JPH11273629A - 外部電極型放電ランプ - Google Patents

外部電極型放電ランプ

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JPH11273629A
JPH11273629A JP10093846A JP9384698A JPH11273629A JP H11273629 A JPH11273629 A JP H11273629A JP 10093846 A JP10093846 A JP 10093846A JP 9384698 A JP9384698 A JP 9384698A JP H11273629 A JPH11273629 A JP H11273629A
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discharge lamp
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正樹 吉岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つ以上の支持体に少なくとも両端部近傍で
支持されて使用される外部電極型放電ランプにおいて、
放電容器の支持体に支持される領域内に位置する部分や
その近傍に位置する部分の未放電領域を無くし、均一な
放電をする外部電極型放電ランプを提供すること。 【解決手段】 1つ以上の支持体に少なくとも両端部近
傍を支持されて使用される外部電極型放電ランプの、支
持体に支持される領域内に位置する放電容器および/ま
たは支持体に支持される領域の近傍に位置する放電容器
の内表面に導電性物質を、低圧側電極が配設された領域
に対応する放電容器内面領域と、に対応する放電容器内
面領域とにまたがって配設した外部電極型放電ランプと
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外光を利用し、
有機材料の表面改質や無機材料表面の光洗浄を行なう紫
外光源や、可視光を利用しファクシミリ・複写機・イメ
ージリーダ等の情報機器における原稿照明、あるいは液
晶パネルディスプレイのバックライト等に利用される可
視光源となる、誘電体障壁放電によって放電容器内にエ
キシマ分子を形成し、該エキシマ分子から放射される光
を利用する外部電極型放電ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】紫外光とくに真空紫外光を発する放電ラ
ンプは、有機材料の表面改質処理、半導体のウエハや液
晶の基板ガラスの光洗浄処理に利用されている。これら
の処理は高いスループットが要求される。具体的には、
一度に広い面積を照射できること、単位面積あたりの真
空紫外光のエネルギー密度が高いことが必要となる。そ
の手段としては、ランプの大口径化、ランプの長尺化、
ランプの複数本化による照射面積の拡大などが挙げられ
る。
【0003】またOA機器用イメージリーダー用途にお
いては、デジタル化の動きが顕著であり、この用途に求
められる光源として、最近では発熱も少なく低消費電力
の外部電極型希ガス蛍光ランプが利用されはじめてい
る。近年、読み取りイメージの解像度をさらに高める要
求があり、リニアCCDの改良がなされているが、読み
取り用光源としての外部電極型蛍光ランプのさらなる高
光量化も求められている。
【0004】いずれの利用分野においてもランプの高効
率化への要求が根強く、その手段としては、例えば放電
容器内に封入する希ガスの内のキセノンガス分圧を増加
したり、ランプへの入力電力を増やすことで、誘電体障
壁放電によってエキシマ分子から放射される真空紫外光
を増加させることが試みられている。
【0005】しかしながら、これらの手段ではガス分圧
増加や入力電力増加のいずれにおいても光量増加ととも
に、放電が不安定となり、光量の変動、発熱量の著しい
増大をもたらす。光量の変動はリニアCCDで原稿面情
報を読み取る際に不具合を生じ、発熱量の増大は表面改
質する対象の材料に悪影響を与えたりする。例えば、イ
メージリーダーなどでは原稿をセットするガラス板の温
度が上昇し、原稿を変質させるなどの問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】発明者らは、特開平9
−199285号、さらには特願平9−022342号
において、従来の高周波点灯駆動方式から、図4に示す
ような急峻な立ち上がりと減衰波形からなる高電圧を電
極に印加する駆動方式により、高い希ガス封入圧でも安
定で高効率の発光をする外部電極型放電ランプを発明し
た。この放電ランプを複写機などの読み取り用光源とし
て利用する場合には、図1のように、ランプ両端部近傍
を支持体を介して所定の場所に支持する場合が多い。し
かしながら、この駆動方式で一定入力のもとで、さらな
る希ガス封入圧の増加によりランプの高光量化を行なお
うとすると、入力が不足してランプ点灯後しばらくして
からランプの支持体近傍部分で光量が著しく低下し、点
灯しない領域(未放電領域)が拡大してゆく現象があ
る。特に前記キセノンガス分圧が13.3kPa以上の
場合に発生し易い。この未放電領域拡大の現象は読み取
り用光源としては、主走査方向の配光パターンに大きな
影響を与えるので好ましくない。
【0007】前述の未放電領域が拡大してゆく現象の原
因は、発明者らの実験と観察から以下のように推察され
る。この現象は、特に急峻な立ち上がりを有する高電圧
波形を繰り返し電極に印加する駆動方式で顕著に現れ
る。電圧の立ち上がりの時間は、0Vからピーク電圧ま
でおおよそ100ns〜1μs程度である。光量の低下
する放電容器端部付近の誘電体であるガラス部材の温度
は、安定放電している部分のガラス部材の温度より極端
に下がり、見かけ上、電極間に高電圧が印加されている
にも関わらず放電が発生していない。また、この現象は
1つには放電容器端部のように支持体に支持されて温度
が低くなり易い部分と他の部分との温度差に起因すると
考えられる。さらに電極と放電媒体ガスとの間に介在す
る誘電体の特性(この場合は、主にガラス部材と蛍光物
質)に左右されると考えられる。
【0008】従来の高周波駆動方式において、放電容器
内部の微細放電(Micro Discharge)は、放電開始条件
が成立すると放電容器内部のいたる場所で発生する。点
灯周波数は、20kHzから40kHz程度であり、こ
の高周波高電圧波形の所定の期間でランダムに放電が発
生する。また、従来の高周波駆動方式では、放電容器端
部の光量ダウンは発生しにくい。その理由は、明確では
ないが、点灯周波数が20kHzから40kHz程度で
あり、温度差などによる誘電体の誘電分極の時間的な変
化が温度差による放電の遅れに大きく影響しないためと
考えられる。
【0009】一方、上記の高周波駆動方式の放電形態と
は異なり、電極間に急峻な立ち上がりを有する高電圧波
形の駆動方式では、瞬時に電極を介して電極近傍の誘電
体であるガラスが誘電分極を起こし、放電容器内部の放
電空間に強電界が発生し、ランプの一端部から他端部ま
で複数の放電が非常に短い時間差で発生する。急峻な立
ち上がりを有する高電圧波形の立ち上がり速さは、前述
した通り、おおよそ100ns〜1μsである。点灯時
の電圧ピークは、例えば管径10mm、ガラス厚み0.
45mm、キセノン分圧13.3kPaのランプでは1
700V0-p程度である。
【0010】ところで、誘電分極にはいくつかの形態が
あるが、ガラスによる誘電分極は配向分極であることが
知られている(文献:物性論;(株)裳華房 発行)。
配向分極はガラス中の主にアルカリイオンの移動に起因
するもので、外界の電界が印加されてから分極するまで
にある程度の時間を要する。この時間は緩和時間τと呼
ばれる。分極までに時間を要することは、あるポテンシ
ャル障壁(イオンや格子振動等の熱運動)を越えて配向
を変えるため、言い換えると損失をともなうことを意味
する。この損失はガラスの誘電体損の中でも緩和損失と
呼ばれる。
【0011】そして、一般的なガラスの緩和損失は10
-3Hzから106Hzの広い周波数範囲で現れ、温度が
高くなると損失が増加することが知られている。ここ
で、先の急峻な立ち上がりを有する高電圧波形を印加す
る場合の高調波成分もほぼ106Hz以下の成分がほと
んどであることが電圧波形のスペクトル解析から分かっ
ている。よって一般的なガラスについてはこの周波数領
域では緩和時間τは無視できない。またこの緩和時間τ
は、温度依存性を有し、先の文献から次に示す数式1で
表されることが経験的に知られている。
【0012】
【数1】τ=Aexp(H/kT) ここで、Aは定数、Hは、各材料によって決まる活性化
エネルギー、kはBoltzman定数、Tは温度(K)であ
る。数式1からτは温度が高いほど短く、温度が低くな
るほど長くなることがわかる。
【0013】つまり、同じガラス中で温度差が生じてく
ると、急峻な立ち上がりを有する波形の高電圧を電極に
印加した場合、電圧の高い周波数成分によりガラス内面
での分極に相対的な時間差を生じてくる。すなわち、温
度の高い部分の分極が温度の低い部分の分極より早くな
る。緩和損失は温度が上昇するとともに増加するので、
温度の高い部分では、分極はますます早くなり、誘電損
失による発熱も増大する。温度の低い部分では、放電開
始に遅れをともない十分な放電が得られず終了し緩和損
失による損失の増加も起こらないため、温度上昇する要
因が見当たらない。
【0014】この分極の遅れ(言い換えると温度差)
が、ガラス間に発生する放電開始に到るまでの電圧上昇
時間より十分短い間は、均一な放電が得られる。しかし
ながら分極の遅れが大きく温度差が拡大すると、もはや
ガラスの温度の低い部分では、分極が一層遅れ、温度が
低い部分の電界形成は温度が高い部分の放電開始に到る
電界を形成するのに追いつかない。
【0015】ここに到ると電極全体には高電圧が均一に
印加されているにも関わらず、内部で放電していない部
分がでてくる。実際に温度を測定してもランプ点灯部分
は、80〜90℃程度あるのに、未放電部分はほぼ常温
と同じ程度である。このように、急峻な立ち上がりを有
する高電圧波形による駆動では、放電容器内で著しい温
度差が生じ易い場合、主に誘電体であるガラスの分極の
時間的な遅れを生じ、高電圧が印加されているにも関わ
らず放電しない部分が発生する。
【0016】本発明は、以上のような問題を考慮してな
されたものである。すなわち本発明の目的は、1つ以上
の支持体に少なくとも両端部近傍で支持されて使用され
る外部電極型放電ランプにおいて、放電容器の、支持体
に支持される領域内に位置する部分や支持体に支持され
る領域の近傍に位置する部分の未放電領域を無くし、均
一な放電をする外部電極型放電ランプを提供することで
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、少なくとも一部が透明
な誘電体からなる管状の放電容器内に所定の希ガスを封
入し、該放電容器の外面に少なくとも一対の高圧側電極
と低圧側電極とを該放電容器の長手方向に配設した外部
電極型放電ランプであって、該外部電極型放電ランプ
は、少なくとも両端部近傍を支持体に支持されるもので
あり、該支持体に支持される領域および/又はその近傍
に位置する該放電容器の内表面に、導電性物質を、少な
くとも該低圧側電極が配設された領域に対応する該放電
容器内面領域と、該高圧側電極と該低圧側電極のいずれ
の電極も配設されていない領域(すなわち電極間領域)
に対応する放電容器内面領域とにまたがって配設した外
部電極型放電ランプとするというものである。
【0018】ここでいう低圧側電極とは、他方の電極に
比較して低電位側の電極という意味であって、必ずしも
0ボルトあるいは0ボルト近傍の電位を有するという意
味ではない。
【0019】さらに、請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の外部電極型放電ランプにおいて、前記放電容
器の内面に蛍光物質を配設し、この放電容器の長手方向
に沿ってアパーチャを設け、前記導電性物質を前記アパ
ーチャが設けられた側とほぼ対向側の放電容器の内面に
配設した外部電極型放電ランプとするものである。
【0020】外部電極型放電ランプのような、主電極が
放電容器内にないタイプの放電ランプの放電の遅れを解
決する手段として、例えば、実開平04−16865号
や特開平05−166756号などの公知技術がある。
実開平04−16865号には、ガラスバルブの封着端
面に、少なくとも帯状電極と対向する放電空間内に延在
させて板状の始動補助導体を突設させることが記されて
おり、バルブ外壁の両電極間に高周波電圧印加時、補助
導体近傍の希ガスが電離され瞬時始動し易くなる、と説
明されている。
【0021】また、特開平05−166756号には、
局所的なフィールドディストーションないし電界ひずみ
を生じさせるための手段により放電の遅れを解決するこ
とが記されている。いずれの従来技術もランプの始動性
を解決するための技術である。
【0022】しかし、発明者らは、実開平04−168
65号に開示された技術である補助電極を放電空間内に
突設させた場合では、本発明が解決しようとする問題で
ある、支持体の配置されたランプ両端部近傍の放電未発
生領域の形成を無くするという問題を解決するに到らな
いことを実験で確認した。
【0023】また、本発明で使用した導電性物質の替わ
りに、特開平05−166756号でいうところの誘電
体として酸化チタン、アルミナの粉末を低融点ガラスと
混ぜ、本発明と同様な形状と位置に塗布して放電未発生
に対する効果を確認したが、同じく支持体の配置された
ランプ両端部近傍の放電未発生領域の形成を無くすると
いう効果が認められなかった。
【0024】今回の出願の前に、発明者らも外部電極型
放電ランプの始動性改善技術として、特開平8−329
903号を出願した。そして、発明者らはこの技術をさ
らに発展させ、種々の実験をしたところ、先の発明であ
る特願平8−355808号による手段、すなわち、導
電性物質を放電容器の内表面であって、低圧側電極が配
設された領域に対応する放電容器内面領域と、いずれの
電極も配設されていない領域に対応する放電容器内表面
領域とにまたがって位置させることによって、始動時の
不点灯が起こりにくいことを見いだした。
【0025】しかし、少なくとも両端部近傍を支持体に
支持されて使用される外部電極型放電ランプにおいて、
放電容器の、支持体に支持される領域内に位置する部分
や支持体に支持される領域の近傍に位置する部分の未放
電領域を無くし、均一な放電をするようにするという目
的は、単に導電性物質を特願平8−355808号のよ
うに配置するだけでは解決されず、ランプ両端部近傍の
支持体に支持される領域内に位置する部分や支持体に支
持される領域の近傍に位置する部分に導電性物質を配設
して初めて解決可能となることが判明した。
【0026】ところで本発明においてもっとも注意深く
観察したのは、本発明が属する外部電極型放電ランプ
が、誘電体であるガラスに外部電極から高電圧が印加さ
れた時に起こる誘電分極現象である。支持体に支持され
た温度の低いランプ部分では、他の部分よりガラスの誘
電分極の時間的な遅れを生じる。しかし、このランプ両
端部近傍の温度の低い部分に先の発明(特願平8−35
5808号)の如く導電性物質を施すことで、比較的弱
い電界の段階でもこの導電性物質から電界放出(Fie
ld Emission)により電子が放出され、温度
の高いランプ中央部分とほぼ同時に温度の低くなってい
る支持体の配設された領域あるいはその近傍領域で放電
形成されるためと推察される。
【0027】外部電極型放電ランプを高効率化する手段
として、希ガスの封入圧を上げることを先に記したが、
封入圧を上げると、ランプ中でも温度が上昇し易い部分
と温度が上昇しにくい部分で温度の不均一が顕著にな
る。具体例としては、ランプの中央付近と放電容器端
部、特に給電部側の端部で温度の不均一が顕著である。
給電部側では、電力を供給するリード線を通して熱が奪
われるためと考えられる。すると、先に導電性物質を配
設した側の端部では未放電が生じないが、配設していな
い放電容器端部側で点灯後、該端部を支持している支持
体とランプ発光部との温度差が生じると支持体近傍で未
放電が起こる。
【0028】この現象は、例えば管径が10mm、長さ
が370mmの硼珪酸ガラスを放電容器に使用したラン
プの場合、ランプの管壁負荷が0.5W/cm2におい
ては、希ガス封入圧が11.97kPa未満では、大き
く目立たないが、これ以上になると顕著になる。ここで
管壁負荷とは、放電ランプへ入力される電力Pを放電容
器内表面Sで割った値で定義され、放電容器内表面の単
位面積あたりの電力を示す放電ランプの点灯条件を知る
重要なパラメータである。
【0029】なお、放電ランプへ入力される電力Pは、
ここでは、放電ランプを駆動するインバータの1次側の
入力される電力P0に、ランプへ入力される電力比率を
変換効率ηとして、以下の数式2により定義した。
【0030】
【数2】P=P0×η 本発明でのηの具体例は0.6であった。
【0031】
【発明の実施の形態】次に、本発明の第一の実施例につ
いて図1および図2を参照して説明する。放電容器4と
しては管径10mmの硬質ガラスであり、ガラス肉厚み
は0.45mmである。放電容器4の内面には、蛍光物
質9が所定の位置に配設されており、蛍光物質9を剥離
してアパーチャ6が設けられる。放電容器外部の電極
1、2は、所定の形状を例えば銀ペーストを印刷するこ
とにより配設され、封入ガスとしては、キセノン分圧を
14.3kPa、ネオン分圧33.5kPaの混合ガス
を封入してある。なお、電極1、2はアルミニウムテー
プや銅テープ等の金属製テープであってもよい。
【0032】導電性物質3a,3bはランプ両端部近傍
の支持体5a、5bである支持体近傍に配設される。管
軸方向の配設位置としては、この導電性物質が遮光の働
きをする場合があるので読み取り用光源としての目的か
らアパーチャ6が設けられた側の電極間に設けるより
は、アパーチャに対向する側の電極間に設けることが好
ましい。ランプ両端部近傍に設ける場合でも、図2の記
号3aに示すように支持体5により内包される位置に配
設することが好ましい。
【0033】ただし、記号3aは、放電容器端部6の支
持体5に内包される領域の放電容器内表面に導電性物質
を配設した場合を示したが、導電性物質は、少なくとも
ランプの支持体に支持される領域内に位置する放電容器
およびこの支持体に支持される領域の近傍に位置する放
電容器の両方の内表面にかかるように配設してもいい
し、記号3cのように、この支持体に支持される領域の
近傍に位置する放電容器内面にのみ配設してもよい。さ
らに、記号3dのように、高圧側電極と低圧側電極の両
方に対応する内面にまたがって配設してもよい。
【0034】図1および図2で示した、導電性物質3
(3a、3b、3c、3d)は、材料としては銀ペース
ト、アルミニウム、黒鉛、酸化錫、酸化インジウム、バ
リウム、ニッケル等を一種類以上含んでいる物質か、も
しくは前記物質と結合材との混合物質を適宜使用するこ
とができる。また、形状も特に限定されるものではな
く、線状であっても、点状、粒状、角状のものでも適宜
使用できる。
【0035】また導電性物質は、例えば放電容器内表面
に塗布した後に、約400℃で焼成固着されるが、導電
性物質の配設方法としては、放電容器の内表面において
ガラス材料に直接溶着する方法や接着剤等による固着な
どが採用される。図3にランプ断面形状からみた図を示
すが、導電性物質の形態は種々考えられ、図3(a)、
(b)、(c)、(d)のいずれの形態でもよく、これら
の形態の組み合わせでもよい。さらに、これらの導電性
物質の一部が放電容器内表面に設けられた蛍光物質9に
触れてもその未放電防止の効果は失われない。
【0036】高電圧波形としては、図4に示すような急
峻な立ち上がりを有する繰り返し高電圧を蛍光ランプに
印加することでランプを点灯する。このような急峻な立
ち上がりを有する繰り返し高電圧は、一例を上げると、
周期Tが5μs〜70μsであり、ピーク電圧Hはおお
よそ1700V0-pである。但し、このような周波数、
ピーク電圧に本発明は限定されるものではなく、種々の
数値を適宜選択することが可能である。
【0037】次に、導電性物質を配設していない従来品
の外部電極型放電ランプと本発明の外部電極型放電ラン
プについて、パラメータとして管壁負荷と希ガス封入圧
力を変えて点灯し、本発明の効果を確認した。その結果
を図5として表に示す。表中Aが従来品ランプであり、
Bが本発明に係るランプである。本発明に係るランプ
は、図2に示したように、放電容器端部7の支持体5に
内包される領域の放電容器内表面の低圧側電極が配設さ
れた領域に対応する領域と、高圧側電極と低圧側電極の
いずれの電極も配設されていない領域に対応する領域と
にまたがってこの導電性物質3aを配設したものであ
る。この表からわかるように、従来品のランプではラン
プ両端部で未放電部分が発生したが、本発明に係るラン
プでは、温度が低い支持体部分での未放電部分の発生が
起こらず、均一で安定な放電が得られた。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
1つ以上の支持体に少なくとも両端部近傍を支持されて
使用される外部電極型放電ランプでは、特に高光量化、
高効率化の目的に急峻な立ち上がりを有する高電圧波形
による駆動方法にてランプを点灯させる場合において、
少なくともランプの支持体に支持される領域内に位置す
る該放電容器および/または該支持体に支持される領域
の近傍に位置する該放電容器の内表面に導電性物質を、
該低圧側電極が配設された領域に対応する該放電容器内
面領域と、高圧側電極と低圧側電極のいずれの電極も配
設されていない電極間領域とにまたがって配設すること
で、ランプ点灯中でも温度が低くなり易いランプ両端部
やランプ支持体付近などの場所でも、未放電や著しい光
量ダウンを生じることなく、均一で安定な放電をする外
部電極型放電ランプを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外部電極型放電ランプの構成と駆動回
路への接続例を示す概略図である。
【図2】本発明における支持体と導電性物質の配置を説
明した模式図である。
【図3】本発明における導電性物質の配置をランプ断面
形状から説明した図である。
【図4】本発明のランプに印加される電圧波形の一例を
示した図である。
【図5】本発明の未放電領域改善の効果を示す表であ
る。
【符号の説明】
1 低圧側電極 2 高圧側電極 3 導電性物質 3a 導電性物質 3b 導電性物質 3c 導電性物質 3d 導電性物質 4 放電容器 5 支持体 5a 支持体 5b 支持体 6 アパーチャ 7 放電容器端部 8 インバータ 9 蛍光物質

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部が透明な誘電体からなる
    管状の放電容器内に所定の希ガスを封入し、該放電容器
    の外面に少なくとも一対の高圧側電極と低圧側電極とを
    該放電容器の長手方向に配設した外部電極型放電ランプ
    であって、 該外部電極型放電ランプは、少なくとも両端部近傍を支
    持体に支持されるものであり、該支持体に支持される領
    域および/又はその近傍に位置する該放電容器の内表面
    に、導電性物質を、少なくとも該低圧側電極が配設され
    た領域に対応する該放電容器内面領域と、該高圧側電極
    と該低圧側電極のいずれの電極も配設されていない領域
    に対応する放電容器内面領域とにまたがって配設したこ
    とを特徴とする外部電極型放電ランプ。
  2. 【請求項2】 前記放電容器の内面に蛍光物質を配設
    し、この放電容器の長手方向に沿ってアパーチャを設
    け、前記導電性物質を前記アパーチャが設けられた側と
    ほぼ対向側の放電容器の内面に配設したことを特徴とす
    る請求項1に記載の外部電極型放電ランプ。
JP09384698A 1998-03-24 1998-03-24 外部電極型放電ランプ Expired - Lifetime JP3399355B2 (ja)

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