JPH11272000A - 電子写真感光体用透光性基体及びその製造方法、それを用いた電子写真感光体、画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体用透光性基体及びその製造方法、それを用いた電子写真感光体、画像形成方法及び画像形成装置

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JPH11272000A
JPH11272000A JP7421398A JP7421398A JPH11272000A JP H11272000 A JPH11272000 A JP H11272000A JP 7421398 A JP7421398 A JP 7421398A JP 7421398 A JP7421398 A JP 7421398A JP H11272000 A JPH11272000 A JP H11272000A
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JP
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substrate
image
electrophotographic
translucent substrate
photoreceptor
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JP7421398A
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English (en)
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Fumitaka Mochizuki
文貴 望月
Kenichi Yasuda
憲一 安田
Masanari Asano
真生 浅野
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明度が高くて光学的ゆがみがなく、耐湿性
耐熱性が高く、基体の変形が無く、寸度安定性が優れて
いる、繰り返し使用しても電子写真性能を悪化させな
い、電子写真感光体用透光性基体とその製造方法、それ
を用いた電子写真感光体、画像形成方法及び画像形成装
置を提供する。 【解決手段】 電子写真感光体用透光性基体において、
透光性基体が多官能ビニル化合物を架橋剤としこれとラ
ジカル重合可能なモノマーを共重合させて得られた重合
体樹脂により形成されていることを特徴とする電子写真
感光体用透光性基体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モノクロ又はカラ
ーの複写機、プリンタ等に用いられる電子写真感光体用
透光性基体及びその製造方法と、それを用いた電子写真
感光体、画像形成方法及び画像形成装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式によって画像形成を行う画
像形成装置では、回転するドラム又はベルト状の静電荷
像形成体(感光体)上に帯電、像露光及び現像を行って
該静電荷像形成体上にトナー像を形成し、該トナー像を
転写材に転写して定着することがなされている。その機
能を果たすためには、静電荷像形成体はその周辺に配置
されている帯電器、露光装置、現像装置、転写器、除電
器、あるいはクリーニング装置等との間隔、圧接状態を
変えずに維持されて所定のタイミングで、一定速度で動
かなければならない。さらに繰り返し使用されるために
は、1サイクルの画像形成工程での役割が終了すれば、
次の画像形成サイクルに備えて元の状態にて元の位置へ
戻らねばならない。この一連の動きをスムーズにし、さ
らに感光体等の高価な部材を効率的に使うため、実用化
されている装置においては感光体として、殆ど円筒状基
体の周面に感光層を設けた感光体ドラムが用いられてい
るが、円筒状基体の材料としてはアルミニウム等の金属
材料が用いられていることが多い。しかし、金属材料を
用い機械加工によって円筒状基体とするにはコストダウ
ンに限界があった。
【0003】一方、プラスチックは、軽量、低コストで
あることから好ましい材料であると考えられるが、円筒
状に精度良く、しかも工業的に効率良く作製することは
容易ではない。その大きな要因は、プラスチック(重合
体樹脂)の熱的あるいは機械的安定性が不十分であり、
感光体として必要とする寸法形状の円筒状基体を、高い
真円度をもって精度良く、簡単に作る方法が見いだせな
かったことによる。
【0004】特に、後に詳しく説明するが、電子写真感
光体の内部から画像露光を行う構成になっている画像形
成装置用としては、電子写真感光体の円筒状基体は内部
から露光する光に対し透明でなければならず、基体素材
には金属を用いることはできない。従って、樹脂基体を
用いることになるが、上記の問題点のため、実際には実
用化出来ないという問題が生じている。このように、画
像形成装置用の透光性基体として優れたものが望まれて
はいたが、実用化されていない現状にあり、従って電子
写真感光体の内部から画像露光を行う構成になっている
画像形成装置も実用化出来ていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
度が高くて光学的ゆがみがなく、耐湿性耐熱性が高く、
基体の変形が無く、寸度安定性が優れている、繰り返し
使用しても電子写真性能・画質を悪化させない、電子写
真感光体用透光性基体とその製造方法、それを用いた電
子写真感光体、画像形成方法及び画像形成装置を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成のいずれかを採ることにより達成される。
【0007】〔1〕 電子写真感光体用透光性基体にお
いて、透光性基体が多官能ビニル化合物を架橋剤としこ
れとラジカル重合可能なモノマーを共重合させて得られ
た重合体樹脂により形成されていることを特徴とする電
子写真感光体用透光性基体。
【0008】〔2〕 前記ラジカル重合可能なモノマー
が、メタクリル酸メチルであることを特徴とする〔1〕
記載の電子写真感光体用透光性基体。
【0009】〔3〕 電子写真感光体用透光性基体の製
造方法において、多官能ビニル化合物を架橋剤とし、こ
れとラジカル重合可能なモノマーを共重合させた重合体
樹脂により形成されることを特徴とする電子写真感光体
用透光性基体の製造方法体。
【0010】〔4〕 遠心重合法により作製されること
を特徴とする〔3〕記載の電子写真感光体用透光性基体
の製造方法。
【0011】〔5〕 透光性基体上に導電層、感光層を
設けてなる電子写真感光体において、透光性基体が多官
能ビニル化合物を架橋剤としこれとラジカル重合可能な
モノマーを共重合させて得られた重合体樹脂により形成
されていることを特徴とする電子写真感光体。
【0012】〔6〕 透光性基体を透過して像露光す
る、内部露光用感光体であることを特徴とする〔5〕記
載の電子写真感光体。
【0013】〔7〕 電子写真感光体表面を一様に帯電
し、像露光、カラー現像を繰り返し行い多色重ね合わせ
画像を形成し、一括転写、分離、定着、及び感光体クリ
ーニングの工程を経て画像形成する画像形成装置におい
て、透光性基体上に導電層、感光層を設けてなり、透光
性基体が多官能ビニル化合物を架橋剤としこれとラジカ
ル重合可能なモノマーを共重合させて得られた重合体樹
脂により形成されている電子写真感光体を用い、透光性
基体を透過して像露光し、非接触現像にて画像形成する
ことを特徴とする画像形成装置。
【0014】〔8〕 電子写真感光体表面を一様に帯電
する工程、像露光工程、カラー現像工程を繰り返し行い
多色重ね合わせ画像を形成し、一括転写工程、分離工
程、定着工程、及び感光体クリーニングの各工程を経る
画像形成方法において、透光性基体上に導電層、感光層
を設けてなり、透光性基体が多官能ビニル化合物を架橋
剤としこれとラジカル重合可能なモノマーを共重合させ
て得られた重合体樹脂により形成されている電子写真感
光体を用い、透光性基体を透過して像露光し、非接触現
像にて画像形成することを特徴とする画像形成方法。
【0015】透光性基体の製造に関しては、従来公開さ
れている技術を見ると非架橋性のビニル系樹脂が用いら
れている。これらのものは、アルミニウム等の金属製基
体と異なり、製造当初の精度を確保しても、感光層塗布
・乾燥時には溶媒の接触下、100℃付近の高温にlh
r近くも曝され、自重で基体下部が変形してしまうこと
がある。また、長時間の連続コピー時には感光体内部の
露光光源や現像、クリーニング、定着等による熱によ
り、感光体周辺の温度は上昇し、80℃ぐらいに達する
ことがある。
【0016】さらに、感光体面のクリーニングや現像時
にはこれらのための装置機材が押圧されるため、機械的
な変形要因も加えられる。従来の感光体用樹脂基体で
は、この様な状況下で安定した特性は望めない。
【0017】加えて感光体製造中及び画像形成中のいず
れにおいても、基体表面が何かと触れて傷が出来ること
もあり、それを避けるには基体表面の硬度も上げる必要
がある。
【0018】本発明においてはその点を改良し、寸度安
定性や加工性が高い上に、耐熱性、耐湿性が高く、機械
的強度もある電子写真感光体用透光性基体を開発すべく
鋭意検討した結果、本発明をなすに至った。
【0019】本発明の基体は、表面粗さとしてはRz
0.02〜2.5μmが良い。この値を得るために必要
によっては、基体作製後その表面を切削加工、研磨(例
えばバフ研磨、回転砥石研磨、スポンジ研磨等)を行っ
ても良く、この中で特には切削加工及び/又はバフ研磨
を行うのがよい。これにより基体の真円度及び円筒度
(JIS B−0021参照)も同様に確保できる。
【0020】本発明における電子写真感光体用透光性基
体は、遠心重合法、射出戊形、押し出し成形等により作
製される。
【0021】その代表的な製造方法である遠心重合法で
の作製を具体的に説明すると、図1に示すごとくで、図
2は製造装置の一例を示している。図2の製造装置で、
C1は円筒状の型で内面は高精度で良好な円筒面を形成
している。C2は加熱部材で型Clの外部より加熱を行
う。C3は型保持部材で、型Clを左右より挟み、挟ん
だ状態では型Cl内側にある液体は漏れないようになっ
ている。C4は注入日で重合性液状材料を注入する日で
ある。C5は温度計で型Cl内部の温度が測定される。
この装置は型Clの軸が水平となるよう調整され、重合
性液状材料を注入したのち、高速回転する構造となって
いる。また型成形後は一方の型保持部材C3を失示B方
向に移動させることによって円筒状基体が取り出され
る。
【0022】図1に示した製造工程においてまずビニル
重合性液状材料、例えばラジカル重合可能なモノマーと
しては、メタクリル酸メチルエステルモノマーを用い、
多官能ビニル化合物としてジビニルベンゼン、重合開始
剤としてアゾイソブチロニトリルを添加して、粘度が1
0cp以上400cp以下の状態に予備重合し、円筒状
の型Clに注ぐ。この円筒状の型は、通常内径が20m
m以上200mm以下で、長さが200mm以上200
0mm以下である。これを型ごとで回転させると共に、
適度に加熱することにより均一な重合を促進する。重合
終了後はアニーリングして室温に近い温度まで冷却し、
得られた基体を型から取り出し、切断及び必要に応じて
表面加工工程を経て電子写真感光体用透光性基体の完成
となる。
【0023】本発明に好ましく用いられる上記の遠心重
合法は円筒状基体の表面にダイス傷を残さず、特に内表
面は遠心力によって得られた自然な面に成形され、ガラ
ス面のごとき極めてスムーズな内表面を形成する。
【0024】本発明の基体を作製する為に好ましい材料
としては、ラジカル重合可能なモノマーと多官能ビニル
化合物(架橋性モノマー)とをラジカル重合開始剤の存
在下、共重合させることにより得ることができる。
【0025】以下に更に詳しく述べる。
【0026】本発明で用いられるラジカル重合可能なモ
ノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、m−
メチルスチレン、p−メチルスチレン等の側鎖アルキル
置換スチレン、ビニルトルエン等の核アルキル置換スチ
レン、p−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−
クロロスチレン、p−プロモスチレン、o−ブロモスチ
レン、n−ブロモスチレン、2,4−ジクロロスチレ
ン、2,4−ジブロモスチレン、4−クロロ−α−メチ
ルスチレン、4−プロモ−α−メチルスチレン、2,
4,6−トリクロロスチレン、2,4,6−トリブロモ
スチレン、ペンタクロロスチレン、ペンタブロモスチレ
ン等のハロゲン化スチレン、安息香酸ビニル、2−ビニ
ルナフタレン、4−ビニルビフェニル、1,1′−ジフ
ェエルエチレン等の芳香族ビニル系モノマー、アクリロ
エトリル、メタクリロニトリル、フマロニトリル、マレ
オニトリル、α−クロロアクリロニトリル等のシアン化
ビニル系モノマー、メチルメタクリレート、エチルメタ
クリレート、プロピルメタクリレート、イソプロピルメ
タクリレート、ブチルメタクリレート、アミルメタクリ
レート、ヘキンルメタクリレート、2−エチルヘキシル
メタクリレート、ノニルメタクリレート、ドデシルメタ
クリレート、オクタデシルメタクリレート、ステアリル
メタクリレート、オクチルメタクリレート、シクロヘキ
ンルメタクリレート、アリルメタクリレート、ジンクロ
ペンタニルメタクリレート、ノルボルニルメタクリレー
ト、アダマンチルメタクリレート、イソボルニルメタク
リレート、フェノキンエチルメタクリレート、フェニル
メタクリレート、ベンジルメタクリレート、ナフチルメ
タクリレート、ブトキシエチルメタクリレート、メチル
アクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレ
ート、ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキ
ンルアクリレート、オクチルアクリレート、ステアリル
アクリレート、2−エチルヘキンルアクリレート、シク
ロヘキンルアクリレート、ドデンルアクリレート、フェ
ニルアクリレート、ベンジルアクリレート等の(メタ)
アクリル酸アルキルエステル類、メタクリル酸、アクリ
ル酸等の(メタ)アクリル酸類、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキンプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキンプ
ロピル(メ夕)アクリレート、テトラヒドロフルフリル
(メタ)アクリレート等のOH基合有の(メタ)アクリ
レート類、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキ
ン基合有(メタ)アクリレート類、N,N−ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート等のN合有(メタ)ア
クリレート類、ブトキントリエチレングリコール(メ
夕)アクリレート、エトキンジエチレングリコール(メ
タ)アクリレート類等のエーテル基合有の(メタ)アク
リレート類、マレイン酸、無水マレイン酸、ジメチルマ
レート、ジブチルマレート、ジベンジルマレート等のマ
レイン酸、マレイン酸エステル類、イタコン酸、無水イ
タコン酸、ベンジルイタコネート、ジベンジルイタコネ
ート等のイタコン酸、イタコン酸エステル類、フマル
酸、ジメチルフマレート、ジブチルフマレート、ジイソ
プロピルフマレート、ジベンジルフマレート、ジンクロ
ヘキシルフマレート等のフマル酸、フマル酸エステル
類、更にその他のモノマーとしては酢酸ビニル、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン、N−t−ブチルマレイミド、N
−ラウリルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミ
ド、N−フェニルマレイミド、N−o−クロロフェニル
マレイミド、N−ジメチルフェニルマレイミド等のN−
アルキルマレイミド類、N−フェニルマレイミド類及び
これらの混合物が好ましくもちいられる。更に好ましく
はラジカル重合可能モノマーの内、メチルメタクリレー
トを20重量%以上好ましくは40重量%以上含有する
ものが良い。
【0027】ロックウエル硬度を80以上にするには、
特に好ましいものとしてポリエステル樹脂、ポリフェエ
レンサルファイド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリス
ルフォン樹脂、メタクリル系樹脂、アクリル系樹脂、ス
チレン系樹脂等があげられる。
【0028】本発明で用いられる多官能ビニル化合物
(架橋剤モノマー)としては、ジビニルベンゼン、メタ
ジビニルベンゼン、4,4′−ジビニルビフェニル、
3,3′−ジビニルビフェニル、3,4′−ジビニルビ
フェニル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ベンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジビニル
フタレート、ジアリルフタレート、ジビニルイソフタレ
ート、ジアリルイソフタレート、ジビニルテレフタレー
ト、ジアリルテレフタレート、ジアリルナフテネート、
トリアリルイソシアヌレート、ジアリルカーボネート、
ジエチレングリコールビスアリルカーボネート等の中か
ら選ばれた1種以上を併用して架橋剤とする。架橋剤の
添加量は原料全モノマー(ラジカル重合可能モノマー十
多官能ビニル化合物)の0.05〜90重量%の範囲で
使用する。0.05重量%未満では耐熱性で満足されな
い。90重量%より大であると、硬いが脆い樹脂となる
ので機械耐久性に劣ってくることもある。
【0029】本発明で用いられる基体用重合体樹脂にお
いて、用いられるラジカル重合開始剤は特に制限はな
く、可視光線、赤外線、紫外線、マイクロ波、電子線等
の活性エネルギー線あるいは熱で活性ラジカルを発生す
るものであれば良い。
【0030】熱で活性ラジカルを発生するラジカル重合
開始剤としては過酸化ベンゾイル、ジイソプロピルパー
オキンジカーボネート、t−ブチルペルオキン−2−エ
チルヘキサノエート、t−ブチルベルオキシピバレー
ト、t−ブチルペルオキンジイソブチレート、過酸化ラ
ウロイル、t−ブチルペルオキンアセテート、t−ブチ
ルベルオキシオクトエイト、t−ブチルペルオキンベン
ゾエイト、ジ−t−ブチルペルオキンド、アゾビスイソ
ブチロニトリル等がある。
【0031】活性化エネルギー線により活性ラジカルを
発生するラジカル重合開始剤としてはアセトフェノン、
ベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテ
ル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、ヒドロキンシクロヘキシルフェニルケト
ン、メチルフェニルグリオキンレート、2,4,6−ト
リメチルベンゾイルジフェエルフォスフィンオキサイ
ド、ベンジルジメチルケタール等があり、使用に際して
は単独又は混合物として用いることができる。
【0032】前記ラジカル重合開始剤の配合割合は、ラ
ジカル重合開始剤の種類、ビニル系モノマーの種類、重
合硬化温度等により異なるが、一般的には共重合可能な
ビニル系モノマー100重量部に対して0.01〜8重
量部が好ましく、特に0.1〜5重量部が望ましい。前
記ラジカル重合開始剤の配合割合が0.01重量部未満
では重合硬化に長時間を要したりすることがある。また
重合開始剤の配合割合が8重量部を越えると、重合物が
脆くなったり着色することがある。
【0033】つぎに、本発明の透光性基体を電子写真感
光体用に用いたものにつき説明する。本発明の円筒状基
体は表面が滑らかであり、特にメタクリル酸メチルエス
テルの重合体を用いた場合などでは、透明性が極めてよ
く、強度も高いので、基体ドラムの内側に露光装置を入
れて、内側より露光を行う機構を採用した画像形成装置
用として適している。
【0034】代表的なものは、円筒状基体表面に導電層
と光導電体感光層を設けた電子写真感光体であり、導電
層と光導電体感光層を設けるには、従来用いられてきた
方法を広く利用することが出来る。
【0035】すなわち、透明導電層の形成法としてはア
ルミニウムやITO(インジュウム・ティン・オキサイ
ド)等、金属あるいは金属酸化物の蒸着又はスパックリ
ングによるものや、ITOやアルミナ導電性微粒子と樹
脂とを混合したものによる導電性樹脂の塗膜形成がその
代表的なものである。
【0036】感光層を塗設するに先立ち、感光層の接着
性改良、塗布性改良、基体表面上の欠陥の被覆及び基体
から電荷発生層への電荷注入性改良等のため、電荷発生
層の下に中間層(下引き層)が設けられることが多い。
材料としては、ポリアミド、共重合性ナイロン、カゼイ
ン、ポリビニルアルコール、セルロース、ゼラチン等の
樹脂中間層、あるいは特開平9−68870号公報に記
載のごとき、有機金属キレート化合物等を用いた硬化型
中間層が良く知られている。これらを各種有機溶媒等に
溶かして、膜厚が0.01〜5μm程度になるように基
体上に塗布される。
【0037】又、感光層の形成には、無機光導電体層を
蒸着等により形成しても良いが、有機光導電体層、特に
電荷輸送物質と電荷発生物質を双方合有する機能分離
型、特に各々を別々に重層したタイプの有機感光体を塗
布して形成することが望ましい。
【0038】電荷発生層(CGL)は、電荷発生物質
(CGM)を必要に応じてバインダー樹脂中に分散させ
て形成される。CGMとしては、金属または無金属フタ
ロシアニン化合物、ビスアゾ化合物、トリスアゾ化合物
等のアゾ化合物、スクエアリウム化合物、アズレニウム
化合物、ペリレン系化合物、インジコ化合物、キナクリ
ドン化合物、多環キノン系化合物、シアニン色素、キサ
ンテン染料、ポリ−N−ビニルカルバゾールとトリニト
ロフルオレノンなどからなる電荷移動錯体等が挙げられ
るがこれらに限定されるわけではない。
【0039】また、電荷発生層に使用可能なバインダー
樹脂としては、例えばポリスチレン樹脂、ポリエチレン
樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリメ
タクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエポキン樹脂、ポ
リウレタン樹脂、ポリフェノール樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリアルキッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ
シリコーン樹脂、ポリメラミン樹脂、並びにこれら樹脂
の繰り返し単位のうち二つ以上を含む共重合体樹脂、例
えば塩化ビニル−酢酸ビエル共重合体樹脂、塩化ビニル
−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体樹脂、また高分
子有機半導体、例えばポリ−N−ビニルカルバゾール、
等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。上
記のうちCGMとしてイミグゾールペリレン化合物を用
いた場合に好ましいバインダー樹脂としては、ポリビニ
ルブチラール樹脂が、フタロシアニンを用いた場合に好
ましいバインダー樹脂としては、ポリシリコーン樹脂及
びポリビニルブチラール樹脂、あるいは両方を混合した
ものなどが挙げられる。
【0040】電荷輸送層(CTL)は、電荷輸送物質
(CTM)を単独で、あるいはバインダー樹脂とともに
構成される。CTMとしては、例えばカルバゾール誘導
体、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チ
アゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール
誘導体、イミダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イ
ミダゾリジン誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチ
リル化合物、ヒドラゾン化合物、ピラゾリン誘導体、オ
キサゾロン誘導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾ
リン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、
フェナジン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリアリ
ールアミン誘導体、フェエレンジアミン誘導体、スチル
ベン誘導体、ベンジジン誘導体、ポリ−N−ビニルカル
バゾール、ポリ−1−ビニルピレン、ポリ−9−ビニル
アントラセン等が挙げられるがこれらに限定されるわけ
ではない。またこれらは単独でも、二種以上の混合で用
いてもよい。
【0041】また、電荷輸送層に使用可能なバインダー
樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、ポリアク
リレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、
スチレン−アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリメタク
リル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル
共重合体樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるわ
けではない。
【0042】また繰り返し使用した際の疲労劣化を少な
くするために、あるいは耐久性を向上させるために、感
光体の各層いずれにでも従来公知の酸化防止剤、紫外線
吸収剤、電子受容性物質、表面改質剤、可塑剤等、環境
依存性低減剤などを、必要に応じて適当量添加して用い
ることができる。
【0043】また耐久性向上のために、必要に応じて感
光層以外に保護層等の非感光層を設けてもよい。
【0044】基体は、導電性付与剤、着色剤等を重合性
液状材料と混合して用いることにより、より好ましい物
性を実現することができる。
【0045】次に本発明の画像形成装置及び画像形成方
法の実施態様を、図3のカラー画像形成装置を用いて説
明する。図3は、先に説明した本発明の円筒状基体で作
製した電子写真感光体を適用した画像形成装置の一例を
示すカラー画像形成装置の断面構成図である。
【0046】10はドラム状の静電荷像形成体である感
光体で、透明性の高い架橋型のポリメチルメタアクリル
酸エステル重合体樹脂によって形成される円筒状の基体
の外周に透明導電層、電荷発生層と電荷移動層とからな
る機能分離型有機感光層を形成したものである。110
Y,110M,110Cおよび110Kはイエロー
(Y),マゼンタ(M),シアン(C)および黒(K)
の各色の画像形成プロセスに用いられるスコロトロン帯
電装置で、感光体10の前述した有機感光層に対し所定
の電位の電荷を保持させるためコロナ放電によって帯電
作用を行い、感光体10に対し一様な電位を与える。
【0047】12Y,12M,12Cおよび12Kは、
感光体10の軸方向に配列した発光素子をアレイ状に一
列に並べたFL(蛍光体発光),EL(エレクトロルミ
ネッセンス),PL(プラズマ放電),LED(発光ダ
イオード)や、ランプと光シャッタ機能をもつ素子を一
列に並べたLISA(光磁気効果光シャッタアレイ),
PLZT(透過性圧電素子シャッタアレイ),LCS
(液晶シャッタ)等の露光素子と、等倍結像素子として
のセルフオックレンズとによリユニットとして構成され
た像露光装置である露光光学系で、別体の画像読み取り
装置によって読み取られた各色の画像信号がメモリより
順次取り出されて前記の露光光学系12Y,12M,1
2Cおよび12Kにそれぞれ電気信号として入力され
る。前記の露光光学系12Y,12M,12Cおよび1
2Kは何れも円柱状の保持部材20に取り付けられて前
記感光体10の基体内部に収容される。
【0048】13Y,13M,13Cおよび13Kは、
イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)および
黒色(K)の各現像剤を収容する非接触現像法を用いた
現像装置である現像器で、それぞれ感光体10の周面に
対し所定の間隙を保って同方向に回転する現像スリープ
を備えている。
【0049】前記の現像器13Y,13M,13Cおよ
び13Kは、前述したコロナ帯電装置110Y,110
M,110Cおよび110Kによる帯電,露光光学系1
2Y,12M,12Cおよび12Kによる像露光によっ
て形成される感光体10上の静電潜像を現像バイアス電
圧の印加により非接触の状態で反転現像する。
【0050】原稿画像は本装置とは別体の画像読み取り
装置において、撮像素子により読み取られた画像あるい
は、コンピュータで編集された画像を、Y,M,Cおよ
びKの各色別の画像信号として一旦メモリに記憶し格納
される。
【0051】画像記録のスタートにより感光体駆動モー
タの始動により感光体10を時計方向へと回転し、同時
にコロナ帯電装置110Yの帯電作用により感光体10
に電位の付与が開始される。
【0052】感光体10は電位を付与されたあと、前記
の露光光学系12Yにおいて第1の色信号すなわちイエ
ロー(Y)の画像信号に対応する電気信号による露光が
開始されドラムの回転走査によってその表面の感光層に
原稿画像のイエロー(Y)の画像に対応する静電潜像を
形成する。
【0053】前記の潜像は現像器13Yにより現像スリ
ーブ上の現像剤が非接触の状態で反転現像され、感光体
ドラム10の回転に応じイエロー(Y)のトナー像が形
成される。
【0054】次いで感光体ドラム10は前記イエロー
(Y)のトナー像の上にさらにコロナ帯電装置110M
の帯電作用により電位を付与され、露光光学系12Mの
第2の色信号すなわちマゼンタ(M)の画像信号に対応
する電気信号による露光が行われ、現像器13Mによる
非接触の反転現像によって前記のイエロー(Y)のトナ
ー像の上にマゼンタ(M)のトナー像が順次重ね合わせ
て形成していく。
【0055】同様のプロセスによリコロナ帯電装置11
0C、露光光学系12Cおよび現像器13Cによってさ
らに第3の色信号に対応するシアン(C)のトナー像
が、またコロナ帯電装置110K、露光光学系12Kお
よび現像器13Kによって第4の色信号に対応する黒色
(K)のトナー像が順次重ね合わせて形成され、感光体
ドラム10の一回転以内にその周面上にカラーのトナー
像が形成される。
【0056】これ等露光光学系12Y,12M,12C
および12Kによる感光体ドラム10の有機感光層に対
する露光は基体の内部より前述した透明の基体を通して
行われる。従って第2、第3および第4の色信号に対応
する画像の露光は何れも先に形成されたトナー像の影響
を全く受けることなく行われ、第1の色信号に対応する
画像と同等の静電潜像を形成することが可能となる。な
お露光光学系12Y,12M,12Cおよび12Kの発
熱による感光体ドラム内の温度の安定化及び温度上昇の
防止は、前記保持部材20に熱伝導性の良好な材料を用
い、低温の場合はヒータを用い、高温の場合はヒートパ
イプを介して外部に放熱する等の措置を講ずることによ
り支障のない程度迄抑制することができる。
【0057】かくして、感光体ドラムの周面上に形成さ
れたカラーのトナー像は、転写器14aにおいて、給紙
カセット15より送り出しローラ15aにより送り出さ
れ、搬送ローラ対15b,15cによりタイミングロー
ラ16へ搬送され、タイミングローラ16の駆動によっ
て、感光体10上のトナー像と同期して給紙される転写
材である転写紙Pに転写される。
【0058】トナー像の転写を受けた転写紙Pは、除電
器14bにおいては帯電の除去を受けてドラム周面より
分離した後、搬送駆動ローラ14c、従動ローラ14d
間に張り渡された搬送ベルト14eにより定着装置17
へ搬送される、定着装置17において定着ローラ17
a、圧着ローラ17b間で加熱・圧着されトナーを転写
紙P上に溶着・定着したのち、定着出ロローラ対17d
により定着装置17より排出され、排紙搬送ローラ対1
8aにより搬送されて排紙ローラ18を介して装置上部
の排紙トレイ200上に排出されたが、上述した本発明
の円筒状基体上に感光層を設けた感光体ドラム10を用
いたものは鮮明で極めて良好な画像が得られた。
【0059】一方、転写紙を分離した感光体10はクリ
ーニング装置19においてクリーニングブレード19a
によって感光体10面を摺擦され残留トナーを除去、清
掃されて原稿画像のトナー像の形成を続行するかもしく
は一旦停止して新たな原稿画像のトナー像の形成にかか
る。クリーニングブレード19aによって掻き落とされ
た廃トナーは、トナー搬送スクリュウ19bによって、
図示せぬ廃トナー容器へと排出される。
【0060】前記の感光体10は、露光光学系をその内
部に収める関係から、ドラムの径が比較的小さくとも、
その外周面に、前述した複数のコロナ常電装置110
Y,110M,110Cおよび110K、現像器13
Y,13M,13Cおよび13K等を配設することが可
能であって、外径が30mmないし150mmの小径の
ドラムの使用によって装置の容積をコンパクトにするこ
とが出来る。
【0061】又、本発明の実施態様を非接触現像にてカ
ラー重ね合わせ画像形成の場合について説明したが、モ
ノクロ画像形成、接触現像にも同様に適用できる。又、
本発明の基体は特開平6−230634号公報に記載の
如くのコロナ帯電不要系に対しても適用されることは容
易に理解される。
【0062】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0063】実施例1 (実施例及び比較例) 1.円筒状基体の作製 表1の如くの材料及び混合比で調整した重合性液状物
を、40℃・1hrして加熱の予備重合を行いオリゴマ
ーのシロップ状重合性液状材料を得た。
【0064】この重合性液状材料を内径100mm、長
さ800mmの円筒状の型に注入し、型を回転させて遠
心力により型の内壁に沿って密着させながら型全体を7
0℃・8hr、80℃・8hr、100℃・20hrの
温度・時間スケジュールで重合を継続させた。得られた
基体を0.2℃/minの速度で室温までアニーリング
処理を行った後、型から取り出した。得られた基体に端
部切断加工を行い、外径100mm、長さ360mmの
円筒状基体を得た。金型から取り出す時に中央部に打痕
を付けた為、この基体をダイアモンド単結晶バイト(R
(ノーズR20mm))にて、切削速度645m/mi
n、切り込み50μm、送り23μm/revの条件下
で切削後、バフ研磨した。洗浄、乾燥し、基体No.1
〜3のポリマー基体を得た。これら基体のRzは0.1
〜1.2μmの範囲内にあった。
【0065】上記円筒状基体上に下記の如く導電層の塗
布液組成物を乾燥膜厚0.5μmになるよう塗布し、8
0℃・30minの熱処理をした。
【0066】 2.導電層塗布液組成物 住友金属鉱山社製の導電性塗料X−101H 1000g トルエン 1000g 上記基体上に下記の如く中間層(UCL)の塗布液組成
物UCL−1を乾燥膜厚0.5μmになるよう塗布し
た。
【0067】 3.UCL−1塗布液組成物 共重合ナイロン樹脂(CM−8000 東レ社製) 3g メタノール/n−ブタノール=10/1(Vol比) 1000m1 上記塗布したUCL上に下記の如くCGL層の塗布液組
成物CGL−1を、乾燥膜厚0.25μmになるよう塗
布した。
【0068】 4.CGL−1塗布液組成物 Y−型チタエルフタロシアニン(CGM−1) 20g シリコーン樹脂(KR−5240 信越化学社製) 40g 2−ブタノン 1000g (上記塗布液組成物をサンドミルを用いて10時間分散したもの) 上記塗布したCGL上に下記の如くCTL層の塗布液組
成物CTL−1を、乾燥膜厚25μmになるよう塗布
し、100℃・1hrの熱処理を行い、感光体ドラムN
o.1〜3を得た。
【0069】 5.CTL−1塗布液組成物 CTM−1 80g ポリカーボネート(Z−200 三菱瓦斯化学社製) 120g 1,2−ジクロロエタン 1000g
【0070】
【化1】
【0071】
【表1】
【0072】実施例2 (実施例及び比較例) 1.円筒状基体の作製 表1の如くの材料及び混合比で調整した重合性液状物を
40℃・1hr加熱の予備重合を行いオリゴマーのシロ
ップ状重合性液状材料を得た。この重合性液状材料を内
径100mm、長さ800mmの円筒状の型に注入し、
型を回転させて遠心力により型の内壁に沿って密着させ
ながら型全体を、加熱速度0.5℃/minで100℃
まで加熱処理し、10hrの重合を行った。得られた基
体を0.2℃/minの速度で室温までアニーリング処
理を行った後、型から取り出した。得られた基体に端部
切断加工を行い、外径100mm、長さ360mmの円
筒状基体を得た。金型から取り出した基体は表面に軽微
な擦り傷があったのでバフ研磨し、その後洗浄、乾燥
し、基体No.4〜6の透光性基体を得た。これら基体
のRzは0.5〜2.0μmの範囲内にあった。
【0073】上記円筒状基体上に下記の如く導電層の塗
布液組成物を乾燥膜厚0.5μmになるよう塗布し、8
0℃・30minの熱処理をした。
【0074】 2.導電層塗布液組成物 住友金属鉱山社製の導電性塗料X−101H 1000g トルエン 1000g 上記基体上に下記の如く中間層(UCL)の塗布液組成
物UCL−2を乾燥膜厚1.0μmになるよう塗布し
た。
【0075】 3.UCL−2塗布液組成物 チタンキレート化合物TC−750(松本製薬社製) 200g シランカップリング剤KBM−503(信越化学社製) 130g 2−プロパノール 1000g 上記塗布したUCL上に下記の如くCGL層の塗布液組
成物CGL−1を乾燥膜厚0.25μmになるよう塗布
した。
【0076】 4.CGL−1塗布液組成物 Y型チタニルフタロシアニン(CGM−1) 20g シリコーン樹脂(KR−5240 信越化学社製) 40g 2−ブタノン 1000g (上記塗布液組成物をサンドミルを用いて10時間分散したもの) 上記塗布したCGL上に下記の如くCTL層の塗布液組
成物CTL−1を、乾燥膜厚25μmになるよう塗布
し、100℃・lhrの熱処理を行い、感光体ドラムN
o.4〜6を得た。
【0077】 5.CTL−1塗布液組成物 CTM−1 80g ポリカーボネート(Z−200 三菱瓦斯化学社製) 120g 1,2−ジクロロエタン 1000g
【0078】
【表2】
【0079】6.実写テスト 図3に示す構造の電子写真方式の内部露光方式画像形成
装置に、本発明の感光体ドラムNo.1〜6を装着して
5万枚の画像出しを行った。表3に結果を示す。
【0080】
【表3】
【0081】本発明内のものは、耐熱性が高く、円筒
度、真円度が高いため、打痕、スリ傷、微細クラック等
の傷故障がなく、画像欠陥も無く、繰り返し使用時の熱
や機械的押圧に強い、繰り返し安定性の高い感光体が得
られることがわかる。
【0082】
【発明の効果】本発明により、透明度が高くて光学的ゆ
がみがなく、耐湿性耐熱性が高く、基体の変形が無く、
寸度安定性が優れている、繰り返し使用しても電子写真
性能を悪化させない、電子写真感光体用透光性基体とそ
の製造方法、それを用いた電子写真感光体、画像形成方
法及び画像形成装置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体用透光性基体の製造方
法工程図。
【図2】製造装置の一例を示す断面図。
【図3】本発明の画像形成装置の断面構成図。
【符号の説明】
10 感光体(感光体ドラム) 12Y,12M,12C,12K イエロー、マゼン
タ、シアン、黒の露光光学系(露光装置) 13Y,13M,13C,13K イエロー、マゼン
タ、シアン、黒の現像器 110Y,110M,110C,110K イエロー、
マゼンタ、シアン、黒のスコロトロン帯電装置 15 給紙カセッ卜 16 タイミングローラ 17 定着装置 19 クリーニング装置 P 転写紙

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体用透光性基体において、
    透光性基体が多官能ビニル化合物を架橋剤としこれとラ
    ジカル重合可能なモノマーを共重合させて得られた重合
    体樹脂により形成されていることを特徴とする電子写真
    感光体用透光性基体。
  2. 【請求項2】 前記ラジカル重合可能なモノマーが、メ
    タクリル酸メチルであることを特徴とする請求項1記載
    の電子写真感光体用透光性基体。
  3. 【請求項3】 電子写真感光体用透光性基体の製造方法
    において、多官能ビニル化合物を架橋剤とし、これとラ
    ジカル重合可能なモノマーを共重合させた重合体樹脂に
    より形成されることを特徴とする電子写真感光体用透光
    性基体の製造方法。
  4. 【請求項4】 遠心重合法により作製されることを特徴
    とする請求項3記載の電子写真感光体用透光性基体の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 透光性基体上に導電層、感光層を設けて
    なる電子写真感光体において、透光性基体が多官能ビニ
    ル化合物を架橋剤としこれとラジカル重合可能なモノマ
    ーを共重合させて得られた重合体樹脂により形成されて
    いることを特徴とする電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 透光性基体を透過して像露光する、内部
    露光用感光体であることを特徴とする請求項5記載の電
    子写真感光体。
  7. 【請求項7】 電子写真感光体表面を一様に帯電し、像
    露光、カラー現像を繰り返し行い多色重ね合わせ画像を
    形成し、一括転写、分離、定着、及び感光体クリーニン
    グの工程を経て画像形成する画像形成装置において、透
    光性基体上に導電層、感光層を設けてなり、透光性基体
    が多官能ビエル化合物を架橋剤としこれとラジカル重合
    可能なモノマーを共重合させて得られた重合体樹脂によ
    り形成されている電子写真感光体を用い、透光性基体を
    透過して像露光し、非接触現像にて画像形成することを
    特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 電子写真感光体表面を一様に帯電する工
    程、像露光工程、カラー現像工程を繰り返し行い多色重
    ね合わせ画像を形成し、一括転写工程、分離工程、定着
    工程、及び感光体クリーニングの各工程を経る画像形成
    方法において、透光性基体上に導電層、感光層を設けて
    なり、透光性基体が多官能ビニル化合物を架橋剤としこ
    れとラジカル重合可能なモノマーを共重合させて得られ
    た重合体樹脂により形成されている電子写真感光体を用
    い、透光性基体を透過して像露光し、非接触現像にて画
    像形成することを特徴とする画像形成方法。
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