JPH11274545A - 半導体受光装置 - Google Patents

半導体受光装置

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JPH11274545A
JPH11274545A JP10079809A JP7980998A JPH11274545A JP H11274545 A JPH11274545 A JP H11274545A JP 10079809 A JP10079809 A JP 10079809A JP 7980998 A JP7980998 A JP 7980998A JP H11274545 A JPH11274545 A JP H11274545A
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diffusion region
semiconductor
conductivity type
layer
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JP10079809A
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Masahiro Yoneda
昌博 米田
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体受光装置に関し、簡単な手段をとるこ
とで、pinフォト・ダイオードの高周波帯域に於ける
出力の周波数レスポンスの安定化と暗電流の急増抑止と
を両立させようとする。 【解決手段】 n+ −InP基板1上に順に積層形成さ
れたn+ −InPバッファ層2、n+ −InGaAs光
吸収層5、n- −InPキャップ層6と、最上層である
- −InPキャップ層6の表面からn+ −InGaA
s光吸収層5に達するように形成された第一のp+ 拡散
領域8と、第一のp+ 拡散領域8から外れた位置に於け
るn+ −InPバッファ層2に形成されてキャリヤをト
ラップする第二のp+ 拡散領域4とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信システムに
用いて好適なpinフォト・ダイオードを含む半導体受
光装置に関する。
【0002】pinフォト・ダイオードは、量子効率が
高く、また、暗電流が小さいことで知られ、種々な分野
で多用されているが、高周波帯域に於ける周波数レスポ
ンスを安定化させる対策を施すことが困難であり、試み
られた対策では、暗電流が急増するなどの問題が起こる
ので、本発明では、このような問題を解消する一手段を
開示する。
【0003】
【従来の技術】前記したように、pinフォト・ダイオ
ードは、量子効率が高く、且つ、暗電流が小さいことか
ら、動作電流が低い旨の特徴をもち、また、受光径や応
答速度については、大きな自由度をもって設計できるこ
とから、目的に対応した各種の素子を実現することがで
きる。
【0004】然しながら、pinフォト・ダイオード
は、光電流の増幅作用がない為、受信レベルが比較的高
い低中速・近中距離領域に於ける受信用、或いは、pi
n−FET(field effect transi
stor)として、中高速・中遠距離領域に於ける受信
用、更には、レーザ・ダイオードの光出力モニタ用など
に用いられている。
【0005】図9は従来のpinフォト・ダイオードを
表す要部切断側面図であり、(A)は標準的なもの、
(B)は特開平6−326344号公報に開示されたも
のであり、1はn+ −InP基板、2はn+ −InPバ
ッファ層、5はn- −InGaAs光吸収層、6はn-
−InPキャップ層、8は第一のp+ 拡散領域、9はパ
ッシベーション膜、9Aは開口、11はp側電極、12
はn側電極をそれぞれ示している。
【0006】図9(A)に見られるpinフォト・ダイ
オードに於けるp側電極11及びn側電極12間に逆バ
イアス電圧を印加した状態て光が入射されると、主とし
て光吸収層5で発生した電子と正孔の対は、pn接合の
拡散電位に起因する電界に依って電子はn+ −InP基
板1へと移動し、正孔は第一のp+ 拡散領域8に流れ込
むことになる。
【0007】第一のp+ 拡散領域8とn- −InGaA
s光吸収層5、n- −InPキャップ層6との界面近傍
に存在する空乏層から離れたところで発生した電子及び
正孔は拡散に依って空乏層に達するのであるが、その到
着までには時間を要し、応答速度の面からは遅い成分と
なる。
【0008】遅い成分は低周波入力には応答できるが、
高周波入力に対しては応答できないので、pinフォト
・ダイオードの出力に於ける周波数レスポンスは高周波
帯域に於いて悪くなる。
【0009】そこで、図9(B)に見られるpinフォ
ト・ダイオードでは、第一のp+ 拡散領域8の外側に第
二のp+ 拡散領域4を形成し、空乏層の外側にpn接合
を生成させることに依って、n- −InGaAs光吸収
層5側端部分で発生したキャリヤの空乏層への移動を空
乏層外側の第二のp+ 拡散領域4でトラップすることに
依って阻止し、出力周波数レスポンスを高周波領域に於
いても安定させると共に暗電流を低減させている。
【0010】一般に、化合物半導体層に於ける表面(端
面)には、キャリヤが生成され易い箇所や再結合中心が
多く存在し、ここで生成されたキャリヤがn- −InG
aAs光吸収層5及びn- −InPキャップ層6の界面
やn- −InPキャップ層6及びパッシベーション膜9
の界面に接するチャネルを通って空乏層に流れることか
ら暗電流が発生するのである。
【0011】そこで、図9(B)に見られるpinフォ
ト・ダイオードでは、前記暗電流が流れるチャネルを途
中でpn接合の障壁で切断する構成とし、キャリヤがチ
ャネルを通って空乏層に流れないようにして、暗電流を
低減させているのである。
【0012】ところで、図9(B)に見られるpinフ
ォト・ダイオードに於いて、高周波帯域に於ける出力の
周波数レスポンスを安定化する為には、能動領域である
第一のp+ 拡散領域8と外側の第二のp+ 拡散領域4と
の間の距離Lをできるだけ短くしなければならない。
【0013】然しながら、パッシベーション膜9を介し
て印加される(−)の電位の為、界面近傍のn- −In
Pキャップ層6が空乏層化し、この空乏層化した層は、
逆方向電圧を大きくするにつれて拡がってしまう。
【0014】また、(−)に帯電し易い窒化シリコン膜
内の電荷が著しく多い場合、又は、表面の汚れなどの為
に多くの(−)電荷がパッシベーション膜9に多くある
場合は、n- −InPキャップ層6の界面近傍がp+
することもある。
【0015】そのような場合において、前記したよう
に、能動領域である第一のp+ 拡散領域8と第二のp+
拡散領域4との間の距離Lが短いと、僅かな逆バイアス
電圧の増加やパッシベーション膜9内の(−)電荷の増
加に依って界面で拡がる空乏層が第二のp+ 拡散領域4
に達し、急激に空乏層幅即ち空乏層領域が拡がって表面
リーク電流(暗電流)が急増する旨の問題がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明に於いては、簡
単な手段をとることで、pinフォト・ダイオードの高
周波帯域に於ける出力の周波数レスポンスを安定化する
こと及び暗電流の急増を防止することを両立させようと
する。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明が基本とするとこ
ろは、図9(B)について説明したpinフォト・ダイ
オード、即ち、第一のp+ 拡散領域8の外側に第二のp
+ 拡散領域4を形成して、第二のpn接合を生成させ、
- −InGaAs光吸収層5側端部で発生したキャリ
ヤの空乏層への移動を空乏層外側の第二のp+ 拡散領域
4でトラップして阻止する構成をもつpinフォト・ダ
イオードに関し、その効果である出力周波数レスポンス
を高周波帯域に於いて安定化する点、及び、暗電流の急
増を防止する点について、更に特性向上できるように改
良することである。
【0018】図1は本発明の原理を説明する為のpin
フォト・ダイオードを表す要部切断側面図であり、図9
の(A)及び(B)に於いて用いた記号と同記号は同部
分を表すか或いは同じ意味を持つものとする。但し、使
用する半導体材料は特定されない。
【0019】図1に見られるpinフォト・ダイオード
が、図9(B)に見られるpinフォト・ダイオードと
相違する点は、第一の反対導電型(ここではp型)拡散
領域8と対向しないバッファ層2の、しかも、平面で見
て、第一の反対導電型拡散領域8に極近接した部分に第
二の反対導電型拡散領域4を形成したことである。
【0020】このpinフォト・ダイオードに光を照射
すると、半導体内で電子・正孔対が生成され、拡散電位
及び逆バイアス電圧に依って空乏層に移動する。空乏層
から離れている一導電型(ここではn型)の半導体層に
於いて発生したキャリヤは、応答速度の面で遅い成分と
なるが、前記第二の反対導電型拡散領域4にトラップさ
れ、また、電圧印加時に一導電型キャップ層6の表面に
空乏層化が生じても、前記第一の反対導電型拡散領域8
から拡がる空乏層がキャリヤ・トラップの為の領域であ
る第二の反対導電型拡散領域4に接触することはない。
【0021】前記したところから、本発明に依る半導体
受光装置に於いては、 (1)一導電型第一半導体材料の基板(例えば基板1)
上に順に積層形成された一導電型第一半導体材料の半導
体層(例えばバッファ層2)及び一導電型第二半導体材
料の光吸収層(例えば光吸収層5)及び一導電型第一半
導体材料の半導体層(例えばキャップ層6)と、最上層
である一導電型第一半導体材料の半導体層の表面から光
吸収層に達するように形成された第一の反対導電型不純
物拡散領域(例えば第一のp+ 拡散領域8)と、第一の
反対導電型不純物拡散領域から外れた位置に於ける基板
側の一導電型第一半導体材料の半導体層(例えばバッフ
ァ層2)に形成されてキャリヤをトラップする第二の反
対導電型不純物拡散領域(例えば第二のp+ 拡散領域
4)とを備えてなることを特徴とするか、或いは、
【0022】(2)前記(1)に於いて、キャリヤをト
ラップする第二の反対導電型不純物拡散領域(例えば第
二のp+ 拡散領域4)の一部が光吸収層(例えば光吸収
層5)内に張り出し形成されてなること(例えば図4参
照)を特徴とするか、或いは、
【0023】(3)前記(1)又は(2)に於いて、キ
ャリヤをトラップする第二の反対導電型不純物拡散領域
(例えば第二のp+ 拡散領域4)がチップ側面に達して
形成されてなること(例えば図5(A)参照)を特徴と
するか、或いは、
【0024】(4)前記(1)乃至(3)の何れか1に
於いて、通常動作時に第一の反対導電型不純物拡散領域
から拡がる空乏層に接することなく近接した位置にキャ
リヤをトラップする第二の反対導電型不純物拡散領域が
形成されてなること(例えば図7参照)を特徴とする
か、或いは、
【0025】(5)前記(1)乃至(4)の何れか1に
於いて、一導電型第一半導体材料の基板とキャリヤをト
ラップする第二の反対導電型不純物拡散領域との界面に
両者を結ぶ電極(例えば電極14)が形成されてなるこ
とを特徴とするか、或いは、
【0026】(6)前記(1)乃至(5)の何れか1に
於いて、少なくともキャリヤをトラップする第二の反対
導電型不純物拡散領域にコンタクトした電極を外部と接
続する為に電極からワイヤ(例えばワイヤ14A)を引
き出してなることを特徴とするか、或いは、
【0027】(7)前記(1)乃至(6)の何れか1に
於いて、光吸収層は第一の反対導電型不純物拡散領域か
ら外れた部分が薄く形成されてなること(例えば図7参
照)を特徴とするか、或いは、
【0028】(8)前記1乃至(7)の何れか1に於い
て、第一の反対導電型不純物拡散領域上で入射光の1/
4波長分の厚さをもち且つそれ以外の部分上で入射光の
1/2波長分の厚さをもつパッシベーション膜(例えば
パッシベーション膜9及びパッシベーション膜9+窒化
シリコン膜7)が形成されてなることを特徴とするか、
或いは、
【0029】(9)前記(1)乃至(8)の何れか1に
於いて、第一の反対導電型不純物拡散領域にコンタクト
する反対導電型側電極(例えば電極11)及び中央に受
光窓をもち一導電型第一半導体材料の基板の裏面にコン
タクトする一導電型側電極(例えば電極12)が形成さ
れてなること(例えば図8参照)を特徴とする。ところ
で、前記(1)〜(9)に依れば、本発明の半導体受光
装置に於ける光吸収層には、一導電型第二半導体材料を
用いているのであるが、その材料は、基板などを構成す
る一導電型第一半導体材料に比較し、エネルギ・バンド
・ギャップが狭い組成をもち、また、格子整合がとれ、
更にまた、低濃度の一導電型不純物を含有するものであ
ることが基礎となっていて、その材料は特定されるもの
ではない。
【0030】前記手段を採ることに依り、空乏層から離
れたところで発生したキャリヤは良好にトラップするこ
とができるので、高周波帯域に於ける出力周波数レスポ
ンスは安定化され、また、能動領域である不純物拡散領
域近傍に生成される空乏層がキャリヤ・トラップ領域で
ある不純物拡散領域に接触することはないから暗電流の
急増も起こらず、従って、信頼性が高く、且つ、高周波
帯域に於ける出力周波数レスポンスが安定な半導体受光
装置を実現することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】図2は図1について説明した半導
体受光装置を製造する工程を説明する為の工程要所に於
ける半導体受光装置を表す要部切断側面図であり、以
下、これ等の図を参照しつつ説明する。尚、図1及び図
2に見られる半導体受光装置を実施の形態1とする。
【0032】図2(A)参照 2−(1) 有機金属化学気相成長(metalorganic c
hemical vapour depositio
n:MOCVD)法を適用することに依り、基板1上に
バッファ層2を成長させる。
【0033】ここで、半導体部分に関する主要なデータ
を例示すると次の通りである。 基板1について 材料:n+ −InP バッファ層2について 材料:n+ −InP 不純物濃度:2×1018〔cm-3〕 厚さ:2.0〔μm〕
【0034】2−(2) 化学気相成長(chemical vapor dep
osition:CVD)法を適用することに依り、バ
ッファ層2上に厚さが約1800〔nm〕である窒化シ
リコン膜3を形成する。
【0035】2−(3) リソグラフィ技術に於けるレジスト・プロセス、及び、
エッチャントを(フッ化アンモニウム+フッ酸)とする
ウエット・エッチング法を適用することに依って、第二
のp+ 拡散領域4の形成予定部分上に在る窒化シリコン
膜3をエッチングして開口3Aを形成する。尚、このエ
ッチングには、適切なエッチング・ガスを用いたドライ
・エッチング法を適用しても良い。
【0036】2−(4) 熱拡散法を適用することに依って、開口3Aをもつ窒化
シリコン膜3をマスクとし、バッファ層2中にp型不純
物であるZnを2×1018〔cm-3〕〜3×1018〔c
m-3〕の範囲に導入して第二のp+ 拡散領域4を形成す
る。
【0037】この場合、p型不純物としては、Znの他
にCd或いはBeを用いることができ、また、不純物導
入方法としては、熱拡散法の他にイオン注入法を適用し
ても良い。
【0038】図2(B)参照 2−(5) 窒化シリコン膜3のエッチング・マスクとして用いたレ
ジスト膜及び窒化シリコン膜3を除去してから、再び、
MOCVD法を適用することに依り、光吸収層5及びキ
ャップ層6を成長させる。
【0039】ここで、成長させた半導体層に関する主要
なデータを例示すると次の通りである。 光吸収層5について 材料:n- −InGaAs 不純物濃度:2×1015〔cm-3〕 厚さ:3.0〔μm〕 尚、ここでは、光吸収層5の構成材料をn- −InGa
Asを例示したのであるが、それに限られることはな
く、本発明に於いて、一導電型第二半導体材料と呼んで
いる材料で構成されていれば良く、そして、この一導電
型第二半導体材料としては、基板1やバッファ層2を構
成している材料である一導電型第一半導体材料と比較し
た場合、エネルギ・バンド・ギャップが狭い組成をもつ
と共に格子整合できるものであることが必要であり、更
に、基板1やバッファ層2と比較して低い不純物濃度の
一導電型不純物を含むものであることが必要である。 キャップ層6について 材料:n- −InP 不純物濃度:2×1015〔cm-3〕 厚さ:1.4〔μm〕
【0040】2−(6) CVD法を適用することに依り、キャップ層6上に厚さ
約1800〔nm〕である窒化シリコン膜7を形成す
る。
【0041】2−(7) リソグラフィ技術に於けるレジスト・プロセス、及び、
エッチャントを(フッ化アンモニウム+フッ酸)とする
ウエット・エッチング法を適用することに依って、第一
のp+ 拡散領域8の形成予定部分上に在る窒化シリコン
膜7をエッチングして開口7Aを形成する。尚、このエ
ッチングは適切なエッチング・ガスを用いたドライ・エ
ッチング法を適用することができる。
【0042】2−(8) 熱拡散法を適用することに依って、開口7Aをもつ窒化
シリコン膜7をマスクとし、キャップ層6の表面から光
吸収層5中に達するようにp型不純物であるZnを2×
1018〔cm-3〕〜3×1018〔cm-3〕の範囲に導入する
ことに依って第一のp+ 拡散領域8を形成する。
【0043】この場合、p型不純物としては、第二のp
+ 拡散領域4と同様、Znの他にCd或いはBeを用い
ることができ、また、不純物導入方法としては、熱拡散
法の他にイオン注入法を適用しても良い。尚、これ以後
の工程では、図1も合わせて参照する。
【0044】2−(9) CVD法を適用することに依り、全面に窒化シリコンか
らなるパッシベーション膜9を形成する。尚、パッシベ
ーション膜9の厚さを波長λの1/4とすれば、第一の
+ 拡散領域8に入射する光に対する反射防止膜として
機能させることができ、また、予め窒化シリコン膜7の
厚さを1/4λに選択してあれば、第一のp+ 拡散領域
8の外側に於ける全体の膜厚は1/2λとなって、高反
射膜として機能させることができる。
【0045】このように、反射防止膜及び高反射膜を形
成した構造にすると、空乏層の外側、即ち、受光部分の
外側の半導体層に入射する光の量は少なくなるから、そ
こでのキャリヤの発生は抑制されるので出力の周波数レ
スポンスは向上する。
【0046】2−(10) リソグラフィ技術に於けるレジスト・プロセス並びにエ
ッチング・ガスをCF3 とするドライ・エッチング法を
適用することに依り、窒化シリコンからなるパッシベー
ション膜9のエッチングを行なって、第一のp+ 拡散領
域8の周縁近傍に環状の開口9Aを形成し、開口9A内
に第一のp+ 拡散領域8の一部を表出させる。
【0047】2─(11) 開口9Aを形成した際のエッチング・マスクとして用い
たレジスト膜を残した状態で、スパッタリング法を適用
することに依り、Ti膜/Pt膜/Au膜を積層形成す
る。
【0048】2−(12) レジスト膜を溶解するリフト・オフ法を適用することに
依り、Ti膜/Pt膜/Au膜のパターニングを行なっ
てp側電極11を形成する。尚、p側電極11を形成す
るには、通常のリソグラフィ技術を適用しても良い。
【0049】2−(13) スパッタリング法を適用することに依り、n+ −InP
基板1の裏面にGe膜/Au膜を積層形成してn側電極
12とする。
【0050】前記のようにして製造した半導体受光装置
について信頼性試験を行なったところ、キャリヤ・トラ
ップである第二のp+ 拡散領域4を図9の(B)に見ら
れる位置に形成した従来の半導体受光装置で発生したよ
うな暗電流の急増はなく、勿論、出力の周波数レスポン
スも優れていた。
【0051】図3は本発明に於ける実施の形態2を説明
する為の半導体受光装置を表す要部切断側面図であり、
図1及び図2に於いて用いた記号と同記号は同部分を表
すか或いは同じ意味を持つものとする。
【0052】実施の形態2の半導体受光装置が実施の形
態1の半導体受光装置と相違するところは、実施の形態
1では、第二のp+ 拡散領域4が形成されたバッファ層
2上に光吸収層5が積層形成した構成にするのである
が、実施の形態2では、その間に厚さが例えば0.5
〔μm〕であるn−InPバッファ層13を介在させて
ある。
【0053】このような構成にすると、材料を異にする
バッファ層2と光吸収層5との間に薄いバッファ層13
が存在することで界面の安定化を図ることができる。
【0054】図4は本発明に於ける実施の形態3を説明
する為の半導体受光装置を表す要部切断側面図であり、
図1及び図2に於いて用いた記号と同記号は同部分を表
すか或いは同じ意味を持つものとする。
【0055】実施の形態3の半導体受光装置が実施の形
態1の半導体受光装置と相違するところは、実施の形態
1では、第二のp+ 拡散領域4はバッファ層2に形成さ
れていて、光吸収層5内に入り込むことはないが、実施
の形態3では、キャップ層6を形成した後、半導体結晶
を昇温し、第二のp+ 拡散領域4からp型不純物を光吸
収層5に拡散させ、図示されているように、第二のp+
拡散領域4が光吸収層5内に入り込んだ構成にした点で
ある。
【0056】このような構成にすると、光が照射されて
キャリヤが生じ易い光吸収層5の空乏層から離れた部分
を少なくすることができ、従って、その部分で生成され
るキャリヤも少ないので、高周波領域のレスポンス特性
は安定になる。
【0057】図5は本発明に於ける実施の形態4及び5
を説明する為の半導体受光装置を表す要部切断側面図で
あり、図1及び図2に於いて用いた記号と同記号は同部
分を表すか或いは同じ意味を持つものとする。尚、図で
は、(A)が実施の形態4であり、(B)が実施の形態
5である。
【0058】実施の形態4の半導体受光装置が実施の形
態1の半導体受光装置と相違するところは、実施の形態
1では、第二のp+ 拡散領域4の外側エッジはバッファ
層2の内側に形成されているが、実施の形態4では、第
二のp+ 拡散領域4の外側エッジがバッファ層2の外側
側面に表出されるように大きく形成した構造になってい
るものである。
【0059】このような構成にすると、半導体受光装置
の端面に多く存在する生成・再結合中心で生成されたキ
ャリヤを効率良くトラップすることができる。
【0060】実施の形態5に於いて、基礎になっている
半導体受光装置は、実施の形態3と同様、第二のp+
散領域4が光吸収層5にまで入り込んだ構造をもち、そ
の第二のp+ 拡散領域4に於ける外側エッジが、実施の
形態4と同様、バッファ層2及び光吸収層5の外側側面
に表出されるように大きく形成した構造になっているも
のあり、その効果は実施の形態4と同じである。
【0061】前記説明した何れの実施の形態に於いて
も、第二のp+ 拡散領域4は、光が入射されて空乏層か
ら離れた箇所で生成されたキャリヤをトラップするにつ
れ、飽和状態となって、その機能が低下してしまうの
で、そのような問題に対処するには、次のようにすると
良い。
【0062】図6は本発明に於ける実施の形態6及び7
を説明する為の半導体受光装置を表す要部切断側面図で
あり、図1及び図2に於いて用いた記号と同記号は同部
分を表すか或いは同じ意味を持つものとする。尚、図で
は、(A)が実施の形態6であり、(B)が実施の形態
7である。
【0063】図6(A)に見られる半導体受光装置に於
いては、第二のp+ 拡散領域4の側面とn+ −InP基
板1とを結ぶ電極14を形成し、第二のp+ 拡散領域4
に蓄積されたキャリヤをn+ −InP基板1に放出でき
るようにし、第二のp+ 拡散領域4に於けるキャリヤ・
トラップ効果の劣化を防止できるようにしてある。
【0064】この半導体受光装置に於いて、垂直な側面
に電極14を形成することは容易ではないことから、順
メサを形成して側面を斜面とし、そこに電極14を形成
している。即ち、 各半導体層、第二のp+ 拡散領域4、第一のp+
散領域8などを形成してから、表面からn+ −InP基
板1に一部に達するメサ・エッチングを行なって順メサ
を形成する。
【0065】 窒化シリコン膜7及びパッシベーショ
ン膜9を形成してから、第一のp+ 拡散領域8の周縁近
傍に環状の開口9Aを形成する共にn+ −InP基板1
及び第二のp+ 拡散領域4に跨がって環状の開口9Bを
形成する。
【0066】 スパッタリング法を適用することに依
ってTi/Pt/Au膜を形成し、リソグラフィ技術、
及び、ドライ・エッチング法或いはウエット・エッチン
グ法を適用することに依ってエッチングし、p側電極1
1を形成すると同時に電極14を形成する。
【0067】図6(B)に見られる実施の形態7の半導
体受光装置に於いては、実施の形態6と同様、順メサを
利用するのであるが、第二のp+ 拡散領域4の側面にの
みコンタクトする電極14を形成し、且つ、電極14か
らワイヤ14Aを引き出して外部の適所に接続し、第二
のp+ 拡散領域4に蓄積されたキャリヤをワイヤ14A
を介して適所に放出できるようにした点で実施の形態6
と異なっている。
【0068】図7は本発明に於ける実施の形態8を説明
する為の半導体受光装置を表す要部切断側面図であり、
図1及び図2に於いて用いた記号と同記号は同部分を表
すか或いは同じ意味を持つものとする。尚、図では、
(A)が完成された半導体受光装置であり、(B)が工
程要所に於ける半導体受光装置である。
【0069】図7(A)から明らかなように、この半導
体受光装置では、p+ 拡散領域4の表面が光吸収層5に
大きく入り込んだ構造をもち、従って、キャップ層6ま
での距離が極めて小さくなっている点に特徴がある。
【0070】図7(A)に見られる半導体受光装置を作
成するには、図7(B)に見られるように、n+ −In
Pバリヤ層2に第二のp+ 拡散領域4を形成した段階
で、その内側をエッチングして凹所2Aを形成し、第二
のp+ 拡散領域4が突出した形状にしてから、後の工程
を実施すれば良い。尚、第二のp+ 拡散領域4の形成工
程とn+ −InPバリヤ層2に凹所2Aを形成する工程
の何れを先に実施するかは任意に選択して良い。
【0071】実施の形態8の半導体受光装置に依れば、
光の照射でキャリヤが発生し易いn−InGaAs光吸
収層5が外側で薄くなっている為、空乏層から離れた箇
所で生成されるキャリヤの数が少なくなって、高周波帯
に於ける周波数レスポンス特性を更に安定化することが
できる。
【0072】図8は本発明に於ける実施の形態9を説明
する為の半導体受光装置を表す要部切断側面図であり、
図1及び図2に於いて用いた記号と同記号は同部分を表
すか或いは同じ意味を持つものとする。
【0073】図から明らかなように、実施の形態9で
は、p側電極11が第一のp+ 拡散領域8の略全面にコ
ンタクトした構造になっていると共にn側電極12は第
一のp + 拡散領域8と対向する領域に受光窓12Aが形
成されてリング状になっている点に特徴があり、従っ
て、この半導体受光装置は、裏面光入射型として使用す
るものである。尚、記号10は反射防止膜を指示してい
る。
【0074】本発明に於いては、前記実施の形態に限定
されることなく、他に多くの改変を実現することができ
る。
【0075】例えば、前記各実施の形態では、主として
+ −n- −n+ 構造の半導体受光装置について説明し
たが、この導電型を逆にした構成にしても、全く同じ効
果が得られることは云うまでもない。
【0076】また、前記各実施の形態では、半導体材料
として、InP基板上にInP及びInGaAsを積層
して用いているが、他に例えばInP基板上にInGa
AsP層を形成したり、また、GaAs系を用いること
もでき、要は、第二半導体材料のエネルギ・バンド・ギ
ャップが第一半導体材料に比較して狭く、且つ、格子整
合がとれる組み合わせであればよい。
【0077】更にまた、パッシベーション膜に窒化シリ
コンを用いたが、特に材料を限定する必要はなく、他に
二酸化シリコンなどの無機材料やポリイミドなどの有機
材料などを用いても良く、また、例えば(SiN膜+S
iO2 膜)或いは(SiN+ポリイミド膜)などの複合
膜を用いても良く、それに依って耐環境性、例えば耐湿
性を向上することが可能である。
【0078】
【発明の効果】本発明に依る半導体受光装置に於いて
は、一導電型第一半導体材料の基板上に順に積層形成さ
れた一導電型第一半導体材料のバッファ層及び一導電型
第二半導体材料の光吸収層及び一導電型第一半導体材料
のキャップ層と、キャップ層の表面から光吸収層に達す
るように形成された第一の反対導電型不純物拡散領域
と、第一の反対導電型不純物拡散領域から外れた位置に
於けるバッファ層に形成されてキャリヤをトラップする
第二の反対導電型不純物拡散領域とを備えた構成が基本
になっている。
【0079】前記構成を採ることに依り、空乏層から離
れたところで発生したキャリヤは良好にトラップするこ
とができるので、高周波帯域に於ける出力周波数レスポ
ンスは安定化され、また、電圧印加時に一導電型半導体
層表面の空乏層化が生じても能動領域である不純物拡散
領域から拡がる空乏層がキャリヤ・トラップ領域である
不純物拡散領域に接触することはないから暗電流の急増
も起こらず、従って、信頼性が高く、且つ、高周波帯域
に於ける出力周波数レスポンスが安定な半導体受光装置
を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する為のpinフォト・ダ
イオードを表す要部切断側面図である。
【図2】図1について説明した半導体受光装置を製造す
る工程を説明する為の工程要所に於ける半導体受光装置
を表す要部切断側面図である。
【図3】本発明に於ける実施の形態2を説明する為の半
導体受光装置を表す要部切断側面図である。
【図4】本発明に於ける実施の形態3を説明する為の半
導体受光装置を表す要部切断側面図である。
【図5】本発明に於ける実施の形態4及び5を説明する
為の半導体受光装置を表す要部切断側面図である。
【図6】本発明に於ける実施の形態6及び7を説明する
為の半導体受光装置を表す要部切断側面図である。
【図7】本発明に於ける実施の形態8を説明する為の半
導体受光装置を表す要部切断側面図である。
【図8】本発明に於ける実施の形態9を説明する為の半
導体受光装置を表す要部切断側面図である。
【図9】従来のpinフォト・ダイオードを表す要部切
断側面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 バッファ層 2A 凹所 3 窒化シリコン膜 3A 開口 4 第二のp+ 拡散領域 5 光吸収層 6 キャップ層 7 窒化シリコン膜 7A 開口 8 第一のp+ 拡散領域 9 パッシベーション膜(窒化シリコン膜) 9A 開口 9B 開口 11 p側電極 12 n側電極 12A 受光窓 13 バッファ層 14 電極 14A ワイヤ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一導電型第一半導体材料の基板上に順に積
    層形成された一導電型第一半導体材料の半導体層及び一
    導電型第二半導体材料の光吸収層及び一導電型第一半導
    体材料の半導体層と、 最上層である一導電型第一半導体材料の半導体層の表面
    から光吸収層に達するように形成された第一の反対導電
    型不純物拡散領域と、 第一の反対導電型不純物拡散領域から外れた位置に於け
    る基板側の一導電型第一半導体材料の半導体層に形成さ
    れてキャリヤをトラップする第二の反対導電型不純物拡
    散領域とを備えてなることを特徴とする半導体受光装
    置。
  2. 【請求項2】キャリヤをトラップする第二の反対導電型
    不純物拡散領域の一部が光吸収層内に張り出し形成され
    てなることを特徴とする請求項1記載の半導体受光装
    置。
  3. 【請求項3】キャリヤをトラップする第二の反対導電型
    不純物拡散領域がチップ側面に達して形成されてなるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の半導体受光装置。
  4. 【請求項4】通常動作時に第一の反対導電型不純物拡散
    領域から拡がる空乏層に接することなく近接した位置に
    キャリヤをトラップする第二の反対導電型不純物拡散領
    域が形成されてなることを特徴とする請求項1乃至3の
    何れか1記載の半導体受光装置。
  5. 【請求項5】一導電型第一半導体材料の基板とキャリヤ
    をトラップする第二の反対導電型不純物拡散領域との界
    面に両者を結ぶ電極が形成されてなることを特徴とする
    請求項1乃至4の何れか1記載の半導体受光装置。
  6. 【請求項6】少なくともキャリヤをトラップする第二の
    反対導電型不純物拡散領域にコンタクトした電極を外部
    と接続する為に電極からワイヤを引き出してなることを
    特徴とする請求項1乃至5の何れか1記載の半導体受光
    装置。
  7. 【請求項7】光吸収層は第一の反対導電型不純物拡散領
    域から外れた部分が薄く形成されてなることを特徴とす
    る請求項1乃至6の何れか1記載の半導体受光装置。
  8. 【請求項8】第一の反対導電型不純物拡散領域上で入射
    光の1/4波長分の厚さをもち且つそれ以外の部分上で
    入射光の1/2波長分の厚さをもつパッシベーション膜
    が形成されてなることを特徴とする請求項1乃至7の何
    れか1記載の半導体受光装置。
  9. 【請求項9】第一の反対導電型不純物拡散領域にコンタ
    クトする反対導電型側電極及び中央に受光窓をもち一導
    電型第一半導体材料の基板の裏面にコンタクトする一導
    電型側電極が形成されてなることを特徴とする請求項1
    乃至8の何れか1記載の半導体受光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009188171A (ja) * 2008-02-06 2009-08-20 Sony Corp 半導体受光素子およびその製造方法ならびに光通信装置
JP2017220580A (ja) * 2016-06-08 2017-12-14 富士通株式会社 検出素子及び検出器

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