JPH112720A - 光学素子の製造方法 - Google Patents
光学素子の製造方法Info
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- JPH112720A JPH112720A JP9152612A JP15261297A JPH112720A JP H112720 A JPH112720 A JP H112720A JP 9152612 A JP9152612 A JP 9152612A JP 15261297 A JP15261297 A JP 15261297A JP H112720 A JPH112720 A JP H112720A
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- liquid crystal
- optical element
- film
- phase
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 液晶性材料の屈折率異方性等に関する光学的
性質の均一性を維持し、生産性の高い光学素子の製造方
法を提供する。 【解決手段】 透光性を有する基材の少なくとも片面に
液晶性材料膜を配向固定して積層する光学素子の製造方
法において、上記配向固定する処理温度T0 が、次式で
表される範囲であることを特徴とする光学素子の製造方
法。
性質の均一性を維持し、生産性の高い光学素子の製造方
法を提供する。 【解決手段】 透光性を有する基材の少なくとも片面に
液晶性材料膜を配向固定して積層する光学素子の製造方
法において、上記配向固定する処理温度T0 が、次式で
表される範囲であることを特徴とする光学素子の製造方
法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学素子の製造方
法に関する。
法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶性材料を透光性を有する基材に積層
した複合フィルムを光学素子として、液晶ディスプレイ
の視野角補償用等の用途に供されており、これらに関す
る幾つかの提案がなされている。例えば、特開平6−1
48429号公報に、熱可塑性高分子フィルムを一軸配
向させ、フィルム面内に光学軸を持つ正の複屈折異方性
を有するフィルム上に、液晶性高分子膜を形成し、該液
晶性高分子の液晶相/等方相の相転移温度以上の温度で
熱処理配向を行う複合位相差フィルムの製造方法が開示
されており、又、その熱処理後の冷却は、10℃/分の
割合で徐冷を行うことによって均一な配向状態が得られ
ると述べられている。
した複合フィルムを光学素子として、液晶ディスプレイ
の視野角補償用等の用途に供されており、これらに関す
る幾つかの提案がなされている。例えば、特開平6−1
48429号公報に、熱可塑性高分子フィルムを一軸配
向させ、フィルム面内に光学軸を持つ正の複屈折異方性
を有するフィルム上に、液晶性高分子膜を形成し、該液
晶性高分子の液晶相/等方相の相転移温度以上の温度で
熱処理配向を行う複合位相差フィルムの製造方法が開示
されており、又、その熱処理後の冷却は、10℃/分の
割合で徐冷を行うことによって均一な配向状態が得られ
ると述べられている。
【0003】しかし、特開平6−148429号公報に
開示された複合位相差フィルムの製造方法において、透
光性を有するフィルム基材上で、液晶性高分子を該液晶
性高分子の液晶相/等方相の相転移温度以上の温度で熱
処理を行う際に、等方相状態にある液晶性高分子は、透
光性を有するフィルム基材に対する濡れ性が悪く、特
に、液晶性高分子が等方相状態で粘度が低いと、上記基
材上に均一に形成された液晶性高分子膜は、上記熱処理
の際に、所謂“はじき”によって液晶性高分子層に斑が
発生したりして表面の平滑性も失われてしまう。液晶性
高分子の屈折率異方性は大きいので、発生した斑が、液
晶性高分子薄膜層の膜厚の数%しかないものであって
も、得られる液晶性高分子層の光学的均一性が著しく損
なわれてしまうという問題点がある。
開示された複合位相差フィルムの製造方法において、透
光性を有するフィルム基材上で、液晶性高分子を該液晶
性高分子の液晶相/等方相の相転移温度以上の温度で熱
処理を行う際に、等方相状態にある液晶性高分子は、透
光性を有するフィルム基材に対する濡れ性が悪く、特
に、液晶性高分子が等方相状態で粘度が低いと、上記基
材上に均一に形成された液晶性高分子膜は、上記熱処理
の際に、所謂“はじき”によって液晶性高分子層に斑が
発生したりして表面の平滑性も失われてしまう。液晶性
高分子の屈折率異方性は大きいので、発生した斑が、液
晶性高分子薄膜層の膜厚の数%しかないものであって
も、得られる液晶性高分子層の光学的均一性が著しく損
なわれてしまうという問題点がある。
【0004】又、上記の配向状態を均一に固定するため
に、熱処理後の冷却は徐冷で行わなくてはならず、生産
性が悪く、生産量の確保が難しい等、工業生産の観点か
ら問題が残るものである。
に、熱処理後の冷却は徐冷で行わなくてはならず、生産
性が悪く、生産量の確保が難しい等、工業生産の観点か
ら問題が残るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事実に
鑑みなされたものであって、その目的とするところは、
液晶性材料の屈折率異方性等に関する光学的均一性を維
持し、生産性の高い光学素子の製造方法を提供すること
にある。
鑑みなされたものであって、その目的とするところは、
液晶性材料の屈折率異方性等に関する光学的均一性を維
持し、生産性の高い光学素子の製造方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、透光性を有す
る基材の少なくとも片面に液晶性材料膜を配向固定して
積層する光学素子の製造方法において、上記配向固定す
る処理温度T0 が、次の(1)式で表される範囲である
ことを特徴とする光学素子の製造方法をその要旨とす
る。
る基材の少なくとも片面に液晶性材料膜を配向固定して
積層する光学素子の製造方法において、上記配向固定す
る処理温度T0 が、次の(1)式で表される範囲である
ことを特徴とする光学素子の製造方法をその要旨とす
る。
【0007】
【数2】
【0008】本発明で用いられる透光性を有する基材
は、光学的に実質的に均一であり、形状保持性を有する
ものであれば特に限定されるものではないが、例えば、
ガラス板、ガラスフィルム、合成樹脂フィルム等が挙げ
られる。上記合成樹脂フィルムとしては、例えば、ポリ
カーボネート、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリエ
ーテルスルホン、トリアセチルセルロース、部分ケン化
トリアセチルセルロース等からなるフィルムが挙げられ
る。
は、光学的に実質的に均一であり、形状保持性を有する
ものであれば特に限定されるものではないが、例えば、
ガラス板、ガラスフィルム、合成樹脂フィルム等が挙げ
られる。上記合成樹脂フィルムとしては、例えば、ポリ
カーボネート、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリエ
ーテルスルホン、トリアセチルセルロース、部分ケン化
トリアセチルセルロース等からなるフィルムが挙げられ
る。
【0009】上記透光性を有する基材は、必要に応じ
て、配向機能を強化する付加手段が講ぜられてもよい。
上記付加手段としては、特に限定されるものではない
が、例えば、用いられた上記透光性を有する基材の種
類、性状等に合わせて、低分子液晶の配向手段として一
般に知られている方法が用いられてもよい。上記の一般
に知られている方法とは、特に限定されるものではない
が、例えば、上記透光性を有する基材表面に、ポリイミ
ド系やポリビニルアルコール系等の配向膜を形成し、該
配向膜の表面に、毛足の長い繊維を放射状に取り付けた
処理ロールを接触させて一方向に回転する所謂ラビング
処理が挙げられる。
て、配向機能を強化する付加手段が講ぜられてもよい。
上記付加手段としては、特に限定されるものではない
が、例えば、用いられた上記透光性を有する基材の種
類、性状等に合わせて、低分子液晶の配向手段として一
般に知られている方法が用いられてもよい。上記の一般
に知られている方法とは、特に限定されるものではない
が、例えば、上記透光性を有する基材表面に、ポリイミ
ド系やポリビニルアルコール系等の配向膜を形成し、該
配向膜の表面に、毛足の長い繊維を放射状に取り付けた
処理ロールを接触させて一方向に回転する所謂ラビング
処理が挙げられる。
【0010】又、液晶性材料は、特に限定されるもので
はなく、例えば、主鎖型、側鎖型のいずれの液晶性高分
子からなるものであってもよい。但し、上記液晶性高分
子のガラス転移温度(Tg)は、液晶ディスプレイに搭
載される場合を考慮すれば、80℃以上が好ましく、製
造プロセスから上記透光性を有する基材の耐熱温度以下
であることが好ましい。就中、ネマチック液晶相となる
ものが好適に用いられる。又、上記液晶性材料は、液晶
性高分子に光学活性基を有する低分子の液晶化合物が添
加されたものであってもよい。
はなく、例えば、主鎖型、側鎖型のいずれの液晶性高分
子からなるものであってもよい。但し、上記液晶性高分
子のガラス転移温度(Tg)は、液晶ディスプレイに搭
載される場合を考慮すれば、80℃以上が好ましく、製
造プロセスから上記透光性を有する基材の耐熱温度以下
であることが好ましい。就中、ネマチック液晶相となる
ものが好適に用いられる。又、上記液晶性材料は、液晶
性高分子に光学活性基を有する低分子の液晶化合物が添
加されたものであってもよい。
【0011】上記透光性を有する基材表面に液晶性材料
を膜状に形成する手段は、均質な膜を形成し得る方法で
あれば特に限定されるものではないが、例えば、溶液キ
ャスティング法が挙げられる。
を膜状に形成する手段は、均質な膜を形成し得る方法で
あれば特に限定されるものではないが、例えば、溶液キ
ャスティング法が挙げられる。
【0012】上記液晶性材料は、透光性を有する基材の
少なくとも片面に配向固定して積層されるものである
が、その配向固定される処理温度T0 が前記(1)式に
示される範囲を外れて、上記液晶性材料の液晶相を発生
する温度以下であると、得られる配向固定された液晶性
材料膜は白濁してしまい、画像表示機能を失ってしま
い、又、上記液晶性材料の液晶相を発生する温度に、該
温度と液晶相から等方相への転移温度の差の2/3倍し
た温度を加えた温度を超えると、得られる配向固定され
た液晶性材料膜は、透光性は保持しているものの、波打
ちが発生したり、その表面に、所謂“はじき”によると
思われる微小な窪みが発生したりするので、こうした液
晶性材料膜を用いた画像表示装置は漏洩光が多くなり、
位相差値のバラツキも大きくなって、画像が不鮮明とな
るばかりか、画像が歪んでしまう等、画像表示装置とし
て好ましくないものとなってしまう。
少なくとも片面に配向固定して積層されるものである
が、その配向固定される処理温度T0 が前記(1)式に
示される範囲を外れて、上記液晶性材料の液晶相を発生
する温度以下であると、得られる配向固定された液晶性
材料膜は白濁してしまい、画像表示機能を失ってしま
い、又、上記液晶性材料の液晶相を発生する温度に、該
温度と液晶相から等方相への転移温度の差の2/3倍し
た温度を加えた温度を超えると、得られる配向固定され
た液晶性材料膜は、透光性は保持しているものの、波打
ちが発生したり、その表面に、所謂“はじき”によると
思われる微小な窪みが発生したりするので、こうした液
晶性材料膜を用いた画像表示装置は漏洩光が多くなり、
位相差値のバラツキも大きくなって、画像が不鮮明とな
るばかりか、画像が歪んでしまう等、画像表示装置とし
て好ましくないものとなってしまう。
【0013】上記液晶性材料の配向状態は、特に限定さ
れるものではなく、例えば、ホモジニアス配向、捩じれ
ネマチック配向、コレステリック配向のいずれであって
もよい。
れるものではなく、例えば、ホモジニアス配向、捩じれ
ネマチック配向、コレステリック配向のいずれであって
もよい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照しなが
ら説明するが、本発明は、これらの実施例に限定される
ものではない。
ら説明するが、本発明は、これらの実施例に限定される
ものではない。
【0015】(実施例1)ポリイミド系配向膜(日産化
学社製、商品名「SE−1180」)が片面に形成さ
れ、一方向にラビング処理がなされている厚さ0.5m
m、10cm×10cmの大きさのガラス板上に、下記
化合物1の15重量%メチルエチルケトン溶液をスピン
コーターによって、500rpm×10秒及び1000
rpm×1分の条件で塗工し、これをギヤオーブン内
で、昇温速度10℃/分で50から90℃になるまで加
熱し、更に90℃で1分間加熱して乾燥して、白濁した
液晶性高分子層を形成した。
学社製、商品名「SE−1180」)が片面に形成さ
れ、一方向にラビング処理がなされている厚さ0.5m
m、10cm×10cmの大きさのガラス板上に、下記
化合物1の15重量%メチルエチルケトン溶液をスピン
コーターによって、500rpm×10秒及び1000
rpm×1分の条件で塗工し、これをギヤオーブン内
で、昇温速度10℃/分で50から90℃になるまで加
熱し、更に90℃で1分間加熱して乾燥して、白濁した
液晶性高分子層を形成した。
【0016】
【化1】
【0017】次いで、白濁した液晶性高分子層が形成さ
れたガラス板を、125℃のギヤオーブン内で、5分間
加熱して配向処理した後、急冷して透明な液晶性高分子
層を有する光学素子を作製した。尚、化合物1の液晶相
を発生する温度は120℃であり、液晶相から等方相へ
の転移温度は152℃である。
れたガラス板を、125℃のギヤオーブン内で、5分間
加熱して配向処理した後、急冷して透明な液晶性高分子
層を有する光学素子を作製した。尚、化合物1の液晶相
を発生する温度は120℃であり、液晶相から等方相へ
の転移温度は152℃である。
【0018】得られた光学素子の、表面性、透過率及び
位相差値について、以下に示す方法によって性能を評価
した。評価結果は実施例毎に記述し、これらをまとめて
表1に示した。
位相差値について、以下に示す方法によって性能を評価
した。評価結果は実施例毎に記述し、これらをまとめて
表1に示した。
【0019】(性能評価) 1.表面性:得られた光学素子の表面状態を、目視によ
って観察し、表面性を、◎:斑等の欠点が全く認められ
ないもの、○:“はじき”によると思われる小さな窪み
が1〜2ヵ所散見されるもの、×:全面的に斑が認めら
れるもの、の3段階で評価した。
って観察し、表面性を、◎:斑等の欠点が全く認められ
ないもの、○:“はじき”によると思われる小さな窪み
が1〜2ヵ所散見されるもの、×:全面的に斑が認めら
れるもの、の3段階で評価した。
【0020】2.透過率:得られた光学素子を、図1に
示す如く、それぞれの透過軸が直交する2枚の偏光板の
間に、いずれかの偏光板の透過軸と配向軸(ラビング方
向)とが平行になるように挿入し、光線透過率を測定し
た。
示す如く、それぞれの透過軸が直交する2枚の偏光板の
間に、いずれかの偏光板の透過軸と配向軸(ラビング方
向)とが平行になるように挿入し、光線透過率を測定し
た。
【0021】3.位相差値:得られた光学素子の面内か
ら測定点9点を図2に示す位置を指定して、550nm
の単色光を用いて位相差値を測定し、平均値、範囲
〔(最大値)−(最小値)〕及び分散を算出した。
ら測定点9点を図2に示す位置を指定して、550nm
の単色光を用いて位相差値を測定し、平均値、範囲
〔(最大値)−(最小値)〕及び分散を算出した。
【0022】実施例1で得られた光学素子は、液晶高分
子層の表面は、平滑で極めて良好であり、透過率の評価
では、光漏れが殆どなく全体が真っ黒に見え、均一なホ
モジニアス配向の液晶高分子層が形成されていると評価
された(透過率の測定値は表1参照)。又、位相差値は
表1に示される通り、範囲及び分散共に小さい値を示し
た。
子層の表面は、平滑で極めて良好であり、透過率の評価
では、光漏れが殆どなく全体が真っ黒に見え、均一なホ
モジニアス配向の液晶高分子層が形成されていると評価
された(透過率の測定値は表1参照)。又、位相差値は
表1に示される通り、範囲及び分散共に小さい値を示し
た。
【0023】(実施例2)実施例1で用いた液晶高分子
に替えて、下記化合物2を用い、液晶高分子の配向処理
温度を112℃に変更したこと以外、実施例1と同様に
して光学素子を作製した。
に替えて、下記化合物2を用い、液晶高分子の配向処理
温度を112℃に変更したこと以外、実施例1と同様に
して光学素子を作製した。
【0024】
【化2】
【0025】尚、化合物2の液晶相を発生する温度は1
01℃であり、液晶相から等方相への転移温度は121
℃である。実施例2で得られた光学素子は、実施例1同
様、液晶高分子層の表面は、平滑で極めて良好であり、
ホモジニアス配向の液晶高分子層が形成されていると評
価された。又、位相差値は表1に示される通り、範囲及
び分散共に小さい値を示した。
01℃であり、液晶相から等方相への転移温度は121
℃である。実施例2で得られた光学素子は、実施例1同
様、液晶高分子層の表面は、平滑で極めて良好であり、
ホモジニアス配向の液晶高分子層が形成されていると評
価された。又、位相差値は表1に示される通り、範囲及
び分散共に小さい値を示した。
【0026】(比較例1)実施例1の配向処理温度を1
45℃に変更したこと以外、実施例1と同様にして光学
素子を作製した。比較例1で得られた光学素子は、液晶
高分子層の表面は、僅かに小さな窪みが散見される程度
であり、比較的平滑で透明性も良好であったが、透過率
は、若干光が漏れているように目視された。又、位相差
値は表1に示される通りであるが、範囲及び分散がやや
大きな値を示した。
45℃に変更したこと以外、実施例1と同様にして光学
素子を作製した。比較例1で得られた光学素子は、液晶
高分子層の表面は、僅かに小さな窪みが散見される程度
であり、比較的平滑で透明性も良好であったが、透過率
は、若干光が漏れているように目視された。又、位相差
値は表1に示される通りであるが、範囲及び分散がやや
大きな値を示した。
【0027】(比較例2)実施例2の配向処理温度を1
25℃に変更したこと以外、実施例2と同様にして光学
素子を作製した。比較例2で得られた光学素子は、液晶
高分子層は透明性を保ってはいるが、若干の波打ちが認
められ、その表面は、“はじき”によると思われる微小
な窪みが多く目についた。又、透過率は、上記波打ちに
対応した光漏れと思われる濃淡の模様が見られた。又、
位相差値は表1に示される通りであるが、範囲及び分散
が大きな値を示した。
25℃に変更したこと以外、実施例2と同様にして光学
素子を作製した。比較例2で得られた光学素子は、液晶
高分子層は透明性を保ってはいるが、若干の波打ちが認
められ、その表面は、“はじき”によると思われる微小
な窪みが多く目についた。又、透過率は、上記波打ちに
対応した光漏れと思われる濃淡の模様が見られた。又、
位相差値は表1に示される通りであるが、範囲及び分散
が大きな値を示した。
【0028】(比較例3)実施例1の配向処理温度を1
10℃に変更したこと以外、実施例1と同様にして光学
素子を作製した。比較例1で得られた光学素子は、液晶
高分子層はの表面は、平滑ではあるが白濁したものであ
った。透過率は、全体的に光漏れが観察され、光の濃淡
模様が見られた。又、位相差値は測定不能であった。
10℃に変更したこと以外、実施例1と同様にして光学
素子を作製した。比較例1で得られた光学素子は、液晶
高分子層はの表面は、平滑ではあるが白濁したものであ
った。透過率は、全体的に光漏れが観察され、光の濃淡
模様が見られた。又、位相差値は測定不能であった。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明の光学素子の製造方法は、叙上の
如く構成されているので、液晶性材料膜の配向後の急冷
によって、製造時間を著しく短縮でき、生産性を驚異的
に向上できる。しかも、形成された液晶性材料膜の膜厚
の均一性や表面平滑性等の光学的性質に影響を及ぼす諸
性質を、波打ちや“はじき”等の攪乱要因によって何ら
損なうことがないので、位相差値のバラツキは極めて小
さな値になっており、且つ、表面平滑性も維持されてい
るので、得られた光学素子が画像表示装置の補償板とし
て用いられたとき、オフ電圧時の黒表示における光漏れ
が少なく、オン/オフのコントラスト比も向上すること
ができる。
如く構成されているので、液晶性材料膜の配向後の急冷
によって、製造時間を著しく短縮でき、生産性を驚異的
に向上できる。しかも、形成された液晶性材料膜の膜厚
の均一性や表面平滑性等の光学的性質に影響を及ぼす諸
性質を、波打ちや“はじき”等の攪乱要因によって何ら
損なうことがないので、位相差値のバラツキは極めて小
さな値になっており、且つ、表面平滑性も維持されてい
るので、得られた光学素子が画像表示装置の補償板とし
て用いられたとき、オフ電圧時の黒表示における光漏れ
が少なく、オン/オフのコントラスト比も向上すること
ができる。
【0031】
【図1】得られた光学素子の透過率を測定する方法の説
明図である。
明図である。
【図2】得られた光学素子の位相差値の測定点を示す説
明図である。
明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 透光性を有する基材の少なくとも片面に
液晶性材料膜を配向固定して積層する光学素子の製造方
法において、上記配向固定する処理温度T0が、次式で
表される範囲であることを特徴とする光学素子の製造方
法。 【数1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9152612A JPH112720A (ja) | 1997-06-10 | 1997-06-10 | 光学素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9152612A JPH112720A (ja) | 1997-06-10 | 1997-06-10 | 光学素子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH112720A true JPH112720A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=15544203
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9152612A Withdrawn JPH112720A (ja) | 1997-06-10 | 1997-06-10 | 光学素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH112720A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005062424A (ja) * | 2003-08-11 | 2005-03-10 | Nitto Denko Corp | 位相差板の製造方法 |
JP2005250032A (ja) * | 2004-03-03 | 2005-09-15 | Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd | 液晶表示装置の製造方法 |
-
1997
- 1997-06-10 JP JP9152612A patent/JPH112720A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005062424A (ja) * | 2003-08-11 | 2005-03-10 | Nitto Denko Corp | 位相差板の製造方法 |
JP2005250032A (ja) * | 2004-03-03 | 2005-09-15 | Toshiba Matsushita Display Technology Co Ltd | 液晶表示装置の製造方法 |
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