依存性による変動項を含む実効ゲート長L
effを算出する等により、対隣接ゲート距離に依存する
値として算出したMOSFETの特性値を用いる。この
ような回路解析により、対象回路の各点における電圧や
電流またはそれらの時間的変化を示す情報を得て、これ
らをシミュレーション結果として出力する(S14)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MOSトランジス
タに代表されるような電界効果型トランジスタを含む半
導体集積回路の回路シミュレーション方法および装置な
どに関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路の設計などにおいて回路シミュ
レーションが利用されている。回路シミュレーションプ
ログラムとしては、米国カリフォルニア大学バークレー
校で開発され、ソースコードが一般に公開されているS
PIC(Simulation Program with Integrated Circuit
Emphasis)が広く知られている。また、SPICEをベ
ースにして開発された様々な回路シミュレータが市販さ
れている。
【0003】図9は、このような従来の回路シミュレー
タにおけるシミュレーション手順の概略を示すフロチャ
ートである。回路シミュレーションに際しては、まず、
回路シミュレーションに必要なデータとして、(1)回
路シミュレーションプログラムの実行を制御する実行コ
マンド、(2)回路解析ための数値計算において使用さ
れるパラメータやアルゴリズム等を指定する解析制御情
報、(3)シミュレーション対象の集積回路(対象回
路)のネットリスト、を読み込む(ステップS11
0)。ネットリストには回路接続情報や、素子特性情
報、モデルパラメータが記述されている。次に、これら
のデータを用いて、各回路素子の所定モデルに基づき回
路解析を行う(ステップS112)。そして、この回路
解析により得られる対象回路の各点における電圧や電流
またはそれらの時間的変化を示す情報を、シミュレーシ
ョン結果として表示装置やプリンタなどに出力する(ス
テップS114)。
【0004】こうのような回路シミュレータによりMO
S集積回路のシミュレーションを行うにはMOS形電界
効果トランジスタのモデル(MOSFETモデル)が必
要となる。回路シミュレータに組み込まれているMOS
FETモデルに関しては様々なモデルが提案されてい
る。例えば、米国カリフォルニア大学バークレー校で開
発されたBSIM3 Version(以下「BSIM3v3」という)とい
うモデルは、近年主流であった数学的手法(物理現象を
軽視)ではなく詳細な物理モデリングに基づいているこ
とを特徴とし、いわゆるディープサブミクロン世代の集
積回路にも対応できる高精度なモデルの一つとされてい
る。
【0005】一方、集積回路設計の結果得られるレイア
ウトデータから回路構成素子や回路接続情報などを含む
回路シミュレーション用ネットリストを抽出する技術も
公知である。例えば、ケイデンス・デザイン・システム
ズ社(Cadence Design Systems, Inc.)の"Dracula"に代
表されるような、ネットリスト抽出機能を有するレイア
ウト検証ツールが市販されている。また、近年、従来は
詳細な成分が無視されていた配線部の寄生容量及び寄生
抵抗(配線RC)の考慮の重要性が認識されるようにな
り、市販ツールにおいても配線RCをπ型近似等を用い
て抽出するような機能が付加されている。さらに、メン
ター・グラフィックス社(Mentor Graphics Corp.)の"Ma
skPE"やルーセント・テクノロジー社(Lucent Technolog
ies Inc.)の"Clover"のように、配線部の寄生容量を抽
出する際に各容量成分の対隣接配線距離依存性を考慮で
きるネットリスト抽出機能を有する市販ツールも登場し
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】回路シミュレーション
用ネットリストを作成する際、MOSFETに関してそ
のレイアウト形状から決定されるパラメータは、従来
は、ゲート長及びゲート幅、ソース幅、ソース及びドレ
イン拡散層の面積、周囲長、シート数程度である。その
他のMOSFETモデルのパラメータは、レイアウト形
状には依存しないものとして標準レイアウト形状のMO
SFETの実測特性を基に最適化された値が使用されて
いた。これに対し、特開平6−215059号公報に開
示された回路シミュレーション方法及びその装置では、
各MOSトランジスタのゲートチャネル長Lとゲートチ
ャネル幅Wを引数として求めた形状依存関数の値を当該
MOSトランジスタのモデルパラメータとして特性解析
を行い、これにより、各MOSトランジスタの形状に応
じた誤差の少ないモデルパラメータに基づいて正確な特
性解析を行えるようにしている。また、特開平5−19
8593号公報に開示されたパラメータ抽出方法では、
その有効領域において直線状にレイアウトされる直線ゲ
ートと屈曲してレイアウトされる屈曲ゲートとに関する
回路シミュレータションのためのパラメータを異なる条
件で抽出し、これにより、パラメータ抽出システムの精
度を高め、集積回路等の回路シミュレーションの精度を
高めている。
【0007】上記のような最新の高精度モデルを用いれ
ば、MOS集積回路の回路シミュレーションにおいて、
ゲートサイズ依存性を考慮した単体MOSFETの特性
予測を高精度に行うことができる。しかし、集積回路の
微細化や高集積化に伴い、リソグラフィ工程における近
接効果等によるゲート寸法の変動や素子間距離が小さく
なることによる素子間結合容量の影響など(詳細は後
述)の、MOSFET特性のレイアウト形状依存性が顕
著になってきている。従来の回路シミュレータにおいて
は、MOSFET特性のこのようなレイアウト形状依存
性を表現する能力は乏しい。
【0008】一方、前述の微細化あるいは高集積化は、
従来は小さかった配線RCによる回路特性も増大させて
いる。そのため、配線RCについての詳細な情報をネッ
トリストに記述することが必要となってきたが、これに
対しては既述のように、レイアウト形状データから配線
RC素子を含んだネットリストを抽出ルールを用いて自
動的に抽出する技術の発展により対処できるようになっ
た。すなわち、配線RCには配線抵抗、配線側壁容量
(フリンジ容量)、配線間結合容量(カップリング容
量)等があるが、これらは、π型近似等を適用して抽出
することで正確に回路シミュレーションに反映させるこ
とができる。
【0009】上記の事情を鑑みると、現在の集積回路に
対する回路シミュレーションの精度を確保するために
は、MOSFET特性におけるレイアウト形状依存性、
特に、リソグラフィ工程における近接効果等によるゲー
ト寸法の変動や素子間距離が小さくなることによる素子
間結合容量の影響などの、MOSFET特性のレイアウ
ト形状依存性を表現する手段が必要とされている。以
下、このようなMOSFET特性の考慮すべきレイアウ
ト依存性につき具体的に説明する。
【0010】(1)リソグラフィ工程における近接効果
によるゲート寸法の変動 例えば、隣接するMOSFETが同じ活性領域上にあっ
てゲート間距離が小さい場合、リソグラフィ工程の際に
生じる近接効果によりゲート長方向のゲート仕上がり寸
法が孤立レイアウトの場合とは異なるという現象が確認
されている。リソグラフィ工程においては近接効果の他
にも定常波効果や反射等の影響があるため、一概には言
えないが、一般的にはゲート間距離が小さいとゲートが
小さく仕上がる傾向がある。図10は、これを模式的に
示す図である。この図において、実線がマスク上のレイ
アウト形状を示し、点線が仕上がり形状を示している。
この図10に示すようにゲート長が変動すると、MOS
FET特性が大きく変動し、特にゲート長が短い場合に
は短チャネル効果の影響で特に特性変動が大きくなる。
しかし、従来の回路シミュレーションでは、このような
ゲート仕上がりの対隣接ゲート距離依存性を考慮するこ
とは困難である。
【0011】(2)ゲート側壁容量成分CFの対隣接ゲ
ート距離依存性 図11は、ゲート・ソース間に寄生する外部容量につい
ての前述のBSIM3v3における表現を示す図である。この
図において、CGSLはゲート101と低濃度拡散層1
03とのオーバラップ容量成分、CGSOはゲート10
1と高濃度拡散層105とのオーバラップ容量成分、C
Fはゲート側壁容量成分をそれぞれ表している。このよ
うにBSIM3v3は、全てが一つの固定パラメータ(CGS
O)で表現されていた従来のMOSFETモデルに比べ
ると詳細なモデルとなっており、低濃度拡散層領域のオ
ーバラップ容量成分CGSLにはゲートバイアス依存性
も考慮できるようになっている。しかし、ゲート側壁容
量成分CFの値が隣接するゲートとの距離によって変動
する可能性がある。ゲートが孤立している場合や隣接す
るゲートとの距離が十分離れている場合にはゲート側壁
の電界は全てソースに向けられているが、ゲート間距離
が小さくなると一部の電界は隣接ゲートへと向かい、こ
れがゲート容量の形となって現れる。図12は、これを
模式的に示している。この図において、Cfがゲート側
壁容量を表し、Ccがゲート間結合容量を表している。
図13は、これらゲート側壁容量Cfおよびゲート間結
合容量Ccのゲート間距離依存性を示す図である。この
図に示すように、ゲート間の距離が小さくなるにしたが
って、側壁容量Cfは減少し、ゲート間結合容量Ccは増
大する。前述のネットリスト抽出技術を用いれば、ゲー
ト間結合容量Ccはゲート間の外部容量素子としてゲー
ト間距離を考慮しながら抽出することができる。しか
し、従来の回路シミュレータでは、側壁容量Cfはレイ
アウト形状依存性の無いパラメータとしてMOSFET
モデルに組み込まれており、側壁容量のCfのレイアウ
ト形状依存性は考慮されていない。
【0012】(3)N+拡散層のシート抵抗RSHの隣
接ゲート間距離依存性 集積回路の微細化に伴って、MOSFETにおいてドレ
イン部で生じる高電界を和らげるためにLDD(Lightly
Doped Drain)構造が採用されている場合が多く見られ
る。図14はこのLDD構造を単純化して示す図であ
る。この図に示すようにLDD構造は、ソースまたはド
レインの拡散層として低濃度拡散層(図中N−で示され
ている)と高濃度拡散層(図中N+で示されている)と
を有し、N−拡散層においてドレイン端の電界を緩和し
て耐圧を向上させるという特徴を持っている。プロセス
的には、N−拡散層を形成した後、ゲート側壁にサイド
ウォールと呼ばれる絶縁膜を形成し、サイドウォールを
マスクとして不純物注入によりN+拡散層を形成する。
このようなLDD構造が採用されている場合には、図1
5に示すように隣接ゲートが接近してレイアウトされる
と、N+拡散層形成用の不純物注入が十分に行われない
ようになる。その結果、ゲート間距離が小さくなるにし
たがってN+拡散層のシート抵抗RSHが急激に上昇す
るという事態や、またはN+拡散層がほとんど形成され
ないという事態が生じる。しかし、従来の回路シミュレ
ーション用MOSFETモデルでは、N+拡散層のシー
ト抵抗RSHは固定値として扱われており、このような
N+拡散層のシート抵抗RSHの隣接ゲート間距離依存
性は考慮されていない。
【0013】そこで本発明では、微細化の進展しつつあ
る集積回路の回路シミュレーション精度を確保するため
に、対隣接ゲート距離依存性を考慮した回路シミュレー
ション方法や装置等を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明に係る第1の回路シミュレーション方
法は、電界効果型トランジスタを含む集積回路の動作の
シミュレーションを行う回路シミュレーション方法であ
って、前記集積回路に含まれる電界効果型トランジスタ
の特性の少なくとも一部が、該電界効果型トランジスタ
のゲート端と該電界効果型トランジスタに隣接する電界
効果型トランジスタのゲート端との距離として定義され
る対隣接ゲート距離に依存するというトランジスタモデ
ルを採用し、前記集積回路における電界効果型トランジ
スタの対隣接ゲート距離を示す値を与えて該値に対応す
る該電界効果型トランジスタの特性値を前記トランジス
タモデルに基づいて求め、該特性値を用いて前記シミュ
レーションを行うことを特徴としている。
【0015】本発明に係る第2の回路シミュレーション
方法は、上記第1の回路シミュレーション方法におい
て、前記トランジスタモデルに基づく電界効果型トラン
ジスタの特性を、対隣接ゲート距離を変数とする関数で
表現し、前記変数に値を与えて前記関数の値を算出する
ことにより前記集積回路における電界効果型トランジス
タの特性値を求め、該特性値を用いて前記シミュレーシ
ョンを行うことを特徴としている。
【0016】本発明に係る第3の回路シミュレーション
方法は、上記第1の回路シミュレーション方法におい
て、前記トランジスタモデルに基づく電界効果型トラン
ジスタの特性を、対隣接ゲート距離と電界効果型トラン
ジスタの特性値との対応を与えるテーブルデータによっ
て表現し、対隣接ゲート距離を示す値を与えて該値に対
応する特性値を前記テーブルデータから獲得することに
より前記集積回路における電界効果型トランジスタの特
性値を求め、該特性値を用いて前記シミュレーションを
行うことを特徴としている。
【0017】本発明に係る第4の回路シミュレーション
方法は、上記第1の回路シミュレーション方法におい
て、前記集積回路に含まれる電界効果型トランジスタの
ソース側の対隣接ゲート距離とドレイン側の対隣接ゲー
ト距離との2種類の値を与えて前記電界効果型トランジ
スタの特性値を得ることを特徴としている。
【0018】本発明に係る第5の回路シミュレーション
方法は、上記第1の回路シミュレーション方法におい
て、前記トランジスタモデルは、前記集積回路に含まれ
る電界効果型トランジスタの特性としてのドレイン電流
および/またはゲート容量が前記電界効果型トランジス
タの実効ゲート長に応じて決まり該実効ゲート長が前記
対隣接ゲート距離に依存するというモデルであることを
特徴としている。
【0019】本発明に係る第6の回路シミュレーション
方法は、上記第5の回路シミュレーション方法におい
て、前記実効ゲート長がゲートの仕上がり寸法に依存
し、該仕上がり寸法が対隣接ゲート距離に依存すること
を特徴としている。
【0020】本発明に係る第7の回路シミュレーション
方法は、上記第1の回路シミュレーション方法におい
て、前記トランジスタモデルは、前記集積回路に含まれ
る電界効果型トランジスタのゲートとソースとの間また
はゲートとドレインとの間に存在する外部容量が対隣接
ゲート距離に依存するというモデルであることを特徴と
している。
【0021】本発明に係る第8の回路シミュレーション
方法は、上記第7の回路シミュレーション方法におい
て、前記外部容量が、前記集積回路に含まれる電界効果
型トランジスタのゲート側壁とソースまたはドレインと
の間の容量であるゲート側壁容量であることを特徴とし
ている。
【0022】本発明に係る第9の回路シミュレーション
方法は、上記第1の回路シミュレーション方法におい
て、前記トランジスタモデルは、前記集積回路に含まれ
る電界効果型トランジスタのゲートと該電界効果型トラ
ンジスタに隣接する電界効果型トランジスタのゲートと
に挟まれたソースまたはドレイン拡散層の抵抗特性を表
現するパラメータが対隣接ゲート距離に依存するという
モデルであることを特徴としている。
【0023】本発明に係る第10の回路シミュレーショ
ン方法は、上記第9の回路シミュレーション方法におい
て、前記抵抗特性を表現するパラメータがソースまたは
ドレイン拡散層のシート抵抗であることを特徴としてい
る。
【0024】本発明に係る第11の回路シミュレーショ
ン方法は、上記第1ないし第10の回路シミュレーショ
ン方法のいずれかの回路シミュレーション方法におい
て、電界効果型トランジスタの特性の対隣接ゲート距離
に対する依存性を、該対隣接ゲート距離が所定値よりも
大きい場合には無視することを特徴としている。
【0025】本発明に係る回路シミュレーション装置
は、電界効果型トランジスタを含む集積回路の動作のシ
ミュレーションを行う回路シミュレーション装置であっ
て、前記集積回路のネットリストとして、前記集積回路
に含まれる電界効果型トランジスタのゲート端と該電界
効果型トランジスタに隣接する電界効果型トランジスタ
のゲート端との距離として定義される対隣接ゲート距離
が記述されたネットリストを格納する格納手段と、前記
集積回路に含まれる電界効果型トランジスタの特性の少
なくとも一部が対隣接ゲート距離に依存するというトラ
ンジスタモデルに基づき、前記ネットリストに記述され
た対隣接ゲート距離に対応する電界効果型トランジスタ
の特性値を求める特性値算出手段とを備え、前記特性値
算出手段により求めた特性値を用いて前記シミュレーシ
ョンを行う構成としている。
【0026】本発明に係る回路シミュレーションプログ
ラムを記録した記録媒体は、該回路シミュレーションプ
ログラムが、コンピュータに、上記第1の回路シミュレ
ーション方法を実施させることを特徴としている。
【0027】本発明に係るネットリスト抽出方法は、電
界効果型トランジスタを含む集積回路のレイアウトパタ
ーンを示すレイアウトデータから、該集積回路の回路構
成を示すネットリストを抽出するネットリスト抽出方法
であって、前記集積回路における各電界効果型トランジ
スタにつき、該電界効果型トランジスタのゲート端と該
電界効果型トランジスタに隣接する電界効果型トランジ
スタのゲート端との距離として定義される対隣接ゲート
距離を前記レイアウトデータから抽出する第1ステップ
と、第1ステップにより抽出された各電界効果型トラン
ジスタの対隣接ゲート距離を前記ネットリストに記述す
る第2ステップとを有することを特徴としている。
【0028】本発明に係るネットリスト抽出装置は、上
記ネットリスト抽出方法における第1ステップを実行す
る抽出手段と、第2ステップを実行する記述手段とを備
える構成としている。
【0029】本発明に係るネットリスト抽出プログラム
を記録した記録媒体は、該ネットリスト抽出プログラム
が、上記ネットリスト抽出方法における第1および第2
ステップをコンピュータに実行させることを特徴として
いる。
【0030】
【発明の効果】本発明に係る第1ないし第3の回路シミ
ュレーション方法または回路シミュレーション装置によ
れば、シミュレーション対象の集積回路における電界効
果型トランジスタの特性の対隣接ゲート距離依存性が関
数やテーブルデータなどで表現され、電界効果型トラン
ジスタの特性の対隣接ゲート距離依存性を反映させた回
路シミュレーションが行われるため、回路シミュレーシ
ョン精度を向上させることができる。また、本発明に係
る回路シミュレーションプログラムを記録した記録媒体
によっても、そのプログラムをコンピュータに実行させ
ることにより、同様に、電界効果型トランジスタの特性
の対隣接ゲート距離依存性を反映させた回路シミュレー
ションが行われるため、回路シミュレーション精度を向
上させることができる。
【0031】本発明に係る第4の回路シミュレーション
方法によれば、ソース側とドレイン側で対隣接ゲート距
離が異なる場合に対応できるため、この場合においても
回路シミュレーション精度を向上させることができる。
【0032】本発明に係る第5の回路シミュレーション
方法によれば実効ゲート長の対隣接ゲート距離依存性を
考慮することで回路シミュレーション精度を向上させる
ことができ、第6の回路シミュレーション方法によれば
実効ゲート長に関連するパラメータの中で最も対隣接ゲ
ート距離依存性が顕著であるゲート仕上がりの対隣接ゲ
ート距離依存性を考慮することで回路シミュレーション
精度を向上させることができ、第7の回路シミュレーシ
ョン方法によればゲート外部容量の対隣接ゲート距離依
存性を考慮することで回路シミュレーション精度を向上
させることができ、第8の回路シミュレーション方法に
よればゲート外部容量の中で最も対隣接ゲート距離依存
性が顕著であるゲート側壁容量の対隣接ゲート距離依存
性を考慮することで回路シミュレーション精度を向上さ
せることができ、第9の回路シミュレーション方法によ
ればソースまたはドレイン拡散層の抵抗特性の対隣接ゲ
ート距離依存性を考慮することで回路シミュレーション
精度を向上させることができ、第10の回路シミュレー
ション方法によればソースまたはドレイン拡散層の抵抗
特性の中で最も対隣接ゲート距離依存性が顕著である拡
散層シート抵抗の対隣接ゲート距離依存性を考慮するこ
とで回路シミュレーション精度を向上させることができ
る。
【0033】本発明に係る第11の回路シミュレーショ
ン方法によれば、対隣接ゲート距離が所定値よりも大き
い場合には電界効果型トランジスタの特性の対隣接ゲー
ト距離依存性が無視されるため、回路シミュレーション
の実行時間や使用メモリ量の増加を抑えつつ回路シミュ
レーション精度を向上させることができる。
【0034】本発明に係るネットリスト抽出方法、ネッ
トリスト抽出装置またはネットリスト抽出プログラムを
記録した記録媒体によれば、各電界効果型トランジスタ
の対隣接ゲート距離を記述したネットリストがレイアウ
トデータから自動的に作成されるため、回路シミュレー
ション対象の回路規模が大きい場合であっても、本発明
による高精度な回路シミュレーションを実行するのに必
要なネットリストを容易に得ることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しつつ本
発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明
の中では、X=X(a,b,・・・)という形でモデル
式を表現するが、これは特性Xがa、b、・・・を変数
とする関数でモデリングされていることを意味する。
【0036】<1.実施形態1>まず、本発明の一実施
形態(以下「実施形態1」という)である回路シミュレ
ーション装置および回路シミュレーション方法について
説明する。
【0037】図1は、実施形態1の回路シミュレーショ
ン装置のハードウェア構成を示す図である。本回路シミ
ュレーション装置のハードウェアは、エンジニアリング
・ワークステーションなどのコンピュータであって、C
PU56とメモリ58などから成る本体50と、ハード
ディスク装置52と、キーボード54と、CRT60と
から構成されている。ハードディスク装置52には回路
シミュレーションプログラムが格納されており、回路シ
ミュレーション実行の際にこのプログラムがメモリ58
へと読み込まれ、メモリ58に読み込まれた回路シミュ
レーションプログラムをCPU56が実行することによ
り、本発明の実施形態1の回路シミュレーション方法に
基づき、半導体集積回路に対する回路シミュレーション
が行われる。
【0038】図2は、本実施形態の回路シミュレーショ
ン装置の動作を示すフローチャートである。以下、この
フローチャートを参照しつつ、MOS集積回路に対する
回路シミュレーションについて説明する。
【0039】まずステップS10において、回路シミュ
レーションを行うために必要なデータを、ハードディス
ク装置52に格納された所定の入力ファイルから読み込
む。ここで読み込まれるデータとしては、(1)回路シ
ミュレーションプログラムの実行を制御する実行コマン
ド、(2)回路シミュレーションプログラムによって実
施される回路解析ための数値計算において使用されるパ
ラメータやアルゴリズム等を指定する解析制御情報、
(3)シミュレーション対象のMOS集積回路(対象回
路)の構成を記述するネットリストがある。このうちネ
ットリストには、対象回路の接続関係やその対象回路を
構成するMOSFET等の素子の特性を表す示す素子特
性情報、その特性のモデリングにおけるモデルパラメー
タが含まれる。本実施形態では、これらに加えて、ネッ
トリストに、対象回路に含まれる各MOSFETにおけ
る対隣接ゲート距離が記述されており、この点、従来の
回路シミュレーションと相違する(図9)。
【0040】次のステップS12では、ステップS10
で読み込んだデータに基づき、対象回路の回路解析を行
う(ステップS14)。この回路解析において、MOS
FETの各種の特性値(ドレイン電流や種々の容量値な
ど)を算出するためにモデル式が使用される。本実施形
態では、従来のモデルパラメータに加えて隣接ゲート間
距離を用いて(ステップS10で読み込まれたものを用
いる)MOSFETの所定の特性値を算出できるような
モデル式(関数)が組み込まれており(詳細は後述)、
この点、従来の回路シミュレーション(図9)と相違す
る。このようなモデル式を用いてMOSFETなどの特
性値を算出しつつ対象回路の回路解析を行うことによ
り、対象回路の動作がシミュレーションされる。すなわ
ち、対象回路の各点における電圧や電流またはそれらの
時間的変化を示す情報が得られる。
【0041】そしてステップS14で、それらの情報を
シミュレーション結果としてCRTに出力する。また、
これらのシミュレーション結果は、必要に応じて、ハー
ドディスク装置52に保存され、または、(本回路シミ
ュレーション装置にプリンタが接続されている場合に
は)プリンタに出力される。以上により、回路シミュレ
ーションを終了する。
【0042】上記の説明からわかるように、本実施形態
では、ステップS12の回路解析において、MOSFE
Tの所定の特性値については対隣接ゲート距離を考慮し
て算出される。本実施形態において対隣接ゲート距離を
考慮して算出すべきMOSFETの特性値としては、ド
レイン電流や、ゲート容量、ゲート側壁容量、LDD構
造のMOSFETにおける高濃度拡散抵抗などが考えら
れる。本実施形態における回路解析プログラムには、こ
れらの特性値のうち少なくとも一つは対隣接ゲート距離
を考慮して算出するようにMOSFETのモデル式が組
み込まれている。以下、これらの特性値を対隣接ゲート
距離を考慮して算出する際の具体的な方法について説明
する。
【0043】(A)ドレイン電流およびゲート容量の算
出 MOSFETにおけるドレイン電流(ドレイン・ソース
間電流)は、簡単なモデルでは実効ゲート長Leffに反
比例し、実効ゲート幅Weffに比例する。また、ゲート
容量は簡単なモデルでは、実効ゲート長Leffおよび実
効ゲート幅Weffの双方に比例する。したがって、MO
SFETの電流特性およびゲート容量特性は、ゲート長
が短いレイアウトの場合には実効ゲート長Leffの変動
によって大きな影響を受け、ゲート幅が狭いレイアウト
の場合には実効ゲート幅Weffの変動によって大きな影
響を受ける。特に、半導体集積回路の微細化の進展の著
しい近年においては、実効ゲート長Leffの変動による
特性のばらつきが重大な問題として認識されている。
【0044】実効ゲート長Leffの変動の要因として
は、ゲート仕上がりやゲート下への拡散層のもぐり込み
等が考えられるが、近接効果の影響を受けるゲート仕上
がりは対隣接ゲート距離依存性を顕著に有する。そこで
本実施形態では、MOSFETのモデリングに使用する
実効ゲート長Leffに対し、ソース側の対隣接ゲート距
離依存性による変動項DLPsおよびドレイン側の対隣
接ゲート距離依存性による変動項DLPdを加えてい
る。すなわち本実施形態で使用される回路シミュレーシ
ョンプログラムの主要部をなす回路解析プログラムに、
MOSFETのドレイン電流Iおよびゲート容量Cを表
現するモデル式として下記のモデル式が組み込まれてい
る。 I=I(Vgs,Vds,Vbs,Leff,Weff) …(1) C=C(Vgs,Vds,Vbs,Leff,Weff) …(2) Leff=Ldrawn−2×DL−DLPd−DLPs …(3) DL=DL(Ldrawn,Wdrawn) DLPs=DLPs(Ss) DLPd=DLPd(Sd) ここで、Vgs、Vds、Vbsは、それそれ、ゲート・ソー
ス間電圧、ドレイン・ソース間電圧、基板・ソース間電
圧である。また、LdrawnとWdrawnは、レイアウト設計
上のゲート長とゲート幅をそれぞれ示している。DL
は、従来のMOSFETモデルにおけるLdrawnとLeff
との差(ソース側またはドレイン側の片側分)であり、
ゲート仕上がり等のゲートサイズ依存性を表現する。S
sとSdは、ソース側およびドレイン側の対隣接ゲート距
離をそれぞれ示しており、上記変動項DLPsとDLPd
は、それぞれSsとSdというパラメータを変数とする関
数で記述されている。これらDLPsとDLPdは、Ss
とSdがそれぞれ無限大のときに0になる。なお、対隣
接ゲート距離依存性は、必ずしもソース側とドレイン側
とで同じであるとは限らない。例えば、図10に示した
MOSFETでは、対隣接ゲート距離はソース側とドレ
イン側とで異なっている。
【0045】本実施形態では、ステップS12の回路解
析において、上記式(3)によりMOSFETの実効ゲ
ート長Leffを算出し、これを用いて上記式(1)およ
び(2)に示す所定の関数によりMOSFETの電流I
およびゲート容量Cを算出する。
【0046】上記のような算出方法によれば、実効ゲー
ト長Leffを算出する式(3)に対隣接ゲート距離依存
性による変動項DLPs、DLPdが含まれ、これを用い
てMOSFETの電流やゲート容量が算出されるため、
対隣接ゲート距離依存性を考慮した回路シミュレーショ
ンが行われる。これにより、MOS集積回路に対する回
路シミュレーションの精度を向上させることができる。
【0047】(B)ゲート側壁容量の算出 MOSFETにおける外部容量は、主に、ゲートとソー
スまたはドレイン拡散層とが重なっている領域に存在す
るゲートオーバラップ容量成分と、ゲート側壁(ゲート
上面も含めてよい)からソースまたはドレインへのゲー
ト側壁容量成分とがある。このうちゲート側壁容量成分
は、対隣接ゲート距離依存性を顕著に有する。ソース側
の単位ゲート幅当たりのゲート側壁容量Cfは、 Cf=Cfo−DCfs(Ss) …(4) という式で表現することができる。ここでは説明の簡単
化のためゲート・ソース間容量の例のみを示すが、ゲー
ト・ドレイン間容量についても同様である。上記式
(4)において、Cfoは、従来のMOSFETモデルに
おけるゲート側壁容量であり、これを定数で表現しても
よいが、例えば前述のBSIM3v3モデルでは、以下のよう
なゲート酸化膜厚Toxの関数として扱うこともできるよ
うになっている。ただし、当然ながらBSIM3v3モデルで
はCfoには対隣接ゲート距離依存性は含まれない。 Cfo=(2・εox/π)・ln{1+(4×10-7)/Tox} …(5)
【0048】前記式(4)におけるDCfs(Ss)は、
対隣接ゲート距離依存性による変動項であり、Ssとい
う対隣接ゲート距離を表すパラメータを変数とする関数
で記述されている。前記式(4)によって表現されるゲ
ート側壁容量Cfは、図13で示すような傾向の関数と
すべきものであって、|DCfs(Ss)|は、対隣接ゲ
ート距離Ssが小さくなるにしたがって大きくなり、か
つ対隣接ゲート距離Ssが無限大のときは0となる特性
を有する。これは、対隣接ゲート距離が極端に小さい場
合はゲート側壁からの電界の多くが隣接ゲートに向かい
容量値が小さくなる一方、隣接ゲートが十分に離れてい
る場合はゲート側壁からの電界のほとんどはソースまた
はドレインに向かいかつ距離依存性が見られなくなって
容量値が一定となるからである。図16は、このような
ゲート側壁容量の対隣接ゲート距離依存性を確認するた
めに行った簡単なデバイスシミュレーションの結果を示
している。この図16より、実際のレイアウトで用いら
れるようなゲート間距離(≧0.4〜0.5μm)において既
に容量値の低下が見られることがわかる。
【0049】上記のような算出方法によれば、ゲートの
側壁容量Cfを算出する式(4)に対隣接ゲート距離依
存性による変動項DCfcが含まれるため、対隣接ゲート
距離依存性を考慮した回路シミュレーションが行われ
る。これにより、MOS集積回路に対する回路シミュレ
ーションの精度を向上させることができる。
【0050】(C)LDD構造のMOSFETにおける
高濃度拡散抵抗の算出 LDD構造のMOSFETにおける拡散抵抗としては、
主に高濃度拡散層抵抗成分と低濃度拡散層抵抗成分とが
ある。このうち高濃度拡散層抵抗成分は対隣接ゲート距
離依存性を顕著に有する。そこで本算出方法では、ソー
ス側の高濃度拡散層のシート抵抗RSHを RSH=RSHo+DRSHs(Ss) …(6) という形で表現する。ここでは説明の簡単化のためソー
ス側の例のみを示すが、ドレイン側についても基本的に
は同様に表現することができる。上記式(6)におい
て、RSHoは、従来のMOSFETモデルにおける高濃
度拡散層のシート抵抗であり、定数で表現される。DR
SHs(Ss)は、対隣接ゲート距離依存性による変動項で
あって、Ssという対隣接ゲート距離を表すパラメータ
を変数とする関数で記述されている。そして、|DRSH
s(Ss)|は、対隣接ゲート距離Ssが小さくなるにし
たがって大きくなり、かつ対隣接ゲート距離Ssが無限
大のときに0となる特性を有する。
【0051】このような算出方法によれば、MOSFE
Tにおける高濃度拡散層のシート抵抗RSHを算出する式
(6)に対隣接ゲート距離依存性による変動項DRSHs
(Ss)が含まれるため、対隣接ゲート距離依存性を考
慮した回路シミュレーションが行われる。これにより、
MOS集積回路に対する回路シミュレーションの精度を
向上させることができる。
【0052】<実施形態2>次に本発明の第2の実施形
態(以下「実施形態2」という)である回路シミュレー
ション装置および回路シミュレーション方法について説
明する。
【0053】上記実施形態1では、モデル式に対隣接ゲ
ート距離依存性が関数として組み込まれていたが、本実
施形態では、テーブルルックアップ方式により対隣接ゲ
ート距離依存性が表現されている。本実施形態における
テーブルルックアップ方式の考え方、すなわち各対隣接
ゲート距離に応じた特性値をテーブルデータから読み取
るという基本的な考え方は、MOSFETのいずれの特
性についても同じであるため、以下では、MOSFET
におけるゲート側壁容量についてのみ説明し、MOSF
ETの他の特性についての説明は省略する。
【0054】本実施形態においても実施形態1と同様、
ソース側の単位ゲート幅当たりのゲート側壁容量Cf
は、 Cf=Cfo−DCfs(Ss) という形で表現される。ここでも説明の簡単化のためゲ
ート・ソース間容量の例のみを示すが、ゲート・ドレイ
ン間容量についても同様である。
【0055】上記実施形態1では、既述のように、対隣
接ゲート距離依存性による変動項DCfsがSsを変数と
する関数で表現され、その関数DCfs(Ss)を含むCf
のモデル式が回路解析プログラムに組み込まれており、
そのモデル式を用いてCfが算出される。これに対し本
実施形態では、各種のSsの値に対するDCfsの値が記
述されたテーブルデータが別途用意されており、Ssの
値を指定すればそのテーブルデータよりDCfsの値が一
意的に決定されるようになっている。すなわち、Ssの
所定区間を所定数のポイントで複数の小区間に区切り、
各小区間に対応するDCfsの値がテーブルデータとして
記述されている。図3はこのようなテーブルデータの一
例を示している。この例では、例えばSs=0.48という
値を指定すると、このSsの値は0.4<Ss≦0.5という小
区間に入るので、このテーブルデータよりDCfs=1.9
-17という値が得られる。
【0056】図3の例には、テーブルデータとして、図
13に示した特性に対応した側壁容量値Cfの変動項D
Cfsのデータが使用されているが、これらは説明の便宜
上の適当な値のデータであり、実際には、扱うデバイス
構造やプロセス条件に対応した側壁容量値の変動項DC
fsのデータが使用される。このようなテーブルデータと
しては、実測データを使用するのが望ましいが、計測困
難な場合は各種シミュレーション解析結果を使用しても
よい。また、このようなテーブルデータにおけるポイン
トの間隔である小区間を狭くするほど本実施形態の回路
シミュレーション精度は向上するが、テーブルの規模が
大きくなる。すなわち、回路シミュレーション精度とテ
ーブル規模とはトレードオフの関係にある。なお、テー
ブルデータにおけるポイント間隔を狭くする代わりに、
線形補間やスプライン補間などの公知の補間を使用する
ことによりポイント間(小区間)におけるDCfcの値を
算出するようにしてもよい。このようにすればテーブル
規模の増大を抑えつつ回路シミュレーション精度を向上
させることができる。
【0057】図3に示した例では、テーブルルックアッ
プ方式により各種のSsに対するDCfsの値を求めるよ
うになっていたが、特性値であるCfを直接にテーブル
ルックアップ方式で求めるようにしてもよい。すなわ
ち、図3に示したテーブルデータの代わりに、図4に示
すように、各種のSsの値に対するCfsの値が記述され
たテーブルデータを用意するようにしてもよい。なお、
図4の例においても、テーブルデータとして、図13に
示した特性に対応した側壁容量Cfのデータが使用され
ているが、これらは説明の便宜上の適当な値のデータで
あり、実際には、扱うデバイス構造やプロセス条件に対
応した側壁容量Cfのデータが使用される。
【0058】以下、上記のようなテーブルルックアップ
方式を利用した本実施形態の回路シミュレーション装置
の具体的な構成および動作を説明する。本実施形態のハ
ードウェア構成は、実施形態1と同様であって図1に示
す通りである。本実施形態においてCPU56が実行す
る回路シミュレーションプログラムは、実施形態1とは
異なり、上記テーブルルックアップ方式に対応したもの
となっている。本実施形態の回路シミュレーション装置
は、そのプログラムに基づき、図5のフローチャートに
示すように動作する。
【0059】すなわち、まずステップS20において、
回路シミュレーションを行うために必要なデータを、ハ
ードディスク装置52に格納された所定の入力ファイル
から読み込む。ここで読み込まれるデータには、実行コ
マンド、解析制御情報およびネットリストという実施形
態1と同様のデータが含まれ、そのネットリストには対
象回路に含まれる各MOSFETにおける対隣接ゲート
距離が記述されている点も同様である。本実施形態では
これらに加えて、図3または図4に示すような上述のテ
ーブルデータも読み込まれる。
【0060】次にステップS22において、ステップS
20で読み込んだデータに基づき、対象回路の回路解析
を行う。この回路解析において、対ゲート隣接距離依存
性を有するMOSFETの特性値(ドレイン電流や種々
の容量値など)を求めるために、ステップS20で読み
込んだテーブルデータを使用したテーブルルックアップ
方式を利用する。このとき、例えば図3または図4に示
したテーブルデータを用いて既述のようにして、ソース
側の単位ゲート幅当たりのゲート側壁容量Cfが求めら
れる。対隣接ゲート距離依存性を有する他の特性値であ
るドレイン電流Iやゲート容量Cについても、それらに
対応するテーブルデータをステップS20で読み込んで
おき同様のテーブルルック方式により求めることができ
る。
【0061】ステップS22での回路解析により、上記
のようにしてMOSFETの特性値を求めつつ行われる
回路シミュレーションの結果として対象回路の各点にお
ける電圧や電流またはそれらの時間的変化を示す情報が
得られる。ステップS26では、これらの情報を、CR
Tまたはハードディスク装置52など出力し、回路シミ
ュレーションを終了する。
【0062】以上説明した本実施形態においても、ステ
ップS22の回路解析で、MOSFETに関する所定の
特性値については対隣接ゲート距離を考慮して算出され
る。これにより、実施形態1の場合と同様、MOS集積
回路に対する回路シミュレーションの精度を向上させる
ことができる。
【0063】<実施形態3>ゲート間距離が十分に大き
い場合、近接効果によるゲート仕上がり変動や、ゲート
間結合容量によるゲート側壁容量の低下、不十分な高濃
度不純物注入による拡散層シート抵抗の上昇などを考慮
する必要はない。したがって、隣接ゲートが所定距離
(予め設定された上限値)以上離れている場合は、対隣
接ゲート距離依存性を有する上記各特性値(実施形態1
における(A)〜(C)参照)を固定値(対隣接ゲート
距離に依存しない値)として扱うことができる。この場
合、対隣接ゲート距離を変数とする関数によるモデル式
や対隣接ゲート距離に応じた特性値を得るためのルック
アップテーブルを用いてMOSFETの特性値を求める
必要はない。例えば図16を参照すると、ゲート側壁容
量については、対隣接ゲートが1μm程度以上離れてい
れば対隣接ゲート距離依存性は無視できると考えられ
る。ただし、上記上限値はプロセスによって大きく異な
るため、使用するプロセスに応じて適切な上限値を設定
する必要がある。
【0064】以下、このような考え方に基づく回路シミ
ュレーション方法による回路シミュレーション装置を実
施形態3として説明する。対隣接ゲート距離依存性を考
慮すべきMOSFETの特性を一般的にXで示すものと
すると、本実施形態では、MOSFETの特性Xを、 X=Xo+dX(S) …(7) S≧Smaxのとき dX=0 というモデルで表現する。上記式(7)において、Xo
は、隣接ゲートの影響を受けない状態での特性を表す項
である。dXは、隣接ゲートの影響による補正項すなわ
ち対隣接ゲート距離依存性による変動項であり、対隣接
ゲート距離Sが小さくなるにしたがって単調に変化し、
かつ対隣接ゲート距離Sが無限大のときは0となるよう
な関数で表現される。このようなモデルよれば、対隣接
ゲート距離Sが上限値Smax以上のときはdX=0とな
る。これにより、不必要な計算を省くことができる。
【0065】本実施形態の回路シミュレーション装置の
ハードウェア構成は、実施形態1と同様であって図1に
示す通りである。本実施形態においてCPU56が実行
する回路シミュレーションプログラムは実施形態1とは
多少相違しており、そのプログラムに基づき、本実施形
態の回路シミュレーション装置は、図6のフローチャー
トに示すように動作する。
【0066】すなわち、まずステップS30において、
回路シミュレーションを行うために必要なデータを、ハ
ードディスク装置52に格納された所定の入力ファイル
から読み込む。ここで読み込まれるデータは、実施形態
1または実施形態2の場合と同様であって、これらのデ
ータの一つであるネットリストには、対象回路に含まれ
る各MOSFETにおける対隣接ゲート距離が記述され
ている。
【0067】次にステップS32において、対象回路に
おける全MOSFETにつき、対隣接ゲート距離Sが予
め設定された上限値Smaxよりも小さいか否かを判定す
る。その結果、対隣接ゲート距離Sが上限値Smax以上
であると判定されたMOSFETに対してのみ、MOS
FET特性Xの対隣接ゲート距離依存性による変動項d
Xを0とする(ステップS39)。
【0068】その後、ステップS34において、ステッ
プS30で読み込んだデータに基づき、対象回路の回路
解析を行う。この回路解析において、MOSFETの各
種の特性値(ドレイン電流や種々の容量値など)を算出
するためにモデル式またはルックアップテーブルが使用
される。このとき、対隣接ゲート距離Sが上限値Smax
よりも小さいMOSFETについては、実施形態1また
は実施形態2と同様にしてその特性値が求められるが、
対隣接ゲート距離Sが上限値Smax以上のMOSFET
については、対隣接ゲート距離依存性による変動項の値
を求める必要はない(ステップS39参照)。
【0069】そして、上記回路シミュレーションの結果
として得られる対象回路の各点における電圧や電流また
はそれらの時間的変化を示す情報を、CRTまたはハー
ドディスク装置52など出力して(ステップS36)、
回路シミュレーションを終了する。
【0070】上記実施形態によれば、対隣接ゲート距離
Sが上限値Smax以上であるために特性値の対隣接ゲー
ト距離依存性が無視できるようなMOSFETについて
は、対隣接ゲート距離依存性による変動項の値を実質的
に求めることなく、回路シミュレーションが実行され
る。したがって、MOSFETの特性値の対隣接ゲート
距離依存性を考慮した高精度な回路シミュレーションを
効率よく行うことができる。すなわち、回路シミュレー
ションの実行時間や使用メモリ量の増加を抑えつつ回路
シミュレーション精度を向上させることができる。
【0071】<ネットリストの抽出>回路シミュレーシ
ョン対象の回路が或る程度以上の規模となると、ネット
リストを手作業で作成することはほとんど不可能とな
る。しかし、この場合、回路シミュレーション対象の設
計レイアウトパターンを示すレイアウトデータからネッ
トリストを生成するネットリスト抽出装置を使用するこ
とができる。以下では、上記各実施形態における回路シ
ミュレーションに対応したネットリスト抽出装置、すな
わち、MOSFETの特性の対隣接ゲート距離依存性を
考慮しつつMOS集積回路に対する回路シミュレーショ
ンを行うために各MOSFETの対隣接ゲート距離が記
述されたネットリストを抽出するネットリスト抽出装置
について説明する。
【0072】本ネットリスト抽出装置のハードウェア構
成は、実施形態1と同様であって図1に示す通りであ
る。このネットリスト抽出装置では、レイアウトデータ
から寄生容量および寄生抵抗を抽出するための抽出ルー
ルを記述したルールファイル、半導体集積回路のレイア
ウトパターンを示すレイアウトデータ、ならびに、上記
各実施形態における回路シミュレーションに対応したネ
ットリストを抽出するためのネットリスト抽出プログラ
ムが予めハードディスク装置52に格納されている。そ
して、ネットリスト抽出プログラムをメモリ58に読み
込んでCPU56がそのネットリスト抽出プログラムを
実行することにより、図7及び図8のフローチャートに
示すように動作する。
【0073】図7は、本ネットリスト抽出装置によるネ
ットリスト抽出の手順を示すフローチャートである。本
ネットリスト抽出装置では、まず、ステップS50にお
いて、上述のルールファイルをハードディスク装置52
から読み込む。続いてステップS52において、レイア
ウトデータをハードディスク装置52から読み込む。そ
の後、ステップS54において、ステップS50で読み
込まれたルールファイルに基づき、ステップS52で読
み込まれたレイアウトデータから、以下のようにしてネ
ットリストを生成し、生成されたネットリストをハード
ディスク装置52に格納する。
【0074】図8は、ステップS54におけるネットリ
スト抽出の詳細手順を示すフローチャートである。この
フローチャートに示すように、ネットリストの抽出の際
には、まず、レイアウトデータによって表される配線等
のパターン上に、ルールファイルによって指定される分
割段数に基づきノードを設定する(ステップS60)。
次に、レイアウトデータからMOSFETを認識してM
OSFETに関する情報を抽出する(ステップS6
2)。このとき、各MOSFETのゲート長Lおよびゲ
ート幅Wや拡散層面積および周囲長に加えて、対隣接ゲ
ート距離Ss,Sdを抽出する。
【0075】この後、前記ノードの設定およびルールフ
ァイルで指定される近似モデルに基づき、レイアウトパ
ターンに対応する分布定数回路を集中定数回路で近似
し、その集中定数回路を構成する寄生容量および寄生抵
抗の値を抽出する。これらの値の抽出には、配線長や配
線幅、配線の面積など、レイアウトパターンの幾何学的
形状を示す数値が必要となるが、これらの数値はレイア
ウトデータから得る。
【0076】寄生容量および寄生抵抗の値を抽出した後
は、これらの寄生容量および寄生抵抗の前記ノードへの
付加を示す接続情報を生成する(ステップS66)。そ
して、このようにして得られた各素子の特性値や接続情
報および各MOSFETの対隣接ゲート距離と、ルール
ファイルから読み込まれたプロセスデータとしての電気
的特性値とを用いて、各MOSFETの対隣接ゲート距
離を記述したネットリストを生成する(ステップS6
8)。
【0077】以上説明したようなネットリスト抽出装置
によれば、レイアウトデータからMOSFETの対隣接
ゲート距離を記述したネットリストが自動的に生成され
るため、規模の大きいMOS集積回路に対しても前述の
各実施形態における回路シミュレーションを容易に実行
できるようになる。
【0078】また上記説明からわかるように、上記ネッ
トリスト抽出装置は、前述の各実施形態の回路シミュレ
ーション装置とハードウェア構成(図1)を共通化する
ことできる。したがって、前述の各実施形態の回路シミ
ュレーション装置において、回路シミュレーション対象
のレイアウトデータやルールファイル、ネットリスト抽
出プログラムをハードディスク装置52に格納しておく
ことにより、上記ネットリスト抽出装置の機能を備えた
回路シミュレーション装置を実現することも可能であ
る。
【0079】なお、以上において説明した回路シミュレ
ーションやネットリスト抽出の対象となるMOS集積回
路におけるMOSFETはpチャネル形とnチャネル形
のいずれであってもよいことは明らかである。また、上
記では、MOSFETのソース側における特性のみを例
にとって説明した部分もあるが、ドレイン側の特性につ
いても同様である。
【0080】<回路シミュレーションプログラムなどの
提供>以上において説明した各実施形態の回路シミュレ
ーション装置やネットリスト抽出装置としてコンピュー
タを動作させるための回路シミュレーションプログラム
やネットリスト抽出プログラムは、フロッピーディスク
や、磁気テープ、CD−ROMなどのコンピュータ読み
取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態(実施形態1)である回
路シミュレーション装置のハードウェア構成を示す図。
【図2】 実施形態1の回路シミュレーション装置の動
作を示すフローチャート。
【図3】 本発明の第2の実施形態(実施形態2)で使
用されるテーブルデータの一例を示す図。
【図4】 実施形態2で使用されるテーブルデータの他
の例を示す図。
【図5】 実施形態2の回路シミュレーション装置の動
作を示すフローチャート。
【図6】 本発明の第3の実施形態(実施形態3)の回
路シミュレーション装置の動作を示すフローチャート。
【図7】 本発明による回路シミュレーションに対応し
たネットリスト抽出装置におけるネットリスト抽出の手
順を示すフローチャート。
【図8】 上記ネットリスト抽出装置におけるネットリ
スト抽出の要部の詳細手順を示すフローチャート。
【図9】 従来の回路シミュレーションの手順を示すフ
ローチャート。
【図10】 MOS集積回路製造のリソグラフィ工程に
おける近接効果によるゲート寸法の変動を説明するため
の図。
【図11】 MOSFETのゲート・ソース間に寄生す
る外部容量を示す図。
【図12】 MOSFETにおけるゲート側壁容量の対
隣接ゲート距離依存性を説明するための図。
【図13】 MOSFETにおけるゲート側壁容量およ
びゲート間結合容量のゲート間距離依存性を示す図。
【図14】 MOSFETにおけるLDD構造を示す
図。
【図15】 隣接ゲートが接近してレイアウトされた場
合におけるMOSFETのLDD構造を示す図。
【図16】 MOSFETにおけるゲート側壁容量の対
隣接ゲート距離依存性を確認するためのデバイスシミュ
レーションの結果を示す図。
【符号の説明】
50 …本体(コンピュータ本体) 52 …ハードディスク装置 56 …CPU 58 …メモリ 101 …ゲート 103 …低濃度拡散層 105 …高濃度拡散層 Cf …ゲート側壁容量

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電界効果型トランジスタを含む集積回路
    の動作のシミュレーションを行う回路シミュレーション
    方法であって、 前記集積回路に含まれる電界効果型トランジスタの特性
    の少なくとも一部が、該電界効果型トランジスタのゲー
    ト端と該電界効果型トランジスタに隣接する電界効果型
    トランジスタのゲート端との距離として定義される対隣
    接ゲート距離に依存するというトランジスタモデルを採
    用し、 前記集積回路における電界効果型トランジスタの対隣接
    ゲート距離を示す値を与えて該値に対応する該電界効果
    型トランジスタの特性値を前記トランジスタモデルに基
    づいて求め、該特性値を用いて前記シミュレーションを
    行うことを特徴とする回路シミュレーション方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の回路シミュレーション
    方法において、 前記トランジスタモデルに基づく電界効果型トランジス
    タの特性を、対隣接ゲート距離を変数とする関数で表現
    し、 前記変数に値を与えて前記関数の値を算出することによ
    り前記集積回路における電界効果型トランジスタの特性
    値を求め、該特性値を用いて前記シミュレーションを行
    うことを特徴とする回路シミュレーション方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の回路シミュレーション
    方法において、 前記トランジスタモデルに基づく電界効果型トランジス
    タの特性を、対隣接ゲート距離と電界効果型トランジス
    タの特性値との対応を与えるテーブルデータによって表
    現し、 対隣接ゲート距離を示す値を与えて該値に対応する特性
    値を前記テーブルデータから獲得することにより前記集
    積回路における電界効果型トランジスタの特性値を求
    め、該特性値を用いて前記シミュレーションを行うこと
    を特徴とする回路シミュレーション方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の回路シミュレーション
    方法において、 前記集積回路に含まれる電界効果型トランジスタのソー
    ス側の対隣接ゲート距離とドレイン側の対隣接ゲート距
    離との2種類の値を与えて該電界効果型トランジスタの
    特性値を得、該特性値を用いて前記シミュレーションを
    行うことを特徴とする回路シミュレーション方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の回路シミュレーション
    方法において、 前記トランジスタモデルは、前記集積回路に含まれる電
    界効果型トランジスタの特性としてのドレイン電流およ
    び/またはゲート容量が該電界効果型トランジスタの実
    効ゲート長に応じて決まり該実効ゲート長が対隣接ゲー
    ト距離に依存するというモデルであり、 該モデル基づき前記ドレイン電流および/またはゲート
    容量の対隣接ゲート距離依存性を考慮しつつ前記シミュ
    レーションを行うことを特徴とする回路シミュレーショ
    ン方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の回路シミュレーション
    方法において、 前記実効ゲート長がゲートの仕上がり寸法に依存し、該
    仕上がり寸法が対隣接ゲート距離に依存することを特徴
    とする回路シミュレーション方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の回路シミュレーション
    方法において、 前記トランジスタモデルは、前記集積回路に含まれる電
    界効果型トランジスタのゲートとソースとの間またはゲ
    ートとドレインとの間に存在する外部容量が対隣接ゲー
    ト距離に依存するというモデルであり、 該モデルに基づき前記外部容量の対隣接ゲート距離依存
    性を考慮しつつ前記シミュレーションを行うことを特徴
    とする回路シミュレーション方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の回路シミュレーション
    方法において、 前記外部容量が、前記集積回路に含まれる電界効果型ト
    ランジスタのゲート側壁とソースまたはドレインとの間
    の容量であるゲート側壁容量であることを特徴とする回
    路シミュレーション方法。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の回路シミュレーション
    方法において、 前記トランジスタモデルは、前記集積回路に含まれる電
    界効果型トランジスタのゲートと該電界効果型トランジ
    スタに隣接する電界効果型トランジスタのゲートとに挟
    まれたソースまたはドレイン拡散層の抵抗特性を表現す
    るパラメータが対隣接ゲート距離に依存するというモデ
    ルであり、 該モデルに基づき前記抵抗特性の対隣接ゲート距離依存
    性を考慮しつつ前記シミュレーションを行うことを特徴
    とする回路シミュレーション方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の回路シミュレーショ
    ン方法において、 前記抵抗特性を表現するパラメータがソースまたはドレ
    イン拡散層のシート抵抗であることを特徴とする回路シ
    ミュレーション方法。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項10のいずれか
    1項に記載の回路シミュレーション方法において、 電界効果型トランジスタの特性の対隣接ゲート距離に対
    する依存性を、該対隣接ゲート距離が所定値よりも大き
    い場合には無視することを特徴とする回路シミュレーシ
    ョン方法。
  12. 【請求項12】 電界効果型トランジスタを含む集積回
    路の動作のシミュレーションを行う回路シミュレーショ
    ン装置であって、 前記集積回路のネットリストとして、前記集積回路に含
    まれる電界効果型トランジスタのゲート端と該電界効果
    型トランジスタに隣接する電界効果型トランジスタのゲ
    ート端との距離として定義される対隣接ゲート距離が記
    述されたネットリストを格納する格納手段と、 前記集積回路に含まれる電界効果型トランジスタの特性
    の少なくとも一部が対隣接ゲート距離に依存するという
    トランジスタモデルに基づき、前記ネットリストに記述
    された対隣接ゲート距離に対応する電界効果型トランジ
    スタの特性値を求める特性値算出手段と、を備え、前記
    特性値算出手段により求めた特性値を用いて前記シミュ
    レーションを行うことを特徴とする回路シミュレーショ
    ン装置。
  13. 【請求項13】 電界効果型トランジスタを含む集積回
    路の動作のシミュレーションを行うための回路シミュレ
    ーションプログラムを記録したコンピュータ読み取り可
    能な記録媒体であって、 該回路シミュレーションプログラムは、コンピュータ
    に、 前記集積回路に含まれる電界効果型トランジスタの特性
    の少なくとも一部が、該電界効果型トランジスタのゲー
    ト端と該電界効果型トランジスタに隣接する電界効果型
    トランジスタのゲート端との距離として定義される対隣
    接ゲート距離に依存するというトランジスタモデルを採
    用させ、 前記集積回路における電界効果型トランジスタの対隣接
    ゲート距離を示す値を与えて該値に対応する該電界効果
    型トランジスタの特性値を前記トランジスタモデルに基
    づいて求めさせ、該特性値を用いて前記シミュレーショ
    ンを行わせることを特徴とする回路シミュレーションプ
    ログラムを記録した記録媒体。
  14. 【請求項14】 電界効果型トランジスタを含む集積回
    路のレイアウトパターンを示すレイアウトデータから、
    該集積回路の回路構成を示すネットリストを抽出するネ
    ットリスト抽出方法であって、 前記集積回路における各電界効果型トランジスタにつ
    き、該電界効果型トランジスタのゲート端と該電界効果
    型トランジスタに隣接する電界効果型トランジスタのゲ
    ート端との距離として定義される対隣接ゲート距離を前
    記レイアウトデータから抽出する第1ステップと、 第1ステップにより抽出された各電界効果型トランジス
    タの対隣接ゲート距離を前記ネットリストに記述する第
    2ステップと、を有することを特徴とするネットリスト
    抽出方法。
  15. 【請求項15】 電界効果型トランジスタを含む集積回
    路のレイアウトパターンを示すレイアウトデータから、
    該集積回路の回路構成を示すネットリストを抽出するネ
    ットリスト抽出装置であって、 前記集積回路における各電界効果型トランジスタにつ
    き、該電界効果型トランジスタのゲート端と該電界効果
    型トランジスタに隣接する電界効果型トランジスタのゲ
    ート端との距離として定義される対隣接ゲート距離を前
    記レイアウトデータから抽出する抽出手段と、 抽出手段により抽出された各電界効果型トランジスタの
    対隣接ゲート距離を前記ネットリストに記述する記述手
    段と、を備えることを特徴とするネットリスト抽出装
    置。
  16. 【請求項16】 電界効果型トランジスタを含む集積回
    路のレイアウトパターンを示すレイアウトデータから、
    該集積回路の回路構成を示すネットリストを抽出するネ
    ットリスト抽出プログラムを記録したコンピュータ読み
    取り可能な記録媒体であって、 前記集積回路における各電界効果型トランジスタにつ
    き、該電界効果型トランジスタのゲート端と該電界効果
    型トランジスタに隣接する電界効果型トランジスタのゲ
    ート端との距離として定義される対隣接ゲート距離を前
    記レイアウトデータから抽出する第1ステップと、 第1ステップにより抽出された各電界効果型トランジス
    タの対隣接ゲート距離を前記ネットリストに記述する第
    2ステップと、をコンピュータに実行させるためのネッ
    トリスト抽出プログラムを記録した記録媒体。
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