JPH11270543A - 締結装置保護具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】一般的な工具によって締結される締結装置が、
第三者によって容易に緩められないように保護する。 【解決手段】上側フランジ部３１ａ外周面に沿って全周
にわたって嵌合されたナット用カバー部材１５が、上側
フランジ部３１ａに突き合わされた一対のナット２２を
それぞれ覆っており、下側フランジ部３１ｂ外周面に沿
って全周にわたって嵌合されたボルト用カバー部材１６
が、下側フランジ部３１ｂに突き合わされた各ボルト２
１の頭部２１ａをそれぞれ覆っている。ナット用カバー
部材１５およびボルト用カバー部材１６は、特殊工具に
よってのみ回転される特殊ボルト１３および六角ナット
１４によって相互に結合されている

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、相互にネジ結合さ
れるボルトおよびナットによって構成された複数の締結
装置によって、フランジ付き鋼管等の相互に突き合わさ
れたフランジ部同士を連結した際に、各締結装置が第三
者に緩められることを防止するための保護具に関する。

【０００２】

【従来の技術】フランジ付き鋼管等によって構成される
鉄塔等では、フランジ付き鋼管のフランジ部同士が相互
に突き合わされて、六角ボルトおよび六角ナットによっ
て構成された複数の締結装置によって相互に連結されて
いる。各締結装置の六角ボルトは、鋼管本体の周囲の外
周部分に位置する各フランジ部に周方向に等しい間隔を
あけて配置されており、それぞれが突き合わされたフラ
ンジ部を軸方向に沿って挿通している。そして、各六角
ボルトに六角ナットがそれぞれネジ結合されている。各
六角ボルトおよび各六角ナットは、スパナ、レンチ等の
一般的な工具によって、相対的に回転させることによ
り、相互に締結される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】フランジ付き鋼管のフ
ランジ部同士を連結する六角ボルトの頭部は、通常、鋼
管本体の周囲のフランジ部に露出しており、また、六角
ナットも、フランジ部に露出している。そのために、相
互に結合されたフランジ部に第三者が容易に近付くこと
ができるような場合には、第三者は、スパナ等の一般的
に工具によって、相互に締結された六角ボルトおよび六
角ナットを相互に逆回転させて、容易に緩めることがで
きるという問題がある。六角ボルトおよび六角ナットが
緩められた状態になると、フランジ付き鋼管等によって
構成された鉄塔等が倒壊するおそれがある。

【０００４】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、その目的は、一般的な工具によって緩められる
締結装置が、第三者によって容易に緩められないように
保護する締結装置保護具を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の締結装置保護具
は、相互に突き合わされたフランジ部同士を結合するボ
ルトおよびナットによって構成された締結装置を保護す
る締結装置保護具であって、一方のフランジ部外周面に
沿って全周にわたって嵌合されており、そのフランジ部
に突き合わされた各ナットを覆うナット用カバー部材
と、他方のフランジ部外周面に沿って全周にわたって嵌
合されており、そのフランジ部に突き合わされた各ボル
トの頭部を覆うボルト用カバー部材とを具備し、前記ナ
ット用カバー部材およびボルト用カバー部材が、特殊工
具によってのみ回転される特殊ボルトおよびナットによ
って相互に結合されていることを特徴とする。

【０００６】前記ナット用カバー部材およびボルト用カ
バー部材は、複数のナット用カバー体およびボルト用カ
バー体によってそれぞれ構成されている。

【０００７】前記ナット用カバー体の各端部は、保護す
べき少なくとも１つのナットを挟んでそれぞれ配置され
ている保護すべき各ナットに嵌合された支持体によって
それぞれ支持されており、前記ボルト用カバー体の各端
部は、保護すべき少なくとも１つのボルトの頭部を挟ん
でそれぞれ配置されている保護すべき各ボルトに嵌合さ
れた支持体によってそれぞれ支持されている。

【０００８】前記各ナット用カバー部材は、各ナット用
カバー体がフランジ部外周面に沿って配置された際に、
隣接するナット用カバー体の端部同士が、特殊ボルトお
よびナットによって相互に連結されて構成されており、
前記各ボルト用カバー部材は、各ボルト用カバー体がフ
ランジ部外周面に沿って配置された際に、隣接するボル
ト用カバー体の端部同士が、特殊ボルトおよびナットに
よって相互に連結されて構成されている。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。

【００１０】図１は、本発明の締結装置保護具の実施の
形態の一例を示す平面図、図２は、図１のＡ−Ａ線にお
ける断面図である。この締結装置保護具１０は、例え
ば、鉄塔の脚部を構成する一対のフランジ付き鋼管同士
を上下方向に連結する際に、相互に突き合わされるフラ
ンジ同士を連結する各締結装置２０のボルト２１および
ナット２２が緩められることを防止するために使用され
る。上側のフランジ付き鋼管３０は、鋼管本体３３の下
端部に、円錐台状をした台部３１ｂの下端部外周面に外
方に突出する上側フランジ部３１ａが設けられており、
また、下側のフランジ付き鋼管３０も、鋼管本体３３の
下端部に、円錐台状をした台部３２ｂの下端部外周面に
外方に突出する下側フランジ部３２ａが設けられてい
る。そして、相互に突き合わされた上側フランジ部３１
ａおよび下側フランジ部３２ａが、８つの締結装置２０
によって相互に連結されている。各締結装置２０は、直
線状の軸部２１ｂの一方の端部に六角柱状の頭部２１ａ
が同心状態で設けられた六角ボルト２１と、六角柱状の
六角ナット２２とによってそれぞれ構成されている。

【００１１】上下方向に突き合わされる上側フランジ部
３１ａおよび下側フランジ部３２ａには、周方向に等し
い間隔をあけて、上下方向に貫通する複数の貫通孔３１
ａおよび３２ａがそれぞれ８個ずつ設けられており、上
側フランジ部３１ａに設けられた各貫通孔３１ａと下側
フランジ部３２ａに設けられた各貫通孔３２ａとが、そ
れぞれ上下方向に相互に同心状態で整合するように、上
側フランジ部３１ａおよび下側フランジ部３２ａが同心
状態で突き合わされている。そして、上下方向に同心状
態となった上側フランジ部３１ａの各貫通孔３１ｃおよ
び下側フランジ部３２ａの各貫通孔３２ｃ内に、下側か
ら六角ボルト２１が、頭部２１ａを下側にしてそれぞれ
挿入されている。各六角ボルト２１の軸部２１ｂにおけ
る先端部は、上側フランジ部３１ａを挿通して、上側フ
ランジ部３１ａの上方に延出しており、その延出した軸
部２１ｂの先端部に、一対の六角ナット２２が、それぞ
れネジ結合されている。

【００１２】本発明の締結装置保護具１０は、周方向に
１つ置きに配置された六角ボルト２１にネジ結合された
上下一対の六角ナット２２にそれぞれ嵌合される４個の
上側支持体１１と、各上側支持体１１が嵌合される一対
の六角ナット２２がネジ結合された六角ボルト２１の頭
部２１ａにそれぞれ嵌合された４個の下側支持体１２
と、上下に対向して配置された上側支持体１１および下
側支持体１２同士をそれぞれ相互に連結する４本の特殊
ボルト１３および各特殊ボルト１３にそれぞれネジ結合
される４つの六角ナット１４と、周方向に隣接する上側
支持体１１間にそれぞれ架設状態で配置された４つのナ
ット用カバー体１５ａによって、上側フランジ部３１ａ
の外周面に沿った円環状に構成されたナット用カバー部
材１５（図１には、半周分だけ示されている）と、同様
に、周方向に隣接する下側支持体１２間にそれぞれ架設
状態で配置された４つのボルト用カバー体１６ａによっ
て下側フランジ部３２ａの外周面に沿った円環状に構成
されたボルト用カバー部材１６と（図２参照）を有して
いる。なお、ボルト用カバー部材１６は、ナット用カバ
ー部材１５と同様の平面形状を有している。

【００１３】図２および図３に示すように、上側支持体
１１は、上側フランジ部３１ａの放射方向に沿ったブロ
ック状をしており、上側フランジ部３１ａの外周縁から
外方に先端側半体部１１ａが突出するように、上側フラ
ンジ部３１ａ上に基端側半体部１１ｂが載せられてい
る。上側支持体１１の上面は、全体にわたって水平な平
坦面になっている。

【００１４】上側フランジ部３１ａ上に載せられた基端
側半体部１１ｂには、六角ボルト２１の軸部２１ｂにネ
ジ結合された一対の六角ナット２２が収容される貫通孔
１１ｃが、上下方向に沿って一定の内径で設けられてい
る。基端側半体部１１ｂの基端部は、貫通孔１１ｃとは
同心状の上下方向に沿った半円柱状をしており、この半
円柱状部分に連続する先端側半体部１１ａ寄りの部分
は、先端側半体部１１ａに接近するにつれて順次幅方向
が小さくなっている。

【００１５】上側フランジ部３１ａから突出した先端側
半体部１１ａは、先端側になるに連れて順次幅方向が小
さくなっており、その先端部は上下方向に沿った半円柱
状に構成されている。そして、先端側半体部１１ａにお
ける下部は、上側フランジ部３１ａの外周面に対して接
線方向に沿って下方に突出しており、先端側半体部１１
ａの下面は、水平な平坦面になっている。先端側半体１
１ａの下面と基端側半体１１ｂの下面との間に形成され
た段差は、上側フランジ部３１ａの外周面に沿った状態
になっている。

【００１６】先端側半体部１１ａには、上下方向に沿っ
てボルト挿通孔１１ｄが設けられている。このボルト挿
通孔１１ｄの上端部には、その下部とは同心状態で、し
かも下部の内径よりも大きな外周円を有する六角柱状の
ナット収容部１１ｅが設けられている。

【００１７】図４は、下側支持体１２の底面図である。
図２および図４に示すように、下側支持体１１は、下側
フランジ部３２ａの放射方向に沿ったブロック状をして
おり、下側フランジ部３２ａの外周縁から外方に先端側
半体部１２ａが突出するように、下側フランジ部３２ａ
の下面に基端側半体部１２ｂが当接されている。

【００１８】下側フランジ部３２ａの下面に当接された
基端側半体部１２ｂには、六角ボルト２１の軸部２１ｂ
が収容される貫通孔１２ｃが、上下方向に一定の内径で
設けられている。基端側半体部１２ｂの基端部は、貫通
孔１２ｃとは同心状の上下方向に沿った半円柱状をして
おり、この半円柱状部分に連続する先端側半体部１２ａ
寄りの部分は、先端側半体部１２ａ側になるにつれて順
次幅方向が小さくなっている。基端側半体部１２ｂの上
面は水平な平坦面になっている。

【００１９】下側フランジ部３２ａから突出した先端側
半体部１２ａは、先端側になるに連れて順次幅方向が小
さくなっており、その先端部は上下方向に沿った半円柱
状に構成されている。そして、先端側半体部１２ａにお
ける上部は、下側フランジ部３２ａの外周面に対して接
線方向に沿って上方に突出しており、その上面は、水平
な平坦面になっている。先端側半体１２ａの上面と基端
側半体１２ｂの上面との間に形成された段差は、下側フ
ランジ部３２ａの外周面に沿った状態になっている。

【００２０】先端側半体部１２ａには、上下方向に沿っ
たボルト挿通孔１２ｄが設けられている。このボルト挿
通孔１２ｄの下部には、その上部とは同心状態で、しか
も上部の内径よりも大径の円筒状のボルト頭部収容部１
２ｅが設けられている。

【００２１】上側支持体１１におけるボルト挿通孔１１
ｄの上端部に設けられた六角柱状のナット収容部１１ｅ
には、六角柱状をした通常の六角ナット１４が整合状態
で収容されている。また、下側支持体１２におけるボル
ト挿通孔１２ｄには、頭部１３ａを下側として、特殊ボ
ルト１３が挿入されている。この特殊ボルト１３は、通
常のレンチ、スパナ等の工具が係合されないように、頭
部１３ａが円柱状に構成されており、その頭部１３ａの
内部には、断面五角形状等の特殊形状の係合凹部１３ｂ
が頭部１３ａの端面に開口した状態で設けられている。
このボルト１３は、頭部１３ａにおける係合凹部１３ｂ
の断面形状に整合した断面形状を有する突部を有する特
殊工具によってのみ回転されるようになっている。特殊
ボルト１３の頭部１３ａは、ボルト挿通孔１１ｄの下端
部に設けられたボルト頭部収容部１２ｅ内に収容されて
いる。

【００２２】特殊ボルト１３の頭部１３ａと同心状態に
なった軸部１３ｃは、下側支持体１２のボルト挿通孔１
２ｄを挿通するとともに、下側支持体１２および上側支
持体１１の間を通って、上側支持体１１に設けられたボ
ルト挿通孔１１ｄ内を挿通している。特殊ボルト１３の
軸部１３ｃ先端部は、上側支持体１１に設けられている
ボルト挿通孔１１ｄのナット収容部１１ｅ内に収容され
た六角ナット１４にネジ結合されて、上側支持体１１の
上面から上方に突出した状態になっている。

【００２３】図１に示すように、隣接する各上側支持体
１１の下面には、上側フランジ部３１ａの外周面の１／
４周にわたって沿った円弧状のナット用カバー体１５ａ
の各端部がそれぞれ支持されており、また、隣接する各
下側支持体１２の上面には、下側フランジ部３２ａの外
周面の１／４周にわたって沿った円弧状のボルト用カバ
ー体１６ａの各端部がそれぞれ支持されている（図２参
照）。そして、４つのナット用カバー体１５ａによっ
て、上側フランジ部３１ａの外周面に全周にわたって沿
った円環状のナット用カバー部材１５が構成されてお
り、また、４つのボルト用カバー体１５ａによって、下
側フランジ部３２ａの外周面に全周にわたって沿った円
環状のナット用カバー部材１６が構成されている。

【００２４】図５は、図１のＢ−Ｂ線における断面図で
ある。図１および図５に示すように、ナット用カバー体
１５ａは、上側フランジ部３１ａの外周面に沿って水平
な状態で湾曲した本体部１５ｇをそれぞれ有している。
各本体部１５ｇの一方の端部は、外側縁が外方に突出し
た円形状の位置決め部１５ｂになっており、この位置決
め部１５ｂに、上下に対向して配置された上側支持体１
１および下側支持体１２同士を連結する特殊ボルト１３
の軸部１３ａが挿通する円形状の貫通孔１５ｃ（図２参
照）が設けられている。各本体部１５ｇの他方の端部
は、外側縁が外方に突出するように幅寸法が大きくなっ
た先端調整部１５ｄになっており、この先端調整部１５
ｄにも、上下に対向して配置された上側支持体１１およ
び下側支持体１２同士を連結する特殊ボルト１３の軸部
１３ａが挿通する長孔状の調整貫通孔１５ｅが設けられ
ている。調整貫通孔１５ｅは、内部を挿通する特殊ボル
ト１３が、上側フランジ部３１ａの周方向に沿ってスラ
イドし得るように、上側フランジ部３１ａの周方向に沿
って延びている。

【００２５】各ナット用カバー体１５ａは、上側フラン
ジ部３１ａの外周面を全周にわたって取り囲むナット用
カバー部材１５を構成するように、各上側支持体１１の
下面に、隣接する一対のナット用カバー体１５ａにおけ
る一方の本体部１５ｇの位置決め部１５ｂと、他方の先
端調整部１５ｄとが、上下方向に相互に重ねられた状態
に配置されて、位置決め部１５ｂの貫通孔１５ｃおよび
先端調整部１５ｄの調整貫通孔１５ｅ内をそれぞれ挿通
する特殊ボルト１３によって、相互に連結されている。

【００２６】図５に示すように、ナット用カバー体１５
ａには、円弧状になった本体部１５ｇの各端部を除く内
周側の側縁から、上側フランジ部３１ａの外周面に沿っ
て上方に垂直に立ち上げられたカバー部１５ｆが、それ
ぞれ設けられている。各カバー部１５ｆは、上側フラン
ジ部３１ａの上方に垂直に延出しており、その上端部
は、周方向に隣接する一対の上側支持体１１間に配置さ
れた一対の六角ナット２２の上面よりも上方にて、上側
フランジ部３１ａの内側に全体にわたって水平に屈曲さ
れている。従って、カバー部１５ｆの上端部は、一対の
六角ナット２２の上面における上側フランジ部３１ａの
外周縁部側に位置する部分を、それぞれ覆っている。

【００２７】図２および図５に示すように、ボルト用カ
バー部材１６を構成するボルト用カバー体１６ａも、下
側フランジ部３２ａの外周面に沿って水平な状態で湾曲
した本体部１６ｇをそれぞれ有している。各本体部１６
ｇの一方の端部は、ナット用カバー体１５ａと同様に、
円形状の位置決め部１６ｂ（図２参照）にそれぞれなっ
ており、この位置決め部１６ｂに、特殊ボルト１３の軸
部１３ａが挿通する円形状の貫通孔１６ｃ（図２参照）
が設けられている。各本体部１６ｇの他方の端部は、外
側縁が外方に突出するように幅寸法が大きくなった先端
調整部１６ｄ（図２参照）になっており、この先端調整
部１６ｄに、長孔状の調整貫通孔１６ｅ（図２参照）が
設けられている。

【００２８】各ボルト用カバー体１６ａは、下側フラン
ジ部３２ａの外周面を全周にわたって取り囲むように、
各下側支持体１２の上面に、隣接する一対のボルト用カ
バー体１６ａにおける一方の本体部１６ｇの位置決め部
１６ｂと、他方の先端調整部１６ｄとが、上下方向に相
互に重ねられた状態に配置されて、位置決め部１６ｂの
貫通孔１６ｃおよび先端調整部１６ｄの調整貫通孔１６
ｅ間を、特殊ボルト１３の軸部１３ａがそれぞれ挿通し
ている。

【００２９】図２に示すように、上側支持体１１と下側
支持体１２との間を挿通する特殊ボルト１３には、円筒
状のスペーサー１７がそれぞれ嵌合されており、上側支
持体１１の下方にて相互に重ねられた一対のナット用カ
バー体１５ａの位置決め部１５ｂおよび先端調整部１５
ｅが、上側支持体１１の下面に圧接されるとともに、下
側支持体１２の上方にて相互に重ねられた一対のボルト
用カバー体１６ａの位置決め部１６ｂおよび先端調整部
１６ｅが、下側支持体１２の上面に圧接されている。

【００３０】図５に示すように、ボルト用カバー体１６
ａには、円弧状になった本体部１６ｇの各端部を除く内
周側の側縁から、下側フランジ部３２ａの外周面に沿っ
て下方に垂直に屈曲されたたカバー部１６ｆが、それぞ
れ設けられている。各カバー部１６ｆは、下側フランジ
部３２ａの下方に垂直に延出しており、その下端部は、
周方向に隣接する一対の下側支持体１２間に配置された
六角ボルト２１の頭部２１ａ下面よりも下方にて、下側
フランジ部３２ａの内側に全体にわたって水平に屈曲さ
れている。従って、カバー部１６ｆの下端部は、六角ボ
ルト２１の頭部２１ａにおける下側フランジ部３２ａの
外周縁部側に位置する部分をそれぞれ覆っている。

【００３１】このような構成の締結装置保護具１０で
は、上側フランジ部３１ａおよび下側フランジ部３２ａ
を相互に締結する８つの締結装置２０において、４つの
締結装置２０における一対の六角ボルト２２にそれぞれ
嵌合された４つの上側支持体１１と、それら４つの締結
装置２０におけるそれぞれの六角ボルト２１の頭部２１
ａに嵌合された４つの下側支持体１２とが、特殊ボルト
１３および六角ナット１４によって相互に結合されてい
る。

【００３２】各特殊ボルト１３にそれぞれネジ結合され
た各六角ナット１４は、上側支持体１１のナット収容孔
１１ｅ内にそれぞれ埋め込まれた状態になっているため
に、各六角ナット１４には、通常のスパナ、レンチ等が
係合されず、従って、各六角ナット１４は、通常の工具
では特殊ボルト１３から取り外すことができない状態に
なっている。また、特殊ボルト１３は、頭部１３ａに設
けられた係合凹部１３ｂに係合される特殊工具によって
のみ回転されるために、特殊工具を持たない第三者が、
特殊ボルト１３と六角ナット１４との締結状態を解除す
ることができない。その結果、第三者によって、特殊ボ
ルト１３と六角ナット１４とによる上側支持体１１と下
側支持体１２との結合状態を解除することができず、上
側支持体１１および下側支持体１２を結合する各特殊ボ
ルト１３にそれぞれの端部が支持された各ナット用カバ
ー体１５ａおよび各ボルト用カバー体１６ａが、第三者
によって取り外されるおそれがない。

【００３３】特殊ボルト１３および六角ナット１４によ
って下側支持体１２と一体的に結合された上側支持体１
１は、上側フランジ部３１ａおよび下側フランジ部３２
ａ同士を締結する締結装置２０における一対の六角ナッ
ト２２に嵌合されており、従って、一対の六角ナット２
２は、上側支持体１１内に埋め込まれているために、各
六角ボルト２２には、スパナ、レンチ等の通常の工具が
係合されて回転されるおそれがない。同様に、各下側支
持体１２は、締結装置２０の六角ボルト２１頭部２１ａ
に嵌合されており、従って、六角ボルト２１の頭部２１
ａは、下側支持体１２内に埋め込まれているために、六
角ボルト２１の頭部２１ａが、スパナ、レンチ等の通常
の工具によって回転されるおそれがない。その結果、上
側支持体１１および下側支持体１２同士が特殊ボルト１
３および六角ナット１４によって結合された状態では、
上側支持体１１および下側支持体１２内にそれぞれ埋め
込まれた一対の六角ナット２２および六角ボルト２１の
締結状態が解除されるおそれがない。

【００３４】さらに、特殊ボルト１３および六角ナット
１４によって相互に結合された上側支持体１１および下
側支持体１２は、特殊ボルト１３が回転される特殊工具
によってのみ、相互の締結状態が解除されないために、
隣接する上側支持体１１に各端部がそれぞれ取り付けら
れたナット用カバー体１５ａ、および隣接する下側支持
体１２に各端部がそれぞれ取り付けられたボルト用カバ
ー体１６ａも、特殊工具を持たない第三者によって取り
外されるおそれがない。

【００３５】上側支持体１１が嵌合されていない一対の
六角ナット２２は、周方向に隣接する一対の上側支持体
１１間に架設されたナット用カバー体１５ａのカバー部
１５ｆにおける上端部によって覆われている。また、上
側フランジ部３１ａの中心側部分には、台部３１ｂおよ
び鋼管本体３３が配置されているために、これら一対の
六角ナット２２に、通常のスパナ、レンチ等を係合させ
て回転させることができない。同様に、下側支持体１２
が嵌合されていない各六角ボルト２１の頭部２１ａは、
ボルト用カバー体１６ａのカバー部１６ｆにおける下端
部によって覆われており、しかも、下側フランジ部３２
ａの中心側部分には、台部３２ｂおよび鋼管本体３３が
配置されているために、六角ボルト２１の頭部に、通常
のスパナ、レンチ等を係合させて回転させることができ
ない。従って、ナット用カバー体１５ａおよびボルト用
カバー体１６ａによってそれぞれ覆われた六角ナット２
２および六角ボルト２１は、スパナ、レンチ等の通常の
工具によって、緩められて取り外されるおそれがない。

【００３６】このように、本発明の締結装置保護具１０
は、上側フランジ部３１ａと下側フランジ部３２ａとを
相互に結合する各締結装置２０に対して、特別な改変を
加えることなく、第三者によって締結装置２０が緩めら
れることを防止することができる。

【００３７】図６は、本発明の締結装置保護具１０の実
施の形態の他の例を示す平面図、図７は、図６のＣ−Ｃ
線における断面図である。図８は、図６のＤ−Ｄ線にお
ける矢視図、図９は、図６のＥ−Ｅ線における断面図、
図１０は、図６のＦ−Ｆ線における断面図である。この
締結装置保護具１０は、上側フランジ部３１ａの外周面
の全周にわたって嵌合された円環状のナット用カバー部
材４０と、下側フランジ部３２ａの外周面の全周にわた
って嵌合された円環状のボルト用カバー部材５０（図７
〜図１０参照）とを有している。

【００３８】ナット用カバー部材４０は、上側フランジ
部３１ａの外周面における各半周に沿った半円リング状
の一対のナット用カバー体４１を有している。各ナット
用カバー体４１には、上側フランジ部３１ａの上端部外
周面に沿って垂直に配置された帯状のカバー本体部４１
ａが、上側フランジ部３１ａの外周面のほぼ半周にわた
って設けられている。カバー本体部４１ａは、上側フラ
ンジ部３１ａよりも上方に突出しており、その上端部
は、上側フランジ部３１ａの上面に上下方向に重ねられ
た状態で設けられた一対の六角ナット２２の上面を覆う
ように、全体にわたって、上側フランジ部３１ａの内方
に水平に屈曲されている。カバー本体部４１ａの上端部
における水平になった部分は、六角ナット２２における
上側フランジ部３１ａの外周縁部側に位置する側部を覆
っている。

【００３９】図６および図８に示すように、カバー本体
部４１ａの一方の端部には、ナット用ブラケット部４２
がそれぞれ設けられるとともに、他方の端部にはボルト
用ブラケット部４３がそれぞれ設けられている。各ナッ
ト用ブラケット部４２および各ボルト用ブラケット部４
３は、カバー本体部４１ａの中程から下端部にかけて外
方にそれぞれ垂直に突出しており、それぞれの下端部
は、カバー本体部４１ａの下方に若干突出した状態にな
っている。各ブラケット部４２の先端部は、上下方向に
沿って半円形状に突出している。一方のナット用カバー
体４１に設けられたナット用ブラケット部４２は、他方
のナット用カバー体４１に設けられたボルト用ブラケッ
ト部４３に、それぞれ相互に突き合わされるようになっ
ている。

【００４０】各ナット用ブラケット部４２には、貫通孔
４２ａが、それぞれ水平方向に沿って設けられており、
また、各ボルト用ブラケット部４３にも、それぞれ水平
方向に沿った貫通孔４３ａが設けられている。一方のナ
ット用カバー体４１における各ナット用ブラケット部４
２に設けられた貫通孔４２ａは、他方のナット用カバー
体４１におけるボルト用ブラケット部４３に設けられた
貫通孔４３ａとは、ナット用ブラケット部４２およびボ
ルト用ブラケット部４３同士が相互に突き合わされた際
に同心状態になるように構成されている。

【００４１】各ナット用カバー体４１のナット用ブラケ
ット部４２に設けられた貫通孔４２ａには、突き合わさ
れるボルト用ブラケット部４３の遠方側の端部に、六角
ナット１４が挿入される六角柱状のナット収容部４２ｂ
が同心状態で設けられている。また、各ナット用カバー
体４１のボルト用ブラケット部４３に設けられた貫通孔
４３ａには、突き合わされるナット用ブラケット部４２
の遠方側の端部に、円柱状のボルト頭部収容部４３ｂが
同心状態で設けられている。

【００４２】ボルト用ブラケット部４３におけるカバー
本体部４１ａよりも下方に突出した下端部には、突き合
わされるナット用ブラケット部４２側に突出する位置決
めリブ４３ｃが上側フランジ部３１ａの放射方向に沿っ
て水平に設けられている。そして、ナット用ブラケット
部４２におけるカバー本体部４１ａよりも下方に突出し
た下端部には、位置決めリブ４３ｃが嵌入される位置決
め溝部４２ｃが、上側フランジ部３１ａの放射方向に沿
って水平に設けられている。

【００４３】相互に突き合わされたボルト用ブラケット
部４３における貫通孔４３ａには、特殊ボルト１３の軸
部１３ｃがそれぞれ挿通されて、特殊ボルト１３の頭部
１３ａがボルト頭部収容部４３ｂ内に収容された状態に
なっている。特殊ボルト１３は、前記実施の形態におけ
る特殊ボルト１３と同様に、頭部１３ａに特殊工具が係
合される係合凹部１３ｂが設けられている。特殊ボルト
１３の軸部１３ｃは、ボルト用ブラケット部４３の貫通
孔４３ａを挿通して、ボルト用ブラケット部４３に突き
合わされたナット用ブラケット部４２の貫通孔４２ａ内
に挿入されおり、そのナット用ブラケット部４２のナッ
ト収容部４２ｂに収容された通常の六角ナット１４が、
特殊ボルト１３の軸部１３ｃにネジ結合されている。こ
れにより、半円リング状の各ナット用カバー体４１の各
端部同士がそれぞれ相互に連結されて、上側フランジ部
３１ａの外周面を全周にわたって取り囲む円環状のナッ
ト用カバー部材４０になっている。

【００４４】各ナット用カバー体４１のそれぞれの端部
に設けられた各ナット用ブラケット部４２およびボルト
用ブラケット部４３に対して、それぞれ１／８周だけ離
れた位置には、連結ブロック４４がそれぞれ取り付けら
れている。各連結ブロック４４は、図９に示すように、
カバー本体部４１ａの外周面における中程から下端にか
けて、カバー本体部４１ａの外周面から外方に水平に突
出するように設けられている。各連結ブロック４４の先
端部は、水平方向に沿った半円形状になっている。各連
結ブロック４４には、上下方向に貫通する貫通孔４４ａ
がそれぞれ設けられている。各貫通孔４４ａには、特殊
ボルト１３の軸部１３ｃが挿通されるようになってお
り、その上部には、通常の六角ボルト１４が挿入される
六角柱状なったナット収容部４４ｂが同心状態で設けら
れている。また、貫通孔４４ａの下部には、特殊ボルト
１３の軸部１３ｃに嵌合されたスペーサー１７の上端部
が挿入されるスペーサー収容部４４ｃが設けられてい
る。

【００４５】カバー本体部４１ａにおける中程の外周面
には、各端部に設けられたナット用ブラケット部４２お
よびボルト用ブラケット部４３と、一対の連結ブロック
４４とが設けられている部分を除いて、外方に水平に突
出する補強リブ４１ｂが設けられている。

【００４６】ボルト用カバー部材５０も、下側フランジ
部３２ａの外周面における各半周に沿ってそれぞれ配置
された半円リング状の一対のボルト用カバー体５１を有
している。各ボルト用カバー体５１には、下側フランジ
部３２ａの下端部外周面に沿って垂直になった帯状のカ
バー本体部５１ａが、下側フランジ部３２ａの外周面の
ほぼ半周にわたって設けられている。カバー本体部５１
ａは、その下端部が、下側フランジ部３２ａの下方に延
出しており、その下端部が、下側フランジ部３２ａの下
面に当接するように設けられた六角ボルト２１の頭部２
１ａ下面を覆うように、全体にわたって、下側フランジ
部３２ａの内方に水平に屈曲されている。カバー本体部
５１ａの上端部における水平になった部分は、六角ボル
ト２１における下側フランジ部３２ａの外周縁部側に位
置する側部を覆っている。

【００４７】カバー本体部５１ａの一方の端部には、ナ
ット用ブラケット部５２がそれぞれ設けられるととも
に、他方の端部には、ボルト用ブラケット部５３がそれ
ぞれ設けられている。各ナット用ブラケット部５２およ
び各ボルト用ブラケット部５３は、カバー本体部５１ａ
の中程から下端部にかけて、外方に垂直に突出するよう
に設けられており、それぞれの下端部は、カバー本体部
５１ａの下方に若干突出した状態になっている。各ブラ
ケット部５２および５３の先端部は、上下方向に沿った
半円形状に構成されている。一方のナット用カバー体５
１に設けられたナット用ブラケット部５２は、他方のナ
ット用カバー体５１に設けられたボルト用ブラケット部
５３に、それぞれ相互に突き合わされるようになってい
る。

【００４８】各ナット用ブラケット部５２には、貫通孔
５２ａが、それぞれ水平方向に沿って設けられており、
また、各ボルト用ブラケット部５３にも、それぞれ水平
方向に沿った貫通孔５３ａが設けられている。一方のナ
ット用カバー体５１における各ナット用ブラケット部５
２に設けられた貫通孔５２ａは、他方のナット用カバー
体５１におけるボルト用ブラケット部５３に設けられた
貫通孔５３ａとは、ナット用ブラケット部５２およびボ
ルト用ブラケット部５３同士が相互に突き合わされた際
に同心状態になるように構成されている。

【００４９】各ナット用カバー体５１のナット用ブラケ
ット部５２に設けられた貫通孔５２ａには、突き合わさ
れるボルト用ブラケット部５３の遠方側の端部に、六角
ナット１４が挿入される六角柱状のナット収容部５２ｂ
が同心状態で設けられている。また、各ナット用カバー
体５１のボルト用ブラケット部５３に設けられた貫通孔
５３ａには、突き合わされるナット用ブラケット部５２
の遠方側の端部に、円筒状のボルト頭部収容部５３ｂが
同心状態で設けられている。

【００５０】ボルト用ブラケット部５３におけるカバー
本体部５１ａよりも上方に突出した上端部には、突き合
わされるナット用ブラケット部５２側に突出する位置決
めリブ５３ｃが下側フランジ部３２ａの放射方向に沿っ
て水平に設けられている。そして、ナット用ブラケット
部５２におけるカバー本体部５１ａよりも上方に突出し
た上端部には、位置決めリブ５３ｃが嵌入される位置決
め溝部５２ｃが、下側フランジ部３２ａの放射方向に沿
って水平に設けられている。

【００５１】相互に突き合わされたボルト用ブラケット
部５３における貫通孔５３ａには、特殊ボルト１３の軸
部１３ｃがそれぞれ挿通されて、特殊ボルト１３の頭部
１３ａがボルト頭部収容部５３ｂ内に収容された状態に
なっている。特殊ボルト１３の軸部１３ｂは、ボルト用
ブラケット部５３の貫通孔５３ａを挿通して、ボルト用
ブラケット部５３に突き合わされたナット用ブラケット
部５２の貫通孔５２ａ内に挿入されおり、そのナット用
ブラケット部５２のナット収容部５２ｂに収容された通
常の六角ナット１４が、特殊ボルト１３の軸部１３ｃに
ネジ結合されている。これにより、半円リング状の各ナ
ット用カバー体４１の各端部同士がそれぞれ相互に連結
されて、下側フランジ部３２ａの外周面を全周にわたっ
て取り囲む円環状のボルト用カバー部材５０になってい
る。

【００５２】各ボルト用カバー体５１のそれぞれの端部
に設けられたナット用ブラケット部５２およびボルト用
ブラケット部５３に対して、それぞれ１／４周だけ離れ
た位置には、連結ブロック５４がそれぞれ取り付けられ
ている。各連結ブロック５４は、図９に示すように、カ
バー本体部５１ａの下面から上面にかけた厚さで、外方
に水平に突出している。各連結ブロック５４の先端部は
水平方向に沿って半円形状になっている。各連結ブロッ
ク５４には、上下方向に貫通する貫通孔５４ａがそれぞ
れ設けられている。各貫通孔５４ａには、特殊ボルト１
３の軸部１３ｃが挿通されるようになっており、その下
部には、特殊ボルト１３の円柱状の頭部１３ａが挿入さ
れる円筒状のボルト収容部５４ｂが同心状態で設けられ
ている。また、貫通孔５４ａの上部には、特殊ボルト１
３の軸部１３ｃに嵌合されたスペーサー１７の上端部が
挿入されるスペーサー収容部５４ｃになっている。

【００５３】各カバー本体部５１ａにおける中程の外周
面には、各端部に設けられたナット用ブラケット部５２
およびボルト用ブラケット部５３と、一対の連結ブロッ
ク５４とが設けられている部分を除いて、外方に水平に
突出する補強リブ５１ｂが設けられている。

【００５４】このような構成の締結装置保護具１０は、
ナット用カバー部材４０の各ナット用カバー体４１同士
が、頭部１３ａがボルト用ブラケット部４３に埋め込ま
れた特殊ボルト１３と、ナット用ブラケット部４２に埋
め込まれた状態で特殊ボルト１３にネジ結合された六角
ナット１４によって、相互に結合されて、上側フランジ
部３１ａの外周面に全周にわたって嵌合されており、ま
た、ボルト用カバー部材５０の各ボルト用カバー体５１
同士が、頭部１３ａがボルト用ブラケット部５３に埋め
込まれた特殊ボルト１３と、ナット用ブラケット部５２
に埋め込まれた状態で特殊ボルト１３にネジ結合された
六角ナット１４によって、相互に結合されて、下側フラ
ンジ部３２ａの外周面に嵌合された状態になっている。
そして、ナット用カバー部材４０およびボルト用カバー
部材５０同士が、ナット用カバー部材４０の連結ブロッ
ク４４に埋め込まれた六角ナット１４と、ボルト用カバ
ー部材５０の連結ブロック５４に頭部１３ａが埋め込ま
れた特殊ボルト１３とによって、相互に結合された状態
になっている。

【００５５】このために、特殊ボルト１３を回転させる
特殊工具を持たない第三者によってナット用カバー部材
４０およびボルト用カバー部材５０が、上側フランジ部
３１ａおよび下側フランジ部３２ａから取り外されるお
それがない。そして、上側フランジ部３１ａ上に突出し
た各一対の六角ナット２２は、ナット用カバー部材５０
のカバー本体部５１ａにおける上端部によって覆われて
おり、また、上側フランジ部３１ａの中心側部分には、
台部３１ｂおよび鋼管本体３３が配置されているため
に、各一対の六角ナット２２に、通常のスパナ、レンチ
等を係合させて回転させることができない。同様に、下
側フランジ部３２ａから下方に突出した各六角ボルト２
１の頭部２１ａは、ボルト用カバー部材５０の本体部５
１ａにおける下端部によって覆われており、しかも、下
側フランジ部３２ａの中心側部分には、台部３２ｂおよ
び鋼管本体３３が配置されているために、六角ボルト２
１の頭部に、通常のスパナ、レンチ等を係合させて回転
させることができない。従って、ナット用カバー部材４
０およびボルト用カバー部材５０によってそれぞれ覆わ
れた六角ナット２２および六角ボルト２１は、スパナ、
レンチ等の通常の工具によって、緩められるおそれがな
い。このように、本実施の形態の締結装置保護具１０
も、上側フランジ部３１ａと下側フランジ部３２ａとを
相互に結合する各締結装置２０に対して特別な改変を加
えることなく、第三者によって締結装置２０が緩められ
ることを防止することができる。

【００５６】

【発明の効果】本発明の締結装置保護具は、このよう
に、一対のフランジ部同士を連結する締結装置が第三者
によって緩められるおそれがない。しかも、フランジ部
同士を連結する各締結装置を取り外すことなく、ナット
用カバー部材およびボルト用カバー部材を特殊工具を使
用して取り付けるだけでよいために、既存の設備に対し
て容易に取り付けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の締結装置保護具の実施の形態の一例を
示す平面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線における断面図である。

【図３】その締結装置に使用される上側支持体の平面図
である。

【図４】その締結装置に使用される下側支持体の底面図
である。

【図５】図１のＢ−Ｂ線における断面図である。

【図６】本発明の締結装置保護具の実施の形態の他の例
を示す平面図である。

【図７】図６のＣ−Ｃ線における断面図である。

【図８】図６のＤ−Ｄ線における矢視図である。

【図９】図６のＥ−Ｅ線における断面図である。

【図１０】図６のＦ−Ｆ線における断面図である。

【符号の説明】

１０ 締結装置保護具 １１ 上側支持体 １２ 下側支持体 １３ 特殊ボルト １４ 六角ナット １５ ナット用カバー部材 １６ ボルト用カバー部材 １７ スペーサー ２０ 締結装置 ２１ 六角ボルト ２２ 六角ナット ３１ａ 上側フランジ部 ３２ａ 下側フランジ部 ４０ ナット用カバー部材 ４１ ナット用カバー体 ４２ ナット用フランジ部 ４３ ボルト用フランジ部 ４４ 連結ブロック ５０ ボルト用カバー部材 ５１ ボルト用カバー体 ５２ ナット用フランジ部 ５３ ボルト用フランジ部 ５４ 連結ブロック

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 相互に突き合わされたフランジ部同士を
   結合するボルトおよびナットによって構成された締結装
   置を保護する締結装置保護具であって、 一方のフランジ部外周面に沿って全周にわたって嵌合さ
   れており、そのフランジ部に突き合わされた各ナットを
   覆うナット用カバー部材と、 他方のフランジ部外周面に沿って全周にわたって嵌合さ
   れており、そのフランジ部に突き合わされた各ボルトの
   頭部を覆うボルト用カバー部材とを具備し、 前記ナット用カバー部材およびボルト用カバー部材が、
   特殊工具によってのみ回転される特殊ボルトおよびナッ
   トによって相互に結合されていることを特徴とする締結
   装置保護具。
2. 【請求項２】 前記ナット用カバー部材およびボルト用
   カバー部材は、複数のナット用カバー体およびボルト用
   カバー体によってそれぞれ構成されている請求項１に記
   載の締結装置保護具。
3. 【請求項３】 前記ナット用カバー体の各端部は、保護
   すべき少なくとも１つのナットを挟んでそれぞれ配置さ
   れている保護すべき各ナットに嵌合された支持体によっ
   てそれぞれ支持されており、前記ボルト用カバー体の各
   端部は、保護すべき少なくとも１つのボルトの頭部を挟
   んでそれぞれ配置されている保護すべき各ボルトに嵌合
   された支持体によってそれぞれ支持されている請求項２
   に記載の締結装置保護具。
4. 【請求項４】 前記各ナット用カバー部材は、各ナット
   用カバー体がフランジ部外周面に沿って配置された際
   に、隣接するナット用カバー体の端部同士が、特殊ボル
   トおよびナットによって相互に連結されて構成されてお
   り、前記各ボルト用カバー部材は、各ボルト用カバー体
   がフランジ部外周面に沿って配置された際に、隣接する
   ボルト用カバー体の端部同士が、特殊ボルトおよびナッ
   トによって相互に連結されて構成されている請求項２に
   記載の締結装置保護具。