JPH11273441A - 照明装置およびこれを用いた投射型表示装置 - Google Patents

照明装置およびこれを用いた投射型表示装置

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JPH11273441A
JPH11273441A JP10072636A JP7263698A JPH11273441A JP H11273441 A JPH11273441 A JP H11273441A JP 10072636 A JP10072636 A JP 10072636A JP 7263698 A JP7263698 A JP 7263698A JP H11273441 A JPH11273441 A JP H11273441A
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light
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優 北村
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譲 高島
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    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
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    • G03B21/14Details
    • G03B21/20Lamp housings
    • G03B21/208Homogenising, shaping of the illumination light

Abstract

(57)【要約】 【課題】液晶プロジェクター等で用いられる照明装置に
おいて、光の指向性を維持しつつ、照度分布の一様性、
光利用効率の向上を図る。 【解決手段】リフレクタ22によって反射された光源ラ
ンプ21からの光ビームは素子24,25によって矩形
の断面形状を有する光ビームに変換される。この形状変
換によって一様化された光ビームは、4つの分割プリズ
ム面を有する第1のプリズムレンズ27によって上下左
右の4つの光ビームに空間分離され、これら分割光ビー
ムは第2のプリズムレンズ28の4つの分割プリズム面
にそれぞれ集光される。そして、プリズムレンズ28で
偏向を受けた後にコリメータレンズ30を介して液晶パ
ネル31上に伝達され、そこで4つの分割光ビームが重
畳される。光ビーム形状変換で一様化した光ビームをさ
らに分割重畳することにより、光の指向性を維持しつ
つ、照度分布の一様性、光利用効率の向上を図ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照明装置およびこ
の照明装置を使用した投射型画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パソコンやテレビの画像を大画面
で表示したいというニーズの高まりや、液晶関連の技術
発展を背景に、液晶プロジェクターが多く用いられるよ
うになってきた。液晶プロジェクターは、類似機能をも
つCRTプロジェクターと比較して、画質がよい、小
型、軽量であるなどの特長を有するが、画面の明るさの
向上が課題とされ、多くの応用分野において明るさの向
上が期待されている。照明光学系に関しては、光の利用
効率が通常数パーセントしかなく、効率の向上を目指し
て様々な技術が開発されてきた。また、高輝度のランプ
と回転放物面鏡あるいは回転楕円体面などの反射鏡(リ
フレクタ)との組合せを光源に用いることが広く行われ
ているが、こうして得られる光ビームは照度の一様性が
悪く、画面の輝度を均一にするためには照度の一様性を
改善する手段が必要とされる。
【0003】こうした目的で開発されてきた種々の照明
系の方式については、例えば、解説論文(本宮佳典、
「液晶プロジェクターの照明光学系」ディスプレイ ア
ンドイメージング 第6巻 第1号 p.17−26
(1997):SCI.サイエンス・コミュニケーショ
ンズ・インターナショナル発行)などの文献で紹介され
ている。
【0004】前記解説論文でも指摘されている通り、照
明光学系では、光利用効率、照度の一様性のほか、照明
光の指向性も重要である。指向性を確保することで、表
示品質の確保や、システム全体を通しての光利用効率の
向上、装置サイズの小形化などが可能となる。
【0005】従来広く用いられてきた方式に、ロッドを
用いたり、フライアイレンズを用いる光インテグレータ
がある。照度の一様性と光利用効率の向上が得られる
が、指向性の面で必ずしも常に満足とは限らなかった。
これらの方式と異なるアプローチとして、指向性をでき
るだけ確保しながら一様性や効率の向上を実現しようと
する方式としてビーム形状変換技術を用いる方式が開示
されている(特願平6−238122号、特願平7−5
6906号)。この方法は円形の光ビームを一様な略矩
形の光ビームに変換するもので、指向性、一様性、効率
などをできる限り高いレベルで実現しようとするもので
ある。
【0006】しかしながら、このビーム形状変換による
方法では、光源の大きさが無視しえないような場合に問
題が発生する場合がある。すなわち、有限の大きさを有
する光源の場合、リフレクタにより反射されても完全な
平行光あるいは完全な集束光とはならず、有限の角度範
囲に広がりのある光ビームとなる。この場合、略矩形の
光ビームに変換されても、その後長い光路を経てから液
晶パネルなどの表示デバイスに至るとすると、その表示
デバイスの位置ではその画面内の周辺部において、照度
の弱い領域であるいわゆるボケが発生したり、その他の
照度ムラが発生するなど、照度の一様性や光利用効率が
劣化する場合がある。
【0007】この問題を解決し、光路長がある程度長く
ても一様性、効率および指向性などを維持するための技
術として、リレーレンズを用いる方式が開示されている
(特願平8−348955)。この方式は本発明と目的
を同じくし、本発明に先行する従来技術である。図15
はリレーレンズを用いた従来の照明装置の構成を示す図
である。
【0008】図15において、光源のランプ21を発し
た光はリフレクタ22で平行、集束、または発散性の光
ビーム23に変換される。光ビーム23は、光ビーム形
状変換手段を構成する第1の素子24を通過し、光ビー
ム形状変換手段を構成する第2の素子25の位置で概略
矩形の断面形状となる。光ビーム形状変換手段を構成す
る第2の素子25は、入射する光ビームを平行光に変換
する機能を有する。第1の素子24と第2の素子25
は、それぞれ例えば最適化計算により決定される所定の
曲面形状を有する特殊なレンズ様光学素子として実現さ
れる。
【0009】第2の素子25を通過した光は、リレーレ
ンズを構成するレンズ26、およびレンズ30を通過し
て液晶パネル31を照明する。レンズ26を通過した光
は、レンズ26の焦点位置近傍に集光され、その後その
位置から発散する光としてレンズ30に入射する。集光
点が概略レンズ30の焦点位置に位置するように構成す
ることで、レンズ30を通過した光は概略平行光とな
る。
【0010】また、レンズ26,30で構成されるリレ
ーレンズ系が、前記光ビーム形状変換手段を構成する第
2の素子25の位置と液晶パネル31の位置を互いに共
役関係となるように、すなわち光ビーム形状変換手段を
構成する第2の素子25の位置での光ビームの形状が、
液晶パネル31の位置に結像されるように設定すること
で、光路長による光ビームの品質の劣化を回復し、良好
な照明状態を実現することが可能になる。更に、焦点近
傍に開口29を設置することも可能であり、設置した場
合、液晶パネルを照射する光の角度範囲は、開口の大き
さで規定され、それ以上の角度で照射する光を遮断する
ことが可能である。なお、光ビーム形状変換手段を構成
する第2の素子25と、リレーレンズを構成するレンズ
26のそれぞれの機能は、複合して単一の素子で同時に
実現することも可能である。その際は素子25の位置に
複合機能を有する素子を設置すればよく、部品点数を削
減することが可能である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術では、照度の一様性を更に高度なものとするには
必ずしも十分満足なものではない。すなわち、図15に
示した従来の構成では、画面のある部分を照明する光
は、光源から特定の方向に出射し、所定の光路を経由し
た光ビームのみとなるため、例えば光源の発光分布等、
光学系の一部にムラの要因がある場合などには、その影
響がそのまま画面の照度ムラに反映されてしまうため、
それらの要因に対するマージンを確保することが困難で
あった。
【0012】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
ものであり、例えば光源の発光分布等、光学系の一部に
ムラの要因がある場合でも照度の一様性を確保できるよ
うにし、照度ムラの少ない照明装置と、これを用いるこ
とにより輝度ムラが軽減された投射型表示装置を提供す
ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明の照明装置は、光ビームを生成する光源部
と、前記光ビームの形状を変換する手段と、変換された
光ビームを複数の光ビームに空間的に分割する手段と、
該分割された複数の光ビームを照射面上で重畳する手段
とを具備する本発明の照明装置によってことを特徴とす
る。
【0014】この照明装置においては、光源部からの光
ビームは形状変換された後に、複数の光ビームに空間的
に分離され、そしてそれら分離された光ビームが照射面
上で再び重畳される。このように光ビーム形状変換で一
様化した光ビームをさらに分割重畳することにより、光
源の発光分布ムラがあってもそれを互いに相殺できるよ
うになり、光の指向性を維持しつつ、照度分布の一様
性、光利用効率の向上を図ることができ、照度ムラを軽
減することができる。よって、液晶プロジェクター等の
投写型表示装置用の照明装置として用いることにより、
輝度ムラの無い投射映像を得ることが可能となる。
【0015】前記光ビームの形状を変換する手段として
は、略軸対称の入射光が所定位置で略矩形の光ビームと
なるような所定の表面形状を有する光学素子を用いるこ
とが好ましい。
【0016】これにより、光ビームの指向性劣化を防止
できる。また、形状変換に伴って、光ビームの中心部が
周囲と比べて輝度が異なるという特異点が生じることも
あるが、4分割重畳化することでこの中心領域は画面の
4隅へ分散させることができるため、画面の中央には特
異点が発生せず、表示品質への影響を抑制できる。
【0017】前記光ビームを複数の光ビームに空間的に
分割する手段は、複数の領域に分割された表面形状を有
する光学素子を用いて実現でき、これによりそれら分割
された複数の領域をそれぞれ通過する光ビームを互いに
分離させることができる。この分割用の光学素子を前記
光ビームが略矩形の形状となる前記所定位置に設置する
ことにより、形状変換によって一様化された光ビームを
複数の光ビームに分割することが可能となる。
【0018】また、このような光ビーム分割手段を用い
た場合には、前記光ビームの形状を変換する手段は、前
記所定位置における光ビームの強度分布が、前記複数の
領域に分割された表面形状を有する光学素子の領域分割
線近傍で、分割される各領域内部よりも高い照度を有す
るように光ビームの形状を変換するように構成すること
が好ましい。
【0019】光ビームを分割重畳した場合には、各分割
領域を通過した個々の分割光ビームが略照射面全面に照
射されるので、領域分割線近傍の光が、照射面上の画面
周囲部に伝達されることになる。したがって、領域分割
線近傍の照度を高めておくことにより、画面周囲部にお
ける照度の低下を防止でき、画面の表示品質を高めるこ
とができる。
【0020】また、前記光ビームを複数の光ビームに空
間的に分割する手段としては、複数の領域に分割され且
つこれら複数の領域を通過することによって分離された
光ビームが互いに異なる点に集光されるような表面形状
を有する光学素子を用いることができる。
【0021】これにより、分割光を発散させる構成のも
のに比し、比較的小型の光学系にて分割光の重畳を容易
に行うことが可能となる。また、分割光を重畳するため
の光学系を小さくすることで、分割光と角度の異なる余
分な光の伝達を防止することが可能となる。
【0022】また、レンズ等の光学素子はある程度の大
きさ以上のものの方が加工精度が高いので、分割光の重
畳を行うためのレンズをやや大きめに設計しておき、遮
光板などの遮光手段によって余分な光の伝達を防止する
ようにしてもよい。
【0023】また、前記分割された複数の光ビームを照
射面上で重畳する手段は、分割された光ビームそれぞれ
の発散領域に配置され、発散状態の光ビームを略並行光
に変換するコリメータレンズと、各分割光ビームが入射
され、それら分割光ビームが前記コリメータレンズを介
して前記照射面上で重畳されるように前記コリメータレ
ンズに向かう各分割光ビームの方向を偏向する偏向手段
とから構成することができる。
【0024】このように各分割光を偏向させた後にコリ
メータレンズを介して照射面上に照射することにより、
分割光を互いに異なる位置に集光させる構成を用いた場
合でも、照射面上における分割光の重畳精度を高めるこ
とができる。
【0025】また、前記光ビームが略矩形となる前記所
定位置と前記照射面上との位置が互いに共役関係になる
ように、前記所定位置上の像を前記照射面上に結像させ
る手段をさらに具備することが好ましい。
【0026】この構成により、形状変換によって略一様
の照度分布を持つ用に変換された光ビームの断面形状が
照射面上に反映されるようになるので、焦点ずれによる
光の損失を低減でき、光の利用効率を高めることができ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1には、本
発明の第1実施形態に関る液晶プロジェクターの構成が
照明装置部分の構成を中心に示されている。図1におい
て、光源のランプ21を発した光はリフレクタ22で平
行、集束、または発散性の光ビーム23に変換される。
光ビーム23は、光ビーム形状変換手段を構成する第1
の素子24を通過し、光ビーム形状変換手段を構成する
第2の素子25の位置で概略矩形の断面形状となる。光
ビーム形状変換手段を構成する第2の素子25は、入射
する光ビームを平行光に変換する機能を有する。第1の
素子24と第2の素子25は、それぞれ例えば最適化計
算により決定される所定の曲面形状を有する特殊なレン
ズ様光学素子として実現される。
【0028】第2の素子25を通過した光は、リレーレ
ンズを構成するレンズ26を通過して集束光ビームに変
換される。その後第1のプリズムアレイ27を通過して
光ビームは上下左右に空間的に4分割される。図1にお
いては、分割された4ビームの内、2つのビームがA,
Bとして示されている。4分割されたそれぞれのビーム
は第1のプリズムアレイ27にて偏向されるため、光軸
からはずれた異なる4つの点に集束される。その集束点
近傍には第2のプリズムアレイ28が設置され、再度光
ビームを偏向する。この偏向方向は、照明すべき液晶表
示パネル31の領域にコリメート用のレンズ30を介し
て正しく光が導かれるように定められる。第2のプリズ
ムアレイ28を通過した光線は発散状態で、リレーレン
ズを構成するレンズ30に入射し、そこで平行光となっ
て液晶パネル31に導かれる。上述のように、4分割さ
れた光ビームのそれぞれが同様に、液晶パネル31上に
正しく導かれるように設定されるため、この位置では4
つのビームが重畳される。
【0029】液晶パネル31に表示された像は視野レン
ズ32を介して投射レンズ33の入射面に縮小結像さ
れ、この投射レンズ33によって液晶パネル31に表示
された像がスクリーン34に投影表示される。なお、視
野レンズ32は必ずしも必要なものではなく、視野レン
ズ32による縮小結像を用いる代わりに、収束光を液晶
パネル31に入射させるようにしてもよい。もちろん、
液晶パネル31と投射レンズ33をほぼ同様の大きさに
設定できる場合には、平行ビームが照射される液晶パネ
ル31に表示された像を、直接に投射レンズ33に導く
ようにしても良い。
【0030】外部から入力される映像信号は映像信号処
理回路36によって処理されて、液晶パネル31を駆動
するための駆動回路35に駆動用の信号として与えられ
る。これにより、液晶パネル31には映像信号による像
が表示される。
【0031】なお、通常は、冷却ファンなどの手段が必
要に応じて一緒に装置内に内蔵される。また、光学系に
ついても、発明の趣旨の説明に必要なものなどの主だっ
たものしか図示していないが、例えばランプの破裂に際
して破片が飛び散らないための防護部品、不用な紫外光
や赤外光を反射・吸収などして除去するためのフィルタ
ー、偏向を揃えるための光学系、光路を折り曲げるため
の反射鏡、プリズムなど、各種の光学部品を必要に応じ
て光路に挿入できる。
【0032】図2は第1のプリズムアレイ27の構造の
一例を示した図である。光の通過領域が4分割され、そ
れぞれの領域毎に異なる向きのプリズム面を有するた
め、通過した光は4分割される。また、各プリズム面
は、各分割光が異なる位置に収束するような形状および
向きに設定されている。図1の光学系は、4分割された
プリズム面を入射面として配置した例であるが、4分割
されたプリズム面が出射面側になるようにプリズムアレ
イ27を配置しても良い。この場合にも、各プリズム面
は、各分割光が異なる位置に収束するような形状および
向きに最適化される。
【0033】図3は第2のプリズムアレイ28の構造の
一例を示した図である。第2のプリズムアレイ28は前
述したように4分割された各分割光を偏向してレンズ3
0に導くものであり、4分割されたプリズム面を有して
いる。第1のプリズムアレイ27の各面の向きは、この
第2のプリズム28の4分割されたそれぞれの領域の中
央付近に光を集束するように、決定される。収束された
各分割光は、それが集光した第2のプリズム28のプリ
ズム面を通過することで偏向を受ける。図1では、分割
された光ビームAについては上方向に向きが変えられ、
また分割された光ビームBについては下方向に向きが変
えられている様子が示されている。第2のプリズム28
の各プリズム面は、4つの分割光がレンズ30を通過し
た後に液晶パネル31上で精度良く重畳するような形状
および向きに最適化されている。
【0034】このように分割された4つの光ビームをプ
リズムアレイ28の異なるプリズム面に集光させること
により、プリズムアレイ28をプリズムアレイ27より
も小型化でき、分割光を発散させる構成のものに比し、
比較的小型の光学系にて分割光の重畳を容易に行うこと
が可能となる。また、プリズムアレイ28を小型化する
ことで、分割光と角度の異なる余分な光の伝達を防止す
ることが可能となる。
【0035】なお、図1の光学系は、4分割されたプリ
ズム面を入射面として配置した例であるが、4分割され
たプリズム面が出射面側になるようにプリズムアレイ2
8を配置しても良い。この場合にも、各プリズム面は、
各分割光が液晶パネル31上で精度良く重畳するように
決定される。
【0036】公知例(特願平8−348955号)のよ
うな単板カラーフィルターレス方式の表示パネルに適用
しようとする場合は、パネルを照明する光の角度範囲
は、上下方向と左右方向では許容範囲が大きく異なる。
この場合第2のプリズムアレイ28の有効な開口は縦長
となる。この場合、図3のように、縦長の長方形の領域
を有効面とし、その有効面を上下、左右に分割して、都
合4分割の面を持たせることが好ましい。
【0037】ビーム形状変換手段を構成する第1の素子
24は略軸対称の丸い断面形状を持つ入射光を略矩形の
断面形状に変換して照度の一様性を改善するものである
が、この設計手法について、公知例(特願平6−238
122号)では、厚みが無視できる場合には平面型の素
子として位相伝達関数を用いる近似に基づいても設計で
きることが開示されているが、本実施形態では光路長を
短くするために肉厚のレンズを用いるので、直接曲面形
状を最適化する方法を採用した。素子は、射出成形法に
よる作製を前提とすると片面が球面でもう一方の面が自
由曲面であることが望ましい。入射側の面を凹面とし
て、出射側の曲面を最適な自由曲面として決定した。こ
の曲面の設計には非線形最小二乗法を用いた最適化と、
光線追跡を組合わせた設計プログラムを用いたが、幾つ
かのサンプル光線を設定し、これが矩形状に配置される
目標到達点にできるだけ近い点に到達するように、曲面
を規定する未知パラメータを決定するという手法は基本
的には公知例(特願平6−238122号)で開示され
ている方針と同じである。しかしながら、薄肉近似で多
項式の位相伝達関数を想定する場合は、解析的にヤコビ
アンを記述できるため計算が非常に容易であったが、曲
面を多項式で表現する厚肉設計の場合にはヤコビアンは
解析的に記述できない。すなわち、ヤコビアンを与える
厳密な数式が一般には得られない。そこで、偏微分を差
分で代用してこれをヤコビアンの代わりに用いる方法を
採用した。この結果として、処理に必要な計算機資源は
相当量増加するが、光路長を短くできるという重要な特
長を実現できる。
【0038】また、ビーム形状変換手段を構成する第1
の素子24の形状は、矩形ビームが照射されるプリズム
27の面を4つの領域に分割する分割線近傍で、各分割
プリズム面領域内部よりも高い強度となるように決定さ
れている。
【0039】すなわち、図1の照明装置のように、光ビ
ーム形状変換で一様化した光ビームをさらに分割重畳す
るという光学系を利用した場合には、プリズム27の各
分割プリズム面を通過した個々の分割光ビームは液晶パ
ネル31のほぼ全面に照射されるので、領域分割線近傍
の光が、液晶パネル31上の画面周囲部に伝達されるこ
とになる。したがって、領域分割線近傍の照度を高めて
おくことにより、画面周囲部における照度の低下を防止
でき、投影映像の表示品質を高めることができる。
【0040】光ビームを分割重畳する主要な効果は主に
2つ挙げられる。第一の効果は中心部が特異点とならな
いことである。第2の素子25の中心付近は、本来は中
抜けのため光強度の低下する領域であるが、中抜け対策
機能により周囲の光が導かれて補填されている。そのた
め、中抜け対策のない場合と比較すると強度は均一化さ
れているものの、詳細にみると周囲と強度の異なる特異
な点となってしまう。光源の取付け位置や素子の取付け
位置の誤差の影響を受けやすく、これらの条件に依存し
て周囲より明るくなる場合や暗くなる場合が発生する。
4分割重畳化することでこの中心領域は画面の4隅へ分
散するため、画面の中央には特異点が発生せず、表示品
質への影響を抑制できる。
【0041】第二の効果は光源の発光分布ムラの影響を
軽減するためである。高輝度放電ランプ(メタルハライ
ドランプ、水銀ランプなど)の発光部分であるアークの
領域は、重力の影響やその他の微妙な放電条件の影響
で、必ずしも等方的には光を放射していない。素子2
4,25による円形−矩形変換(○−□変換)では指向
性を劣化させないことを基本としているため、異なる方
向に放射された光は異なる点を照明することになるた
め、発光分布ムラはそのまま照度のムラになる。色ムラ
等についても同様である。実験時の主観評価からも、あ
る程度の重畳は必須と判断された。本実施形態では、光
ビーム形状変換で一様化した光ビームをさらに分割重畳
することにより、光源の発光分布ムラがあってもそれを
互いに相殺できるので、照度ムラを軽減することができ
る。よって、液晶プロジェクター等の投写型表示装置用
の照明装置として用いることにより、輝度ムラの無い投
射映像を得ることが可能となる。
【0042】分割数を多く設定すると、より均一な照度
分布の得られることが予想される。しかしながら分割数
を増やしていくと、照射面のどの位置に対しても多方向
から照明する形になるため、実質的にフライアイレンズ
に近い性能しか実現し得なくなる方向に近づく。つまり
敢えてビーム形状変換を施す効果が薄れて指向性の確保
も次第に容易でなくなる。評価の結果、4分割で実用的
な均一性の得られることが確認された。ただし、光源の
具体的な仕様や、求められる指向性、均一性などの条件
から、必ずしも4分割に限定されなければならない理由
はなく、条件に適合した任意の数値であってもよい。た
だし、中心のような特異な点が境界線上や隅に位置する
場合の方が、分割された領域の内部にある場合と比較し
て一様性を確保するのが容易であり、そのように分割す
ることが望ましい。領域が4分割の場合は上下左右の対
称性があり、分割された光学系の一系統の設計ができれ
ば、他もその対称形とすればよいので、設計、製造等の
観点から有利である。
【0043】以上のように、本実施形態によれば、ビー
ム形状変換で残留する照度ムラを、ビームの分割重畳に
より抑制すると共に、ビーム形状変換の特性としての指
向性を維持することが比較的小形で簡便な構成で実現で
きる。
【0044】(第2の実施形態)図4は本発明の第2の
実施形態に関る液晶プロジェクターの照明装置部分の構
成を示す図である。図4において、図1と共通する部分
については同じ番号を付した。動作が共通するものにつ
いては説明を一部省略する。本実施形態においては、部
品点数を削減するため、第1の実施形態における3つの
素子、すなわち光ビーム形状変換手段を構成する第2の
素子25、リレーレンズを構成するレンズ26、および
第1のプリズムアレイ27の3つの素子の機能を併せ持
つ素子を設置することで部品点数を迎えた構成とする改
善を図っている。この素子は、合成機能素子40として
図示してあり、図1における3つの素子の設置位置近傍
に設置するものとする。
【0045】合成機能素子40は、最適化計算により決
定される所定の曲面形状を有する特殊なレンズ様光学素
子として実現される。この曲面形状を決定する計算に際
しては、第1の実施形態の素子25の場合に出力光が平
行光となるよう設計するのに対応して、本実施形態では
直接第2のプリズムアレイ28の分割された面の中央近
傍を目標到達点として最適化計算を実行してパラメータ
を決定する。
【0046】本実施形態の最大の特徴は部品点数の削減
にあるが、性能面でも若干の改善が期待される。前述の
第1の実施形態では、平行光にした後に挿入されるレン
ズ26、および第1のプリズムアレイ27の2つの素子
により、僅かながら収差が発生する。本実施形態では、
直接集光点を目標とした設計をするので、そうした影響
などを若干ではあるが回避し、性能の向上を図ることが
できる。
【0047】なお、本実施形態では第1の実施形態の3
つの素子の機能を全て兼ねる素子を具備したが、当然な
がら全てではなく、任意の2つの素子の機能を兼ねる素
子と他の素子、などの組合せであっても構わない。構成
の自由度が増えるため、装置の用途や寸法によってはそ
の方が実施し易い場合もある。
【0048】最適化で曲面形状の設計パラメータを決定
するにあたっては、素子形状を表わす関数形の定義、サ
ンプル光線の設定、目標到達点の設定が必要である。公
知例(特願平6−238122号明細書)で開示されて
いる手法より高い精度を実現するため、より多くのパラ
メータを含む自由度の高い関数形を設定した。また、目
標到達点はサンプル光線の位置からマッピングにより導
く方法に拠るものとした。
【0049】また、最適化による設計であることから、
たとえ解が求まってもそれが満足な解である保証はな
い。したがって、求められたパラメータで実現される性
能をシミュレーションで予測する必要がある。アークの
大きさを考慮したモンテカルロシミュレーションによ
り、予測される照度分布を計算して設計を調整するなど
の行程も必要に応じて適宜行うことが望ましい。
【0050】(第3の実施形態)図5は本発明の第3の
実施形態に関る液晶プロジェクターの照明装置部分の構
成を示す図である。図5において、図4と共通する部分
については同じ番号を付した。動作が共通するものにつ
いては説明を一部省略する。本実施形態においては、第
2のプリズムアレイ28を図1および図4よりも比較的
大きく設計してその形状の加工精度を上げるようにして
いる。また、第2のプリズムアレイ28の出射面側には
所定の開口を持つ遮光板50が設けられており、これに
より分割光とは異なる角度で入射される余分な光成分4
1が遮光される。光成分41の伝達は照度分布のムラを
発生する要因となるので、遮光板50によってそれを防
止することにより第2のプリズムアレイ28の寸法設計
の自由度を向上できる。また、遮光板50を第2のプリ
ズムアレイ28の入射面側に設けてもよい。さらに、遮
光板50の代わりに、例えば、第2のプリズムアレイ2
8の出射面側に、反射材料が内面に形成された中空の遮
光膜を張り付けてもよい。
【0051】(第4の実施形態)図6は本発明の第4の
実施形態に関る液晶プロジェクターの照明装置部分の構
成を示す図である。図6において、図4の第2実施形態
と共通する部分については同じ番号を付した。動作が共
通するものについては説明を一部省略する。本実施形態
においては、第2のプリズムアレイ28の4分割プリズ
ム面が出射面側になるように配置しており、また第2の
プリズムアレイ28の入射面側は図示のように凸状の曲
率を持たせている。この曲率形状は4つの分割ビーム、
すなわち4つの分割プリズム面に対応して上下左右に都
合4つ形成されている。各曲率形状は、略矩形状の光ビ
ームが得られる合成機能素子40の位置を液晶パネル3
1の照射面の位置とが互いに共役関係になるように決定
される。これにより、合成機能素子40の像が液晶パネ
ル31の照射面に結像されて、形状変換によって略一様
の照度分布を持つ用に変換された合成機能素子40上に
おける光ビームの断面形状が照射面上に反映されるよう
になり、焦点ずれによる光の損失を低減でき、光の利用
効率を高めることができる。
【0052】(光学計の設計手法)次に、図6の第4の
実施形態を例にとって、光学系の具体的設計の詳細につ
いて説明する。光学系の主要なパラメータは次のように
設定した: 液晶パネルサイズ(横) :AXP=60.48mm 液晶パネルサイズ(縦) :AYP=33.60mm リフレクタ第1焦点距離 :F1=10mm リフレクタ第2焦点距離 :F2=180mm 素子A−素子B間距離 :DAB=40mm プリズム−レンズ間距離 :DPL=190mm 素子A入射面曲率半径 :R1=600mm(凹面:
中心は光軸) 素子B入射面曲率半径 :R2=600mm(凹面:
中心は光軸) 素子P入射面曲率半径 :R3=23.5mm(凸
面:中心は各プリズムの中心) 当然ながら、発明の趣旨はこれらの具体的数値に限定さ
れるものではない。なお、以下では記述の便宜のため、
光ビーム形状変換手段を構成する第1の素子24を素子
Aと呼ぶ。また、同様に合成機能素子40を素子B、第
2のプリズムアレイ28を素子Pと呼ぶことにする。い
ずれも入射面側は球面としたが、必ずしもこのような組
合せに限定する必要はない。
【0053】ここで、素子Pの有効領域のサイズは、リ
レーレンズを構成するレンズ30の焦点距離、および液
晶パネルの許容入射角度から決まる大きさを超えられな
い。この大きさを超えると、許容入射角度を超える角度
で液晶パネル31に光が入射する。この制約から各プリ
ズムの有効領域の大きさが定まる。一方、アークが有限
な大きさをもつことから、この位置での光ビームのスポ
ットサイズはやはり有限な大きさをもつ。このため素子
Pの大きさによって効率に制約が課せられる。これは、
液晶パネルの特性と、光源の発光領域(アーク)の大き
さから定まる本質的な制約であり、光学系の構成によら
ず同種の制約が必ず課せられる。本発明における素子
A,Bの曲面の最適化は、こうした制約により規定され
る限界に近い性能の実現を目指すものである。
【0054】最適化にあたっては、素子の曲面形状を表
わす関数h(x,y)に、未知パラメータを幾つか含む
関数形を仮定し、代表的なサンプル光線の到達点と目標
到達点の座標差(距離)の重み付き2乗和が最小となる
ように未知パラメータの値を定める。公知の技術(特願
平6−238122号、特願平7−56906号)では
薄肉近似であるため位相伝達関数を最適化していたのに
対して、本実施形態の設計では厚肉素子として設計する
ため素子形状そのものを最適化する。しかしながら、光
学系のレイアウトや許容誤差などの観点から、位相伝達
関数の最適化で十分な場合には、敢えて厚肉素子としな
くても一定の性能を達成することは可能な場合がある。
位相伝達関数で特性を記述する場合、通過する光線がど
のように偏向されるかは、解析的に計算し表現できるた
め、プログラムは開発も容易であり計算時間も短くて済
む。厚肉素子の場合、光線がどこで素子面に当たるかを
再帰的な処理で計算し、その位置での面の向きを計算
し、屈折の法則を適用して境界面通過後の光線の進行方
向を計算する。また、ヤコビアン(光線の到達点の座標
の、最適化対象パラメータによる偏微分係数の行列)も
一般的には解析的に計算できないため、パラメータ値を
微小に変えた場合の計算結果から差分を計算してヤコビ
アンの近似値として用いる方法を採用した。
【0055】素子Aの出射面の曲面形状を表わす関数h
(x,y)としては、次の関数形を採用した。
【0056】 hA(x,y)=ΣKLKLL COS Kθ …(1) ただし、Σ記号による和は、Lについては1から8まで
の整数、またKについては0から10までの偶数につい
て全部で48項の和をとる。最適化の対象となる未知パ
ラメータCKLはこれに対応して48個である。また、
(x,y)と(r,θ)との関係は、x=r sin
θ,y=r cosθとする。なお、cosのみ、かつ
Kが偶数のみであることから、関数はxについてもyに
ついても対称である。
【0057】素子Bは4分割されるが、xについてもy
についても対称とするので、4分割したうちの一つのみ
設計すれば、他はこれを対称変換して定められる。そこ
で、x≧0,y≧0の領域に注目してこの領域で設計す
る。この場合、円形における中心点のような特異点はな
いので関数形には次の形を採用した。
【0058】 hB(x,y)=ΣKLKLKL …(2) ただし、Σ記号による和は、K,Lとも非負の整数とし
て、L+Kが1以上8以下となる全ての組み合わせにつ
いて全部で44項の和をとる。未知パラメータDKLもこ
れに対応して44個である。
【0059】評価関数を小さくするためには自由度、即
ち未知パラメータの数を大きく設定する必要があるが、
サンプルとする光線の数に比べて十分小さい自由度に設
定しないと不適切な解に収束してしまう。したがって適
当な自由度のモデル関数としなければ的確な設計は実現
できない。上述のモデルの場合、パラメータ数の増減で
関数の値や素子の性能に顕著な変化がみられないことな
どから、妥当な関数モデルであることがわかる。ただ
し、このことはまた、適切な自由度があれば関数形の具
体的な形やパラメータ数について特に上記のモデルに限
定する必要はないことも意味しており、他の関数形であ
っても構わない。
【0060】最適化にあたっては、代表的なサンプル光
線の到達点と目標到達点を定める必要がある。系がxに
ついてもyについても対称としているので、x≧0,y
≧0の領域のみにサンプル光線を設定する。本実施形態
の設計では187本のサンプル光線を設定したが、この
ように多数のサンプル光線を設定するためには、それぞ
れのサンプル光線に対する目標到達点の位置を、計算機
で処理できるような一定の処方で設定できることが望ま
しい。素子Bについては通過後の光線が一点に集束する
ように最適化すればよいので、処理は容易である。一
方、素子Aについては通過後の光が素子B位置で矩形状
の領域を一様に照明するように配光することから、目標
到達点の設定は重要な課題となる。
【0061】本実施形態の設計ではマッピングを定義
し、光線の出発点の座標からそのマッピングによって規
定される座標を目標到達点とする方法を用いた。サンプ
ル光線はリフレクタ出射開口面から発するものとし、こ
れが素子Bの置かれる位置に想定した仮想平面に到達す
るものとする。マッピングとはこの場合、リフレクタ出
射開口面の位置座標を、素子B位置の仮想平面上の座標
に対応させる規則である。マッピングによる設定の妥当
性は、次のように考えることで理解できる。すなわち、
理想的な素子ができたと想定した場合、その素子の機能
により何らかのマッピングが定義されるであろうから、
そのようなマッピングにしたがった目標到達点を設定す
れば理想的な素子ができるであろうとの考えである。残
念ながらそのような理想的なマッピングの具体的な表現
がどのようになるのかは判らない。したがって、ある程
度の試行錯誤により改良を施さなければならない要素が
ある。そのために一般性が高くしかも見通しの得やすい
処方で改良が加えられるようなマッピングの定式化とし
て以下のようなモデルを考え、これに基づいて設計し
た。
【0062】まず、リフレクタ開口面から素子B位置の
平面へのマッピングを2段階に分けて扱う。極座標で表
して、リフレクタ開口面上の点P1(r1,θ1)→単位
円内の点P0(r0,θ0)→矩形領域内の点P2(r2
θ2)、のように対応づける。
【0063】リフレクタ開口面上の強度分布はr1のみ
の関数f(r1)で与えられるとする。動径方向にはθ0
=θ1とする。半径方向は、単位円内の強度分布が一定
となることに対応する次の条件にしたがってr0を対応
させる。
【0064】
【数1】
【0065】次に第2のマッピングを考える。このた
め、ηをパラメータとする閉曲線群を考える。このよう
な曲線群は次のように書くことができる。
【0066】 r=g(θ,η) (ただし、0≦η≦1、 g/ η≧0) …(6) r0=一定の円は、第2のマッピングで、特定のηの値
に対応する閉曲線にマッピングされるとする。
【0067】マッピング後の強度分布に相当する重み関
数w(r,θ)を考える。このときηの値は次の条件で
規定される。
【0068】
【数2】
【0069】すなわち、 η=fI2 -1(r0 2) …(8) ただし、fI2(η)は上式の右辺で表わされる関数とす
る。
【0070】角度θ2は(0≦θ0≦π/2の場合)、次
式の条件で定まる。
【0071】
【数3】
【0072】すなわち、 θ2=fI3 -1(2θ0/π) …(10) ただし、fI3(θ2)は、上式の右辺で表わされる関数
とする。こうしてηおよびθ2が決まると、半径r2はη
とθ2を用いて、r2=g(θ2,η)として求まる。
【0073】このように単位円内の領域を経由して2段
階とする理由は、サンプル光線の設定の仕方を幾つか試
行できるようにするためである。単位円内で一様な密度
となるように設定すると、リフレクタ開口面では強度に
比例してサンプル光線を設定できる。実際には一様な密
度とはしなかったが、単位円内で半径を11通り変化さ
せ、各場合に1/4円周を17等分して17×11=1
87本のサンプル光線の出射点を設定した。
【0074】リフレクタ開口面の強度分布に関する処理
を説明する。関数f(r)については、等方的に発光す
る点光源がリフレクタの焦点におかれた場合の理論的強
度分布fINT(r)を元に設定した。リフレクタ開口の
半径をrmax0、中心穴の半径をrmin0とする。
【0075】関数f(r)については、rを乗じた積分
値を用いるので次のように設定する。
【0076】
【数4】
【0077】とする。ここで、rmin1は中心穴より僅か
に内側に設定し、数値計算で発生する不連続性を緩和す
るための値である。また、rmax1は同様に開口より少し
外側に延長して辺縁部の特異性を緩和するための値であ
り、rmax0よりやや大きい値に設定する。ここでは約
1.1倍で区切りのよい値に設定した。f1(r)は周
辺強度を調整するための関数、f2(r)は中心付近の
強度を調整するための関数である。アーク長の影響など
により必ずしも満足な解が得られない場合に、これらの
パラメータを適宜調整することで特性が改善する場合が
あるため、現段階ではこのような処理の可能性を残して
いる。ただし、今回はこのような処理を行わなくてもあ
る程度の性能の確保できることが確認できたため、f
OUT=1.0,fIN=1.0としており、f1(r)=f
2(r)=1となっている。また、rIBは解の安定を確
保するために恣意的に導入したパラメータである。この
値を大きく設定すると理論強度分布に近づくが、周辺の
光強度が非常に弱いため、例えば周辺の光が内部の方へ
折り返してしまうような現象が現われてしまうなど、得
られる解が非実際的なものとなってしまう。したがっ
て、性能の確認、あるいは予測をシミュレーションなど
により行なって、所望の機能を実現できているかどうか
見極め、必要に応じて調整することでより高い性能を実
現できる。
【0078】次に閉曲線群のモデルについて説明する。
関数g(θ,η)について、ηが0と1の両極のケース
での形状を仮定して設定する手法を試みた。最外周に相
当する曲線r=g(θ,1)がx軸と交わる点のx座標
をaY1、y軸と交わる点のy座標をaY1とする。また、
最内周に相当する曲線r=g(θ,0)がx軸と交わる
点のx座標をaX2、y軸と交わる点のy座標をaY2とす
る。周辺と中心付近とで曲線の形状を変え、その間を滑
らかに補間するため、以下の処理をした。
【0079】まず、曲線|x/aX1N1+|y/aY1
N1=1を考える。以後、第1象限(x≧0,y≧0)に
注目するが、その際は絶対値の記号を外せる。それ以外
の象限については対称性から同様に設計できる。ここ
で、N1が2であれば楕円を表わすが、大きくなるほど
矩形に近づく。また、N1は必ずしも整数である必要は
なく、任意の実数でよい。この曲線は、 r=P1(θ) ={1.0/[(cosθ/aX1N1+(sinθ/aY1N1]}1/N1 …(11) と書ける。また、曲線(x/aX12+(y/aY12
=1は、 r=Pr1(θ) =[1.0/{(cosθ/aX12+(sinθ/aY12}]1/2 …(12) と書ける。最外周の曲線は、これらを用いて、 r1(θ)=Pr1(θ)×{P1(θ)/Pr1(θ)}q1 …(13) とする。今回はq1=1としたので、単にr1(θ)=
1(θ)としたのと同等であるが、q1の形でモデル
を考えることで、設計自由度の増加の可能性を確保でき
る。
【0080】最内周についても同様の扱いをする。ま
ず、曲線(X/aX1N2+(Y/aY2N2=1を考え、 r=P2(θ) =[1.0/{(cosθ/aX2N2+(sinθ/aY2N2}]1/N2 …(14) とする。また、曲線(X/aX22+(Y/aY22=1
を、 r=Pr2(θ) =[1.0/{(cosθ/aX22+(sinθ/aY22}]1/2 …(15) と書く。最内周の曲線は、これらを用いて、 r2(θ)=Pr2(θ)×{P2(θ)/Pr2(θ)}q2 …(16) とした。この実施形態では閉曲線の形がやや菱形に近づ
くように、q2=−2とした。
【0081】パラメータηが0<η<1の範囲の場合の
閉曲線は、上記のr2をAmag倍にスケールアップしたも
のとr1との間をη:(1−η)に内分する点を求め、
もう一度スケールダウンして設定する。具体的に式で書
くと、曲線は、 r=g(θ,η)=[r1・η+r2・(1−η)Amag] ・{[(1−η)/Amag]+η} …(17) と表現できる。この関数のηに関する微分は、 g(θ,η)/ η =[r1−r2・Amag]{[(1−η)/Amag]+η} +[r1・η+r2・(1−η)Amag]{1−(1/Amag)} …(18) のように得られる。
【0082】次に、目標とすべき強度分布に定式上の自
由度をもたせ、実際の設計における調整のための自由度
を確保するために、重み関数を導入した。すなわち、重
み関数w(r,θ)は、一様な強度分布を実現しようと
いう目的から、通常は一定値とすることが素朴で自然な
処理であるが、現実の光源には大きさがあることなどか
ら必ずしも一定の強度分布が得られる訳ではない。そこ
でそのような不均一性を補償するように意図的にw
(r,θ)を設定しておくことで、得られる強度分布の
均一性を改善できることが期待できる。また、目標とす
る分布を均一分布以外のより望ましい分布とするため
に、積極的に利用することもできる。液晶プロジェクタ
ーでは、液晶パネル以後のフィールドレンズ、投影レン
ズ、スクリーンなどの素子により周辺の輝度が中心の輝
度よりも大幅に減衰する。この影響を逆に補償しようと
すると、液晶の周辺を中心部以上に明るく照明すること
が望まれる。従来の光学系ではこのような照明の実現は
必ずしも容易ではなかったが、本発明の実施形態では多
くのパラメータで規定される自由曲面を用いているの
で、関数w(r,θ)に適当な関数を設定することで容
易に対応できる。4分割重畳をする場合、素子Bの開口
の周辺と、x軸、およびy軸近傍の領域がパネルの周辺
部分の照明に寄与する。そこで、これらの領域で大きい
値をとる関数として次のような関数を採用した。
【0083】 w(r,θ) =1+[{a1 exp[−2{x/wa12]}2 +{a2 exp[−2{y/wa22]}2 +{a3 exp[−2{(x−AXP/2)/wa32]}2 +{a4 exp[−2{(y−AYP/2)/wa42]}21/2 …(19) 今回の設計では、 a1 =a3=2.0,a2=a4=1.5, wa1=wa3=5.0,wa2=wa4=3.0 として、周辺部を増強する重みとした。
【0084】このように、閉曲線の設定についても、重
みの設定についても自由度の高いモデルを利用している
が、このことは、現実の設計において有効である。実現
される変換特性は、理想的には目標到達点の設定の仕方
の細部には依らなくなることが望ましいが、少なくとも
現在は理想的な関数を具体的に知る手段はなく、こうし
たマッピングのためのパラメータをある程度試行錯誤的
に調整する必要がある。その際にシミュレーションで予
測される特性との関係の分かりやすいパラメータが設計
パラメータとしてモデルに自然に組み入れられているこ
とが有効である。上述のモデルはそういう意味で有力な
ものである。例えば、N1は矩形への近さ、Amagは内
周部の形状から外周部の形状へ変化する過程の調整、a
1〜a4は周辺部の増強の程度、w1〜w4は増強する領域
の幅、などのように意味付けのしやすいパラメータとし
てモデルに組み入れられている。しかしながら、必ずし
もこのようなモデルに限定されるべき必然性を負うもの
ではなく、他の手段で設定されてもよい。いずれにし
ろ、光を無駄なく有効に使いながら、最終的にパネル位
置での強度分布が所望のものとなるように、曲面の形状
の自由度を有効に活用するという趣旨を実現することが
本発明の主眼である。
【0085】次に、素子Bの設計の手順について説明す
る。先の素子Aの設計に際しては、リフレクタ開口周辺
部の光線が特異な挙動にならないように、周辺よりやや
外側に実際には存在しない光線もサンプル光線として仮
定して設計した。素子Bの設計ではそれらの光線は有害
になるので、実際に存在する光線で最適化を行なった。
すなわち、リフレクタ開口内に改めてサンプル光線を設
定し、これが素子Aを通過して素子Bの入射面で屈折す
るまでを光線追跡で求め、得られた光線を最適化のサン
プル光線の初期状態として採用した。目標到達点は、素
子Pの入射面の球面形状も考慮に入れて、素子Pの出射
面の中心に到達するよう設定した。
【0086】このようにして設定された関数形と目標到
達点を用いた最適化計算でパラメータが求まるが、設計
の実際についてもう少し詳細に説明する。
【0087】図7に素子A設計時に用いたサンプル光線
のリフレクタ開口面における位置を示した。また、図8
には目標到達点、図9にはモデルによる到達点を示し
た。最適化により、設計意図が反映されて概略矩形状の
領域を照明できることが分かる。最適化により求まった
パラメータを、素子Aについては表1、素子Bについて
は表2に示す。
【0088】
【表1】
【0089】
【表2】
【0090】特性の評価にはサンプル光線以外の光線の
振舞いも確認することが必要である。図10ではリフレ
クタ開口面に設定した蜘蛛の巣状のパターンを示す。図
11はこれが液晶パネル位置でどのような領域に到達す
るかを示したものである。折返しなどのない、なめらか
な形状変換の実現できることが確認できる。
【0091】さらに、アークが大きさを有することを考
慮した性能予測のため、モンテカルロシミュレーション
による照度分布の計算を行なった。光源のモデルとして
は、等方的に発光する点光源が、アークサイズに相当す
る円柱状の領域に多数分布するものとした。円柱の直径
は0.7mm、長さは1.5mm、また、長さ方向に領
域を3等分し、点光源の分布密度はそれぞれの領域内で
は一様としたが、中央の領域は前後の領域の半分の密度
とすることで、電極近傍の輝度の高いことの影響を取り
入れるようにした。また、アークの中心は楕円鏡の第一
焦点より0.1mm前方(リフレクタから離す方向)に
位置するように設定した。
【0092】パネルを透過した光はスクリーンを通過す
るまでの過程で投影レンズやスクリーンにより減衰する
が、その減衰量は画面の周辺に近づくほど大きくなり、
画面隅では約半分に減衰する。こうした減少の影響を簡
便に見積もり、設計に活かすためには、精密でなくても
近似的に影響をモデル化することが有効である。そこ
で、スクリーン上で観察される表示画面の輝度の一様性
の指標とするべく、パネル面上での予想強度分布に、 a(r)=1−(1/2)r2/{(axp/2)2+(ayp/2)2} …(20) なる関数を乗じた量を計算した。すなわち、中心からの
距離の2乗に比例して輝度が減衰し、スクリーンの4隅
では5割の減衰が生ずるとするモデルである。これは、
スクリーンを観察した際の輝度分布の予測値に相当す
る。スクリーンにおける輝度分布の予測結果を、図12
では立体斜視図、図13では横方向の分布、図14に縦
方向の分布として図示する。
【0093】数値的な結果については、表3に効率の内
訳、表4に輝度の均一性について示す。
【0094】
【表3】
【0095】
【表4】
【0096】約48%の光利用効率(有効照明光/リフ
レクタ反射光量)と、約42%の周辺強度比(スクリー
ン換算値)が実現できることがシミュレーションで予想
されている。
【0097】以上、本発明の実施形態によれば、液晶プ
ロジェクターなどの照明光学系において、高い指向性を
実現しながら、輝度の高い一様性と、高い光利用効率が
達成できる。
【0098】また本発明は必ずしも以上説明した各実施
形態の構成に限定されるものではない。例えば、光源の
リフレクタの形状は回転楕円面としたが、回転放物面で
もよく、更に、他の形状でもよい。素子A位置で場所の
関数として光線の伝播方向がなるべく狭い角度範囲に規
定されていれば、それだけ本発明の効果が高い。また、
前記実施形態では、光軸が一貫した直線であったが、途
中で鏡を使って折返したりすることも可能である。ま
た、投射レンズの光軸と照明系の光軸は一致していても
ずれを設定してあってもよい。更に、先にも言及したと
おり、分割は上下左右の分割線による4分割に限定され
るものではなく、より少数、あるいは多数の分割であっ
てもよい。また、目標到達点を設定するための具体的な
アルゴリズムにも何ら限定されない。前述の実施形態で
はリフレクタ開口面の強度分布を表す関数f(r)につ
いては、等方的に発光する点光源がリフレクタの焦点に
おかれた場合の理論的強度分布fINT(r)を元にマッ
ピングを設定した。しかしながら、このように限定され
る必要はなく、何らかの有限な大きさの光源モデルを設
定して計算した強度分布、あるいは実測した強度分布
や、それに適当な処理を施したような関数を用いてもよ
く、更には、敢えてマッピングを定義せずに光線ごとに
適宜判断して設定してもよい。これらの変形はいずれ
も、高い指向性、一様性、および効率を実現しようとす
る本発明の趣旨を逸脱するものではなく、いずれも本発
明に含まれるものである。
【0099】また、第1実施形態の構成に、第3実施形
態の遮光板50、第4実施形態のプリズムレンズ28の
曲率形状を適用することも可能である。
【0100】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、光ビー
ム形状変換で一様化した光ビームをさらに分割重畳する
ことにより、光の指向性を維持しつつ、照度分布の一様
性、光利用効率の向上を図ることができる。よって、液
晶プロジェクター等の投写型表示装置用の照明装置とし
て用いることにより、輝度ムラの無い投射映像を得るこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に関る液晶プロジェクタ
ーの照明装置部分の構成を示す図。
【図2】図1の照明装置に設けられた第1のプリズムア
レイの構造の一例を示す図。
【図3】図1の照明装置に設けられた第2のプリズムア
レイの構造の一例を示す図。
【図4】本発明の第2実施形態に関る液晶プロジェクタ
ーの照明装置部分の構成を示す図。
【図5】本発明の第3実施形態に関る液晶プロジェクタ
ーの照明装置部分の構成を示す図。
【図6】本発明の第4実施形態に関る液晶プロジェクタ
ーの照明装置部分の構成を示す図。
【図7】本発明の照明装置の設計で用いられるサンプル
光線のリフレクタ開口面における位置を示した図。
【図8】本発明の照明装置の設計で用いられる目標到達
点を示した図。
【図9】本発明の照明装置の設計で用いられるモデルに
よる到達点を示した図。
【図10】本発明の照明装置の設計で用いられるリフレ
クタ開口面に設定した蜘蛛の巣状のパターンを示す図。
【図11】図10の蜘蛛の巣状のパターンが液晶パネル
位置で到達する領域を示す図。
【図12】本発明による液晶プロジェクターのスクリー
ンにおける輝度分布の予測結果を示す図(立体斜視
図)。
【図13】本発明による液晶プロジェクターのスクリー
ンにおける輝度分布の予測結果を示す図(横方向の分
布)。
【図14】本発明による液晶プロジェクターのスクリー
ンにおける輝度分布の予測結果を示す図(縦方向の分
布)。
【図15】リレーレンズを用いる従来の照明装置の構成
を示す図。
【符号の説明】
21…光源ランプ 22…リフレクタ 23…光ビーム 24…光ビーム形状変換手段を構成する第1の素子 25…光ビーム形状変換手段を構成する第2の素子 26…リレーレンズを構成するレンズ 27…第1のプリズムアレイ 28…第2のプリズムアレイ 30…コリメートレンズ 31…液晶表示パネル 32…視野レンズ 33…投影レンズ 34…スクリーン 35…駆動回路 36…映像信号処理回路 40…合成機能素子 50…遮光板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03B 21/00 G03B 21/00 D G09F 9/00 360 G09F 9/00 360Z (72)発明者 高島 譲 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術研究所内 (72)発明者 三原 久幸 東京都港区新橋3丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ビームを生成する光源部と、 前記光ビームの形状を変換する手段と、 変換された光ビームを複数の光ビームに空間的に分割す
    る手段と、 該分割された複数の光ビームを照射面上で重畳する手段
    とを具備することを特徴とする照明装置。
  2. 【請求項2】 前記光ビームの形状を変換する手段は、 略軸対称の入射光が所定位置で略矩形の光ビームとなる
    ような所定の表面形状を有する光学素子を含むことを特
    徴とする請求項1記載の照明装置。
  3. 【請求項3】 前記光ビームを複数の光ビームに空間的
    に分割する手段は、 前記光ビームが略矩形の形状となる前記所定位置に設置
    され、複数の領域に分割された表面形状を有する光学素
    子を含み、それら分割された複数の領域をそれぞれ通過
    する光ビームが互いに分離されることを特徴とする請求
    項2記載の照明装置。
  4. 【請求項4】 前記光ビームの形状を変換する手段は、 前記所定位置における光ビームの強度分布が、前記略矩
    形内の領域で、入射光の強度分布よりも高い一様性を有
    するように光ビームの形状を変換することを特徴とする
    請求項2記載の照明装置。
  5. 【請求項5】 前記光ビームを複数の光ビームに空間的
    に分割する手段は、 前記光ビームが略矩形の形状となる前記所定位置に設置
    され、複数の領域に分割された表面形状を有する光学素
    子を含み、 前記光ビームの形状を変換する手段は、 前記所定位置における光ビームの強度分布が、前記複数
    の領域に分割された表面形状を有する光学素子の領域分
    割線近傍で、分割される各領域内部よりも高い照度を有
    するように光ビームの形状を変換することを特徴とする
    請求項2記載の照明装置。
  6. 【請求項6】 前記光ビームを複数の光ビームに空間的
    に分割する手段は、 複数の領域に分割され且つこれら複数の領域を通過する
    ことによって分離された光ビームが互いに異なる点に集
    光されるような表面形状を有する光学素子を含むことを
    特徴とする請求項1記載の照明装置。
  7. 【請求項7】 前記分離された光ビームの集光位置に開
    口を有する遮光遮断をさらに具備することを特徴とする
    請求項6記載の照明装置。
  8. 【請求項8】 前記分割された複数の光ビームを照射面
    上で重畳する手段は、 分割された光ビームそれぞれの発散領域に配置され、発
    散状態の光ビームを略並行光に変換するコリメータレン
    ズと、 各分割光ビームが入射され、それら分割光ビームが前記
    コリメータレンズを介して前記照射面上で重畳されるよ
    うに前記コリメータレンズに向かう各分割光ビームの方
    向を偏向する偏向手段とを含むことを特徴とする請求項
    1乃至7のいずれか1項記載の照明装置。
  9. 【請求項9】 前記光ビームが略矩形となる前記所定位
    置と前記照射面上との位置が互いに共役関係になるよう
    に、前記所定位置上の像を前記照射面上に結像させる手
    段をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至8記
    載の照明装置。
  10. 【請求項10】 光ビームを生成する光源部と、前記光
    ビームの形状を変換する手段と、変換された光ビームを
    複数の光ビームに空間的に分割する手段と、該分割され
    た複数の光ビームを照射面上で重畳する手段とを含む照
    明装置と、 該照明装置の照射面上に配置された表示素子と、 該表示素子上の像をスクリーンに投影表示する投影レン
    ズとを具備することを特徴とする投射型表示装置。
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