JPH11281551A - 材料試験機 - Google Patents

材料試験機

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JPH11281551A
JPH11281551A JP8199298A JP8199298A JPH11281551A JP H11281551 A JPH11281551 A JP H11281551A JP 8199298 A JP8199298 A JP 8199298A JP 8199298 A JP8199298 A JP 8199298A JP H11281551 A JPH11281551 A JP H11281551A
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達也 佐々木
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  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の機能釦を設定したオペレーション画面
を用いて材料試験の実施に対する制御指令を簡易に、且
つ的確に与え得る材料試験機を提供する。 【解決手段】 供試体に負荷を加える試験機本体の作動
を制御すると共に負荷が加えられた前記供試体の荷重と
変位とを検出する動力計とを備え、情報入力手段は、試
験の実施に対する制御指令の入力に用いる複数の機能釦
を設定したオペレーション画面をディスプレイ上に表示
し、機能釦の選択指定を検出して制御指令を与える手段
と、試験の実施状況に応じて前記機能釦の役割を変更す
る手段とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレイに表
示したオペレーション画面上の複数の機能釦を用いて、
動力計の制御の下で試験機本体における材料試験の実施
を制御するようにした材料試験機に関する。
【0002】
【関連する背景技術】材料試験機は、一般的には図1に
その概略構成を示すように、供試体に荷重や変位等の負
荷を加える試験機本体10と、この試験機本体10の作
動を制御すると共に負荷が加えられた前記供試体の荷重
や変位等を検出する動力計20とを具備し、更に上記動
力計20で検出された前記荷重や変位等等からなる計測
データに従って前記供試体の材料特性を求めるデータ処
理装置30とによって構成される。
【0003】具体的には試験機本体10は、一対のチャ
ック(図示せず)に装着した金属材料片等の供試体に、
油圧シリンダ等の負荷装置11を用いて圧縮荷重や引張
り荷重、或いは圧縮変位や引張り変位からなる負荷を加
える如く構成される。尚、圧縮や引張りのみならず曲げ
や歪み等の負荷を加える場合もある。しかして動力計2
0は、上記試験機本体10の負荷装置11等の作動を制
御する制御部21を備えると共に、前記試験機本体10
に組み込まれた荷重計(ロードセル)12や変位計(伸
び計)13等を介して前記供試体に加えられた荷重や変
位等をそれぞれ計測する計測部22を具備して構成され
る。
【0004】これに対して前記データ処理装置30は、
例えばパーソナルコンピュータを主体として構成され、
前記動力計20にて検出された前記荷重と変位等からな
る計測データを所定の周期で取り込み、これをデータ処
理する如く構成される。このデータ処理装置30にて前
記供試体の荷重・伸び特性や応力・歪み特性、更にはそ
の強度等の材料特性が求められる。尚、このデータ処理
装置30側から前記動力計20に対して前記供試体に対
する試験条件や動力計20での制御条件等を与えて、そ
の試験の実施を制御する場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところでデータ処理装
置30から動力計20に対して試験の実施に関する各種
の制御指令を与える場合、例えばデータ処理装置30に
設けられたディスプレイ31にオペレーション画面を表
示し、このオペレーション画面上に設定されている各種
の制御指令を与える為の複数の機能釦(アイコン等のソ
フト釦)を、マウス等のポインタ装置(入力部32)を
用いて選択的に指示することにより行われる。尚、動力
計20に設けたディスプレイを用いて、同様に各種の制
御指令を直接入力する場合もある。しかしながら試験機
本体10において実施される材料試験に対する制御指令
は多岐に亘り、しかも試験状況によって変化する。
【0006】ちなみにこのような数多くの制御指令にそ
れぞれ対応する機能釦を前記オペレーション画面上に一
括して表示しようとすると、広い面積のオペレーション
画面が必要となる上、当該オペレーション画面上で目的
とする機能釦を探し出すことも困難となる。そこで制御
目的に応じた複数のオペレーション画面を準備し、これ
らのオペレーション画面を材料試験の実施状況等に応じ
て選択的に切り換えることが考えられている。しかしこ
のようにしてオペレーション画面を分散化すると、オペ
レーション画面の切り替え自体が煩雑になり、その操作
性が著しく悪くなる等の問題が生じる。
【0007】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たもので、その目的は、制御指令の指示に用いる複数の
機能釦を設定したオペレーション画面を用いて材料試験
の実施に対する制御指令を簡易に、且つ的確に、しかも
操作性良く与えることのできる材料試験機を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
べく本発明に係る材料試験機は、供試体に負荷を加える
試験機本体の作動を制御すると共に負荷が加えられた前
記供試体の荷重と変位等の材料特性を検出する動力計と
を備えたものであって、特に前記動力計に制御指令を与
えて前記試験機本体による試験の実行を指示する情報入
力手段として、前記試験機本体による試験の実施に対す
る制御指令の入力に用いる複数の機能釦を設定したオペ
レーション画面をディスプレイ上に表示し、マウス等の
ポインタ装置を用いて実行される上記オペレーション画
面上における前記機能釦の選択指定を検出して前記動力
計に制御指令を与える手段と、前記動力計による制御の
下で実施される前記試験機本体による試験の実施状況を
検出する手段と、この手段により検出された前記試験の
実施状況に応じて前記オペレーション画面における前記
機能釦の役割を変更する手段とを備えたことを特徴とし
ている。
【0009】即ち、本発明は、データ処理装置や動力計
のディスプレイに表示するオペレーション画面上に、材
料試験の実施状況に応じてその機能(役割)が選択・変
更される所定個数の機能釦(アイコン等のソフト釦)を
設けることで、前記オペレーション画面そのものを変更
することなしに、上記実施状況に応じて必要とする制御
指令に対応する機能釦だけを適応的に表示するようにし
たことを特徴としている。例えば材料試験が開始された
後には、試験開始の制御指令が不要となることから、上
記試験開始の役割を与えていた機能釦に、試験中止の役
割を与えることで、その機能を変更することを特徴とし
ている。
【0010】本発明の好ましい態様は、請求項2に記載
するように予め準備されて重ね合わせて表示された複数
の機能釦の1つを最上位に表示することで、その機能釦
を択一的に機能させることを特徴としている。また請求
項3に記載するように前記オペレーション画面における
機能釦の役割変更を、該機能釦に対応付ける制御指令を
変更すると共に、該機能釦上に表示する制御指令名を変
更することで実現することを特徴としている。更には請
求項4に記載するように、前記試験機本体における試験
の実施状況を複数の段階に区分しておき、上記各段階の
試験実施状況に応じて前記オペレーション画面における
各機能釦の役割を予め設定しておくことで、その実施状
況に応じた機能釦を簡易に、且つ的確に設定することを
特徴としている。
【0011】また本発明は請求項4に記載するように、
前記情報入力手段が、前記試験の実施状況に応じて前記
機能釦の表示形態、例えば表示色を変更する手段を備え
ることを特徴としている。つまり試験の実施状況に応じ
て機能釦の表示形態を変えることで、その進捗状況の把
握を可能としたことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施形態に係る材料試験機について、特に試験機本体1
0における材料試験の実施に対する前記データ処理装置
30からの制御指令の入力形態について説明する。この
実施形態に係る材料試験機は、基本的には図1を参照し
て説明したように試験機本体10と該試験機本体10の
作動を制御する動力計20、そしてこの動力計20に各
種の制御指令を与えると共に、動力計20を介して計測
される供試体の荷重と変位とからなる計測データを収集
してその荷重・伸び特性を求めてグラフ表示したり、更
には耐力点や弾性率等の材料特性を求めるデータ処理装
置30とによって構成される。
【0013】さてこの実施形態に係る情報入力手段が特
徴とするところは、図2にその概念を示すように、例え
ばデータ処理装置30におけるディスプレイ31上に複
数の機能釦(アイコン等)41を設定したオペレーショ
ン画面42を表示し、このオペレーション画面42上の
上記機能釦41を、マウス等のポインタ装置からなる入
力部32を介して選択的に指定することで、その指定し
た機能釦41に割り当てられている制御命令を出力する
ようにしたもので、特に前記試験機本体10にて実施さ
れる材料試験の実施状況を監視する試験状況監視手段4
3と、監視された試験状況に応じて前記オペレーション
画面42上の機能釦41の表示形態、例えばその表示色
を変えて上記試験の進捗状況を表わしたり、上記機能釦
41に割り当てる制御命令を変更したり、選択的に表示
する機能釦41を変更する表示形態制御手段44を備え
たことを特徴としている。
【0014】この釦機能設定手段45による機能釦41
の制御命令の割り当て変更は、例えば試験機本体10に
おける試験の実施状況を予め複数の段階に区分し、上記
各段階に応じて予め複数の機能釦41にそれぞれ付与す
る制御命令機能(役割)を設定しておく。そしてこれら
の機能釦41を重ね合わせ表示することで、択一的に表
示したり、或いは各機能釦41をそれぞれ表示/非表示
制御することにより実行される。また前記入力部32に
より機能釦41の選択的な指示を検出して制御命令を発
する制御命令発生手段46は、試験状況に応じて該機能
釦41に割り当てられている制御命令を出力するものと
なっている。
【0015】このような試験状況監視手段43、表示形
態制御手段44、更には釦機能設定手段45を備えたデ
ータ処理装置30による材料試験の実施制御について具
体的に説明すると、この制御は前記ディスプレイ31
に、例えば図3に示すような制御画面を表示して実行さ
れる。この制御画面は、計測データをグラフ表示する為
のグラフ表示フィールドや、試験に対する制御条件を表
示する為の制御条件表示フィールド等からなるもので、
この制御画面の一部に各種制御命令を入力する為のオペ
レーション画面42(オペレーションフィールド)が設
けられる。
【0016】しかしてオペレーション画面42は、予め
区画した領域毎に各領域をそれぞれ独立した機能釦41
としたもので、例えばマウスポインタを用いてその区画
領域が選択的に指定されたとき、当該領域に割り当てら
れた機能(制御命令)が選択指定されたものとして解釈
するように構成されている。尚、実際にはマウスポイン
タを用いて指示された前記ディスプレイ31上の座標
と、前記各区画領域としてそれぞれ表示されている機能
釦41の表示位置との関係から機能釦41の選択指示が
検出される。
【0017】ちなみに前記各領域に割り当てられる機能
釦41の機能(制御命令)は、その区画領域上に表示さ
れた制御指令名によりオペレータに提示される。また各
領域に割り当てられる機能釦41は、前記試験状況監視
手段43により監視される試験の実施状況に応じて変更
される。特に機能釦41をなす各領域に割り当てる機能
(制御命令)の変更は、前記釦機能設定手段45の管理
の下で、例えば重ね合わせて表示した複数の機能釦41
中の最上位に表示する機能釦41を指定することで該機
能釦41を選択的に表示し、この機能釦41に割り付け
られた機能だけを有効化することによって行われる。
尚、機能釦41に対応付ける機能自体を変更し、該機能
釦41に表示する機能名を書き換えるようにしても良
い。
【0018】一方、特定の機能釦41には、例えばその
区画領域の左隅に位置して状態表示用のマーカー領域4
1aが設けられており、このマーカー領域41aを特定
の表示色にすることで前記試験の実施状況、特にその進
捗状態が提示されるようになっている。具体的には或る
機能釦41を選択的に指定して、その機能釦41に割り
当てられた制御命令が実行されているとき、該機能釦4
1のマーカー領域41aが特定の表示色に点灯(表示駆
動)されて、その命令を実行中である旨が表示されるよ
うになっている。またこのようなマーカー領域41aの
表示により、該マーカー領域41aが設けられた機能釦
41の選択指定が促される。
【0019】尚、図3において制御画面の側部に示す子
画面49は、例えば前記オペレーション画面42におけ
る「スケール変更」の機能釦41の選択指定によって開
かれるもので、この子画面49を用いて、例えば前記グ
ラフ表示フィールドに計測データをグラフ表示している
際、その表示スケールの変更制御が行われる。このよう
な子画面49は、試験の実施状況に拘わることなく、オ
ペレータの指示の下で適宜開かれる。
【0020】ここで上述したオペレーション画面42上
における予め設定された複数の機能釦41の表示領域
(区画領域)にそれぞれ割り当てる機能釦41の機能
(制御命令)の変更について具体的に説明すると、先ず
材料試験機を起動した初期状態においては、例えば図4
(a)に示すようなオペレーション画面42が表示され
る。このオペレーション画面42は、機能釦41を実現
する複数の区画領域をそれぞれ設定するも、各区画領域
に制御指令名を表示しない状態、即ち、空欄としたもの
である。このような空欄状態のオペレーション画面42
の表示により、現在の試験の実施状況が初期状態の段
階、特に予め設定した試験条件を格納したファイルか
ら、その試験条件を読み込んでいる段階であることが提
示される。この場合には、当然のことながら機能釦41
に対する選択指示は無視される。
【0021】しかして試験条件の読み込みが完了した場
合、或いは先に実施された前試験データが確定した場合
には、そのときの試験条件によって図4(b)に示すよう
に前記各機能釦41の区画領域にそれぞれ制御指令名が
表示されてオペレーション画面42の内容が変更され
る。具体的には読み込んだ試験条件に応じて図4(b)に
示すように複数の機能釦41に[条件送信][試験結果]
[ホールド][歪計外し][リターン][終了]なる制御指令名
をそれぞれ与えることで各機能釦41の制御機能を設定
する。尚、試験条件がロット単位で実行されるようなも
のの場合には、機能的には同一であるが、ロットの途中
で試験の実行を終了するべく、前記[終了]なる制御指令
名に代えて、その概念が理解し易い[ロット中止]なる制
御指令名を表示するようにしても良い。即ち、この場合
には読み込んだ試験条件に応じて、特定の機能釦41に
[ロット中止]または[終了]の制御機能を選択的に設定す
る。尚、歪計を用いない場合には、上記[歪計外し]の制
御機能の設定を行うことがない。従ってこの区画領域は
空欄のままとなる。
【0022】しかして上述したオペレーション画面42
の下で[条件送信]なる機能釦41が選択指定されてその
制御指令が与えられ、これによって試験条件の実行が開
始されると、図4(c)に示すように今まで[試験結果]な
る制御機能が与えられていた機能釦41の機能が[試験
開始]に変更され、また前記[ロット中止]または[終了]
の制御機能が与えられていた制御釦41の機能が[停止]
に変更される。そして上記[停止]なる機能が割り当てら
れた機能釦41を用いて上記条件送信が停止命令が与え
られることになる。またこの図4(c)に示すオペレーシ
ョン画面42は、[試験開始]なる機能が割り与えられた
制御釦41が選択指示されるまで継続的に表示され、こ
れによって試験開始前の待機状態であることが提示され
る。
【0023】尚、この状態で[スケール変更]等の指示が
与えられてその試験条件が修正された場合には、再び図
4(b)に示すようなオペレーション画面42に戻る。ま
た前記[停止]を割り当てたた機能釦41の選択時に、既
に条件送信が完了しているような場合には、例えば該機
能釦41をクリックすることにより、前述した図4(b)
に示すようなオペレーション画面42の状態、つまり1
段階前の動作状態への復帰処理が行われる。
【0024】一方、図4(c)に示すオペレーション画面
42上において[試験開始]を選択指示すると、これによ
って試験開始の制御命令が与えられ、試験機本体10に
おける供試体の材料試験が前述した試験条件の下で開始
される。同時にオペレーション画面42においては、図
5(a)に示すように[試験開始]の制御機能を割り当てた
機能釦41のマーカー領域41aにカラーマーカーが表
示され、これによって試験の実行中である旨が表示され
る。このとき前述した機能釦41に[停止]の制御命令機
能がそのまま割り当てられているので、該機能釦41を
選択指示することで実施中の試験に対して速やかに停止
命令が発せられる。この結果、不慮の事態に起因する危
険防止に対する指示を簡易に、且つ確実に与え得るよう
になっている。
【0025】またこの試験実行中においては、前述した
試験状況監視手段43によりその試験の終了条件が充足
したか否かが監視されている。即ち、材料試験の実行中
に、例えば停止指令が与えられたか、また供試体の破断
が生じたか、更には試験機本体10において冷却ポンプ
等の異常(障害ステータス)が発生していないかが監視
されている。尚、障害ステータスが検出された場合に
は、後述するデータ確定待ちの状態に移行する。そして
このデータ確定待ちのオペレーション画面42上におい
て、それまでに得た計測データを保存するか、或いはキ
ャンセルするかの選択指示を待つ。
【0026】しかして試験の実施に伴い、その試験終了
条件が充足するとオペレーション画面42は図5(b)に
示すように更新される。このオペレーション画面42は
リターン待ちの状態であり、[リターン]なる制御機能を
付与した機能釦41のマーカー領域41aを点灯駆動す
ることでリターン命令の指示が促される。この状態で当
該機能釦41を選択指示することにより、動力計20に
対してリターン命令が与えられ、試験機本体10におけ
る負荷の解除動作に伴って図5(c)に示すように上記マ
ーカー領域41aの表示形態が変更されてリターン中で
ある旨が表示される。尚、このリターン動作は、前述し
た負荷装置11を初期状態に復帰させ、供試体への負荷
状態を解除する動作からなり、例えば前記制御画面中の
ガイダンス表示領域に「ラム復帰中」等のメッセージが
表示される。
【0027】リターン命令の下で試験機本体10のリタ
ーンが完了すると前記オペレーション画面42は、例え
ば図5(d)に示すように、前述した[条件送信]なる制御
機能を割り当てていた機能釦41を[データ入力]なる制
御機能に変更する。また[試験開始]の機能釦41を[試
験結果]に変更すると共に、[ホールド]を[データ確
定]、[歪計外し]を[データキャンセル]、また[停止]を
[ロット中止]にそれぞれ機能変更する。即ち、1つの供
試体に対する試験が完了した時点では、試験の停止が不
要であり、例えばそのロットに対する継続的な試験を中
止するか否か、更には上記試験によって得られた計測デ
ータを確定し、該計測データをファイルに取り込むか
(保存)するか否か(キャンセル)の選択指示が必要と
なるので、上述した如く機能釦41の制御機能を変更す
る。これによってその時点で必要とする制御命令の選択
指示だけが促されることになる。
【0028】しかしてこのようなオペレーション画面4
2を用いて計測データに対する処理が指示されると、そ
の命令の実行に伴って該オペレーション画面42が前述
した図4(b)に示すように各機能釦41の機能を変更し
て次の試験条件の送信待ちの状態、或いは図4(c)に示
すような試験開始待ちの状態に戻され、次の供試体に対
する試験の実行が促される。
【0029】かくして上述した如く構成された材料試験
機によれば、データ処理装置30におけるディスプレイ
31上でオペレーション画面42を表示し、該オペレー
ション画面42上に設定された複数の機能釦41を選択
指示しながら、その機能釦41に割り当たられた制御命
令を入力するに際し、限られた大きさのオペレーション
画面42上に設定した所定個数の機能釦41に割り当て
る制御命令機能を、試験の実施状況に応じて変更するの
で、試験の実施状況に応じた制御命令を簡易に、且つ的
確に入力することができる。しかも機能釦41に割り当
てられている機能名から、試験の実施状況を把握するこ
とが可能となる。特にマーカー領域41aを用いて示さ
れる表示形態の制御により、試験の実施状況をより細か
く提示することができるので、その状況把握をより的確
に行うことが可能となる。
【0030】特に上述した機能釦41の試験状況に応じ
た変更機能によれば、例えば試験条件の送信時に必要で
あった[ロットの中止]や[終了]等の制御命令が試験開始
後には不要となることから、該[ロットの中止]や[終了]
等の制御命令を割り当てていた機能釦41を非表示と
し、これに代えて[停止]の制御命令機能を割り当てた機
能釦41を表示するので、試験の実行中における緊急停
止等を速やか、しかも簡単に、且つ的確にに指示するこ
とができる。換言すれば従来のように数多くの機能釦4
1の中から[停止]の機能釦41を探さなくても、オペレ
ーション画面42に表示された限られた数の機能釦41
の中から、指示目的とする制御命令機能が割り当てられ
た機能釦41を簡単に見出すことができる。
【0031】むしろその試験の実施状況によって特定さ
れる、指示入力の必要な制御命令だけが機能釦41に割
り当てられるので、これらの制御命令を割り当てた機能
釦41を選択指示するだけで簡単に制御命令を与えるこ
とができ、その操作性が非常に良好である。従って不本
意な制御命令を与える虞がなくなり、的確な制御命令の
指示が可能となる等の実用上多大なる効果が奏せられ
る。
【0032】尚、本発明は上述した実施形態に限定され
るものではない。例えばオペレーション画面42の構成
や、該オペレーション画面42上に準備する機能釦41
の数とその大きさ等は、データ処理装置30の仕様に応
じて定めれば良い。またマーカー領域41aを設けるこ
とに代えて、機能釦41をなす区画領域全体の表示形態
を変更することも可能である。また上述した情報入力手
段は、データ処理装置の主体をなすパーソナルコンピュ
ータのディスプレイ上で実現しても良く、動力計のディ
スプレイを用いて実現することも可能である。動力計に
て実現する場合には、例えばそのディスプレイ上に透明
なタッチパネル等のポインタ装置を組み込むようにすれ
ば良い。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で
種々変形して実施することができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、オ
ペレーション画面上で予め設定した複数の機能釦に割り
当てる制御命令機能を、材料試験の実施状況に応じて適
応的に変更制御するので、限られた数の機能釦を有効に
活用して試験の実施状況に応じた制御命令を簡易に、且
つ的確に指示入力することができる。しかも上述した如
く制御命令機能が変更される機能釦の状況から、試験の
実施状況を効果的に把握することが可能となる等の実用
上多大なる効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】材料試験機の概略構成図。
【図2】本発明の一実施形態に係る材料試験機のデータ
処理装置における制御命令の特徴的な入力処理の概念を
示す図。
【図3】データ処理装置のディスプレイに表示される、
オペレーション画面を備えた制御画面の例を示す図。
【図4】試験の実施状況に応じて機能釦の制御命令機能
が変更されるオペレーション画面の例を示す図。
【図5】試験の実施状況に応じて機能釦の制御命令機能
が変更されるオペレーション画面の例を示す図。
【符号の説明】
10 試験機本体 20 動力計 30 データ処理装置 31 ディスプレイ 32 入力部(ポインタ装置) 41 機能釦 42 オペレーション画面 43 表示形態制御手段 44 試験状況監視手段 45 釦機能設定手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供試体に負荷を加える試験機本体と、こ
    の試験機本体の作動を制御すると共に負荷が加えられた
    前記供試体の荷重と変位とを検出する動力計とを備えて
    なり、 前記動力計に制御指令を与えて前記試験機本体による試
    験の実行を指示する情報入力手段は、 前記試験機本体による試験の実施制御に用いる複数の機
    能釦を設定したオペレーション画面をディスプレイ上に
    表示すると共に、該オペレーション画面における上記機
    能釦の選択指定を検出して前記動力計に制御指令を与え
    る手段と、 前記動力計による制御の下で実施される前記試験機本体
    による試験の実施状況を検出する手段と、 検出された試験の実施状況に応じて前記オペレーション
    画面における前記機能釦の役割を変更する手段とを具備
    したことを特徴とする材料試験機。
  2. 【請求項2】 前記オペレーション画面における機能釦
    の役割変更は、予め準備されて重ね合わせて表示された
    複数の機能釦の1つを最上位に表示することで択一的に
    機能させることを特徴とする請求項1に記載の材料試験
    機。
  3. 【請求項3】 前記オペレーション画面における機能釦
    の役割変更は、該機能釦に対応付ける制御指令を変更す
    ると共に、該機能釦上に表示する制御指令内容を変更し
    て行われることを特徴とする請求項1に記載の材料試験
    機。
  4. 【請求項4】 前記オペレーション画面における機能釦
    の役割は、前記試験機本体における試験の複数段階に区
    分された実施状況に応じて予め各機能釦毎に設定されて
    いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    材料試験機。
  5. 【請求項5】 前記情報入力手段は、前記試験の実施状
    況に応じて前記機能釦の表示形態を変更する手段を備え
    ていることを特徴とする請求項1に記載の材料試験機。
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