JPH112700A - イオンビーム分析装置 - Google Patents

イオンビーム分析装置

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Publication number
JPH112700A
JPH112700A JP9156871A JP15687197A JPH112700A JP H112700 A JPH112700 A JP H112700A JP 9156871 A JP9156871 A JP 9156871A JP 15687197 A JP15687197 A JP 15687197A JP H112700 A JPH112700 A JP H112700A
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JP
Japan
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collimator
sample
target
mirror
holder
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Withdrawn
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JP9156871A
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English (en)
Inventor
Toshio Kimura
寿男 木村
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Nissin High Voltage Co Ltd
Original Assignee
Nissin High Voltage Co Ltd
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Publication date
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  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】イオンビーム分析装置の構造を複雑にすること
なく、ターゲットチャンバに近い位置に配置されるコリ
メータのモニタとターゲットホルダに保持された試料の
モニタとを可能にすること。 【解決手段】ビームラインBLに対して傾斜した方向か
らコリメータ25とターゲットホルダ23の試料保持部
23cとに対向する固定のミラー33を設け、ミラー3
3に臨む覗き窓35をビームダクト22の側壁部に設け
る。コリメータ25は、試料保持部23cに保持された
試料26をミラー33から隠さない形状に形成する。覗
き窓35の外側にテレビジョンカメラ28を配置し、こ
のテレビジョンカメラにより、コリメータ25と試料2
6とを撮像して、両者を同時にモニタできるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオンビームを試
料に照射して該試料の分析を行うイオンビーム分析装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】イオンビームを試料に照射して各種の分
析を行うイオンビーム分析装置として、ラザフォード後
方散乱装置(RBS)、粒子線励起X線分析装置(PI
XE)、あるいは弾性反跳散乱分析装置(ERDA)な
どの装置が知られている。
【0003】この種のイオンビーム分析装置は、試料
(ターゲット)を保持するターゲットホルダを収容した
ターゲットチャンバと、イオンを発生するイオン源と、
該イオン源が発生したイオンを加速する加速器と、該加
速器により加速されたイオンのビームをターゲットチャ
ンバーに向けて輸送するビーム輸送路とを備えており、
ビーム輸送路を通して輸送されたイオンビームをターゲ
ッチチャンバ内に導いて試料に照射するようにしてい
る。
【0004】ターゲットホルダは試料を保持する試料保
持部と、該試料保持部を互いに直角なX方向及びY方向
に移動させるX−Y移動機構とを備えていて、該X−Y
移動機構により、試料保持部に保持された試料の位置を
X方向及びY方向に微調整し得るようになっている。
【0005】イオンビーム分析装置においては、断面積
が所定の大きさに調整された平行ビームを試料の所定の
位置に照射する必要があるため、ターゲットチャンバー
にビームを導入するビームダクト内にコリメータを配置
して、イオンビームを該コリメータに設けられたビーム
透過孔に通すことによりビームの平行性を良好にすると
ともに、その断面積を所定の大きさに調整するようにし
ている。
【0006】この種のイオンビーム分析装置を用いて試
料の分析を行う際には、分析を行なうに先立って、イオ
ンビームをコリメータのビーム透過孔を通して試料の目
標箇所に正しく当てるようにするための「ビーム通し」
作業を行なう必要がある。
【0007】上記のビーム通し作業を行なう際には、イ
オンビームの照射により発光する材料(例えばSi
2 )からなるテスト用試料をターゲットホルダの試料
保持部に取り付けておき、イオンビームによりテスト用
試料上に形成されるビームスポットをモニタしながら、
ビームスポットの芯出しを行なう。
【0008】またターゲットホルダに近い位置に配置さ
れるコリメータの少なくともビーム透過孔の周辺部を、
イオンビームの照射により発光する性質を有する材料に
より形成しておき、コリメータのビーム透過孔の周辺部
に形成される発光のパターンをモニタしつつイオンビー
ムを絞って、試料上に所定の断面積のビームスポットを
得る。
【0009】上記のように、イオンビーム分析装置にお
いては、ビーム通し作業を行なう際に、コリメータのビ
ーム透過孔の周辺部とターゲットホルダの試料保持部と
をモニタする必要がある。
【0010】そのため、従来は、コリメータをモニタす
るための覗き窓と、ターゲットホルダをモニタするため
の覗き窓との2つの覗き窓をビームダクトの側壁部に設
けるともとに、該2つの覗き窓の外側にそれぞれテレビ
ジョンカメラを配置して、これらのテレビジョンカメラ
により、コリメータとターゲットホルダとをそれぞれ個
別にモニタするようにしていた。
【0011】しかしながら、このように2つのテレビジ
ョンカメラを設けると、ビームダクトの周辺部の構成が
複雑になって、装置が大形になるだけでなく、装置のコ
ストが高くなるのを避けられなかった。
【0012】そこで、図6に示したように、1台のテレ
ビジョンカメラを用いてターゲットホルダのモニタと、
コリメータのモニタとを行い得るようにした装置が提案
された。
【0013】図6において、1はターゲットチャンバ、
2はターゲットチャンバ1に一端が接続されたビームダ
クト、3はターゲットチャンバ1内に収容されたターゲ
ットホルダ、4はターゲットチャンバ1との間に所定の
距離を隔てた状態でビームダクト2内に配置された第1
のコリメータ、5は第1のコリメータ4よりもターゲッ
トチャンバ寄りの位置に位置させた状態でビームダクト
2内に配置された第2のコリメータである。
【0014】ターゲットホルダ3は、ターゲットチャン
バ1の底部に下端が固定された支柱3aと、支柱3aの
上端にX−Y移動機構3bを介して取り付けられた試料
保持部3cとを備えていて、試料保持部3cを第2のコ
リメータ5の前方に位置させた状態で配置されている。
X−Y移動機構3bは、試料保持部3cを垂直面内で互
いに直角なX方向(通常は水平方向)とY方向(通常は
垂直方向)とに移動させて、試料保持部3cに保持され
た試料6の位置を微調整する。
【0015】ビームダクト2の他端は図示しないビーム
輸送路に接続され、図示しない加速器により加速された
イオンビームBが、第1のコリメータ4のビーム透過孔
4aの中心と第2のコリメータ5のビーム透過孔5aの
中心とを結ぶビームラインBLに沿ってターゲットチャ
ンバ1内に導かれて、試料6に照射されるようになって
いる。
【0016】第2のコリメータ5の少なくともビーム透
過孔5aの周辺部は、ビームの照射により蛍光を発生す
る材料(例えばSiO2 )からなっていて、イオンビー
ムの中心がビーム透過孔5aの中心に一致している状態
にあるときに、ビーム透過孔5aの周辺部にビーム透過
孔と同心的な発光パターンが形成されるようになってい
る。
【0017】ビームダクト2の側壁部の下部には第2の
コリメータ5に臨む覗き窓7が設けられ、覗き窓7の外
側には、該覗き窓7を通して第2のコリメータ5を撮像
するテレビジョンカメラ8が配置されている。
【0018】またターゲットチャンバ1内の上部には、
ターゲットホルダ3の試料保持部3cに斜めに対向する
反射面を有するミラー9が取り付けられ、ターゲットチ
ャンバ1の底部には、ミラー9に臨む覗き窓10が設け
られている。覗き窓10の外側には、ミラー9に写った
試料保持部3cの像をテレビジョンカメラ8側に反射さ
せるミラー11が配置され、テレビジョンカメラ8のレ
ンズの前方には、可動ミラー12が配置されている。可
動ミラー12は、ミラー11により反射された試料保持
部3cの像をテレビジョンカメラ8のレンズ側に反射さ
せる反射位置(図に実線で示した位置)と、テレビジョ
ンカメラ8のレンズの前方から退避した状態になる退避
位置(図に鎖線で示した位置)との間を回動し得るよう
に設けられている。
【0019】ターゲットチャンバ1内及びビームダクト
2内は、図示しない真空ポンプにより真空引きされて、
所定の真空度に保たれている。
【0020】図6に示したイオンビーム分析装置におい
て、試料の分析を行なうに先立ってビーム通しを行なう
際には、ターゲットホルダ3の試料保持部3cにイオン
ビームの照射により蛍光を発生する材料からなるテスト
用試料6を取付けておく。
【0021】次いでイオンビームBを発生させて、テス
ト用試料6上に比較的(分析の際に用いるビームスポッ
トに比べて)大口径のビームスポットを形成し、可動ミ
ラー12を図に実線で示した反射位置に位置させた状態
でミラー9に写ったテスト用試料6をミラー11及び1
2を通してテレビジョンカメラ8により撮像する。図示
しないテレビジョン受像機により撮像された像を見なが
ら、X−Y移動機構3bを操作して、ビームスポットの
中心をテスト用試料6上の目標照射位置に一致させる。
【0022】このようにしてイオンビームの芯出しを行
なった後、可動ミラー12を図に鎖線で示した退避位置
に位置させて、第2のコリメータ5の中心部をテレビジ
ョンカメラ8により撮像してモニタし、ビーム透過孔5
aの周辺部に形成されている発光パターンを見ながら、
図示しないレンズを調整することによりビームを絞っ
て、テスト用試料6上に分析の際に用いる小径(直径1
mm以下)のビームスポットを得る。
【0023】図7は1台のテレビジョンカメラを用いて
コリメータのモニタと、ターゲットホルダのモニタとを
行い得るようにした他の提案例を示したもので、同図に
おいて、図6の各部と同等の部分にはそれぞれ同一の符
号を付してある。図7に示した例では、第2のコリメー
タ5がヒンジ13により支持されていて、該第2のコリ
メータが、図に実線で示したように第1のコリメータ4
及びターゲットホルダ3の試料保持部3cに対向した状
態になる作用位置と、図に鎖線で示したように下方に垂
れ下がった状態になる退避位置との間を回動し得るよう
になっている。またビームダクト2内の上部には、作用
位置にある第2のコリメータ5及びターゲットホルダ3
の試料保持部3cに斜めに対向する反射面を有するミラ
ー14が取り付けられ、ビームダクト2の側壁部の下部
には、ミラー14に臨む覗き窓15が設けられている。
覗き窓15の外側に、ミラー14に写った第2のコリメ
ータ5を撮像するテレビジョンカメラ8が配置されてい
る。
【0024】図7に示したイオンビーム分析装置におい
て、分析を行なうに先立ってビーム通しを行なう際に
は、チャンバ内及びビームダクト内を真空引きした後、
第2のコリメータ5を図に鎖線で示した退避位置に回動
させて、実際にイオンビームBを発生させ、テスト用試
料6上に大口径のビームスポットを形成する。次いでミ
ラー14に写った試料保持部3cをテレビジョンカメラ
8により撮像し、この像を見ながらX−Y移動機構3b
を調整してビームスポットの中心をテスト用試料6上の
目標照射位置に一致させる。
【0025】その後、第2のコリメータ5を図に実線で
示した作用位置に位置させて、ミラー14に写った第2
のコリメータ5をテレビジョンカメラ8により撮像し、
ビーム透過孔5aの周辺部に形成されている発光パター
ンを見ながらイオンビームBを絞って、テスト用試料上
に小径のビームスポットを得る。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】図6に示した既提案の
イオンビーム分析装置では、ミラーを3個も設ける必要
がある上に覗き窓を2個設ける必要があり、また3個の
ミラーのうちの1つを可動とする必要があるため、構造
が複雑になるという問題があった。
【0027】また図7に示したイオンビーム分析装置で
は、第2のコリメータ5を可動とする必要がある上に、
該第2のコリメータを遠隔操作するための操作軸をター
ゲットチャンバ1またはビームダクト2の側壁部を気密
に貫通させて外部に導出する必要があるため、構造が著
しく複雑になるのを避けられなかった。
【0028】また図6または図7に示した装置では、タ
ーゲットチャンバの試料保持部と、第2のコリメータの
ビーム透過孔の周辺部とを同時にモニタすることができ
ないという問題があった。
【0029】本発明の目的は、1台のテレビジョンカメ
ラを用い、固定のミラー及び覗き窓を1つだけ設けるだ
けで、ターゲットチャンバの試料保持部と、第2のコリ
メータのビーム透過孔の周辺部とを同時にモニタするこ
とができるようにしたイオンビーム分析装置を提供する
ことにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は、ターゲットチ
ャンバと、ターゲットチャンバに一端が接続されたビー
ムダクトと、ターゲットチャンバとの間に所定の距離を
隔てた状態でビームダクト内に配置された第1のコリメ
ータと、第1のコリメータよりもターゲットチャンバ寄
りの位置に位置させた状態でビームダクト内に配置され
た第2のコリメータと、分析対象とする試料を保持する
試料保持部を第2のコリメータの前方に位置させた状態
でターゲットチャンバ内に配置されたターゲットホルダ
とを備えていて、第1のコリメータのビーム透過孔と第
2のコリメータのビーム透過孔とを結ぶビームラインに
沿ってターゲットホルダの試料保持部に保持された試料
にイオンビームを照射して試料の分析を行うイオンビー
ム分析装置に係わるものである。
【0031】本発明においては、上記第2のコリメータ
が、ターゲットホルダに保持された試料をミラーから隠
さない形状(ミラー側から試料を見通すための窓部を有
する形状、またはミラー側から試料を見通すための窓部
をビームダクトの内面との間に形成し得る形状)に形成
され、ビームダクト内でビームラインに対して傾斜した
方向から第2のコリメータ及びターゲットホルダの試料
保持部に対向する反射面を有するミラーをビームライン
を避けた位置に固定する。
【0032】またビームダクトの側壁部には、ミラーに
臨む覗き窓を形成し、ミラーに写った第2のコリメータ
とターゲットホルダの試料保持部とを覗き窓を通して撮
像するテレビジョンカメラを、上記覗き窓の外側に配置
する。
【0033】そして、第2のコリメータのビーム透過孔
とターゲットホルダの試料保持部との双方をテレビジョ
ンカメラに撮像させるようにミラーの視野を設定し、該
テレビジョンカメラにより、ターゲットホルダの試料保
持部と第2のコリメータのビーム透過孔の周辺部とを同
時にモニタし得るようにする。
【0034】上記のように構成すると、1台のテレビジ
ョンカメラにより、1つの覗き窓と1つのミラーとを通
して、第2のコリメータのビーム透過孔の周辺部と、タ
ーゲットホルダの試料保持部との双方をモニタすること
ができる。
【0035】本発明によれば、テレビジョンカメラを1
台だけ設ければよく、固定のミラー及び覗き窓を1つず
つ設ければよいため、構造を簡単にすることができる。
【0036】また本発明によれば、ビームダクト内に配
置するミラーやコリメータを可動とする必要がなく、可
動部を遠隔操作するための軸を気密保持構造で外部に導
出する必要がないため、信頼性を向上させることができ
る。
【0037】更に本発明によれば、第2のコリメータの
ビーム透過孔の周辺部と、ターゲットホルダの試料保持
部とを同時にモニタすることができるため、分析作業を
行なっている際にも試料上のビームスポットをモニタす
ることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係わるイオンビー
ム分析装置の構成例を示したもので、同図において21
は軸線を垂直方向に向けて配置された円筒状のチャンバ
本体21aと該チャンバ本体の上端及び下端をそれぞれ
閉じる蓋板21b及び底板21cとを有するターゲット
チャンバであり、チャンバ本体21aの側壁部には軸線
を水平方向に向けて配置された管状のビームダクト22
の一端が接続されている。
【0039】ターゲットチャンバ21内にはターゲット
ホルダ23が収容され、ビームダクト22内には、第1
のコリメータ24と第2のコリメータ25とが配置され
ている。
【0040】第1のコリメータ24は、ターゲットチャ
ンバ21との間に所定の距離を隔てた状態で配置され、
第2のコリメータ25は第1のコリメータ24よりもタ
ーゲットチャンバ21側に寄った位置に配置されてい
る。
【0041】第1のコリメータ24は、板面をビームダ
クト22の軸線と直交させた状態で配置されて該ビーム
ダクト22に固定された円板24aの中心部にビーム透
過孔24a1を形成したもので、ビーム透過孔24a1の中
心軸線(第1のコリメータ24の中心軸線)をビームダ
クト22の中心軸線に一致させた状態で配置されてい
る。
【0042】なお第1のコリメータ24としては、垂直
面上に平行に配置されて水平方向(X方向に)に変位し
得るように支持された対のXスリット板と、垂直面上に
平行に配置されて垂直方向(Y方向)に変位し得るよう
に支持された対のYスリット板とを組み合わせたX−Y
スリットを用いて、該X−Yスリットの対のXスリット
板と対のYスリット板とにより囲まれた部分に形成され
た矩形状ないしは正方形状の孔をビーム透過孔として用
いる場合もある。
【0043】第2のコリメータ25は、図2に示すよう
に、コリメータ本体25aと、該コリメータ本体25a
を保持するコリメータ保持枠25bとからなっている。
コリメータ本体25aはイオンビームが照射されたとき
に蛍光を発生するSiO2 の板の中央部にビーム透過孔
25a1を形成したものからなっている。コリメータ保持
枠25bは、ビームダクト22の内周に嵌合するように
形成された環状部25b1と、該環状部25b1を上下に2
分する位置から径方向の内側に突出するように形成され
た対の突出部25b2,25b2とを有し、コリメータ本体
25aは、ビーム透過孔25a1をコリメータ保持枠25
bの軸心部に位置させた状態で該コリメータ保持枠の突
出部25b2,25b2に取り付けられている。コリメータ
本体25aの幅寸法は、コリメータ保持枠25bの環状
部25b1の内径よりも十分に小さく設定されているた
め、コリメータ本体25aの上下に(コリメータ本体2
5aと環状部25b1との間に)、ビームラインBLに対
して傾斜した方向から試料26を見通すための素通しの
窓部25A及び25Bが形成されている。
【0044】第1のコリメータ24及び第2のコリメー
タ25は、それぞれのビーム透過孔24a1及び25a1を
結ぶビームラインBLをビームダクト22の中心軸線に
一致させた状態で配置されている。
【0045】ターゲットホルダ23は、従来の装置で用
いられていたものと同様に、ターゲットチャンバ21の
底部に下端が固定された支柱23aと、支柱23aの上
端にX−Y移動機構23bを介して取り付けられた試料
保持部23cとを備えていて、試料保持部23cを第2
のコリメータ25の前方に位置させた状態で配置されて
いる。
【0046】ビームダクト22の側壁部の、第1のコリ
メータ24と第2のコリメータ25との間の空間に臨む
部分には、上方に突出した第1の管台部22aと下方に
突出した第2の管台部22bとがそれぞれの軸線を共有
した状態で設けられている。上方に突出した第1の管台
部22aの上端に設けられたフランジ部22a1には、該
管台部22aの開口部を気密に閉じる蓋板30が取り付
けられ、蓋板30の内側に固定された支柱31にヒンジ
32を介してミラー33が取り付けられている。ミラー
33は、その反射面33aが、第1のコリメータ24側
から第2のコリメータ25及びターゲットホルダ23の
試料保持部23cに斜めに対向するようにビームライン
BLに対して傾斜させられた状態で、ビームラインBL
を避けた位置に設けられている。ヒンジ32は、ミラー
33の傾斜角を適宜に調整した状態で該ミラーを固定し
得るように構成され、ミラー33と後記するテレビジョ
ンカメラと第2のコリメータ25及びターゲットホルダ
23の試料保持部との間の位置関係を適正に調整した状
態でヒンジ32を固定することにより、ミラー33を適
正位置に固定することができるようになっている。
【0047】第2の管台部22bの先端に設けられたフ
ランジ部22b1には、該管台部22bの開口部を気密に
閉じる蓋板34が取り付けられ、該蓋板34には、ミラ
ー33に臨む覗き窓35が設けられている。覗き窓35
は透明な板により気密に塞がれていて、ビームダクト2
2の外側から該覗き窓35を通してミラー33に写った
第2のコリメータ25及びターゲットホルダ23の試料
保持部23cの像を見ることができるようになってい
る。
【0048】覗き窓35の外側には、ミラーに写った第
2のコリメータ25とターゲットホルダの試料保持部2
3cとを撮像するテレビジョンカメラ(ITVカメラ)
28が配置され、該テレビジョンカメラから得られる映
像信号がモニタ用のテレビジョン受像機(図1には図示
せず。)に供給されている。
【0049】図1に示したイオンビーム分析装置におい
ては、第2のコリメータ25のビーム透過孔25a1とタ
ーゲットホルダ23の試料保持部23cとの双方をテレ
ビジョンカメラ28に撮像させるようにミラー33の視
野が設定されている。ミラー33の視野は、該ミラーの
傾斜角と反射面33aの面積とにより適宜に設定するこ
とができる。
【0050】図3はテレビジョン受像機36の画面に表
示される像の一例を示したもので、テレビジョン受像機
の画面には、第2のコリメータ25のコリメータ本体2
5aと、ターゲットホルダ23の試料保持部に保持され
た試料26との双方が表示される。
【0051】上記のイオンビーム分析装置において、分
析を行なうに先立ってビーム通しを行なう際には、ター
ゲットホルダ23の試料保持部にテスト用試料26を取
付け、チャンバ21内及びビームダクト22内を真空引
きした後、実際にイオンビームBを発生させ、テスト用
試料26上に大口径のビームスポットを形成する。また
ミラー33に写った試料保持部23c及び第2のコリメ
ータ25をテレビジョンカメラ28により撮像し、撮像
した像をモニタ用テレビジョン受像機に表示させる。こ
のテレビジョン受像機に写った像を見ながらX−Y移動
機構23bを調整して試料26を移動させ、ビームスポ
ットの中心をテスト用試料26上の目標照射位置に一致
させる。
【0052】このようにしてイオンビームの芯出しを行
った後、テレビジョン受像機36の画面上でビーム透過
孔25a1の周辺部に形成されている発光パターンを見な
がらイオンビームBを絞り、テスト用試料26上に小径
のビームスポットを得る。
【0053】上記の例では、矩形板状のコリメータ本体
25aと、環状部25b1を有するコリメータ保持枠25
bとにより第2のコリメータ25を構成して、コリメー
タ本体25aとコリメータ保持枠25bの環状部25b1
との間に素通しの窓部25A及び25Bを形成すること
により、ターゲットホルダ23に保持された試料をミラ
ー33に写すようにしたが、本発明において用いる第2
のコリメータ25は、ターゲットホルダ23に保持され
た試料26をミラー33から隠さない形状(ミラー33
側から試料26を見通すための窓部を形成し得る形状)
に形成されていればよく、該第2のコリメータの形状は
上記の例に限定されるものではない。例えば、図2にお
いて、試料26をミラー33に写すために不要な下側の
窓部25Bはなくても(塞がれていても)よい。
【0054】また図4に示したように、ビームダクト2
2の下半部の内周に嵌合するようにほぼ半円形状に形成
されたコリメータ保持枠25bにビームを通すための切
欠き25b3を形成して、該切欠き25b3を塞ぐようにコ
リメータ本体25aを取り付けることにより第2のコリ
メータ25を構成し、該第2のコリメータ25の上部と
ビームダクト22の上半部の内周との間に、ミラー33
側から試料26を見通すための窓部を形成するようにし
てもよい。
【0055】更に図5(A)及び(B)に示したよう
に、ビームダクト22の内周に固定した対の枠部材25
ba,25baによりコリメータ保持枠を構成し、これらの
枠部材にそれぞれ形成した溝25b4内にコリメータ本体
25aを構成する板を嵌め込む構造にすることにより、
第2のコリメータ25の上下にそれぞれ窓部25A及び
25Bを形成するようにしてもよい。この場合、第2の
コリメータ25の上部とビームダクト22の上半部の内
周との間に形成された窓部25Aを、ミラー側から試料
26を見通すための窓部として用いる。
【0056】上記の例では、テレビジョンカメラ28を
下側に配置し、ミラー33を上側に配置したが、これら
の位置は入れ替えてもよい。またミラー33とテレビジ
ョンカメラ28とを図1に示した位置からビームダクト
の中心軸線の回りに90度回転させた位置に配置して、
両者を水平方向に対向させるようにしてもよい。その場
合、ミラー33側から試料26を見通すことができるよ
うにするために、第2のコリメータの部分に設ける窓部
の位置も90度ずらす必要があるのもちろんである。
【0057】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、イオン
ビーム分析装置の構造を複雑にすることなく、1台のテ
レビジョンカメラと、1つの固定ミラーと1つの覗き窓
とを設けるだけで、コリメータとターゲットホルダに保
持された試料とをモニタすることができる利点がある。
【0058】また本発明によれば、ビームダクト内に配
置するミラーやコリメータを可動とする必要がなく、可
動部を遠隔操作するための軸を気密保持構造で外部に導
出する必要がないため、信頼性を向上させることができ
る。
【0059】更に本発明によれば、第2のコリメータの
ビーム透過孔の周辺部と、ターゲットホルダの試料保持
部とを同時にモニタすることができるため、ビーム通し
作業を容易にすることができるだけでなく、分析作業を
行なっている際にも試料上のビームスポットをモニタす
ることができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるイオンビーム分析装置の要部の
構成例を概略的に示した断面図である。
【図2】図1のイオンビーム分析装置で用いている第2
のコリメータの斜視図である。
【図3】図1のイオンビーム分析装置において第2のコ
リメータとターゲットホルダに保持された試料とをモニ
タするテレビジョン受像機の画面の一例を示した正面図
である。
【図4】本発明に係わるイオンビーム分析装置で用いる
ことができる第2のコリメータの変形例を示した斜視図
である。
【図5】(A)及び(B)はそれぞれ本発明に係わるイ
オンビーム分析装置で用いることができる第2のコリメ
ータの他の変形例を示した横断面図及び要部の縦断面図
である。
【図6】既提案のイオンビーム分析装置の要部の構成を
概略的に示した断面図である。
【図7】他の既提案のイオンビーム分析装置の要部の構
成を概略的に示した断面図である。
【符号の説明】
21 ターゲットチャンバ 22 ビームダクト 23 ターゲットホルダ 23c 試料保持部 24 第1のコリメータ 24a1 ビーム透過孔 25 第2のコリメータ 25a コリメータ本体 25a1 ビーム透過孔 25b コリメータ保持枠 26 試料 28 テレビジョンカメラ 33 ミラー 35 覗き窓 BL ビームライン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ターゲットチャンバと、前記ターゲット
    チャンバに一端が接続されたビームダクトと、前記ター
    ゲットチャンバとの間に所定の距離を隔てた状態で前記
    ビームダクト内に配置された第1のコリメータと、前記
    第1のコリメータよりもターゲットチャンバ寄りの位置
    に位置させた状態で前記ビームダクト内に配置された第
    2のコリメータと、分析対象とする試料を保持する試料
    保持部を前記第2のコリメータの前方に位置させた状態
    で前記ターゲットチャンバ内に配置されたターゲットホ
    ルダとを備え、前記第1のコリメータのビーム透過孔と
    第2のコリメータのビーム透過孔とを結ぶビームライン
    に沿って前記ターゲットホルダの試料保持部に保持され
    た試料にイオンビームを照射して該試料の分析を行うイ
    オンビーム分析装置において、 前記第2のコリメータは、前記ターゲットホルダに保持
    された試料を前記ミラーから隠さない形状に形成され、 前記ビームダクト内で前記第1のコリメータ側から前記
    第2のコリメータ及び前記ターゲットホルダの試料保持
    部に斜めに対向する反射面を有するミラーが前記ビーム
    ラインを避けた位置に固定され、 前記ビームダクトの側壁部に前記ミラーに臨む覗き窓が
    形成され、 前記ミラーに写った前記第2のコリメータとターゲット
    ホルダの試料保持部とを前記覗き窓を通して撮像するテ
    レビジョンカメラが前記覗き窓の外側に配置され、 前記第2のコリメータのビーム透過孔と前記ターゲット
    ホルダの試料保持部との双方を前記テレビジョンカメラ
    に撮像させるように前記ミラーの視野が設定されている
    ことを特徴とするイオンビーム分析装置。
JP9156871A 1997-06-13 1997-06-13 イオンビーム分析装置 Withdrawn JPH112700A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007280750A (ja) * 2006-04-06 2007-10-25 Jeol Ltd イオンビーム発生装置のイオンビーム位置検出板
JP2020095012A (ja) * 2018-12-03 2020-06-18 住友金属鉱山株式会社 装置内観察用ミラー、分析試料の作製方法、および試料観察方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007280750A (ja) * 2006-04-06 2007-10-25 Jeol Ltd イオンビーム発生装置のイオンビーム位置検出板
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