JP2006179202A - 平面光源 - Google Patents

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俊彦 佐藤
Akira Kojima
明 小島
Juichi Shimada
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信義 越田
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Abstract

【課題】
電子エミッタ、コロナ放電、誘電体バリア放電などを利用するプラズマイグナイタを搭載して平面型放電光源の高輝度・高効率化を実現する。
【解決手段】
透光性を有する扁平状の放電空間80を有する密閉容器1と、該密閉容器に封入された放電気体と、該密閉容器1内に設けられ絶縁層で覆われた少なくとも一対の放電電極40及び41と、絶縁層で覆われた電極で構成されるプラズマイグナイタ70とを有することを特徴とする平面光源。
【選択図】図1

Description

本発明は、平面状に発光する放電装置から成る平面光源、及び、これらを搭載した装置に関するものである。該平面光源は、紫外線光源、各種一般照明装置、液晶表示装置が必要とするバックライト、として使われる。
工業的に利用されている放電装置として、液晶バックライト、プラズマディスプレイ、気体レーザーおよび各種放電ランプ、等、がある。ここで放電装置とは、複数の電極を有し、電極間に気体放電を生ずる装置をさす。
液晶パネルは薄型軽量でありかつ低消費電力であるため、パソコン、携帯電話、テレビなどのディスプレイ装置として使われているが、液晶自体は発光しないため、液晶パネル背面から2次元的に照明する、バックライトが必要である。本発明の平面光源は、液晶パネルの照明に好適なバックライトを提供する。また、このような平面光源は、一般の照明用光源にも適している。このような平面光源として、特許文献1及び特許文献2に記載された平面型光源がある。これらによれば、透光性の扁平な密閉容器の側面近傍に、誘電体に被覆された一対の放電電極を平行に配置し、いわゆる誘電体バリア放電によって、7kPa〜40kPaの範囲の、希ガス、希ガスの混合ガス、または、希ガスの混合ガスと水銀、を主成分とする放電気体により、扁平容器を横断的に満たすプラズマを発生させ、該プラズマによって放射される紫外線によって蛍光体を励起発光させ、光源としている。
これらの放電装置は、放電開始時に、遇存電子を加速して、絶縁物である気体を電離させるための、瞬間的に高電圧を発生させる回路を持つ。
予備電離技術は、放電開始の「種火」として、プラズマ生成の元となる電子を意図的かつ大量に供給して、微量にしか存在しない遇存電子に頼ることなく、グロー放電の生成を行う技術である。予備電離を実現するために、電子線や、紫外光またはレーザー光などの、電磁波照射による予備電離が用いられることもある。
特許文献3の高圧放電ランプでは、光源となる主放電空間とは隔離された、石英管によって作製された空洞を主放電電極の背後に設け、この空洞を用いて紫外線を発生させ、主放電空間の予備電離を行う方法を取っている。これによって、主放電の放電開始電圧を低減出来るとしている。
さらに、特許文献4には、高頻度パルスレーザーにおいて複数の開口部を有するピン状電極で発生させた紫外線を主放電領域に拡散させることで予備電離を行い、放電空間を均一に電離できる、としている。
予備電離に使用することができる電子源として、特許文献5の、固体表面から電子を放射するナノシリコン面電子源がある。ナノシリコン面電子源は導電性基板の上にナノシリコン層と上部電極とを順次形成することによって作製される。ナノシリコン電子源は他の電子源と比較し、低真空度での動作が可能である特徴を有し、気体中での仕様に適している。また、小型軽量な、半導体部品として供給されることから、これを適用する放電装置の形状に殆ど制限を与えることなく、広範な放電装置に搭載可能である。
特開平11-144678号公報 特開2002-251982号公報 US 6563267 B1号公報 特開平05-121812号公報 特願2004-235707
特許文献1及び2の平面型光源では、発光輝度と効率を最適化する放電気体の圧力条件が、7kPa以上40kPa以下の範囲に限定されていた。一般に、放電開始電圧は、圧力が高く成るほど増加し、上記圧力範囲では、必要な放電開始電圧は、1kVを超えてしまい、かなりの高電圧に耐える駆動回路を使用する必要が生じる。この要請が、装置のコストを引き上げてしまうという問題が有った。
また、プラズマが局在せず、広い領域で、安定な陽光柱を形成するためには、放電開始時のプラズマの生成が、空間的に均一であるという条件が必要で、予備電離機構を有しない、特許文献1及び2の平面型光源では、この条件を満たす圧力、及び、放電開始時の電圧が限られ、より高い輝度を実現しつつ、低電圧で駆動する装置の実現は、不可能で有った。
また、上記放電気体に水銀を含む場合には、放電開始時の周囲温度が低い時や、暗所での保存時間が長く遇存電子密度が著しく低下している時、等には、放電開始電圧が著しく上昇し、光源の点灯を困難にするという問題も有った。
放電開始電圧の低下、及び、その安定化は、放電気体の予備電離によって達成されることが知られている。
一般に、放電装置は、用途に合わせた多様なサイズと形状を持っている。特許文献3及び4で用いられている予備電離機構は、各々の放電装置形状に合致してはいるが、本発明による平面型光源のような、扁平で、極めて放電空間が薄い形状の放電装置には、適用不能な形状と素材により構成されている。
特許文献5に示した弾道電子源によるプラズマイグナイタは、ホットエレクトロン、準弾道電子、又は弾道電子を生成する電子ドリフト層と、該電子ドリフト層上に形成された表面電極とを有し、さらに、放電中のイオンによる衝撃による該表面電極及び該電子ドリフト層の劣化を防ぐための、静電遮蔽の目的で設けられた補助電極や、半導体や誘電体からなる薄膜から成るバッファ層が設けられている。プラズマイグナイタは、面電子源であり、表面電極の表面上、一様な強度で、容易に気体を電離することが可能な高エネルギー電子を放射する。また、プラズマイグナイタは、小型軽量な半導体部品として供給されることから、放電装置の形状に殆ど制限を与えることなく、広範な放電装置に搭載可能である。
グロー放電プラズマ中の陽イオンは、陰極近傍に集中する電界によって陰極方向に加速される。また、陰極へ向かう運動量を有する陽イオンとの衝突によって運動量を獲得する中性原子も、陰極へ向かう運動量を持ち、陰極を衝撃する可能性を持つ。これら中性原子は荷電粒子ではないため、電界や磁界によってその軌道を制御することが出来ない。したがって、プラズマ中で、上記プラズマイグナイタを使用するには、これら陽イオン及び中性粒子によるプラズマイグナイタへの衝撃を回避するために、プラズマイグナイタを、これら加速された中性原子の軌道上に配置しないことが重要である。
特許文献5における実施様態は、プラズマイグナイタの表面電極を、これら陽イオン及び加速された中性原子の軌道上に配置していることから、補助電極による静電遮蔽があっても、中性原子による損傷を免れ得ないという不都合があった。そのため、劣化を防止するはずの補助電極やバッファ層の存在にも関わらず、多数回の放電開始動作、及び、長時間の放電継続によって、劣化を余儀なくされている。なお、バッファ層を用いる場合には、表面電極への直接の損傷は避けられるが、バッファ層そのものの損傷は避けられず、最終的には、該表面電極や該電子ドリフト層の劣化につながる。
本発明の課題は、プラズマイグナイタを搭載することにより、放電開始電圧の低下、及び、その安定化を実現した平面型光源を提供し、紫外線光源、各種一般照明装置、液晶表示装置が必要とするバックライト、などを提供することである。
上記の課題を解決するものとして、本発明の第1様態では、透光性を有する絶縁性の前面板と絶縁基板と側板とを組み合わせて構成された扁平状の放電空間を有する密閉容器と、該密閉容器に封入された放電気体と、該前面板上に設けられ絶縁層で覆われた少なくとも一対の放電電極A及び放電電極Bと、該第一の放電電極に対向して該絶縁基板上に設けられ、絶縁層で覆われた電極で構成されるプラズマイグナイタとを有することを特徴とする平面光源とする。
本発明の第2様態では、透光性を有する絶縁性の前面板と絶縁基板と側板とを組み合わせて構成された扁平状の放電空間を有する密閉容器と、該密閉容器に封入された放電気体と、該前面板上に設けられ絶縁層で覆われた少なくとも一対の放電電極A及び放電電極Bと、該第一の放電電極に対向して該絶縁基板上に設けられた電極で構成されるプラズマイグナイタとを有することを特徴とする平面光源とする。
本発明の第3様態では、本発明の第1様態及び本発明の第2様態のいずれかに加えて、該プラズマイグナイタにトリガ電圧矩形波を印加する第一の電源と、該放電電極Aに、該トリガ電圧矩形波の最初の立ち上がりに一定時間遅れて立ち上がる、電圧矩形波Aを印加する第二の電源と、該放電電極Bに、該電圧矩形波Aに同期し、かつ、逆位相の電圧矩形波Bを印加する第三の電源とを有することを特徴とする平面光源とする。
本発明の第4様態では、透光性を有する絶縁性の前面板と絶縁基板と側板とを組み合わせて構成された扁平状の放電空間を有する密閉容器と、該密閉容器に封入された放電気体と、該前面板上に設けられ絶縁層で覆われた少なくとも一対の放電電極a及び放電電極bと、該放電電極aに対向して該絶縁基板上に設けられた、背面電極と電子ドリフト層と該電子ドリフト層上に形成された表面電極とバッファ層とで構成されたプラズマイグナイタとを有することを特徴とする平面光源とする。
本発明の第5様態では、本発明の第4様態に加えて、該放電電極aに、放電点灯時に立ち下がる電圧矩形波aを印加する第一の電源と、該放電電極bに、該電圧矩形波aに同期し、かつ、逆位相の電圧矩形波bを印加する第二の電源と、該電圧矩形波aよりも大きい電圧振幅を有し、該電圧矩形波aに同期して立ち下がる、トリガ電圧矩形波aを該表面電極に印加する、第三の電源と、該トリガ電圧矩形波aよりも大きい電圧振幅を有し、該トリガ電圧矩形波aに同期して立ち下がる、第二のトリガ電圧矩形波bを該背面電極に印加する第四の電源と、を有することを特徴とする平面光源とする。
本発明の第6様態では、本発明の第1乃至5の様態に加えて、キセノン、または、キセノンと希ガスの混合ガスのいずれかを放電気体とする。
本発明の第7様態では、本発明の第1乃至5の様態に加えて、水銀と希ガスの混合ガスを放電気体とする。
本発明の第8様態では、本発明の第1乃至5の様態に加えて、該密閉容器の内側に蛍光体を塗布し、紫外域より波長の長い光を放出する平面型光源とする。
本発明の第1様態によれば、プラズマイグナイタにより、扁平状のグロー放電から成る主放電を生成するための、誘電体バリア放電による予備放電を行うことが可能と成った。
本発明の第2様態によれば、プラズマイグナイタにより、扁平状のグロー放電から成る主放電を生成するための、コロナ放電による予備放電を行うことが可能と成った。
本発明の第3様態によれば、本発明の第1及び第2様態の発明における該予備放電の点灯のタイミングを規定し、これにより均一性が高い主放電の点灯が可能となった。また、予備電離を行わない場合の放電開始電圧60%程度の電圧で、点灯が可能となった。その結果、より高い圧力範囲、及び、より大きい主放電電流で、安定なグロー放電を開始でき、より高い紫外線強度を得ることが出来た。
さらに、予備放電を用いない従来の平面光源では、1kV程度必要であった放電開始電圧は、本発明の採用により、600V程度の値に低下し、点灯駆動回路の耐圧に関する要求を大幅に抑えることが可能と成ったため、製品コストの大幅な削減が可能と成った。
本発明の第4様態によれば、プラズマイグナイタにより、扁平状のグロー放電から成る主放電を生成するための、高エネルギー電子の供給を行うことが可能と成った。
本発明の第5様態によれば、本発明の第4の様態における主放電点灯のタイミングをより的確に規定したことから、より均一性が高い主放電の点灯が可能となった。点灯時の主放電の均一性が向上したため、より高い圧力範囲、及び、より大きい主放電電流で、安定なグロー放電からなる主放電を点灯できるようになった。その結果、より高い紫外線強度を得ることが出来た。
本発明の第6様態によれば、キセンノからの発光を利用した、高輝度・高効率の無水銀真空紫外光源を実現した。
本発明の第7様態によれば、水銀からの発光を利用した、高輝度・高効率の水銀紫外光源を実現した。
本発明の第8様態によれば、高輝度・高効率の無水銀蛍光ランプ、及び、水銀蛍光ランプを実現した。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。複数の図中の対応する同一又は類似の構成要素には、同一又は類似の符号を付している。
図1は、実施例1に係わる、プラズマイグナイタを搭載した平面型光源の概略構成を示した断面斜視図である。
本実施例1の特徴は、ソーダガラス等からなる透光性の前面板10と、ソーダガラスやセラミック等から成る絶縁基板20と、側板30と、を組み合わせて、低融点ガラスで一体に気密封着されて作製された扁平状の密閉容器1を有し、該前面板10の内面には、厚膜印刷法などで形成された幅4mm以下の、互いに平行な、少なくとも一対の放電電極40、及び、放電電極41が設けられ、該放電電極40に対向して、プラズマイグナイタ70が配置される、平面光源である。なお、
密閉容器1内には、各種希ガス、または、これらの混合ガスなどの、放電気体が封入されており、該一対の放電電極の間で主放電空間80を形成する。放電気体の圧力は、7KPa〜40kPaの範囲に設定される。また、絶縁基板20の内面には蛍光体60及び蛍光体61が塗布されている。
本平面光源を2.5インチ液晶バックライトに用いる場合には、発光面の大きさは、52mm×40mmで、電極間距離は54mm、各電極の長さは45mm、主放電空間80の高さは、1.8mmである。また、本平面光源を5インチ液晶バックライトに用いる場合には、発光面の大きさは、105mm×75mmとし、各電極の長さは110mm、電極間距離は80mm、放電空間80の高さは、2.4mmとする。
図2は、各電極の詳細を示す、断面図である。放電電極40、41の表面は、厚膜印刷法などにより設けられた誘電体層50、51によって、それぞれ被覆されている。同様に、プラズマイグナイタ70も、誘電体層71に被覆された予備電離電極72から構成されている。該誘電体層50、51、71の材料は、MgO、アルミナ、BaOなどの、スパッタイールドが小さく、2次電子放出係数の大きい材料を用いる。
図3は、本実施例による平面型光源の駆動電圧波形を示した図である。予備電離電極72には、第一の電源により、電圧振幅Vtのトリガ電圧矩形波600が印加される。該放電電極40には、第二の電源により、該トリガ電圧矩形波600に時間 t だけ遅れて立ち上がる、電圧振幅V0を有する電圧矩形波500が印加される。また、放電電極41には、第三の電源により、電圧矩形波500に同期し、しかも逆位相の、電圧振幅V1を有する電圧矩形波510が印加される。電圧矩形波500及び510は、該トリガ電圧矩形波600を位相遅延回路に通して生成される波形としても良い。
各電圧波形の繰り返し周波数は、10kHz〜100kHzの範囲で選択可能である。また、位相の遅れを表す時間 t は、最大、パルス周期の10%程度とすれば良い。
これらのパルスにより、時刻ゼロにおいて、放電電極40と予備電離電極72の間の放電空間81内で、いわゆる、誘電体バリア放電が誘起される。該誘電体バリア放電が時間 t だけ継続する予備放電となり、電圧矩形波500の立ち上がり(または、電圧矩形波510の立下り)に同期して、主放電空間80を満たす平面状に広がった主放電が点灯する。放電電極40及び41が、誘電体層で覆われていることから、この放電も、誘電体バリア放電となる。
扁平状の放電容器形状を反映して、放電電極40と予備電離電極72の距離が、放電電極40及び41の間隔の10分の1以下であることから、予備電離無しで放電電極40と41の間に放電を誘起する場合に比べ、10分の1程度の電圧で予備放電を開始することが出来る。
この予備放電によって、上記主放電を開始させるのに必要な電圧は低下し、予備電離を行わない場合の放電開始電圧の、60%程度の電圧で主放電の点灯が可能となった。その結果、従来1kV程度必要であった電圧矩形波500及び510の電圧振幅は、600V程度の値に低下し、点灯駆動回路の耐圧に関する要求を大幅に抑えることが可能と成ったため、製品コストの大幅な削減が可能と成った。
さらに、予備電離機構を備えることで、放電電極40及び41の、長手方向に関する放電の均一性が向上し、より高い圧力範囲、及び、より大きい主放電電流で、安定なグロー放電を開始できることが明らかとなった。その結果、より高い紫外線強度、及び、これによって得られる蛍光強度を得ることが出来た。
図4は、実施例2に係わる、プラズマイグナイタを搭載した平面型光源の概略構成を示した断面図である。
本実施例の構成は、実施例1におけるプラズマイグナイタ70の部分が、プラズマイグナイタ75に置き換わった点以外は、実施例1と同じ構成である。
本実施例においては、プラズマイグナイタ75として、誘電体被服を伴わない予備電離電極73を用いる。ただし、該予備放電電極73の幅を放電電極40の10分の1程度にし、電界集中を促進してコロナ放電が生じ得る条件となっている。これにより、放電空間81の予備電離放電を生じさせることなく、該コロナ放電の誘起する電子、イオン、及び、紫外線放射によって、主放電を点灯させることが出来る。
本実施例においても、実施例1とほぼ同様な効果が得られた。
図5は、実施例3に係わる、プラズマイグナイタを搭載した平面型光源の概略構成を示した断面図である。
本実施例の構成は、実施例1におけるプラズマイグナイタ70の部分が、特許文献5に記載のプラズマイグナイタと同様な、プラズマイグナイタ100に置き換わった点以外は、実施例1と同じ構成である。
プラズマイグナイタ100は、オーミックコンタクトが取られた背面電極層110を有する、導電性シリコン基板120上に形成された電子ドリフト層130と、この電子ドリフト層130上に形成された表面電極層140と、該表面電極層140上に形成されたバッファ層150とから構成される。該表面電極140の幅は、該放電電極40の2分の1から4分の1程度の大きさであり、放電電極41から遠ざかる向きにシフトして配置される。
図6は、本実施例による平面型光源の駆動電圧波形を示した図である。実施例1と同様、放電電極40には、第一の電源により、電圧振幅V0を有し最初に立ち下がる電圧矩形波501が印加される。また、放電電極41には、第二の電源により、電圧振幅V1を有し最初に立ち上がる、電圧矩形波501に同期した逆位相の電圧矩形波511が印加される。該表面電極層140には、第三の電源により、電圧波形501よりも20V〜50V程度だけ大きい電圧振幅Vsを有し最初に立ち下がる、トリガ電圧矩形波610を印加する。また、該背面電極層110には、第四の電源により、該電圧矩形波610のよりも6〜20V程度大きい電圧振幅Vbを有し最初に立ち下がる、トリガ電圧矩形波620を印加する。
本実施例では、プラズマイグナイタ100の表面電極140と放電電極40の間には、気体の電離を伴う放電は生じない。なぜなら、図6に示した電圧波形から明らかなように、該表面電極140と該放電電極40の間に生じる電圧が20〜50V程度で、放電破壊を生じるほど大きくはないからである。しかしながら、これらの電圧波形によって、表面電極140と該背面電極層100の間には、常に6〜20V程度のバイアス電圧が維持されることから、該表面電極140から、バッファ層150を透過する6〜10eV程度の高エネルギー電子が放射されることとなる。図6に示したように、該放電電極40の電位が負の側に振れる時には、該表面電極140が該放電電極40よりも20〜50V程度低く保たれるため、バッファ層140の表面には放電電極40へ向う電界が生じ、プラズマイグナイタ100からの電子放出を促進する。この時、放電電極41は、正にバイアスされていることから、これら放出された電子は、放電気体を電離しながら放電電極41に向かって加速され、該放電電極40と41の間で放電破壊を生じ、放電空間80に安定なグロー放電を生じる。
本実施例によるプラズマイグナイタ100は、その構造上、該背面電極110と、該表面電極140の間に加えるバイアス電圧が、該表面電極材料の仕事関数に対応する電圧に等しく成る値を超えると、急激に電子放出量を増大させる。したがって、該トリガ電圧矩形波a及びbの立ち上がりに対して速い応答性を以って電子放出が行われることとなり、放電電極40及び41の、長手方向の位置の至る所で、一斉に放電が開始され、空間的に均一性が極めて良好な放電が点灯される。その結果、より高い圧力範囲、及び、より大きい主放電電流で、安定なグロー放電を開始できることが明らかとなり、より高い紫外線強度、及び、これによって得られる蛍光強度を得られた。
なお、放電点灯後は、放電電極40に向かって陽イオンが加速されることから、僅かではあるが、プラズマイグナイタ100へ向かうイオン衝撃の可能性が残る。しかしながら、放電電極41から遠い向きにシフトして配置されているプラズマイグナイタ100は、放電電極40のシールドを受け、陽イオンによるスパッタの影響は低減される。
実施例1に係わる誘電体バリア放電によるプラズマイグナイタを搭載した平面型光源の概略構成を示した断面斜視図である。 実施例1に係わる、各電極の詳細を示す、断面図である。 実施例1に係わる、本発明による平面型光源の駆動電圧の印加方法を示した図である。 実施例2に係わるコロナ放電によるプラズマイグナイタを搭載した平面型光源の概略構成を示した断面図である。 実施例3に係わるコロナ放電によるプラズマイグナイタを搭載した平面型光源の概略構成を示した断面図である。 実施例3に係わる、平面型光源の駆動電圧の印加方法を示した図である。
符号の説明
1 密閉容器
10 前面板
20 絶縁基板
30 側板
40 放電電極
41 放電電極
50 誘電体層
51 誘電体層
60 蛍光体
61 蛍光体
70 プラズマイグナイタ
71 誘電体層
72 予備電離電極
73 予備電離電極
75 プラズマイグナイタ
80 主放電空間
81 放電空間
100 プラズマイグナイタ
110 背面電極層
120 導電性シリコン基板
130 電子ドリフト層
140 表面電極層
150 バッファ層
500 電圧矩形波
501 電圧矩形波
510 電圧矩形波
511 電圧矩形波
600 電圧矩形波
610 電圧矩形波
620 トリガ電圧矩形波

Claims (8)

  1. 透光性を有する絶縁性の前面板と絶縁基板と側板とを組み合わせて構成された扁平状の放電空間を有する密閉容器と、
    該密閉容器に封入された放電気体と
    該前面板上に設けられ絶縁層で覆われた少なくとも一対の放電電極A及び放電電極Bと、
    該第一の放電電極に対向して該絶縁基板上に設けられ絶縁層で覆われた電極で構成されるプラズマイグナイタとを有することを特徴とする平面光源。
  2. 透光性を有する絶縁性の前面板と絶縁基板と側板とを組み合わせて構成された扁平状の放電空間を有する密閉容器と、
    該密閉容器に封入された放電気体と、
    該前面板上に設けられ絶縁層で覆われた少なくとも一対の放電電極A及び放電電極Bと、
    該第一の放電電極に対向して該絶縁基板上に設けられた電極で構成されるプラズマイグナイタとを有することを特徴とする平面光源。
  3. 該プラズマイグナイタにトリガ電圧矩形波を印加する第一の電源と、
    該放電電極Aに、該トリガ電圧矩形波の最初の立ち上がりに一定時間遅れて立ち上がる、電圧矩形波Aを印加する第二の電源と、
    該放電電極Bに、該電圧矩形波Aに同期し、かつ、逆位相の電圧矩形波Bを印加する第三の電源とを有することを特徴とする、請求項1または2に記載の平面光源。
  4. 透光性を有する絶縁性の前面板と絶縁基板と側板とを組み合わせて構成された扁平状の放電空間を有する密閉容器と、
    該密閉容器に封入された放電気体と、
    該前面板上に設けられ絶縁層で覆われた少なくとも一対の放電電極a及び放電電極bと、
    該放電電極aに対向して該絶縁基板上に設けられた、背面電極と電子ドリフト層と該電子ドリフト層上に形成された表面電極とバッファ層とで構成されたプラズマイグナイタとを有することを特徴とする平面光源。
  5. 該放電電極aに、放電点灯時に立ち下がる電圧矩形波aを印加する第一の電源と、
    該放電電極bに、該電圧矩形波aに同期し、かつ、逆位相の電圧矩形波bを印加する第二の電源と、
    該電圧矩形波aよりも大きい電圧振幅を有し、該電圧矩形波aに同期して立ち下がる、トリガ電圧矩形波aを該表面電極に印加する、第三の電源と、
    該トリガ電圧矩形波aよりも大きい電圧振幅を有し、該トリガ電圧矩形波aに同期して立ち下がる、第二のトリガ電圧矩形波bを該背面電極に印加する、第四の電源と、
    を有することを特徴とする、請求項4に記載の平面光源。
  6. キセノン、または、キセノンと希ガスの混合ガスの、いずれかを放電気体とすることを特徴とする、請求項1乃至5いずれか一つに記載の平面光源。
  7. 水銀と希ガスの混合ガスを放電気体とすることを特徴とする、請求項1乃至5いずれか一つに記載の平面光源。
  8. 該密閉容器の内側に蛍光体を塗布したことを特徴とする、請求項1乃至7いずれか一つに記載の平面光源。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007023945A1 (ja) * 2005-08-26 2007-03-01 Matsushita Electric Works, Ltd. 放電プラズマ生成補助装置
JP2011204640A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Panasonic Electric Works Co Ltd 発光装置
JP2012224886A (ja) * 2011-04-15 2012-11-15 Shimizu Densetsu Kogyo Kk プラズマ・電子ビーム発生装置、薄膜製造装置及び薄膜の製造方法

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