JPH11276989A - プレス加工性に優れた塗装鋼板 - Google Patents

プレス加工性に優れた塗装鋼板

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JPH11276989A
JPH11276989A JP10101761A JP10176198A JPH11276989A JP H11276989 A JPH11276989 A JP H11276989A JP 10101761 A JP10101761 A JP 10101761A JP 10176198 A JP10176198 A JP 10176198A JP H11276989 A JPH11276989 A JP H11276989A
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steel sheet
coated steel
solid lubricant
coating film
gloss
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JP10101761A
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English (en)
Inventor
Hanji Ishikawa
半二 石川
Suetsugu Takahashi
季継 高橋
Takafumi Nakamura
尚文 中村
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
Original Assignee
Nisshin Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高光沢の塗装鋼板に要求される65グロス
(JIS−Z−8741規定の入射角60度のときの反
射率)以上の光沢度を保持し、かつ耐プレッシャーマー
ク性を低下させることなく、難成形部材のプレス加工に
おいてプレス油を使用しなくても加工割れや型かじりの
発生がない塗装鋼板を提供する。 【解決手段】 塗装鋼板の表裏塗膜、または表面あるい
は裏面の塗膜のみに、粒径が塗膜の乾燥膜厚の1.1〜
1.9倍となるように調整した固形潤滑剤を0.5〜3
質量%添加することにより、高光沢度と耐プレッシャー
マーク性を維持したまま高潤滑の塗膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、めっき鋼板をベースに
した塗装鋼板の表面性状とプレス加工性に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、 塗装鋼板は各種の家電製
品、建材製品、家具製品などの幅広い分野に使用されて
いるが、とくに最近ではプレス加工後の脱脂工程や塗装
工程の省略が可能であることが着目され、工程短縮によ
るコストダウンあるいは作業環境の保全や省スペースの
実現を目的に、従来はプレス加工後に塗装していた難成
形部材への適用が急速に広がっている。ところが、難成
形部材への適用においては、プレス加工条件の過酷化に
塗装鋼板のプレス加工性が追随できないことがあり、割
れが発生して生産性の低下を招いていており、割れの発
生を防ぐためにプレス油の使用あるいはベースのめっき
鋼板のグレードアップによる対策の実施が余儀なくされ
ている。また、プレス条件の過酷化は、塗膜が金型と摺
動する際に型かじりが生じ易く、製品外観が損なわれて
不良品となるため、型かじりの防止にプレス油の使用が
不可欠であるなどの問題があった。
【0003】このため、従来から塗装鋼板においては、
塗膜の性能を向上させることを目的に、各種の添加物を
塗膜に添加した塗装鋼板として、たとえば特開昭55−
10629号では、平均粒径が1〜100μの範囲内に
あって実質的に内部に空隙を有しない球状のアクリロ二
トリル重合体より成る微粒子が塗料100重量部に対し
て1〜50重量部均一に含有せしめられている塗料が金
属板に塗装されている塗装金属板が提示されている。
【0004】また、特開昭59−123655号では、
化成処理された鋼板上に、プライマー塗料焼付層、着色
顔料含有焼付中塗層、粒径1μ以下のポリアクリロニト
リル系微粒子を含むクリヤー塗料焼付層が順次塗装焼付
されていることを特徴とする耐候性塗装鋼板、および上
塗クリヤー層中のポリアクリロニトリル系微粒子の量が
該塗料不揮発分100重量部に対して10〜60重量部
の割合である耐候性塗装鋼板が提示されている。
【0005】また、特開平5−57838号では、めっ
き鋼板表面にクロメート皮膜を形成し、そのクロメート
皮膜の上に有機樹脂皮膜を形成した表面処理鋼板におい
て、有機樹脂皮膜をスチレン成分がモル比率で10〜4
0%である(メタ)アクリル−スチレン共重合体皮膜に
したことを特徴とする加工部耐黒変性および塗膜密着性
に優れた表面処理鋼板、および(メタ)アクリル−スチ
レン共重合体皮膜に潤滑剤を樹脂100重量部当り1〜
25重量部添加した加工部耐黒変性および塗膜密着性に
優れた表面処理鋼板が提示されている。
【0006】さらに、特開平5−92173号では、め
っき鋼板表面にクロメート皮膜を形成し、そのクロメー
ト皮膜の上に有機樹脂皮膜を形成した表面処理鋼板にお
いて、有機樹脂成分がスチレン成分がモル比率で10〜
40%で、シリカ、シリカゾルの一方または両方とシラ
ンカップリング剤とを合計Si換算で樹脂の5〜25重
量%含有する(メタ)アクリル−スチレン共重合体皮膜
にした加工部耐黒変性、塗膜密着性および耐食性に優れ
た表面処理鋼板、および(メタ)アクリル−スチレン共
重合体皮膜に潤滑剤を樹脂100重量部当り1〜25重
量部添加した加工部耐黒変性、塗膜密着性および耐食性
に優れた表面処理鋼板が提示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記の塗装鋼
板においては、各種の添加物を塗膜に添加することによ
り、塗装鋼板の耐食性や耐候性を向上させる、塗膜へ意
匠性を与えて付加価値を高める、曲げ加工における塗膜
の亀裂の発生を防止する、曲げ加工部の局部的な塗膜の
変色を防止することなどが主目的であり、したがって本
発明の65グロス(JIS−Z−8741規定の入射角60
度、反射角60度のときの光沢度)以上の光沢度と耐プ
レッシャーマーク性を保持し、しかもたとえば、塗膜が
ダイとブランクホルダーとの間で高面圧を受けた状態で
縮みフランジ変形しながら摺動する絞り加工や、パンチ
によって塗膜が高面圧を受けた状態で等2軸変形しなが
ら摺動する張出し加工において、優れた加工性と耐型か
じり性が得られるような、塗膜構成となるように管理さ
れた塗装鋼板はなかった。
【0008】本発明の目的は、高光沢の塗装鋼板に要求
される65グロス(JIS−Z−8741規定の入射角
60度、反射角60度のときの光沢度)以上の光沢度を
保持したまま、耐プレッシャーマーク性を維持するとと
もに、難成形部材のプレス加工において、プレス油を使
用しなくても加工割れや型かじりの発生がない、塗装鋼
板を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、塗装鋼板の表
面側の最上層の塗膜と裏面側の塗膜に、平均粒径が塗膜
の乾燥塗膜厚みの1.1〜1.9倍である固形潤滑剤を
0.5〜3質量%含有させることにより、加工前の塗装
鋼板に要求される光沢度と耐プレッシャーマーク性を低
下させることのない、高潤滑の塗膜を形成させることに
より、プレス加工において高い加工性と耐型かじり性に
優れた塗装鋼板を得ようとするものである。
【0010】塗膜への固形潤滑剤添加量を0.5〜3質
量%に限定するのは、固形潤滑剤添加量が3質量%を超
えると、プレス加工において高い加工性と耐かじり性が
得られるものの、高光沢の塗装鋼板に要求される65グ
ロス(JIS−Z−8741規定の入射角60度、反射
角60度のときの光沢度)以上の光沢度が保持できなく
なることと、塗膜にプレッシャーマークが発生し易くな
るためによる。
【0011】また、固形潤滑剤添加量が3質量%を超え
ると、本発明の塗装鋼板を製造する際にロールに固形潤
滑剤が付着して塗装鋼板がスリップして製造が安定しな
いことと、コイル状に巻き取ったときにコイル端部がず
れて正常に巻き取れないことなどによる。
【0012】塗膜への固形潤滑剤添加量を0.5質量%
以上とするのは、固形潤滑剤添加量が0.5質量%未満
では、高光沢の塗装鋼板に要求される65グロス(JI
S−Z−8741規定の入射角60度、反射角60度の
ときの光沢度)以上の光沢度と耐プレッシャーマーク性
が保持できるものの、プレス加工において高い加工性と
耐型かじり性が得られないためによる。
【0013】塗膜に添加する固形潤滑剤の平均粒径を乾
燥塗膜厚みの1.1〜1.9倍の範囲に限定するのは、
乾燥塗膜の1.1倍未満では添加した固形潤滑剤が塗膜
厚に埋没して高い潤滑性が得られないために、プレス加
工において優れた加工性と耐型かじり性が得られないこ
とによる。
【0014】塗膜に添加する固形潤滑剤の平均粒径を乾
燥塗膜の1.9倍以下とするのは、固形潤滑剤の平均粒
径が乾燥塗膜厚みの1.9倍を超えると、固形潤滑剤粒
径の1/2以下しか塗膜に固定されないために、本発明
の塗装鋼板を製造する際に固形潤滑剤が塗膜から脱落し
てロールに付着し、塗膜に押し込み欠陥が生じ正常な表
面性状が得られないことによることと、プレス加工時に
金型と塗膜が摺動する際に塗膜から脱落した固形潤滑剤
が金型に堆積して打痕が生じ、加工品の表面性状が損な
われることによる。
【0015】プレス加工においては、絞り加工の場合に
はダイ側の塗膜のみのすべり性をよくするだけで絞り加
工性の大幅な向上が可能であること、また張出し加工の
場合にはパンチ側の塗膜のみのすべり性をよくするだけ
で張出し加工性を大幅に向上することができる。したが
って、固形潤滑剤添加塗膜がパンチ側またはダイ側のど
ちらかに限定してプレス加工されるような場合では、加
工様式に合わせて、片側の塗膜のみに固形潤滑剤を添加
するだけでも高加工性の塗装鋼板が得られるため、低コ
ストの塗装鋼板を提供することも可能であり、表裏面塗
膜へ固形潤滑剤を添加した塗装鋼板と同じような効果を
得ることができる。
【0016】
【発明の実施例の形態】本発明における塗装鋼板とは、
めっき鋼板をベースにしたものが対象であり、プレス油
を使用しないで塗装鋼板をそのままプレス加工するもの
をさしているが、本発明の塗装鋼板では、固形潤滑剤を
添加して塗膜を高潤滑化することにより、プレス加工に
おける絞り加工性と張出し加工性を向上させるとともに
耐型かじり性も向上させるようにしているため、ベース
鋼板のめっき層の種類は限定されない。
【0017】塗膜に添加する固形潤滑剤は、例えば合成
固形潤滑剤としてはポリエチレン固形潤滑剤、ポリプロ
ピレン固形潤滑剤など、フッ素系としてはポリテトラフ
ルオラエチレン、ポリフッ化ビニルなどを挙げることが
できるが、合成固形潤滑剤またはフッ素系固形潤滑剤も
しくはこれらの混合物のいずれを用いてもよく、種類は
限定されない。
【0018】[実施例1]板厚が0.6mmの非時効性
の深絞り用鋼板をあらかじめ連続溶融めっきラインでZ
nめっきしたものを原板に用いて、連続塗装ラインにて
本発明の塗装鋼板を製造した。塗装鋼板の製造は、連続
塗装ラインの前処理設備でめっき鋼板の表裏面に40m
g/m2の付着量で塗布クロメートした後に、表面側の
下塗り塗膜の高分子ポリエステル成分の塗料をロールコ
ートにより7μmの厚みで塗装し、焼成炉により215
°C×30秒間の条件で焼成して下塗り塗膜を形成し
た。さらに、上塗り塗膜であるポリエステル成分の塗料
に、上塗り塗膜の乾燥膜厚の1.1〜1.9倍になるよ
うに粒径を調整した、成分がポリテトラフルオラエチレ
ンとポリエチレンの2種類の固形潤滑剤を0.5〜3質
量%添加した塗料を、焼成した下塗り塗膜の上にロール
コートにより15μmの厚みでそれぞれ塗装し、焼成炉
により230°C×40秒間の条件で焼成して上塗り塗
膜を形成した。また、表面側の上塗り塗膜を形成する際
に、成分がポリエステルの裏面側の塗料に、塗膜の乾燥
膜厚の1.1〜1.9倍になるように粒径を調整した、
成分がポリテトラフルオラエチレンとポリエチレンの2
種類の固形潤滑剤を、0.5〜3質量%添加した塗料
を、ロールコートにより7μmの厚みでそれぞれ塗装
し、焼成炉により230°C×40秒間の条件で焼成し
て裏面側の塗膜を形成し、添加する固形潤滑剤が異なる
2種類の塗装鋼板を製造した。表1に得られた本発明の
塗装鋼板と比較例の塗装鋼板を示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1の塗装鋼板の製造時における、固形潤
滑剤添加量とロールスリップ発生の有無、コイル巻き取
り時の端部ずれ発生の有無、脱落固形潤滑剤による塗膜
表面の押し込み欠陥の発生の有無について、調査した結
果を表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】表2に示すように、固形潤滑剤添加量が3
質量%を超えるとロールスリップとコイル巻きずれが発
生して製造が不安定となる。また、固形潤滑剤粒径が塗
膜厚みの1.9倍を超えると固形潤滑剤の脱落が生じ、
ロールに付着した固形潤滑剤により塗膜表面に押し込み
欠陥が発生して、良好な表面性状の塗装鋼板を得ること
ができない。
【0023】表1の塗装鋼板について、固形潤滑剤添加
量による光沢度の低下の度合いを調査した。図1に示す
ように、固形潤滑剤添加量が3質量%以下のものは、6
5グロス(JIS−Z−8741規定の入射角60度、
反射角60度のときの光沢度)以上の光沢度を保持する
ことができるが、試験番号14と18の固形潤滑剤添加
量が3質量%を超えるものは、光沢度が65グロス未満
に低下して良好な光沢を保持することができない。
【0024】表1の塗装鋼板について、試験番号が同じ
塗装鋼板を用いて表面塗膜側と裏面塗膜側を25×50
cm角にカットしたものを重ね合わせて、2.5kNの
荷重を1時間加えた後に、除荷してから1時間経過した
ときのプレッシャーマークの残存の有無を調査した。図
2に示すように、固形潤滑剤添加量が3質量%以下のも
のは、荷重を除荷後1時間経過すると、プレッシャーマ
ークが自然に消滅したが、試験番号14と18の固形潤
滑剤添加量が3質量%を超えるものはプレッシャーマー
クが残存し、高光沢の塗装鋼板に要求される耐プレッシ
ャーマーク性を維持することができない。
【0025】表1のPTFE固形潤滑剤を添加した塗装
鋼板について、円形ブランクを用いてプレス油無しでの
条件下で、円筒絞り(パンチ径;φ40mm、パンチ肩
半径;5mm、ダイ肩半径5mm、しわ押え力;10k
N)の限界絞り比(加工可能な最大ブランク径÷パンチ
径)試験による絞り加工性を調査した。図3に示すよう
に、本発明にしたがった塗装鋼板は、従来の固形潤滑剤
未添加およびPTFE固形潤滑剤添加量が0.5質量%
未満の塗装鋼板に比べ、限界絞り比が2.3以上と高い
レベルにあり、優れた絞り加工性を得ることができる。
【0026】表1のPE固形潤滑剤を添加した塗装鋼板
について、PTFE固形潤滑剤を添加した塗装鋼板と同
じ方法により絞り加工性を調査した。結果を図4に示す
が、本発明にしたがった塗装鋼板は、従来の固形潤滑剤
未添加およびPE固形潤滑剤添加量が0.5質量%未満
の塗装鋼板に比べ、限界絞り比が2.3以上と高いレベ
ルにあり、優れた絞り加工性を得ることができる。
【0027】表1のPTFE固形潤滑剤を添加した塗装
鋼板について、円形ブランクを用いてプレス油無しでの
条件下で、ロックビード付きのダイおよびブランクホル
ダー(パンチ径;φ40mm、パンチ肩半径;20m
m、ダイ肩半径3mm、しわ押え力;100kN)を用
いて、純粋球頭張出し加工を行い、亀裂、破断の発生し
ない加工高さから張出し加工性を調査した。図5に示す
ように、本発明にしたがった塗装鋼板は、従来の固形潤
滑剤未添加およびPTFE固形潤滑剤添加量が0.5質
量%未満の塗装鋼板に比べ、張出し高さが15mm以上
と高いレベルにあり、優れた張出し加工性を得ることが
できる。
【0028】表1のPE固形潤滑剤を添加した塗装鋼板
について、PTFE固形潤滑剤を添加した塗装鋼板と同
じ方法により張出し加工性を調査した。図6に示すよう
に、PTFE固形潤滑剤を添加したときと同様に、本発
明にしたがった塗装鋼板は、従来の固形潤滑剤未添加お
よび固形潤滑剤添加量が0.5質量%未満の塗装鋼板に
比べ、張出し高さが15mm以上と高いレベルにあり、
優れた張出し加工性を得ることができる。
【0029】表1に示す上層塗膜の乾燥厚みの1.1〜
1.9倍になる粒径のPTFE固形潤滑剤を添加した塗
装鋼板について、円形ブランクを用いて、プレス油無し
での条件下で、円筒絞り(パンチ径;φ40mm、パン
チ肩半径;5mm、ダイ肩半径5mm、しわ押え力;1
0kN)の限界絞り比(加工可能な最大ブランク径÷パ
ンチ径)試験による絞り加工性を調査した。図7に示す
ように、本発明にしたがった塗装鋼板は、比較例と比べ
て、型かじりや固形潤滑剤脱落に起因する塗膜の表面損
傷の発生はまったく認められず、限界絞り比も2.3以
上と高いレベルにあり、優れた絞り加工性を得ることが
できる。
【0030】表1に示す上層塗膜の乾燥厚みの1.1〜
1.9倍になる粒径のPTFE固形潤滑剤を添加した塗
装鋼板について、円形ブランクを用いてプレス油無しで
の条件下で、ロックビード付きのダイおよびブランクホ
ルダー(パンチ径;φ40mm、パンチ肩半径;20m
m、ダイ肩半径3mm、しわ押え力;100kN)を用
いて、純粋球頭張出し加工を行い、亀裂、破断の発生し
ない加工高さから張出し加工性を調査した。図8に示す
ように、本発明にしたがった塗装鋼板は、比較例と比べ
て、型かじりや固形潤滑剤脱落に起因する塗膜の表面損
傷の発生はまったく認められず、張出し高さも15mm
以上と高いレベルにあり、優れた張出し加工性を得るこ
とができる。
【0031】以上に示したように、本発明の範囲を外れ
る比較例では、製造時における固形潤滑剤添加によるロ
ールスリップやコイル巻きずれおよび脱落固形潤滑剤の
ロール付着による塗膜表面の押し込み傷などの防止、プ
レス加工における高絞り加工性や高張出し加工性、型か
じりの防止や固形潤滑剤脱落による打痕の防止、あるい
は高光沢の塗装鋼板として要求される65グロス(JI
S−Z−8741規定の入射角60度、反射角60度の
ときの光沢度)以上の光沢度や耐プレッシャーマーク性
などの性能の保持について、すべてが満足できる塗装鋼
板を得ることができなかった。これに対して、本発明に
したがった塗装鋼板は、塗装鋼板の基本特性として必要
とされる高光沢度や耐プレッシャーマーク性を維持する
とともにプレス加工性にも優れており、しかも型かじり
や固形潤滑剤脱落による打痕の発生もないなど、塗装鋼
板に要求されるすべての条件を満たしており、きわめて
優れた特性を有する塗装鋼板であることが判る。
【0032】[実施例2]板厚が0.6mmの非時効性
の深絞り用鋼板をあらかじめ連続溶融めっきラインで5
5%Al−Znめっきしたものを原板に用いて、連続塗
装ラインにて本発明の塗装鋼板を製造した。塗装鋼板の
製造は、連続塗装ラインの前処理設備でめっき鋼板の表
裏面に40mg/m2の付着量で塗布クロメートした後
に、表面側の下塗り塗膜として、高分子ポリエステル成
分の塗料をロールコートにより7μmの厚みで塗装し、
焼成炉により215°C×30秒間の条件で焼成して下
塗り塗膜を形成した。さらに、上塗り塗膜であるポリエ
ステル成分の塗料に、焼成する上塗り塗膜の乾燥膜厚の
1.1〜1.9倍になるように調整した、ポリテトラフ
ルオラエチレンが成分である固形潤滑剤を、0.5〜3
質量%添加した塗料を、下塗り塗膜の上にロールコート
により15μmの厚みで塗装し、焼成炉により230°
C×40秒間の条件で焼成して上塗り塗膜を形成した。
また、表面側の上塗り塗膜を形成する際に裏面塗膜につ
いても、成分がポリエステルの裏面側の塗料を、ロール
コートすることにより7μmの厚みで塗装し、焼成炉に
より230°C×40秒間の条件で焼成して裏面側の塗
膜を形成した。表3に得られた本発明の塗装鋼板と比較
例の塗装鋼板を示す。
【0033】
【表3】
【0034】表3の塗装鋼板の製造時における、固形潤
滑剤添加量とロールスリップ発生の有無、コイル巻き取
り時の端部ずれ発生の有無、脱落固形潤滑剤による塗膜
表面の押し込み欠陥の発生の有無について、調査した結
果を表4に示す。
【0035】
【表4】
【0036】表4に示すように、固形潤滑剤添加量が3
質量%を超えるとロールスリップとコイル巻きずれが発
生して製造が不安定となる。また、固形潤滑剤粒径が塗
膜厚みの1.9倍を超えると固形潤滑剤の脱落が生じ、
ロールに付着した固形潤滑剤により塗膜表面に押し込み
欠陥が発生して、良好な表面性状の塗装鋼板を得ること
ができない。
【0037】表3の表面側塗膜のみにPTFE固形潤滑
剤を添加した塗装鋼板について、固形潤滑剤添加量によ
る光沢度の低下の度合いを調査した。図9に示すよう
に、固形潤滑剤添加量が3質量%以下のものは、65グ
ロス(JIS−Z−8741規定の入射角60度、反射
角60度のときの光沢度)以上の光沢度を保持すること
ができるが、試験番号10の固形潤滑剤添加量が3質量
%を超えるものは、光沢度が65グロス未満に低下して
良好な光沢を保持することができない。
【0038】表3の表面側塗膜のみにPTFE固形潤滑
剤を添加した塗装鋼板について、試験番号が同じ塗装鋼
板を用いて、表面塗膜側と裏面塗膜側を25×50cm
角にカットしたものを重ね合わせて、2.5kNの荷重
を1時間加えた後に、除荷してから1時間経過したとき
のプレッシャーマークの有無を調査した。図10に示す
ように、固形潤滑剤添加量が3質量%以下のものは、荷
重を除荷後1時間経過すると、プレッシャーマークが自
然に消滅したが、試験番号10の固形潤滑剤添加量が3
質量%を超えるものはプレッシャーマークが残存し、高
光沢の塗装鋼板に要求される耐プレッシャーマーク性を
維持することができない。
【0039】表3に示すPTFE固形潤滑剤の添加量を
変化させた塗装鋼板について、円形ブランクを用いて、
固形潤滑剤添加塗膜面である表面塗膜をダイ側にして、
プレス油無しでの条件下で、円筒絞り(パンチ径;φ4
0mm、パンチ肩半径;5mm、ダイ肩半径5mm、し
わ押え力;10kN)の限界絞り比(加工可能な最大ブ
ランク径÷パンチ径)試験による絞り加工性を調査し
た。図11に示すように、本発明にしたがった塗装鋼板
は、従来の固形潤滑剤未添加および固形潤滑剤添加量が
0.5質量%未満の塗装鋼板のものに比べ、限界絞り比
が2.3以上と高いレベルにあり、優れた絞り加工性を
得ることができる。
【0040】表3に示すPTFE固形潤滑剤の添加量を
変化させた塗装鋼板について、円形ブランクを用いて、
固形潤滑剤添加塗膜面である表面塗膜をパンチ側にし
て、プレス油無しでの条件下で、ロックビード付きのダ
イおよびブランクホルダー(パンチ径;φ40mm、パ
ンチ肩半径;20mm、ダイ肩半径3mm、しわ押え
力;100kN)を用いて、純粋球頭張出し加工を行
い、亀裂、破断の発生しない加工高さから張出し加工性
を調査した。図12に示すように、本発明にしたがった
塗装鋼板は、従来の固形潤滑剤未添加および固形潤滑剤
添加量が0.5質量%未満の塗装鋼板のものに比べ、張
出し高さが15mm以上と高いレベルにあり、優れた張
出し加工性を得ることができる。
【0041】表3に示す上層塗膜の乾燥厚みの1.1〜
1.9倍になる粒径のPTFE固形潤滑剤を添加した塗
装鋼板について、円形ブランクを用いて、固形潤滑剤添
加塗膜面である表面塗膜をダイ側にして、プレス油無し
での条件下で、円筒絞り(パンチ径;φ40mm、パン
チ肩半径;5mm、ダイ肩半径5mm、しわ押え力;1
0kN)の限界絞り比(加工可能な最大ブランク径÷パ
ンチ径)試験による絞り加工性を行った。図13に示す
ように、比較例と比べて、本発明にしたがった塗装鋼板
は、型かじりや固形潤滑剤の脱落がなく、限界絞り比が
2.3以上と高いレベルにあり、優れた絞り加工性を得
ることができる。
【0042】表3に示す上層塗膜の乾燥厚みの1.1〜
1.9倍になる粒径のPTFE固形潤滑剤を添加した塗
装鋼板について、円形ブランクを用いて、固形潤滑剤添
加塗膜である表面塗膜をパンチ側にして、プレス油無し
での条件下で、ロックビード付きのダイおよびブランク
ホルダー(パンチ径;φ40mm、パンチ肩半径;20
mm、ダイ肩半径3mm、しわ押え力;100kN)を
用いて、純粋球頭張出し加工を行い、亀裂、破断の発生
しない加工高さから張出し加工性を調査した。図14に
示すように、比較例と比べて、本発明にしたがった塗装
鋼板は、型かじりや固形潤滑剤の脱落はまったく認めら
れず、張出し高さが15mm以上と高いレベルにあり、
優れた張出し加工性を得ることができる。
【0043】以上に示したように、本発明の範囲を外れ
る比較例では、製造時における固形潤滑剤添加によるロ
ールスリップやコイル巻きずれおよび脱落固形潤滑剤の
ロール付着による塗膜表面の押し込み傷などの防止、プ
レス加工における高絞り加工性や高張出し加工性、型か
じりの防止や固形潤滑剤脱落による打痕の防止、あるい
は高光沢の塗装鋼板として要求される65グロス(JI
S−Z−8741規定の入射角60度、反射角60度の
ときの光沢度)以上の光沢度や耐プレッシャーマーク性
などの性能の保持について、すべてが満足できる塗装鋼
板を得ることができなかった。これに対して、本発明に
したがった塗装鋼板は、塗装鋼板の基本特性として必要
とされる高光沢度や耐プレッシャーマーク性を損なうこ
とがなく、プレス加工性にも優れており、型かじりや固
形潤滑剤脱落による打痕の発生もないなど、塗装鋼板に
要求されるすべての条件を満たしており、きわめて優れ
た特性を有する塗装鋼板であることが判る。
【0044】[実施例3]板厚が0.6mmの非時効性
の深絞り用鋼板をあらかじめ連続溶融めっきラインで5
5%Al−Znめっきしたものを原板に用いて、連続塗
装ラインにて本発明の塗装鋼板を製造した。塗装鋼板の
製造は、連続塗装ラインの前処理設備でめっき鋼板の表
裏面に40mg/m2の付着量で塗布クロメートした後
に、表面側の塗膜として高分子ポリエステル成分の塗料
をロールコートにより7μmの厚みで塗装し、焼成炉に
より215°C×30秒間の条件で焼成して下塗り塗膜
を形成した。さらに、高分子ポリエステル成分の塗料を
焼成した下塗り塗膜の上にロールコートにより15μm
の厚みでポリエステル成分の塗料を塗装し、焼成炉によ
り230°C×40秒間の条件で焼成して上塗り塗膜を
形成した。また、表面側の塗膜を形成する際に裏面側塗
膜についても、成分がポリエステルの裏面側の塗料に、
裏面の塗膜の乾燥膜厚の1.1〜1.9倍になるように
粒径を調整した、ポリテトラフルオラエチレン成分の固
形潤滑剤を、0.5〜3質量%添加した塗料を7μmの
厚みで塗装し、焼成炉により230°C×40秒間の条
件で焼成して裏面側の塗膜を形成した。表5に得られた
本発明の塗装鋼板と比較例の塗装鋼板を示す。
【0045】
【表5】
【0046】表5の塗装鋼板の製造時における、固形潤
滑剤添加量とロールスリップ発生の有無、コイル巻き取
り時の端部ずれ発生の有無、脱落固形潤滑剤による塗膜
表面の押し込み欠陥の発生の有無について、調査した結
果を表6に示す。
【0047】
【表6】
【0048】表6に示すように、固形潤滑剤添加量が3
質量%を超えるとロールスリップとコイル巻きずれが発
生して製造が不安定となる。また、固形潤滑剤粒径が塗
膜厚みの1.9倍を超えると、固形潤滑剤の脱落が生
じ、ロールに付着した固形潤滑剤により塗膜表面に押し
込み欠陥が発生して良好な表面性状の塗装鋼板を得るこ
とができない。
【0049】表5の裏面側塗膜のみにPTFE固形潤滑
剤を添加した塗装鋼板について、固形潤滑剤添加量によ
る光沢度の低下の度合いを調査した。図15に示すよう
に、固形潤滑剤添加量が3質量%以下のものは、65グ
ロス(JIS−Z−8741規定の入射角60度、反射
角60度のときの光沢度)以上の光沢度を保持すること
ができるが、試験番号10の固形潤滑剤添加量が3質量
%を超えるものは、光沢度が65グロス未満に低下して
良好な光沢を保持することができない。
【0050】表5の裏面側塗膜のみにPTFE固形潤滑
剤を添加した塗装鋼板について、試験番号が同じ塗装鋼
板を用いて、表面塗膜側と裏面塗膜側を25×50cm
角にカットしたものを重ね合わせて、2.5kNの荷重
を1時間加えた後に、除荷してから1時間経過したとき
のプレッシャーマークの残存を調査した。図16に示す
ように、固形潤滑剤添加量が3質量%以下のものは、荷
重を除荷後1時間経過すると、プレッシャーマークが自
然に消滅したが、試験番号10の固形潤滑剤添加量が3
質量%を超えるものはプレッシャーマークが残存し、高
光沢の塗装鋼板に要求される耐プレッシャーマーク性を
維持することができない。
【0051】表5に示す裏面側塗膜のPTFE固形潤滑
剤の添加量を変化させた塗装鋼板について、円形ブラン
クを用いて、固形潤滑剤添加塗膜である裏面塗膜をダイ
側にして、プレス油無しでの条件下で、円筒絞り(パン
チ径;φ40mm、パンチ肩半径;5mm、ダイ肩半径
5mm、しわ押え力;10kN)の限界絞り比(加工可
能な最大ブランク径÷パンチ径)試験による絞り加工性
を調査した。図17に示すように、本発明にしたがった
塗装鋼板は、従来の固形潤滑剤未添加および固形潤滑剤
添加量が0.5質量%未満の塗装鋼板に比べ、限界絞り
比が2.3以上と高いレベルにあり、優れた絞り加工性
を得ることができる。
【0052】表5に示す裏面側塗膜のPTFE固形潤滑
剤の添加量を変化させた塗装鋼板について、円形ブラン
クを用いて、固形潤滑剤添加塗膜である裏面塗膜をパン
チ側にして、プレス油無しでの条件下で、ロックビード
付きのダイおよびブランクホルダー(パンチ径;φ40
mm、パンチ肩半径;20mm、ダイ肩半径3mm、し
わ押え力;100kN)を用いて、純粋球頭張出し加工
を行い、亀裂、破断の発生しない加工高さから張出し加
工性を調査した。図18に示すように、本発明にしたが
った塗装鋼板は、従来の固形潤滑剤未添加および固形潤
滑剤添加量が0.5質量%未満の塗装鋼板に比べ、張出
し高さが15mm以上と高いレベルにあり、優れた張出
し加工性を得ることができる。
【0053】表5に示す裏面塗膜の乾燥厚みの1.1〜
1.9倍になる粒径のPTFE固形潤滑剤を添加した塗
装鋼板について、円形ブランクを用いて、固形潤滑剤添
加塗膜である裏面塗膜をダイ側にして、プレス油無しで
の条件下で、円筒絞り(パンチ径;φ40mm、パンチ
肩半径;5mm、ダイ肩半径5mm、しわ押え力;10
kN)の限界絞り比(加工可能な最大ブランク径÷パン
チ径)試験による絞り加工性を調査した。図19に示す
ように、比較例と比べて、本発明にしたがった塗装鋼板
は、型かじりや固形潤滑剤の脱落がなく、限界絞り比が
2.3以上と高いレベルにあり、優れた絞り加工性を得
ることができる。
【0054】表5に示す裏面塗膜の乾燥厚みの1.1〜
1.9倍になる粒径のPTFE固形潤滑剤を添加した塗
装鋼板について、円形ブランクを用いて、固形潤滑剤添
加塗膜である裏面塗膜をパンチ側にして、プレス油無し
での条件下で、ロックビード付きのダイおよびブランク
ホルダー(パンチ径;φ40mm、パンチ肩半径;20
mm、ダイ肩半径3mm、しわ押え力;100kN)を
用いて、純粋球頭張出し加工を行い、亀裂、破断の発生
しない加工高さから張出し加工性を調査した。図20に
示すように、比較例と比べて、本発明にしたがった塗装
鋼板は、型かじりや固形潤滑剤の脱落はまったく認めら
れず、張出し高さが15mm以上と高いレベルにあり、
優れた張出し加工性を得ることができる。
【0055】以上に示したように、本発明の範囲を外れ
る比較例では、製造時における固形潤滑剤添加によるロ
ールスリップやコイル巻きずれおよび脱落固形潤滑剤の
ロール付着による塗膜表面の押し込み傷などの防止、プ
レス加工における高絞り加工性や高張出し加工性、型か
じりの防止、固形潤滑剤脱落による打痕の防止、あるい
は高光沢の塗装鋼板として要求される65グロス(JI
S−Z−8741規定の入射角60度、反射角60度の
ときの光沢度)以上の光沢度や耐プレッシャーマーク性
などの性能の保持について、すべてが満足できる塗装鋼
板を得ることができなかった。これに対して、本発明に
したがった塗装鋼板は、塗装鋼板の基本特性として必要
とされる高光沢度や耐プレッシャーマーク性を損なうこ
とがなく、プレス加工性にも優れており、型かじりや固
形潤滑剤脱落による打痕の発生もないなど、塗装鋼板に
要求されるすべての条件を満たしており、きわめて優れ
た特性を有する塗装鋼板であることが判る。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、塗装鋼板
の表面側の最上層の塗膜と裏面側の塗膜の両方、もしく
は加工される条件によっては、表面側の最上層の塗膜の
み、あるいは裏面側の塗膜のみに、塗膜の乾燥膜厚の
1.1〜1.9倍である固形潤滑剤を0.5〜3質量%
含有させることにより、加工前の塗装鋼板に要求される
光沢度と耐プレッシャーマーク性を維持したままで高潤
滑の塗膜を形成することできるため、従来の塗装鋼板に
比較して、プレス加工における耐型かじり性や絞り加工
性および張出し加工性が大幅に優れる塗装鋼板を得るこ
とができる。したがって、過酷な加工が施される蛍光灯
器具、電子レンジ、洗濯機など広範な分野で使用されて
いる塗装鋼板に、本発明の塗装鋼板を使用することがで
き、その特性を有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1と比較例の光沢度の測定結
果を示す図
【図2】 本発明の実施例1と比較例のプレッシャーマ
ークの調査結果を示す図
【図3】 本発明の実施例1と比較例のPTFE固形潤
滑剤添加量と限界絞りとの関係の調査結果を示す図
【図4】 本発明の実施例1と比較例のPE固形潤滑剤
添加量と限界絞り比との関係の調査結果を示す図
【図5】 本発明の実施例1と比較例のPTFE固形潤
滑剤添加量と張出し高さとの関係の調査結果を示す図
【図6】 本発明の実施例1と比較例のPE固形潤滑剤
添加量と張出し高さとの関係の調査結果を示す図
【図7】 本発明の実施例1と比較例の固形潤滑剤粒径
と限界絞り比との関係の調査結果を示す図
【図8】 本発明の実施例1と比較例の固形潤滑剤粒径
と張出し高さとの関係の調査結果を示す図
【図9】 本発明の実施例2と比較例の光沢度の測定結
果を示す図
【図10】 本発明の実施例2と比較例のプレッシャー
マークの調査結果を示す図
【図11】 本発明の実施例2と比較例の固形潤滑剤添
加量と限界絞りとの関係の調査結果を示す図
【図12】 本発明の実施例2と比較例の固形潤滑剤添
加量と張出し高さとの関係の調査結果を示す図
【図13】 本発明の実施例2と比較例の固形潤滑剤粒
径と限界絞り比との関係の調査結果を示す図
【図14】 本発明の実施例2と比較例の固形潤滑剤粒
径と張出し高さとの関係の調査結果を示す図
【図15】 本発明の実施例3と比較例の光沢度の測定
結果を示す図
【図16】 本発明の実施例3と比較例のプレッシャー
マークの調査結果を示す図
【図17】 本発明の実施例3と比較例の固形潤滑剤添
加量と限界絞りとの関係の調査結果を示す図
【図18】 本発明の実施例3と比較例の固形潤滑剤添
加量と張出し高さとの関係の調査結果を示す図
【図19】 本発明の実施例3と比較例の固形潤滑剤粒
径と限界絞り比との関係の調査結果を示す図
【図20】 本発明の実施例3と比較例の固形潤滑剤粒
径と張出し高さとの関係の調査結果を示す図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっき鋼板をベースにした塗装鋼板の表
    面側の最上層の塗膜および裏面側の塗膜に、平均粒径が
    塗膜の乾燥膜厚の1.1〜1.9倍である固形潤滑剤を
    0.5〜3質量%含有し、乾燥後の塗膜が65グロス以
    上(JIS−Z−8741規定の入射角60度、反射角
    60度のときの光沢度)の高光沢度と耐プレッシャーマ
    ーク性を有することを特徴とするプレス加工性に優れた
    塗装鋼板。
  2. 【請求項2】 めっき鋼板をベースにした塗装鋼板の表
    面側の最上層の塗膜のみに、平均粒径が塗膜の乾燥膜厚
    の1.1〜1.9倍である固形潤滑剤を0.5〜3質量
    %含有し、乾燥後の塗膜が65グロス以上(JIS−Z
    −8741規定の入射角60度、反射角60度のときの
    光沢度)の高光沢度と耐プレッシャーマーク性を有する
    ことを特徴とするプレス加工性に優れた塗装鋼板。
  3. 【請求項3】 めっき鋼板をベースにした塗装鋼板の裏
    面側の塗膜のみに、平均粒径が塗膜の乾燥膜厚の1.1
    〜1.9倍である固形潤滑剤を0.5〜3質量%含有
    し、乾燥後の塗膜が65グロス以上(JIS−Z−87
    41規定の入射角60度、反射角60度のときの光沢
    度)の高光沢度と耐プレッシャーマーク性を有すること
    を特徴とするプレス加工性に優れた塗装鋼板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8315834B2 (en) 2003-12-17 2012-11-20 Siemens Energy, Inc. System and method for measuring coating thickness
JP2016083794A (ja) * 2014-10-23 2016-05-19 三菱アルミニウム株式会社 樹脂被覆アルミニウム板及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8315834B2 (en) 2003-12-17 2012-11-20 Siemens Energy, Inc. System and method for measuring coating thickness
JP2016083794A (ja) * 2014-10-23 2016-05-19 三菱アルミニウム株式会社 樹脂被覆アルミニウム板及びその製造方法

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