JPH11278269A - 軌道回路監視装置 - Google Patents

軌道回路監視装置

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JPH11278269A
JPH11278269A JP8370598A JP8370598A JPH11278269A JP H11278269 A JPH11278269 A JP H11278269A JP 8370598 A JP8370598 A JP 8370598A JP 8370598 A JP8370598 A JP 8370598A JP H11278269 A JPH11278269 A JP H11278269A
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亨 城ケ崎
Yoshifumi Takaoka
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の軌道回路の監視装置は、軌道回路内に
生じると想定し得る全ての異常を検出できるとは言えな
い。 【解決手段】 軌道の一定区間の一端で、2本のレール
間にインピーダンス素子を介して交流電圧を送信する交
流電源装置と、この軌道区間の他端の2本のレール間に
接続された軌道リレーとを含む軌道回路監視装置におい
て、交流電源装置の送信電圧と送信電流、終端の電圧、
終端の電圧位相を検出して取込む検出手段と、これらの
値の正常上下限値を記憶する記憶手段と、測定値と前記
記憶値とを比較して判定結果を出力する判定演算部と、
異常と判定したときに異常の原因が交流電源装置、イン
ピーダンス素子、軌道区間、軌道リレー、のいずれにあ
るかを特定する特定演算部と、この結果を表示する表示
部とを有するものとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は軌道回路の異常を
監視する装置であって、特に異常の原因箇所を特定でき
る機能を有するものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄道交通においては、レール上に存在す
る列車を検知して信号機などの保安装置を制御する電気
信号システムが古くから用いられている。例えば図17
に示す如く軌道1は適当な長さ(数100メートル〜数
キロメートル)毎にレール絶縁部99により電気的に区
分される。この区間100の2本のレール21、22を
電気回路として、この区間100の一端(以後電源端と
いう)に電源装置3(ここでは交流電源)の両極を、他
端(以後終端という)に軌道リレー4のコイルの両極を
接続する。列車(図示していない)がこの区間100に
進入してその車輪によりレール21、22間が短絡され
たり、この区間100から進出してレール21、22間
が解放されることにより軌道リレー4を落下又は扛上
(リレーがオン動作している状態)させ、列車の有無を
検知するのである。ここに於いて軌道リレー4はレール
の終端に到達する電源電圧(以後着電圧という)を監視
しているということができる。電源装置3とレール2
1、22と軌道リレー4からなる電気回路を軌道回路1
01と呼ぶ。又、電源装置3、レール21、22、軌道
リレー4などを総称して軌道回路要素と呼ぶこともあ
る。
【0003】このようなシステムは列車の運行を安全に
保つ上できわめて重要なものであるから、システムに異
常があれば何らかの警報信号を出力する監視装置も古く
から用いられている。しかし、実際の軌道においては列
車の速度やその編成状態、あるいは天候の変化などによ
って、列車進入、進出時に着電圧が高い値から低い値
へ、あるいはその逆へと変化する速さは相当程度変動す
る。つまり、正常とは言えない過渡的な状態が一定時間
発生する。また、列車の車輪(図示しない)は高速で回
転しているので、短絡している間にもレールの継目など
では瞬間的に解放状態(あおりとも言う)になってしま
うこともあり、単純にシステムの電圧、電流などを監視
するだけでは、これらを故障として捕えてしまうなど、
誤作動する恐れが大きい。そこで、このような正常な範
囲内での変動による監視動作の誤作動を回避して、より
確実に異常を監視しようとする試みが過去種々試みられ
ている。
【0004】このような軌道回路101の監視装置の従
来のものの一例について説明する。図18〜図23は実
公平7−30451号公報に示されたものと類似の監視
装置を説明する図で、図18はハードウェア構成図、図
19は図18の構成を説明するブロック図、図20と図
21は図18の従来の監視装置の動作を説明するための
フローチャート、図22は同じく定常時異常監視動作を
説明するためのタイムチャート、図23は過渡時異常監
視動作を説明するタイムチャートである。
【0005】図18に於いて、レール21、22と軌道
リレー4とを接続するケーブル5には、マイクロコンピ
ュータなどで構成されるコントロールユニット6が接続
されている。このコントロールユニット6には、電源装
置3よりレール21、22を介して軌道リレー4に印加
される着電圧値Vを入力してディジタル値に変換するA
/Dコンバータ7、及びこのA/Dコンバータ7を介し
て入力される着電圧に基づいて後述する異常監視動作を
行い軌道回路101の異常の有無を判定し、異常表示用
のLED9などに出力するCPU8が設けられている。
【0006】又、CPU8には下記の設定値を入力する
ためのキーボード10が接続されている。即ち、 1)VB:軌道リレー4の扛上状態(公知鉄道リレー専
門用語、リレーON状態)における着電圧の正常と見な
しうる下限設定値。 2)VD:リレー落下状態における着電圧の正常と見な
しうる上限設定値。 3)VC:下限値VBと上限値VDとの間に位置し、着
電圧の低下に伴って扛上状態の軌道リレー4が落下する
落下電圧値。(軌道リレー4の規格値) 4)VA:下限値VBと上限値VDとの間に位置し、か
つ、落下電圧値VCよりも高く、着電圧の上昇に伴って
落下状態の軌道リレー4が扛上する扛上電圧値。(軌道
リレー4の規格値) 5)VL:軌道リレー4の扛上状態における着電圧の正
常と見なしうる上限設定値。
【0007】次に図18と図19に示す監視装置の異常
判定動作を図20〜図21のフローチャートならびに図
22〜図23のタイムチャートに従って説明する。図2
0に於いて、ステップ(図中Sで示す、以下同じ)S1
では、図21に示す定常時異常判定動作S1を実行す
る。なお、この動作は図19の第1計測手段と第1異常
判定手段により行われる。又、対応するタイムチャート
は定常時動作を説明するための図21である。即ち、S
11において軌道リレー4が扛上状態にあるときは着電
圧VをVBおよびVLと比較し、V>VLまたはV<V
Bの時に異常と判定する。また、落下状態にあるときは
V>VDの時に異常と判定する。 そして、異常判定が
なされたときにはS12、S13に進み時間の計測を開
始する。異常と判定される状態があらかじめ設定したT
2時間に達するまで続いたときには異常警報を出力する
(S14)。時間がT2に達する前に前述の条件が正常
に戻ったときには警報を出力しない。即ち、軌道リレー
4が扛上で且つVがVB以下になったときからT2時間
経過したときに、VがVCより高い状態に維持されてい
るときには列車進入に伴う電圧低下でないとして異常と
判定する。また、T2時間経過する前にVがVC以下に
なったときには軌道リレー4が落下状態へと変化し異常
であるとする条件が無くなったのであるから、計測値を
リセットし、列車進入による電圧低下であるとして、警
報を出力せずに次の過渡時異常判定動作S3へと移行す
る。
【0008】過渡時異常判定は、S3(S21〜S2
2)で実行する。なお、これは図19の第2計測手段と
第2異常判定手段により行われる。又、対応するタイム
チャートは過渡時動作を説明するための図23である。
軌道リレー4が落下状態へと変化しているときは、図2
3に示す如く、VがVC以下になったときからT1時間
の間に、VがV≧VAとなるならば異常と判定する。ま
たリレーが扛上状態へと変化しているときは、図23に
示す如く、VがVA以上となったときからT1時間の間
にVがV≦VCとなるならば異常と判定する。そして、
異常と判定したときにはS22へと進み、時間を計測す
ることなく直ちに警報出力を発生する。
【0009】このような構成により、電圧の定常時は勿
論、過渡時においても、常に異常を監視しているのであ
る。
【0010】このようにして、従来の軌道回路の監視装
置では異常の有無をいち早く検出することができ、列車
の運行を直ちに停止するなど安全確保の必要な手を打つ
ことができる。しかし、例えば電源装置3の出力電圧が
低下して、着電圧Vが列車がないのに列車ありの状態に
相当するレベルに低下するような故障が生じた場合、監
視装置は列車ありと判断し異常を見つけることができな
い。つまり異常を発見できる故障のモードには限りがあ
るという問題があった。これは電圧の変化という、1つ
の事象、が生じる原因は多数あるので、ただ1カ所の電
圧を監視しているだけでは異常と正常の区別が付かない
場合もあるということに他ならない。
【0011】また、現実の保線作業としては軌道回路1
01の異常が検出されれば、これを早急に復旧させなけ
ればならないが、それには軌道回路101を構成するハ
ードウェアのどこの部分が異常であるかが判らなければ
復旧作業に取りかかることができない。従来の装置で
は、結果として異常が生じていることは検出できても、
異常を生じている原因までは判らない。もっとも着電圧
Vを監視しているから、たとえば電圧がゼロになってし
まうとか、極めて高い値になってしまう場合には、おそ
らく電源装置3に異常があるのではないかというような
ある程度の推定は可能であるものの、この推定を元に直
ちに復旧作業に取掛かり得るほどの確度の高い情報を提
供できるものではない。そのため異常を検出しても、復
旧に取掛かるまでにシステムを点検し直すなど多大の時
間が必要であるという問題があった。
【0012】また、特開平2−197459号公報に示
されているように電源装置3に直流電源を使用し線路終
端で直流電流を検出して異常を検出しようとするものも
ある。また、特開平4−113941号公報に記載のよ
うに着電圧Vの位相を監視する方法(軌道リレー4とし
て局部コイルと主コイル(いずれも後述)を有するもの
を用いた場合、着電圧の位相が所定角からずれると軌道
リレーの電圧特性が狂ってしまうので位相を監視する)
もある。これらいずれの場合も、ある種の異常の場合に
は異常を検出することが難しかったり、原因がある限ら
れたものである場合しか、原因を推定することができな
いなどの問題がある。また、回路技術の常識として、受
動的素子のみで構成される回路の異常を発見し異常箇所
を特定するには、回路要素毎の入出力電圧と電流を測定
し各要素のインピーダンス(又は抵抗)を演算で求め、
正常時のものと比較する方法が知られているが、このよ
うな方法ではデータ数が多くなって、設備構成とその処
理が複雑化するという問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来の軌道回路の監視
装置は以上のように構成されているので、次の問題があ
る。 1)軌道回路内に生じると想定し得る全ての異常を検出
できるとは言えない。 2)データが異常であることはわかっても何が原因でそ
のようになっているのかを知ることができない。そのた
め異常を検出した後にその異常の復旧に取掛かるまで
に、結局人が現場(設置してある電源、レールの区間、
軌道リレーの設置場所など)に出向いて全ての軌道回路
要素を調べ直すなどのため、多大の時間を必要とすると
いう問題があった。また、軌道回路要素の全てが受動的
な機能の素子なので、異常を発見する基本的な手法とし
て、回路要素毎に入出力電圧と電流を測定し各要素のイ
ンピーダンス(又は抵抗)を演算で求め、正常時のもの
と比較してもよいが、このような方法ではデータ数が多
くなって、それらを測定するための設備構成とその処理
が複雑化するという問題があった。
【0014】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、きわめて数少ないデータを基
に、軌道回路上の想定しうる全ての異常を検出できると
同時に、異常の原因部位を特定する情報をも提供できる
軌道回路監視装置を提供するものである。また、このよ
うな設備を出来るだけ簡素なものとすることを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る軌道回
路監視装置は、電気的に任意の長さに絶縁された2本の
レールで構成され列車が走行可能な軌道区間と、この軌
道区間の一端(電源端)の前記2本のレール間にインピ
ーダンス素子を介して交流電圧を送信する交流電源装置
と、前記軌道区間の他端(終端)の前記2本のレール間
に接続された軌道リレーとを含む軌道回路の異常の有無
を監視する軌道回路監視装置であって、前記交流電源装
置の送信電圧と送信電流、前記終端の電圧、前記終端の
電圧位相とを検出値として取込む検出手段と、前記軌道
回路が正常であって、列車が前記軌道区間内にある場合
と無い場合とに対応してあらかじめ設定した前記検出値
の上限値と下限値とを記憶する記憶手段と、前記検出値
と前記上限値、下限値とを比較することにより、前記軌
道回路の異常の有無を判定して判定結果を出力する判定
演算部と、前記判定演算部が前記軌道回路に異常がある
と判定した場合に、当該異常の原因が前記交流電源装
置、前記インピーダンス素子、前記軌道区間、前記軌道
リレーのいずれにあるかを特定して特定結果を出力する
特定演算部と、上記判定結果と上記特定結果とを表示す
る表示手段とを有するものである。
【0016】第2の発明に係る軌道回路監視装置は、記
憶手段が軌道回路を構成する機器毎の環境条件の変動に
応じた故障率を記憶し、判定演算部によって異常ありと
判定された異常の原因となり得る確率値を、特定演算部
が軌道回路を構成する機器毎に入力された環境条件に応
じて演算し、前記確率の高い順に複数の機器をこの異常
の原因機器としてその確率値と共に表示する原因確率演
算回路を有するものである。
【0017】第3の発明に係る軌道回路監視装置は、記
憶手段があらかじめ定めた異常の程度に対応する異常の
分類データを記憶し、異常があると判定されたとき、判
定演算部が検出した異常を記憶している異常の程度に応
じて複数レベルに分類して判定する異常レベル分類回路
を含むものである。
【0018】第4の発明による軌道回路の監視装置は、
相隣る2つの軌道区間に対応する複数の検出センサを有
してこの軌道区間のデータを検出し、伝送手段を介して
これを伝送する端末機と、複数台の前記端末機から前記
検出データの伝送を受ける伝送手段と、記憶手段と、判
定演算部と、特定演算部とを有する1台の集中監視装置
とで構成されており、かつ、前記端末機の検出部は前記
相隣る2つの軌道区間の接続部の近くに設置され、この
接続部の片方の側に設置されている片方の軌道区間の交
流電源装置の送信電圧と送信電流、この接続部の他の側
に設置されているもう一方の軌道区間の軌道リレーの着
電圧と着電圧位相とを検出するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、この発明の
実施の形態1を図により説明する。図1は軌道回路と軌
道回路監視装置の構成図である。図に於いて、100は
レール絶縁部99によって、適当な長さに電気的に区分
された軌道の区間を示すものである。21、22はこの
区間100の2本のレールを示す。3は軌道区間100
の一端(以下電源端)に設けた交流電源装置(電源トラ
ンス)であり、この電源トランス3の出力はインピーダ
ンス素子23を介して、レール21、22の電源端へ接
続されている。
【0020】4は主コイル40と局部コイル41と接点
出力42とを有する軌道リレーであり、主コイル40は
レール21、22の他端(以下終端)に接続されてい
る。軌道リレー4の局部コイル41に加えられる電源
と、電源装置3に加えられる電源との位相関係は一定で
ある(位相ずれがないことが好ましい)。電源装置3は
区間100の電源端へ電圧信号を送信し、軌道リレー4
は区間100の終端に達する着電圧によって動作する。
【0021】電源装置3とインピーダンス素子23と区
間100のレールと軌道リレー4並びに列車があるとき
には車輪がレール21、22間を短絡して生じる短絡抵
抗からなる電気回路は軌道回路101を構成している。
25は電源装置3の出力端子に接続されたケーブルに挿
入された電流検出器(CT)である。26は電源装置3
の出力端子、あるいは、軌道100の終端に接続された
電圧検出器(PT)である。27は軌道リレー4の主コ
イル40と局部コイル41に加えられている2つの電圧
の位相差を検出する位相差検出器である。ここでインピ
ーダンス素子23は例えば電源トランス3やこれにつな
がるケーブルによって代用すれば、素子として特定のも
のを用いないことでもよい。 又、電源装置3からレー
ル21、22に加えられる電圧及び、レール21、22
から軌道リレー4に取込まれる電圧は、鉄道技術で言う
いわゆるインピーダンスボンドを介しても良い。
【0022】電源装置3から区間100へ送信される電
圧を送信電圧、電流を送信電流と呼ぶ。区間100から
軌道リレー4の主コイル40に入る電圧を着電圧と呼
ぶ。Iは電流検出器25から得られる送信電流信号値で
ある。υは電源トランス3の出力端子に接続された電圧
検出器26から得られる送信電圧信号値である。Vは軌
道リレー4の主コイル40の端子(区間100の終端と
同じ)に接続された電圧検出器26から得られる着電圧
信号値である。Φは軌道リレー4の主コイル40と局部
コイル41に加えられている2つの電圧の位相差を検出
する位相差検出器27から得られる位相差信号値であ
る。
【0023】35は演算装置であって、送信電流信号I
と送信電圧信号υと着電圧信号Vと位相差信号Φを入力
として、軌道回路101の異常の有無出力44、異常が
ある場合の異常を生じる原因ケ所の特定出力45を出力
するものである。これらの出力44、45は電気信号で
も良いし、CRT11などへの表示を意味するものでも
良い。また、軌道100区間内での列車(図示していな
い)の有無は本来軌道リレー4の接点出力から得られる
が、演算装置35から出力することも可能である。
【0024】演算装置35は次に記載する1)〜5)の
ものから構成されている。即ち、 1)送信電流信号Iと、送信電圧信号υと、着電圧信号
Vと、位相差信号Φを検出する検出手段36。 2)軌道回路101が正常で、列車が区間100内にあ
る場合及び無い場合のそれぞれに対応して、IとυとV
とΦとの各種の要因による変動をも考慮した、正常な値
の範囲(上下限値)を記憶する記憶手段37(これら記
憶値は例えばキーボード10から入力することができ
る)。 3)前記検出値を前記記憶している上下限値と比較し
て、異常の有無を判定し、異常有無出力44を出力する
判定演算部38。 4)判定演算部38によって異常があると判定された場
合に、その異常が生じた原因となる機器を軌道回路10
1を構成する電源装置3、インピーダンス素子23、レ
ール区間100、軌道リレー4の内のどれであるかを特
定して、特定出力45を出力する特定演算部39。 5)以上の1)〜4)のインテリジェント機能を達成す
るため、一般的に用いられるCRT11などの表示手
段、CPUやメモリーなど(図示しない)。
【0025】図2(a)は図1のものの動作を説明する
ため、図1の軌道回路101をできるだけ忠実に表した
ものである。区間100のレール21、22は電源端と
終端との間にインピーダンスRL(図では抵抗記号を用
いているがリアクタンス又はコンダクタンスを含むイン
ピーダンスである、他のものも同様)を有している。図
示しない列車が区間100に侵入することはスイッチS
Wが閉じることを意味し列車の車輪による短絡抵抗RT
がRLの途中の位置に挿入される。列車が移動すれば短
絡位置も移動するのでインピーダンスRLは可変抵抗記
号で表している。レール21、22間の漏れ抵抗はRX
で表している。区間100の両端は絶縁99の抵抗によ
って図示しない隣接区間へとつながっている。
【0026】図2(a)の等価回路図では複雑すぎて解
析が困難なので、各種の前提条件を考慮に入れて更に簡
略化したものを図2(b)に示す。即ち、図2(b)で
は絶縁99は他の抵抗に比して十分大きいので無視して
いる。また、電源装置3の内部インピーダンスは小さい
のでインピーダンス素子23に含ませてインピーダンス
rとして表している。RLはレール21と22の電源端
から終端に至る間のインピーダンスである。RXはレー
ル21と22との間の漏洩インピーダンス、RTは車輪
の短絡抵抗、Zは軌道リレー4の主コイル40の側から
見たインピーダンスである。SWは列車が区間100に
あればRTが、区間100に無ければRXが選択される
スイッチ(車輪)である。以後、本発明の説明は図2
(b)の等価回路図に基づいて説明する。なお、実際の
鉄道線路では、υは1ボルト程度、Iは数アンペア、R
Lは1Ω程度、RXは数10Ω、RTは0.1Ω前後、
Zは数10Ω程度、Φは列車があれば小さく、なければ
大きい値となるのが一般的で、このうちRXとRTとR
LとΦが気象条件の変化により変動して異常を生じる原
因となり易い要因である。
【0027】図2で電源装置3から見た負荷抵抗は 列車があるときr+RT(RL+Z)/(RL+Z+R
T) 列車がないときr+RX(RL+Z)/(RL+Z+R
X) であるから送信電流(I)は 列車があるときI=υ(RL+Z+RT)/{r(RL+Z+R
T)+RT(RL+Z)} 列車がないときI=υ(RL+Z+RX)/{r(RL+Z+R
X)+RX(RL+Z)} で表される。Iがもっとも大きくなるのは、レール2
1、22間が電源端に近い位置に存在する列車によって
短絡されているときで、RT≒0であるから IMAX=υ/r となる。また、Iがもっとも小
さくなるのは列車が区間内にいなくて、且つ、気象が乾
燥しているためにレール21、22間の抵抗RXがきわ
めて高いときで、RX≒∝であるから IMIN= υ/(r+RL+Z) となる。
【0028】上記をもとにして、図3に送信電流が最大
MAX、及び最小IMINとなる条件での、送信電圧υと送
信電流Iの関係を示す。ここで、図中に送信電圧υと送
信電流Iのハードウェア的上限値と下限値の範囲を示し
ている。送信電圧の下限値υ1と送信電流の下限値IS
は、列車が軌道区間100内にいない場合に、送信電流
が低下して軌道リレー4の正常な動作が期待できなくな
る恐れの有無によって定める。送信電圧上限値υ2と送
信電流上限値ILは、送信電流過大による設備の焼損、
例えば列車が区間100内にある場合の電源装置3やイ
ンピーダンス素子23の焼損の恐れと、列車が区間10
0内に無い場合の軌道リレー4の主コイル40の焼損の
恐れなどから定める。
【0029】これらの値の全ては正常時においても電源
電圧の変動、気温や気象条件の変動によって変動してい
る。図示説明の都合上図3(以下の図も同様)にはこの
ような変動までは記載していないので例えば図3の線は
適当な幅を有する概念を表しているのである。
【0030】次に送信電流Iと着電圧V及び位相差Φと
の関係について図4に示す。軌道回路101が正常であ
れば列車の有無(即ちSWの位置)に関係なく V=(υ−r・I)Z/(RL+Z)……(1)が成立
する。列車が無くてRXがZに比して無視できない程度
に小さいときには =Z・I・RX/(RX+RL+Z) ……(2)’と
なる。 列車が無くて軌道回路101が正常、つまりRXがZよ
りも十分大きいとき(2)’式は V=Z・I ……(2)とな
る。 列車があってRTがZに比して無視できない程度の大き
さであるとき V=RT・I・Z/(RT+RL+Z) ……(3)’
が成立する。 列車があって軌道回路101が正常、つまりRTがZに
比して十分小さいとき(3)’式は V=RT・I・Z/(RL+Z) ……(3)と
なる。
【0031】(1)式と(2)式{又は(2)’式}と
の交点が列車なしの状態の、(1)式と(3)式{また
は(3)’式}との交点が列車あり状態での送信電流I
と着電圧Vの値を示している。(2)式と(2)’式の
いずれを使用すべきかは、列車なし時に計測した送信電
流Iが図3の列車なしの電流線IMINに一致するか、よ
り上になるかによっても容易に判断できる。また、
(3)式と(3)’式とのいずれを使用すべきかは、列
車あり時に計測した送信電流Iが図3の列車ありの電流
線IMAXに一致するか、より下になるかによって容易に
判断できる。実際には(3)’式が必要となることはま
れなので以下の説明では(3)’式は用いないで説明す
る。
【0032】図4の着電圧Vを表す縦軸には、軌道リレ
ー4の動作規格値に基づく着電圧しきい値を示してい
る。即ち、VLは列車なしの正常状態での着電圧の上限
リミット値で、またυ2電圧値とIL電流値とを結ぶ線
と(2)式との交点に相当する。VBは列車なしの正常
状態での下限リミット値である。VAは落下している軌
道リレー4が着電圧Vの上昇によってオンする電圧であ
る。VCはオン状態にあった軌道リレー4が着電圧Vの
低下に伴いオフとなる電圧である。VDは列車有りの状
態での着電圧Vの上限リミット、その下限値は図に示し
ていないが(3)式とISとの交点でほぼ0である。
【0033】図4の位相差Φを表す縦軸には列車なしの
場合の正常と見なし得る変動値Φ1〜Φ2を示してい
る。Φの変動の許容値は80度幅程度である。
【0034】図4の送信電流Iを表す横軸には、軌道リ
レー4の動作規格値に基づき送信電流Iのしきい値を示
している。即ち、IBはリレー落下状態における送信電
流正常時の下限値である。IAは着電圧の低下に伴って
オン状態の軌道リレーが落下する落下電圧値に達したと
きに流れる落下時送信電流である。ICは前記落下時送
信電流値IAより小さく、着電圧の上昇に伴って落下状
態の軌道リレーがオンする電圧値に達したときに流れる
扛上時送信電流である。IDはリレーオン状態における
送信電流正常時の上限値で、VLと(2)式との交点で
もある。
【0035】次に、図5(a)、(b)に列車が区間1
00内から区間外へと移動するにつれて、送信電流I並
びに着電圧Vが変化する様子を示している。又、図4に
示した送信電流のしきい値(IL、IA、IB、IC、
ID、IS)と着電圧のしきい値(VL、VA、VB、
VC、VD)も示している。図5の(a)と(b)の時
間軸は同じ時間を示している。
【0036】図6に異常判定動作のフローチャートを、
図7と図8に故障原因箇所を特定するための特定演算表
及び特定条件表を示す。図6のフローについて説明す
る。まず、異常判定動作をスタートするとステップ71
(S71と記す、以下同様)で検出手段36が全検出値
(υ、I、V、Φ)を取込む。次にS72で、検出した
送信電圧υの値が正常な範囲(υ2>υ>υ1)にある
か否かを判定演算部38が判定する。ここで正常な範囲
は記憶手段37に記憶されている。正常な範囲に無けれ
ばS80で異常が発見されたことを異常有無出力44に
出力し、S81で電源装置3の異常であると特定演算部
39が特定する。この特定作業には特別な条件は必要な
い。正常な範囲にあれば次のステップへ進む。
【0037】以下、S73で送信電流Iの判定、S74
で着電圧Vの判定、S75で位相Φの判定を判定演算部
38が順次行う。全て正常な範囲にあればS76で着電
圧Vの大小又は軌道リレー4のオンオフ状態を基に列車
の有無を判定し出力する。なお、ここで列車の有無の判
定は必ずしも必要ではない。
【0038】S73、S74、S75のいずれかに於い
て異常状態が発見された場合、S82で所定の時間に達
するまでに、繰返し、何度も、S73、S74、S75
の判定を行い、同じ異常が所定時間以上継続しているか
どうかを判断し、所定時間の後正常に復していれば異常
はないものと判定してS83を経てS76に進む。所定
時間後にも異常状態が継続しているときはS80で異常
出力し、S84へ進み図7に示す異常箇所の特定表と図
8の特定条件表に従って特定演算部39が異常箇所を特
定する。
【0039】図7と図8は、送信電圧υが正常であると
いう前提の上で、インピーダンス要素23のインピーダ
ンスr、レール21、22の両端間のインピーダンスR
L、レール21、22間の漏洩インピーダンスRX、列
車短絡抵抗RT、軌道リレー4のコイルインピーダンス
Zのいずれか1カ所に抵抗減少や増大(短絡や断線な
ど)何らかの異常がある場合に検出値(I、V、Φ)に
現れる値の変化、及びこれらの値の間に成立する条件に
ついて示したものである。
【0040】図7、図8によるS84での異常箇所特定
動作について説明する。S84ではまず、図8の成立条
件について特定演算部39がチエックを行う。即ち、検
出値を、送信電流Iの大きさによって変ることのない成
立条件式(1)に当てはめて、その成立の有無をチェッ
クした上で、送信電流Iの大小、あるいは軌道リレー4
のオンオフ状態に応じて他の条件式(2)または
(2)’と(3)についてもチエックを行う。このチエ
ックで原因要素をある程度絞ることができる。勿論これ
だけで特定できる場合もあるがたいていの場合は難しい
ので、次にこの絞り込んだ結果の範囲内で、図7に従
い、(I、V、Φ)の値がどの範囲にあるかによって原
因要素を特定する。図7の条件は記載している複数の条
件の何か1つに範囲外のものがあれば他の条件が正常で
あっても
【0041】図7、図8に記載する条件の理解を助ける
ため、図4のグラフ上に図7の正常条件を重ねたものを
図9に示す。また、図4のグラフ上に図8の成立条件を
重ねて記載したものを図10に示す。図10の61はZ
が異常に低くなった場合の交点の移動する領域を示す。
62はRTが異常に大きくなった場合、63はr過大又
はZ過小、64はr過小又はZ過大、65はZ過小又は
RX過小、66はZ過大の場合にそれぞれ交点が移動す
る領域を示している。
【0042】全ての回路要素は、式(1)(2)又は
(2)’(3)のどの式かには必ず含まれているから、
回路要素の内の何が故障しても図4の3本のグラフの内
の少なくとも1本は必ず移動するので、必ず故障を検出
することが出来、軌道回路の両端からデータを得ている
こととも相まって、故障原因をほぼ特定することが出来
る。結局、図4のグラフの交点のずれの大小によって異
常を判定することができると共に、この交点のずれが図
4の3本のグラフ(1)(2)又は(2)’(3)のど
ちらの側にずれているかを見ることによって異常の原因
をも特定できるのである。
【0043】なお、実際の鉄道システムでは、レール抵
抗RLに比べて軌道リレー4のインピーダンスZは十分
に大きいので、式(1)と(3)のZ/(RL+Z)は
ほぼ1と見なしてもよく、実際の比較作業はもっと簡単
になる。
【0044】実施の形態2.図7、図8の特定表、条件
表では2つ以上の原因に対して同一の条件が示されてい
るものがあるから、これらの表からは原因を一つに絞れ
ない場合がある。これでは実作業を行うための情報とし
ては不完全であるから、複数の原因が特定された場合
に、単純にこの複数の原因を表示するだけでなく、同時
にそれぞれの原因別に故障の起り易さを表示させること
ができれば、保線作業上きわめて有益である。図11に
この発明の実施の形態2による軌道回路の監視装置の構
成の一部を示す。図11は図1の構成と異なる部分のみ
を示すものである。図中51は記憶手段37が記憶して
いる各回路要素別の故障率データである。52は特定演
算部39内に構成されている原因確率演算回路である。
【0045】図2(b)に示す回路要素はそれぞれ固有
の故障率を有している。また例えばインピーダンス素子
23のインピーダンスrや、軌道リレー4のインピーダ
ンスZは気象の影響を受けにくいが、レール間漏洩イン
ピーダンスRXは雨天や積雪など気象状態の変化によっ
て大幅に変動する。又、気温の急激な低下があったとき
やレールの交換作業が行われた直後にはレール抵抗RL
や車輪短絡抵抗RTが変動する可能性が高い。このよう
に異常の内の特定のものは、ある条件のときに発生する
確率が高いのでこれらの気象条件などを入力することに
よってある程度予測することができる。図12は図2
(b)の回路要素r、RL、RX、RT、Z毎の故障率
N、KN、LN、MN、NNを入力する環境条件と共に示
すものである。入力条件はこの故障率に影響が大きい条
件(環境条件など)を選択してキーボード10から入力
すればよいが、気温や天候が自動的に入力されるように
することも容易である。なお、ここでJN、NNは単品の
故障率であるが、KN、LN、MNは区間100のレール
の長さや、設置されている地形条件などによつて変るも
のであることは言うまでもない。
【0046】図12は説明の都合上簡単な表にしてある
が、例えば同じ雨天でも、小雨程度の場合とレールが冠
水するような豪雨の場合では条件を変えるなどしても良
いことは勿論である。各条件に対応する故障率は鉄道設
備の設計段階であらかじめ判明しているはずのものであ
るから知ることに困難は無い。
【0047】特定演算部39が複数の回路要素を特定し
たときに限り、キーボード10から現在の気象条件など
の環境条件を入力すれば、特定演算部39内に設けた原
因確率演算回路52が記憶手段37から故障率データ5
1を抽出し、表示する原因要素毎に故障の起り易さとし
て(故障の発生確率として)表示する。図13にこのよ
うな表示の1例を示す。
【0048】実施の形態3.実際の保線作業としては、
列車の運行を直ちに停止させる必要のある異常(重故
障)と、減速して走らせれば安全であるような異常(軽
故障)がある。これらを同じ異常として列車を同じよう
に停止させることは、乗客にとって不利益であるので、
図5、図6のタイムチャート上に示したように、送信電
流Iのレベル、着電圧Vのレベルによって、軽故障と重
故障に(必要に応じて更に多数の段階に)分類したほう
がよい。図14はこのような分類を行うことのできる軌
道回路監視装置の構成の一部を示す図で、図1の構成の
内実施の形態3による変化部分のみを示している。異常
のレベルを分類するためには、記憶手段37の内部に図
7の特定表、図8の条件表とは別に、検出項目別に異常
レベル分類表53を記憶し、また判定演算部38の内部
に異常レベル分類回路54をもって分類を行う。分類レ
ベルはキーボード10から入力することによって変更す
ることができる。
【0049】図5、図6に示す送信電流I又は着電圧V
の値が、IA>I>IC、又はVA>V>VCの範囲に
所定時間以上ある場合(図中に中間レベル故障と記
載)、この範囲の故障は、列車の有無と軌道リレー4の
オンオフ状態とが一致しているとは言えない。従って、
列車の有無を確定することができず、軌道リレーによっ
て信号機などの制御を正常に行うこともできないのであ
るから、基本的に重故障である。
【0050】実施の形態4 図1の装置を実際の鉄道システムに実施する形態につい
て説明する。図16が本発明の実施の形態4による軌道
回路の監視装置の構成図で、図15は図16の構成の特
徴の理解を助けるため説明の都合上示す比較参考図であ
る。まず図15の構成について説明する。軌道区間10
0、200、300は互いに隣接する軌道の区間であ
る。区間は更につながっていても良いが説明の都合上3
区間のみとしている。135、235、335はそれぞ
れ区間100、200、300に対応して設けられた端
末機である。各端末機はハードウェア構成としては同じ
ものであり、それぞれ検出手段36と双方向のデータ伝
送手段55と表示部9を有している。検出手段36は検
出ケーブル361によって1つの区間、例えば区間10
0の電源端に接続されている電源装置3、並びに同じ区
間100の終端に接続されている軌道リレー4に接続さ
れている。105は集中監視装置であって複数の端末機
に対して1台設置されている。
【0051】集中監視装置105は各端末機と双方向に
データを伝送する伝送装置55と、判定演算部38と、
特定演算部39と、全ての区間に対応する異常判定のた
めのデータを記憶する記憶手段37と、キーボード(入
力手段)10と、CRT(表示手段)11を有してい
る。各端末機は伝送回線106によって互いに接続され
ていると共に、集中監視装置105も伝送回線106に
よって全ての端末機135〜335と接続されている。
このシステムでは判定演算部38と特定演算部39は集
中監視装置105にのみ設けられているので、システム
構成として無駄が少なくなっている。異常の判定結果と
原因の特定結果とは集中監視装置のCRT11に表示さ
れるだけでなく、端末機においても表示される。
【0052】ところで検出ケーブル361は軌道区間1
00の両端から信号を端末機135に導くために設けら
れているので、端末機が区間のどこに設置されているか
に係わらず結局その全長は軌道区間100の全長に等し
くなる。また、伝送回線106も軌道に並行して設けら
れることになるから、結果的にこのような構成では検出
ケーブル361と伝送回線106とを全軌道にわたって
設けなければならないことになる。
【0053】実施の形態4を示す図16のシステム構成
について説明する。図16では各端末機135、23
5、335は軌道区間の終端又は電源端のいずれか一方
(全区間にわたって統一)に設置されている。今、例え
ば区間200の電源端に設置されている場合について説
明すれば、端末機135は、この区間200の電源装置
3の送信電圧信号υと送信電流信号I、並びにこの区間
200の電源端に接続されている隣の区間100の終端
の着電圧信号Vと位相差信号Φとを検出手段36により
取込むように検出ケーブル362により接続されてい
る。上記の区間200の電源端と区間100の終端とは
当然くっついているのだからケーブル362の長さはき
わめて短いものですむことになる。そして、全ての端末
機は互いに伝送回線106によってデータの交換が可能
なので、端末機135では、取込んでいる区間100と
200のデータは勿論、どの区間のデータをも読出すこ
とが可能である。もっとも、軌道の一番端(上記の例で
は端が終端になる側)では対応する端末機が存在しない
ことになるので、図15の場合に比べて端末機を1台余
分に必要とすることになるが、一般にはケーブルの施設
費の低減効果に比べて問題となるようなものではない。
【0054】ここでは1台の端末機が1つの区間と対応
しているものとして説明したが、複数の区間と対応して
いても、上記の効果は減るものの、ケーブルの減少効果
が得られることは明白である。
【0055】
【発明の効果】第1の発明による軌道回路監視装置は以
上のように構成され、軌道回路の両端から得た4つのデ
ータ(υ、I、V、Φ)間に成立する3つの式によって
軌道回路内に生じると想定し得る全ての異常を検出でき
る。また、検出するデータが全ての回路要素に対応した
データでないにも係わらず、異常の原因を特定すること
ができる。そのため異常を検出した後に、その異常の復
旧に取掛かるまでに多大の時間を必要としない。
【0056】第2の発明による軌道回路監視装置は、特
定された異常の原因が複数個である場合に、故障発生時
の気象条件などを入力すれば、複数の原因要素毎に故障
の発生確率が表示されるので、原因要素を絞り込むこと
ができる。
【0057】第3の発明による軌道回路監視装置は異常
を検出したときにこの異常の程度に応じて必要な段階に
レベル分けして表示することができるので、列車の運行
上有益な情報を提供することができる。
【0058】第4の発明による軌道回路監視装置は、相
隣る2つの軌道区間に対応する複数の検出センサを有し
てデータを検出し伝送手段を介してこれを伝送する端末
機と、この端末機複数台から前記検出データの伝送を受
ける伝送手段と、記憶手段と、判定演算部と、特定演算
部とを有する1台の集中監視装置とで構成されており、
かつ、前記端末機の検出部は相隣る2つの軌道区間の接
続部の近くに設置され、この接続部の片方の側に設置さ
れている電源装置と、この接続部の他の側に設置されて
いる隣の区間の軌道リレーとに接続されているので、シ
ステム全体の検出ケーブルの総長をきわめて短くできる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による軌道軌道回路
の監視装置の構成図である。
【図2】 軌道回路の等価回路図である。
【図3】 送信電圧と送信電流の関係説明図である。
【図4】 送信電流と着電圧の関係説明図である。
【図5】 送信電流と着電圧のタイムチャートである。
【図6】 図1の監視装置の動作フローチャートであ
る。
【図7】 異常箇所の特定表である。
【図8】 成立条件表である。
【図9】 送信電流と着電圧の関係における正常範囲を
説明する図である。
【図10】 送信電流と着電圧の関係における成立条件
を示す図である。
【図11】 本発明の実施の形態2による軌道回路の監
視装置の一部を示す構成図である。
【図12】 故障率変動説明図である。
【図13】 図11の表示の一例図である。
【図14】 本発明の実施の形態3による軌道回路の監
視装置の構成の一部を示す図である。
【図15】 本発明の実施の形態4による監視装置の必
要性を説明するための比較参考図である。
【図16】 本発明の実施の形態4による軌道回路の監
視装置の構成図である。
【図17】 軌道回路の説明図である。
【図18】 従来の軌道監視装置のハードウェァ構成図
である。
【図19】 図18のブロック図である。
【図20】 図18の動作フローチャートである。
【図21】 図18の動作フローチャートである。
【図22】 図18の定常時動作を説明するための着電
圧のタイムチャートである。
【図23】 図18の過渡時動作を説明するための着電
圧のタイムチャートである。
【符号の説明】
3 電源装置 4 軌道リレー 11 CRT(表示手段) 21、22 レール 23 インピーダンス素子 25 CT 26 PT 27 位相差検出器 35 演算装置 36 検出手段 37 記憶手段 38 判定手段 39 特定演算部 51 故障率表 52 原因確率演算回路 53 異常レベル分類表 54 異常レベル分類回路 55 伝送装置 99 絶縁 100 軌道の区間 101 軌道回路 105 集中監視装置 106 伝送回線 135 端末機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 城ケ崎 亨 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 高岡 喜文 大阪府大阪市北区芝田二丁目4番24号 西 日本旅客鉄道株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気的に任意の長さに絶縁された2本の
    レールで構成され列車が走行可能な軌道区間と、この軌
    道区間の一端(電源端)の前記2本のレール間にインピ
    ーダンス素子を介して交流電圧を送信する交流電源装置
    と、前記軌道区間の他端(終端)の前記2本のレール間
    に接続された軌道リレーとを含む軌道回路の異常の有無
    を監視する軌道回路監視装置であって、 前記交流電源装置の送信電圧と送信電流、前記終端の電
    圧と電圧位相とを検出値として取込む検出手段と、 前記軌道回路が正常であって、列車が前記軌道区間内に
    ある場合と無い場合とに対応してあらかじめ設定した前
    記検出値の上限値と下限値とを記憶する記憶手段と、 前記検出値と前記上限値、下限値とを比較することによ
    り、前記軌道回路の異常の有無を判定して判定結果を出
    力する判定演算部と、 前記判定演算部が前記軌道回路に異常があると判定した
    場合に、当該異常の原因が前記交流電源装置、前記イン
    ピーダンス素子、前記軌道区間、前記軌道リレーのいず
    れにあるかを特定して特定結果を出力する特定演算部
    と、 上記判定結果と上記特定結果とを表示する表示手段とを
    有することを特徴とする軌道回路監視装置。
  2. 【請求項2】 記憶手段は軌道回路を構成する機器毎の
    環境条件の変動に応じた故障率を記憶し、特定演算部は
    判定演算部によって異常ありと判定された異常の原因と
    なり得る確率値を、軌道回路を構成する機器毎に、入力
    された環境条件に応じて演算し、前記確率の高い順に複
    数の機器をこの異常の原因機器としてその確率値と共に
    表示する原因確率演算回路を有することを特徴とする請
    求項1に記載の軌道回路監視装置。
  3. 【請求項3】 記憶手段はあらかじめ定めた異常の程度
    に対応する異常の分類データを記憶し、判定演算部は前
    記記憶データに基づき異常を複数レベルに分類して判定
    する異常レベル分類回路を含むことを特徴とする請求項
    1に記載の軌道回路監視装置。
  4. 【請求項4】 軌道回路の監視装置は、相隣る2つの軌
    道区間に対応する複数の検出センサと、この検出センサ
    から得た検出データを伝送する伝送手段とを有する端末
    機と、複数台の前記端末機から前記検出データの伝送を
    受ける伝送手段と、記憶手段と、判定演算部と、特定演
    算部とを有する1台の集中監視装置とで構成されてお
    り、かつ、前記端末機はこの端末機が対応する前記2つ
    の軌道区間の接続部の近くに設置され、この端末機の検
    出部は前記接続部の一方の側に設置されている軌道区間
    の交流電源装置の送信電圧と送信電流、この接続部のも
    う一方の側の軌道区間に設置されている軌道リレーの着
    電圧と着電圧位相とを検出するものであることを特徴と
    する軌道回路監視装置。
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