JPH11276000A - 搾乳設備 - Google Patents

搾乳設備

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JPH11276000A
JPH11276000A JP10081264A JP8126498A JPH11276000A JP H11276000 A JPH11276000 A JP H11276000A JP 10081264 A JP10081264 A JP 10081264A JP 8126498 A JP8126498 A JP 8126498A JP H11276000 A JPH11276000 A JP H11276000A
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milking
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河端  真一
Masahiko Hayashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少ない台数の装着手段で効率よく搾乳手段を
操作できるようにして、コストパフォーマンスに優れた
搾乳設備を提供する。 【解決手段】 被搾乳動物が乗って位置する搾乳区画7
の複数が縦列状態で備えられ、搾乳区画7夫々に対し
て、被搾乳動物の乳頭に装着されて搾乳する搾乳手段A
aが、搾乳区画7に位置する被搾乳動物の乳頭に装着さ
れる装着位置と、搾乳区画7の側方の退避位置とに位置
変更操作自在に設けられ、連係状態と離脱状態とに切り
換え自在な連係手段により搾乳手段Aaに連係されて、
搾乳手段Aaを装着位置に位置決めする装着手段Abが
設けられた搾乳設備において、複数の搾乳区画7が、縦
列状態で所定の循環移動軌跡に沿って循環移動駆動さ
れ、搾乳手段Aaが搾乳区画7と一体的に移動するよう
に設けられ、装着手段Abが循環移動軌跡の一部に対応
させて地上側に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被搾乳動物が乗っ
て位置する搾乳区画の複数が縦列状態で備えられ、前記
搾乳区画夫々に対して、被搾乳動物の乳頭に装着されて
搾乳する搾乳手段が、前記搾乳区画に位置する被搾乳動
物の乳頭に装着される装着位置と、前記搾乳区画の側方
の退避位置とに位置変更操作自在に設けられ、連係状態
と離脱状態とに切り換え自在な連係手段により前記搾乳
手段に連係されて、前記搾乳手段を前記装着位置に位置
決めする装着手段が設けられた搾乳設備に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる搾乳設備において、従来は、複数
の搾乳区画を直線状の縦列状態に並べて設け、装着手段
を、各搾乳区画に対応して搾乳手段を操作するための操
作位置に位置させられる状態で、複数の搾乳区画が並ん
だ列方向に移動操作されるように設けていた。そして、
装着手段が、各操作位置において、連係手段によって搾
乳手段に連係されて、その搾乳手段を装着位置に位置決
めすべく操作するように構成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
搾乳設備では、装着手段が搾乳手段を操作するために移
動する距離が長くなるため、複数の搾乳手段を操作する
効率が悪く、搾乳処理能力を向上させる上で限界があっ
た。複数の搾乳手段の操作効率の低下は、搾乳区画の設
置数が多くなるほど顕著になる。ちなみに、搾乳手段の
操作効率の低下を抑制するために、縦列状態に並んだ複
数の搾乳区画を複数の区画に区分して、各区画毎に、装
着手段を列方向に移動操作されるように設けて、各区画
の装着手段で各区画の搾乳手段を操作するように構成す
る場合が想定される。しかしながら、装着手段の設置台
数を多くするほど、搾乳手段の操作効率が向上するもの
の、コストアップにつながることになる。
【0004】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、少ない台数の装着手段で効率よ
く搾乳手段を操作できるようにして、コストパフォーマ
ンスに優れた搾乳設備を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、複数の搾乳区画が、縦列状態で所定の循環
移動軌跡に沿って循環移動駆動されると、各搾乳区画の
搾乳手段は搾乳区画と一体的に循環移動して、順次、循
環移動軌跡の一部に対応させて地上側に設けられた装着
手段における搾乳手段を操作するための操作位置に位置
する。そして、装着手段は、その操作位置に移動してく
る搾乳手段に、順次、連係手段によって連係されてその
搾乳手段を装着位置に位置決め操作する。従って、少な
い台数の装着手段で多数の搾乳手段を効率よく操作する
ことができるようになり、低価格でしかも搾乳処理能力
が高くてコストパフォーマンスに優れた搾乳設備を提供
することができるようになった。
【0006】請求項2に記載の特徴構成によれば、搾乳
区画は、被搾乳動物が乗降自在な速度で連続的に循環移
動駆動されるので、搾乳区画に対する被搾乳動物の乗降
を効率よく行わせることができる。ちなみに、被搾乳動
物を搾乳区画に乗降させるときに、搾乳区画の循環移動
を一時的に停止させる構成が想定されるが、この構成で
は、搾乳区画に対する被搾乳動物の乗降効率が低下する
とともに、既に搾乳区画に乗っている被搾乳動物にとっ
ては、搾乳区画が停止したり移動したりすることになる
ので、被搾乳動物にストレスを与える虞がある。従っ
て、請求項2に記載の特徴構成によれば、ストレスを与
えることなく被搾乳動物を搾乳区画に対して効率よく乗
降させて、搾乳処理能力を更に向上させることができる
ようになった。
【0007】請求項3に記載の特徴構成によれば、装着
手段は搾乳区画と同期して移動するので、その状態で
は、装着手段に対して搾乳手段は静止している状態とな
る。そこで、連係手段による装着手段と搾乳手段との連
係操作、及び、装着手段による搾乳手段の位置決め操作
を、速やかに且つ確実に行わせることができる。しか
も、装着手段と搾乳手段とを連係させるための構成、及
び、搾乳手段を位置決めするための構成を簡略化するこ
とができる。ちなみに、装着手段を地上側に固定的に設
置して、その装着手段を、移動している搾乳手段に連係
手段によって連係させたり、移動している搾乳手段に連
係された状態で搾乳手段を位置決めするように構成する
場合が想定される。しかしながら、この場合は、装着手
段と搾乳手段とを連係させるための構成、及び、搾乳手
段を位置決めするための構成が複雑になり、却ってコス
トアップにつながる。従って、請求項3に記載の特徴構
成によれば、本発明を実施するためのコストを低減する
ことができる。
【0008】請求項4に記載の特徴構成によれば、複数
の搾乳区画が、回転駆動される搾乳台上にその回転軸芯
周りに沿って並置されている。つまり、搾乳台を回転駆
動するように設けるとともに、その搾乳台上に回転軸芯
周りに沿って複数の搾乳区画を並置するだけの簡単な構
成で、複数の搾乳区画を縦列状態で所定の循環移動軌跡
に沿って循環移動駆動するように設けることができる。
従って、請求項4に記載の特徴構成によれば、本発明を
実施するためのコストを低減することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明に
係る搾乳設備を被搾乳動物としての乳牛に適用した場合
の実施の形態について説明する。図1に、本発明の搾乳
設備を設置した牛舎のレイアウトの一部が示されてい
る。牛から自動的に搾乳する自動搾乳装置Aを設けた搾
乳場Z1、牛を居住エリア(図示せず)から搾乳場Z1
に導く入場用通路Z2、及び、搾乳が終了した牛を餌場
(図示せず)に導く退場用通路Z3を設けてある。
【0010】図1に示すように、搾乳設備は、牛が乗っ
て位置する搾乳区画としての搾乳室7の複数を搾乳場Z
1に縦列状態で備え、搾乳室7夫々に対して、牛の乳頭
に装着されて搾乳する搾乳手段としての搾乳器(クラス
ター)Aaを、搾乳室7に位置する牛の乳頭に装着され
る装着位置と、搾乳室7の側方の退避位置とに位置変更
操作自在に設け、連係状態と離脱状態とに切り換え自在
な連係手段としての連係装置C(図9参照)により搾乳
器Aaに連係されて、搾乳器Aaを前記装着位置に位置
合わせする装着手段としてのセンサロボットAbを設け
て構成してある。従って、自動搾乳装置Aは搾乳器Aa
とセンサロボットAbとを備えて構成してある。
【0011】本発明においては、複数の搾乳室7を、縦
列状態で所定の循環移動軌跡に沿って循環移動駆動し、
搾乳器Aaを搾乳室7と一体的に移動するように設け、
センサロボットAbを前記循環移動軌跡の一部に対応さ
せて地上側に設けてある。
【0012】リング状の搾乳台1を鉛直軸芯周り回転駆
動自在に設け、その搾乳台1の下面に取り付けた環状の
歯車体2に噛み合う状態でギア機構3を設け、そのギア
機構3を台駆動用電動モータ4で駆動することにより、
搾乳台1を回転駆動するようにしてある。内周側柵体5
を、搾乳台1の内周縁に沿って地上に立設し、外周側柵
体6を、搾乳台1の回転軌跡における一部を除いた部分
において搾乳台1の外周縁に沿って地上に立設してあ
る。搾乳台1には、それを周方向に略等間隔で複数(本
実施形態では7区画)に区画するように、径方向に沿う
仕切り用柵体8を立設してある。そして、内周側柵体
5、外周側柵体6及び仕切り用柵体8により、搾乳台1
上に、その周方向に沿って複数(本実施形態では7室)
の搾乳室7を区画形成してある。つまり、複数の搾乳室
7を、回転駆動される搾乳台1上にその回転軸芯周りに
沿って並置してある。
【0013】搾乳台1は、牛が乗降自在な速度で連続的
に回転駆動するようにし、搾乳台1が1周する間に搾乳
が確実に終了するように、搾乳台1の回転周期を設定し
てある。例えば、牛の搾乳に要する時間は平均で約5分
程度であるので、回転周期は約8分程度に設定してあ
る。
【0014】外周側柵体6の途切れた部分の両端部夫
々、及び、中央部から搾乳台1の径方向外方に延びる状
態で、通路形成用柵体9を立設して、入場用通路Z2及
び退場用通路Z3を互いに隣接させて形成するととも
に、搾乳室7に対する入口及び出口を互いに隣接させて
形成してある。尚、入場用通路Z2は、搾乳台1の回転
方向(本実施形態では右周り)に対して退場用通路Z3
よりも下手側に位置させてある。入口ゲートG1を搾乳
室7への入口に対応する地上に装備し、出口ゲートG2
を搾乳室7からの出口に対応する地上に装備してある。
更に、退場用通路Z3の出口側には、牛を前記居住エリ
アへ通じる通路(図示せず)と、前記餌場へ通じる通路
(図示せず)とに振り分ける振り分けゲートG3を装備
してある。つまり、詳細は後述するが、振り分けゲート
G3によって、搾乳室7での搾乳量が所望どおりであっ
た牛は、前記餌場へ通じる通路へ導き、搾乳室7での搾
乳量が所望の搾乳量以下であった牛は、再度搾乳するた
めに前記居住エリアへ通じる通路へ導くのである。
【0015】入口ゲートG1及び出口ゲートG2はエア
ーシリンダ等により開閉操作自在に構成されている。入
口ゲートG1は、上下軸心回りで揺動自在な扉型に構成
してある。出口ゲートG2は、上下軸心回りで揺動可能
に支承された第1扉d1と、この第1扉d1に上下軸心
回りで揺動可能に支承された第2扉d2とによる2つ折
れ構造の折れ戸に構成してある。出口ゲートG2は、そ
の閉じ作動に伴う第2扉d2の移動により、搾乳室7か
らでた牛の臀部を押して前進を促進させるように構成さ
れている〔図3参照〕。
【0016】又、各ゲートを連係動作させるために、牛
の通過や存否を検出するセンサS1,S2を装備してあ
る。全てのセンサは、投光器と受光器との対で成る光セ
ンサに構成され、光軸を遮ること、又は光軸が再開され
ることによって検出作動するものである。
【0017】入口センサS1は、閉じ状態にある入口ゲ
ートG1の遊端部に相当する箇所と、入口ゲートG1の
基端部よりも入場用通路Z2の通路手前側とに亘るよう
に斜め配置されている。出口センサS2は、閉じ状態に
ある出口ゲートG2の遊端部に相当する箇所と、出口ゲ
ートG2の基端部よりも退場用通路Z3の通路手前側と
に亘るように斜め配置されている。
【0018】次に、図2及び図3を参照して、各センサ
と各ゲートとの連係動作について説明する。図2におい
て、一点鎖線にて示すように、縦列状態で回転駆動され
る複数の搾乳室7のうち、牛を入室させるべき搾乳室7
が入口ゲートG1に対して所定の入口ゲート開き作動位
置に位置するとき(例えば、搾乳室7の先端が入口ゲー
トG1の基端部付近に位置するとき)に、入口ゲートG
1が開く。続いて、実線にて示すように、牛が入口セン
サS1を通過して搾乳室7に牛が入り、首に装着した発
信装置であるタグ(図示せず)から発信される固体情報
を搾乳台1に設置した受信装置Tが検出すると、入口ゲ
ートG1が閉じられる。そして、搾乳室7において自動
搾乳装置Aでの搾乳が開始される。牛を入室させるべき
搾乳室7が前記入口ゲート開き作動位置に位置する毎
に、順次、上述のように入口ゲートG1の開閉作動が実
行されて、牛が搾乳室7に入室する。
【0019】次に、図3において、実線にて示すよう
に、縦列状態で回転駆動される複数の搾乳室7のうち、
搾乳が終了して牛を退室させるべき搾乳室7が出口ゲー
トG2に対して所定の出口ゲート開き作動位置に位置す
るとき(例えば、搾乳室7の先端が閉じ状態にある出口
ゲートG2の遊端部付近に位置するとき)に、出口ゲー
トG2が開く。続いて、一点鎖線にて示すように、牛が
退場用通路Z3に進み、このとき、牛の通過で遮られた
出口センサS2が再び初期状態に戻ることに連係して、
折り畳まれた状態で開いている出口ゲートG2が閉じ作
動し、第2扉d2が牛の臀部を後押しして前進を促進さ
せる機能が発揮されるようにしてある。牛を退室させる
べき搾乳室7が前記出口ゲート開き作動位置に位置する
毎に、順次、上述のように出口ゲートG2の開閉作動が
実行される。
【0020】牛が退室した搾乳室7が更に回転して前記
入口ゲート開き作動位置に位置すると、上述のように入
口ゲートG1の開閉作動が実行されるようになってい
て、複数の搾乳室7に空室が生じることなく牛を入室さ
せて、効率よく搾乳できるようにしてある。
【0021】自動搾乳装置Aの構造について説明する。
図4〜図8に示すように、乳頭に装着可能な4個のティ
ートカップ50を先端に備えた腰折れアーム51を搾乳
室7の右側方(搾乳台1の回転方向に向かって搾乳台1
の径方向に沿う方向に左右方向とする)に備えて構成さ
れる搾乳器(クラスター)Aaと、搾乳室7において所
定の搾乳姿勢になった牛の4箇所の乳頭をセンシングし
てティートカップ50を夫々に対応する乳頭の真下に位
置合せするためのセンサロボットAbとを備えて構成さ
れている。
【0022】図4,図5に示すように、搾乳器Aaは、
ティートカップ50を備えた先端アーム51aと、この
先端アーム51aと搾乳室7の右側方に固着された支持
体54とに架設される基端アーム51bとから成る腰折
れリンク51と、2個の復帰用シリンダ52,53とで
構成されている。ティートカップ50は外側がゴム材で
覆われており、そのゴム材上下の突出部分に上リンク6
3aとこれより長さの短い下リンク63bとで成る不等
辺リンク機構63を介して先端アーム51aに支持する
とともに、先端アーム51aと下リンク63bとに亘っ
て昇降シリンダ64を架設してある。
【0023】図8に示すように、上リンク63a及び下
リンク63b夫々の先端部に筒体81を延設し、各リン
ク63a,63bの先端とティートカップ50とを、途
中にコイルバネ部82aを備え且つ筒体81内に位置さ
せたワイヤ82により、コイルバネ部82aが収縮側に
付勢される状態で接続して、コイルバネ部82aの付勢
力により、ティートカップ50を各リンク63a,63
bの先端に接当させて支持してある。つまり、ティート
カップ50が牛に蹴られることにより発生する応力をコ
イルバネ部82aが伸びることにより吸収して、搾乳器
AaやセンサロボットAbの故障が防止される。
【0024】基端アーム51bは、昇降機構66を介し
て平行昇降可能に支持体54に支持されており、基端シ
リンダ53も連動して昇降可能となるよう、支持体54
に立設されたバー67に上下スライド自在に嵌装してあ
る。
【0025】4個のティートカップ50は、牛の乳頭の
配列状態に合せて前側が横に広い台形状に配置されてお
り、この配置状態は基本的に固定されている。しかしな
がら、上下のリンク63a,63bと先端アーム51a
との連結部に介装されたゴムブッシュ(図示せず)、及
びティートカップ50を覆うゴム部材の弾性によって、
ティートカップ50の位置及び姿勢には融通が持たされ
ており、かつ、ティートカップ50上端の開口部が上拡
がり形状(図4参照)であることから、4個の乳頭の相
対位置が標準状態から多少ズレていてもティートカップ
50の嵌着が可能となっている。この構造は、乳頭の相
対位置が基本的に牛毎でそう大きくは違わないことによ
って可能となっている。
【0026】又、ティートカップ50が乳頭に装着され
ると、それが次のティートカップ50装着のための支持
基準体となり、その装着されたティートカップ50はあ
まり動かない方が次のカップ装着の成功率を改善できる
点で都合が良い。そこで、ティートカップ50の乳頭へ
の装着に伴って、前記のゴムブッシュによる融通を少な
くする機構(例えば、電磁マグネットを連結部に埋込ん
でおき、通電すれば上下のリンク63a,63bと先端
アーム51aとがリジッド状態になる、等)が設けてあ
り、カップ装着の確実性を強化してある。この搾乳器A
aは、先端シリンダ52と基端シリンダ53との伸縮駆
動により、搾乳室7の右側方に退避した退避位置から、
搾乳室7の左右中央に突出した搾乳位置(乳牛の下腹
部)に亘ってティートカップ50の姿勢を変えずに移動
できるようにしてある。尚、65はセンサロボットAb
連係用の被装着部である。
【0027】図6,図7に示すように、センサロボット
Abは、2個のラフセンサ55,55と1個のスキャナ
ー(ファインセンサに相当)56とを備えた先端平行四
連リンク57と、これと枠筒69下部の上下突出板69
a,69bとに亘る基端平行四連リンク58と、第1及
び第2シリンダ60,61等から構成されている。枠筒
69は、モータ70aとネジ軸70bとで成る上下移動
機構70によって昇降移動可能に支柱59に嵌装される
とともに、その支柱59は、一対の移動用レール62上
を転動移動可能な台車68上に支持されている。尚、下
突出板69bの延長部を、台車68に立設した支持バー
68aに上下スライド自在に嵌装して枠筒69の回り止
めを行っている。
【0028】一対の移動用レール62は、リング状の搾
乳台1の内側の地上で、入口ゲートG1に対して搾乳台
1の回転方向の下手側の近くの箇所において、搾乳台1
の回転軌跡の一部に相当する区間に対応させて、その回
転軌跡に沿って敷設されている。図中の83は、台車6
8に回動自在に支持された駆動輪84を回動駆動して、
台車68を往復移動操作する、換言すれば、センサロボ
ットAbを往復移動操作するロボット移動操作用モータ
である。ロボット移動操作用モータ83は、台車68を
搾乳台1の回転方向と同方向に前進移動させるときは、
台車68が搾乳台1と同期する状態で移動し、且つ、台
車68を搾乳台1の回転方向とは反対方向に後進移動さ
せるときは、台車68が前進移動よりも速い速度で移動
するように作動されるように構成されている。従って、
ロボット移動操作用モータ83は、搾乳台1の回転軌跡
の一部に対応する区間において、センサロボットAbを
搾乳台1の移動方向と同方向側へは搾乳台1と同期させ
る状態で前記回転軌跡に沿って往復移動操作する同期移
動操作手段として機能する。
【0029】第1シリンダ60の伸縮動によって基端平
行四連リンク58を枠筒69に対して左右移動可能であ
るとともに、第2シリンダ61の伸縮動によって先端平
行四連リンク57を基端平行四連リンク58に対して左
右移動可能であり、図7に示すように各センサ55,5
6の台車68に対する姿勢を変えずに、搾乳室7の右横
に退避した退避位置から、搾乳室7の左右中央に突出し
た搾乳位置(乳牛の下腹部)に亘って横移動可能であ
る。ラフセンサ55,55は位置固定であるが、スキャ
ナー56は、上アーム56aと下アーム56bとで成る
四連リンク、及び下アーム56bに作用するモータ機構
71とにより、上下移動可能に先端平行四連リンク57
に支持されるとともに、電動モータ等によって受台56
cに対して上下軸心回りで回転可能に構成されている。
尚、72は搾乳器Aa連係用の装着部である。
【0030】ここで、搾乳器AaとセンサロボットAb
とを連係状態と離脱状態とに切り換え自在に連係する連
係手段としての連係装置Cについて説明する。図9に示
すように、連係装置Cは、搾乳器Aa側に設けた被装着
部65と、センサロボットAb側に設けた装着部72を
備えて構成されている。被装着部65は、一対の引掛け
部65a,65aと一対の突起ガイド65b,65bと
を備えて構成され、装着部72は、腰折れリンク73で
相対連結された一対の係合片72a,72aを枢支可能
に垂設するとともに、ソレノイド74で出退操作可能な
ロッド75の下端を腰折れリンク73の中央リンク片7
3aに連結して構成されている。係合を解除するには、
ソレノイド74を伸長動させれば良い。従って、図9
(イ)に示すように、装着部72と被装着部65とが横
方向で位置合せされた状態で、センサロボットAb全体
を下降移動すると、係合片72aが突起ガイド65bに
誘導され、図9(ロ)に示すように、2箇所において係
合片72a先端と引掛け部65aとが係合し、搾乳器A
aとセンサロボットAbとが合体するのである。
【0031】次に、自動搾乳装置Aの作用を、図10〜
図15を参照して説明する。先ず、センサロボットAb
が、移動用レール62における搾乳台1の回転方向とは
反対側端部に移動して、搾乳室7の内側方において、搾
乳器Aaの位置よりも高い位置に位置する状態の待機状
態で待機している状態で、操作対象の搾乳室7の搾乳器
Aaが所定の基準位置(例えば、センサロボットAbと
横並び状態となる位置)に移動してくると、センサロボ
ットAbを搾乳台1と同期状態で前進移動操作し、続い
て、餌箱36をその牛に適合した量後退させて所定の搾
乳姿勢に操作する。このとき、餌箱36の後退移動終了
に伴って、センサロボットAbが左横に移動し、かつ、
下方移動することによってセンサロボットAbが搾乳器
Aaに合体する(図11参照)。
【0032】合体された自動搾乳装置Aは、センサロボ
ットAbの第1及び第2シリンダ60,61を駆動して
の概略の横移動でティートカップ50を牛の下腹部に移
動し、それから、ラフセンサ55,55を用いて第4乳
頭T4(リファレンスティート)を検出し、各々のティ
ートカップ50を対応する乳頭の下方となるように第1
及び第2シリンダ60,61を駆動制御して(搾乳器A
aの2個のシリンダ52,53は追従移動する)概略の
位置合せを行う。次に、モータ機構71を駆動してスキ
ャナー56を持上げ、上下方向でも乳頭の間に位置さ
せ、かつ、駆動回転させながら4箇所の乳頭位置センシ
ングを行う(図12,図13参照)。
【0033】スキャナーによる精密センシング(乳頭位
置計測)が終了し、各ティートカップ50が各乳頭の真
下に位置合せされると、先ず第1乳頭Te1のティート
カップ50の装着トライが開始され(図14)、それか
ら第2,第3、及び第4乳頭Te2,Te3,Te4の
装着が行われる。4個のティートカップ50の乳頭への
装着が完了すると、装着部72と被装着部65との係合
が解かれてセンサロボットAbが少し持上がり、センサ
ロボットAbは退避位置に戻り、更に、前進移動よりも
速い速度で後進移動して、前記待機状態に戻り、その待
機状態で、次の操作対象の搾乳室7の搾乳器Aaが前記
基準位置にまで移動してくるまで待機する。
【0034】センサロボットAbが退避位置に戻ると、
昇降機構66が上昇駆動されるとともに、昇降シリンダ
64が短縮駆動されてティートカップ50を基軸として
搾乳器Aaが持上がり、ティートカップ50の姿勢を乳
頭に適した状態に矯正する(図15)。それから、搾乳
が開始されるのである。
【0035】つまり、図14に示されるようにティート
カップ50は下方位置では乳頭への嵌まり易さを優先し
て、ほぼ垂直に起立した姿勢となっているが、不等辺リ
ンク機構63での上昇移動が揺動上昇と似た状態となっ
てやや後傾姿勢になり、乳頭を少し捩じる状態となるの
で、搾乳器Aa本体の持上げにより、ティートカップ5
0を後傾姿勢からほぼ垂直な起立姿勢に戻すように構成
されている。又、先端が少し前に寄る乳頭の後傾姿勢に
合せてティートカップ50の下方位置での姿勢を設定
し、上昇による顕著な後傾姿勢を元の僅かな後傾姿勢に
戻すように設定すればより好都合である。搾乳器Aa本
体を後から持上げ移動させるのは、ティートカップ50
の装着完了に伴って、合体しているセンサロボットAb
を側方に逃がし移動させるために必要な上下空間を確保
する点でも意味がある。
【0036】スキャナー56によるセンシング(乳頭位
置計測)について説明する。スキャナー56は送信及び
受信機能の双方を備え、送信した超音波の反射波を受信
することで物体の存在と大きさ及び位置を計測するもの
であり、図13に示すように、そのスキャナー56を4
個の乳頭のほぼ中央位置において回転させることで、4
個の乳頭の位置計測を行う。具体的には、図21に示す
ように、牛の後脚Le、藁クズSt、乳頭Te、乳房U
dが計測対象域に存在しているとする。そして、図23
に示すように、反射波の受信によるスキャナー56と物
体との距離Diとその基準位置からの角度Anとが順次
記録されるのであるが、反射波が来ないとき(データが
無いとき)には0(零)が検出されるようになっている
とする。
【0037】スキャナー56の回転が始まり、先ず後脚
Leの存在及びその距離lL1〜lLnと、角度θL1〜θLn
が検出される。次に、藁クズの存在及びその距離lS1
Snと、角度θS1〜θSnが検出され、それから、乳頭T
eの存在及びその距離lT1〜lTnと、角度θT1〜θTn
乳房Ud存在及びその距離lU1〜lUnと、角度θU1〜θ
Unが順次検出される。又、予め測定された牛毎の乳頭位
置データから、おおよその乳頭存在エリアであるx0,x1
・y0,y1 で囲まれた四角形のウィンドウWiが定めてあ
り、このウィンドウWi内に物体が存在するか否かと、
乳頭としての太さ及びスキャナーからの距離が適切であ
るかどうかで総合的に判断する。
【0038】すなわち、図22に示すアルゴリズムのよ
うに、検出された距離と角度のデータの下記〔数1〕に
より算術平均を各物体毎に求め(ステップ#a)、
【0039】
【数1】算術平均:lAv=l1 +…ln /n,θAV=θ
1 +…θn /n
【0040】次いで、その求められた値が所定範囲にあ
るか否か?、及びその物体が所定のウィンドウWi内に
存在するか否か?を比較し(ステップ#b)、双方の条
件が共に満足すれば乳頭Teであると見なし、いずれか
一方でも満足しないと乳頭Te以外のものであると見な
すように制御されるのである。尚、図13に示すよう
に、平面図で右後のものが第1乳頭Te1 であり、そこ
から時計回り方向に順次、第2〜第4乳頭Te2 〜Te
4 に設定されている。ラフセンサ55で検出されるの
は、右前の第4乳頭Te4 である。
【0041】次に、図16に基づいて、搾乳設備の制御
構成について説明する。搾乳設備全体の制御を司る主制
御装置10には、入口センサS1、出口センサS2、搾
乳台1の回転位置を検出する位置センサ11、及び、受
信装置T夫々の検出情報が入力され、それらの入力情報
に基づいて、台駆動用モータ4、入口ゲートG1、出口
ゲートG2、餌箱36、センサロボットAb及びロボッ
ト移動操作用モータ83夫々の作動を制御する。尚、位
置センサ11は、各搾乳室7の搾乳器Aaが前記基準位
置に位置すること、各搾乳室7が前記入口ゲート開き作
動位置に位置すること、及び、各搾乳室7が前記出口ゲ
ート開き作動位置に位置することを検出するように構成
されている。又、各搾乳器Aaにはそれを制御する搾乳
器制御装置12を備えさせてあり、各搾乳器制御装置1
2と主制御装置10との間では、主制御装置側の通信装
置13及び搾乳器側の通信装置14を介して、制御情報
を無線通信するように構成されている。
【0042】次に、搾乳室7に牛が入ってから出るまで
の自動搾乳装置Aの作動全体のアルゴリズム、つまり、
制御装置10,12の制御手順を図17〜図20を用い
て説明する。先ず、入口ゲートG1を開け(ステップ#
1)、入口センサS1による牛の通過完了か否かでもっ
て牛が搾乳室7に入ったか否かを検出し(ステップ#
2)、通過すれば入口ゲートG1を閉じる(ステップ#
3)。搾乳室7で受信装置Tがタグから発信される固体
情報を受信して検出作動すると(ステップ#4)、その
牛が前回の搾乳時間から設定時間(4時間)以上経過し
ているか否かが判断され、設定時間経過していなけれ
ば、搾乳を実行しないで、ステップ#28に移行し、振
り分けゲートG3を前記居住エリア側へ切り換え牛を前
記居住エリアに戻す(ステップ#48)。設定時間以上
経過している場合には、予め入力されているその牛の情
報のうちの体格データ等が出力され(ステップ#5)、
餌箱36がその牛に見合った距離で後退操作される(ス
テップ#6)。この場合、牛の首に巻回装備された首輪
状のタグ(図示せず)を大きめの輪として、重い発信装
置部分が必ず下にくるように構成しておけば、受信装置
Tによる検出ができない事態を避けられるようになる。
【0043】餌箱36が後退して牛が搾乳姿勢になる
と、センサロボットAbが搾乳器Aaに合体するべく移
動作動し(ステップ#7)、合体が完了する(ステップ
#8)と、予め入力されているその牛の情報のうちの乳
頭位置データが出力され(ステップ#9)、その予備デ
ータに基づいて合体した自動搾乳装置Aが牛の下腹部に
移動する(ステップ#10)。それから、ティートカッ
プ50の装着作動が始まるのであるが、ここで、 R : 一連の装着作動のトライ回数(最高5回) N : 乳頭の番号(1〜4) Sc: スキャナーのセンシングトライ回数(最高2
回) Tc: ティートカップ上昇移動(キャッチアップ)の
トライ回数(最高2回) と定義する。
【0044】先ず、R=0,N=1にセットされ(ステ
ップ#11)、そして、スキャナー56による計測初期
位置ではSc=0にセットされた状態(ステップ#1
2)で、ラフセンサ55による第4乳頭(リファレンス
ティート)の検出作動が行われる(ステップ#13)。
第4乳頭が検出されると(ステップ#14)、前回の装
着成功時の乳頭位置データがあれば(ステップ#1
5)、そのデータのみに基づいてティートカップ50の
精密な位置合せ移動が行われ(ステップ#16)、それ
からキャッチアップ作動して(ステップ#17)、ティ
ートカップ50の乳頭装着に伴うセンサ(図示せず)の
乳頭検出作動に基づき、装着成功か否かの判断を行う
(ステップ#18)。
【0045】装着成功(センサ作動)すれば、次の乳頭
(第2〜4乳頭)のキャッチアップトライ(ステップ#
19)へと移行し、装着が失敗に終わると初めてスキャ
ナー56による乳頭検出作動(ステップ#20)へと移
行する。4個のティートカップ50の乳頭装着が終了す
る(ステップ#21)と、センサロボットAbと搾乳器
Aaとの合体が解除され(ステップ#22)、搾乳器A
aによる搾乳が開始される(ステップ#23)。
【0046】搾乳が進行して、分当たりの搾乳量(ト−
タル量)が 0.2l/minを下回ると(ステップ#24)、
ティートカップ50の装着が解除されるとともに搾乳器
Aaが退避移動し(ステップ#25)、その時点でその
牛の全搾乳量が予測乳量(過去のデータ等に基づいて予
め予測できている)の8割以上か、それ未満かを判断し
(ステップ#26)、8割以上あれば、振り分けゲート
G3を餌場側に切換え(ステップ#27)、牛を前記餌
場に移動させ、満たない場合は振り分けG3を前記居住
エリア側へ切換え(ステップ#28)、もう一度搾乳を
行うべく牛を居住エリアに戻す。
【0047】一方、ステップ#18での乳頭装着失敗後
に伴うスキャナー56の乳頭検出作動(ステップ#2
0)により、4個のティートカップ50の位置計測が行
われ(ステップ#29)、計測が終了すればTc=0に
設定された状態(ステップ#30)で、ラフセンサ55
で第4乳頭の位置検出を連続して行うことで牛が動いて
いるか否かを検出する(ステップ#31)。つまり、第
4乳頭の位置が変化すれば牛が動いており、変化しなけ
れば静止していることが判断でき(ステップ#32)、
動いておれば静止するまで待つ。このとき、所定時間が
経過すれば牛の動きをカット(動いていないと見なすこ
と)するようにしても良い。
【0048】そして、静止しておれば第2乳頭Te2 と
第3乳頭Te3 との前後間隔L1 、及び、第1乳頭Te
1 と第3乳頭Te3 との斜め間隔L2 とを算出し(図1
3参照)、かつ、これらの値と予め設定(標準範囲の最
低値)された前後間隔L10と斜め間隔L20とを比較し
(ステップ#33)、測定値が小であれば通常の装着順
序(ステップ#34)が、大であれば異なる装着順序
〔第3乳頭Te3 に対応するティートカップ50の装着
自由度が高い第3乳頭Te3 から始める〕(ステップ#
35)が夫々行われる。
【0049】次いで、その選択された順序に基づいてテ
ィートカップ50がキャッチアップ作動(ステップ#3
6)し、装着の成否を判断し(ステップ#37)、成功
すれば次の乳頭(第2〜4乳頭)のキャッチアップトラ
イ(ステップ#38)へと移行する。4箇所全ての装着
が済んだか否か判断し(ステップ#39)、装着成功で
あれば、センサロボットAbと搾乳器Aaが合体するス
テップ#22に合流する。
【0050】ステップ#37で否となると、再びキャッ
チアップトライを行い(ステップ#40)、そのトライ
回数の判断を行い(ステップ#41)、2回未満であれ
ばステップ#32に戻り、2回以上でも未装着であれ
ば、ラフセンサ55の機能により、その時点で牛が動い
ているか否かを判断する(ステップ#42)。その結
果、牛が動いておればその状態において2回以下のキャ
ッチアップ作動に1分以上費やしているか否かを検出し
(ステップ#43)、1分に達すると牛が動き過ぎてこ
のままでは無理であると見なし、スキャナー56による
センシング回数の1回増しを行い(ステップ#44)、
その回数が2回以下かどうかを判断し(ステップ#4
5)、2回以下であればもう一度ステップ#20に戻っ
てスキャナー56のセンシングからやり直す。
【0051】センシング回数が3回目であれば、ラフセ
ンサ55による第4乳頭Te4 検出から始まるセンシン
グ全体のトライ回数の1回増しを行い(ステップ#4
6)、その回数が5回以下かどうかを判断し(ステップ
#47)、5回以下であればステップ#13に戻ってラ
フセンサ55のセンシング作動からやり直し、6回目で
あれば装着失敗と見なし、ステップ#28に移行し、牛
を居住エリアに戻すようにする。
【0052】自動搾乳装置Aは、ティートカップ50の
一連の装着作動が自動的に行われる自動装着モードと、
その一連の装着作動を人為操作で行う人為操作モードと
を切換え可能に構成され、人為操作モードに切換える
と、搾乳器Aaの移動、及びティートカップ50の乳頭
Te1 〜4 への持上げ移動等は全て手動で行うことにな
る。
【0053】主制御装置10には、スキャナー56によ
る乳頭位置計測情報を更新しながら記憶する制御プログ
ラムが備えられ、図18におけるステップ#16での
「前回での成功データ」が取り込まれているのである。
つまり、成功データの有無に基づいてステップ#15の
判断がされるのであり、ティートカップ50の装着成功
時におけるスキャナー56による乳頭位置計測が行われ
る毎に、その最新成功データのみが記憶されるのであ
る。「手動モード」にて、人為操作でティートカップ5
0を乳頭に嵌め込まれた場合でも、それは装着成功と見
なしてその成功データが取り込まれるようにしておけば
好都合である。
【0054】〔別実施形態〕 (イ) 複数の搾乳室7を縦列状態で所定の循環移動軌
跡に沿って循環移動駆動するための具体構成は、上記の
実施形態において例示した構成に限定されるものではな
い。例えば、各搾乳室7を地上側に対して移動操作自在
に構成して、そのような搾乳室7の複数を縦列状態で無
端状に連結して、その連結状態で循環駆動するように構
成してもよい。搾乳室7を地上側に対して移動操作自在
にするための具体構成としては、例えば、搾乳室7に遊
転車輪を設ける構成を採用することができる。そして、
複数の搾乳室7のうちの1つに対して、遊転車輪を回転
駆動するためのアクチュエータを設けて、そのアクチュ
エータを設けた搾乳室7によって、他の搾乳室7を牽引
するように構成することができる。この場合、循環移動
軌跡としては、円に限定されるものではなく、楕円を含
む種々の軌跡を適用することができる。
【0055】(ロ) 上記の実施形態においては、地上
側に設置した内周側柵体5及び外周側柵体6を用いて、
搾乳台1上に複数の搾乳室7を区画するように構成する
場合について例示した。これに代えて、搾乳室7を区画
するための柵等を全て搾乳台1上に設ける構成を採用す
ることができる。但し、この場合は、入口ゲートG1及
び出口ゲートG2は、複数の搾乳室7夫々に設けること
になる。
【0056】(ハ) センサロボットAbを地上側に固
定的に設置して、そのセンサロボットAbを連係装置C
にて搾乳器Aaに連係させて、その搾乳器Aaを装着位
置に位置決めする間は、搾乳台1の回転駆動を停止させ
るようにしてもよい。
【0057】(ニ) センサロボットAbを、搾乳室7
の循環移動軌跡における複数カ所において、その循環移
動軌跡の一部に対応させて設け、前記複数カ所の夫々
に、搾乳室7に対する被搾乳動物の乗降部を設けてもよ
い。この場合、搾乳室7の循環移動軌跡を複数の区画に
区分して、各区画毎に、搾乳室7に対して被搾乳動物を
乗降させて搾乳処理を行うことができるので、搾乳処理
能力を一層向上させることができる。
【0058】(ホ) 上記の実施形態では、被搾乳動物
の一例として牛に適用する場合について例示したが、牛
以外の山羊やその他の動物に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の搾乳設備を設置した牛舎レイアウトの
一部を示す平面図
【図2】センサとゲートとの連係作動状態を示す作動図
【図3】センサとゲートとの連係作動状態を示す作動図
【図4】搾乳器を示す側面図
【図5】搾乳器を示す平面図
【図6】センサロボットを示す側面図
【図7】センサロボットを示す平面図
【図8】ティートカップの支持構成を示す一部切り欠き
側面図
【図9】装着部と非装着部の構造を示す一部切欠きの側
面図
【図10】搾乳器とセンサロボットとの待機状態での横
並び状態を示す平面図
【図11】センサロボットの下降による合体作動を示す
要部の側面図
【図12】スキャナーのセンシング状態を示す要部の側
面図
【図13】ラフセンサ及びスキャナーによるセンシング
状態を示す要部の平面図
【図14】ティートカップのキャッチアップトライを示
す側面図
【図15】ティートカップ装着後の搾乳器持上げ状態を
示す側面図
【図16】搾乳設備の制御構成を示すブロック図
【図17】自動搾乳装置の作動順序のアルゴリズムその
1を示す図
【図18】自動搾乳装置の作動順序のアルゴリズムその
2を示す図
【図19】自動搾乳装置の作動順序のアルゴリズムその
3を示す図
【図20】自動搾乳装置の作動順序のアルゴリズムその
4を示す図
【図21】スキャナーによる計測原理を示す平面図
【図22】スキャナーによる乳頭検出のアルゴリズムを
示す図
【図23】スキャナーによる乳頭検出データの解析原理
を示す図
【符号の説明】
1 搾乳台 7 搾乳区画 83 同期移動操作手段 Aa 搾乳手段 Ab 装着手段 C 連係手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被搾乳動物が乗って位置する搾乳区画の
    複数が縦列状態で備えられ、 前記搾乳区画夫々に対して、被搾乳動物の乳頭に装着さ
    れて搾乳する搾乳手段が、前記搾乳区画に位置する被搾
    乳動物の乳頭に装着される装着位置と、前記搾乳区画の
    側方の退避位置とに位置変更操作自在に設けられ、 連係状態と離脱状態とに切り換え自在な連係手段により
    前記搾乳手段に連係されて、前記搾乳手段を前記装着位
    置に位置決めする装着手段が設けられた搾乳設備であっ
    て、 前記複数の搾乳区画が、縦列状態で所定の循環移動軌跡
    に沿って循環移動駆動され、 前記搾乳手段が前記搾乳区画と一体的に移動するように
    設けられ、 前記装着手段が前記循環移動軌跡の一部に対応させて地
    上側に設けられている搾乳設備。
  2. 【請求項2】 前記搾乳区画は、被搾乳動物が乗降自在
    な速度で連続的に循環移動駆動される請求項1記載の搾
    乳設備。
  3. 【請求項3】 前記循環移動軌跡の一部に対応する区間
    において、前記装着手段を前記搾乳区画の移動方向と同
    方向側へは前記搾乳区画と同期させる状態で前記循環移
    動軌跡に沿って往復移動操作する同期移動操作手段が設
    けられている請求項2記載の搾乳設備。
  4. 【請求項4】 前記複数の搾乳区画が、回転駆動される
    搾乳台上にその回転軸芯周りに沿って並置されている請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の搾乳設備。
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