JPH11271427A - レーダ装置 - Google Patents

レーダ装置

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JPH11271427A
JPH11271427A JP10071595A JP7159598A JPH11271427A JP H11271427 A JPH11271427 A JP H11271427A JP 10071595 A JP10071595 A JP 10071595A JP 7159598 A JP7159598 A JP 7159598A JP H11271427 A JPH11271427 A JP H11271427A
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JP
Japan
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antenna
frequency
height
multipath
wave
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JP10071595A
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English (en)
Inventor
Masa Mitsumoto
雅 三本
Takahiko Fujisaka
貴彦 藤坂
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は目標となる対象物を検出してその相
対距離と相対速度を計測するレーダ装置に関し、マルチ
パス現象による影響を抑制して、種々の対象物に対して
優れた検出精度を実現するレーダ装置を提供することを
目的とする。 【解決手段】 周波数変調された送信波を出力し、送信
波の反射により生成される反射波に基づいて対象物を検
出するレーダ装置を設ける。反射波を受信する受信アン
テナ44の高さを可変とするアクチュエータを設ける。
異なるアンテナ高さに対して得られた反射波に含まれる
ビート信号を合成して、合成ビート信号を生成し、その
合成ビート信号に基づいて対象物の相対距離および相対
速度を演算する信号処理部54を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輌や艦船等の移
動体に搭載されるレーダ装置に係り、特に、目標となる
対象物を検出してその相対距離と相対速度を計測するレ
ーダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平5−33314
2号公報に開示される如く、目標となる対象物との相対
距離および相対速度を検出するレーダ装置が知られてい
る。上記従来のレーダ装置は、対象物に向けて周波数変
調された連続波を送信波として送信し、その送信波が対
象物で反射されることにより生成される反射波に基づい
て上記の相対距離および相対速度を検出する。
【0003】ところで、車輌や艦船等の移動体におい
て、従来のレーダ装置を用いて対象物を検出する場合、
レーダ装置と対象物との相対位置関係に応じていわゆる
マルチパス現象が生ずる。以下、図15および図16を
参照して、上記のマルチパス現象について説明する。
【0004】図15は、レーダ装置10と対象物12と
の相対位置関係を示す。レーダ装置10は、送信波を出
力し、かつ、反射波を受信するアンテナ14を、地上高
hの位置に備えている。以下、この高さhをアンテナ高
さhと称す。一方、対象物12は、地上高Hの位置に最
大反射強度点16を備えている。以下、この高さHを最
大反射強度高さHと称す。最大反射強度点16は、対象
物12に送信波が照射された際に、最も強度の強い反射
波を生成する点である。
【0005】図15に示す如く、対象物12で生成され
た反射波は、直接経路18を辿って最大反射強度点16
からアンテナ14へ直接的に到達すると共に、間接経路
20を辿って、地面または海面で反射した後にアンテナ
14へ間接的に到達する。アンテナ14と最大反射強度
点16との距離をRとすると、直接経路18の経路長P
0および間接経路20の経路長P1は、それぞれ次式
(1)、(2)の如く表される。
【0006】
【数1】
【0007】この場合、直接経路18を辿ってアンテナ
14に到達する反射波S0の振幅、および、間接経路2
0を辿ってアンテナ14に到達する反射波S1の振幅
は、それぞれ次式(3)、(4)の如く表される。尚、
次式において“α”はレーダ装置10および対象物12
の諸元で決まる定数である。また、次式において“λ”
は、送信波の波長である。
【0008】
【数2】
【0009】上述した反射波S0およびS1がアンテナ
14に到達すると、アンテナ14は、それらの合成波に
対応して、次式(5)で表される振幅を有する受信信号
Sを生成する。また、この際、受信信号Sの電力|S|2
は、次式(6)の如く表される。
【0010】
【数3】
【0011】上記(6)式に示す如く、アンテナ14が
反射波から受ける受信電力|S|2は、レーダ装置10と
対象物12との相対距離R、アンテナ高さh、最大反射
強度高さH、および、送信波の波長λ等の関数として表
される。図16は、アンテナ高さh、最大反射強度高さ
H、および、送信波の波長λ等を固定値として、受信電
力|S|2を相対距離Rとの関係で表した図を示す。尚、
図16中に破線で示す曲線は、対象物12の有無を判断
する際のしきい値として好適な値に対応している。
【0012】アンテナ14に到達する反射波S0と反射
波S1とは、それらが長さの異なる経路18,20を辿
ることに起因して、異なる位相を有している。それらの
位相差は、相対距離Rが適当な距離である場合、互いに
他の反射波の強度を弱める位相差となることがある。こ
のため、図16に示す如く、受信電力|S|2は、特定の
領域において極端に小さな値となる。以下、反射波が複
数の経路(マルチパス)を通過することに起因して生ずる
上記の現象をマルチパス現象と称す。
【0013】対象物12の誤検出を防止するためには、
対象物12の有無を判別するためのしきい値が、ある程
度大きな値に設定されていることが望ましい。しかしな
がら、そのようなしきい値を設定すると、図16に示す
如く、相対距離Rが特定の距離の近傍である場合に、対
象物12が存在するにも関わらず受信電力がしきい値に
満たない値となる事態が生ずる。以下、上記の事態を発
生させる特定の距離をマルチパス距離と称す。
【0014】レーダ装置10において、しきい値を超え
る受信電力|S|2が検出されない場合は、対象物12の
存在を認識することができない。このため、レーダ装置
10において、対象物12の検出に関して優れた精度を
得るためには、マルチパス現象の影響を排除することが
重要である。
【0015】受信電力|S|2と相対距離Rとの関係は、
アンテナ高さh、最大反射強度高さH、および、送信波
の波長λ等が決まることにより一義的に決定される(上
記(6)式参照)。従って、それらの変数が決まると、
受信電力|S|2が小さな値となる相対距離R、すなわ
ち、マルチパス距離も決定される。上記従来のレーダ装
置は、予め設定されている波長λおよびアンテナ高さ
h、および、予め想定した最大反射強度高さHに対する
マルチパス距離を記憶している。そして、対象物12と
の相対距離Rが、マルチパス距離近傍の値となると、ア
ンテナ高さhを変化させる。
【0016】アンテナ高さhが変化すると、相対距離R
と受信電力|S|2との関係が変化し、その結果、マルチ
パス距離が変化する。このため、相対距離Rが所定のア
ンテナ高さhに対するマルチパス距離近傍の値となった
際に、アンテナ高さhが変更されると、マルチパス距離
を、現実の相対距離Rから遠ざけることができる。この
ため、上記従来のレーダ装置によれば、マルチパス現象
の影響を有効に抑制して、優れた検出精度を実現するこ
とができる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のレ
ーダ装置は、対象物の最大反射強度高さHを特定の値に
想定して、所定のアンテナ高さhに対するマルチパス距
離を設定している。車輌や艦船が対象物とする種々の物
体間では、最大反射強度高さHが相違するのが通常であ
る。このため、上記従来のレーダ装置において、全ての
対象物に対して正確なマルチパス距離を設定することは
困難である。
【0018】上記従来のレーダ装置において、誤ったマ
ルチパス距離が記憶されていると、マルチパス現象の影
響が小さい状況下でアンテナ高さhが変更され、その結
果、却ってマルチパス現象の影響が増大することがあ
る。この点、上記従来のレーダ装置は、対象物を優れた
検出精度のもとに検出するうえで、必ずしも最適な装置
ではなかった。
【0019】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたもので、マルチパス現象による影響を抑制
して、種々の対象物に対して優れた検出精度を実現する
レーダ装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
レーダ装置は、周波数変調された送信波を出力し、前記
送信波の反射により生成される反射波に基づいて対象物
を検出するレーダ装置であって、前記反射波を受信する
アンテナの高さを可変とするアンテナ高さ可変手段と、
異なるアンテナ高さに対して得られた前記反射波の特性
を合成する特性合成手段と、前記特性合成手段により生
成される合成特性に基づいて前記対象物の検出処理を行
う信号処理部と、を備えるものである。
【0021】本発明の請求項2に係るレーダ装置は、前
記アンテナ高さ可変手段が、前記アンテナの高さを連続
的に繰り返し増減させるものである。
【0022】本発明の請求項3に係るレーダ装置は、前
記アンテナ高さ可変手段が、前記アンテナの高さを繰り
返し複数の異なる高さに変化させるものである。
【0023】本発明の請求項4に係るレーダ装置は、前
記送信波の周波数が所定の変調周期で上昇および下降を
繰り返すように前記送信波の周波数変調を行う周波数変
調手段を備えると共に、前記アンテナ高さ可変手段は、
前記変調周期と同期させて前記アンテナの高さを繰り返
し変化させるものである。
【0024】本発明の請求項5に係るレーダ装置は、前
記反射波に基づいて前記対象物との相対距離を検出する
相対距離検出手段と、マルチパス現象により前記反射波
の強度が弱められる所定のマルチパス距離を記憶するマ
ルチパス距離記憶手段と、前記相対距離が前記マルチパ
ス距離の近傍である場合に、前記アンテナ高さ可変手段
を作動させる作動条件判別手段と、を備えるものであ
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。なお、図中、同一の符号
はそれぞれ同一または相当する部分を示す。
【0026】実施の形態1.図1は本発明の実施の形態
1であるレーダ装置のブロック構成図を示す。本実施形
態のレーダ装置は、送信部30を備えている。
【0027】図2は、送信部30の内部構造を表すブロ
ック構成図を示す。図2に示す如く、送信部30は、変
調波形発生回路32を備えている。変調波形発生回路3
2は、レーダ装置が出力する送信波の周波数(以下、送
信周波数Fと称す)を決める周波数設定電圧を生成する
回路である。変調波形発生回路32は、所定の変調周期
Tで、周波数設定電圧を所定の変化率で上昇および下降
させる。
【0028】変調波形発生回路32には、電圧制御発振
器34が接続されている。電圧制御発振器34は、変調
波形発生回路32から供給される周波数設定電圧に応じ
た周期で変動する信号を生成する回路である。電圧制御
発振器34には、更に、送信用アンプ36が接続されて
いる。
【0029】送信用アンプ36は、発振器34で生成さ
れた信号を増幅して送信波とするデバイスである。発振
器34で生成される信号は、周波数設定電圧の変化に伴
って、所定の変調周期Tで、所定の変化率で、その周波
数を上昇および下降させる。このため、送信用アンプ3
6から出力される送信波は、送信周波数Fを、所定の変
調周期Tで、所定の変化率で上昇および下降させる。
【0030】図1に示す如く、本実施形態のレーダ装置
は、アンテナユニット38および受信部40を備えてい
る。アンテナユニット38には送信アンテナ42と受信
アンテナ44が内蔵されている。上述した送信アンプ3
6で生成される送信波は、送信アンテナ42および受信
部40に供給される。送信アンテナ42は、上記の如く
供給される送信波を、所定方向に向けて送信する。
【0031】図1は、レーダ装置から所定方向に距離R
だけ離れた位置に、レーダ装置に対して相対速度Vを有
する対象物46が存在する状態を示す。このような状況
下で送信アンテナ42から送信波が送信されると、その
送信波が対象物46で反射されることにより反射波が生
成される。受信アンテナ44は、上記の如く生成される
反射波を受信して、その反射波の強度に応じた受信電力
を有する受信信号を生成する。受信アンテナ44で生成
された受信信号は、受信部40に供給される。
【0032】図3(A)は、送信周波数F(実線で表す
折れ線)および受信波の周波数(破線で表す折れ線)の
タイムチャートを示す。上述の如く、送信周波数Fは周
波数司令信号の変動に伴って周期的に変化する。その変
化は、図3中に実線で示す如く、所定周期で繰り返し増
減する三角波形として表すことができる。
【0033】所定周波数f0を有する送信波に起因する反
射波は、その送信波が送信アンテナ42から送信された
後、電磁波が対象物46との間を往復するのに要する時
間が経過した時点で受信アンテナ44に受信される。送
信周波数Fは、その間も連続的に上昇または下降を続け
る。このため、受信信号の周波数は、図3中に破線で示
す如く、送信周波数Fに対して所定の遅延を伴った周期
的な変化を示す。
【0034】レーダ装置と対象物46との間に相対速度
が存在すると、反射波の周波数には、両者の相対速度に
起因するドップラシフト周波数が重畳する。ドップラシ
フトは、相対速度が接近方向の速度(以下、この方向を
正方向と称す)である場合に上昇方向に発生し、一方、
相対速度が離間方向の速度(以下、この方向を負方向と
称す)である場合に下降方向に発生する。受信信号の周
波数変動範囲は、上述したドップラシフトの影響によ
り、図3中に破線で示す如く、送信周波数Fの変動範囲
に対して上昇側または下降側にシフトすることがある。
【0035】図3(A)において、送信周波数Fおよび
受信信号の周波数が共に上昇する区間を上昇区間Tup
と、また、送信周波数Fおよび受信波の周波数が共に下
降する区間を下降区間Tdnと称す。更に、上昇区間Tup
中に送信波と受信信号との間に生ずる周波数差を上昇ビ
ート周波数Fupと、また、下降区間Tdn中に送信波と受
信信号との間に生ずる周波数差を下降ビート周波数Fdn
と称す。
【0036】図3(B)は、上述したビート周波数Fu
p,Fdnのタイムチャートを示す。これらのビート周波
数は、レーダ装置と対象物10との相対距離Rおよび相
対速度V、送信周波数Fの変調幅B、光速C、変調周期
T、および、送信波の波長λを用いて次式(7)、
(8)の如く表すことができる。
【0037】
【数4】
【0038】上記(7)式および(8)式の関係を整理
すると、相対距離Rおよび相対速度Vを次式(9)、
(10)の如く表すことができる。
【0039】
【数5】
【0040】上記(9)式および(10)式において、
周波数変調幅B、光速C、変調周期T、および、波長λ
は、本実施形態において定数として扱うことができる。
従って、レーダ装置によれば、上昇ビート周波数Fupお
よび下降ビート周波数Fdnを検出することで、対象物4
6の相対速度Vおよび相対距離Rを検出することができ
る。
【0041】図4は、上述した受信部40のブロック構
成図を示す。図4に示す如く、受信部40は、ミキサ4
8を備えている。ミキサ48には、送信部30で生成さ
れた送信波と、受信アンテナ44で生成された受信信号
とが供給される。ミキサ48は、それらをミキシングす
ることにより、送信波と受信信号の合成波を生成する。
上記の如く合成された合成波には、送信波と受信信号と
の間の周波数差、すなわち、ビート周波数で変動する成
分が含まれている。以下、この信号成分をビート信号と
称す。
【0042】ミキサ48で生成された合成波は、受信用
アンプ50に供給される。受信用アンプ50で増幅され
た合成波は、次いで周波数フィルタ52に供給される。
周波数フィルタ52には、本実施形態のシステムで発生
するビート周波数近傍の周波数帯を通過させる特性が付
与されている。このため、周波数フィルタ52からは、
合成波に含まれるビート信号が出力される。
【0043】本実施形態のレーダ装置は、図1に示す如
く、信号処理部54を備えている。受信部40で生成さ
れたビート信号は、信号処理部54に供給される。図5
は、信号処理部54のブロック構成図を示す。図5に示
す如く、信号処理部54は、AD変換器56を備えてい
る。受信部40で生成される上記のビート信号はAD変換
器56によりディジタル信号に変換される。
【0044】AD変換器56には、周波数分析器58が接
続されている。周波数分析器58は、ディジタル信号化
されたビート信号を、例えばFFT処理により周波数パワ
ースペクトルに変換する。上記の処理は、上昇区間Tup
中に得られたビート信号、および、下降区間Tdn中に得
られたビート信号を一単位として実行される。上記の処
理によれば、周波数分析器58により、上昇ビート周波
数Fupおよび下降ビート周波数Fdnに対応する周波数パ
ワースペクトルを得ることができる。
【0045】周波数分析器58には、目標信号検出器6
0が接続されている。目標信号検出器60は、周波数分
析器58によって生成されたパワースペクトルと、予め
設定されたしきい値とを比較し、しきい値を超えるパワ
ースペクトルを有する周波数を目標信号として認識す
る。上記の処理によれば、対象物46に起因する上昇ビ
ート周波数Fupおよび下降ビート周波数Fdnが目標信号
として認識される。
【0046】目標信号検出器60には、相対距離・相対
速度演算器62が接続されている。相対距離・相対速度
演算器62は、目標信号として認識された上昇ビート周
波数Fupおよび下降ビート周波数Fdnを上記(9)式お
よび(10)式に代入することにより、対象物46の相
対距離Rおよび相対速度Vを演算する。このように、本
実施形態のレーダ装置によれば、相対速度・相対距離演
算器62において、対象物46の相対距離Rおよび相対
速度Vを演算することができる。
【0047】本実施形態のレーダ装置は、図1に示す如
く、表示部64およびアンテナ位置制御部66を備えて
いる。表示部64およびアンテナ位置制御部66には、
信号処理部54で演算された相対距離Rおよび相対速度
Vが供給されている。表示部64は、それらの相対距離
Rおよび相対速度Vを、車輌や艦船の乗員に表示するデ
バイスである。
【0048】図6は、アンテナ位置制御部66のブロッ
ク構成図を示す。図6に示す如く、アンテナ位置制御部
66は、マルチパス距離設定器68を備えている。送信
波が対象物46に照射されることにより発生する反射波
は、対象物46から直接的に受信アンテナ44に到達す
る他、地面や海面で反射した後、間接的に受信アンテナ
44に到達することがある。反射波が、このような複数
の経路(マルチパス)を通って受信アンテナ44に到達
する場合、複数の反射波が干渉し合うことにより受信信
号の受信電力が低下するマルチパス現象が生ずることが
ある。
【0049】このようなマルチパス現象は、対象物46
とレーダ装置との相対距離Rが所定の関係を満たし、そ
の結果、複数の反射波が互いに強度を弱め合う場合に発
生する。上述した所定の関係を満たす相対距離Rは、レ
ーダ装置の諸元や対象物46となり得る物体の諸元が決
まることにより、具体的には、受信アンテナ44の高さ
hや、対象物46が最も強い強度で送信波を反射する最
大反射強度点の高さH等が決まることによりある程度決
定される。
【0050】本実施形態のシステムにおいて、マルチパ
ス距離設定器68は、通常用いられるアンテナ高さh、
および、標準的な対象物46の最大反射点高さHに対し
て上記の関係を満たす相対距離Rをマルチパス距離Rm
として記憶している。マルチパス距離設定器68には、
比較器70が接続されている。比較器70には、マルチ
パス距離設定器68から上述したマルチパス距離Rmを
表す信号が供給されている。
【0051】比較器70には、マルチパス距離設定器6
8に加えて、上述した信号処理部54が接続されてい
る。比較器70は、信号処理部54より、対象物46の
相対距離Rおよび相対速度Vを表す信号の供給を受けて
いる。比較器70は、相対距離Rとマルチパス距離Rm
とを用いて、両者の偏差の大きさD1=|R−Rm|、お
よび、符号を含む両者の偏差D2=R−Rmを演算す
る。比較器70には判断器72が接続されている。比較
器70は、上記の演算結果D1およびD2を判断器72
に供給する。
【0052】判断器72は、比較器70の演算結果に基
づいて、偏差の大きさD1と所定のしきい値dRとの
間にD1<dRの関係が成立し、かつ、偏差D2の符
号が相対速度Vの符号と等しいかを判別する。上記2つ
条件が共に成立する場合は、対象物46がマルチパス距
離Rmの近傍に存在しており、かつ、対象物46がマル
チパス距離Rmに近づく方向に相対変位していると判断
できる。判断器72には同期回路74が接続されてい
る。上記2つの条件が成立する場合、判断器72は、同
期回路74に対して所定のアンテナ移動量Mを出力す
る。
【0053】上述の如く、マルチパス距離は、受信アン
テナ44のアンテナ高さhの関数である。従って、対象
物46がマルチパス距離近傍に位置すると判断される状
況下でアンテナ高さhを変化させれば対象物46の位置
をマルチパス距離から遠ざけて、マルチパス現象による
影響を抑制することができる。本実施形態において、上
記の如く判断器72から同期回路74に供給されるアン
テナ移動量Mは、マルチパス現象による反射波の強度低
下を抑制するうえで好適な受信アンテナ44の移動量に
設定されている。
【0054】同期回路74には、判断回路72と共に上
述した送信部30の変調波形発生回路32が接続されて
いる。変調波形発生回路32は、同期回路74に対し
て、所定の変調周期Tで上昇および下降を繰り返す周波
数設定電圧を供給する。同期回路74は、アンテナ移動
量Mに所定のマージンmを加えたM+mの幅で、上記の
周波数設定電圧と同期して上昇および下降を繰り返すア
ンテナ高さ設定信号を生成する。
【0055】図1に示す如く、本実施形態においてレー
ダ装置はアクチュエータ76を備えている。上記の如く
同期回路74で生成されるアンテナ高さ設定信号はアク
チュエータ76に供給される。アクチュエータ76は、
受信アンテナ44のアンテナ高さhがアンテナ高さ設定
信号に応じた値となるようにアンテナユニット38を上
下方向に変位させる。
【0056】図7(A)および(B)は、それぞれ、本
実施形態のレーダ装置において実現される送信周波数F
およびアンテナ高さhのタイムチャートを示す。同期回
路74からアクチュエータ76に対して上述したアンテ
ナ高さ設定信号が供給されると、図7(A)および
(B)に示す如く、受信アンテナ44は、送信周波数F
の上昇および下降と同期して、所定の変調周期Tで、所
定の変位幅M+mの間で上昇および下降を繰り返す。こ
の場合、受信アンテナ44のアンテナ高さhを、上昇区
間Tup中および下降区間Tdn中の双方において、等しく
ほぼM+mの変位幅で変化させることができる。
【0057】図8中に実線で示す曲線は、アンテナ高さ
hが基準値h0である場合に得られる相対距離Rと受信
電力|S|2との関係を示す。また、図8中に破線で示す曲
線は、アンテナ高さhが最大値h0+(M+m)である
場合に選られる相対距離Rと受信電力|S|2との関係を
示す。本実施形態のレーダ装置によれば、上昇区間Tup
および下降区間Tdnの間に、それぞれ、受信電力の特性
を図8中に実線で示す特性と破線で示す特性の間で連続
的に変化させることができる。
【0058】上昇区間Tupの間に受信電力の特性が上記
の如く変化すると、対象物46の相対距離Rが如何なる
距離であっても、上昇区間Tup中に反射波の受信電力|
S|2が、マルチパス現象の影響で不当に小さな値に維持
され続けることがない。同様に、下降区間Tdnの間に受
信電力の特性が上記の如く変化すると、対象物46の相
対距離Rが如何なる距離であっても、下降区間Tdn中に
反射波の受信電力|S|2が、マルチパス現象の影響で不
当に小さな値に維持され続けることがない。
【0059】換言すると、本実施形態のレーダ装置によ
れば、上昇区間Tupおよび下降区間Tdnにおいて、アン
テナ高さhがM+mの幅で移動する間に得られる反射波
の積分値に基づいて、より具体的には、その間に発生す
る受信電力|S|2の平均値に相当する受信電力|S|2を有
する反射波に基づいて上昇ビート周波数Fupおよび下降
ビート周波数Fdnを検出することができる。
【0060】図9中に実線で示す曲線は、アンテナ高さ
hが所定の変位幅M+mの範囲で変位する間に得られる
受信電力|S|2の平均値と相対距離Rとの関係を示す。
図9に示す如く、アンテナ高さhがM+mの幅で変化す
る際に得られる受信電力|S|2の平均値の特性には、そ
の値が著しく低下する領域が存在しない。
【0061】このため、かかる特性を有する反射波を基
礎とすれば、マルチパス現象の影響をさほど受けること
なく正確に上昇ビート周波数Fupおよび下降ビート周波
数Fdnを検出することができる。従って、本実施形態の
レーダ装置によれば、対象物46の最大反射強度高さH
や相対距離Rに関わらず、常に優れた検出精度を確保す
ることができる。
【0062】また、上記の実施形態によれば、マルチパ
スの影響で対象物46の検出精度が悪化する可能性のあ
る場合にのみアンテナ高さhの変更処理が実行される。
このため、本実施形態のレーダ装置によれば、アンテナ
ユニット38の不必要な変位が防止され、優れた耐久性
や、優れた省電力特性を実現するうえで有利な状態を実
現することができる。
【0063】ところで、上記の実施形態においては、ア
ンテナ高さhを連続的に繰り返し上昇および下降させる
こととしているが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、例えば、所定の変調周期Tでアンテナ高さhを離
散的に複数の高さに変化させることとしてもよい。
【0064】また、上記の実施形態においては、アンテ
ナ高さhを、送信周波数Fと同じ周波数で上昇および下
降させることとしているが、本発明はこれに限定される
ものではなく、例えば、アンテナ高さhの変化周波数
を、送信周波数Fの変調周波数の偶数倍の値に設定して
もよい。
【0065】例えば、アンテナ高さhの変化周波数を送
信周波数Fの変調周波数の2倍に設定すると、上昇区間
Tupおよび下降区間Tdnにおいて、アンテナ高さhの変
更処理をそれぞれ1サイクル実行することができる。こ
の場合、送信周波数Fの上昇または下降が開始される時
期と、アンテナ高さhの上昇または下降が開始される時
期とが一致していなくても、上昇区間Tupおよび下降区
間Tdnのそれぞれにおいて、確実に1サイクルのアンテ
ナ高さ変更処理が実行される。
【0066】このため、上述した設定によれば、アンテ
ナ高さhの変化周波数を変調周波数の偶数倍に設定する
だけで、より具体的には、送信部30からアンテナ位置
制御部66に周波数設定電圧を供給することなく、上昇
区間Tupおよび下降区間Tdnの双方において、等しい条
件で反射波を検出することが可能となる。
【0067】尚、上記の実施形態においては、アクチュ
エータ76およびアンテナ位置制御部66が前記請求項
1記載の「アンテナ高さ可変手段」に相当していると共
に、信号処理部54が、アンテナ高さhがM+mの幅で
変化する間に受信された反射波に基づいて上昇ビート周
波数Fupまたは下降ビート周波数Fdnを求めることによ
り前記請求項1記載の「特性合成手段」が、上記の如く
求められた上昇ビート周波数Fupおよび下降ビート周波
数Fdnに基づいて相対距離Rおよび相対速度Vを演算す
ることにより前記請求項1記載の「信号処理部」がそれ
ぞれ実現されている。
【0068】また、上記の実施形態においては、送信部
30が前記請求項4記載の「周波数変調手段」に相当し
ている。更に、上記の実施形態においては、信号処理部
54が、アンテナ高さhが固定された状態で対象物46
の相対距離Rを検出することにより前記請求項5記載の
「相対距離検出手段」が実現されていると共に、マルチ
パス距離設定器68により前記請求項5記載の「マルチ
パス距離記憶手段」が、また、比較器70および判断器
72により前記請求項5記載の「作動条件判別手段」
が、それぞれ実現されている。、
【0069】実施の形態2.次に、図10および図11
を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
図10は、本実施形態のレーダ装置のブロック構成図を
示す。尚、図10において、上記図1に示す構成部分と
同一の部分には、同一の符号を付してその説明を省略ま
たは簡略する。
【0070】本実施形態のレーダ装置は、上記図1に示
すアンテナ位置制御部66に代えて第2のアンテナ位置
制御部80を備えている点に特徴を有している。図11
は、第2のアンテナ位置制御部80のブロック構成図を
示す。図11に示す如く、第2のアンテナ位置制御部8
0は、同期回路82により構成されている。同期回路8
2には、送信部30より、所定の変調周期Tで上昇およ
び下降を繰り返す周波数設定電圧が常に供給されてい
る。
【0071】同期回路82には、また、アクチュエータ
76が接続されている。同期回路82は、対象物46の
存在位置がマルチパス距離の近傍であると否とに関わら
ず、常に、アクチュエータ72に対して、周波数設定電
圧と同期して、予め設定された変位幅M0で上昇および
下降を繰り返すアンテナ高さ設定信号を供給する。
【0072】上記の変位幅M0は、対象物46の最大反
射強度高さH等のばらつきに関わらずマルチパス現象の
影響を抑制するうえで十分な変位幅である。従って、本
実施形態のレーダ装置によれば、常に、マルチパス現象
の影響をさほど受けることなく、対象物46に起因する
上昇ビート周波数Fupおよび下降ビート周波数Fdnを正
確に検出すること、すなわち、対象物46に対して常に
優れた検出精度を確保することができる。
【0073】また、本実施形態のシステムによれば、対
象物46がマルチパス距離の近傍に位置するか否かを判
断することなくアンテナ高さの変更処理が実行される。
このため、本実施形態のレーダ装置は、上記の判断を必
要とする実施の形態1のレーダ装置に比して容易に構成
することができると共に、想定したマルチパス距離と現
実のマルチパス距離との相違に起因する検出精度の悪化
を確実に防止することができる。
【0074】尚、上記の実施形態においては、アクチュ
エータ76と第2のアンテナ位置制御部80とが前記請
求項1記載の「アンテナ位置可変手段」に相当してい
る。
【0075】実施の形態3.次に、図12乃至図14を
参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
尚、図12乃至図14において、上記図1乃至図11に
示す部分と同一の構成部分については、同一の符号を付
してその説明を省略または簡略する。図12は、本実施
形態のレーダ装置のブロック構成図を示す。本実施形態
のレーダ装置は、上記図1に示す信号処理部54に代え
て第2の信号処理部90を備え、かつ、上記図1に示す
アンテナ位置制御部66に代えて第3のアンテナ位置制
御部92を備える点に特徴を有している。
【0076】図13は、第2の信号処理部90のブロッ
ク構成図を示す。第2の信号処理部90は、AD変換器
56でディジタル信号とされたビート信号の供給を受け
る合成器94を備えている。合成器94は、所定回数の
上昇期間Tupの実行に伴って得られたビート信号を合成
することにより合成上昇ビート信号を生成すると共に、
所定回数の下降期間Tdnの実行に伴って得られたビート
信号を合成することにより合成下降ビート信号を生成す
る。
【0077】本実施形態において、周波数分析器58に
は、合成器94で生成された合成上昇ビート信号および
合成下降ビート信号が供給される。合成器94は、上記
の如く供給される合成上昇ビート信号および合成下降ビ
ート信号のそれぞれについて周波数分析を実行し、合成
上昇ビート信号および合成下降ビート信号のそれぞれに
対する周波数パワースペクトルを検出する。
【0078】周波数分析器58で求められた周波数パワ
ースペクトルは、目標信号検出器60に供給される。目
標信号検出器60は、所定のしきい値を超えるパワース
ペクトルを有する周波数を上昇ビート周波数Fupまたは
下降ビート周波数Fdnとして検出して相対距離・相対速
度演算回路62に供給する。上記の処理によれば、複数
の上昇期間Tupの間に得られる反射波、および、複数の
下降期間Tdnの間に得られる反射波に基づいて、対象物
46の相対距離Rおよび相対速度Vを検出することがで
きる。
【0079】図14は、第3のアンテナ位置制御部92
のブロック構成図を示す。図14に示す如く、第3のア
ンテナ位置制御部92は、アンテナ高さ変更部96によ
り構成される。アンテナ高さ変更部96は、所定の繰り
返し周期で上昇および下降を繰り返すアンテナ高さ設定
信号を発生する。本実施形態において、上記の繰り返し
周期は、送信周波数Fの変調周期Tの整数倍の値に設定
されている。
【0080】アンテナ高さ変更部96で生成されるアン
テナ高さ設定信号は、アクチュエータに供給される。そ
の結果、アクチュエータ96は、変調周期Tの整数倍の
周期でアンテナ高さhを、所定の変位幅M0の範囲で繰
り返し上昇または下降させる。上記の処理によれば、ア
ンテナ高さhが基準値h0と最高値h0+M0との間で変
位する間に複数の上昇区間Tupおよび複数の下降区間T
dnを発生させることができる。
【0081】上述の如く、本実施形態のレーダ装置は、
複数の上昇区間Tupの実行に伴って得られた反射波と、
複数の下降区間Tdnの実行に伴って得られた反射波を基
礎として相対距離Rおよび相対速度Vの演算を行う。従
って、本実施形態のレーダによれば、異なるアンテナ高
さhに対して得られた反射波の合成波を基礎として、す
なわち、マルチパス現象の影響度合いが異なる反射波の
合成波を基礎として相対距離Rおよび相対速度Vを演算
することができる。
【0082】マルチパス現象の影響度合いの異なる反射
波を合成させることによれば、マルチパス現象により著
しく受信電力が低下した反射波のみが対象物46の検出
処理の基礎とされる不都合を回避することができる。こ
のため、本実施形態のレーダ装置によれば、上述した実
施の形態1および2のレーダ装置と同様に、対象物46
の最大反射強度高さHのばらつき等に影響されることな
く、常に対象物46に対して優れた検出精度を確保する
ことができる。
【0083】ところで、上記の実施形態においては、上
昇区間Tupと下降区間Tdnの条件を揃える目的でアンテ
ナ高さhの変更周期を変調周期Tの整数倍に設定してい
るが、本発明はこれに限定されるものではなく、アンテ
ナ高さhの変更周期は、他の適当な値に設定してもよ
い。
【0084】また、上記の実施形態においては、アンテ
ナ高さhを連続的に上昇および下降させることとしてい
るが、本発明はこれに限定されるものではなく、アンテ
ナ高さhを適当は繰り返し周期で、離散的に複数の高さ
に変更することとしてもよい。
【0085】更に、上記の実施形態においては、アンテ
ナ高さhの変更処理を常時実行することとしているが、
本発明はこれに限定されるものではなく、アンテナ高さ
hの変更処理を、対象物46がマルチパス距離の近傍に
位置する場合にのみ実行することとしてもよい。
【0086】尚、上記の実施形態においては、アクチュ
エータ76および第3のアンテナ位置制御部92により
前記請求項1記載の「アンテナ高さ可変手段」が実現さ
れていると共に、合成器94により前記請求項1記載の
「特性合成手段」が、周波数分析器58、目標信号検出
器60、および、相対距離・相対速度演算回路62によ
り前記請求項1記載の「信号処理部」が、それぞれ実現
されている。
【0087】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に示すような効果を奏する。請求項1
記載の発明によれば、マルチパス現象の影響を大きく受
けた反射波のみに基づいて対象物の検出処理が実行され
るのを常に防止することができる。このため、本発明に
よれば、対象物に関して常に優れた検出精度を得ること
ができる。
【0088】請求項2記載の発明によれば、マルチパス
距離を繰り返し連続的に増減させることにより、反射波
にマルチパス現象の影響が大きく及び続けるのを確実に
防止することができる。
【0089】請求項3記載の発明によれば、マルチパス
距離を繰り返し離散的に増減させることにより、反射波
にマルチパス現象の影響が大きく及び続けるのを確実に
防止することができる。
【0090】請求項4記載の発明によれば、上昇期間中
および下降期間中の双方において、等しくマルチパス現
象の影響が抑制された合成特性を得ることができる。こ
のため、本発明によれば、それらの期間中に得られた合
成特性に基づいて、正確な対象物検出処理を実行するこ
とができる。
【0091】請求項5記載の発明によれば、マルチパス
現象の影響が対象物の検出精度に何ら影響しない状況下
で、アンテナ高さが不必要に変更されるのを防止するこ
とができる。
【0092】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1のレーダ装置のブロッ
ク構成図である。
【図2】 図1に示す送信部のブロック構成図である。
【図3】 図3(A)は送信波の周波数と受信信号の周
波数のタイムチャートである。また、図3(B)は送信
波と受信信号との間の周波数差であるビート周波数のタ
イムチャートである。
【図4】 図1に示す受信部のブロック構成図である。
【図5】 図1に示す信号処理部のブロック構成図であ
る。
【図6】 図1に示すアンテナ位置制御部のブロック構
成図である。
【図7】 図7(A)は送信周波数のタイムチャートで
ある。また、図7(B)実施の形態1のレーダ装置で実
現されるアンテナ高さのタイムチャートである。
【図8】 反射波の受信電力と相対距離との関係をアン
テナ高さをパラメータとして表した図である。
【図9】 異なるアンテナ高さに対して得られる反射波
の合成波に対して選られる受信電力と相対距離との関係
を表す図である。
【図10】 本発明の実施の形態2のレーダ装置のブロ
ック構成図である。
【図11】 図10に示す第2のアンテナ位置制御部の
ブロック構成図である。
【図12】 本発明の実施の形態3のレーダ装置のブロ
ック構成図である。
【図13】 図12に示す第2の信号処理部のブロック
構成図である。
【図14】 図12に示す第3のアンテナ位置制御部9
2のブロック構成図である。
【図15】 レーダ装置と対象物との間に反射波の伝播
経路として形成される複数の経路(マルチパス)P1お
よびP2を表す図である。
【図16】 マルチパス距離における反射波の受信電力
を低下させるマルチパス現象を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
30 送信部、 38 アンテナユニット、 40 受信
部、 42 送信アンテナ、44 受信アンテナ、 46
対象物、 54 信号処理部、 64 表示部、 66アン
テナ位置制御部、 76 アクチュエータ、 80 第2の
アンテナ位置制御部、 90 第2の信号処理部、 92
第3のアンテナ位置制御部。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数変調された送信波を出力し、前記
    送信波の反射により生成される反射波に基づいて対象物
    を検出するレーダ装置であって、前記反射波を受信する
    アンテナの高さを可変とするアンテナ高さ可変手段と、
    異なるアンテナ高さに対して得られた前記反射波の特性
    を合成する特性合成手段と、前記特性合成手段により生
    成される合成特性に基づいて前記対象物の検出処理を行
    う信号処理部と、を備えることを特徴とするレーダ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記アンテナ高さ可変手段は、前記アン
    テナの高さを連続的に繰り返し増減させることを特徴と
    する請求項1記載のレーダ装置。
  3. 【請求項3】 前記アンテナ高さ可変手段は、前記アン
    テナの高さを繰り返し複数の異なる高さに変化させるこ
    とを特徴とする請求項1記載のレーダ装置。
  4. 【請求項4】 前記送信波の周波数が所定の変調周期で
    上昇および下降を繰り返すように前記送信波の周波数変
    調を行う周波数変調手段を備えると共に、 前記アンテナ高さ可変手段は、前記変調周期と同期させ
    て前記アンテナの高さを繰り返し変化させることを特徴
    とする請求項2または3記載のレーダ装置。
  5. 【請求項5】 前記反射波に基づいて前記対象物との相
    対距離を検出する相対距離検出手段と、 マルチパス現象により前記反射波の強度が弱められる所
    定のマルチパス距離を記憶するマルチパス距離記憶手段
    と、前記相対距離が前記マルチパス距離の近傍である場
    合に、前記アンテナ高さ可変手段を作動させる作動条件
    判別手段と、を備えることを特徴とする請求項1乃至4
    の何れか1項記載のレーダ装置。
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