JPH11283995A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

Info

Publication number
JPH11283995A
JPH11283995A JP8323098A JP8323098A JPH11283995A JP H11283995 A JPH11283995 A JP H11283995A JP 8323098 A JP8323098 A JP 8323098A JP 8323098 A JP8323098 A JP 8323098A JP H11283995 A JPH11283995 A JP H11283995A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
semiconductor
ohmic
thickness
gaas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8323098A
Other languages
English (en)
Inventor
浩幸 ▼高▲澤
Hiroyuki Takazawa
Akihisa Terano
昭久 寺野
Isao Obe
功 大部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP8323098A priority Critical patent/JPH11283995A/ja
Publication of JPH11283995A publication Critical patent/JPH11283995A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】低ソース抵抗の電界効果型半導体装置を安定的
に作製できるようにして歩留まりを向上させコストを低
減する。 【解決手段】ソース電極もしくはドレイン電極となる半
導体オーミック層とその半導体オーミック層にオーム特
性にて電気的に接続する金属層との間に、半導体オーミ
ック層と金属層との合金層が存在し、金属層から半導体
基板に向かう方向における合金層の端部が、金属層から
半導体基板に向かう方向において半導体オーミック層に
隣接する材料層と半導体オーミック層との界面にまで少
なくとも達しない半導体装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、移動体通信機器の需要の急成長に
伴い、通信機器に用いる半導体素子の研究開発が盛んに
行われている。通信に用いられる周波数帯域は有限のも
のであるので、新しい通信サービスの開設のためには、
それまでよりも高い周波数帯域を利用するシステムが必
要となる。GHz帯の周波数帯域を利用するようになる
と、通信機器の送信部と受信部には、高性能化合物半導
体増幅器が必要となってくる。化合物半導体増幅器を構
成する半導体装置として、電界効果型半導体装置(FE
T:Field Effect Transistor)が一つの候補となって
いる。
【0003】従来の半導体装置として、電界効果型半導
体装置の一例がExtended Abstractof the 1995 Interna
tional Conference on Solid State Devices and Mater
ials, Osaka,1995,p.947に記載されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記文
献に記載された電界効果型半導体装置を作製するとソー
ス抵抗が異常に増大して電界効果型半導体装置の性能が
劣化するという問題が発生した。
【0005】本発明は上記問題を解決して低ソース抵抗
の電界効果型半導体装置を安定的に作製できるようにし
て歩留まりを向上させコストを低減することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記問題の解決のために
前記問題の発生原因を解析したところ、電界効果型半導
体装置のソース抵抗値はオーミック電極となるソース電
極およびドレイン電極を形成するプロセスにおけるアロ
イ工程のアロイ時間に依存し、アロイ時間が増大すると
ソース抵抗が増大することがわかった。
【0007】周知のように、アロイ工程を行うことはオ
ーミック電極形成用金属とオーミック電極形成用半導体
層との合金化を行うことである。アロイ工程直前におけ
るオーミック電極形成用金属とオーミック電極形成用半
導体層との接触面を基準とする場合に、その接触面から
合金化された領域の先端部までの距離(アロイ深さ)と
アロイ時間とはほぼ比例関係にある。すなわち前述のよ
うにアロイ時間が増大するとソース抵抗が増大するとい
うことはアロイ深さが増大するとソース抵抗が増大する
ということにほぼ等しい。したがって前記問題の発生原
因はアロイ条件変動によるアロイ深さの増大であると推
定された。
【0008】アロイ深さの増大によってソース抵抗が増
大することを確認するために、かつ前記問題の解決指針
を得るためにデバイスシミュレーション解析を行った。
デバイスシミュレーションにはプログラムHIHEART(Mizu
ta, et al., IEEE Trans. Electron Devices, Vol.3
6,No.10,p.2307,1989)を用いた。化合
物半導体のシミュレーションにおいては多元系化合物の
化学量論的組成や微量不純物量を理想状態とすることに
より算出される特性値と実存する化合物半導体の実測さ
れる特性値との差異がSi半導体の場合の差異と比較し
て大きく、化合物半導体デバイスのシミュレーションか
ら得られる電気的特性の計算値が実測値と比較して2倍
程度の差異が生じることがわかっているが、同一シミュ
レーションプログラムを用いて得られた電気的特性の計
算値を相対的に比較してデバイスの設計指針を得ること
は有効であると考えられるため、前記問題の解決に際し
て前述デバイスシミュレーションプログラムを用いて検
討を行うこととした。
【0009】デバイスシミュレーションに用いたデバイ
ス構造(断面構造)は図4に示した。デバイスシミュレ
ーションに用いた半導体層構造はGaAs基板(p型不
純物濃度1×1013cm-3,厚さ100μm)31,Al
GaAs層(AlAs組成0.2,p型不純物濃度1×
1013cm-3,厚さ100nm)32,AlGaAs層
(AlAs組成0.2,n型不純物濃度5×1017c
m-3,厚さ10nm)33,GaAs基板31側からA
lGaAs層(AlAs組成0.2,p型不純物濃度1×
1013cm-3,厚さ2nm),GaAs層(p型不純物濃
度1×1013cm-3,厚さ2nm),InGaAs層(I
nAs組成0.2,p型不純物濃度1×1013cm-3,厚
さ12nm),GaAs層(p型不純物濃度1×1013
cm-3,厚さ2nm)、AlGaAs層(AlAs組成
0.2,p型不純物濃度1×1013cm-3,厚さ2nm)
を積層させた積層構造層34,AlGaAs層(AlA
s組成0.2,n型不純物濃度3×1018cm-3,厚さ1
0nm)35,AlGaAs層(AlAs組成0.2,n
型不純物濃度2×1016cm-3,厚さ33nm)36,Ga
As層(n型不純物濃度2×1016cm-3,厚さ30nm)
37,AlGaAs層(AlAs組成0.15,n型不
純物濃度5×1018cm-3,厚さ6nm)38,GaAs
層(n型不純物濃度5×1018cm-3,厚さ120nm)
39とし、ゲートリセス40としてGaAs層39の一
部およびAlGaAs層38の一部を除去した。ゲート
リセス40に接するGaAs層37の表面にはGaAs
のバンドギャップの中央位置に面密度1×1013cm-2
表面準位を仮定して、GaAs層37のバンドギャップ
の中央位置にピンニングさせた。
【0010】第1オーミック電極41および第2オーミ
ック電極42はゲートリセス40に対してそれぞれ図4
に示した位置に形成し、参照符号αおよびα′で結ばれ
た破線の位置を基準としてGaAs層39からGaAs
基板31に向かう方向における第1オーミック電極41
および第2オーミック電極42のGaAs基板31側端
部の位置までをオーミック電極の深さとした。このオー
ミック電極の深さは実存する電界効果型半導体装置にお
いては前述のアロイ深さに対応するが、本明細書のシミ
ュレーション解析においてはオーミック電極の深さと表
記し、実存する電界効果型半導体装置においてはアロイ
深さと表記することにする。
【0011】本デバイス構造は電界効果型半導体装置か
らゲート電極を取り除いた構造であるが、本デバイスシ
ミュレーション解析における着目点は第1オーミック電
極41からゲートリセス部40の端部(参照符号βおよ
びβ′で結ばれた破線の位置)までの抵抗(本デバイス
構造は左右対称であるので、第2オーミック電極42か
らゲートリセス部40の端部(γおよびγ′で結ばれた
破線の位置)までの抵抗に等しい)であるので、ゲート
電極を取り除いた構造での解析により問題の本質を逸す
ることはない。さらにシミュレーションに本デバイス構
造を用いることで電界効果型半導体装置構造を用いる場
合と比較して変数の減少による解析の簡略化を図ること
ができる利点がある。図4に示したデバイスの紙面に垂
直方向の奥行きは100μmとした。
【0012】本シミュレーション解析の結果、オーミッ
ク電極の深さを変数とした、第1オーミック電極から第
2オーミック電極に至るまでの抵抗値は図5に示すよう
になった。ここで、図5において、オーミック電極の深
さを横軸、第1オーミック電極から第2オーミック電極
に至るまでの抵抗値を縦軸としている。
【0013】参照符号Bで示した解析点は図4に示した
半導体層構造を実存半導体装置に適用する場合のアロイ
深さの目標値である。図5においてはアロイ深さの目標
値よりもオーミック電極の深さが深い参照符号Cの解析
点から参照符号Dの解析点へと抵抗値が増大する傾向に
ある。ゆえに図5の結果をもって、前述したようなアロ
イ深さ増大によるソース抵抗の増加を本シミュレーショ
ン解析によって検証することができた。
【0014】さて、図5の参照符号Aの解析点は図4に
示したデバイス構造においてオーミック電極の深さを0
としたものである。実存する電界効果型半導体装置にお
いてソース電極もしくはドレイン電極となるオーミック
電極をアロイ工程を経ることにより形成する場合には、
GaAs層39の厚さを図4に示した構造よりも厚くし
た半導体層構造としてAlGaAs層38とGaAs層
39の界面からGaAs基板31からGaAs層39に向
かう方向で120nmの位置にオーミック電極の下端が
存在することに対応する。
【0015】図5の参照符号Aで示した解析点における
オーミック電極の深さと参照符号Bで示した解析点にお
けるオーミック電極の深さとの間のオーミック電極の深
さにおいて抵抗値を計算すると、参照符号Aで示した解
析点におけるオーミック電極の深さから深さを増大する
にしたがって抵抗値が漸次増大した(図の簡略化のため
図示せず)が、少なくともオーミック電極の深さとなる
オーミック電極の下端位置がGaAs層39内に存在す
る場合の抵抗値は図5の参照符号Aにおける抵抗値と比
較して1Ω以内の増加にすぎなかった。
【0016】実際に電界効果型半導体装置を作製する場
合におけるオーミック電極形成条件に焼きなおすと、蒸
着金属組成元素とオーミック層となる半導体層との合金
領域の下端をオーミック層となる半導体層の内部に存在
させるような条件になる。そのような条件でオーミック
電極を形成することにより、図5の参照符号Bで示した
解析点におけるオーミック電極の深さの目標値の位置に
合金領域の下端が存在する場合と比較してソース抵抗を
低減することができ、かつオーミック電極形成条件がば
らついてもソース抵抗の異常増大が発生しないと考えら
れた。
【0017】実際にオーミック層となるn型GaAs層
にオーム性接触する金属層を形成する場合の一例とし
て、n型GaAs層側からAuGe/Ni/W/Auの
順番でn型GaAs層表面に蒸着して合金化するという
方法がある。ここでAuGeのGe組成は8重量%から
12重量%であるものが用いられる。
【0018】合金化の際には熱処理が行われるが、その
温度は300℃乃至400℃が利用される。合金化を行
った後で合金層の厚さを電子顕微鏡を用いて測定する
と、AuGeのGe組成が8重量%乃至12重量%であ
り、かつ合金化温度が300℃乃至400℃である場合
にはGe組成や合金化温度にほとんど依存せず、オーミ
ック層となるn型GaAs層とAuGeとの蒸着時の界
面から合金層の端部までの距離(以下、合金層厚さと称
す)は蒸着したAuGeの厚さの2倍乃至2.5倍とな
った。したがってn型GaAs層の厚さが蒸着したAu
Ge厚さの少なくとも2.5 倍を越える値であれば先に
説明したシミュレーション結果に示されたような抵抗値
の低減が達成される。
【0019】説明が後先になったが、オーミック層とな
るn型GaAs層にAuGeを蒸着する前にはAuGe
を蒸着するn型GaAs層の表面部分のウエットエッチ
ング除去を行ったほうが、それを行わなかった場合に比
較してn型GaAs層に対する接触抵抗が低減されて半
導体装置の電気的特性が向上する(図示せず)。これに
よれば、電解効果型半導体装置のソース抵抗を改善でき
るオーミック層厚さを規定する場合には前述したような
ウエットエッチング除去厚さを考慮する必要がある。
【0020】したがって、オーミック層となるn型Ga
As層の厚さをP,ウエットエッチング除去厚さをQ,
AuGeの厚さをRとすると、P−Qが少なくともRの
2.5倍を越える値であれば、先に説明したシミュレーシ
ョン結果に示されたような抵抗値の低減が達成される。
【0021】前述のようにn型GaAs層単層膜の場合
には合金層厚さがAuGeの厚さの2倍乃至2.5 倍と
なったが、n型GaAs層とn型AlGaAs(AlA
s組成:0乃至0.25)層の積層膜についても同様の検
討を行ったところ、そのような積層膜であっても2倍乃
至2.5倍 の範囲内に入ることがわかった。したがっ
て、オーミック層となるn型GaAs層とn型AlGa
As(AlAs組成:0乃至0.25)層の合計の厚さを
P′,ウエットエッチング除去厚さをQ′,AuGeの厚さ
をR′とすると、P′−Q′が少なくともR′の2.5
倍を越える値であれば、先に説明したシミュレーション
結果に示されたような抵抗値の低減が達成される。
【0022】さらに半導体オーミック層の導電型がn型
ではなくp型の場合についても同様の検討を行った。p
型GaAs層に対してp型GaAs層側からAu/Mo
/AuZn/Mo/Auを蒸着し、300℃乃至400
℃で熱処理を行ったところ、合金層厚さはAuZn厚さ
の1.5倍乃至2.5倍の範囲内に入ることがわかった。
したがって、オーミック層となるp型GaAs層の厚さ
をP″,ウエットエッチング除去厚さをQ″,AuZn
の厚さをR″とすると、P″−Q″が少なくともR″の
2.5 倍を越える値であれば、先に説明したシミュレー
ション結果に示されたような抵抗値の低減が達成され
る。ここで、p型GaAs層側のAu厚さおよびMo厚
さはともに5nm乃至20nmとした。また、蒸着に用
いた粒状AuZnのZn組成は30重量%乃至50重量
%とした。
【0023】以上説明してきたように、前記課題を解決
するための手段としては、半導体基板上に形成されたソ
ース電極もしくはドレイン電極となる半導体オーミック
層と上記半導体オーミック層にオーム特性にて電気的に
接続する金属層との間に、前記半導体オーミック層と前
記金属層との合金層が存在し、前記金属層から前記半導
体基板に向かう方向における前記合金層の端部が、前記
金属層から前記半導体基板に向かう方向において前記半
導体オーミック層に隣接する材料層と前記半導体オーミ
ック層との界面にまで少なくとも達していない構造を特
徴とする半導体装置とすることが一つの手段であり、半
導体基板の一主面上にソース電極もしくはドレイン電極
となる厚さPの半導体オーミック層を形成する工程と、
上記半導体オーミック層の表面処理を行うことにより前
記半導体オーミック層の表面から厚さQだけ前記半導体
オーミック層を除去する工程と、熱処理を行うことによ
り上記半導体オーミック層を構成する材料と合金層を形
成する厚さRの金属層を形成する工程と、前記合金層を
形成するための熱処理を行う工程とからなり、前記Pお
よび前記Qおよび前記Rが P−Q>2.5×R なる関係式を満足することを特徴とする半導体装置の製
造方法を用いることにより半導体装置を作製することが
もう一つの手段である。
【0024】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1は本実施例にお
ける半導体装置を示す要部断面図である。図1において
は本発明に係わる半導体装置の本質に関係しない絶縁膜
や配線といった構造物を省略した。
【0025】図において1は半絶縁性GaAs基板、2
はノンドープAlGaAs層(AlAs組成0.2)とノンド
ープGaAsとを交互に積層させたバッファ層、3は第
1のキャリア供給層となるn型AlGaAs層(AlA
s組成0.2,Siドープ濃度5×1017cm-3,厚さ1
0nm)、4は半絶縁性GaAs基板1側から第1のス
ペーサ層となるノンドープAlGaAs層(AlAs組
成0.2,厚さ2nm)、第2のスペーサ層となるノン
ドープGaAs層(厚さ2nm)、チャネル層となるノ
ンドープInGaAs層(InAs組成0.2,厚さ12
nm)、第3のスペーサ層となるGaAs層(厚さ2n
m)、第4のスペーサ層となるAlGaAs層(AlA
s組成0.2,厚さ2nm)を積層させた半導体層、5は
第2のキャリア供給層となるn型AlGaAs層(Al
As組成0.2,Siドープ濃度3×1018cm-3,厚さ
10nm)、6は耐圧層となるn型AlGaAs層(A
lAs組成0.2,Siドープ濃度2×1016cm-3,厚
さ33nm)、7はカバー層となるn型GaAs層(S
iドープ濃度2×1016cm-3,厚さ30nm)、8はエ
ッチングストップ層となるAlGaAs層(AlAs組
成0.15,Siドープ濃度5×1018cm-3,厚さ6n
m)、9はオーミック層となるGaAs層(膜厚230n
m,Siドープ濃度5×1018cm-3)、10はオーミッ
ク電極を形成するために蒸着されて後述するアロイ工程
にてオーミック層となるGaAs層9と合金化されずに
残った非合金化金属層(以下、非合金化金属層と略
す)、11はオーミック電極を形成するために蒸着され
た金属層とオーミック層となるGaAs層9とが後述す
るアロイ工程にて合金化された合金化層(以下、合金化
層と略す)である。合金化層11の非合金化金属層10
から半絶縁性GaAs基板1に向かう方向における先端
部はオーミック層となるGaAs層9の内部に存在す
る。12はゲート電極となるショットキー電極であり、
詳細は後述する。
【0026】図2および図3は図1に示した半導体装置
を作製するための工程を示す要部断面図である。図1と
同様、本発明に係わる半導体装置の製造方法の本質に関
係しない絶縁膜やフォトレジストといった構造物を省略
した。
【0027】半絶縁性GaAs基板1の一主面に、MO
CVD(MetallOrganic Chemical Vapour Deposition)法
により、図1で述べた参照番号2乃至9の半導体層を半
絶縁性GaAs基板1側から順次成長させた(図2
(a))。次いで、Hgランプのi線(波長365nm)
を利用したフォトリソグラフィ技術を用いてパターニン
グを行い(図示せず)、フッ酸と過酸化水素水と純水の
混合溶液を利用したウエットエッチング技術を用いて半
導体装置作製領域以外の部分に、表面から少なくともバ
ッファ層2に到達する溝20を形成した(図2(b))。
【0028】次いで、ソース電極もしくはドレイン電極
となるオーミック電極を形成するためのパターニングを
前述のフォトリソグラフィ技術を用いて行い、アンモニ
ア水溶液と過酸化水素と純水の混合溶液を用いることに
よりパターニングの開口部分においてオーミック層とな
るGaAs層9を表面から16nm乃至20nmの深さ
までエッチング除去した後、AuGe(Ge組成:8重
量%):70nm,W:10nm,Ni:10nm,A
u:300nmを順次蒸着し(4層まとめて参照番号1
5とした)、レジスト剥離液に浸漬してリフトオフを行
った(図2(c))。
【0029】次いで、400℃で10分間加熱して合金
層11を形成した(図3(a))。合金層11はオーミッ
ク層となるn型GaAs層9と非合金化層10とに挟ま
れた構造となっている。次いで、前述のフォトリソグラ
フィ技術を用いてゲート電極を形成するためのパターニ
ングを行った後、SiCl4 とSF6 の混合ガスプラズ
マを用いてAlGaAsをエッチングストップ層として
GaAsを選択的にエッチングするドライエッチング技
術を用いることによってリセス21を形成した(図3
(b))。
【0030】このリセス21は前記ドライエッチング技
術を利用してオーミック層となるGaAs層9を等方的
にエッチングする工程と、エッチングストップ層となる
AlGaAs層8をアンモニア水溶液と過酸化水素水と
純水の混合溶液で除去する工程と、前記ドライエッチン
グ技術を利用してカバー層となるn型GaAs層7を指
向的にエッチングする工程を順次行うことによって形成
した。次いで、半絶縁性GaAs基板1側からPt/T
i/Mo/Ti/Pt/Auの順番で金属蒸着を行った
後、リフトオフ技術を用いてゲート電極となるショット
キー電極12を形成し、電解効果型半導体装置を完成し
た(図1)。
【0031】オーミック層となるGaAs層9の厚さ2
30nmを参照符号Pで記述し、オーミック層となるG
aAs層9を表面からエッチング除去した深さ16nm
乃至20nmを参照符号Qで記述し、AuGeの厚さ7
0nmを参照符号Rで記述すると、P−Q>Rを満足す
る。前述の方法で作製した電界効果型半導体装置のソー
ス抵抗は従来方法を用いて作製した半導体装置の場合と
比較して約1割低減することができて電気的特性が改善
された。さらにソース抵抗の異常増大発生がなくなり、
歩留まりが向上しコストが低減した。
【0032】本実施例ではオーミック層となるGaAs
層9をGaAs単層膜としたが、GaAs/AlGaA
s/GaAsの積層膜とするとさらにソース抵抗の低減
がみられた。この理由は1994年電子情報通信学会春
季大会発表番号C−565に記載された検討結果と同様
のものであると考えられる。
【0033】また本実施例にてn型半導体を用いた半導
体層をp型とした場合でも低ソース抵抗の電界効果型半
導体装置を作製することができた(層構造は導電型がp
型であるほかは図1と同様であるので図示せず)。ただ
しオーミック電極形成のために蒸着した金属層構造はG
aAs基板側からAu:10nm/Mo:10nm/A
uZn:100nm/Mo:50nm/Au:300n
mとした。その他、半導体装置作製のための条件は実施
例1に示したものとほぼ同様であり、オーミック電極の
形成条件については課題を解決するための手段の項で述
べたので、詳細説明は省略する。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、低ソース抵抗の電界効
果型半導体装置を安定的に作製でき、歩留まりが向上し
てコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる半導体装置を説明するための要
部断面図。
【図2】本発明に係わる半導体装置を作製する一連の作
製工程を説明するための要部断面図。
【図3】図2の後の作製工程を説明するための要部断面
図。
【図4】本発明に係わる半導体装置の構造を検討するた
めのシミュレーションに用いたデバイス構造を説明する
ための断面図。
【図5】図4のデバイス構造を用いて行ったシミュレー
ションの結果のうちオーミック電極の深さと抵抗値との
関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1…半絶縁性GaAs基板、2…ノンドープAlGaA
s層とノンドープGaAsとを交互に積層させたバッファ
層、3…第1のキャリア供給層となるn型AlGaAs層、4
…GaAs基板側から第1のスペーサ層となるノンドー
プAlGaAs層,第2のスペーサ層となるノンドープ
GaAs層,チャネル層となるノンドープInGaAs
層,第3のスペーサ層となるGaAs層,第4のスペー
サ層となるAlGaAs層を積層させた半導体層、5…
第2のキャリア供給層となるn型AlGaAs層、6…
耐圧層となるn型AlGaAs層、7…カバー層となる
n型GaAs層)、8…エッチングストップ層となるA
lGaAs層、9…オーミック層となるGaAs層、1
0…非合金化金属層、11…合金化層、12…ゲート電
極となるショットキー電極、15…AuGe,W,N
i,Auの積層金属層、20…溝、21…リセス、31
…GaAs基板、32…AlGaAs層、33…AlG
aAs層、34…GaAs基板側からAlGaAs層,
GaAs層,InGaAs層,GaAs層,AlGaA
s層を積層させた積層構造層、35…AlGaAs層、
36…AlGaAs層、37,38…AlGaAs層、
39…GaAs層、40…ゲートリセス、41…第1オ
ーミック電極、42…第2オーミック電極。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に形成されたソース電極とド
    レイン電極の間を流れる電流をゲート電極で制御する電
    界効果型の半導体装置において、前記ソース電極もしく
    は前記ドレイン電極となる半導体オーミック層と上記半
    導体オーミック層にオーム特性にて電気的に接続する金
    属層との間に、前記半導体オーミック層と前記金属層と
    の合金層が存在し、前記金属層から前記半導体基板に向
    かう方向における前記合金層の端部が、前記金属層から
    前記半導体基板に向かう方向において前記半導体オーミ
    ック層に隣接する材料層と前記半導体オーミック層との
    界面にまで少なくとも達していないことを特徴とする半
    導体装置。
  2. 【請求項2】半導体基板の一主面上にソース電極もしく
    はドレイン電極となる厚さPのn型の半導体オーミック
    層を形成する工程と、上記半導体オーミック層の表面処
    理を行うことにより前記半導体オーミック層の表面から
    厚さQだけ前記半導体オーミック層を除去する工程と、
    Ge組成が8重量%乃至12重量%である厚さRのAu
    Geを形成する工程と、300℃乃至400℃で熱処理
    を行う工程とからなり、前記Pおよび前記Qおよび前記
    Rが P−Q>2.5×R なる関係式を満足することを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  3. 【請求項3】前記半導体オーミック層はn型GaAsで
    あることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製
    造方法。
  4. 【請求項4】半導体基板の一主面上にソース電極もしく
    はドレイン電極となる厚さSのp型の半導体オーミック
    層を形成する工程と、上記半導体オーミック層の表面処
    理を行うことにより前記半導体オーミック層の表面から
    厚さTだけ前記半導体オーミック層を除去する工程と、
    Zn組成が30重量%乃至50重量%である厚さUのA
    uZnを形成する工程と、300℃乃至400℃で熱処
    理を行う工程とからなり、前記Sおよび前記Tおよび前
    記Uが S−T>2.5×U なる関係式を満足することを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  5. 【請求項5】前記半導体オーミック層はp型GaAsで
    あることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置の製
    造方法。
JP8323098A 1998-03-30 1998-03-30 半導体装置およびその製造方法 Pending JPH11283995A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8323098A JPH11283995A (ja) 1998-03-30 1998-03-30 半導体装置およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8323098A JPH11283995A (ja) 1998-03-30 1998-03-30 半導体装置およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11283995A true JPH11283995A (ja) 1999-10-15

Family

ID=13796526

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8323098A Pending JPH11283995A (ja) 1998-03-30 1998-03-30 半導体装置およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11283995A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003026013A1 (fr) * 2001-09-14 2003-03-27 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Dispositif semi-conducteur
JP2005243730A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Sharp Corp 半導体レーザ素子、その製造方法および半導体レーザ装置
JP2013211408A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Sumitomo Electric Device Innovations Inc 半導体装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003026013A1 (fr) * 2001-09-14 2003-03-27 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Dispositif semi-conducteur
US7012285B2 (en) 2001-09-14 2006-03-14 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Semiconductor device
JP2005243730A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Sharp Corp 半導体レーザ素子、その製造方法および半導体レーザ装置
JP2013211408A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Sumitomo Electric Device Innovations Inc 半導体装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3716906B2 (ja) 電界効果トランジスタ
US8710550B2 (en) Semiconductor device with hetero-junction bodies
US8431459B2 (en) Semiconductor wafer, semiconductor device, and method of manufacturing a semiconductor device
US7199014B2 (en) Field effect transistor and method of manufacturing the same
JP2000077651A (ja) 化合物半導体装置及びその製造方法
US6194747B1 (en) Field effect transistor
US20220102545A1 (en) Nitride semiconductor device and nitride semiconductor package
US7781801B2 (en) Field-effect transistors whose gate electrodes are over semiconductor heterostructures and parts of source and drain electrodes
US5336626A (en) Method of manufacturing a MESFET with an epitaxial void
JPH06342811A (ja) 電界効果型トランジスタ及びその製造方法
US5686740A (en) Field effect transistor with recessed gate
JP2004193273A (ja) ヘテロ接合型化合物半導体電界効果トランジスタ及びその製造方法
JP3119248B2 (ja) 電界効果トランジスタおよびその製造方法
JPH11283995A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2001210658A (ja) 電界効果型トランジスタの製造方法
TWI755277B (zh) 高電子遷移率電晶體及其製作方法
US11923424B2 (en) Semiconductor device with conductive elements formed over dielectric layers and method of fabrication therefor
US11411080B2 (en) Heterojunction bipolar transistor and method for forming the same
US20230246088A1 (en) Manufacturing process of an ohmic contact of a hemt device and hemt device
US20230124686A1 (en) Semiconductor device with current-carrying electrodes and a conductive element and method of fabrication therefor
US20230207675A1 (en) Semiconductor device with a gate electrode having multiple regions and method of fabrication therefor
JP2003045898A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH02189978A (ja) 細線電界効果トランジスタ及びその製造方法
JPH0818036A (ja) 半導体装置
KR100985470B1 (ko) 고 전자 이동도 트랜지스터 및 그 제조방법