JPH11266540A - 分散電源用インバータ装置による系統連系遮断方法 - Google Patents
分散電源用インバータ装置による系統連系遮断方法Info
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- JPH11266540A JPH11266540A JP10068574A JP6857498A JPH11266540A JP H11266540 A JPH11266540 A JP H11266540A JP 10068574 A JP10068574 A JP 10068574A JP 6857498 A JP6857498 A JP 6857498A JP H11266540 A JPH11266540 A JP H11266540A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 系統事故時から負荷平準化用分散電源による
自立運転モードに移行するまでの系統電圧低下時間を極
力短くすることで、系統電圧低下から負荷を保護する機
能、信頼性を高める。 【解決手段】 系統正常時に系統電源１と負荷平準化用
分散電源５の間で電力の需給を行い、系統電圧低下時に
瞬時に系統連系をサイリスタスイッチ４で遮断して分散
電源５で負荷給電の自立運転をする分散電源用インバー
タ装置３において、系統電圧低下検出時に系統電圧基本
周波数の４倍以上の周波数の高調波電圧１サイクルのサ
イリスタ消弧信号Ｐｂを得て、このサイリスタ消弧信号
Ｐｂでサイリスタスイッチ４の一対のサイリスタ４' 、
４''の導通する側のサイリスタ電流を逆バイアスして強
制的に零にすることで、サイリスタスイッチ４を強制消
弧して自立運転モードに移行させる。
自立運転モードに移行するまでの系統電圧低下時間を極
力短くすることで、系統電圧低下から負荷を保護する機
能、信頼性を高める。 【解決手段】 系統正常時に系統電源１と負荷平準化用
分散電源５の間で電力の需給を行い、系統電圧低下時に
瞬時に系統連系をサイリスタスイッチ４で遮断して分散
電源５で負荷給電の自立運転をする分散電源用インバー
タ装置３において、系統電圧低下検出時に系統電圧基本
周波数の４倍以上の周波数の高調波電圧１サイクルのサ
イリスタ消弧信号Ｐｂを得て、このサイリスタ消弧信号
Ｐｂでサイリスタスイッチ４の一対のサイリスタ４' 、
４''の導通する側のサイリスタ電流を逆バイアスして強
制的に零にすることで、サイリスタスイッチ４を強制消
弧して自立運転モードに移行させる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池や太陽電
池、電池電力貯蔵等の負荷平準化用分散電源を系統電源
に連系させ、系統事故時に負荷を保護するために瞬時に
系統を切り離して、分散電源の自立運転で負荷に電力を
供給する分散電源用インバータ装置における系統連系遮
断方法に関する。
池、電池電力貯蔵等の負荷平準化用分散電源を系統電源
に連系させ、系統事故時に負荷を保護するために瞬時に
系統を切り離して、分散電源の自立運転で負荷に電力を
供給する分散電源用インバータ装置における系統連系遮
断方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】系統電力が給電される負荷を系統事故等
による瞬時の系統電圧低下から保護するため、系統電圧
低下時に瞬時に系統を切り離して負荷平準化用分散電源
の自立運転で負荷に系統と同様の電力を供給する停電補
償機能を有する分散電源用インバータ装置の概要を、図
４及び図５に基づき説明する。
による瞬時の系統電圧低下から保護するため、系統電圧
低下時に瞬時に系統を切り離して負荷平準化用分散電源
の自立運転で負荷に系統と同様の電力を供給する停電補
償機能を有する分散電源用インバータ装置の概要を、図
４及び図５に基づき説明する。
【０００３】図４の分散電源用インバータ装置３は、燃
料電池等の負荷平準化用分散電源５と、分散電源５の直
流電圧を交流変換するインバータ６と、インバータ６を
制御する制御装置８を備える。インバータ装置３は、系
統電源１が正常なときは系統電源１と分散電源５の間で
電力の授受をする負荷平準化運転モードで動作し、系統
事故の系統電圧低下時に系統電源１と負荷２の間に接続
されたサイリスタスイッチ４を遮断して、分散電源５に
よる自立運転モードに移行する。制御装置８は、例えば
図５に示す回路でもってインバータ６を制御する。
料電池等の負荷平準化用分散電源５と、分散電源５の直
流電圧を交流変換するインバータ６と、インバータ６を
制御する制御装置８を備える。インバータ装置３は、系
統電源１が正常なときは系統電源１と分散電源５の間で
電力の授受をする負荷平準化運転モードで動作し、系統
事故の系統電圧低下時に系統電源１と負荷２の間に接続
されたサイリスタスイッチ４を遮断して、分散電源５に
よる自立運転モードに移行する。制御装置８は、例えば
図５に示す回路でもってインバータ６を制御する。
【０００４】系統正常時においては、系統電圧ＶS の電
圧低下を検出する電圧低下検出回路１１が運転モード切
換スイッチＳ1 、Ｓ3 をオンに、切換スイッチＳ2 をオ
フに保持し、系統電圧ＶS と位相を同期させたＰＬＬ回
路１３からのタイミング信号で点弧パルス作成回路１２
がサイリスタスイッチ点弧パルスＰａを出力して、サイ
リスタスイッチ４が導通状態を保持する。この状態で、
インバータ６の出力電流を目標値にする充放電用電流指
令値ＩREF と変圧器７の連系インピーダンスｊＸの積△
Ｖと系統電圧ＶS を加算器１６で加算した電圧指令値Ｖ
REF がインバータ６に出力されて、系統電源１と分散電
源５の間で充放電による電力の授受が行われる。即ち、
系統正常時は負荷平準化を目的として、夜間の軽負荷時
に系統電源１側から分散電源５側の電池の充電が行わ
れ、昼間の重負荷時に分散電源５側から系統電源１側に
放電が行われるように、充放電用電流指令値ＩREF が系
統電圧ＶS と同位相で制御される。この負荷平準化運転
で分散電源５を所有する電力需要家の契約電力のピーク
値が下げられて、電力需要家が消費する電力の基本料金
が下げられると共に、電気料金の低い深夜電力の利用が
可能となる。
圧低下を検出する電圧低下検出回路１１が運転モード切
換スイッチＳ1 、Ｓ3 をオンに、切換スイッチＳ2 をオ
フに保持し、系統電圧ＶS と位相を同期させたＰＬＬ回
路１３からのタイミング信号で点弧パルス作成回路１２
がサイリスタスイッチ点弧パルスＰａを出力して、サイ
リスタスイッチ４が導通状態を保持する。この状態で、
インバータ６の出力電流を目標値にする充放電用電流指
令値ＩREF と変圧器７の連系インピーダンスｊＸの積△
Ｖと系統電圧ＶS を加算器１６で加算した電圧指令値Ｖ
REF がインバータ６に出力されて、系統電源１と分散電
源５の間で充放電による電力の授受が行われる。即ち、
系統正常時は負荷平準化を目的として、夜間の軽負荷時
に系統電源１側から分散電源５側の電池の充電が行わ
れ、昼間の重負荷時に分散電源５側から系統電源１側に
放電が行われるように、充放電用電流指令値ＩREF が系
統電圧ＶS と同位相で制御される。この負荷平準化運転
で分散電源５を所有する電力需要家の契約電力のピーク
値が下げられて、電力需要家が消費する電力の基本料金
が下げられると共に、電気料金の低い深夜電力の利用が
可能となる。
【０００５】系統事故で系統電圧ＶS が瞬時に低下した
とき、この瞬時の電圧低下を電圧低下検出回路１１が検
出して運転モード切換スイッチＳ1 、Ｓ3 をオフに、切
換スイッチＳ2 をオンに切換え、点弧パルス作成回路１
２からの点弧パルスＰａの出力を停止（ゲートブロッ
ク）し、サイリスタスイッチ４の遮断が後述するように
行われた後、ＰＬＬ回路１３と同期正弦波回路１４、ゲ
イン回路１５によるインバータ６の自立運転モードが実
行されて、負荷２に分散電源５による電力給電が継続さ
れる。
とき、この瞬時の電圧低下を電圧低下検出回路１１が検
出して運転モード切換スイッチＳ1 、Ｓ3 をオフに、切
換スイッチＳ2 をオンに切換え、点弧パルス作成回路１
２からの点弧パルスＰａの出力を停止（ゲートブロッ
ク）し、サイリスタスイッチ４の遮断が後述するように
行われた後、ＰＬＬ回路１３と同期正弦波回路１４、ゲ
イン回路１５によるインバータ６の自立運転モードが実
行されて、負荷２に分散電源５による電力給電が継続さ
れる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】系統連系運転モードに
おいて系統側に事故が発生して系統電圧ＶS が瞬時に低
下した場合に、サイリスタスイッチ４を遮断せずにイン
バータ６を自立運転させると、インバータ６から系統側
の事故点に過電流が流れることがあるため、系統電圧低
下の瞬時にサイリスタスイッチ４を遮断して系統の切り
離しを行ってから、インバータ６を自立運転させる必要
がある。そこで、系統事故時に系統電圧低下を検出する
と、サイリスタスイッチ４の一対のサイリスタ４' 、
４''への点弧パルス出力を停止して、サイリスタ４' 、
４''のサイリスタ電流が自然に零になった時点でサイリ
スタ４' 、４''を消弧させ、サイリスタスイッチ４を遮
断するようにしている。
おいて系統側に事故が発生して系統電圧ＶS が瞬時に低
下した場合に、サイリスタスイッチ４を遮断せずにイン
バータ６を自立運転させると、インバータ６から系統側
の事故点に過電流が流れることがあるため、系統電圧低
下の瞬時にサイリスタスイッチ４を遮断して系統の切り
離しを行ってから、インバータ６を自立運転させる必要
がある。そこで、系統事故時に系統電圧低下を検出する
と、サイリスタスイッチ４の一対のサイリスタ４' 、
４''への点弧パルス出力を停止して、サイリスタ４' 、
４''のサイリスタ電流が自然に零になった時点でサイリ
スタ４' 、４''を消弧させ、サイリスタスイッチ４を遮
断するようにしている。
【０００７】例えば図３に抵抗負荷に対する系統電圧Ｖ
S を示し、仮に系統電圧ＶS が立ち上がるときに系統事
故が発生したとすると、この系統事故点からサイリスタ
電流が零になるゼロクロス点でサイリスタスイッチ４が
遮断されて自立運転モードに移行する。そのため、系統
電圧ＶS の瞬時低下から自立運転モードに移行するまで
の時間ｔが一定せず、この時間ｔの最大値は系統事故が
ゼロクロス点かその極近傍で発生したときの系統基本周
波数の１／２サイクル時間である。従って、負荷２に
は、系統基本周波数の１／２サイクル時間でも系統電圧
低下の影響を受けないものが要求されるが、このような
負荷は少ない。実際、負荷の多くは系統電圧低下に敏感
なコンピュータや電磁機器類等であり、これら負荷は系
統基本周波数の１／２サイクルの系統電圧低下時間で機
能停止等の影響を受けることから、図４の分散電源用イ
ンバータ装置３の他に、負荷自体を系統電圧低下から保
護するための専用のＵＰＳ［無停電電源装置］（図示せ
ず）を必要として、分散電源システム全体の大型化、高
コスト化を招いていた。
S を示し、仮に系統電圧ＶS が立ち上がるときに系統事
故が発生したとすると、この系統事故点からサイリスタ
電流が零になるゼロクロス点でサイリスタスイッチ４が
遮断されて自立運転モードに移行する。そのため、系統
電圧ＶS の瞬時低下から自立運転モードに移行するまで
の時間ｔが一定せず、この時間ｔの最大値は系統事故が
ゼロクロス点かその極近傍で発生したときの系統基本周
波数の１／２サイクル時間である。従って、負荷２に
は、系統基本周波数の１／２サイクル時間でも系統電圧
低下の影響を受けないものが要求されるが、このような
負荷は少ない。実際、負荷の多くは系統電圧低下に敏感
なコンピュータや電磁機器類等であり、これら負荷は系
統基本周波数の１／２サイクルの系統電圧低下時間で機
能停止等の影響を受けることから、図４の分散電源用イ
ンバータ装置３の他に、負荷自体を系統電圧低下から保
護するための専用のＵＰＳ［無停電電源装置］（図示せ
ず）を必要として、分散電源システム全体の大型化、高
コスト化を招いていた。
【０００８】本発明の目的とするところは、系統電圧低
下時に極力短時間でサイリスタスイッチを遮断して、系
統電圧低下に敏感な負荷を専用ＵＰＳを使用することな
く保護することのできる分散電源用インバータ装置によ
る系統連系遮断方法を提供することにある。
下時に極力短時間でサイリスタスイッチを遮断して、系
統電圧低下に敏感な負荷を専用ＵＰＳを使用することな
く保護することのできる分散電源用インバータ装置によ
る系統連系遮断方法を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明は、系統正常時に
負荷給電する系統電源と負荷平準化用分散電源の間で電
力の授受を行い、系統電圧低下時に瞬時に系統連系をサ
イリスタスイッチで遮断して、分散電源による負荷給電
の自立運転を行う分散電源用インバータ装置において、
系統電圧低下時に、系統電圧基本周波数の４倍以上の周
波数の高調波電圧１サイクルのサイリスタ消弧信号でサ
イリスタスイッチのサイリスタ電流を逆バイアスするこ
とで強制的に零にして、サイリスタスイッチを遮断する
ことにより、上記目的を達成するものである。
負荷給電する系統電源と負荷平準化用分散電源の間で電
力の授受を行い、系統電圧低下時に瞬時に系統連系をサ
イリスタスイッチで遮断して、分散電源による負荷給電
の自立運転を行う分散電源用インバータ装置において、
系統電圧低下時に、系統電圧基本周波数の４倍以上の周
波数の高調波電圧１サイクルのサイリスタ消弧信号でサ
イリスタスイッチのサイリスタ電流を逆バイアスするこ
とで強制的に零にして、サイリスタスイッチを遮断する
ことにより、上記目的を達成するものである。
【００１０】ここで、系統電圧低下時にサイリスタスイ
ッチのサイリスタ電流を逆バイアスするサイリスタ消弧
信号は、系統電圧基本周波数の４倍以上の周波数の高調
波であり、振幅がサイリスタスイッチの定格電流のピー
ク値以下の逆バイアス電圧である。このサイリスタ消弧
信号の１サイクル分をサイリスタスイッチの一対のサイ
リスタのゲートに逆バイアスすると、導通状態にあるサ
イリスタのサイリスタ電流が強制的に零にさせられてサ
イリスタが強制消弧され、これによりサイリスタ電流が
自然に零になるのを待つよりも高速で、安定した極短時
間でサイリスタスイッチが遮断される。この系統電圧低
下からサイリスタスイッチ遮断までの時間は、系統電圧
基本周波数の１／４サイクル以下の安定した短時間であ
り、このような短時間の系統電圧低下はほとんどの負荷
に対して影響が無くて、ほとんどの負荷に対して専用Ｕ
ＰＳで保護する必要性が無くなる。
ッチのサイリスタ電流を逆バイアスするサイリスタ消弧
信号は、系統電圧基本周波数の４倍以上の周波数の高調
波であり、振幅がサイリスタスイッチの定格電流のピー
ク値以下の逆バイアス電圧である。このサイリスタ消弧
信号の１サイクル分をサイリスタスイッチの一対のサイ
リスタのゲートに逆バイアスすると、導通状態にあるサ
イリスタのサイリスタ電流が強制的に零にさせられてサ
イリスタが強制消弧され、これによりサイリスタ電流が
自然に零になるのを待つよりも高速で、安定した極短時
間でサイリスタスイッチが遮断される。この系統電圧低
下からサイリスタスイッチ遮断までの時間は、系統電圧
基本周波数の１／４サイクル以下の安定した短時間であ
り、このような短時間の系統電圧低下はほとんどの負荷
に対して影響が無くて、ほとんどの負荷に対して専用Ｕ
ＰＳで保護する必要性が無くなる。
【００１１】
【発明の実施の形態】図４及び図５のインバータ装置３
に適用した本発明実施装置例を、図１及び図２に示し説
明する。尚、図１及び図２の図４及び図５と同一又は相
当部分には同一符号を付して、説明は省略する。
に適用した本発明実施装置例を、図１及び図２に示し説
明する。尚、図１及び図２の図４及び図５と同一又は相
当部分には同一符号を付して、説明は省略する。
【００１２】図１のインバータ装置３は、系統正常時に
おいては図３と同様に負荷平準化運転モードで動作す
る。即ち、系統電圧ＶS の電圧低下を検出する電圧低下
検出回路１１が運転モード切換スイッチＳ1 、Ｓ3 をオ
ンに保持し、ＰＬＬ回路１３からのタイミング信号で点
弧パルス作成回路１２がサイリスタスイッチ点弧パルス
Ｐａを出力してサイリスタスイッチ４が導通状態を保持
し、充放電用電流指令値ＩREF と系統電圧ＶS から得ら
れた電圧指令値ＶREF でインバータ６が制御されて系統
電源１と分散電源５の間で充放電による電力の授受が行
われる。この負荷平準化運転で分散電源５を所有する電
力需要家の契約電力のピーク値が下げられ、電力基本料
金が下げられる。
おいては図３と同様に負荷平準化運転モードで動作す
る。即ち、系統電圧ＶS の電圧低下を検出する電圧低下
検出回路１１が運転モード切換スイッチＳ1 、Ｓ3 をオ
ンに保持し、ＰＬＬ回路１３からのタイミング信号で点
弧パルス作成回路１２がサイリスタスイッチ点弧パルス
Ｐａを出力してサイリスタスイッチ４が導通状態を保持
し、充放電用電流指令値ＩREF と系統電圧ＶS から得ら
れた電圧指令値ＶREF でインバータ６が制御されて系統
電源１と分散電源５の間で充放電による電力の授受が行
われる。この負荷平準化運転で分散電源５を所有する電
力需要家の契約電力のピーク値が下げられ、電力基本料
金が下げられる。
【００１３】また、図１のインバータ装置３は、系統事
故で系統電圧が瞬時に低下した場合、この瞬時電圧低下
を電圧低下検出回路１１が検出してサイリスタスイッチ
４の点弧パルスＰａをブロックすると共に、図２に示す
ように充放電用電流指令値Ｉ REF を本発明特有のサイリ
スタ消弧信号Ｐｂに切換えて、サイリスタ消弧信号Ｐｂ
でサイリスタスイッチ４を強制的に遮断して自立運転モ
ードに移行する。サイリスタ消弧信号Ｐｂは、サイリス
タスイッチ４の一対のサイリスタ４' 、４''のサイリス
タ電流を強制的に零にして消弧させるもので、図３に示
すように系統電圧ＶS の基本周波数の４倍以上の周波数
の正弦波の１サイクル分であり、この１サイクルの正負
の振幅はサイリスタスイッチ４の定格電流のピーク値と
連系インピーダンスｊＸの積程度である。
故で系統電圧が瞬時に低下した場合、この瞬時電圧低下
を電圧低下検出回路１１が検出してサイリスタスイッチ
４の点弧パルスＰａをブロックすると共に、図２に示す
ように充放電用電流指令値Ｉ REF を本発明特有のサイリ
スタ消弧信号Ｐｂに切換えて、サイリスタ消弧信号Ｐｂ
でサイリスタスイッチ４を強制的に遮断して自立運転モ
ードに移行する。サイリスタ消弧信号Ｐｂは、サイリス
タスイッチ４の一対のサイリスタ４' 、４''のサイリス
タ電流を強制的に零にして消弧させるもので、図３に示
すように系統電圧ＶS の基本周波数の４倍以上の周波数
の正弦波の１サイクル分であり、この１サイクルの正負
の振幅はサイリスタスイッチ４の定格電流のピーク値と
連系インピーダンスｊＸの積程度である。
【００１４】系統の瞬時電圧低下時に充放電用電流指令
値ＩREF の運転モード切換スイッチＳ3 をオフし、サイ
リスタ消弧信号Ｐｂの運転モード切換スイッチＳ4 をオ
ンにして充放電用電流指令値ＩREF をサイリスタ消弧信
号Ｐｂに切換え、このサイリスタ消弧信号Ｐｂをインバ
ータ６からサイリスタスイッチ４の一対のサイリスタ
４' 、４''に逆バイアス電圧として重畳させると、一対
のサイリスタ４' 、４''の導通している一方のサイリス
タ電流が１サイクルのサイリスタ消弧信号Ｐｂのプラス
側或いはマイナス側で逆バイアスされて瞬時に強制的に
零にされ、消弧されてサイリスタスイッチ４が強制的に
遮断され、自立運転モードになって負荷２が系統電圧低
下から保護され、停電補償される。
値ＩREF の運転モード切換スイッチＳ3 をオフし、サイ
リスタ消弧信号Ｐｂの運転モード切換スイッチＳ4 をオ
ンにして充放電用電流指令値ＩREF をサイリスタ消弧信
号Ｐｂに切換え、このサイリスタ消弧信号Ｐｂをインバ
ータ６からサイリスタスイッチ４の一対のサイリスタ
４' 、４''に逆バイアス電圧として重畳させると、一対
のサイリスタ４' 、４''の導通している一方のサイリス
タ電流が１サイクルのサイリスタ消弧信号Ｐｂのプラス
側或いはマイナス側で逆バイアスされて瞬時に強制的に
零にされ、消弧されてサイリスタスイッチ４が強制的に
遮断され、自立運転モードになって負荷２が系統電圧低
下から保護され、停電補償される。
【００１５】以上のように１サイクルのサイリスタ消弧
信号Ｐｂを一対のサイリスタ４' 、４''に重畳させるこ
とで、一対のサイリスタ４' 、４''のいずれが導通して
いるか、その極性はどうかを判断すること無く、サイリ
スタ消弧信号Ｐｂの１サイクルの時間内でサイリスタス
イッチ４を遮断することができる。従って、サイリスタ
消弧信号Ｐｂが系統電圧ＶS の基本周波数の４倍の周波
数の正弦波（第４高調波）の１サイクルであるとする
と、系統瞬時電圧低下時からサイリスタスイッチ４が遮
断されるまでの最大時間は、系統基本周波数の１／４サ
イクル時間と従来の半分まで短縮される。また、サイリ
スタ消弧信号Ｐｂが系統電圧ＶS の基本周波数の５倍の
周波数の正弦波（第５高調波）の１サイクルであると、
系統瞬時電圧低下時からサイリスタスイッチ４が遮断さ
れるまでの最大時間は、系統基本周波数の１／５サイク
ル時間となり、より短縮される。
信号Ｐｂを一対のサイリスタ４' 、４''に重畳させるこ
とで、一対のサイリスタ４' 、４''のいずれが導通して
いるか、その極性はどうかを判断すること無く、サイリ
スタ消弧信号Ｐｂの１サイクルの時間内でサイリスタス
イッチ４を遮断することができる。従って、サイリスタ
消弧信号Ｐｂが系統電圧ＶS の基本周波数の４倍の周波
数の正弦波（第４高調波）の１サイクルであるとする
と、系統瞬時電圧低下時からサイリスタスイッチ４が遮
断されるまでの最大時間は、系統基本周波数の１／４サ
イクル時間と従来の半分まで短縮される。また、サイリ
スタ消弧信号Ｐｂが系統電圧ＶS の基本周波数の５倍の
周波数の正弦波（第５高調波）の１サイクルであると、
系統瞬時電圧低下時からサイリスタスイッチ４が遮断さ
れるまでの最大時間は、系統基本周波数の１／５サイク
ル時間となり、より短縮される。
【００１６】負荷２が系統電圧低下に敏感のものでも、
系統基本周波数の１／４サイクル時間程度の電圧低下は
ほとんど問題ないことから、サイリスタ消弧信号Ｐｂは
系統基本周波数の４倍かそれ以上であれば、負荷２のほ
とんどが系統瞬時電圧低下から保護され、停電補償が実
現される。
系統基本周波数の１／４サイクル時間程度の電圧低下は
ほとんど問題ないことから、サイリスタ消弧信号Ｐｂは
系統基本周波数の４倍かそれ以上であれば、負荷２のほ
とんどが系統瞬時電圧低下から保護され、停電補償が実
現される。
【００１７】また、サイリスタ消弧信号Ｐｂの振幅をサ
イリスタスイッチ４の定格電流値以上にすると、サイリ
スタ４' 、４''を破壊する可能性が大きくなるので、こ
の振幅はサイリスタスイッチ４の定格電流のピーク値と
連系インピーダンスｊＸの積程度に設定すれば、サイリ
スタ４' 、４''を破壊すること無く確実に強制消弧させ
ることができる。
イリスタスイッチ４の定格電流値以上にすると、サイリ
スタ４' 、４''を破壊する可能性が大きくなるので、こ
の振幅はサイリスタスイッチ４の定格電流のピーク値と
連系インピーダンスｊＸの積程度に設定すれば、サイリ
スタ４' 、４''を破壊すること無く確実に強制消弧させ
ることができる。
【００１８】また、サイリスタ消弧信号Ｐｂを１サイク
ルでなくプラス或いはマイナスの半サイクルだけにし
て、一対のサイリスタ４' 、４''の導通する一方の極性
を判別して重畳しても消弧することができるが、極性判
別のための演算回路や時間を要するし、確実性に欠ける
ことから、サイリスタ消弧信号Ｐｂは１サイクルが最適
である。
ルでなくプラス或いはマイナスの半サイクルだけにし
て、一対のサイリスタ４' 、４''の導通する一方の極性
を判別して重畳しても消弧することができるが、極性判
別のための演算回路や時間を要するし、確実性に欠ける
ことから、サイリスタ消弧信号Ｐｂは１サイクルが最適
である。
【００１９】
【発明の効果】本発明によれば、系統事故の瞬時系統電
圧低下時に系統電圧基本周波数の４倍以上の周波数の高
調波の１サイクルのサイリスタ消弧信号をサイリスタス
イッチの一対のサイリスタに逆バイアスすることで、導
通状態にあるサイリスタのサイリスタ電流が強制的に零
にさせられてサイリスタスイッチが強制的に遮断される
ので、系統瞬時電圧低下から系統電圧基本周波数の１／
４サイクル以下の安定した短時間内でサイリスタスイッ
チが遮断でき、このようにサイリスタスイッチが遮断さ
れるまでの短時間内の系統電圧低下はほとんどの負荷で
問題が無くて、ほとんどの負荷に対して専用ＵＰＳで保
護する必要性が無くなり、負荷平準化用分散電源を有す
る需要家の設備負担を軽減することができる。
圧低下時に系統電圧基本周波数の４倍以上の周波数の高
調波の１サイクルのサイリスタ消弧信号をサイリスタス
イッチの一対のサイリスタに逆バイアスすることで、導
通状態にあるサイリスタのサイリスタ電流が強制的に零
にさせられてサイリスタスイッチが強制的に遮断される
ので、系統瞬時電圧低下から系統電圧基本周波数の１／
４サイクル以下の安定した短時間内でサイリスタスイッ
チが遮断でき、このようにサイリスタスイッチが遮断さ
れるまでの短時間内の系統電圧低下はほとんどの負荷で
問題が無くて、ほとんどの負荷に対して専用ＵＰＳで保
護する必要性が無くなり、負荷平準化用分散電源を有す
る需要家の設備負担を軽減することができる。
【図１】本発明方法の実施装置例を示す系統と分散電源
用インバータ装置のブロック図
用インバータ装置のブロック図
【図２】図１におけるインバータ制御装置のブロック図
【図３】本発明方法と従来方法によるサイリスタスイッ
チ遮断のタイミングを説明するための波形図
チ遮断のタイミングを説明するための波形図
【図４】分散電源用インバータ装置と系統のブロック図
【図５】図４におけるインバータ制御装置のブロック図
１ 系統電源 ２ 負荷 ３ 分散電源用インバータ装置 ４ サイリスタスイッチ ５ 分散電源 ６ インバータ ＶS 系統電圧 Ｐｂ サイリスタ消弧信号
Claims (1)
- 【請求項１】 系統正常時に負荷給電する系統電源と負
荷平準化用分散電源の間で電力の授受を行い、系統電圧
低下時に瞬時に系統連系をサイリスタスイッチで遮断し
て、分散電源による負荷給電の自立運転を行う分散電源
用インバータ装置において、 系統電圧低下時に、系統電圧基本周波数の４倍以上の周
波数の高調波電圧１サイクルのサイリスタ消弧信号でサ
イリスタスイッチのサイリスタ電流を逆バイアスするこ
とで強制的に零にして、サイリスタスイッチを遮断する
ことを特徴とする分散電源用インバータ装置による系統
連系遮断方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10068574A JPH11266540A (ja) | 1998-03-18 | 1998-03-18 | 分散電源用インバータ装置による系統連系遮断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10068574A JPH11266540A (ja) | 1998-03-18 | 1998-03-18 | 分散電源用インバータ装置による系統連系遮断方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11266540A true JPH11266540A (ja) | 1999-09-28 |
Family
ID=13377691
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10068574A Withdrawn JPH11266540A (ja) | 1998-03-18 | 1998-03-18 | 分散電源用インバータ装置による系統連系遮断方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11266540A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003153450A (ja) * | 2001-11-09 | 2003-05-23 | Mitsubishi Electric Corp | 系統連系装置 |
| JP2008029091A (ja) * | 2006-07-19 | 2008-02-07 | Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp | 系統連系装置 |
| JP2009284762A (ja) * | 2007-04-17 | 2009-12-03 | Nissin Electric Co Ltd | 瞬時電圧低下・停電対策装置 |
| CN103401266A (zh) * | 2013-07-11 | 2013-11-20 | 广东志成冠军集团有限公司 | 一种实现逆变器并网/离网无缝切换的装置及方法 |
| WO2018037591A1 (ja) * | 2016-08-22 | 2018-03-01 | パナソニックＩｐマネジメント株式会社 | 電力変換システム、及び双方向スイッチの消弧方法 |
-
1998
- 1998-03-18 JP JP10068574A patent/JPH11266540A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
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| CN103401266B (zh) * | 2013-07-11 | 2015-07-15 | 广东志成冠军集团有限公司 | 一种实现逆变器并网/离网无缝切换的装置及方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050607 |