JPH11268019A - 無機質異形板の製造方法 - Google Patents
無機質異形板の製造方法Info
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- JPH11268019A JPH11268019A JP21160098A JP21160098A JPH11268019A JP H11268019 A JPH11268019 A JP H11268019A JP 21160098 A JP21160098 A JP 21160098A JP 21160098 A JP21160098 A JP 21160098A JP H11268019 A JPH11268019 A JP H11268019A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 無機質シートを脱水と同時に波形等の異形形
状に成形し、屈曲部における割れの発生を防止し、強度
のある無機質異形板を製造する。 【解決手段】 透水性シート(2)上に載置されて搬送
される無機質シートをその透水性シートを介して脱水す
る真空固液分離装置(5)に配設されたサクションボッ
クス(6)に周回運動するローラーチェーン(7)が配
設され、このローラーチェーンに、上面が凹凸状の異形
形状を有する台座部材(8)の複数が支持固定されて前
記透水性シートの下方に配置され、この台座部材で透水
性シートを裏面側から当接支持しながら、透水性シート
上の無機質シートを脱水すると同時に、無機質シートを
台座部材上面に対応する異形形状に成形する。
状に成形し、屈曲部における割れの発生を防止し、強度
のある無機質異形板を製造する。 【解決手段】 透水性シート(2)上に載置されて搬送
される無機質シートをその透水性シートを介して脱水す
る真空固液分離装置(5)に配設されたサクションボッ
クス(6)に周回運動するローラーチェーン(7)が配
設され、このローラーチェーンに、上面が凹凸状の異形
形状を有する台座部材(8)の複数が支持固定されて前
記透水性シートの下方に配置され、この台座部材で透水
性シートを裏面側から当接支持しながら、透水性シート
上の無機質シートを脱水すると同時に、無機質シートを
台座部材上面に対応する異形形状に成形する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、無機質異
形板の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、
この出願の発明は、無機質シートを脱水と同時に波形等
の異形形状に成形し、屈曲部における割れの発生を防止
し、強度のある無機質異形板を製造することのできる無
機質異形板の製造方法に関するものである。
形板の製造方法に関するものである。さらに詳しくは、
この出願の発明は、無機質シートを脱水と同時に波形等
の異形形状に成形し、屈曲部における割れの発生を防止
し、強度のある無機質異形板を製造することのできる無
機質異形板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】たとえば窯業系建材で抄造法により製造
される外装材、屋根材、外構部材、内装壁材等について
は、意匠性や機能性などを付与するために、たとえば図
7に示した波形をはじめとする、山形、ドーム形等の異
形形状に成形されている。たとえば波形に成形された瓦
は、その意匠性から人気が高く、また、葺き替え等の際
に、既存の瓦の上にそのまま敷けるという利便性を兼ね
備えてもいる。
される外装材、屋根材、外構部材、内装壁材等について
は、意匠性や機能性などを付与するために、たとえば図
7に示した波形をはじめとする、山形、ドーム形等の異
形形状に成形されている。たとえば波形に成形された瓦
は、その意匠性から人気が高く、また、葺き替え等の際
に、既存の瓦の上にそのまま敷けるという利便性を兼ね
備えてもいる。
【0003】これら各種の用途に用いられる、たとえば
セメント板等の無機質板(A)を波形、山形、ドーム形
等の異形形状に成形する場合には、従来では、平滑に抄
き上げられた無機質板に曲げ応力を加え、異形形状に変
形させている。
セメント板等の無機質板(A)を波形、山形、ドーム形
等の異形形状に成形する場合には、従来では、平滑に抄
き上げられた無機質板に曲げ応力を加え、異形形状に変
形させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常の
無機質板では、抄き上げられた後の、いわゆる抄造、脱
水後の無機質板に曲げ応力を加えて変形させているた
め、変形させる際の含水率が低く、流動性がなく、従っ
て、無機質板に曲げ応力を加えて強制的に異形形状に変
形した時に歪みが発生し、屈曲部に割れが生じることが
しばしばあった。
無機質板では、抄き上げられた後の、いわゆる抄造、脱
水後の無機質板に曲げ応力を加えて変形させているた
め、変形させる際の含水率が低く、流動性がなく、従っ
て、無機質板に曲げ応力を加えて強制的に異形形状に変
形した時に歪みが発生し、屈曲部に割れが生じることが
しばしばあった。
【0005】この出願の発明は、以上の通りの事情に鑑
みてなされたものであり、従来の無機質板の異形成形に
ついての欠点を解消し、脱水と同時に無機質シートを波
形等の異形形状に成形し、屈曲部における割れの発生を
防止し、強度のある無機質異形板を製造することのでき
る無機質異形板の製造方法を提供することを目的として
いる。
みてなされたものであり、従来の無機質板の異形成形に
ついての欠点を解消し、脱水と同時に無機質シートを波
形等の異形形状に成形し、屈曲部における割れの発生を
防止し、強度のある無機質異形板を製造することのでき
る無機質異形板の製造方法を提供することを目的として
いる。
【0006】
【課題を解決するための手段】この出願は、上記の課題
を解決するものとして、請求項1に係る発明は、透水性
シート上に載置されて搬送される無機質シートをその透
水性シートを介して脱水する真空固液分離装置に配設さ
れたサクションボックスに周回運動するローラーチェー
ンが配設され、このローラーチェーンに、上面が凹凸状
の異形形状を有する台座部材の複数が支持固定されて前
記透水性シートの下方に配置され、この台座部材で透水
性シートを裏面側から当接支持しながら、透水性シート
上の無機質シートを脱水すると同時に、無機質シートを
台座部材上面に対応する異形形状に成形することを特徴
とする無機質異形板の製造方法を提供する。
を解決するものとして、請求項1に係る発明は、透水性
シート上に載置されて搬送される無機質シートをその透
水性シートを介して脱水する真空固液分離装置に配設さ
れたサクションボックスに周回運動するローラーチェー
ンが配設され、このローラーチェーンに、上面が凹凸状
の異形形状を有する台座部材の複数が支持固定されて前
記透水性シートの下方に配置され、この台座部材で透水
性シートを裏面側から当接支持しながら、透水性シート
上の無機質シートを脱水すると同時に、無機質シートを
台座部材上面に対応する異形形状に成形することを特徴
とする無機質異形板の製造方法を提供する。
【0007】この出願の請求項2に係る発明は、請求項
1に係る発明において、無機質シートの搬送路上で真空
固液分離装置以前に配設される、無機質スラリーを透水
性シート上に均一に載置する振動レベリング装置に、前
記台座部材の上面形状に対応して下面が凹凸状の異形形
状を有する振動板が設けられ、この振動板が透水性シー
トの上方で上下に振動して無機質スラリーに接触するこ
とにより無機質シートを均一密度の異形形状に変形させ
る無機質異形板の製造方法を提供する。
1に係る発明において、無機質シートの搬送路上で真空
固液分離装置以前に配設される、無機質スラリーを透水
性シート上に均一に載置する振動レベリング装置に、前
記台座部材の上面形状に対応して下面が凹凸状の異形形
状を有する振動板が設けられ、この振動板が透水性シー
トの上方で上下に振動して無機質スラリーに接触するこ
とにより無機質シートを均一密度の異形形状に変形させ
る無機質異形板の製造方法を提供する。
【0008】この出願の請求項3に係る発明は、請求項
2に係る発明において、透水性シートに無機質スラリー
を供給するスラリー供給部のスラリー出口の上面が、前
記台座部材の上面形状に対応する凹凸状の異形形状を有
し、無機質スラリーを形付けしながら透水性シート上に
供給する無機質異形板の製造方法を提供する。そして、
この出願の請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明
において、スラリー供給部のスラリー出口は、昇降自在
な複数の分割板体により形成され、上面形状が前記台座
部材の上面形状に対応して可変とされている無機質異形
板の製造方法を提供する。
2に係る発明において、透水性シートに無機質スラリー
を供給するスラリー供給部のスラリー出口の上面が、前
記台座部材の上面形状に対応する凹凸状の異形形状を有
し、無機質スラリーを形付けしながら透水性シート上に
供給する無機質異形板の製造方法を提供する。そして、
この出願の請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明
において、スラリー供給部のスラリー出口は、昇降自在
な複数の分割板体により形成され、上面形状が前記台座
部材の上面形状に対応して可変とされている無機質異形
板の製造方法を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿ってこの出願の発
明の無機質異形板の製造方法についてさらに詳しく説明
する。図1は、無機質板の抄造工程の概要を示した側面
図である。たとえばこの図1に示したように、セメント
板等の無機質板を抄造法により製造する際には、各種原
料を水に分散させた無機質スラリーが、スラリー供給部
(1)からフェルト等の透水性を有する透水性シート
(2)上に供給され、シート状に載置される。透水性シ
ート(2)は、この無機質シートを上に乗せたまま脱水
工程へと搬送する。図1に示したように、透水性シート
(2)は、たとえば無端状の連続体とすることができ
る。この無端状の透水性シート(2)は、たとえば回転
自在とした駆動ローラー(3)及び支持ローラー(4)
に巻架することができ、駆動ローラー(3)を通じて加
えられる駆動力により所定方向の周回運動が得られ、無
機質シートの連続的な搬送を可能とする。このような透
水性シート(2)は、上記したフェルトに限定されるこ
とはなく、所定の透水性を実現するものであれば特にそ
の材質に制限はない。
明の無機質異形板の製造方法についてさらに詳しく説明
する。図1は、無機質板の抄造工程の概要を示した側面
図である。たとえばこの図1に示したように、セメント
板等の無機質板を抄造法により製造する際には、各種原
料を水に分散させた無機質スラリーが、スラリー供給部
(1)からフェルト等の透水性を有する透水性シート
(2)上に供給され、シート状に載置される。透水性シ
ート(2)は、この無機質シートを上に乗せたまま脱水
工程へと搬送する。図1に示したように、透水性シート
(2)は、たとえば無端状の連続体とすることができ
る。この無端状の透水性シート(2)は、たとえば回転
自在とした駆動ローラー(3)及び支持ローラー(4)
に巻架することができ、駆動ローラー(3)を通じて加
えられる駆動力により所定方向の周回運動が得られ、無
機質シートの連続的な搬送を可能とする。このような透
水性シート(2)は、上記したフェルトに限定されるこ
とはなく、所定の透水性を実現するものであれば特にそ
の材質に制限はない。
【0010】脱水工程には、真空固液分離装置(5)が
配設されている。この固液分離装置(5)により、透水
性シート(2)上に載置されて搬送される無機質シート
は、透水性シート(2)を介して真空吸引され、シート
中の水分が取り除かれる。無機質シートの脱水を行う真
空固液分離装置(5)には、図1に示したようなサクシ
ョンボックス(6)が設けられており、透水性シート
(2)の下方に配置されている。このサクションボック
ス(6)は、無機質シートの脱水時に透水性シート
(2)をその裏面側から当接支持し、排水空間を確保す
るものである。真空固液分離装置(5)を通過した無機
質シートは、所定の含水率に脱水され、次工程に搬送さ
れる。
配設されている。この固液分離装置(5)により、透水
性シート(2)上に載置されて搬送される無機質シート
は、透水性シート(2)を介して真空吸引され、シート
中の水分が取り除かれる。無機質シートの脱水を行う真
空固液分離装置(5)には、図1に示したようなサクシ
ョンボックス(6)が設けられており、透水性シート
(2)の下方に配置されている。このサクションボック
ス(6)は、無機質シートの脱水時に透水性シート
(2)をその裏面側から当接支持し、排水空間を確保す
るものである。真空固液分離装置(5)を通過した無機
質シートは、所定の含水率に脱水され、次工程に搬送さ
れる。
【0011】この出願の発明の無機質異形板の製造方法
では、上記サクションボックス(6)に、図2にも示し
たような周回運動するローラーチェーン(7)を配設
し、このローラーチェーン(7)に、上面が凹凸状の異
形形状を有する台座部材(8)の複数を支持固定して透
水性シート(6)の下方に配置する。ローラーチェーン
(7)は、たとえば、チェーンブロック(9)を単位と
し、これを複数連結して無端状に形成することができ
る。また、ローラーチェーン(7)は、図1及び図2に
示したように、複数の回転自在なローラー(10)に巻
架して図2図中に示した移動方向に周回運動可能とする
ことができる。この場合、たとえば、図1に示した透水
性シート(2)と同様に、少なくとも一方のローラー
(10)を駆動ローラーとすることができ、自己駆動式
のローラーチェーンとすることができる。もちろん、い
ずれのローラー(10)も自己駆動式とせず、透水性シ
ート(6)の周回運動が台座部材(8)を通じてローラ
ーチェーン(7)に伝達され、ローラーチェーン(7)
が透水性シート(6)と同期して周回運動するようにも
することができる。
では、上記サクションボックス(6)に、図2にも示し
たような周回運動するローラーチェーン(7)を配設
し、このローラーチェーン(7)に、上面が凹凸状の異
形形状を有する台座部材(8)の複数を支持固定して透
水性シート(6)の下方に配置する。ローラーチェーン
(7)は、たとえば、チェーンブロック(9)を単位と
し、これを複数連結して無端状に形成することができ
る。また、ローラーチェーン(7)は、図1及び図2に
示したように、複数の回転自在なローラー(10)に巻
架して図2図中に示した移動方向に周回運動可能とする
ことができる。この場合、たとえば、図1に示した透水
性シート(2)と同様に、少なくとも一方のローラー
(10)を駆動ローラーとすることができ、自己駆動式
のローラーチェーンとすることができる。もちろん、い
ずれのローラー(10)も自己駆動式とせず、透水性シ
ート(6)の周回運動が台座部材(8)を通じてローラ
ーチェーン(7)に伝達され、ローラーチェーン(7)
が透水性シート(6)と同期して周回運動するようにも
することができる。
【0012】台座部材(8)は、上記の通りの、上面が
凹凸状の異形形状とされている。この台座部材(8)の
上面形状は、成形する無機質板の異形形状に対応するも
のであり、たとえば図2<a>に示したような波形をは
じめ、山形、ドーム形等の適宜な形状を採用することが
できる。このような台座部材(8)は、たとえば、ロー
ラーチェーン(7)を形成するチェーンブロック(9)
上に立設することによりローラーチェーン(7)に支持
固定することができる。より具体的には、たとえば台座
部材(8)を図2<c>に示したような断面角溝形に形
成し、これをローラーチェーン(7)の構成単位である
チェーンブロック(9)に立設することができる。
凹凸状の異形形状とされている。この台座部材(8)の
上面形状は、成形する無機質板の異形形状に対応するも
のであり、たとえば図2<a>に示したような波形をは
じめ、山形、ドーム形等の適宜な形状を採用することが
できる。このような台座部材(8)は、たとえば、ロー
ラーチェーン(7)を形成するチェーンブロック(9)
上に立設することによりローラーチェーン(7)に支持
固定することができる。より具体的には、たとえば台座
部材(8)を図2<c>に示したような断面角溝形に形
成し、これをローラーチェーン(7)の構成単位である
チェーンブロック(9)に立設することができる。
【0013】このように、真空固液分離装置(5)に配
設されたサクションボックス(6)に周回運動するロー
ラーチェーン(7)を配設し、このローラーチェーン
(7)に、上面が凹凸状の異形形状を有する台座部材
(8)の複数を支持固定して透水性シート(2)の下方
に配置することにより、この出願の発明の無機質異形板
の製造方法では、無機質シートを脱水と同時に所定の異
形形状に成形することができる。
設されたサクションボックス(6)に周回運動するロー
ラーチェーン(7)を配設し、このローラーチェーン
(7)に、上面が凹凸状の異形形状を有する台座部材
(8)の複数を支持固定して透水性シート(2)の下方
に配置することにより、この出願の発明の無機質異形板
の製造方法では、無機質シートを脱水と同時に所定の異
形形状に成形することができる。
【0014】すなわち、無機質シートを脱水するために
真空固液分離装置(5)において真空吸引すると、その
負圧により透水性シート(2)は、無機質シートを乗せ
たまま下方に吸引される。吸引された透水性シート
(2)は、台座部材(8)によりその裏面側から当接支
持されるが、この時、透水性シート(2)は、台座部材
(8)の上面の形状に沿って変形する。このため、透水
性シート(2)上に載置されて搬送される無機質シート
も台座部材(8)の上面形状に沿って変形する。こうし
て、無機質シートは、脱水時に波形、山形、ドーム形等
の所定の異形形状に成形されるのである。成形時の無機
質シートの含水率は充分に高く、従来の成形法に見られ
た無機質板の割れが防止される。屈曲部は強度を持ち、
割れは生じない。無機質板の波形、山形、ドーム形等の
所定の異形形状への成形が可能となる。
真空固液分離装置(5)において真空吸引すると、その
負圧により透水性シート(2)は、無機質シートを乗せ
たまま下方に吸引される。吸引された透水性シート
(2)は、台座部材(8)によりその裏面側から当接支
持されるが、この時、透水性シート(2)は、台座部材
(8)の上面の形状に沿って変形する。このため、透水
性シート(2)上に載置されて搬送される無機質シート
も台座部材(8)の上面形状に沿って変形する。こうし
て、無機質シートは、脱水時に波形、山形、ドーム形等
の所定の異形形状に成形されるのである。成形時の無機
質シートの含水率は充分に高く、従来の成形法に見られ
た無機質板の割れが防止される。屈曲部は強度を持ち、
割れは生じない。無機質板の波形、山形、ドーム形等の
所定の異形形状への成形が可能となる。
【0015】また、台座部材(8)は、透水性シート
(2)が真空吸引される時の摺動抵抗を軽減し、無機質
シートの連続脱水を円滑にする。ローラーチェーン
(7)が前述の通りの自己駆動式の場合には、摺動抵抗
はより一層軽減される。ところで、無機質板の製造にお
いては、図1に示したように、無機質シートの搬送路上
で真空固液分離装置(5)の以前に振動レベリング装置
(11)が配設されることもある。この振動レベリング
装置(11)は、無機質シートを透水性シート(2)上
に均一に展開させるものである。
(2)が真空吸引される時の摺動抵抗を軽減し、無機質
シートの連続脱水を円滑にする。ローラーチェーン
(7)が前述の通りの自己駆動式の場合には、摺動抵抗
はより一層軽減される。ところで、無機質板の製造にお
いては、図1に示したように、無機質シートの搬送路上
で真空固液分離装置(5)の以前に振動レベリング装置
(11)が配設されることもある。この振動レベリング
装置(11)は、無機質シートを透水性シート(2)上
に均一に展開させるものである。
【0016】このような振動レベリング装置(11)
が、無機質シートの搬送路上で真空固液分離装置(5)
以前に設けられる場合には、この出願の発明の無機質異
形板の製造方法では、振動レベリング装置(11)に、
台座部材(8)の上面形状に対応して下面が凹凸状の異
形形状を有する振動板(12)を設けることができる。
この振動板(12)は、たとえば図3に示すことがで
き、凹凸状の異形形状を有する下面は、台座部材(8)
の上面形状に対応している。この図3は、波形の無機質
板に成形する場合を示しているが、振動板(12)の下
面形状は、台座部材(8)の上面の波形形状に対応する
波形とされている。振動板(12)は、図3に示したよ
うに、下面だけでなく、全体形状を台座部材(8)の上
面形状に対応させることも可能である。すなわち、台座
部材(8)の上面形状が波形の場合には、振動板(1
2)を波形の板体とすることができるのである。
が、無機質シートの搬送路上で真空固液分離装置(5)
以前に設けられる場合には、この出願の発明の無機質異
形板の製造方法では、振動レベリング装置(11)に、
台座部材(8)の上面形状に対応して下面が凹凸状の異
形形状を有する振動板(12)を設けることができる。
この振動板(12)は、たとえば図3に示すことがで
き、凹凸状の異形形状を有する下面は、台座部材(8)
の上面形状に対応している。この図3は、波形の無機質
板に成形する場合を示しているが、振動板(12)の下
面形状は、台座部材(8)の上面の波形形状に対応する
波形とされている。振動板(12)は、図3に示したよ
うに、下面だけでなく、全体形状を台座部材(8)の上
面形状に対応させることも可能である。すなわち、台座
部材(8)の上面形状が波形の場合には、振動板(1
2)を波形の板体とすることができるのである。
【0017】このような振動板(12)は、たとえば、
その上面にピン(13)を立設し、振動レベリング装置
(11)にセットすることができる。そして、振動板
(12)は、透水性シート(2)の上方で上下に振動
し、透水性シート(2)上に供給された無機質スラリー
に接触する。この時、無機質スラリーは、均一な密度に
調整され、また、所定の異形形状に変形される。この振
動板(12)による無機質スラリーの変形により、透水
性シート(2)上に展開される無機質シートの厚み方向
の形状のバラツキなどが軽減され、また、屈曲部の割れ
がより一層効果的に防止される。真空固液分離装置
(5)で行われる脱水時の成形性が向上する。
その上面にピン(13)を立設し、振動レベリング装置
(11)にセットすることができる。そして、振動板
(12)は、透水性シート(2)の上方で上下に振動
し、透水性シート(2)上に供給された無機質スラリー
に接触する。この時、無機質スラリーは、均一な密度に
調整され、また、所定の異形形状に変形される。この振
動板(12)による無機質スラリーの変形により、透水
性シート(2)上に展開される無機質シートの厚み方向
の形状のバラツキなどが軽減され、また、屈曲部の割れ
がより一層効果的に防止される。真空固液分離装置
(5)で行われる脱水時の成形性が向上する。
【0018】さらにこの出願の発明の無機質異形板の製
造方法では、上記振動板(12)で密度調整と所定の異
形形状への変形を行うに当たって、無機質シートの成形
性をより向上させるために、図1に示したスラリー供給
部(1)において透水性シート(2)上に無機質スラリ
ーを供給する際に、無機質スラリーに所定の異形形状に
対応した形付けをあらかじめ行うことができる。すなわ
ち、図4に示したように、スラリー供給部(1)のスラ
リー出口(14)の上面を台座部材(8)の上面形状に
対応した凹凸状の異形形状を有するものにし、無機質ス
ラリーがこのスラリー出口(14)を通過する時に所定
の異形形状に形付けし、透水性シート(2)上に供給す
るのである。こうすることで、振動板(12)、さらに
は台座部材(8)による成形をより確実なものとするこ
とができ、形態も安定したものとなる。
造方法では、上記振動板(12)で密度調整と所定の異
形形状への変形を行うに当たって、無機質シートの成形
性をより向上させるために、図1に示したスラリー供給
部(1)において透水性シート(2)上に無機質スラリ
ーを供給する際に、無機質スラリーに所定の異形形状に
対応した形付けをあらかじめ行うことができる。すなわ
ち、図4に示したように、スラリー供給部(1)のスラ
リー出口(14)の上面を台座部材(8)の上面形状に
対応した凹凸状の異形形状を有するものにし、無機質ス
ラリーがこのスラリー出口(14)を通過する時に所定
の異形形状に形付けし、透水性シート(2)上に供給す
るのである。こうすることで、振動板(12)、さらに
は台座部材(8)による成形をより確実なものとするこ
とができ、形態も安定したものとなる。
【0019】スラリー出口(14)の上面は、上記の通
り、台座部材(8)の上面の凹凸形状に対応したもので
あるが、その対応を簡便かつ容易とするために上面形状
を固定形状とするばかりでなく、可変とすることもでき
る。たとえば、図5に示したように、スラリー供給部
(1)に昇降自在な複数の分割板体(15)を設け、こ
の分割板体(15)によってスラリー出口(14)が形
成されるようにすることができる。この場合、スラリー
出口(14)は、分割板体(15)の昇降により上面形
状が可変とされ、台座部材(8)の上面形状への対応が
簡便かつ容易となる。分割板体(15)の枚数は特に制
限はなく、2枚以上の複数枚であれば構わない。
り、台座部材(8)の上面の凹凸形状に対応したもので
あるが、その対応を簡便かつ容易とするために上面形状
を固定形状とするばかりでなく、可変とすることもでき
る。たとえば、図5に示したように、スラリー供給部
(1)に昇降自在な複数の分割板体(15)を設け、こ
の分割板体(15)によってスラリー出口(14)が形
成されるようにすることができる。この場合、スラリー
出口(14)は、分割板体(15)の昇降により上面形
状が可変とされ、台座部材(8)の上面形状への対応が
簡便かつ容易となる。分割板体(15)の枚数は特に制
限はなく、2枚以上の複数枚であれば構わない。
【0020】
【実施例】実際に、図2及び図3に示した異形形状を有
する台座部材(4)及び振動板(12)を用いて無機質
異形板の製造を行った。また、図4及び図5に示したス
ラリー出口(14)から無機質スラリーを供給すること
により無機質異形板の製造を行った。
する台座部材(4)及び振動板(12)を用いて無機質
異形板の製造を行った。また、図4及び図5に示したス
ラリー出口(14)から無機質スラリーを供給すること
により無機質異形板の製造を行った。
【0021】無機質板は繊維補強セメント板とし、無機
質スラリーとして、普通ポルトランドセメント(OP
C)50%、シリカ45%、及びパルプ5%を水に分散
させ、固形分濃度40%に調整したものを使用した。こ
の無機質スラリーを、透水性を有する無端状の連続体と
した透水性シートとしてのフェルト上に供給し、真空固
液分離装置において真空度40 kPaで真空脱水を行っ
た。
質スラリーとして、普通ポルトランドセメント(OP
C)50%、シリカ45%、及びパルプ5%を水に分散
させ、固形分濃度40%に調整したものを使用した。こ
の無機質スラリーを、透水性を有する無端状の連続体と
した透水性シートとしてのフェルト上に供給し、真空固
液分離装置において真空度40 kPaで真空脱水を行っ
た。
【0022】なお、透水性シートの移動速度は10m/
分とした。脱水時の摺動抵抗、脱水後の無機質シートに
生ずる割れ、秤量のバラツキ及び曲げ破壊荷重を測定し
た。その結果は表1に示した通りである。
分とした。脱水時の摺動抵抗、脱水後の無機質シートに
生ずる割れ、秤量のバラツキ及び曲げ破壊荷重を測定し
た。その結果は表1に示した通りである。
【0023】
【表1】
【0024】表1において、実施例1は、波形の台座部
材のみによる製造例であり、実施例2は、この台座部材
とともにその上面に対応した波形の振動板を併用した製
造例である。実施例3は、実施例2の製造方法にさらに
波形のスラリー出口を適用した製造例である。実施例4
は、実施例3においてスラリー出口を分割板体により形
成した時に製造例である。
材のみによる製造例であり、実施例2は、この台座部材
とともにその上面に対応した波形の振動板を併用した製
造例である。実施例3は、実施例2の製造方法にさらに
波形のスラリー出口を適用した製造例である。実施例4
は、実施例3においてスラリー出口を分割板体により形
成した時に製造例である。
【0025】比較例1及び比較例2は、各々、図6<a
><b>に示したサクションボックス(6)を真空固液
分離装置に設けた場合の製造例である。比較例1に対応
する図6<a>に示したサクションボックス(6)で
は、その上部に瓢箪形状を有するローラー(16)の複
数が透水性シートの移動方向に沿って並設された。一
方、比較例2に対応する図6<b>に示したサクション
ボックス(6)では、その上面部に、波形形状を有し、
かつ透水性シートの幅方向に延びる開口部(17)が透
水性シートの移動方向に並設された異形プレート(1
8)が配設された。また、いずれの比較例においても、
実施例2〜4で用いた振動板を設けず、スラリー供給部
のスラリー出口は無機質板の形状に関係のない矩形形状
とした。
><b>に示したサクションボックス(6)を真空固液
分離装置に設けた場合の製造例である。比較例1に対応
する図6<a>に示したサクションボックス(6)で
は、その上部に瓢箪形状を有するローラー(16)の複
数が透水性シートの移動方向に沿って並設された。一
方、比較例2に対応する図6<b>に示したサクション
ボックス(6)では、その上面部に、波形形状を有し、
かつ透水性シートの幅方向に延びる開口部(17)が透
水性シートの移動方向に並設された異形プレート(1
8)が配設された。また、いずれの比較例においても、
実施例2〜4で用いた振動板を設けず、スラリー供給部
のスラリー出口は無機質板の形状に関係のない矩形形状
とした。
【0026】表1から明らかであるように、この出願の
発明の無機質異形板の製造方法により、屈曲部に割れが
なく、強度の高い無機質異形板の製造が可能となり、成
形を無機質シートの脱水と同時に行うことができること
が確認される。また、下面が台座部材の上面形状に対応
した凹凸状の異形形状を有する振動板、さらには上面が
台座部材の上面に対応した凹凸状の異形形状を有するス
ラリー出口を採用することで、無機質異形板の製造はよ
り向上し、得られる無機質異形板の性能も向上すること
が確認される。
発明の無機質異形板の製造方法により、屈曲部に割れが
なく、強度の高い無機質異形板の製造が可能となり、成
形を無機質シートの脱水と同時に行うことができること
が確認される。また、下面が台座部材の上面形状に対応
した凹凸状の異形形状を有する振動板、さらには上面が
台座部材の上面に対応した凹凸状の異形形状を有するス
ラリー出口を採用することで、無機質異形板の製造はよ
り向上し、得られる無機質異形板の性能も向上すること
が確認される。
【0027】もちろんこの出願の発明は、以上の実施形
態及び実施例によって限定されるものではない。台座部
材、振動板及びスラリー出口の大きさ、形状及び材質、
透水性シートの材質、ローラーチェーンの構造等の細部
については様々な態様が可能であることは言うまでもな
い。
態及び実施例によって限定されるものではない。台座部
材、振動板及びスラリー出口の大きさ、形状及び材質、
透水性シートの材質、ローラーチェーンの構造等の細部
については様々な態様が可能であることは言うまでもな
い。
【0028】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この出願の発
明によって、無機質シートを脱水と同時に波形等の異形
形状に製造することができ、屈曲部の割れが防止され、
強度のある無機質異形板が製造可能となる。
明によって、無機質シートを脱水と同時に波形等の異形
形状に製造することができ、屈曲部の割れが防止され、
強度のある無機質異形板が製造可能となる。
【図1】無機質板の抄造工程の概要を示した側面図であ
る。
る。
【図2】<a><b><c>は、各々、図1に示したサ
クションボックスの一形態を示した正面図、平面図、及
び側面図である。
クションボックスの一形態を示した正面図、平面図、及
び側面図である。
【図3】図1に示した振動レベリング装置における振動
板の一形態を示した斜視図である。
板の一形態を示した斜視図である。
【図4】図1に示したスラリー供給部の一形態を示した
斜視図である。
斜視図である。
【図5】図1に示したスラリー供給部の別の形態を示し
た斜視図である。
た斜視図である。
【図6】<a><b>は、各々、比較例に用いたサクシ
ョンボックスを示した斜視図である。
ョンボックスを示した斜視図である。
【図7】無機質異形板を示した斜視図である。
1 スラリー供給部 2 透水性シート 3 駆動ローラー 4 支持ローラー 5 真空固液分離装置 6 サクションボックス 7 ローラーチェーン 8 台座部材 9 チェーンブロック 10 ローラー 11 振動レベリング装置 12 振動板 13 ピン 14 スラリー出口 15 分割板体
Claims (4)
- 【請求項1】 透水性シート上に載置されて搬送される
無機質シートをその透水性シートを介して脱水する真空
固液分離装置に配設されたサクションボックスに周回運
動するローラーチェーンが配設され、このローラーチェ
ーンに、上面が凹凸状の異形形状を有する台座部材の複
数が支持固定されて前記透水性シートの下方に配置さ
れ、この台座部材で透水性シートを裏面側から当接支持
しながら、透水性シート上の無機質シートを脱水すると
同時に、無機質シートを台座部材上面に対応する異形形
状に成形することを特徴とする無機質異形板の製造方
法。 - 【請求項2】 無機質シートの搬送路上で真空固液分離
装置以前に配設される、無機質スラリーを透水性シート
上に均一に載置する振動レベリング装置に、前記台座部
材の上面形状に対応して下面が凹凸状の異形形状を有す
る振動板が設けられ、この振動板が透水性シートの上方
で上下に振動して無機質スラリーに接触することにより
無機質シートを均一密度の異形形状に変形させる請求項
1記載の無機質異形板の製造方法。 - 【請求項3】 透水性シートに無機質スラリーを供給す
るスラリー供給部のスラリー出口の上面が、前記台座部
材の上面形状に対応する凹凸状の異形形状を有し、無機
質スラリーを形付けしながら透水性シート上に供給する
請求項2記載の無機質異形板の製造方法。 - 【請求項4】 スラリー供給部のスラリー出口は、昇降
自在な複数の分割板体により形成され、上面形状が前記
台座部材の上面形状に対応して可変とされている請求項
3記載の無機質異形板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21160098A JPH11268019A (ja) | 1998-01-26 | 1998-07-27 | 無機質異形板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10-12365 | 1998-01-26 | ||
JP1236598 | 1998-01-26 | ||
JP21160098A JPH11268019A (ja) | 1998-01-26 | 1998-07-27 | 無機質異形板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11268019A true JPH11268019A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=26347969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21160098A Pending JPH11268019A (ja) | 1998-01-26 | 1998-07-27 | 無機質異形板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11268019A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100706121B1 (ko) | 2005-09-13 | 2007-04-12 | 노기수 | 콘크리트 방호벽 문양 성형장치 |
-
1998
- 1998-07-27 JP JP21160098A patent/JPH11268019A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100706121B1 (ko) | 2005-09-13 | 2007-04-12 | 노기수 | 콘크리트 방호벽 문양 성형장치 |
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