JPH11270692A - パッキン用編み糸 - Google Patents

パッキン用編み糸

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JPH11270692A
JPH11270692A JP11024010A JP2401099A JPH11270692A JP H11270692 A JPH11270692 A JP H11270692A JP 11024010 A JP11024010 A JP 11024010A JP 2401099 A JP2401099 A JP 2401099A JP H11270692 A JPH11270692 A JP H11270692A
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JP
Japan
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yarn
packing
knitting
reinforcing fiber
fiber
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Application number
JP11024010A
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English (en)
Inventor
Takahisa Ueda
隆久 上田
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Nippon Pillar Packing Co Ltd
Original Assignee
Nippon Pillar Packing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 膨張黒鉛本来の高い圧縮復元性および封止性
を損なうことなく、引張り強さおよび靭性の向上ならび
に膨張黒鉛の剥離や脱落を防止し、パッキンとして不可
欠な高い封止特性を確保しつつ、使用性および汎用性の
向上が図れるようにする。 【解決手段】 相互に間隔をあけて長手方向にのみ配置
した複数本の補強繊維糸40を接着剤により膨張黒鉛4
1と一体に接着し埋設してパッキン用編み糸4を構成す
る。この編み糸4の複数本集束して編組またはひねり加
工することで自由長のパッキン1を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体機器の軸封部
に用いるグランドパッキン用材料などに好適なパッキン
用編み糸に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば流体機器の軸封部などに用
いられるグランドパッキンを得るためのパッキン材料と
して、圧縮復元性が高く封止性にすぐれた特性をもって
いる膨張黒鉛を基材としたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
パッキン材料を用いて形成されるグランドパッキンは、
ラミネート式,ダイモールド式,チップモールド式,リ
ボンパック式などの圧縮成形方式によって製造される
が、これらのものは、あらかじめ用いる軸径にあわせて
リング状に形成しておく必要があり、軸径の異なる他の
ものには使用し得ない。したがって、汎用性に乏しく、
また膨張黒鉛自体、引張強さが弱く脆いため、スタフィ
ンボックスなどに装着したものを交換のために取り出す
作業が困難であり使用性に劣る。
【0004】さらに、上記各圧縮成形方式の個々の問題
点として、ラミネート式の場合は、歩留りが悪くコスト
アップにつながる。ダイモールド式およびチップモール
ド式の場合は、金型成形となリコスト高になるとともに
汎用性に乏しい。リボンパック式の場合は、作業性が悪
いなどを挙げることができる。
【0005】これらの問題点は、他の編組パッキンと同
様、膨張黒鉛を軸径に合せて所定の長さに切断して使用
し得るように、紐状体に構成することで解決できるけれ
ども、膨張黒鉛自体は、黒鉛粒子の結晶のC軸方向に膨
張させた外観上芋虫状粒子(粉体)であるため、これら
芋虫状粒子を集合して圧縮成形によってシート状に形成
できるものの、シート状に形成しても前述のように引張
強さは弱く、脆い性質のものであるから、糸(ヤーン)
とすることができないので編組できない。したがって、
他の編組パッキンのように軸径に合せて所定長さに切断
したのち、この切断されたものを軸外周に巻回してパッ
キンとして使用することが不可能とされていた。
【0006】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、編組に必要な膨張黒鉛製編み糸、即ち、膨張
黒鉛を用いた編み糸構成を基礎研究とする鋭意研究の結
果、膨張黒鉛本来の圧縮復元性が高く封止性にすぐれて
いる特性を損なうことなく、引張り強さおよび靭性を高
くして、高い封止特性を確保しつつ使用性および汎用性
に優れたパッキンを構成することができるパッキン用編
み糸を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明に係るパッキン用編み糸は、
相互に間隔をあけて長手方向にのみ配置した複数本の補
強繊維糸を接着剤により膨張黒鉛と一体に接着して埋設
してなることを特徴とするものである。
【0008】上記構成の請求項1に記載の発明によれ
ば、脆い性質の膨張黒鉛中に相互に間隔をあけて配置し
た複数本の補強繊維糸を接着剤により膨張黒鉛と一体に
接着して埋設することで、膨張黒鉛同士の密着性を利用
して所定量の膨張黒鉛の集合体を構成させて膨張黒鉛が
本来もっている高い圧縮復元性とすぐれた封止性を維持
しつつ、補強繊維糸のもっている高い引張り強さと靭性
とが付与され、かつ膨張黒鉛と補強繊維糸とが強固に接
着されて編組時やひねり加工時に膨張黒鉛が剥離したり
脱落したりすることのない、また、糸切れを生じること
のない丈夫な編み糸が得られる。したがって、このよう
な編み糸の複数本を集束し編組して高い引張り強さおよ
び靭性をもった編組体(角編み)を形成させたり、ひね
り加工して高い引張り強さおよび靭性をもつひねり加工
紐状体を形成させたりすることが可能となり、膨張黒鉛
本来の特性である高い圧縮復元性によりパッキンとして
不可欠な高い封止特性を確保しつつ、紐状体を軸径に合
わせて所定長さに切断したものを軸外周に巻回して使用
するといった汎用性および使用性にも優れたパッキンを
構成しやすい。
【0009】上記請求項1に記載の発明に係るパッキン
用編み糸における膨張黒鉛としては、請求項2に記載の
ような芋虫状黒鉛粉を使用しても、請求項3に記載のよ
うな細幅シート状のものを使用してもよい。
【0010】また、上記請求項1〜3に記載の発明に係
るパッキン用編み糸における補強繊維糸としては、請求
項4に記載のように、木綿,レーヨン,フェノ一ル,ア
ラミド,PBI,PTEF,PPS,PEEKなどの有
機繊維の中から選択された少なくとも1つのものであっ
ても、請求項5に記載のように、ガラス繊維,炭素繊
維,セラミック繊維などの無機繊維の中から選択された
少なくとも1つのものであっても、請求項6に記載のよ
うに、ステンレス,インコネル,モネルなどの金属線の
中から選択された少なくとも1つのものであってもよ
く、また、請求項7に記載のように、上記有機繊維から
選択された少なくとも1つと上記無機繊維または金属線
の中から選択された少なく1つとの複合体であってもよ
い。
【0011】さらに、上記請求項1〜3に記載の発明に
係るパッキン用編み糸における補強繊維糸として、請求
項8に記載のように、上記無機繊維もしくは金属線の中
から選択された少なくとも1つまたはこれらの複合体の
表面を、上記有機繊維の中から選択された1つの短繊維
もしくはこれらの複合短繊維糸によって被覆したもの、
請求項9に記載のように、上記無機繊維もしくは金属線
の中から選択された1つまたはこれらの複合体の表面
を、抄造物によって被覆したもの、請求項10に記載の
ように、上記有機繊維と無機繊維もしくは金属線とを撚
ったもの、請求項11に記載のように、上記有機繊維も
しくは無機繊維または金属線をニット編みしたもの、あ
るいは、請求項12に記載のように、長手方向に平行に
延びる複数の無機繊維もしくは金属線と、これらの間に
交絡されて平行を保持する有機繊維とからなるもの、の
いずれであってもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
にもとづいて説明する。図1は本発明に係るパッキン用
編み糸を用いて構成されるパッキンの一例を示す一部切
断斜視図であり、同図において、パッキン1は中芯2と
この中芯2の外周を被覆している例えば袋編みされた編
組体3によって構成されており、中芯2は編み糸4を複
数本集束して長手方向に配置することによって形成さ
れ、編組体3は編み糸4を袋編みすることによって形成
されている。
【0013】上記編み糸4は、図2に示すように、幅方
向に相互に間隔をあけて長手方向にのみ配置した例えば
木綿によってなる複数本の補強繊維糸40を、その両面
に図示されていない接着剤(例えばアクリル酸エステ
ル)によって芋虫状の膨張黒鉛粉からなる膨張黒鉛41
と一体に接着して埋設した構成になっている。補強繊維
糸40として用いられる木綿は、その表面に極く短く細
い繊維が無数に立つ、いわゆる毛羽立ちが認められるの
で、接着剤との付着性がよく、そのために補強繊維糸4
0と膨張黒鉛41とを互いに強固に接着して編み糸4を
袋編みして編組体3を形成する時に膨張黒鉛41が補強
繊維糸40から剥離したり、脱落することを防止でき
る。
【0014】このように、幅方向に相互に間隔をあけて
長手方向にのみ配置した例えば木綿によってなる複数本
の補強繊維糸40を膨張黒鉛41中に接着剤により一体
に接着して埋設した編み糸4を構成することで、編み糸
4には補強繊維糸40のもっている高い引張り強さと靭
性とが付与されることになるから、この編み糸4は糸切
れすることなく編組できる。したがって、編み糸4によ
って形成された中芯の外周を、該編み糸4で袋編みした
編組体3によって被覆した紐状体5、つまり高い引張り
強さをもち、靭性に富んだ特性を有する紐状体5に形成
し、この紐状体5を例えば軸径に合せて所定に長さに切
断してパッキン1として使用することができるので、汎
用性と使用性が向上する。しかも、パッキン1を構成し
ている中芯2および編組体3には、膨張黒鉛41が本来
もっている高い圧縮復元性とすぐれた封止性が付与され
ることになるから、パッキン1として不可欠な高い封止
特性を確保できる。
【0015】図3は本発明に係るパッキン用編み糸4
(図2)を用いて構成されるパッキン1の他の例をを示
す斜視図であり、図1に示すパッキンと同一もしくは相
当部分には同一の符号を付し、それらの詳しい説明は省
略する。図3において、パッキン1は編み糸4を8本用
いて8打角編みした編組体3Aによって紐状体5を形成
している。
【0016】この図3に示すパッキン1の場合も、編み
糸4には補強繊維糸40のもっている高い引張り強さと
靭性とが付与されることになるので、この編み糸4を糸
切れすることなく編組(角編み)できる。したがって、
高い引張り強さをもち、靭性に富んだ特性を有する編組
体3Aによって紐状体5を形成し、この紐状体5を例え
ば軸径に合せて所定に長さに切断してパッキン1として
使用することができるので、汎用性と使用性が向上す
る。しかも、パッキン1を構成している編組体3Aに
は、膨張黒鉛41が本来もっている高い圧縮復元性とす
ぐれた封止性が付与されることになるから、パッキン1
として不可欠な高い封止特性を確保できる。
【0017】図4は本発明に係るパッキン用編み糸4
(図2)を用いて構成されるパッキン1の別の例を示す
斜視図であり、前記各例と同一もしくは相当部分には同
一の符号を付し、それらの詳しい説明は省略する。図4
において、パッキン1は、編み糸4を6本束ねて、20
回/mのひねり加工を施しながらロール成形を行い、ひ
ねり加工された紐状体5を形成している。
【0018】この図4に示すパッキン1の場合も、編み
糸4には補強繊維糸40のもっている高い引張り強さと
靭性とが付与されることになるので、この編み糸4を糸
切れすることなくひねり加工することができる。したが
って、高い引張り強さをもち、靭性に富んだ特性を有す
るひねり加工された紐状体5を形成し、この紐状体5を
例えば軸径に合せて所定に長さに切断してパッキン1と
して使用することができるので、汎用性と使用性が向上
する。しかも、パッキン1を構成しているひねり加工さ
れた紐状体5には、膨張黒鉛41が本来もっている高い
圧縮復元性とすぐれた封止性が付与されることになるか
ら、パッキン1として不可欠な高い封止特性を確保でき
る。
【0019】上記した各パッキン用編み糸4では、膨張
黒鉛41として、芋虫状黒鉛粉を使用したものについて
説明しているが、細幅(幅寸法、例えば5mm以下)に切
断したシート状の膨張黒鉛を使用してもよい。また、複
数本の補強繊維糸40の片面のみを接着剤により膨張黒
鉛41に一体に接着し埋設して編み糸4を構成してもよ
く、さらに、この編み糸4を、図5に示すように、撚り
をかけてもよい。
【0020】上記編み糸4を構成している補強繊維糸4
0としては、前記木綿に代えて、レーヨン,フェノ一
ル,アラミド,PBI,PTFE,PPS,PEEKな
どの有機繊維の中から選択された1つもしくはガラス繊
維,炭素繊維,セラミック繊維などの無機繊維の中から
選択された1つ、またはステンレス,インコネル,モネ
ルなどの金属線の中から選択された1つのものであって
もよく、また、前記有機繊維の中から選択された少なく
とも1つと前記無機繊維の中から選択された少なくとも
1つとの複合体であってもよい。
【0021】図6〜図10はそれぞれ補強繊維糸40の
変形例を示し、図6に示す補強繊維糸40は、前記有機
繊維から選択された1つ40A(木綿またはアラミド)
と、前記無機繊維または金属線の中から選択された1つ
40B(はガラス繊維、炭素繊維またはステンレス線)
とを撚って形成している。この補強繊維糸40では、有
機繊維によって接着剤との付着性を向上させ、かつ無機
繊維または金属線によって引張り強さと靭性を向上させ
ることができる。
【0022】図7に示す補強繊維糸40は、前記無機繊
維もしくは金属線の中から選択された少なくとも1つ4
0B(ガラス繊維、炭素繊維もしくはステンレス線)の
表面を、有機繊維の中から選択された1つ(木綿または
アラミド)の短繊維6によって被覆したものである。こ
の補強繊維糸40では、短繊維6の被覆層によって接着
剤との付着性および靭性を向上させ、かつ無機繊維もし
くは金属線の中から選択された少なくとも1つ4OBに
よって引張り強さと靭性を向上させることができる。な
お短繊維6の被覆層は、有機繊維の中から選択された2
つ以上の短繊維を複合した複合短繊維糸によって形成し
てもよい。
【0023】図8に示す補強繊維糸40は、前記無機繊
維もしくは金属線の中から選択された少なくとも1つ4
0B(ガラス繊維、炭素繊維もしくはステンレス線)の
表面を、例えばパルプ抄造物7によって被覆したもので
ある。この補強繊維糸40では、パルプ抄造物7の被覆
層によって接着剤との付着性および靭性を向上させ、か
つ無機繊維もしくは金属線の中から選択された少なくと
も1つ40Bによって引張り強さと靭性を向上させるこ
とができる。
【0024】図9に示す補強繊維糸40は、前記有機繊
維から選択された1つ40A(木綿またはアラミド)も
しくは前記無機繊維、または金属線の中から選択された
1つ40B(ガラス繊維、炭素繊維またはステンレス
線)のいずれかをニット編み8したものである。この補
強繊維糸40では、ニット編み構造体の編み目で形成さ
れる凹凸によって接着剤との付着性が向上し、かつニッ
ト編み構造体自体が保有している伸縮機能によって引張
り力を吸収できるので、結果的に引張りに対する許容度
が大きくなり靭性を向上させることになる。
【0025】図10に示す補強繊維糸40は、前記無機
繊維、または金属線の中から選択された1つ40B(ガ
ラス繊維、炭素繊維またはステンレス線)を複数本長手
方向に平行に配置し、これら複数の繊維間に前記有機繊
維から選択された1つ40A(木綿またはアラミド)を
交絡させて、平行を保持したものである。この補強繊維
糸40では、有機繊維によって接着剤との付着性および
靭性を向上させ、かつ無機繊維または金属線によって引
張り強さと靭性を向上させることができる。
【0026】以上のように、膨張黒鉛41中にその幅方
向に相互に間隔をあけて長手方向にのみ配置し、かつ接
着剤により膨張黒鉛41と一体に接着させて埋設した補
強繊維糸40のもっている高い引張り強さと靭性が編み
糸4に付与されているので、この編み糸4を糸切れする
ことなく、また膨張黒鉛41を補強繊維糸40から剥離
させたり脱落させたりすることなく容易に編組またはひ
ねり加工できる。
【0027】即ち、図11(A)(B)に示すように、
同図の破線で示す軌跡上を旋回移動する複数の編み糸ボ
ビン9,9から編み糸4を繰りだして袋編みする場合の
ように、編み糸ボビン9,9が軌跡の外側に位置してい
る時点での編み糸ボビン9,9から編み点Pまでの長さ
1aと、編み糸ボビン9,9が軌跡の内側に位置してい
る時点での編み糸ボビン9,9から編み点Pまでの長さ
1bとの差が小さく、したがって、編み糸4には比較的
小さい引張力が負荷される場合は勿論のこと、図12
(A)(B)に示すように、同図の破線で示す対角線上
の軌跡を移動する複数の編み糸ボビン9,9から編み糸
4を繰りだして角編みする場合のように、編み糸ボビン
9,9が軌跡の外側に位置している時点での編み糸ボビ
ン9,9から編み点Pまでの長さ1aと、編み糸ボビン
9,9が軌跡の中央部位置している時点での編み糸ボビ
ン9,9から編み点Pまでの長さ1bとの差が大きく、
したがって、編み糸4には比較的大きい引張力が負荷さ
れる場合でも編組が可能である。
【0028】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、脆い性質の膨張黒鉛中に相互に間隔をあけて長
手方向にのみ配置した複数本の補強繊維糸を接着剤によ
り膨張黒鉛と一体に接着して埋設することで、膨張黒鉛
同士の密着性を利用して所定量の膨張黒鉛の集合体を構
成させて膨張黒鉛本来の特性、すなわち、高い圧縮復元
性とすぐれた封止性を維持しつつ、補強繊維糸のもって
いる高い引張り強さと靭性とを付与させ、かつ接着剤に
よって補強繊維糸と膨張黒鉛とが強固に接着されるだけ
でなく、補強繊維糸近傍の膨張黒鉛自体の接合強度の向
上も図ることができ、編組時やひねり加工のような複雑
な応力が作用するパッキンの製作工程時に膨張黒鉛が剥
離したり脱落したりすることのない、また、糸切れを生
じることのない丈夫な編み糸が得られる。したがって、
このような編み糸の複数本を集束し編組して高い引張り
強さおよび靭性をもった編組体(角編み)を形成させた
り、ひねり加工して高い引張り強さおよび靭性をもつひ
ねり加工紐状体を形成させたりすることが可能となり、
膨張黒鉛本来の特性である高い圧縮復元性によりパッキ
ンとして不可欠な高い封止特性を確保しつつ、紐状体を
軸径に合わせて所定長さに切断したものを軸外周に巻回
して使用するといった汎用性および使用性にも優れたパ
ッキンを構成しやすいという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパッキン用編み糸を用いて構成さ
れるパッキンの一例を示す一部切断斜視図である。
【図2】同上パッキンを構成する編み糸を示す一部切断
斜視図である。
【図3】本発明に係るパッキン用編み糸を用いて構成さ
れるパッキンの他の例を示す一部切断斜視図である。
【図4】本発明に係るパッキン用編み糸を用いて構成さ
れるパッキンの別の例を示す一部切断斜視図である。
【図5】編み糸の変形例を示す斜視図である。
【図6】補強繊維糸の変形例を示す説明図である。
【図7】補強繊維糸の変形例を示す説明図である。
【図8】補強繊維糸の変形例を示す説明図である。
【図9】補強繊維糸の変形例を示す説明図である。
【図10】補強繊維糸の変形例を示す説明図である。
【図11】(A)は編み糸ボビンから編み点に繰りださ
れる編み糸を袋編みする時の状態を示す正面図、(B)
は編み糸ボビンから編み点に繰りだされる編み糸を袋編
みする時の編み糸の長さ変動を説明する側面図である。
【図12】(A)は編み糸ボビンから編み点に繰りださ
れる編み糸を角編みする時の状態を示す正面図、(B)
は編み糸ボビンから編み点に繰りだされる編み糸を角編
みする時の編み糸の長さ変動を説明する側面図である。
【符号の説明】
1 パッキン 3,3A 編組体 4 パッキン用編み糸 6 短繊維 7 パルプ抄造物 8 ニット編み 40 補強繊維糸 41 膨張黒鉛

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に間隔をあけて長手方向にのみ配置
    した複数本の補強繊維糸を接着剤により膨張黒鉛と一体
    に接着して埋設してなることを特徴とするパッキン用編
    み糸。
  2. 【請求項2】 上記膨張黒鉛が芋虫状黒鉛粉である請求
    項1に記載のパッキン用編み糸。
  3. 【請求項3】 上記膨張黒鉛が細幅のシート状である請
    求項1に記載のパッキン用編み糸。
  4. 【請求項4】 上記補強繊維糸が木綿,レーヨン,フェ
    ノ一ル,アラミド,PBI,PTEF,PPS,PEE
    Kなどの有機繊維の中から選択された少なくとも1つの
    ものである請求項1,2または3に記載のパッキン用編
    み糸。
  5. 【請求項5】 上記補強繊維糸がガラス繊維,炭素繊
    維,セラミック繊維などの無機繊維の中から選択された
    少なくとも1つのものである請求項1,2または3に記
    載のパッキン用編み糸。
  6. 【請求項6】 上記補強繊維糸がステンレス,インコネ
    ル,モネルなどの金属線の中から選択された少なくとも
    1つのものである請求項1,2または3に記載のパッキ
    ン用編み糸。
  7. 【請求項7】 上記補強繊維糸が上記有機繊維から選択
    された少なくとも1つと、上記無機繊維または金属線の
    中から選択された少なく1つとの複合体である請求項
    1,2または3に記載のパッキン用編み糸。
  8. 【請求項8】 上記補強繊維糸が上記無機繊維もしくは
    金属線の中から選択された少なくとも1つまたはこれら
    の複合体の表面を、上記有機繊維の中から選択された1
    つの短繊維もしくはこれらの複合短繊維糸によって被覆
    したものである請求項1,2または3に記載のパッキン
    用編み糸。
  9. 【請求項9】 上記補強繊維糸が上記無機繊維もしくは
    金属線の中から選択された1つまたはこれらの複合体の
    表面を、抄造物によって被覆したものである請求項1,
    2または3に記載のパッキン用編み糸。
  10. 【請求項10】 上記補強繊維糸が上記有機繊維と無機
    繊維もしくは金属線とを撚ったものである請求項1,2
    または3に記載のパッキン用編み糸。
  11. 【請求項11】 上記補強繊維糸が上記有機繊維もしく
    は無機繊維または金属線をニット編みしたものである請
    求項1,2または3に記載のパッキン用編み糸。
  12. 【請求項12】 上記補強繊維糸が長手方向に平行に延
    びる複数の無機繊維もしくは金属線と、これらの間に交
    絡されて平行を保持する有機繊維とからなるものである
    請求項1,2または3に記載のパッキン用編み糸。
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