JPH11266400A - 固体撮像素子およびその駆動方法、並びにカメラシステム - Google Patents

固体撮像素子およびその駆動方法、並びにカメラシステム

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JPH11266400A
JPH11266400A JP10067965A JP6796598A JPH11266400A JP H11266400 A JPH11266400 A JP H11266400A JP 10067965 A JP10067965 A JP 10067965A JP 6796598 A JP6796598 A JP 6796598A JP H11266400 A JPH11266400 A JP H11266400A
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signal line
vertical
solid
imaging device
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JP10067965A
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Kazuya Yonemoto
和也 米本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 垂直信号線に寄生容量が存在することで、こ
の寄生容量に蓄積された余剰の電荷に起因して、出力さ
れる信号電流の波形にスパイク状ノイズが乗り、これが
縦筋状の固定パターンノイズとなって現れる。 【解決手段】 CMOS型撮像素子などの増幅型撮像素
子10において、各列の垂直信号線14に、負荷制御ト
ランジスタ20と電圧源21からなる負荷素子を接続
し、n列目の垂直信号線14を選択する際に前もって、
n−1列目の水平走査パルスφHn−1によってn列目
の垂直信号線14に接続された負荷制御トランジスタ2
0を導通状態にすることにより、n列目の垂直信号線1
4の電位を強制的に、信号電流が定常状態に収まった状
態のときの垂直信号線14の電位とほぼ同じ電位とし、
垂直信号線14の寄生容量に蓄積された余剰の電荷を予
め排出しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体撮像素子およ
びその駆動方法、並びにカメラシステムに関し、特に各
画素の信号が電流で出力されるCMOS型撮像素子など
の増幅型撮像素子およびその駆動方法、並びにこれらを
用いたカメラシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】各画素の信号が電流で出力されるいわゆ
る電流出力方式のCMOS型撮像素子などの増幅型撮像
素子の従来例を図5に示す。同図から明らかなように、
従来例に係る増幅型撮像素子100は、複数個の単位画
素101、垂直選択線102、垂直リセット線103、
垂直信号線104、垂直走査回路105、水平選択トラ
ンジスタ106、水平走査回路107、水平信号線10
8および出力端子109を有する構成となっている。
【0003】単位画素101は、フォトダイオード11
1、増幅トランジスタ112、垂直選択トランジスタ1
13および画素リセットトランジスタ114からなり、
行列状に2次元配置されている。この単位画素101に
おいて、フォトダイオード111は増幅トランジスタ1
12のゲート電極と画素リセットトランジスタ114の
ソース電極に接続されている。
【0004】増幅トランジスタ112は、ソース電極が
垂直選択トランジスタ113のドレイン電極に、ドレイ
ン電極が電源VDDにそれぞれ接続されている。垂直選
択トランジスタ113は、ゲート電極が垂直選択線10
2に、ソース電極が垂直信号線104にそれぞれ接続さ
れている。画素リセットトランジスタ114は、ゲート
電極が垂直リセット線103に、ドレイン電極が電源V
DDにそれぞれ接続されている。
【0005】各行の垂直選択線102は、垂直走査回路
105の対応する行の垂直走査パルスφV(……,φV
m,……)の出力端に接続されている。この垂直選択線
102を介して垂直走査回路105から垂直走査パルス
φVが順次印加されることにより、各画素101が行単
位で選択される。各行の垂直リセット線103は、垂直
走査回路105の対応する行の垂直リセットパルスφV
R(……,φVRm,……)の出力端に接続されてい
る。
【0006】各列の垂直信号線104の一端と水平信号
線108との間には、各列ごとに水平選択トランジスタ
106が接続されている。水平選択トランジスタ106
は、水平走査回路107から順次出力される水平走査パ
ルスφH(……,φHn,……)に応答して順に導通状
態となって各列の垂直信号線104を順に選択する。こ
れにより、各列の垂直信号線104に出力された信号
が、水平選択トランジスタ106を介して水平信号線1
08へ、さらに出力端子109から外部へ出力される。
【0007】次に、上記構成の従来の増幅型撮像素子1
00の基本動作について説明する。先ず、単位画素10
1の各々において、フォトダイオード111で光電変換
され、信号電荷が蓄積されるに連れて、フォトダイオー
ド111の両端の電圧が変化する。このフォトダイオー
ド111の両端電圧の変化量が増幅トランジスタ112
のゲート電極で読み取られ、その変化量に応じた信号電
流が増幅トランジスタ112に流れる。
【0008】そして、垂直走査回路105から垂直選択
線102を介して垂直走査パルスφVが印加され、垂直
選択トランジスタ113が導通状態となることで、増幅
トランジスタ112の信号電流が垂直選択トランジスタ
113を通して垂直信号線104に出力される。この信
号電流は、水平走査回路107から水平走査パルスφH
が順次出力され、水平選択トランジスタ106が順に導
通状態となることで、水平選択トランジスタ106およ
び水平信号線108を通して出力端子109から外部へ
出力される。
【0009】ある画素行の信号出力が完了したら、垂直
走査回路105から垂直リセット線103を介して垂直
リセットパルスφVRが印加され、画素リセットトラン
ジスタ114が導通状態となることで、フォトダイオー
ド111に蓄積された信号電荷がリセットされ、再び光
電変換に伴う信号電荷の蓄積が開始される。このような
動作が、垂直走査回路105の垂直走査パルスφVおよ
び水平走査回路107の水平走査パルスφHによって各
単位画素111を順に走査することで、画像信号として
信号電流Ioutが出力端子109から出力される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の増幅型
撮像素子において、水平映像期間の最初に垂直走査パル
スφVが立ち上がり、まだ水平走査パルスφHが立ち上
がっていない状態では、垂直選択トランジスタ113が
導通状態で水平選択トランジスタ106が非導通状態に
あるため、増幅トランジスタ112からは垂直信号線1
04がキャパシタ(負荷容量)として見えて、増幅トラ
ンジスタ112の電流が流れなくなるまで垂直信号線1
04の電位が上昇する。
【0011】すなわち、この状態において、増幅トラン
ジスタ112のソース電位をVs、ゲート電位をVg、
閾値電圧をVthとすれば、Vg−Vth≒Vsになる
まで垂直信号線104の電位(≒ソース電位Vs)が上
昇する。その後水平映像期間中に、水平走査回路107
から水平走査パルスφHが出力され、水平選択トランジ
スタ106が導通状態になる。
【0012】このとき、増幅トランジスタ112から信
号電流が一定以上流れるように、出力端子109の電位
がVg−Vthよりも低く(例えば、Vo)設定されて
いるため、水平走査パルスφHが立ち上がる前の状態の
垂直信号線104の電位Vg−Vthと出力端子109
の電位Voの電位差Vg−Vth−Voと、垂直信号線
104の持つ寄生容量Cvの積に相当する電荷が、水平
走査パルスφHが立ち上がった瞬間に出力端子109に
スパイク状の電流となって現れる。
【0013】その結果、図6の波形図に示すように、ス
パイク状ノイズを含む信号電流Ioutが現れ、これが
その後の信号処理におけるサンプルホールド時のSN比
の劣化を引き起こしたり、スパイク状の大きな電流にと
って水平選択トランジスタ106の導通抵抗のバラツキ
が無視できない大きさであると、そのスパイク状の電流
が縦筋状の固定パターンノイズの原因となってしまう。
【0014】このサンプルホールド後のSN比の劣化
は、サンプルホールドパルスの位相がそのパルスが立つ
たびに微妙に異なるジッタと呼ばれる現象を持っている
ときに発生し、また水平選択トランジスタ106の導通
抵抗のバラツキにおいては、垂直信号線104の寄生容
量Cvに蓄積された電荷が放電しきらないうちに、即ち
信号電流Ioutが定常状態にならないうちにサンプル
ホールドしなけれはならない場合に、スパイク状のノイ
ズ電流が水平選択トランジスタ106の導通抵抗で起こ
る電圧降下にその導通抵抗のバラツキが現れ、結果的に
縦筋状の固定パターンノイズが発生する要因となる。
【0015】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、出力信号波形に乗る
スパイク状のノイズを抑圧し、SN比を向上することが
できる固体撮像素子およびその駆動方法、並びにカメラ
システムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明による固体撮像素
子は、行列状に2次元配置された複数の画素と、これら
複数の画素に対して各列ごとに配線され、一列の画素に
共通に接続された信号線と、この信号線に対して各列ご
とに接続された負荷素子とを備えた構成となっている。
【0017】上記構成の固体撮像素子において、各列の
信号線に負荷素子が接続されていることで、これら信号
線から信号電流が出力される前に、各信号線の寄生容量
にチャージされた電荷が負荷素子を通して予め排出され
る。これにより、信号線の寄生容量に蓄積された余剰の
電荷がなくなるため、信号電流が出力された瞬間にでる
スパイク状ノイズの発生が極めて少なくなる。
【0018】また、本発明による駆動方法は、行列状に
2次元配置された複数の画素と、これら複数の画素に対
して各列ごとに配線され、一列の画素に共通に接続され
た信号線と、この信号線に対して各列ごとに接続された
負荷素子とを備えた固体撮像素子において、列方向の走
査の際に少なくとも1列前の走査タイミングで信号線に
負荷素子を選択的に接続するようにする。
【0019】また、本発明によるカメラシステムは、上
記構成の固体撮像素子を撮像デバイスとして用いた構成
となっている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一
実施形態を示す概略構成図である。図1において、本実
施形態に係る増幅型撮像素子10は、単位画素11、垂
直選択線12、垂直リセット線13、垂直信号線14、
垂直走査回路(行走査回路)15、水平選択トランジス
タ16、水平走査回路(列走査回路)17、水平信号線
18、出力端子19、負荷制御トランジスタ20および
電圧源21を有する構成となっている。
【0021】単位画素11の各々は、光電変換素子であ
るフォトダイオード31、増幅トランジスタ32、垂直
選択トランジスタ33および画素リセットトランジスタ
34からなり、行列状に2次元配置されて撮像領域を構
成している。これら単位画素11において、フォトダイ
オード31は増幅トランジスタ32のゲート電極と画素
リセットトランジスタ34のソース電極に接続されてい
る。
【0022】増幅トランジスタ32は、ソース電極が垂
直選択トランジスタ33のドレイン電極に、ドレイン電
極が電源VDDにそれぞれ接続されている。垂直選択ト
ランジスタ33は、ゲート電極が垂直選択線12に、ソ
ース電極が垂直信号線14にそれぞれ接続されている。
画素リセットトランジスタ34は、ゲート電極が垂直リ
セット線13に、ドレイン電極が電源VDDにそれぞれ
接続されている。
【0023】垂直走査回路14は、例えばシフトレジス
タによって構成され、垂直走査のための垂直走査パルス
φV(……,φVm,……)を順次出力する。垂直選択
線12は各行ごとに配線されており、これら各行の垂直
選択線12は、垂直走査回路14の対応する行の垂直走
査パルスφV(……,φVm,……)の出力端に接続さ
れている。
【0024】そして、この垂直選択線12を介して垂直
走査回路14から垂直走査パルスφVが順次印加される
ことにより、各単位画素11が行単位で選択される。垂
直リセット線13も垂直選択線12と同様に各行ごとに
配線されており、これら各行の垂直リセット線13は、
垂直走査回路15の対応する行の垂直リセットパルスφ
VR(……,φVRm,……)の出力端に接続されてい
る。
【0025】垂直信号線13は各列ごとに配線されてお
り、これら各列の垂直信号線14の一端と水平信号線1
8の間には、各列ごとに水平選択トランジスタ16が接
続されている。水平走査回路17は、例えばシフトレジ
スタによって構成され、水平走査のための水平走査パル
スφH(φH1 ,…,φHn ,…,φHN )を順次出力
する。
【0026】この水平走査回路17から出力される水平
走査パルスφHが水平選択トランジスタ16のゲート電
極に印加されることにより、水平選択トランジスタ16
が順次導通状態となって各列の垂直信号線14を選択す
る。これにより、各列の垂直信号線14に出力された信
号が、水平選択トランジスタ16を介して水平信号線1
8へ、さらに出力端子19から外部へ出力される。
【0027】また、垂直信号線14の一端とグランドの
間には、負荷制御トランジスタ20と電圧源21が直列
に接続されて負荷素子を構成している。この負荷制御ト
ランジスタ20のゲート電極(制御電極)には、水平走
査回路17から出力される水平走査パルスφH(……,
φHn,……)が印加される。具体的には、n列の垂直
信号線14に接続されている負荷制御トランジスタ20
には、1画素前に相当するn−1列の水平走査パルスφ
Hn−1が印加される。また、電圧源21の電位は、信
号電流が定常状態に収まったときの垂直信号線14の電
位Voとほぼ同じ電位に設定される。
【0028】ここで、上記構成の増幅型撮像素子10の
基本動作について、図2のタイミングチャートを用いて
説明する。先ず、単位画素11の各々において、フォト
ダイオード31で光電変換され、信号電荷が蓄積される
に連れて、フォトダイオード31の両端電圧が変化す
る。
【0029】そして、ある水平走査期間にm行目の垂直
走査パルスφVmが立ち、その行の垂直選択トランジス
タ33が導通状態になると、そのm行目のフォトダイオ
ード31の両端電圧を、それぞれの増幅トランジスタ3
2がそのゲート電極で受けることにより、増幅トランジ
スタ32に信号電流が流れる。この信号電流は各垂直選
択トランジスタ33を通して各垂直信号線14に流れ込
む。
【0030】続いて、水平映像期間に水平走査回路17
から水平走査パルスφHが順次出力され、水平選択トラ
ンジスタ16が水平走査に同期して順次導通状態になる
ことで、各垂直信号線14に流れ込んだ信号電流は、各
列の水平選択トランジスタ16および水平信号線18を
通して出力端子19から外部へ信号電流Ioutとして
出力される。
【0031】その後、信号が出力されたm行目の画素に
対して垂直走査回路15から垂直リセット線13に対し
て、その直後の水平ブランキング期間中に垂直リセット
パルスφVRが出力され、画素リセットトランジスタ3
4が導通状態になることで、フォトダイオード31が初
期状態にリセットされる。以上説明した動作が、垂直画
素数(垂直選択線12の本数)分だけ繰り返され、1画
面分の信号電流Ioutが出力端子19から出力され
る。
【0032】ところで、垂直走査によって選択された行
の各垂直選択トランジスタ33を通して各垂直信号線1
4に信号電流が流れ込むことにより、水平走査回路17
から水平走査パルスφHがまだ出力されていない状態で
は、従来技術で説明したように、増幅トランジスタ32
からは垂直信号線14がキャパシタ(負荷容量)として
見えて、増幅トランジスタ32の電流が流れなくなるま
で、図3の波形図に示すように、垂直選択線14の電位
Vsig.nが上昇する。
【0033】すなわち、増幅トランジスタ32のソース
電位をVs、ゲート電位をVg、閾値電圧をVthとす
れば、Vg−Vth≒Vsになるまで垂直選択線14の
電位Vsig.n(≒ソース電位Vs)が上昇する。この電
位上昇は、水平走査時に出力端子19から出力される信
号電流Ioutへのスパイク状ノイズの発生原因となる
ことから、本実施形態においては、n列目の画素の信号
電流を出力する前に、n列目の垂直信号線14の電位を
強制的に、垂直信号線14の寄生容量Cvに蓄積された
余剰の電荷が放電しきった状態、即ち信号電流が定常状
態に収まった状態のときの垂直信号線14の電位とほぼ
同じ電位にする。
【0034】具体的には、n列目の画素の信号について
は、n−1列目の画素の信号を出力しているときに、そ
の列の水平走査パルスφHn−1をn列目の負荷制御ト
ランジスタ20のゲート電極にも印加し、この負荷制御
トランジスタ20を導通状態とする。これにより、n列
目の垂直信号線14の電位Vsig.nが電圧源21の電
位、即ち信号電流が定常状態に収まったときの垂直信号
線14の電位Voとほぼ同じ電位に低下する。
【0035】すると、n列目の画素の信号を出力すると
きには、すでにn列目の垂直信号線14の電位Vsig.n
がほぼ定常状態に収まった状態になっているため、垂直
信号線14の寄生容量Cvに蓄積された余剰の電荷がな
く、n列目の水平選択トランジスタ16が水平走査パル
スφHnにより導通状態になり、信号電流が出力された
瞬間にでるスパイク状ノイズの発生が極めて少なくな
る。
【0036】上述したように、電流出力方式の増幅型撮
像素子において、垂直信号線14の各々に負荷素子を接
続したことにより、この負荷素子の作用によって信号が
出力される前に垂直信号線14の寄生容量Cvにチャー
ジされた電荷を予め排出できるため、余剰電荷に起因し
て出力信号波形に乗るスパイク状のノイズを抑圧でき
る。
【0037】特に、n列目の垂直信号線14に接続され
た負荷制御トランジスタ20を、n−1列目の水平走査
パルスφHn−1によって制御するようにしたことによ
り、負荷素子が1列前の走査タイミングで選択的に垂直
信号線14に接続されることになるため、負荷素子を接
続したことに伴う当該負荷素子での電力消費を最小限に
抑えることができる。
【0038】図4は、本発明が適用されるカメラシステ
ムの一例を示す概略構成図である。本例のカメラシステ
ムは、固体撮像素子41と、この固体撮像素子41の撮
像面上に被写体(図示せず)からの像光を結像させるレ
ンズ42と、固体撮像素子41から出力される映像信号
に対してサンプルホールドなどの種々の信号処理を行う
信号処理回路43とを有する構成となっている。
【0039】そして、上記構成のカメラシステムにおい
て、固体撮像素子41として、図1に示した構成の増幅
型撮像素子10、即ち垂直信号線14の先端に負荷制御
トランジスタ20と電圧源21で構成され負荷素子を接
続し、この負荷素子の作用によって信号電流が出力され
た瞬間にでるスパイク状ノイズを抑圧した構成の増幅型
撮像素子10を用いる。
【0040】この増幅型撮像素子10からは、図3の波
形図から明らかなように、スパイク状のノイズがほとん
ど無い波形の信号電流Ioutが出力されることから、
信号処理回路43においてサンプルホールドする際に、
従来技術で説明したようなスパイク状のノイズが乗って
いる信号をサンプルホールドするときのランダムノイズ
の発生や、水平選択トランジスタ16の導通抵抗のバラ
ツキによる縦筋状の固定パターンノイズの発生が抑圧さ
れる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による固体
撮像素子によれば、各列の信号線に負荷素子を接続した
ことにより、これら信号線から信号電流が出力される前
に、信号線の寄生容量にチャージされた電荷が負荷素子
を通して予め排出されるため、余剰の電荷に起因して信
号電流の波形に乗るスパイク状のノイズを大幅に抑圧で
きる。
【0042】本発明による固体撮像素子の駆動方法によ
れば、信号線に対して各列ごとに負荷素子を接続した構
成の固体撮像素子において、列方向の走査の際に少なく
とも1列前の走査タイミングで信号線に負荷素子を選択
的に接続するようにしたことにより、信号線から信号電
流が出力される直前に、信号線の寄生容量にチャージさ
れた電荷が負荷素子を通して予め排出できるため、余剰
の電荷に起因して信号電流の波形に乗るスパイク状のノ
イズを大幅に抑圧できるとともに、負荷素子が必要最小
限の期間だけ動作状態となり、当該負荷素子での消費電
力を最小限に抑えることができるため、低消費電力にて
所期の目的を達成できることになる。
【0043】さらに、本発明によるカメラシステムは、
上記構成の固体撮像素子またはその駆動方法を用いるこ
とにより、固体撮像素子からはスパイク状のノイズがほ
とんど無い波形の出力を得ることができるため、信号処
理系でサンプルホールドする際に、スパイク状ノイズに
起因するランダムノイズの発生を抑圧し、SN比を向上
できるとともに、水平選択トランジスタの導通抵抗のバ
ラツキによる縦筋状の固定パターンノイズの発生を抑圧
できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】本実施形態の動作説明のためのタイミングチャ
ートである。
【図3】本実施形態に係る信号線電位および信号電流の
波形図である。
【図4】本発明が適用されるカメラシステムの一例の概
略構成図である。
【図5】従来例を示す概略構成図である。
【図6】従来例に係る信号線電位および信号電流の波形
図である。
【符号の説明】
10…増幅型撮像素子、11…単位画素、12…垂直選
択線、13…垂直リセット線、14…垂直信号線、15
…垂直走査回路、16…水平選択トランジスタ、17…
水平走査回路、18…水平信号線、20…負荷制御トラ
ンジスタ、21…電圧源、31…フォトダイオード、3
2…増幅トランジスタ、33…垂直選択トランジスタ、
34…画素リセットトランジスタ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 行列状に2次元配置された複数の画素
    と、 前記複数の画素に対して各列ごとに配線され、一列の画
    素に共通に接続された信号線と、 前記信号線に対して各列ごとに接続された負荷素子とを
    備えたことを特徴とする固体撮像素子。
  2. 【請求項2】 前記負荷素子は、列方向の走査の際に少
    なくとも1列前の走査タイミングで前記信号線に選択的
    に接続されることを特徴とする請求項1記載の固体撮像
    素子。
  3. 【請求項3】 前記負荷素子の動作が列走査回路により
    制御されることを特徴とする請求項2記載の固体撮像素
    子。
  4. 【請求項4】 前記負荷素子は、前記列走査回路から出
    力される1列前の走査パルスによって前記信号線に選択
    的に接続されることを特徴とする請求項3記載の固体撮
    像素子。
  5. 【請求項5】 前記負荷素子は、前記信号線と基準電位
    点の間に直列に接続された制御トランジスタおよび電圧
    源からなり、前記制御トランジスタの制御電極に前記1
    列前の走査パルスが与えられることを特徴とする請求項
    4記載の固体撮像素子。
  6. 【請求項6】 前記電圧源の電位は、各画素から出力さ
    れた信号電流が定常状態に収まったときの前記信号線の
    電位とほぼ同じ電位に設定されることを特徴とする請求
    項5記載の固体撮像素子。
  7. 【請求項7】 行列状に2次元配置された複数の画素
    と、前記複数の画素に対して各列ごとに配線され、一列
    の画素に共通に接続された信号線と、前記信号線に対し
    て各列ごとに接続された負荷素子とを備えた固体撮像素
    子において、 列方向の走査の際に少なくとも1列前の走査タイミング
    で前記信号線に前記負荷素子を選択的に接続することを
    特徴とする固体撮像素子の駆動方法。
  8. 【請求項8】 行列状に2次元配置された複数の画素
    と、 前記複数の画素に対して各列ごとに配線され、一列の画
    素に共通に接続された信号線と、 前記信号線に対して各列ごとに接続された負荷素子とを
    備えた固体撮像素子を撮像デバイスとして用いたことを
    特徴とするカメラシステム。
  9. 【請求項9】 前記負荷素子は、列方向の走査の際に少
    なくとも1列前の走査タイミングで前記信号線に選択的
    に接続されることを特徴とする請求項8記載のカメラシ
    ステム。
JP10067965A 1998-03-18 1998-03-18 固体撮像素子およびその駆動方法、並びにカメラシステム Pending JPH11266400A (ja)

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