JPH11271000A - 誘導装置 - Google Patents

誘導装置

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JPH11271000A
JPH11271000A JP10077249A JP7724998A JPH11271000A JP H11271000 A JPH11271000 A JP H11271000A JP 10077249 A JP10077249 A JP 10077249A JP 7724998 A JP7724998 A JP 7724998A JP H11271000 A JPH11271000 A JP H11271000A
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Rui Hirokawa
類 廣川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動する航空機またはミサイル等の目標に対
して飛しょう体を誘導する飛しょう体の誘導装置におい
て、特に海面に近い高度を飛しょうするシースキマー目
標に対して海没や海面の影響による近接信管の誤作動に
より誘導精度が劣化を補償するという問題があった。 【解決手段】 目標に会合すべく飛しょう体を誘導する
誘導制御装置において、飛しょう体の目標に対する目視
線角等の情報に基づき目標運動を検知するシーカと、こ
のシーカの出力に基づき誘導信号を出力する誘導信号出
力手段と、飛しょう体の高度を出力する高度出力手段
と、当該誘導信号および当該高度出力に基づき目標の高
度を推定し誘導信号に対する出力の制限を行い制限付き
誘導信号を出力するリミット装置と、当該制限付き誘導
信号に基づき加速度指令を計算する加速度指令信号出力
手段とを備えることを特徴とする誘導装置とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動する航空機ま
たはミサイル等の目標に対して飛しょう体を誘導する飛
しょう体の誘導装置、特に海面に近い高度を飛しょうす
るシースキマー目標に対する飛しょう体の誘導精度劣化
を補償する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の誘導制御法としては比例
航法が用いられている。以下にこの航法の説明を行う。
図4は、従来の方式による誘導装置を示すブロック図で
ある。図4において20は目標を追跡する飛しょう体、
21は目標、41は飛しょう体20内に搭載された従来
の誘導装置である。また、1は目標21を捜索追尾する
シーカである。2は誘導信号出力手段としてのカルマン
フィルタであり、これによりシーカ1で検出した測角情
報からノイズ成分を除去した誘導信号として目視線変化
率σ’ph,σ’yhを出力する。4および5は加速度指令
出力手段としてのアンプである。以下に従来の誘導装置
における加速度指令の計算法を説明するが、説明を簡単
にするために2次元の面内で説明する。図5において、
20は飛しょう体、21は目標であり、この飛しょう体
20、目標21のそれぞれの速度ベクトルを〔V〕、
〔Vt〕とする。飛しょう体20と目標21とを結ぶ線
を目視線23と呼ぶ。水平面を基準として慣性座標系に
固定した基準線22をとり、これを基準とした飛しょう
体の経路角、目視線23の角度をそれぞれγ、σとす
る。飛しょう体20は空気力、推力等を用いて進行方向
γに垂直な加速度ベクトル〔a〕を発生し、飛しょう体
20を目標21に会合させる。比例航法においてはこの
加速度ベクトル〔a〕の大きさaを数1により計算す
る。
【0003】
【数1】
【0004】ここで、Vcは飛しょう体20と目標21
との接近速度、Neは実行航法定数、σ’は目視線の時
間変化率である。これにより飛しょう体20の経路角変
化率は目視線変化率σ’に比例し、この関係を保つ限り
必ず飛しょう体20は目標21に会合する。図6はこの
様子を示したもので、今、飛しょう体20、目標21が
それぞれM,Tの位置にあり、目標21がTP上を定速
で進む場合、飛しょう体20はMP上を三角形PMTと
相似関係を保ちつつ直進してP点で会合する。目標21
が回避行動を行いP1T1上を運動する場合、飛しょう
体20がM1より式1にしたがって加速度運動を行え
ば、飛しょう体20の軌跡はP1M1上を進みP1点に
会合する。
【0005】会合時には、目標の近傍を通過したか否か
を飛しょう体20に搭載された近接信管が判定する。近
接信管は、最も近傍にある物体の距離を測定し、この距
離が目標を弾頭により破壊できる距離より小さい場合に
目標の近傍を通過したと判定し、弾頭に起爆信号を送
る。これにより目標を破壊することができ、誘導の目的
は達成される。飛しょう体20と目標21と会合する際
の相対距離の最小値をミスディスタンスという。ミスデ
ィスタンスを小さくすることにより目標の破壊確率が向
上するため、ミスディスタンスが小さくなるような誘導
を行うことが目標とされる。
【0006】目視線変化率等の誘導信号出力手段として
は一例として、カルマンフィルタ14が用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
誘導装置では目標がシースキマー目標である場合に海面
に誘導誤差により目標21と会合する前に飛しょう体2
0が海没し、誘導性能が劣化する危険性があった。ここ
でシースキマー目標とは、極めて海面に近い一定の高度
を水平に飛しょうする目標のことである。
【0008】図7を用いてシースキマー目標における誘
導性能の劣化について説明する。説明を簡単にするた
め、海面と目標との位置関係が誘導精度に影響する鉛直
面内において説明を行う。図7において、Mは飛しょう
体20の位置を、Tは目標21の位置を示す。誘導の目
的は、高度htを水平に飛しょうする目標21に対して
飛しょう体20を誘導しミスディスタンスを最小とする
ことである。誘導誤差は、誘導計算の時間遅れや誘導信
号ノイズ等の要因により生じるものであり、目標21を
中心に誘導信号ノイズ等の分散により定義される分散r
m の正規分布状に発生すると考えることができる。図7
において、目標21を中心にした半径3rm の円に対し
て飛しょう体20から引いた接線の交点をAおよびBと
するとき、上記誘導誤差が分散rm の正規分布状に発生
することから99%以上の確率でこの円と交差する。こ
のとき、飛しょう体20は目標21の上方に誘導された
場合にTA上を、下方に誘導された場合にTB上を通過
する。また、点Cは目標21の下方に誘導されBT上を
通過する場合に海面30とミスディスタンスが等しくな
る点である。CB上を通るような軌道に飛しょう体20
が誘導された場合には、目標と会合する前に飛しょう体
20が海面に落下したり、飛しょう体に搭載されている
近接信管が海面を検知することにより目標21を正しく
検知することができないため、誘導性能が低下する。
【0009】本発明は、かかる課題を解決するためのも
のであり、誘導信号に目標の高度に応じた適切なリミッ
トを設けることにより飛しょう体20の海没または近接
信管の誤作動を回避し、誘導性能を向上させることを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明による誘導装
置は、目標21に会合すべく飛しょう体を誘導する誘導
装置において、前記飛しょう体の目標に対する目視線角
等の情報に基づき目標運動を検知するシーカと、このシ
ーカの出力に基づき誘導信号を出力する誘導信号出力手
段と、飛しょう体の高度を出力する高度出力手段と、当
該誘導信号および当該高度出力に基づき目標の高度を推
定し誘導信号に対する出力の制限を行い制限付き誘導信
号を出力するリミット装置と、当該制限付き誘導信号に
基づき加速度指令を計算する加速度指令信号出力手段と
を備えた誘導装置とした。
【0011】第2の発明による誘導装置は、第1の発明
の誘導装置に目標がシースキマー目標であるかどうかを
判定し、この結果に応じて適切な航法則を使用するよう
に切り替えるスイッチ回路18を付加した誘導装置とし
た。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1.以下、本発明を図
面にしたがって説明する。図1において20は目標を追
跡する飛しょう体、21は目標、40は飛しょう体20
内に搭載された誘導装置である。また、1は目標21を
捜索追尾するシーカ、2は誘導信号出力手段としてのカ
ルマンフィルタであり、これによりシーカ1で検出した
測角情報からノイズ成分を除去した誘導信号として目視
線角σp-h および目視線変化率σp-h ,σ’y- h および
飛しょう体20と目標21との相対距離Rを出力する。
6は飛しょう体20の高度hmを出力する高度計測手段
としての高度計、3はシーカ1で検出した目標21との
相対距離Rとカルマンフィルタ14より出力された目視
線角σp- h と高度計6から出力された高度hmより適当
な誘導信号のリミット値Lp を計算し、目視線変化率
σ’p-h に対して制限付きの目視線変化率σ’p-h2を出
力するリミット回路、4および5は加速度指令出力手段
としてのアンプである。
【0013】図3を用いてリミット回路3の動作を説明
する。リミット回路においては、シーカ1で検出した目
標21との相対距離Rとカルマンフィルタ14より出力
された目視線角σp-h と高度計6から出力された高度h
mおよびあらかじめ適当に設定した高度の下限値hmi
nより誘導信号のリミット値Lp を数2により計算す
る。ここで下限値hminは、目標21が飛行可能な高
度は、海面の影響を考えると数m程度以上であるので、
これより低い高度に設定する。
【0014】
【数2】
【0015】目視線角に対するリミット値Lpは、図3
に示すように会合時にLp以上の大きさの目視線角σp
をとった場合に飛しょう体20が目標21の近傍を通過
する際にD点より海面側を通過し、結果的に海没するか
海面30を近接信管が検知してしまうリミット値である
ことを意味している。
【0016】上記の問題を避けるためにリミット値Lp
以上の大きさの目視線角になるような目視線変化率が発
生した場合にこれをリミットにより制限し、上記の問題
が生じるような位置BDに飛しょう体を誘導するような
加速度指令を発生しないようにする。具体的には、数3
により目視線変化率を制限する。
【0017】
【数3】
【0018】このようなリミット回路3より出力された
目視線変化率σ’p-h2および目視線変化率σ’y-h を用
いてアンプ4および5において数4のように加速度指令
を計算する。
【0019】
【数4】
【0020】数4は、目視線変化率に対して相対速度V
cと航法定数Neを乗じたものであり、従来の比例航法
と同様の式である。したがって、目視線変化率を0にす
るような誘導を行い結果として、目視線角を一定にする
ような誘導が行われる。この時、リミット回路3により
目視線角にLpの制限が課されているため、図3におい
て飛しょう体20は、TDまたはATの範囲に誘導され
る。海没や近接信管の誤作動により、誘導性能が低下す
るのはDBに誘導された場合であるので、結果として誘
導性能を向上することができる。
【0021】実施の形態2.本発明の実施の形態2につ
いて図2を用いて説明する。本発明は、発明の実施の形
態1による誘導装置に目標がシースキマー目標であるか
どうかを判定し、この結果に応じて適切な航法則を使用
するように切り替えるスイッチ回路7を加えたものであ
る。スイッチ回路7においては、シーカ1より出力され
た目標相対距離Rおよびカルマンフィルタ2より出力さ
れた目視線角σ’p-h および高度計6からの飛しょう体
20の高度hmを用いて目標高度htを数5により計算
する。
【0022】
【数5】
【0023】数5により計算した目標高度の推算値ht
が適当に設定したある閾値hmin2と数6により比較
する。ただし、hmin2は、飛しょう体20における
誘導誤差が判定結果を誤らせないように誘導精度より充
分大きな値を設定する。
【0024】
【数6】
【0025】数6が真の場合には、目標21がシースキ
マー目標であると判定し、リミット回路3より出力され
た目視線変化率σ’p-h2をスイッチ回路7の出力σ’
p-h3とする。また、数6が偽である場合には目標21が
非シースキマー目標であると判断し、カルマンフィルタ
2より出力された目視線変化率σ’p-h をスイッチ回路
7の出力σ’p-h3とする。このσ’p-h3を用いて加速度
指令信号を数7のように計算する。
【0026】
【数7】
【0027】
【発明の効果】第1の発明によれば、従来の誘導装置に
加えて目視線変化率に対するリミット回路を付加するこ
とにより、海面に極めて近い高度を飛行している目標に
対して海没または近接信管の誤作動を防止することが可
能であり、誘導性能を向上させることが可能である。
【0028】また、第2の発明によれば、第1の発明に
加えて目標が海面にシースキマー目標であるかどうかを
判定して誘導則を切り替えるスイッチ回路を付加するこ
とにより、高度計に一定の誤差が含まれる場合において
も、上記の2種類の目標に応じて適切な誘導を行うこと
が可能である。結果として、シースキマー目標に対して
誘導性能を向上し、かつ非シースキマー目標に対して従
来の航法と同等の誘導性能を維持することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による誘導装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態2による誘導装置の構成
を示すブロック図である。
【図3】 本発明の実施の形態1における目視線角に関
するリミットの効果を示す図である。
【図4】 従来の誘導装置の構成を示す図である。
【図5】 飛しょう体を目標に対して会合させようとす
る場合の幾何学的な関係を示す図である。
【図6】 比例航法を用いて飛しょう体を目標に対して
会合させようとする場合の会合までの運動の様子を示す
図である。
【図7】 従来の誘導装置を搭載した飛しょう体を海面
に極めて近い高度を飛しょうする目標に対して会合させ
ようとする場合の幾何学的な関係を示す図である。
【符号の説明】
1 シーカ、2 カルマンフィルタ、3 リミット回
路、4 アンプ、5 アンプ、6 高度計、7 スイッ
チ回路、20 飛しょう体、21 目標、22目視線の
基準線(水平基準)、23 目視線、24 目標が旋回
しない時の飛しょう体の経路、25 旋回しない目標の
経路、26 旋回した場合の目標の経路、27 目標が
旋回した時の飛しょう体の経路、30 海面、40 本
発明の誘導装置、41 従来の誘導装置。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標に会合すべく飛しょう体を誘導する
    誘導装置において、前記飛しょう体の目標に対する相対
    位置関係を検知し目視線角および相対距離情報を出力す
    るシーカと、上記シーカから出力された目視線角に基づ
    き誘導信号を出力する誘導信号出力手段と、飛しょう体
    の高度を出力する高度出力手段と、上記高度出力および
    当該相対距離に基づき飛しょう体と目標の幾何学的関係
    より設定した誘導信号リミット値を用いて上記誘導信号
    に対する出力の制限を行い制限付き誘導信号を出力する
    リミット回路と、上記制限付き誘導信号に基づき加速度
    指令を計算する加速度指令信号出力手段とを備えること
    を特徴とする誘導装置。
  2. 【請求項2】 飛しょう体の高度と誘導信号と相対距離
    に基づいて目標が海面に近い高度を飛しょうしているか
    否かを判定し、この判定結果に応じて上記誘導信号出力
    手段とリミット回路からの誘導則を選択する切替スイッ
    チを備えることを特徴とする請求項1記載の誘導装置。
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JP2007213367A (ja) * 2006-02-10 2007-08-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd 移動体の追従方法
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