JPH11270344A - 多孔質吸音材の抵抗低減方法とこの方法による排気エジェクタノズル - Google Patents

多孔質吸音材の抵抗低減方法とこの方法による排気エジェクタノズル

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JPH11270344A
JPH11270344A JP7523598A JP7523598A JPH11270344A JP H11270344 A JPH11270344 A JP H11270344A JP 7523598 A JP7523598 A JP 7523598A JP 7523598 A JP7523598 A JP 7523598A JP H11270344 A JPH11270344 A JP H11270344A
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JP
Japan
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absorbing material
sound absorbing
porous sound
nozzle
exhaust
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Application number
JP7523598A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Oishi
勉 大石
Yoshinari Nakamura
良也 中村
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多孔質吸音材の使用により増大する圧力損失
を大幅に低減することができる多孔質吸音材の抵抗低減
方法とこの方法による排気エジェクタノズルを提供す
る。 【解決手段】 多孔質吸音材14とこれを取り付ける排
気エジェクタノズルの内壁11との間に隙間12を設
け、この隙間にエンジン側で抽気した空気15を供給
し、隙間内の圧力を排気ジェット18の圧力よりも高く
保持し、抽気空気を多孔質吸音材を通して内側に流す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多孔質吸音材の抵
抗低減方法とこの方法による排気エジェクタノズルに関
する。
【0002】
【従来の技術】次世代超音速輸送機用エンジンには、図
4に模式的に示すような排気エジェクタノズルが用いら
れる。この図において、1はコアエンジン、2はミキ
サ、3は排気エジェクタノズルである。コアエンジン1
は、コンプレッサ、燃焼器、タービン等を有する通常の
ジェットエンジンと同様な構成であり、高速のジェット
を後方に噴射する。排気エジェクタノズル3はコアエン
ジン1の後方に取り付けられ、外気を導入してミキサ2
で高速ジェットと混合し、低速のジェットにして後方か
ら噴射するようになっている。
【0003】図5は、上述したエンジンにおける騒音レ
ベルを模式的に示す図である。この図において、横軸は
騒音の周波数、縦軸は騒音レベルを示している。次世代
超音速輸送機用エンジンのコアエンジン1から噴射され
る高速ジェットは、例えば約700m/s前後であり、
Aで示す広域の騒音が発生する。この騒音Aは、従来の
エンジンと比較すると騒音レベルが高くかつ広域である
ため、そのままでは、将来(21世紀)の騒音規制をパ
スすることは到底不可能である。そごで、上述したよう
な排気エジェクタノズル3を設けると、排気ジェットの
速度を約400m/s前後まで下げることができ、Bで
示す騒音レベルまで低減することができる。ジェット騒
音は、速度のほぼ8乗に比例するので、排気エジェクタ
ノズルの使用により厳しい騒音規制のパスすることが可
能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した排気エジェク
タノズルを使用すると、その内部で、高速ジェットと流
入した低速空気とが干渉し、Cで示す領域に高周波ノイ
ズが発生する。この高周波ノイズを低減するために、広
帯域の吸音特性を有する多孔質吸音材を排気エジェクタ
ノズルの内面に取り付けることが、従来から検討されて
いた。
【0005】しかし、十分な吸音特性を確保するため
に、必要な厚さを多孔質吸音材をノズル内面に取り付け
ると、抵抗が著しく増大(1dB吸音当たり1%の主流
推力損失)することが、本発明の発明者等の実験の結果
明らかとなった。
【0006】本発明は、かかる問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、多
孔質吸音材の使用により増大する圧力損失を大幅に低減
することができる多孔質吸音材の抵抗低減方法とこの方
法による排気エジェクタノズルを提供することにある。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本願発明の発明者等
は、多孔質吸音材の取り付けによる圧力損失増大の原因
を検討した結果、その主原因は、排気ジェットが厚い吸
音材内部へと入り込み、材料内部で大規模な循環が起こ
るためであることがわかった。本発明は、かかる新規の
知見に基づくものである。
【0008】すなわち、本発明によれば、排気エジェク
タノズルの内壁に多孔質吸音材を設け、該多孔質吸音材
にエンジン側で抽気した空気を供給し、該抽気空気の圧
力を排気ジェットの圧力よりも高く保持して抽気空気を
多孔質吸音材を通して内側に流す、ことを特徴とする多
孔質吸音材の抵抗低減方法が提供される。また、本発明
によれば、内壁との間に隙間を設けて取り付けられた多
孔質吸音材と、前記隙間に抽気空気を供給する抽気ライ
ンとを備え、これにより、隙間内の圧力を排気ジェット
の圧力よりも高く保持しかつ抽気空気を多孔質吸音材を
通して内側に流す、ことを特徴とする排気エジェクタノ
ズルが提供される。
【0009】上記本発明の構成及び方法によれば、多孔
質吸音材とノズル内壁との間に隙間を設け、この隙間に
抽気空気を供給して隙間内の圧力を排気ジェットの圧力
よりも高く保持しかつ抽気空気を多孔質吸音材を通して
内側に流すので、これにより排気ジェットが吸音材内部
に入り込みんで循環するのを防ぐことができ、抵抗を低
減できる。
【0010】また、この抽気空気の流れにより、ノズル
内壁と多孔質吸音材を直接冷却することができ、それら
の寿命を延ばすこともできる。更に、ノズル内部の圧力
は、次世代超音速輸送機用エンジンの使用状態におい
て、大気圧以下の低圧となるので、抽気空気の圧力は比
較的低圧で足り、抽気空気による損失を十分低くするこ
とができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。なお、各図において共通す
る部分には同一の符号を付して重複した説明を省略す
る。
【0012】図1は、排気エジェクタノズルによる圧損
の試験結果である。この図において、横軸は、ライナー
(多孔質吸音材)の長さであり、縦軸は多孔質吸音材に
よるノズル内の圧力損失(%)である。また、図中、●
と○は、2種のライナーA,Bの実測した圧損であり、
その他の記号は、予測値である。この図から、予測圧損
が0.5〜0.6%にすぎないのに対して、実測圧損が
3〜5%あることがわかる。
【0013】図2は、排気エジェクタノズルの内面等価
粗さ(乱れ厚さ)を示す計算例である。この乱れ厚さ
は、ノズル表面での流体摩擦による圧力損失にほぼ等価
なものである。従って、この試算例から図1における予
測圧損はほぼノズル表面での流体摩擦による圧損である
ことがわかる。また、別に試算した音の吸音による損失
は、0.1%以下の極めて小さいオーダーであった。
【0014】上述した解析から、多孔質吸音材を用いた
排気エジェクタノズルにおいて、上述したように実測圧
損が高くなるのは、排気ジェットが厚い吸音材内部へと
入り込み、材料内部で大規模な循環が起こるためである
と予測される。
【0015】図3は、本発明による排気エジェクタノズ
ルの模式図である。この図に示すように、本発明の排気
エジェクタノズル10は、ノズルの内壁11との間に隙
間12を設けて取り付けられた多孔質吸音材14と、こ
の隙間12に抽気空気15を供給する抽気ライン16と
を備える。抽気空気15は、図示しないエンジン側のコ
ンプレッサから抽気し、バイパスラインを通して隙間1
2に供給するようになっている。
【0016】多孔質吸音材14の内表面には、穴開き板
17が取り付けられ、内部を流れる排気ジェット18か
ら多孔質吸音材14を保護している。また、多孔質吸音
材14は、通気性を有するように連続した開口を有する
吸音材であり、その厚さは、必要な吸音特性を満たすよ
うに設定されている。
【0017】更に、抽気空気15の圧力と流量は、隙間
12内の圧力が排気ジェット18の変動する圧力よりも
常に高くなるように設定されている。この構成により、
図3に模式的に示すように、抽気空気15を多孔質吸音
材14を通して内側(排気ジェット18側)に常時流す
ことができる。
【0018】上述した排気エジェクタノズルを用い、本
発明の多孔質吸音材の抵抗低減方法によれば、多孔質吸
音材14とこれを取り付ける排気エジェクタノズルの内
壁11との間に隙間12を設け、この隙間12にエンジ
ン側で抽気した空気15を供給し、隙間12内の圧力を
排気ジェットの圧力よりも高く保持しかつ抽気空気15
を多孔質吸音材14を通して内側に流す。
【0019】上述した本発明の構成及び方法によれば、
抽気空気15が多孔質吸音材14を通して内側に流れる
ので、これにより排気ジェット18が吸音材内部に入り
込みんで循環するのを防ぐことができ、抵抗を低減でき
る。なお、騒音自体は気体の流れに無関係に多孔質吸音
材14の内部に入りここで吸音される。また、本発明に
よれば、抽気空気15の流れにより、ノズル内壁11と
多孔質吸音材14を直接冷却することができ、それらの
寿命を延ばすこともできる。更に、ノズル内部の圧力
は、次世代超音速輸送機用エンジンの使用状態におい
て、大気圧以下の低圧となるので、抽気空気の圧力は比
較的低圧で足り、抽気空気による損失を十分低くするこ
とができる。
【0020】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できる
ことは勿論である。
【0021】
【発明の効果】上述したように、本発明の多孔質吸音材
の抵抗低減方法とこの方法による排気エジェクタノズル
は、多孔質吸音材の使用により増大する圧力損失を大幅
に低減することができ、かつノズル内壁と多孔質吸音材
を直接冷却してそれらの寿命を延ばすことができ、更に
抽気空気による損失も十分低く抑えることができる、等
の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】排気エジェクタノズルによる圧損の試験結果で
ある。
【図2】排気エジェクタノズルの内面等価粗さ(乱れ厚
さ)を示す計算例である。
【図3】本発明による排気エジェクタノズルの模式図で
ある。
【図4】次世代超音速輸送機用エンジンの模式図であ
る。
【図5】図4のエンジンにおける騒音レベルの模式図で
ある。
【符号の説明】
1 コアエンジン 2 ミキサ 3 排気エジェクタノズル 10 排気エジェクタノズル 11 ノズルの内壁 12 隙間 14 多孔質吸音材 15 抽気空気 16 抽気ライン 17 穴開き板 18 排気ジェット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気エジェクタノズルの内壁に多孔質吸
    音材を設け、該多孔質吸音材にエンジン側で抽気した空
    気を供給し、該抽気空気の圧力を排気ジェットの圧力よ
    りも高く保持して抽気空気を多孔質吸音材を通して内側
    に流す、ことを特徴とする多孔質吸音材の抵抗低減方
    法。
  2. 【請求項2】 内壁との間に隙間を設けて取り付けられ
    た多孔質吸音材と、前記隙間に抽気空気を供給する抽気
    ラインとを備え、これにより、隙間内の圧力を排気ジェ
    ットの圧力よりも高く保持しかつ抽気空気を多孔質吸音
    材を通して内側に流す、ことを特徴とする排気エジェク
    タノズル。
JP7523598A 1998-03-24 1998-03-24 多孔質吸音材の抵抗低減方法とこの方法による排気エジェクタノズル Pending JPH11270344A (ja)

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JP7523598A JPH11270344A (ja) 1998-03-24 1998-03-24 多孔質吸音材の抵抗低減方法とこの方法による排気エジェクタノズル

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JP7523598A Pending JPH11270344A (ja) 1998-03-24 1998-03-24 多孔質吸音材の抵抗低減方法とこの方法による排気エジェクタノズル

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010025076A (ja) * 2008-07-24 2010-02-04 Ihi Corp 流路構造体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010025076A (ja) * 2008-07-24 2010-02-04 Ihi Corp 流路構造体

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