JPH11278904A - 鋼状繊維を混入したモルタル、コンクリートを使用する施工方法 - Google Patents

鋼状繊維を混入したモルタル、コンクリートを使用する施工方法

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JPH11278904A
JPH11278904A JP9659798A JP9659798A JPH11278904A JP H11278904 A JPH11278904 A JP H11278904A JP 9659798 A JP9659798 A JP 9659798A JP 9659798 A JP9659798 A JP 9659798A JP H11278904 A JPH11278904 A JP H11278904A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モルタル、コンクリート吹付工法による成型
物は、その硬化収縮時に亀裂が入り易い課題があった。 【解決手段】モルタル、コンクリート素材の中に、モル
タル、コンクリートの膨張率とほぼ等しい膨張率を有す
る鋼材から成る多数のスパイラル形状の鋼状繊維および
モルタル、コンクリート用接着増強剤を混入して成形製
造することを特徴とする鋼状繊維を混入したモルタル、
コンクリート成型物およびこれらを使用する施工方法に
よる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】この発明は、モルタル、コンクリート成形
物、およびモルタル、コンクリート成形物の補修や法面
の成形における施工方法に関する。
【従来の技術】
【0003】モルタル、コンクリートの成型物として
は、法面に施工する法枠や、U字溝、モルタル、コンク
リート建造物、モルタル、コンクリート道路面等があ
る。また、モルタル。コンクリートの施工方法として
は、モルタル、コンクリートの吹付工法、現場打法枠工
法、プレキャスト工法などが知られている。 法面など
の施工方法においては、吹き付け工法で行う場合、吹き
付け現場が遠距離である場合や、岩盤等の多い法面への
接着性が高いことから高いスランプ値で富配合のモルタ
ル、コンクリートが使用されることが多くなってきた。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】一般的に、モルタル、コンクリート成型物
は、特に富配合、高いスランプ値のモルタル、コンクリ
ート成型物は、その硬化収縮時に亀裂が入り易い課題が
あった。モルタル、コンクリートの吹付工法では、夏季
や冬季、そして特に乾燥した法面などでは吹き付けたモ
ルタル、コンクリートに縦横に亀裂が入ってしまい強度
の乏しいモルタル、コンクリート構造物になってしまう
問題点があった。法枠工法では、モルタル、コンクリー
トの硬化収縮時に法面に設けられた格子枠の交点、特に
縦梁り上部に亀裂がいたるところに非常に多く発生し易
く強度の乏しい法枠となる課題があった。
【0005】モルタル、コンクリートの施工に低いスラ
ンプ値のモルタル、コンクリートを使用した場合、特に
法面が乾燥した岩盤である場合等と、吹き付けたモルタ
ル、コンクリートが岩盤に付着することなく浮き上がっ
てしまい、法面とモルタル、コンクリート構造物との間
に隙間ができてしまう問題点があった。
【0006】一般的にモルタル、コンクリートの施工
は、成型物あるいは構造物の強度を向上させる為、セメ
ント:砂等の配合率でセメントの配合率を高くした、い
わゆる富配合のモルタルが使用されることが多い。この
ような、富配合でかつ高スランプ値のモルタル等の流動
物によって法面等の構造物を施工する場合は、コンプレ
ッサーと法面現場との間が遠距離になり易く、流動物で
あるモルタル、コンクリートが圧送途中で管内で分離
し、さらに詰まってしまい圧送管が破裂する問題点があ
った。すなわち遠距離の流動物の圧送装置を使用する場
合、予めセメント、水、細骨材等がミキシングされてい
ても、圧送管管長が40mを超えると、エアと合流後の
下流圧送管内では細骨材等の単位体積の大きなものが水
などよりエア圧力を強く受ける為に先に押し出され、セ
メントのように単位体積の小さなもの(あるいは粘着性
の高いもの)は、管内壁に付着して溜まり付着物となっ
てしまう現象が現れる。これが大きくなって圧送管内の
圧力が上がると、いわゆるエアハンマーが起こって、こ
れら固まりのセメントが一気に流出する問題点があっ
た。
【課題を解決する為の手段】
【0007】これらの課題を解決する為、モルタル、コ
ンクリート素材の中に、モルタル、コンクリートの膨張
率とほぼ等しい膨張率を有する鋼材から成る多数のスパ
イラル形状の鋼状繊維およびモルタル、コンクリート用
接着増強剤を混入して成形製造することを特徴とする鋼
状繊維を混入したモルタル、コンクリート成型物を提案
する。
【0008】また、モルタル、コンクリート素材の中
に、モルタル、コンクリートの膨張率とほぼ等しい膨張
率を有する鋼材から成るスパイラル形状の鋼状繊維であ
って長さ15mm乃至27mm、厚さ1.0mm乃至
1.5mm、幅1.0mm乃至1.5mmの平型棒1本
を、形状が幅2.5mm程度のスパイラル形状にしたも
のであり、モルタル、コンクリート素材1立法メートル
に対して80kg乃至100kgを混入し、さらにモル
タル、コンクリート用接着増強剤を混入して成形製造す
ることを特徴とする鋼状繊維を混入したモルタル、コン
クリート成型物を提案する。
【0009】さらに富配合で高いスランプ値のモルタ
ル、コンクリート素材の中に、モルタル、コンクリート
の膨張率とほぼ等しい膨張率を有する鋼材から成るスパ
イラル形状の鋼状繊維であって長さ15mm乃至27m
m、厚さ1.0mm乃至1.5mm、幅1.0mm乃至
1.5mmの平型棒1本を、形状が幅2.5mm程度の
スパイラル形状にしたものであり、モルタル、コンクリ
ート素材1立法メートルに対して80kg乃至100k
gを混入し、さらにモルタル、コンクリート用接着増強
剤を混入して成形製造することを特徴とする鋼状繊維を
混入したモルタル、コンクリート成型物を提案する。
【0010】富配合で高いスランプ値のモルタル、コン
クリート素材の中に、モルタル、コンクリートの膨張率
とほぼ等しい膨張率を有する鋼材から成るスパイラル形
状の鋼状繊維であって長さ15mm乃至27mm、厚さ
1.0mm乃至1.5mm、幅1.0mm乃至1.5m
mの平型棒1本を、形状が幅2.5mm程度のスパイラ
ル形状にしたものであり、モルタル、コンクリート素材
1立法メートルに対して80kg乃至100kgを混入
し、さらにモルタル、コンクリート用接着増強剤を混入
した流動物を、エアと流動物とが合流するエア流動物合
流圧送管を有する流動物圧送装置を使用して、流動物の
材料分離を防止しつつ圧送して法面等に吹き付けて施工
することを特徴とする鋼状繊維を混入したモルタル、コ
ンクリートを使用した施工方法を提案する。
【0011】
【発明の実施の形態】この発明を実施の形態を示す図
面、鋼状繊維を混入したモルタル、コンクリート成型物
の一部断面説明図である図1、1本のスパイラル形状の
鋼状繊維の拡大正面図である図2、この発明の施工方法
に使用する流動物圧送装置の説明図である図3、同じく
流動物圧送装置の流動物圧送ポンプからエア流動物合流
圧送管までの説明図である図4、同じくエア流動物合流
圧送管の正面断面図である図5に基づいて説明する。
【0012】この発明の実施の形態の鋼状繊維を混入し
たモルタル、コンクリート成型物10は、セメント、砂
等のモルタル、コンクリート素材100の中に、モルタ
ル、コンクリート100の膨張率とほぼ等しい膨張率を
有する鋼材から成る多数のスパイラル形状の鋼状繊維1
01およびモルタル、コンクリート用接着増強剤102
を混入してなるモルタル、コンクリート流動物10aを
固化し成形製造される。
【0013】この実施の形態では、モルタル、コンクリ
ート素材100の膨張率とほぼ等しい膨張率を有する鋼
材は、スパイラル形状の鋼状繊維101であって、長さ
15mm乃至27mm、厚さ1.0mm乃至1.5m
m、幅1.0mm乃至1.5mmの平型棒1本を、形状
が幅2.5mm程度のスパイラル形状にしたものであ
り、モルタル、コンクリート素材100の量1立法メー
トルに対して80kg乃至100kgが混入される。こ
れにさらにモルタル、コンクリート用接着増強剤102
を混入して成形製造する。
【0014】さらにこの実施の形態では、モルタル、コ
ンクリート素材100は、セメント比率の高い富配合で
高いスランプ値である。また、モルタル、コンクリート
用接着増強剤102は、アルコール系エマルジョン、ス
チレンブタジエンラバーテラックス等を用いる。モルタ
ル、コンクリート成型物10は、上記の素材を混合して
モルタル、コンクリート流動物10aを作り、このモル
タル、コンクリート流動物10aを吹付工法、プレキャ
スト工法、現場打ち工法等の施工方法によって法面や壁
面の形成や補修、コンクリート打継目の補強等の成形製
造を行う。
【0015】次に、鋼状繊維を混入したモルタル、コン
クリートを使用して法面等の施工する施工方法について
説明する。この実施の形態では法面等の施工方法は、使
用するモルタル、コンクリート流動物10aを数百m圧
送し法面等に吹き付ける流動物圧送装置を使用してお
り、富配合でスランプ値の高いモルタル、コンクリート
素材100の中に、モルタル、コンクリートの膨張率と
ほぼ等しい膨張率を有する鋼材から成る多数のスパイラ
ル形状の鋼状繊維101およびモルタル、コンクリート
用接着増強剤102を混入してなるモルタル、コンクリ
ート流動物10aを、コンプレッサー1による圧力エア
が流動物圧送路の途中に設けてあるエア流動物合流圧送
管32でモルタル、コンクリート流動物10aと合流さ
せ流動物の材料分離を防止させる流動物圧送装置によっ
て圧送されて法面等に吹き付けて固化施工する。
【0016】この法面等の施工方法に使用する流動物圧
送装置について説明する。流動物圧送装置は、エアコン
プレッサー1、流動物圧送ポンプ2、エア流動物合流圧
送管32を含む圧送管3、流動物吹出口4、エアチャン
バー5等から成る。6は法面である。圧送管3は、コン
プレッサー側エア管30と、流動物ポンプ管31と、エ
ア流動物合流圧送管32と、下流圧送管33とから成
る。圧送管3の先端は流動物吹出口4が設けられてい
る。下流圧送管33は、下流側端口で7〜20m程度の
長さの柔軟性のあるホースである遠距離吹き付け用管3
3bと、遠距離飛散用管33aとが着脱自在に用途に応
じて変更可能である。遠距離飛散用管33aは、4〜7
m程度の長さの直管から成る。
【0017】コンプレッサー側エア管30は、上流側端
口をエアコンプレッサー1に接続され、下流側端口をエ
ア流動物合流圧送管32の直管状主エア圧縮管34上流
側口に接続される圧縮エアホースから成る。主エア圧縮
管34との接続部分に圧力調整用のエアバルブ7および
逆止弁8を設けている。7aは圧力計である。流動物ポ
ンプ管31は、上流側端を流動物圧送ポンプ2に接続さ
れ、下流側端をエア流動物合流圧送管32の流動物送入
管37の上流側口に接続される。流動物ポンプ管31の
途中にエアチャンバー(圧力タンク)9を設ける。エア
チャンバー9は上部に蓋90を設け、蓋90は清掃等の
作用のため開閉自在である。エアチャンバー9は、モル
タル等の流動物に流動物圧送ポンプ2から生ずる波形圧
力を連続安定形圧力に変える作用がある。
【0018】エア流動物合流圧送管32は、直管状の主
エア圧縮管34と、主エア圧縮管34に斜めに合流する
流動物送入管37と、斜めに流動物送入管37に合流す
る流動物エア管38とから成る多枝状管である。主エア
圧縮管34は直線状で管外径は変化しない円筒管であ
り、上流側入口で逆止弁と接続し、下流側出口で下流圧
送管33と接続している。主エア圧縮管34は、内部に
第1ジェット管35と、第2ジェット管36を設けてい
る。
【0019】第1ジェット管35は、上流側入口を最大
径とし、流動物送入管37との合流位置より僅かに上流
側位置を最小内径の噴出口とする部分円錐状管である。
この実施例では、長さ300mm、最大内径50mm、
最小内径20mmである。第2ジェット管36は、流動
物送入管37との合流位置より僅かに下流側位置を最大
径とし、下流側出口を最小径の噴出口とする部分円錐状
管である。この実施例では、長さ250mm、最大内径
65mm、最小内径42mmである。第2ジェット管4
6は、第1ジェット管45に比較すると短くかつ内径が
大きい。
【0020】流動物送入管37は上流側部分が直管状、
下流側部分が曲管状の円筒管であり、直管状の主エア圧
縮管34の途中にエアの進行方向に斜めから合流してい
る。流動物送入管37はその下流側部分において主エア
圧縮管34に合流するまで漸次管径を径小にしつつ曲が
っている。流動物送入管37には、主エア圧縮管34と
の合流位置より上流位置、すなわち下流側部分である曲
管状部分に流動物エア管38を流動物の進行方向に向け
て斜めに合流させる。
【0021】この実施の形態では、流動物エア管38は
下流側の流動物エア管38aと上流側の流動物エア管3
8bとの2本設けており、下流側の流動物エア管38a
の方が内径が比較的太く設ける。この2本の流動物エア
管38a、38bはそれぞれエアコンプレッサー1に接
続する。流動物エア管38は単数本でもよいが、2本以
上の複数本でもよく、本数が多いほうが流動物を下流側
に押し出す作用が大きい。
【0022】より下流側に設ける流動物エア管38の内
径の方を太く設ける。この実施例の下流側の流動物エア
管38aは約16mm程度であり、上流側の流動物エア
管38bは約12mm程度である。流動物エア管38の
内径は、流動物送入管37の内より細い。流動物エア管
38a、38bは、それぞれ途中に圧力調整用のエアタ
ンク38cと、圧力調整用のエアバルブ38d、および
圧力計38eを設けている。主エア圧縮管34は、上流
側入口でエアコンプレッサー1に連通するコンプレッサ
ー側エア管30と接続し、流動物圧送ポンプ2に連通す
る流動物圧送ポンプ側管31からのモルタル等の流動物
とが合流する多枝状管である。エア流動物合流圧送管3
2を有する流動物圧送装置を使って法面6を施工方法の
説明をする。
【0023】まず、攪拌プラント(あるいはミキサー車
等)5によりセメントと水と細骨材等の素材100、鋼
状繊維101、モルタル接着増強剤102(スチレン、
ブタジェンゴムラテックス、ポリビニーアルコール液等
のモルタル硬化速度遅延剤)等をミキシングして、富配
合、高いスランプ値のモルタル流動物10aを作成す
る。この実施例では富配合、高いスラン値のモルタル流
動物10aは、スランプ値18cm以上の高スランプ値
で富配合である。この高スランプ状のモルタル流動物1
0aは、直接流動物圧送ポンプ2のタンク等に送られ送
入される。
【0024】法面6にモルタル、コンクリート等を吹き
付け施工する場合、まずエアコンプレッサー1を作動さ
せ圧縮空気を圧送管3のコンプレッサー側エア管30に
圧送する。これとほぼ同時に、流動物圧送ポンプ2を作
動させることによって、モルタル、コンクリート等の流
動物10aは流動物ポンプ管31を通って圧送され、ま
た、エアはコンプレッサー側エア管30を通って圧送さ
れ、それぞれエア流動物合流圧送管32に圧送され合流
する。
【0025】エアコンプレッサー1からのエアは、コン
プレッサー側エア管30を通り、エア流動物合流圧送管
32の主エア圧縮管34に上流側入口から入り第1ジェ
ット管35の径大の入口に入る。ここでエアは圧縮され
て圧力、速度を増して第1ジェット管35の噴出口35
aから噴射される。第1ジェット管35の噴出口35a
は、エア流動物合流圧送管32の流動物送入管37の合
流位置の僅かに上流側であり、流動物送入管37からエ
ア進行方向に向かって斜めに合流する流動物10aは、
第1ジェット管35の噴出口35aからのエアと混合
し、続いて第2ジェット管36に入る。エア流動物の混
合物はさらに第2ジェット管36によって圧縮されて、
圧力、速度を増して第2ジェット管36の噴出口36a
から下流圧送管33に噴出され、そのまま下流圧送管3
3を圧送され、流動物吹出口4から法面6へ吹き出され
る。
【0026】第2ジェット管36から噴出されたエア流
動物の混合物は、エアの直線状の強い流れによって小さ
な安定した安定団粒になる。主エア圧縮管34と流動物
送入管37との合流地点では、第1ジェット管35、第
2ジェット管36の圧力が逆流圧力(パスカルの原理)
となって流動物送入管37へ圧力が掛かるが、流動物エ
ア管38a、38bのエア圧力により、流動物10aは
逆流圧力に打ち勝って下流側へスムースに流れる。また
流動物送入管37が上流側から合流位置まで漸次管径が
細くなっていることも、逆流圧力を弱め、かつ流動物1
0aへ噴出圧力を高めている。
【0027】下流圧送管33は、主エア圧縮管34の下
流側出口に遠距離飛散用管33aを接続すると、遠距離
飛散用管33aが5m位の直線状であるため、第2ジェ
ット管36からのエア流動物の混合物は、より完全に高
速の小さな安定団粒に変えるとともに、さらに下流側の
下流圧送管33からの逆流圧力を抑える。下流圧送管3
3を、5〜7m長さの直管の遠距離飛散用管33aに変
えた場合、圧力を受けてここを通過する流動物10aは
団粒塊となり、空気鉄砲と同様の作用により高圧縮空気
で遠く、遠距離飛散用管33a出口から15〜20mの
高さ(距離)まで、飛散する。
【0028】これにより例えば、法面が破砕岩、風化亀
裂の進んだ法面等の危険性が高い為近くづけなかった法
面でも施工可能になった。さらに高スランプ状流動物1
0aであるので、地山のひび割れの奥深くまで流し込
め、また転石の裏側部分、破砕石の破砕部分、小さな岩
のかけら等の低スランプのモルタル等では入りきれない
所にも入り込み、強度の高い地山と一体になる吹き付け
接着層を被覆施工する。
【0029】
【発明の効果】したがって、この発明によれば鋼状繊維
を混入したセメント、コンクリート成型物は、施工後、
硬化収縮時に、混入された鋼状繊維が、綿のように絡み
あい、その隙間に細骨材、粗骨材、セメントと混ざり合
い、さらに接着増強剤であるポリビニールアルコール系
接着剤により強固にせ接着されるとともに、鋼状繊維の
膨張率がほぼモルタル、コンクリートの膨張率と等しい
ので、モルタル、コンクリートの膨張や収縮にひび割れ
ることがない。
【0030】さらに、これらのモルタル、コンクリート
を、劣化の進んだモルタル構造物やコンクリート構造
物、また亀裂の入った構造物への吹付施工をすることに
より、劣化を押え、硬度を向上させることができる。特
に、モルタル、コンクリート等の打継目に対して、この
発明のモルタル、コンクリートを吹付施工することによ
って強度を向上させることができ、有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スパイラル形状の鋼状繊維を混入したモルタ
ル、コンクリート成型物の一部断面説明図
【図2】 1本のスパイラル形状の鋼状繊維の拡大正面
【図3】 流動物圧送装置の説明図
【図4】 流動物圧送ポンプからエア流動物合流圧送管
までの説明図
【図5】 この発明のエア流動物合流圧送管の正面断面
【符号の説明】
10 モルタル、コンクリート等の成型物 10a モルタル、コンクリート流動物 100 セメント、砂、細骨材等モルタル、コンクリー
トの素材 101 1本のスパイラル形状の鋼状繊維 102 モルタル、コンクリート用接着増強剤 1 エアコンプレッサー 2 流動物圧送ポンプ 3 圧送管 30 コンプレッサー側エア管 31 流動物ポンプ管 32 エア流動物合流圧送管 33 下流圧送管 33a 遠距離飛散用管 33b 遠距離吹き付け用管 34 主エア圧縮管 35 第1ジェット管 35a 第1ジェット管噴出口 36 第2ジェット管 36a 第2ジェット管噴出口 37 流動物送入管 38 流動物エア管 38a、38b 流動物エア管 38c エアタンク(圧力調整用) 38d エアバルブ(圧力調整用) 38e 圧力計 4 流動物吹出口 5 攪拌プラントまたはミキサー車 6 法面 7 エアバルブ 8 逆止弁 9 エアチャンバー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 鋼状繊維を混入したモルタル、コンク
リートを使用する施工方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】この発明は、モルタル、コンクリートを使
用した法面等の成形施工方法に関する。
【0003】
【従来の技術】モルタル、コンクリートの成型物として
は、法面に施工する法枠や、U字溝、モルタル、コンク
リート建造物、モルタル、コンクリート道路面等があ
る。また、モルタル、コンクリートの施工方法として
は、モルタル、コンクリートの吹付工法、現場打法枠工
法、プレキャスト工法などが知られている。法面などの
施工方法においては、吹き付け工法で行う場合、吹き付
け現場が遠距離である場合や、岩盤等の多い法面への接
着性が高いことから高いスランプ値で富配合のモルタ
ル、コンクリートが使用されることが多くなってきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一般的に、モルタル、
コンクリート成型物は、特に富配合、高いスランプ値の
モルタル、コンクリート成型物は、その硬化収縮時に亀
裂が入り易い課題があった。モルタル、コンクリートの
吹付工法では、夏季や冬季、そして特に乾燥した法面な
どでは吹き付けたモルタル、コンクリートに縦横に亀裂
が入ってしまい強度の乏しいモルタル、コンクリート構
造物になってしまう問題点があった。法枠工法では、モ
ルタル、コンクリートの硬化収縮時に法面に設けられた
格子枠の交点、特に縦梁り上部に亀裂がいたるところに
非常に多く発生し易く強度の乏しい法枠となる課題があ
った。
【0005】モルタル、コンクリートの施工に低いスラ
ンプ値のモルタル、コンクリートを使用した場合、特に
法面が乾燥した岩盤である場合等と、吹き付けたモルタ
ル、コンクリートが岩盤に付着することなく浮き上がっ
てしまい、法面とモルタル、コンクリート構造物との間
に隙間ができてしまう問題点があった。
【0006】一般的にモルタル、コンクリートの施工
は、成型物あるいは構造物の強度を向上させる為、セメ
ント:砂等の配合率でセメントの配合率を高くした、い
わゆる富配合のモルタルが使用されることが多い。この
ような、富配合でかつ高スランプ値のモルタル等の流動
物によって法面等の構造物を施工する場合は、コンプレ
ッサーと法面現場との間が遠距離になり易く、流動物で
あるモルタル、コンクリートが圧送途中で管内で分離
し、さらに詰まってしまい圧送管が破裂する問題点があ
った。すなわち遠距離の流動物の圧送装置を使用する場
合、予めセメント、水、細骨材等がミキシングされてい
ても、圧送管管長が40mを超えると、エアと合流後の
下流圧送管内では細骨材等の単位体積の大きなものが水
などよりエア圧力を強く受ける為に先に押し出され、セ
メントのように単位体積の小さなもの(あるいは粘着性
の高いもの)は、管内壁に付着して溜まり付着物となっ
てしまう現象が現れる。これが大きくなって圧送管内の
圧力が上がると、いわゆるエアハンマーが起こって、こ
れら固まりのセメントが一気に流出する問題点があっ
た。
【0007】
【課題を解決する為の手段】これらの課題を解決する
為、富配合で高いスランプ値のモルタル、コンクリート
素材の中に、モルタル、コンクリートの膨張率とほぼ等
しい膨張率を有する鋼材から成るスパイラル形状の鋼状
繊維であって長さ15mm乃至27mm、厚さ1.0m
m乃至1.5mm、幅1.0mm乃至1.5mmの平型
棒1本を、形状が幅2.5mm程度のスパイラル形状に
したものであり、モルタル、コンクリート素材1立方メ
ートルに対して80kg乃至100kgを混入し、さら
にモルタル、コンクリート用接着増強剤を混入した流動
物を、エアと流動物とが合流するエア流動物合流圧送管
を有する流動物圧送装置を使用して、流動物の材料分離
を防止しつつ圧送して法面等に吹き付けて施工すること
を特徴とする鋼状繊維を混入したモルタル、コンクリー
トを使用した施工方法を提案する。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明を実施の形態を示す図
面、鋼状繊維を混入したモルタル、コンクリート成型物
の一部断面説明図である図1、1本のスパイラル形状の
鋼状繊維の拡大正面図である図2、この発明の施工方法
に使用する流動物圧送装置の説明図である図3、同じく
流動物圧送装置の流動物圧送ポンプからエア流動物合流
圧送管までの説明図である図4、同じくエア流動物合流
圧送管の正面断面図である図5に基づいて説明する。
【0009】この発明の実施形態に使用する鋼状繊維を
混入したモルタル、コンクリート10は、セメント、砂
等のモルタル、コンクリート素材100の中に、モルタ
ル、コンクリート100の膨張率とほぼ等しい膨張率を
有する鋼材から成る多数のスパイラル形状の鋼状繊維1
01およびモルタル、コンクリート用接着増強剤102
を混入してなるモルタル、コンクリート流動物10aを
固化し成形製造される。
【0010】この実施形態では、モルタル、コンクリー
ト素材100の膨張率とほぼ等しい膨張率を有する鋼材
は、スパイラル形状の鋼状繊維101であって、長さ1
5mm乃至27mm、厚さ1.0mm乃至1.5mm、
幅1.0mm乃至1.5mmの平型棒1本を、形状が幅
2.5mm程度のスパイラル形状にしたものであり、モ
ルタル、コンクリート素材100の量1立方メートルに
対して80kg乃至100kgが混入される。これにさ
らにモルタル、コンクリート用接着増強剤102を混入
して成形製造する。
【0011】さらにこの実施の形態では、モルタル、コ
ンクリート素材100は、セメント比率の高い富配合で
高いスランプ値である。また、モルタル、コンクリート
用接着増強剤102は、アルコール系エマルジョン、ス
チレンブタジエンラバーテラックス等を用いる。モルタ
ル、コンクリート成型物10は、上記の素材を混合して
モルタル、コンクリート流動物10aを作り、このモル
タル、コンクリート流動物10aを吹付工法、プレキャ
スト工法、現場打ち工法等の施工方法によって法面や壁
面の形成や補修、コンクリート打継目の補強等の成形製
造を行う。
【0012】次に、この発明の実施形態である鋼状繊維
を混入したモルタル、コンクリートを使用して法面等を
施工する施工方法について説明する。この実施の形態で
は法面等の施工方法は、使用するモルタル、コンクリー
ト流動物10aを数百m圧送し法面等に吹き付ける流動
物圧送装置を使用しており、富配合でスランプ値の高い
モルタル、コンクリート素材100の中に、モルタル、
コンクリートの膨張率とほぼ等しい膨張率を有する鋼材
から成る多数のスパイラル形状の鋼状繊維101および
モルタル、コンクリート用接着増強剤102を混入して
なるモルタル、コンクリート流動物10aを、コンプレ
ッサー1による圧力エアが流動物圧送路の途中に設けて
あるエア流動物合流圧送管32でモルタル、コンクリー
ト流動物10aと合流させ流動物の材料分離を防止させ
る流動物圧送装置によって圧送されて法面等に吹き付け
て固化施工する。
【0013】この法面等の施工方法に使用する流動物圧
送装置について説明する。流動物圧送装置は、エアコン
プレッサー1、流動物圧送ポンプ2、エア流動物合流圧
送管32を含む圧送管3、流動物吹出口4、エアチャン
バー5等から成る。6は法面である。圧送管3は、コン
プレッサー側エア管30と、流動物ポンプ管31と、エ
ア流動物合流圧送管32と、下流圧送管33とから成
る。圧送管3の先端は流動物吹出口4が設けられてい
る。下流圧送管33は、下流側端口で7〜20m程度の
長さの柔軟性のあるホースである遠距離吹き付け用管3
3bと、遠距離飛散用管33aとが着脱自在に用途に応
じて変更可能である。遠距離飛散用管33aは、4〜7
m程度の長さの直管から成る。
【0014】コンプレッサー側エア管30は、上流側端
口をエアコンプレッサー1に接続され、下流側端口をエ
ア流動物合流圧送管32の直管状主エア圧縮管34上流
側口に接続される圧縮エアホースから成る。主エア圧縮
管34との接続部分に圧力調整用のエアバルブ7および
逆止弁8を設けている。7aは圧力計である。流動物ポ
ンプ管31は、上流側端を流動物圧送ポンプ2に接続さ
れ、下流側端をエア流動物合流圧送管32の流動物送入
管37の上流側口に接続される。流動物ポンプ管31の
途中にエアチャンバー(圧力タンク)9を設ける。エア
チャンバー9は上部に蓋90を設け、蓋90は清掃等の
作用のため開閉自在である。エアチャンバー9は、モル
タル等の流動物に流動物圧送ポンプ2から生ずる波形圧
力を連続安定形圧力に変える作用がある。
【0015】エア流動物合流圧送管32は、直管状の主
エア圧縮管34と、主エア圧縮管34に斜めに合流する
流動物送入管37と、斜めに流動物送入管37に合流す
る流動物エア管38とから成る多枝状管である。主エア
圧縮管34は直線状で管外径は変化しない円筒管であ
り、上流側入口で逆止弁と接続し、下流側出口で下流圧
送管33と接続している。主エア圧縮管34は、内部に
第1ジェット管35と、第2ジェット管36を設けてい
る。
【0016】第1ジェット管35は、上流側入口を最大
径とし、流動物送入管37との合流位置より僅かに上流
側位置を最小内径の噴出口とする部分円錐状管である。
この実施例では、長さ300mm、最大内径50mm、
最小内径20mmである。第2ジェット管36は、流動
物送入管37との合流位置より僅かに下流側位置を最大
径とし、下流側出口を最小径の噴出口とする部分円錐状
管である。この実施例では、長さ250mm、最大内径
65mm、最小内径42mmである。第2ジェット管4
6は、第1ジェット管45に比較すると短くかつ内径が
大きい。
【0017】流動物送入管37は上流側部分が直管状、
下流側部分が曲管状の円筒管であり、直管状の主エア圧
縮管34の途中にエアの進行方向に斜めから合流してい
る。流動物送入管37はその下流側部分において主エア
圧縮管34に合流するまで漸次管径を径小にしつつ曲が
っている。流動物送入管37には、主エア圧縮管34と
の合流位置より上流位置、すなわち下流側部分である曲
管状部分に流動物エア管38を流動物の進行方向に向け
て斜めに合流させる。
【0018】この実施の形態では、流動物エア管38は
下流側の流動物エア管38aと上流側の流動物エア管3
8bとの2本設けており、下流側の流動物エア管38a
の方が内径が比較的太く設ける。この2本の流動物エア
管38a、38bはそれぞれエアコンプレッサー1に接
続する。流動物エア管38は単数本でもよいが、2本以
上の複数本でもよく、本数が多いほうが流動物を下流側
に押し出す作用が大きい。
【0019】より下流側に設ける流動物エア管38の内
径の方を太く設ける。この実施例の下流側の流動物エア
管38aは約16mm程度であり、上流側の流動物エア
管38bは約12mm程度である。流動物エア管38の
内径は、流動物送入管37の内より細い。流動物エア管
38a、38bは、それぞれ途中に圧力調整用のエアタ
ンク38cと、圧力調整用のエアバルブ38d、および
圧力計38eを設けている。主エア圧縮管34は、上流
側入口でエアコンプレッサー1に連通するコンプレッサ
ー側エア管30と接続し、流動物圧送ポンプ2に連通す
る流動物圧送ポンプ側管31からのモルタル等の流動物
とが合流する多枝状管である。エア流動物合流圧送管3
2を有する流動物圧送装置を使って法面6を施工方法の
説明をする。
【0020】まず、攪拌プラント(あるいはミキサー車
等)5によりセメントと水と細骨材等の素材100、鋼
状繊維101、モルタル接着増強剤102(スチレン、
ブタジェンゴムラテックス、ポリビニーアルコール液等
のモルタル硬化速度遅延剤)等をミキシングして、富配
合、高いスランプ値のモルタル流動物10aを作成す
る。この実施例では富配合、高いスラン値のモルタル流
動物10aは、スランプ値18cm以上の高スランプ値
で富配合である。この高スランプ状のモルタル流動物1
0aは、直接流動物圧送ポンプ2のタンク等に送られ送
入される。
【0021】法面6にモルタル、コンクリート等を吹き
付け施工する場合、まずエアコンプレッサー1を作動さ
せ圧縮空気を圧送管3のコンプレッサー側エア管30に
圧送する。これとほぼ同時に、流動物圧送ポンプ2を作
動させることによって、モルタル、コンクリート等の流
動物10aは流動物ポンプ管31を通って圧送され、ま
た、エアはコンプレッサー側エア管30を通って圧送さ
れ、それぞれエア流動物合流圧送管32に圧送され合流
する。
【0022】エアコンプレッサー1からのエアは、コン
プレッサー側エア管30を通り、エア流動物合流圧送管
32の主エア圧縮管34に上流側入口から入り第1ジェ
ット管35の径大の入口に入る。ここでエアは圧縮され
て圧力、速度を増して第1ジェット管35の噴出口35
aから噴射される。第1ジェット管35の噴出口35a
は、エア流動物合流圧送管32の流動物送入管37の合
流位置の僅かに上流側であり、流動物送入管37からエ
ア進行方向に向かって斜めに合流する流動物10aは、
第1ジェット管35の噴出口35aからのエアと混合
し、続いて第2ジェット管36に入る。エア流動物の混
合物はさらに第2ジェット管36によって圧縮されて、
圧力、速度を増して第2ジェット管36の噴出口36a
から下流圧送管33に噴出され、そのまま下流圧送管3
3を圧送され、流動物吹出口4から法面6へ吹き出され
る。
【0023】第2ジェット管36から噴出されたエア流
動物の混合物は、エアの直線状の強い流れによって小さ
な安定した安定団粒になる。主エア圧縮管34と流動物
送入管37との合流地点では、第1ジェット管35、第
2ジェット管36の圧力が逆流圧力(パスカルの原理)
となって流動物送入管37へ圧力が掛かるが、流動物エ
ア管38a、38bのエア圧力により、流動物10aは
逆流圧力に打ち勝って下流側へスムースに流れる。また
流動物送入管37が上流側から合流位置まで漸次管径が
細くなっていることも、逆流圧力を弱め、かつ流動物1
0aへ噴出圧力を高めている。
【0024】下流圧送管33は、主エア圧縮管34の下
流側出口に遠距離飛散用管33aを接続すると、遠距離
飛散用管33aが5m位の直線状であるため、第2ジェ
ット管36からのエア流動物の混合物は、より完全に高
速の小さな安定団粒に変えるとともに、さらに下流側の
下流圧送管33からの逆流圧力を抑える。下流圧送管3
3を、5〜7m長さの直管の遠距離飛散用管33aに変
えた場合、圧力を受けてここを通過する流動物10aは
団粒塊となり、空気鉄砲と同様の作用により高圧縮空気
で遠く、遠距離飛散用管33a出口から15〜20mの
高さ(距離)まで、飛散する。
【0025】これにより例えば、法面が破砕岩、風化亀
裂の進んだ法面等の危険性が高い為近づけなかった法面
でも施工可能になった。さらに高スランプ状流動物10
aであるので、地山のひび割れの奥深くまで流し込め、
また転石の裏側部分、破砕石の破砕部分、小さな岩のか
けら等の低スランプのモルタル等では入りきれない所に
も入り込み、強度の高い地山と一体になる吹き付け接着
層を被覆施工する。
【0026】
【発明の効果】したがって、この発明の鋼状繊維を混入
したセメント、コンクリートを使用する施工方法によれ
ば、施工後、硬化収縮時に、混入された鋼状繊維が、綿
のように絡みあい、その隙間に細骨材、粗骨材、セメン
トと混ざり合い、さらに接着増強剤であるポリビニール
アルコール系接着剤により強固に接着されるとともに、
鋼状繊維の膨張率がほぼモルタル、コンクリートの膨張
率と等しいので、モルタル、コンクリートの膨張や収縮
にひび割れることがない。
【0027】さらに、これらのモルタル、コンクリート
を、劣化の進んだモルタル構造物やコンクリート構造
物、また亀裂の入った構造物への吹付施工をすることに
より、劣化を押え、硬度を向上させることができる。特
に、モルタル、コンクリート等の打継目に対して、この
発明のモルタル、コンクリートを吹付施工することによ
って強度を向上させることができ、有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スパイラル形状の鋼状繊維を混入したモルタ
ル、コンクリート成型物の一部断面説明図
【図2】 1本のスパイラル形状の鋼状繊維の拡大正面
【図3】 流動物圧送装置の説明図
【図4】 流動物圧送ポンプからエア流動物合流圧送管
までの説明図
【図5】 この発明のエア流動物合流圧送管の正面断面
【符号の説明】 10 モルタル、コンクリート等の成型物 10a モルタル、コンクリート流動物 100 セメント、砂、細骨材等モルタル、コンクリー
トの素材 101 1本のスパイラル形状の鋼状繊維 102 モルタル、コンクリート用接着増強剤 1 エアコンプレッサー 2 流動物圧送ポンプ 3 圧送管 30 コンプレッサー側エア管 31 流動物ポンプ管 32 エア流動物合流圧送管 33 下流圧送管 33a 遠距離飛散用管 33b 遠距離吹き付け用管 34 主エア圧縮管 35 第1ジェット管 35a 第1ジェット管噴出口 36 第2ジェット管 36a 第2ジェット管噴出口 37 流動物送入管 38 流動物エア管 38a、38b 流動物エア管 38c エアタンク(圧力調整用) 38d エアバルブ(圧力調整用) 38e 圧力計 4 流動物吹出口 5 攪拌プラントまたはミキサー車 6 法面 7 エアバルブ 8 逆止弁 9 エアチャンバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 24:26)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モルタル、コンクリート素材の中に、モ
    ルタル、コンクリートの膨張率とほぼ等しい膨張率を有
    する鋼材から成る多数のスパイラル形状の鋼状繊維およ
    びモルタル、コンクリート用接着増強剤を混入して成形
    製造することを特徴とする鋼状繊維を混入したモルタ
    ル、コンクリート成型物。
  2. 【請求項2】 モルタル、コンクリート素材の中に、モ
    ルタル、コンクリートの膨張率とほぼ等しい膨張率を有
    する鋼材から成るスパイラル形状の鋼状繊維であって長
    さ15mm乃至27mm、厚さ1.0mm乃至1.5m
    m、幅1.0mm乃至1.5mmの平型棒1本を、形状
    が幅2.5mm程度のスパイラル形状にしたものであ
    り、モルタル、コンクリート素材1立法メートルに対し
    て80kg乃至100kgを混入し、さらにモルタル、
    コンクリート用接着増強剤を混入して成形製造すること
    を特徴とする鋼状繊維を混入したモルタル、コンクリー
    ト成型物。
  3. 【請求項3】 富配合で高いスランプ値のモルタル、コ
    ンクリート素材の中に、モルタル、コンクリートの膨張
    率とほぼ等しい膨張率を有する鋼材から成るスパイラル
    形状の鋼状繊維であって長さ15mm乃至27mm、厚
    さ1.0mm乃至1.5mm、幅1.0mm乃至1.5
    mmの平型棒1本を、形状が幅2.5mm程度のスパイ
    ラル形状にしたものであり、モルタル、コンクリート素
    材1立法メートルに対して80kg乃至100kgを混
    入し、さらにモルタル、コンクリート用接着増強剤を混
    入して成形製造することを特徴とする鋼状繊維を混入し
    たモルタル、コンクリート成型物。
  4. 【請求項4】 富配合で高いスランプ値のモルタル、コ
    ンクリート素材の中に、モルタル、コンクリートの膨張
    率とほぼ等しい膨張率を有する鋼材から成るスパイラル
    形状の鋼状繊維であって長さ15mm乃至27mm、厚
    さ1.0mm乃至1.5mm、幅1.0mm乃至1.5
    mmの平型棒1本を、形状が幅2.5mm程度のスパイ
    ラル形状にしたものであり、モルタル、コンクリート素
    材1立法メートルに対して80kg乃至100kgを混
    入し、さらにモルタル、コンクリート用接着増強剤を混
    入した流動物を、エアと流動物とが合流するエア流動物
    合流圧送管を有する流動物圧送装置を使用して、流動物
    の材料分離を防止しつつ圧送して法面等に吹き付けて施
    工することを特徴とする鋼状繊維を混入したモルタル、
    コンクリートを使用した施工方法。
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