JPH11279377A - 冷凍機モートルの絶縁処理用樹脂組成物、これを用いた冷凍機モートル及び冷凍機 - Google Patents
冷凍機モートルの絶縁処理用樹脂組成物、これを用いた冷凍機モートル及び冷凍機Info
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- JPH11279377A JPH11279377A JP8184098A JP8184098A JPH11279377A JP H11279377 A JPH11279377 A JP H11279377A JP 8184098 A JP8184098 A JP 8184098A JP 8184098 A JP8184098 A JP 8184098A JP H11279377 A JPH11279377 A JP H11279377A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- refrigerating machine
- motor
- resin composition
- cyanoethyl
- ester
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 R−407C、R−410Aとエステル系合
成油を用いる冷凍機モートルにおいて、エステル系合成
油の劣化(油の酸価が増加する現象)を抑制し、冷媒に
対して耐性の大きな冷凍機モートルの絶縁処理用樹脂組
成物及びこの組成物を用いてコイルを絶縁処理した冷凍
機モートル並びに冷凍機を提供する。 【解決手段】 (A)エポキシ当量が150〜195の
ビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF
型エポキシ樹脂70〜100重量部、(B)25℃での
粘度が1.0ポアズ以下のエポキシ樹脂30〜0重量部
並びに(C)イミダゾール化合物を(A)成分と(B)
成分の総量100重量部に対し、1〜10重量部含有し
てなる冷凍機モートルの絶縁処理用樹脂組成物及びこの
絶縁処理用樹脂組成物によりコイルを絶縁処理してなる
冷凍機モートル並びに冷媒にR−407CまたはR−4
10Aを、潤滑油にエステル系合成油を用い、前記樹脂
組成物でコイルを絶縁処理した冷凍機モートルを含む冷
凍機。
成油を用いる冷凍機モートルにおいて、エステル系合成
油の劣化(油の酸価が増加する現象)を抑制し、冷媒に
対して耐性の大きな冷凍機モートルの絶縁処理用樹脂組
成物及びこの組成物を用いてコイルを絶縁処理した冷凍
機モートル並びに冷凍機を提供する。 【解決手段】 (A)エポキシ当量が150〜195の
ビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF
型エポキシ樹脂70〜100重量部、(B)25℃での
粘度が1.0ポアズ以下のエポキシ樹脂30〜0重量部
並びに(C)イミダゾール化合物を(A)成分と(B)
成分の総量100重量部に対し、1〜10重量部含有し
てなる冷凍機モートルの絶縁処理用樹脂組成物及びこの
絶縁処理用樹脂組成物によりコイルを絶縁処理してなる
冷凍機モートル並びに冷媒にR−407CまたはR−4
10Aを、潤滑油にエステル系合成油を用い、前記樹脂
組成物でコイルを絶縁処理した冷凍機モートルを含む冷
凍機。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、潤滑油としてエス
テル系合成油を用い、特に、さらに冷媒としてR−40
7C、R−410Aを用いる冷凍機モートルに最適なコ
イルの絶縁に好適な樹脂組成物及びこれを用いた冷凍機
モートル並びに冷凍機に関する。
テル系合成油を用い、特に、さらに冷媒としてR−40
7C、R−410Aを用いる冷凍機モートルに最適なコ
イルの絶縁に好適な樹脂組成物及びこれを用いた冷凍機
モートル並びに冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、冷凍機モートルには、冷媒として
R−22、R−502、潤滑油として鉱油が用いられて
おり、そのモートルのコイル絶縁にはエポキシ樹脂とフ
ェノール樹脂からなる樹脂組成物が多用されてきた。ま
た、環境保全の面から、今後、冷媒がR−22、R−5
02からR−407C、R−410A等に代替され、潤
滑油としてもエステル系合成油が用いられる傾向にあ
る。しかし、このR−407C、R−410Aとエステ
ル系合成油を用いる冷凍機モートルの絶縁にエポキシ樹
脂とフェノール樹脂からなる樹脂組成物を用いると、稼
動中にエステル系合成油が劣化し、潤滑油としての機能
を低下させてしまうという問題がある。
R−22、R−502、潤滑油として鉱油が用いられて
おり、そのモートルのコイル絶縁にはエポキシ樹脂とフ
ェノール樹脂からなる樹脂組成物が多用されてきた。ま
た、環境保全の面から、今後、冷媒がR−22、R−5
02からR−407C、R−410A等に代替され、潤
滑油としてもエステル系合成油が用いられる傾向にあ
る。しかし、このR−407C、R−410Aとエステ
ル系合成油を用いる冷凍機モートルの絶縁にエポキシ樹
脂とフェノール樹脂からなる樹脂組成物を用いると、稼
動中にエステル系合成油が劣化し、潤滑油としての機能
を低下させてしまうという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の問題点を解消し、R−407C、R−410Aとエ
ステル系合成油を用いる冷凍機モートルにおいて、エス
テル系合成油の劣化(油の酸価が増加する現象)を抑制
し、冷媒に対して耐性の大きな冷凍機モートルの絶縁処
理用樹脂組成物及びこの組成物を用いてコイルを絶縁処
理した冷凍機モートル並びに冷凍機を提供することを目
的とする。
術の問題点を解消し、R−407C、R−410Aとエ
ステル系合成油を用いる冷凍機モートルにおいて、エス
テル系合成油の劣化(油の酸価が増加する現象)を抑制
し、冷媒に対して耐性の大きな冷凍機モートルの絶縁処
理用樹脂組成物及びこの組成物を用いてコイルを絶縁処
理した冷凍機モートル並びに冷凍機を提供することを目
的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するため、鋭意検討した結果、エポキシ樹脂とイミ
ダゾール化合物からなる無溶剤型の樹脂組成物を用いる
ことによって、エステル系合成油の劣化を抑制するとと
もに、コイルの接着力に優れ、また、樹脂組成物の硬化
時間短縮が可能なことを見出した。すなわち、本発明
は、(A)エポキシ当量が150〜195のビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF型エポキシ
樹脂70〜100重量部、(B)25℃での粘度が1.
0ポアズ以下のエポキシ樹脂30〜0重量部並びに
(C)イミダゾール化合物を(A)成分と(B)成分の
総量100重量部に対し、1〜10重量部含有してなる
冷凍機モートルの絶縁処理用樹脂組成物に関する。
解決するため、鋭意検討した結果、エポキシ樹脂とイミ
ダゾール化合物からなる無溶剤型の樹脂組成物を用いる
ことによって、エステル系合成油の劣化を抑制するとと
もに、コイルの接着力に優れ、また、樹脂組成物の硬化
時間短縮が可能なことを見出した。すなわち、本発明
は、(A)エポキシ当量が150〜195のビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF型エポキシ
樹脂70〜100重量部、(B)25℃での粘度が1.
0ポアズ以下のエポキシ樹脂30〜0重量部並びに
(C)イミダゾール化合物を(A)成分と(B)成分の
総量100重量部に対し、1〜10重量部含有してなる
冷凍機モートルの絶縁処理用樹脂組成物に関する。
【0005】本発明は、また、上記の絶縁処理用樹脂組
成物によりコイルを絶縁処理してなる冷凍機モートルに
関する。本発明は、また、冷媒にR−407CまたはR
−410Aを、潤滑油にエステル系合成油を用い、上記
の絶縁処理用樹脂組成物でコイルを絶縁処理した冷凍機
モートルを構成要素として含む冷凍機に関する。
成物によりコイルを絶縁処理してなる冷凍機モートルに
関する。本発明は、また、冷媒にR−407CまたはR
−410Aを、潤滑油にエステル系合成油を用い、上記
の絶縁処理用樹脂組成物でコイルを絶縁処理した冷凍機
モートルを構成要素として含む冷凍機に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に用いる(A)成分エポキ
シ当量150〜195のビスフェノールA型及びビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂としては、エピコート82
8、807(油化シェル社製)YD−126、YD−1
28、YDF−170(東都化成社製)エピクロン83
0S(大日本インキ社)などがある。
シ当量150〜195のビスフェノールA型及びビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂としては、エピコート82
8、807(油化シェル社製)YD−126、YD−1
28、YDF−170(東都化成社製)エピクロン83
0S(大日本インキ社)などがある。
【0007】(B)成分、25℃の粘度1.0ポアズ以
下のエポキシ樹脂としては、上記以外のエポキシ樹脂で
グリコールのジグリシジルエーテルが主に用いられる。
これらにはエポライト100E(共栄社化学製、ジエチ
レングリコールのジグリシジルエーテル)、DY−02
2(長瀬チバ社製、1,6−ヘキサンジオールのジグリ
シジルエーテル)、PG−202(東都化成社製、ネオ
ペンチルグリコールのジグリシジルエーテル)、PG−
207(ポリプロピレングリコールのジグリシジルエー
テル)などがある。また、モノカルボン酸のグリシジル
エステルであるカージュラE(油化シェル社製、混合ト
リアルキ酢酸の2,3−エポキシプロピレンエステル)
も使用できる。
下のエポキシ樹脂としては、上記以外のエポキシ樹脂で
グリコールのジグリシジルエーテルが主に用いられる。
これらにはエポライト100E(共栄社化学製、ジエチ
レングリコールのジグリシジルエーテル)、DY−02
2(長瀬チバ社製、1,6−ヘキサンジオールのジグリ
シジルエーテル)、PG−202(東都化成社製、ネオ
ペンチルグリコールのジグリシジルエーテル)、PG−
207(ポリプロピレングリコールのジグリシジルエー
テル)などがある。また、モノカルボン酸のグリシジル
エステルであるカージュラE(油化シェル社製、混合ト
リアルキ酢酸の2,3−エポキシプロピレンエステル)
も使用できる。
【0008】(A)成分と(B)成分の配合割合は、
(A)成分70〜100重量部に対し、(B)成分30
〜0重量部であり、(B)成分がこれ以上となると、接
着力及び耐冷媒性が劣る。
(A)成分70〜100重量部に対し、(B)成分30
〜0重量部であり、(B)成分がこれ以上となると、接
着力及び耐冷媒性が劣る。
【0009】本発明の(C)成分であるイミダゾール化
合物としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−
4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、
1,2−ジメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メ
チルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−
シアノエチル−2−エチル−イミダゾール、1−シアノ
エチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シ
アノエチル−2−エチル−4−エチルイミダゾール、1
−シアノエチル−2−エチル−4−プロピルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−プロピル−4−メチルイミ
ダゾール、1−シアノエチル−2−プロピル−4−エチ
ルイミダゾール、1−シアノエチル−2−プロピル−4
−プロピルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ブチ
ル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−
ブチル−4−エチルイミダゾール、1−シアノエチル−
2−ブチル−4−プロピルイミダゾール、1−シアノエ
チル−2−ペンチル−4−メチルイミダゾール、1−シ
アノエチル−2−ペンチル−4−エチルイミダゾール、
1−シアノエチル−2−ペンチル−4−プロピルイミダ
ゾール、1−シアノエチル−2−ヘキシル−4−メチル
イミダゾール、1−シアノエチル−2−ヘキシル−4−
エチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ヘキシル
−4−プロピルイミダゾール、1−シアノエチル−2−
ヘプチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル
−2−ヘプチル−4−エチルイミダゾール、1−シアノ
エチル−2−ヘプチル−4−プロピルイミダゾール、1
−シアノエチル−2−オクチル−4−メチルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−オクチル−4−エチルイミ
ダゾール、1−シアノエチル−2−オクチル−4−プロ
ピルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ノニル−4
−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ノニル
−4−エチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ノ
ニル−4−プロピルイミダゾール、1−シアノエチル−
2−デシル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチ
ル−2−デシル−4−エチルイミダゾール、1−シアノ
エチル−2−デシル−4−プロピルイミダゾール、1−
シアノエチル−2−ウンデシル−4−メチルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−ウンデシル−4−エチルイ
ミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシル−4−
プロピルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニ
ル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−
フェニル−4−エチルイミダゾール、1−シアノエチル
−2−フェニル−4−プロピルイミダゾールがあり、こ
れらを単独であるいは2種以上組み合わせて用いること
ができる。例えば、商品名、キュアゾールMZ、2E4
MZ、2MZ−CN、2E4MZ−CN、2IZ−C
N、2PZ(いずれも四国化成工業製)などが市販され
ている。
合物としては、2−メチルイミダゾール、2−エチル−
4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、
1,2−ジメチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メ
チルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−
シアノエチル−2−エチル−イミダゾール、1−シアノ
エチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シ
アノエチル−2−エチル−4−エチルイミダゾール、1
−シアノエチル−2−エチル−4−プロピルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−プロピル−4−メチルイミ
ダゾール、1−シアノエチル−2−プロピル−4−エチ
ルイミダゾール、1−シアノエチル−2−プロピル−4
−プロピルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ブチ
ル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−
ブチル−4−エチルイミダゾール、1−シアノエチル−
2−ブチル−4−プロピルイミダゾール、1−シアノエ
チル−2−ペンチル−4−メチルイミダゾール、1−シ
アノエチル−2−ペンチル−4−エチルイミダゾール、
1−シアノエチル−2−ペンチル−4−プロピルイミダ
ゾール、1−シアノエチル−2−ヘキシル−4−メチル
イミダゾール、1−シアノエチル−2−ヘキシル−4−
エチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ヘキシル
−4−プロピルイミダゾール、1−シアノエチル−2−
ヘプチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル
−2−ヘプチル−4−エチルイミダゾール、1−シアノ
エチル−2−ヘプチル−4−プロピルイミダゾール、1
−シアノエチル−2−オクチル−4−メチルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−オクチル−4−エチルイミ
ダゾール、1−シアノエチル−2−オクチル−4−プロ
ピルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ノニル−4
−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ノニル
−4−エチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ノ
ニル−4−プロピルイミダゾール、1−シアノエチル−
2−デシル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチ
ル−2−デシル−4−エチルイミダゾール、1−シアノ
エチル−2−デシル−4−プロピルイミダゾール、1−
シアノエチル−2−ウンデシル−4−メチルイミダゾー
ル、1−シアノエチル−2−ウンデシル−4−エチルイ
ミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシル−4−
プロピルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニ
ル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−
フェニル−4−エチルイミダゾール、1−シアノエチル
−2−フェニル−4−プロピルイミダゾールがあり、こ
れらを単独であるいは2種以上組み合わせて用いること
ができる。例えば、商品名、キュアゾールMZ、2E4
MZ、2MZ−CN、2E4MZ−CN、2IZ−C
N、2PZ(いずれも四国化成工業製)などが市販され
ている。
【0010】これらのイミダゾール化合物はエポキシ樹
脂の硬化剤であり、(A)成分及び(B)成分の総量1
00重量部に対して1〜10重量部の範囲で用いられ
る。(C)成分が少なすぎると硬化性が劣り、(C)成
分が多すぎると硬化性は変わらないが室温でのポットラ
イフが著しく短かくなる。本発明の冷凍機モートルは、
本発明の上記樹脂組成物を冷凍機モートルのコイルに含
浸させ、加熱硬化させることによって得られる。
脂の硬化剤であり、(A)成分及び(B)成分の総量1
00重量部に対して1〜10重量部の範囲で用いられ
る。(C)成分が少なすぎると硬化性が劣り、(C)成
分が多すぎると硬化性は変わらないが室温でのポットラ
イフが著しく短かくなる。本発明の冷凍機モートルは、
本発明の上記樹脂組成物を冷凍機モートルのコイルに含
浸させ、加熱硬化させることによって得られる。
【0011】冷媒は、一般に知られたものが使用される
が、R−407CまたはR410Aを用いたときに本発
明の効果が顕著である。エステル系潤滑油は、ネオペン
チルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール等の多価アルコールと脂肪酸のエステルであ
り、脂肪酸としては炭素数5〜9の脂肪酸が好ましい。
が、R−407CまたはR410Aを用いたときに本発
明の効果が顕著である。エステル系潤滑油は、ネオペン
チルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール等の多価アルコールと脂肪酸のエステルであ
り、脂肪酸としては炭素数5〜9の脂肪酸が好ましい。
【0012】冷凍機は、圧縮機、凝縮器、膨張部及び蒸
発器で構成され、冷凍・冷房時には、圧縮機で圧縮され
高圧となった冷媒が凝縮器で冷却液化され、膨張部で膨
張した後蒸発器で蒸発し、外部の熱を奪い冷却する仕組
みになっている。圧縮機には、モーター(冷凍機モータ
ー)が含まれ、冷媒と潤滑油の混合物に接触するように
なっている。冷媒及び潤滑油としては、前記したものが
使用され、前記モーターのコイルは、前記の絶縁処理用
樹脂組成物により絶縁処理されている。以上の構成によ
り、使用されるエステル系潤滑油の劣化を低く抑えるこ
とができる。
発器で構成され、冷凍・冷房時には、圧縮機で圧縮され
高圧となった冷媒が凝縮器で冷却液化され、膨張部で膨
張した後蒸発器で蒸発し、外部の熱を奪い冷却する仕組
みになっている。圧縮機には、モーター(冷凍機モータ
ー)が含まれ、冷媒と潤滑油の混合物に接触するように
なっている。冷媒及び潤滑油としては、前記したものが
使用され、前記モーターのコイルは、前記の絶縁処理用
樹脂組成物により絶縁処理されている。以上の構成によ
り、使用されるエステル系潤滑油の劣化を低く抑えるこ
とができる。
【0013】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明を説明
するが、本発明はこれらによって制限されるものではな
い。なお、下記の例中、「部」は特に断らない限り「重
量部」を意味する。
するが、本発明はこれらによって制限されるものではな
い。なお、下記の例中、「部」は特に断らない限り「重
量部」を意味する。
【0014】実施例1〜5及び比較例 表1に示す割合で配合した組成物について、下記の方法
で潤滑油の酸価を測定し、また、乾燥時間を変えた試験
片を用いて下記の方法で接着力及び耐冷媒性を評価し、
結果を表1に示す。
で潤滑油の酸価を測定し、また、乾燥時間を変えた試験
片を用いて下記の方法で接着力及び耐冷媒性を評価し、
結果を表1に示す。
【0015】 潤滑油の酸価 内径8mmのガラスチューブにエステル系潤滑油(ジャパ
ンエナジー社製、商品名フレオールH1156)2.5
ml、組成物の硬化物(実施例1〜4では135℃で5時
間硬化、比較例1〜2では135℃で10時間硬化)
0.25gを入れ、さらに冷媒(R−407C又はR−
410A)2.5ml注入した後、ガラスチューブを封管
し、150℃で7日間加熱し、潤滑油の酸価をJIS−
K2211に準じて測定した。潤滑油の酸価が大きいこ
とは、その分解が進んでいることを意味する。
ンエナジー社製、商品名フレオールH1156)2.5
ml、組成物の硬化物(実施例1〜4では135℃で5時
間硬化、比較例1〜2では135℃で10時間硬化)
0.25gを入れ、さらに冷媒(R−407C又はR−
410A)2.5ml注入した後、ガラスチューブを封管
し、150℃で7日間加熱し、潤滑油の酸価をJIS−
K2211に準じて測定した。潤滑油の酸価が大きいこ
とは、その分解が進んでいることを意味する。
【0016】 接着力 直径1.0mmの1種仕上げアミドイミド銅線(以下、A
IWと略すことがある)を用いてJIS−C2103に
準じてヘリカルコイルを作製し、表1に示した組成物で
2回処理(1回目は135℃で1時間乾燥、2回目は1
35℃で表1に示す1〜10時間のいずれかの時間で乾
燥)し、2回目の処理条件の異なる4種の試験片を作製
した。この試験片の接着力を、組成物で処理した直径5
mmのヘリカルコイルを50mmの間隔で支点を有する支持
台に載せて矢印の方向で荷重をかけて、島津製作所製オ
ートグラフIM−100型を用いて120℃での曲げ接
着力を測定した。
IWと略すことがある)を用いてJIS−C2103に
準じてヘリカルコイルを作製し、表1に示した組成物で
2回処理(1回目は135℃で1時間乾燥、2回目は1
35℃で表1に示す1〜10時間のいずれかの時間で乾
燥)し、2回目の処理条件の異なる4種の試験片を作製
した。この試験片の接着力を、組成物で処理した直径5
mmのヘリカルコイルを50mmの間隔で支点を有する支持
台に載せて矢印の方向で荷重をかけて、島津製作所製オ
ートグラフIM−100型を用いて120℃での曲げ接
着力を測定した。
【0017】 耐冷媒性 a)抽出率 100mm×50mm×0.3tmmのステンレス板に各々の
組成物を2回処理し(1回目は135℃で1時間乾燥、
2回目は135℃で表1に示す1〜10時間のいずれか
の時間で乾燥)し、2回目の処理条件の異なる5種の試
験片を作製した。内容積1リットルのステンレス製耐圧
容器(以下、オートクレーブと略す)内にこの試験片と
エステル系潤滑油(ジャパンエナジー社製、商品名フレ
オールH1156)300gを入れ、オートクレーブを
密封した後、減圧(100℃、1mmHg、1時間)にして
冷凍機油に含まれる水分を除去した。その後、オートク
レーブを冷却し、オートクレーブ内にR−407C(ア
サヒフロン社製フルオロカーボン)300gを注入して
密封した。密封したオートクレーブを130℃で120
時間放置した後、室温まで冷却した。次いで開封し、試
験片を取り出し、付着した油をアセトンで5回洗浄除去
した。この洗浄した試験片を130℃で30分加熱し、
アセトンを除去した後、重量を測定し、抽出率(重量
%)を求めた。
組成物を2回処理し(1回目は135℃で1時間乾燥、
2回目は135℃で表1に示す1〜10時間のいずれか
の時間で乾燥)し、2回目の処理条件の異なる5種の試
験片を作製した。内容積1リットルのステンレス製耐圧
容器(以下、オートクレーブと略す)内にこの試験片と
エステル系潤滑油(ジャパンエナジー社製、商品名フレ
オールH1156)300gを入れ、オートクレーブを
密封した後、減圧(100℃、1mmHg、1時間)にして
冷凍機油に含まれる水分を除去した。その後、オートク
レーブを冷却し、オートクレーブ内にR−407C(ア
サヒフロン社製フルオロカーボン)300gを注入して
密封した。密封したオートクレーブを130℃で120
時間放置した後、室温まで冷却した。次いで開封し、試
験片を取り出し、付着した油をアセトンで5回洗浄除去
した。この洗浄した試験片を130℃で30分加熱し、
アセトンを除去した後、重量を測定し、抽出率(重量
%)を求めた。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】請求項1における樹脂組成物は、エステ
ル系潤滑油の劣化がなく、コイルの接着力、耐冷媒性に
も優れる。請求項2における冷凍機モートルは、冷凍機
に使用されるエステル系潤滑油を劣化せず、コイルの接
着力がすぐれ、しかも耐冷媒性に優れる。請求項3にお
ける冷凍機は、それに使用されるエステル系潤滑油が劣
化されず、しかも、冷媒によりモートルが劣化せず、モ
ートルの信頼性が大きい。
ル系潤滑油の劣化がなく、コイルの接着力、耐冷媒性に
も優れる。請求項2における冷凍機モートルは、冷凍機
に使用されるエステル系潤滑油を劣化せず、コイルの接
着力がすぐれ、しかも耐冷媒性に優れる。請求項3にお
ける冷凍機は、それに使用されるエステル系潤滑油が劣
化されず、しかも、冷媒によりモートルが劣化せず、モ
ートルの信頼性が大きい。
Claims (3)
- 【請求項1】 (A)エポキシ当量が150〜195の
ビスフェノールA型エポキシ樹脂又はビスフェノールF
型エポキシ樹脂70〜100重量部、(B)25℃での
粘度が1.0ポアズ以下のエポキシ樹脂30〜0重量部
並びに(C)イミダゾール化合物を(A)成分と(B)
成分の総量100重量部に対し、1〜10重量部含有し
てなる冷凍機モートルの絶縁処理用樹脂組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の絶縁処理用樹脂組成物に
よりコイルを絶縁処理してなる冷凍機モートル。 - 【請求項3】 冷媒にR−407CまたはR−410A
を、潤滑油にエステル系合成油を用い、請求項1の樹脂
組成物でコイルを絶縁処理した冷凍機モートルを構成要
素として含む冷凍機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8184098A JPH11279377A (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 冷凍機モートルの絶縁処理用樹脂組成物、これを用いた冷凍機モートル及び冷凍機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8184098A JPH11279377A (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 冷凍機モートルの絶縁処理用樹脂組成物、これを用いた冷凍機モートル及び冷凍機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11279377A true JPH11279377A (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=13757675
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8184098A Pending JPH11279377A (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 冷凍機モートルの絶縁処理用樹脂組成物、これを用いた冷凍機モートル及び冷凍機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11279377A (ja) |
-
1998
- 1998-03-27 JP JP8184098A patent/JPH11279377A/ja active Pending
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