JPH11279532A - グランドパッキンおよびその製造方法 - Google Patents
グランドパッキンおよびその製造方法Info
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- JPH11279532A JPH11279532A JP10100106A JP10010698A JPH11279532A JP H11279532 A JPH11279532 A JP H11279532A JP 10100106 A JP10100106 A JP 10100106A JP 10010698 A JP10010698 A JP 10010698A JP H11279532 A JPH11279532 A JP H11279532A
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Abstract
系パッキンの層間からの浸透漏れを有効に防止でき、し
かも製造が容易で安価に製造できるリング状グランドパ
ッキンを提供することにある。 【解決手段】 膨張黒鉛製テープが渦巻き状または同心
円状に配置されてなり、その渦巻きまたは同心円を呈す
る上下面に、膨張黒鉛粒子が強固に一体化されているリ
ング状グランドパッキンであり、その製造方法は、成形
用金型内に膨張黒鉛粒子を充填し、その上に膨張黒鉛製
テープを渦巻き状または同心円状に配置した後、さらに
その上に膨張黒鉛粒子を充填して、これを縦方向に加圧
成形することを特徴とする。
Description
スタフィンボックス内に装填し、バルブステムからの流
体の漏れを防止する等の用途に使用されるリング状グラ
ンドパッキンの改良とその製造方法に関する。
下、軸と称する)からの漏れを防止するために使用する
パッキンとしては、石綿繊維やカーボン繊維等の耐熱繊
維を八編み、袋編みあるいは格子編み等に編組し、潤滑
剤等を含浸させるか表面処理を行うかした、いわゆる編
組パッキンが多く使用されていた。かかる編組パッキン
は、耐熱性・耐薬品性・耐磨耗性等が優れているために
現在でも広く使用されているが、近時、環境問題に対す
る意識の高まり等から微少な漏れも問題とされるように
なり、シール性の良い膨張黒鉛を主原料として用いるパ
ッキン(以下、膨張黒鉛系パッキンと称する)が使用さ
れるようになってきた。
があるが、最も一般的なものは、テープモールド式とい
われ、膨張黒鉛製シートを所定の幅にスリットして得た
テープ状素材を成形用金型内に渦巻き状または同心円状
に配置した後、これを縦方向に加圧成形して得られたリ
ング状グランドパッキンである。
式といわれ、膨張黒鉛製シートをリング状に打ち抜いた
リング状素材を成形用金型内に所定枚数積層し、これを
縦方向に加圧成形する方法があり、その他にこれらを組
み合わせた方法など数多くのリング状膨張黒鉛系パッキ
ンの製造方法が知られている。
黒鉛系パッキンのうち、テープモールド式により成形さ
れたリング状グランドパッキンでは、図4に示すよう
に、膨張黒鉛製テープ1の間に形成される微少な隙間
(層間)から流体fの浸透漏れが発生するという欠点が
あり、ラミネート式により成形されたリング状グランド
パッキンでは、図5に示すように、パッキンに締め付け
荷重を与えたときの径方向への圧力(側圧)が少ないう
えに、パッキン自体の径方向への変形が小さく軸に対す
る密着力が弱いため、グランドパッキンと軸との間に微
少な隙間が発生することが避けられず、いずれも完全に
流体をシールするまでには至っていない。
されたもので、テープモールド式により成形される膨張
黒鉛系パッキンの層間からの浸透漏れを有効に防止で
き、しかも製造が容易で安価に製造できるリング状グラ
ンドパッキンを提供することにある。
め、請求項1の発明のリング状グランドパッキンは、膨
張黒鉛製テープが渦巻き状または同心円状に配置されて
なり、その渦巻きまたは同心円を呈する上下面に、膨張
黒鉛粒子が強固に一体化されていることを要旨としてい
る。
ンの製造方法は、成形用金型内に膨張黒鉛粒子を充填
し、その上に膨張黒鉛製テープを渦巻き状または同心円
状に配置した後、さらにその上に膨張黒鉛粒子を充填し
て、これを縦方向に加圧成形することを要旨としてい
る。
うに、成形用金型のポット11内にシート化される以前
の膨張黒鉛粒子2′を充填し、その上に例えば厚さ0.38
mm、幅16mmの膨張黒鉛製テープ1を渦巻き状に巻回
して入れ、さらにその上に膨張黒鉛粒子2を充填して、
これを押し型ポンチ12で加圧成形すれば、図1に示す
ようなリング状グランドパッキンが得られる。
Aは、膨張黒鉛製テープ1が渦巻き状または同心円状に
配置されてなり、その渦巻きまたは同心円を呈する上下
面に膨張黒鉛粒子2,2′が強固に一体化されているの
である。
は、天然黒鉛、キッシュ黒鉛、熱分解黒鉛等高度に結晶
構造が発達した黒鉛を濃硫酸と硝酸との混酸または濃硫
酸と過マンガン酸カリウムとの混酸など強酸化性の処理
液で酸処理して黒鉛層間化合物を生成させ、これを水洗
してから急激に加熱して黒鉛結晶のC軸方向に膨張処理
して得られる。
れた膨張黒鉛製リング状グランドパッキンの膨張黒鉛製
テープ間に形成される微少な隙間(層間)を減らすため
に鋭意検討を行い、まず、はじめに膨張黒鉛製リング状
グランドパッキンの成形密度を大きくすることを検討し
たが、膨張黒鉛製リング状グランドパッキンの上限密度
と思われる2.0 g/cm3 まで大きくしても、完全に流
体をシールするまでには至らなかった。
め液状のシール剤を塗布してから従来のテープモールド
式により膨張黒鉛製リング状グランドパッキンを成形し
てみたが、加圧成形の圧力により塗布したシール剤が層
間からはみ出し、外観が悪くなるという問題が発生し
た。さらに、膨張黒鉛製テープにフッ素樹脂製テープを
重ね合わせ、これを渦巻き状に巻回した後、成形用金型
で縦方向に加圧成形してリング状グランドパッキンを成
形したところ、膨張黒鉛製テープの層間にフッ素樹脂製
テープが充填され、層間からの漏れがほとんどなくなる
ことが判明した。(特願平9-118724号参照) ところが、このようなリング状グランドパッキンでは、
比較的温度の低い使用条件では効果が発揮されるが、30
0 ℃を超えるような使用条件下においては、膨張黒鉛製
テープの層間を充填していた樹脂が熱により焼失し、目
止め効果が減少してしまうため、十分なシール性を維持
することができなかった。
った結果、まず、成形用金型内に膨張黒鉛粒子を充填
し、その上に膨張黒鉛製テープを渦巻き状または同心円
状に配置した後、さらにその上に膨張黒鉛粒子を充填し
てこれを縦方向に加圧成形してリング状グランドパッキ
ンを成形したところ、図2に示すように、膨張黒鉛製テ
ープ1の層間に膨張黒鉛粒子2が入り込み、この状態で
加圧成形されているために膨張黒鉛製テープ1と膨張黒
鉛粒子2が強固に一体化され、層間からの漏れがほとん
どなくなることが判った。
的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるも
のではない。
厚さ0.38mm、幅16mmの膨張黒鉛製テープを渦巻き状
に巻回して、さらにその上に膨張黒鉛粒子を0.15g充填
して、縦方向に加圧成形してリング状(内径26mm、外
径42mm、高さ8 mm)のグランドパッキンを得た。
厚さ0.38mm、幅16mmの膨張黒鉛製テープを渦巻き状
に巻回して、さらにその上に膨張黒鉛粒子を0.3 g充填
して、縦方向に加圧成形してリング状(内径26mm、外
径42mm、高さ8 mm)のグランドパッキンを得た。
に巻回した後、成形用金型で縦方向に加圧成形してリン
グ状(内径26mm、外径42mm、高さ8 mm)のグラン
ドパッキンを得た。
状グランドパッキンPを図6に示す出願人規格の試験機
3(ステム径26mm、スタフィンボックス内径42mm、
スタフィンボックス深さ150 mm)にそれぞれ4 リング
装着して面圧300 kgf/cm2 で締め付け、この試験
機3を常温にて7 日間、さらに400 ℃で16時間加熱した
後、常温まで放冷するサイクルを7 日間行い、21kg/
cm2 Gのヘリウムガスを負荷したときの漏洩量を測定
した。常温時および加熱サイクル時における7日間の平
均の漏洩量を表1に示す。
ン押さえ、6は締め付けボルト、7はランタンリング、
8はガス加圧口、9はガス出口である。
2で得られたリング状グランドパッンは、比較例1の膨
張黒鉛製リング状グランドパッキンに比べて常温時およ
び加熱後の漏れが減少していることが確認された。
などを使わずに使用しているが、使用目的に応じてはリ
ング成形前後に通常パッキンに用いられるタービン油等
の鉱油系潤滑剤、シリコーンオイル、フッ素オイル、パ
ラフィンワックス等の潤滑剤や二硫化モリブデン、窒化
ホウ素等の固体潤滑剤を処理しても差し支えない。ま
た、膨張黒鉛製テープ間に金属製メッシュ等をはさみ、
取り出し性を向上させたものが本発明に含まれることは
言うまでもない。
状グランドパッキンは、従来の膨張黒鉛製リング状グラ
ンドパッキンと比較して、上下面にある膨張黒鉛粒子に
より膨張黒鉛製シートの層間に生じる微少な隙間から生
じる漏れがなく、極めて良好なシール性を保持している
ことは明らかである。
断したものの斜視図である。
拡大図である。
材を投入した成形用金型の断面図である。
半分に裁断したものの斜視図である。
ンを半分に裁断したものの斜視図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 膨張黒鉛製テープが渦巻き状または同心
円状に配置されてなり、その渦巻きまたは同心円を呈す
る上下面に、膨張黒鉛粒子が強固に一体化されているこ
とを特徴とするリング状グランドパッキン。 - 【請求項2】 成形用金型内に膨張黒鉛粒子を充填し、
その上に膨張黒鉛製テープを渦巻き状または同心円状に
配置した後、さらにその上に膨張黒鉛粒子を充填して、
これを縦方向に加圧成形することを特徴とするリング状
グランドパッキンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10010698A JP3862853B2 (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | グランドパッキンおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP10010698A JP3862853B2 (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | グランドパッキンおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11279532A true JPH11279532A (ja) | 1999-10-12 |
JP3862853B2 JP3862853B2 (ja) | 2006-12-27 |
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JP (1) | JP3862853B2 (ja) |
-
1998
- 1998-03-27 JP JP10010698A patent/JP3862853B2/ja not_active Expired - Fee Related
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