JPH11264736A - 選択レベル計測モジュール及び計測システム - Google Patents

選択レベル計測モジュール及び計測システム

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JPH11264736A
JPH11264736A JP8514098A JP8514098A JPH11264736A JP H11264736 A JPH11264736 A JP H11264736A JP 8514098 A JP8514098 A JP 8514098A JP 8514098 A JP8514098 A JP 8514098A JP H11264736 A JPH11264736 A JP H11264736A
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JP
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measurement
frequency
module
signal
selection level
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JP8514098A
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English (en)
Inventor
Yutaka Saito
裕 斎藤
Hiroshi Tanae
弘 田苗
Takeya Nagano
健也 長野
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 選択レベル計測モジュールの温度特性を改善
し、豊富な機能を必要最小限の構成で実現する。 【解決手段】 周波数変換部1は入力信号8を中間周波
数に変換し、レベル検出部2は、信号レベルの対数に比
例したレベル検出信号14を出力する。利得制御部5は制
御部4の指示により周波数変換部1の周波数特性を補正
する。利得制御信号12の中間に補正手段6を挿入し、温
度センサー7で検出した装置内温度に従って、適切な温
度補正を施す。小型で安価な回路を追加して温度補正機
能を実現したので、温度変化に対して高い測定精度を有
する選択レベル計測モジュールを簡単な構成で実現する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、選択レベル測定機
能を有する計測モジュール及びそれを用いた計測システ
ムに関し、特に、温度変化に対して高い測定精度を確保
できる選択レベル計測モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平8-212488号公報や特開平10
-19613号公報に開示されたもののように、パーソナルコ
ンピュータ(PC)や専用の計測フレームに内蔵される
計測モジュールが知られており、様々な機能を有する複
数の計測モジュールを組み合わせて構築された計測シス
テムが利用されている。この種の計測モジュールは、特
定の測定機能に限定することで小型かつローコストに設
計されている。また、この種の計測システムは、必要な
機能を有する上記のモジュールを複数組み合わせること
で、最適な計測システム構築が可能であるという特徴を
有している。
【0003】一方、選択レベル測定器は、例えば、特開
昭55-143448号公報に示されるように、広範囲な周波数
帯域にわたり信号成分の特定の帯域幅に含まれる信号レ
ベルを測定するものとして知られている。この種の選択
レベル測定器は、一般に、特定周波数の電界強度測定な
どの用途に利用されており、高感度に設計されている。
また、周波数スペクトラムを測定するものとして、スペ
クトラムアナライザが広く利用されている。スペクトラ
ムアナライザは、広範囲な周波数範囲にわたる周波数ス
ペクトラムを高速かつ高精度に測定できるように設計さ
れており、一般に高価でかつ大型な測定器である。広い
ダイナミックレンジや高い信号純度を有する反面、感度
が低くいという特徴がある。その機能には、例えば、実
開平6-33085号公報に示されるように、バースト波のス
ペクトラムを実時間(リアルタイム)解析することがで
きるものが知られている。また、周波数掃引が同期した
信号発生機能(トラッキングジェネレータ機能)を有す
るものが知られていた。
【0004】上記のような背景から、高周波信号のレベ
ル測定を高速に行なうという用途において、限定された
必要最低限の機能を有し、かつ、最適なシステム構築が
可能であるものとして、選択レベル測定機能を有する計
測モジュールが実用化されている。しかし、一般に、こ
の種の選択レベル計測モジュールは、汎用的なTV及び
BS受信ユニット(チューナパック)を搭載した簡易的
なもので、測定周波数の範囲が1GHz以下程度に限定
されていた。
【0005】また、従来、例えば、実開平5-36374号公
報に示されるように、オシロスコープにおいては多チャ
ネル測定機能が一般的であった。近年、移動体通信分野
における多ブランチ処理技術開発などの分野において、
上記の選択レベル測定における多チャネル同時測定機能
が必要不可欠となっている。しかし、上記に示す広帯域
な周波数の選択レベル測定装置(スペクトラムアナライ
ザを含む)では、多チャネル同時測定機能を有するもの
がなく、複数の測定装置を並列に動作させる必要があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の選択レベ
ル計測モジュール及び計測システムでは、それが内蔵さ
れる装置(PCや計測フレーム)の内部の温度変化が大
きいために、計測精度を高くできないという問題があっ
た。また、選択レベル計測モジュールが内蔵される装置
(PCや計測フレーム)が発生するシステムノイズの影
響を受け、測定精度が劣化するという問題があった。
【0007】さらに、多チャネル同時測定機能を必要最
小限の構成で実現すること、広帯域な測定周波数(例え
ば、数kHzから3GHz)に対応させること、トラッキ
ングジェネレータ機能を必要最小限の構成で実現するこ
と、測定中心周波数を固定した状態(ゼロスパン)にお
ける実時間解析機能を必要最小限の構成で実現するこ
と、自己校正機能を実現することなどのように、種々の
課題があった。
【0008】本発明は、こうした従来の選択レベル計測
モジュール及び計測システムの問題点を解決するもので
あり、温度変化に対して高い測定精度を確保し、豊富な
機能を最適な構成で実現することができる選択レベル計
測モジュール及び計測システム提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、選択レベル計測モジュールを、測定信
号を処理する回路の利得を制御するか、周波数特性補正
回路の利得を制御するか、中間周波数段の可変減衰器の
減衰量を制御するか、レベル検出回路の検出感度を制御
するか、利得制御信号又はレベル検出信号にサーミスタ
と抵抗の分圧回路を挿入するか、利得制御信号又はレベ
ル検出信号に温度により利得が変化する増幅器を挿入す
るか、利得制御信号又はレベル検出信号に温度により基
準電圧が変化する演算増幅器を挿入して、温度検出手段
の検出結果をもとに測定結果を補正するように構成し
た。このように構成したことにより、測定系の温度特性
を相殺して、温度変化に対して高い測定精度を確保でき
る。
【0010】また、温度検出手段の検出結果と温度に対
する補正係数テーブルを設けたり、測定信号を処理する
回路の利得を変化させたり、レベル検出回路の検出感度
を変化させたり、周波数変換部の周波数特性を補正する
利得制御回路の利得を変化させたり、周波数特性の補正
係数テーブルと温度特性の補正係数テーブルから複数の
測定周波数における温度特性の補正係数テーブルを推定
することにより測定結果を補正するように構成した。こ
のように構成したことにより、測定系の温度特性を補正
して、温度変化に対して高い測定精度を確保できる。
【0011】また、装置内部の温度を検出する手段とし
て、計測モジュールに実装した複数のサーミスタを用い
る構成とした。このように構成したことにより、計測モ
ジュールの温度を測定して補正することができる。
【0012】また、温度特性の補正係数テーブルを記憶
する手段として記憶媒体を用いて、周波数変換部又はレ
ベル検出部に個別に対応させた記憶媒体を添付する構成
とした。このように構成したことにより、周波数変換部
又はレベル検出部に応じて補正係数テーブルを交換でき
る。
【0013】また、温度特性の補正係数テーブルを記憶
する手段として、周波数変換部又はレベル検出部の内部
にメモリ装置を実装して、測定結果を補正する手段が前
記メモリ装置から補正係数テーブルを読み出す構成とし
た。このように構成したことにより、周波数変換部又は
レベル検出部を接続するだけで補正係数テーブルを読み
込むことができる。
【0014】また、出荷調整時において、周波数変換部
又はレベル検出部の温度特性を検査した結果をメモリ装
置に記憶させる構成とした。このように構成したことに
より、出荷調整時の検査結果を反映させることができ
る。
【0015】また、複数の周波数変換部と、複数のレベ
ル検出部を備え、複数の入力信号の周波数スペクトラム
測定を同時に行なう構成とした。このように構成したこ
とにより、1台の測定器で複数の信号を測定することが
できる。
【0016】また、複数の周波数変換部の出力を高速に
切り替えてレベル検出部に入力する手段を備え、複数の
入力信号の周波数スペクトラム測定を高速に順次に行な
う構成とした。このように構成したことにより、少ない
回路で複数の信号を測定することができる。
【0017】また、局部発振部から出力される局部発振
信号を複数の周波数変換部へ分配して入力し、複数の入
力信号を同時に同一周波数において測定する構成とし
た。このように構成したことにより、1つの局部発振部
で複数の信号を測定することができる。
【0018】また、局部発振部の機能を持つ計測モジュ
ールを少なくとも一つ備え、周波数変換部及びレベル検
出部の機能を持つ計測モジュールを被測定入力信号の数
に等しい数だけ備え、複数の入力信号の周波数スペクト
ラム測定を同時に行なう構成とした。このように構成し
たことにより、局部発振部を共用して複数の信号を測定
することができる。
【0019】また、周波数変換モジュールの数と同一の
出力数を持つ分配回路を備える構成とした。このように
構成したことにより、簡単な構成で広帯域の信号の測定
ができる。
【0020】また、各周波数変換モジュール内部に局部
発振信号の入力端子と、局部発振信号を増幅するととも
に分配する回路と、分配出力端子を備え、局部発振信号
を縦列接続する構成とした。このように構成したことに
より、1つの局部発振信号を有効に利用することができ
る。
【0021】また、局部発振信号を縦列接続する手段と
して、各周波数変換モジュールの表裏面に実装された高
周波コネクタを嵌合させる構成とした。このように構成
したことにより、局部発振信号を減衰させることなく分
配できる。
【0022】また、各周波数変換モジュール内部の校正
テーブルの記憶手段から校正テーブルを読み出す手段を
備え、測定結果から各周波数変換モジュールの性能偏差
を補正する構成とした。このように構成したことによ
り、周波数変換モジュールごとに校正を行なうことがで
きる。
【0023】また、異なる動作周波数帯域を有する複数
の周波数変換部の内部に局部発振信号を適切な周波数に
逓倍する逓倍回路を備え、広帯域な入力信号の周波数ス
ペクトラム測定を行なう構成とした。このように構成し
たことにより、1つの局部発振信号を複数の周波数変換
部で利用できる。
【0024】また、異なる動作周波数帯域を有する複数
の周波数変換部において、ミキサ回路を共用する構成と
した。このように構成したことにより、ミキサ回路を簡
単化することができる。
【0025】また、複数の通過帯域を持つ一つの中間周
波数フィルタとミキサ回路を共用する構成とした。この
ように構成したことにより、中間周波数フィルタとミキ
サ回路を簡単化できる。
【0026】また、各周波数変換部の内部に局部発振信
号を増幅するとともに分配する回路を備え、局部発振信
号を縦列接続する構成とした。このように構成したこと
により、1つの局部発振信号を有効に利用することがで
きる。
【0027】また、複数の中間周波数信号を選択する切
替手段と第2周波数変換部を備え、第2中間周波数段以
降を広帯域な測定周波数にわたり共用する構成とした。
このように構成したことにより、広帯域な測定が簡単な
構成で実現できる。
【0028】また、広い発振周波数可変幅を持った第2
局部発振部を備える構成とした。このように構成したこ
とにより、被測定装置の広い周波数範囲に対する周波数
特性を測定することができる。
【0029】また、測定中の周波数帯域において使用し
ていない周波数変換部の動作を停止させる構成とした。
このように構成したことにより、使用していない回路か
らのスプリアス妨害を防ぐことができる。
【0030】また、動作周波数帯域を選択する制御信号
に応じて第2周波数変換部の利得を変化させる構成とし
た。このように構成したことにより、バンド別の測定誤
差を低減することができる。
【0031】また、各周波数変換部に校正テーブルの記
憶手段と、前記記憶手段から各周波数変換部に個別に対
応した校正テーブルを読み出す手段を備える構成とし
た。このように構成したことにより、各チャンネルごと
に測定結果を補正することができる。
【0032】また、複数の第2周波数変換部とレベル検
出部を備え、広帯域な測定周波数を数バンド分割し各周
波数バンドを同時に測定する構成とした。このように構
成したことにより、複数の周波数バンドを同時に測定で
きる。
【0033】また、周波数変換モジュールと信号発生モ
ジュールの両方に局部発振モジュールから出力される局
部発振信号を分配する構成とした。このように構成した
ことにより、トラッキングジェネレータ機能を有する計
測システムが実現できる。
【0034】また、信号発生モジュールの第2局部発振
部の発振周波数を変化する手段を備え、信号発生モジュ
ールから出力される周波数と周波数変換モジュールで測
定される周波数を一定の周波数だけオフセットさせる構
成とした。このように構成したことにより、周波数変換
機能を有する装置の周波数特性を測定することができ
る。
【0035】また、信号発生モジュールから出力される
信号を断続的に制御する手段を備えた構成とした。この
ように構成したことにより、被測定物の過渡応答特性を
測定することができる。
【0036】また、信号発生モジュールに外部トリガ信
号端子を備えた構成とした。このように構成したことに
より、外部トリガ信号に応答して被測定物の過渡応答特
性を測定することができる。
【0037】また、局部発振周波数の基準となるクロッ
ク周波数を微小に変化する手段を備えた構成とした。こ
のように構成したことにより、ゼロスパン測定時の測定
中心周波数を所望の周波数に設定できる。
【0038】また、レベル検出部のレベル検出信号の時
定数を変化する手段を備える構成とした。このように構
成したことにより、ゼロスパン測定における実時間解析
ができる。
【0039】また、外部局部発振信号端子を備え、周波
数変換部に入力する局部発振信号を外部から入力する局
部発振信号に切り替える手段を備えた構成とした。この
ように構成したことにより、ゼロスパン測定時の測定中
心周波数を所望の周波数に設定できる。
【0040】また、上記の選択レベル計測モジュール
と、電磁放射測定装置のスキャンニング機能を有する計
測モジュールを備えた構成とした。このように構成した
ことにより、電磁放射測定装置の位置スキャンニングと
レベル測定を同期させることができる。
【0041】また、基準信号発生手段の信号を検出する
構成とした。このように構成したことにより、自己校正
を行なうことができる。
【0042】また、一定の時間間隔で自己校正を行なっ
た結果を校正係数テーブルとして逐次記憶する構成とし
た。このように構成したことにより、最新の校正係数テ
ーブルをもとに測定結果を補正することができる。
【0043】また、入力信号がない状態で選択レベル計
測モジュールが内蔵されている装置から受けるシステム
ノイズのスペクトラムを検出して記憶し、通常の信号測
定時において、測定結果から記憶したシステムノイズの
スペクトラムを減算する補正を行なう構成とした。この
ように構成したことにより、装置の回路から発生する電
磁放射による測定誤差を排除することができる。
【0044】また、入力部の利得制御手段の利得を数段
階に変化して複数回測定を行ない、その測定結果からレ
ベル変動のない信号をシステムノイズとして補正を行な
う構成とした。このように構成したことにより、システ
ムノイズによる測定誤差を排除することができる。
【0045】本発明の請求項1に記載の発明は、被測定
装置からの測定信号を処理する処理回路を有する測定系
により選択レベル測定を行ない測定結果を出力する選択
レベル計測モジュールにおいて、計測用モジュールが内
蔵される装置内部の温度を検出する温度検出手段と、前
記温度検出手段の検出結果に基づいて装置内部の温度変
動に起因する測定結果の変動を相殺するように制御する
補正手段とを備えた選択レベル計測モジュールであり、
温度変化に対して高い測定精度を確保するという作用を
有する。
【0046】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前記補正
手段として、前記処理回路の利得を制御する手段を備え
たものであり、温度変化による回路の利得の変動を補償
して高い測定精度を確保するという作用を有する。
【0047】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1又は2記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前
記測定系に周波数特性補正回路を設け、前記補正手段と
して、前記周波数特性補正回路の利得を制御する手段を
備えたものであり、温度変化による回路の利得の変動を
補償して高い測定精度を確保するという作用を有する。
【0048】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
1乃至3記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前
記測定系に中間周波数段の可変減衰器を設け、前記補正
手段として、前記可変減衰器の減衰量を制御する手段を
備えたものであり、温度変化による可変減衰器の減衰量
の変動を補償して高い測定精度を確保するという作用を
有する。
【0049】本発明の請求項5に記載の発明は、請求項
1乃至4記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前
記測定系にレベル検出回路を設け、前記補正手段とし
て、前記レベル検出回路の検出感度を制御する手段を備
えたものであり、温度変化によるレベル検出回路の検出
感度の変動を補償して高い測定精度を確保するという作
用を有する。
【0050】本発明の請求項6に記載の発明は、請求項
1乃至5記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前
記補正手段として、前記処理回路の利得を制御する利得
制御信号又は前記レベル検出回路のレベル検出信号に、
サーミスタと抵抗の分圧回路を挿入した回路を備えたも
のであり、温度変化による利得制御信号又はレベル検出
信号の変動をサーミスタにより補償して高い測定精度を
確保するという作用を有する。
【0051】本発明の請求項7に記載の発明は、請求項
1乃至5記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前
記補正手段として、温度により利得が変化し、前記利得
制御信号又は前記レベル検出信号を増幅する増幅器を備
えたものであり、温度変化による利得制御信号又はレベ
ル検出信号の変動を増幅器により補償して高い測定精度
を確保するという作用を有する。
【0052】本発明の請求項8に記載の発明は、請求項
1乃至5記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前
記補正手段として、温度により基準電圧が変化し、前記
利得制御信号又は前記レベル検出信号を増幅する演算増
幅器を挿入した回路を備えたものであり、温度変化によ
る利得制御信号又はレベル検出信号の変動を演算増幅器
により補償して高い測定精度を確保するという作用を有
する。
【0053】本発明の請求項9に記載の発明は、被測定
装置からの測定信号を処理する処理回路を有する測定系
により選択レベル測定を行ない測定結果を出力する計測
用モジュールにおいて、内蔵される装置内部の温度を検
出する温度検出手段と、温度に対する補正係数テーブル
を記憶する手段と、前記温度検出手段の検出結果と前記
温度に対する補正係数テーブルとに基づいて、装置内部
の温度変動に起因する測定結果の変動を相殺するように
制御する補正手段とを備えた選択レベル計測モジュール
であり、温度変化による測定結果の変動を補正係数テー
ブルにより補償して高い測定精度を確保するという作用
を有する。
【0054】本発明の請求項10に記載の発明は、請求項
9記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前記補正
手段として、前記処理回路の利得を変化させる手段を備
えたものであり、温度変化による測定結果の変動を処理
回路の利得変化により補償して高い測定精度を確保する
という作用を有する。
【0055】本発明の請求項11に記載の発明は、請求項
9又は10記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前
記測定系にレベル検出回路を設け、前記補正手段とし
て、前記レベル検出回路の検出感度を変化させる手段を
備えたものであり、温度変化による測定結果の変動をレ
ベル検出回路の検出感度変化により補償して高い測定精
度を確保するという作用を有する。
【0056】本発明の請求項12に記載の発明は、請求項
9乃至11記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前
記温度検出手段として、計測モジュールに実装した複数
のサーミスタを用いたものであり、装置内部の温度を精
密に測定して温度変化に対して高い測定精度を確保する
という作用を有する。
【0057】本発明の請求項13に記載の発明は、請求項
9乃至12記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前
記測定系に周波数変換部の周波数特性を補正する利得制
御回路を設け、前記補正手段として、前記利得制御回路
の利得を変化する手段を備えたものであり、温度変化に
よる測定結果の変動を利得制御回路の利得変化により補
償して高い測定精度を確保するという作用を有する。
【0058】本発明の請求項14に記載の発明は、請求項
13記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前記補正
係数テーブルとして、周波数特性の補正係数テーブル
と、唯一の測定周波数における温度特性の補正係数テー
ブルとを備え、前記両者の補正係数テーブルから複数の
測定周波数における温度特性の補正係数テーブルを推定
する手段を設けたものであり、1つの周波数特性の補正
係数テーブルと1つの温度特性の補正係数テーブルに基
づいて、他の周波数と温度における補正係数を推定して
補正することにより、温度変化に対して高い測定精度を
確保するという作用を有する。
【0059】本発明の請求項15に記載の発明は、請求項
9乃至14記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前
記温度特性の補正係数テーブルを記憶する手段として記
憶媒体を用い、前記周波数変換部又は前記レベル検出回
路に個別に対応させた記憶媒体を添付するものであり、
温度変化による周波数変換部又はレベル検出部の変動を
記憶媒体の補正係数テーブルで補正して高い測定精度を
確保するという作用を有する。
【0060】本発明の請求項16に記載の発明は、請求項
9乃至15記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前
記温度特性の補正係数テーブルを記憶する手段としてメ
モリ装置を設け、前記周波数変換部又は前記レベル検出
回路の内部に前記メモリ装置を実装して、前記補正手段
が前記メモリ装置から前記補正係数テーブルを読み出す
ものであり、温度変化による周波数変換部又はレベル検
出部の特性変動をメモリ装置の補正係数テーブルで測定
結果を補正することにより補償して高い測定精度を確保
するという作用を有する。
【0061】本発明の請求項17に記載の発明は、請求項
9乃至16記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前
記周波数変換部又は前記レベル検出回路の温度特性を出
荷調整時に検査した結果を前記メモリ装置に記憶させる
ものであり、温度変化による周波数変換部又はレベル検
出部の変動を出荷調整時の検査結果に基づいて補償して
高い測定精度を確保するという作用を有する。
【0062】本発明の請求項18に記載の発明は、被測定
装置からの測定信号を処理する処理回路を有する測定系
により選択レベル測定を行ない測定結果を出力する計測
用モジュールにおいて、複数の周波数変換部と、複数の
レベル検出部とを備え、複数の入力信号の周波数スペク
トラム測定を同時に行なう選択レベル計測モジュールで
あり、多チャネル同時測定機能を簡単な構成で実現する
という作用を有する。
【0063】本発明の請求項19に記載の発明は、被測定
装置からの測定信号を処理する処理回路を有する測定系
により選択レベル測定を行ない測定結果を出力する計測
用モジュールにおいて、複数の周波数変換部と、前記複
数の周波数変換部の出力を高速に切り替えてレベル検出
部に入力する手段とを備え、複数の入力信号の周波数ス
ペクトラム測定を高速に順次に行なう選択レベル計測モ
ジュールであり、多チャネル時分割測定機能を簡単な構
成で実現するという作用を有する。
【0064】本発明の請求項20に記載の発明は、請求項
18乃至19記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前
記測定系に、局部発振部から出力される局部発振信号を
複数の周波数変換部へ分配する手段を備え、複数の入力
信号を同時に同一周波数において測定するものであり、
多チャネル同時測定機能を簡単な構成で実現するという
作用を有する。
【0065】本発明の請求項21に記載の発明は、被測定
装置からの測定信号を処理する処理回路を有する測定系
により選択レベル測定を行ない測定結果を出力する計測
用モジュールを組み合わせた計測システムにおいて、局
部発振部の機能を持つ計測モジュールを少なくとも一つ
備え、周波数変換部及びレベル検出部の機能を持つ計測
モジュールを被測定入力信号の数に等しい数だけ備え、
複数の入力信号の周波数スペクトラム測定を同時に行な
う計測システムであり、多チャネル同時測定機能を簡単
な構成で実現するという作用を有する。
【0066】本発明の請求項22に記載の発明は、請求項
21記載の計測システムにおいて、前記局部発振部の機能
を持つ計測モジュールから出力される局部発振信号を複
数の周波数変換モジュールへ分配する手段として、周波
数変換モジュールの数と同一の出力数を持つ分配回路を
備えたものであり、多チャネル同時測定機能を簡単な構
成で実現するという作用を有する。
【0067】本発明の請求項23に記載の発明は、請求項
21記載の計測システムにおいて、前記局部発振部の機能
を持つ計測モジュールから出力される局部発振信号を複
数の周波数変換モジュールへ分配する手段として、各周
波数変換モジュール内部に、局部発振信号の入力端子
と、局部発振信号を増幅するとともに分配する回路と、
分配出力端子とを備え、局部発振信号を縦列接続したも
のであり、多チャネル同時測定機能を簡単な構成で実現
するという作用を有する。
【0068】本発明の請求項24に記載の発明は、請求項
23記載の計測システムにおいて、局部発振信号を縦列接
続する手段として、各周波数変換モジュールの表裏面に
実装された互いに嵌合する高周波コネクタを設けたもの
であり、高周波局部発振信号を減衰することなく分配し
て多チャネル同時測定機能を簡単な構成で実現するとい
う作用を有する。
【0069】本発明の請求項25に記載の発明は、請求項
21乃至24記載の計測システムにおいて、各周波数変換モ
ジュール内部に校正テーブルの記憶手段と、前記記憶手
段から各周波数変換モジュールに個別に対応した校正テ
ーブルを読み出す手段とを備え、前記校正テーブルと測
定結果から各周波数変換モジュールの性能偏差を補正す
るものであり、周波数変換モジュールの性能偏差を校正
テーブルにより補正して高精度の多チャネル同時測定機
能を簡単な構成で実現するという作用を有する。
【0070】本発明の請求項26に記載の発明は、選択レ
ベル測定機能を有する計測用モジュールであって、局部
発振部と、異なる動作周波数帯域を有する複数の周波数
変換部と、前記複数の周波数変換部の内部に局部発振信
号を適切な周波数に逓倍する逓倍回路とを備え、広帯域
な入力信号の周波数スペクトラム測定を行なう選択レベ
ル計測モジュールであり、1つの局部発振部と複数の逓
倍回路により広帯域な測定周波数に対応するという作用
を有する。
【0071】本発明の請求項27に記載の発明は、請求項
26記載の選択レベル計測モジュールにおいて、異なる動
作周波数帯域を有する複数の周波数変換部に、各動作周
波数帯域に最適化された入力信号フィルタ及び中間周波
数フィルタを個別に設け、ミキサ回路を共用したもので
あり、簡単な構成で広帯域な測定周波数に対応するとい
う作用を有する。
【0072】本発明の請求項28に記載の発明は、請求項
26記載の選択レベル計測モジュールにおいて、異なる動
作周波数帯域を有する複数の周波数変換部において、複
数の通過帯域を持つ一つの中間周波数フィルタとミキサ
回路を共用したものであり、簡単な構成で広帯域な測定
周波数に対応するという作用を有する。
【0073】本発明の請求項29に記載の発明は、請求項
26乃至28記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前
記局部発振部から出力される局部発振信号を異なる動作
周波数帯域を有する複数の周波数変換部へ分配する手段
として、各周波数変換部の内部に局部発振信号を増幅す
るとともに分配する回路を備え、局部発振信号を縦列接
続するように構成し、必要な周波数帯域に応じた周波数
変換部を追加可能としたものであり、簡単な構成で広帯
域な測定周波数に対応するという作用を有する。
【0074】本発明の請求項30に記載の発明は、請求項
26乃至29記載の選択レベル計測モジュールにおいて、周
波数変換部から出力される複数の中間周波数信号を選択
する切替手段と、異なる中間周波数を変換することがで
きる第2周波数変換部とを備え、第2中間周波数段以降
を広帯域な測定周波数にわたり共用するものであり、広
帯域な測定周波数に対応するという作用を有する。
【0075】本発明の請求項31に記載の発明は、請求項
30記載の選択レベル計測モジュールにおいて、広い発振
周波数可変幅を持った第2局部発振部を備え、前記第2
局部発振部の発振周波数を変化することにより異なる中
間周波数を変換するものであり、広帯域な測定周波数に
対応するという作用を有する。
【0076】本発明の請求項32に記載の発明は、請求項
26乃至31記載の選択レベル計測モジュールにおいて、動
作周波数帯域を選択する制御信号に応じて、測定中の周
波数帯域において使用していない周波数変換部の動作を
停止させる手段を設けたものであり、不使用中の回路か
らのスプリアス妨害を無くすという作用を有する。
【0077】本発明の請求項33に記載の発明は、請求項
26乃至32記載の選択レベル計測モジュールにおいて、前
記第2周波数変換部の利得を制御する手段を備え、動作
周波数帯域を選択する制御信号に応じて前記利得制御手
段の利得を変化させるものであり、広帯域な測定周波数
に対応するという作用を有する。
【0078】本発明の請求項34に記載の発明は、請求項
33記載の選択レベル計測モジュールにおいて、各周波数
変換部に校正テーブルの記憶手段と、前記記憶手段から
各周波数変換部に個別に対応した校正テーブルを読み出
す手段とを備え、前記校正テーブルと測定結果から各周
波数変換部の性能偏差を補正するものであり、周波数変
換部の偏差を校正テーブルで補正して高精度で広帯域な
測定をするという作用を有する。
【0079】本発明の請求項35に記載の発明は、請求項
26記載の選択レベル計測モジュールにおいて、複数の周
波数変換部から出力される複数の中間周波数信号に対応
した複数の第2周波数変換部とレベル検出部とを備え、
広帯域な測定周波数を複数バンドに分割して各周波数バ
ンドを同時に測定するものであり、同時に広帯域な測定
周波数の測定をするという作用を有する。
【0080】本発明の請求項36に記載の発明は、局部発
振部の機能を持つ第1計測モジュールと、周波数変換部
及びレベル検出部の機能を持つ第2計測モジュールと、
信号発生機能を持つ第3計測モジュールと、前記第2計
測モジュールと前記第3計測モジュールの両方に前記第
1計測モジュールから出力される局部発振信号を分配す
る手段とを備え、トラッキングジェネレータ機能を有す
る計測システムであり、トラッキングジェネレータ機能
を必要最小限の構成で実現するという作用を有する。
【0081】本発明の請求項37に記載の発明は、請求項
36記載の計測システムにおいて、前記第3計測モジュー
ルの第2局部発振部の発振周波数を変化する手段を設
け、前記第3計測モジュールから出力される周波数と前
記第2計測モジュールで測定される周波数を一定の周波
数だけオフセットさせるものであり、周波数変換機能を
有する装置を計測するトラッキングジェネレータ機能を
必要最小限の構成で実現するという作用を有する。
【0082】本発明の請求項38に記載の発明は、請求項
36記載の計測システムにおいて、前記第3計測モジュー
ルから出力される信号を断続的に制御する手段を備え、
被測定物の過渡応答特性を測定する機能を有するもので
あり、被測定物の過渡応答特性を測定するトラッキング
ジェネレータ機能を必要最小限の構成で実現するという
作用を有する。
【0083】本発明の請求項39に記載の発明は、請求項
38記載の計測システムにおいて、外部トリガ信号を入力
する端子と、前記外部トリガ信号を前記第3計測モジュ
ールと前記第2計測モジュールに分配する手段とを備
え、前記外部トリガ信号に応答して被測定物の過渡応答
特性を測定する機能を有するものであり、外部トリガ信
号に応答して被測定物の過渡応答特性を測定するトラッ
キングジェネレータ機能を必要最小限の構成で実現する
という作用を有する。
【0084】本発明の請求項40記載の発明は、選択レベ
ル測定機能を有する選択レベル計測モジュールであっ
て、局部発振周波数の基準となるクロック周波数を微小
に変化する手段を備え、ゼロスパン測定時の測定中心周
波数を所望の周波数に設定可能とした選択レベル計測モ
ジュールであり、ゼロスパンにおける実時間解析機能を
必要最小限の構成で実現するという作用を有する。
【0085】本発明の請求項41に記載の発明は、選択レ
ベル測定機能を有する選択レベル計測モジュールであっ
て、レベル検出部のレベル検出信号の時定数を変化する
手段を備え、ゼロスパン測定時における高速な過渡応答
測定を可能とした選択レベル計測モジュールであり、ゼ
ロスパンにおける実時間解析機能を必要最小限の構成で
実現するという作用を有する。
【0086】本発明の請求項42に記載の発明は、選択レ
ベル測定機能を有する選択レベル計測モジュールであっ
て、外部局部発振信号端子と、周波数変換部に入力する
局部発振信号を外部から入力する局部発振信号に切り替
える手段とを備え、ゼロスパン測定時の測定中心周波数
を所望の周波数に設定可能とした選択レベル計測モジュ
ールであり、ゼロスパンにおける実時間解析機能を必要
最小限の構成で実現するという作用を有する。
【0087】本発明の請求項43に記載の発明は、請求項
40乃至42記載の選択レベル計測モジュールと、電磁放射
測定装置のスキャンニング機能を有する計測モジュール
と、前記電磁放射測定装置の位置スキャンニングとレベ
ル測定を同期させる手段とを備え、高速な電磁放射スキ
ャンニング測定を可能とした計測システムであり、高速
スキャンニング可能な電磁放射測定システムを必要最小
限の構成で実現するという作用を有する。
【0088】本発明の請求項44に記載の発明は、選択レ
ベル測定機能を有する選択レベル計測モジュールであっ
て、基準信号発生手段と、入力端子を前記基準信号発生
手段に接続する切替手段と、前記基準信号発生手段の信
号を検出して自己校正を行なう手段とを備えた選択レベ
ル計測モジュールであり、自己校正機能を実現するとい
う作用を有する。
【0089】本発明の請求項45に記載の発明は、校正係
数テーブルの記憶手段と、一定の時間間隔で自己校正を
行なった結果を校正係数テーブルとして逐次記憶する手
段と、前記一定の時間間隔においては最新の校正係数テ
ーブルをもとに測定結果を補正する手段とを備えた選択
レベル計測モジュールであり、自己校正機能を実現する
という作用を有する。
【0090】本発明の請求項46に記載の発明は、選択レ
ベル測定機能を有する選択レベル計測モジュールであっ
て、入力端子を終端抵抗に接続する切替手段と、入力信
号がない状態において、内蔵されている装置から受ける
システムノイズのスペクトラムを検出する手段と、前記
システムノイズのスペクトラムを記憶する手段と、通常
の信号測定時において、測定結果から前記システムノイ
ズのスペクトラムを減算する補正を行なう手段とを備え
た選択レベル計測モジュールであり、自己校正機能を実
現するという作用を有する。
【0091】本発明の請求項47に記載の発明は、選択レ
ベル測定機能を有する選択レベル計測モジュールであっ
て、入力部に設けた利得制御手段と、通常の信号測定時
において、前記入力部の利得制御手段の利得を数段階に
変化して複数回測定を行なう手段と、前記複数回の測定
結果からレベル変動のない信号をシステムノイズとして
補正を行なう手段とを設けた選択レベル計測モジュール
であり、自己校正機能を実現するという作用を有する。
【0092】以下、本発明の実施の形態について、図1
〜図18を参照しながら詳細に説明する。
【0093】(第1の実施の形態)本発明の第1の実施
の形態は、制御部の指示により周波数変換部の周波数特
性を補正する利得制御信号に対して、温度センサーで検
出した装置内温度に従って、適切な温度補正を施すよう
にした選択レベル計測モジュールである。
【0094】図1は、本発明の第1の実施の形態の選択
レベル計測モジュールの構成を示すブロック図である。
選択レベル計測モジュールは、周波数変換部1と、レベ
ル検出部2と、局部発振部3と、制御部4と、利得制御
部5と、補正手段6と、温度センサー7を備えている。
【0095】図1において、周波数変換部1は、高周波
増幅部9とミキサ10で構成され、入力信号8と局部発振
部3から入力される局部発振信号とを混合して中間周波
数に変換する回路である。レベル検出部2は、対数アン
プで構成され、入力された信号レベルの対数に比例した
レベル検出信号14を出力する回路である。局部発振部3
は、PLLシンセサイザと電圧制御発振器(VCO)か
ら構成されて、制御部4からの周波数制御信号11に従っ
て発振周波数を掃引する回路である。利得制御部5は、
可変利得増幅器又は可変減衰器で構成されている回路で
ある。中間周波数段に挿入され、制御部4からの利得制
御信号12によって利得(又は減衰量)を制御される。補
正手段6は、演算増幅器で構成されて、利得制御信号12
の直流電圧値を補正するように動作する。温度センサー
7は、サーミスタなどで構成され、選択レベル計測モジ
ュールが内蔵される装置内部の温度を検出する素子であ
る。制御部4は、CPU及びソフトウエアで構成され
て、周波数を掃引しながらレベルを記録する回路であ
る。パーソナルコンピュータ(PC)に内蔵される選択
レベル計測モジュールの場合は、一般に、制御部はPC
のCPU及びソフトウエアで実現される。また、測定し
た結果は、様々な形態で表示装置に表示され、又は、印
刷出力される。
【0096】上記のように構成された選択レベル計測モ
ジュールにおいて、元来、利得制御部5は、制御部4の
指示により周波数変換部1の周波数特性を補正する機能
を担っている回路である。第1の実施の形態において
は、利得制御信号12の中間に補正手段6を挿入し、温度
センサー7で検出した装置内温度に従って、適切な温度
補正を施すようにした。例えば、装置内温度が常温(25
℃)より50℃まで上昇した場合は、一般的に、周波数変
換部1の利得は、半導体などの温度特性により低下(例
えば、2dB程度低下)する。その結果、測定レベルに
誤差が発生することになる。補正手段6は、その誤差を
補正するように、温度上昇分(25度)に見合った補正を
利得制御信号12に対して施し、利得制御部5の利得を増
加(例えば、2dB増加)させる。ここで、利得制御部
5は、一般には、高周波モノリシック集積回路(シリコ
ン又はGaAsMMIC)で構成され、比較的高価でかつ
大型である。一方、補正手段6及び温度センサー7の回
路は、小型で安価な部品で構成することができる。した
がって、新規に高価で大型な利得制御手段を追加するこ
となく、小型で安価な回路のみの追加によって、温度補
正機能が実現できる。
【0097】このように、第1の実施の形態では、選択
レベル計測モジュールの利得制御信号に対して、温度セ
ンサーで検出した装置内温度に従って適切な温度補正を
施すように構成したので、温度変化に対して高い測定精
度を有する選択レベル計測モジュールを簡単な構成で実
現することができる。
【0098】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
の形態は、温度センサーで検出した装置内温度に従っ
て、レベル検出信号に適切な温度補正を施す選択レベル
計測モジュールである。
【0099】図2は、本発明の第2の実施の形態の選択
レベル計測モジュールの回路図である。図2に示す選択
レベル計測モジュールは、補正手段15を備えている。図
2において、図1と同一の符号を付したものは、第1の
実施の形態におけるものと同一の動作を行なう。補正手
段15は、演算増幅器で構成された回路であり、レベル検
出信号14の直流電圧値を補正するように動作する。
【0100】上記のように構成された選択レベル計測モ
ジュールにおいて、レベル検出信号14の中間に補正手段
15を挿入し、温度センサー7で検出した装置内温度に従
って、適切な温度補正を施すように構成している。例え
ば、装置内温度が常温(25℃)より50℃まで上昇して周
波数変換部1の利得が低下(例えば、2dB程度低下)
した場合には、補正手段15は、温度上昇分(25度)に見
合った補正をレベル検出信号14に対して施し、利得制御
部4へ入力されるレベル情報を高く(例えば、2dB相
当)補正する。第2の実施の形態においても、補正手段
15及び温度センサー7の回路は小型で安価な部品で構成
することができる。
【0101】このように、第2の実施の形態では、選択
レベル計測モジュールを、温度センサーで検出した装置
内温度に従って、レベル検出信号に適切な温度補正を施
すように構成したので、温度変化に対して高い測定精度
を有する選択レベル計測モジュールを簡単な構成で実現
することができる。
【0102】(第3の実施の形態)本発明の第3の実施
の形態は、装置内温度が上昇するとサーミスタの抵抗値
が減少して電圧が上昇することにより、周波数変換部の
利得低下を補償する選択レベル計測モジュールの補正手
段である。
【0103】図3は、本発明の第3の実施の形態の選択
レベル計測モジュールの補正手段の回路図である。図3
に示すように、選択レベル計測モジュールの補正手段
は、サーミスタ16と、抵抗17を備えている。図3に示す
回路は、図1及び図2に示す第1及び第2の実施の形態
の補正手段6又は15の一例を示すものである。サーミス
タ16は、温度に対して抵抗値が変化する素子であり、サ
ーミスタ16と抵抗17は直列に接続されている。入力点18
の電圧をサーミスタ16と抵抗17で分圧して、分圧された
電圧を出力点19から出力する。
【0104】上記のように構成された選択レベル計測モ
ジュールにおいて、装置内温度が上昇するとサーミスタ
16の抵抗値は減少し、抵抗17との分圧比が変化するた
め、入力18から出力19への電圧変換比が変化して、出力
電圧19は上昇する。例えば、装置内温度が上昇して周波
数変換部1の利得が低下した場合には、出力電圧19が上
昇することで、利得制御信号12やレベル検出信号14が上
昇して、上記利得低下を補正するように動作する。
【0105】尚、一般に、利得制御部を構成する利得可
変素子は非線形特性である場合が多い。第3の実施の形
態の場合は、温度変化により補正回路の電圧変換比率が
変化するので、制御対象の信号対利得(又はレベル電
圧)特性が非線形の場合に適している。非線形性の傾き
に合わせて補正方向を合わせるには、サーミスタ16及び
抵抗17を入れ替えることで対応できる。
【0106】このように、第3の実施の形態では、選択
レベル計測モジュールの補正手段を、サーミスタの抵抗
値が減少して周波数変換部の利得低下を補償するように
構成したので、温度変化に対して高い測定精度を有する
選択レベル計測モジュールを簡単な構成で実現すること
ができる。
【0107】(第4の実施の形態)本発明の第4の実施
の形態は、装置内温度が上昇するとサーミスタの抵抗値
が減少し、利得制御信号やレベル検出信号が上昇して利
得低下を補正する、選択レベル計測モジュールの補正手
段である。
【0108】図4は、本発明の第4の実施の形態の選択
レベル計測モジュールの補正手段の回路図である。図4
に示すように、選択レベル計測モジュールの補正手段
は、オペアンプ(演算増幅器)20を備えている。図4に
示す回路は、図1に示す第1の実施の形態の補正手段6
の一例を示すものである。オペアンプ20は、サーミスタ
16及び抵抗17とともに反転増幅回路を構成する。
【0109】上記のように構成された選択レベル計測モ
ジュールの補正手段において、装置内温度が上昇すると
サーミスタ16の抵抗値は減少し、反転増幅器の増幅率の
絶対値が減少する。この結果、出力電圧19が負電圧の場
合は出力電圧19は上昇する。例えば、装置内温度が上昇
して周波数変換部1の利得が低下した場合には、出力電
圧19が上昇することで、利得制御信号12やレベル検出信
号14が上昇して、上記利得低下を補正するように動作す
る。
【0110】尚、一般に、利得制御部を構成する利得可
変素子は非線形特性である場合が多い。また、特にGa
AsMMICの場合は、利得制御電圧が負電圧である場
合が多い。第4の実施の形態の場合は、正電圧の入力に
対して、温度変化により反転増幅回路の増幅率が変化す
るので、制御対象の信号対利得(又はレベル電圧)特性
が負電圧で非線形の場合に適している。非線形性の傾き
に合わせて補正方向を合わせるには、サーミスタ16及び
抵抗17を入れ替えることで対応できる。
【0111】このように、第4の実施の形態では、選択
レベル計測モジュールの補正手段を、装置内温度が上昇
するとサーミスタの抵抗値が減少し、利得制御信号やレ
ベル検出信号が上昇して利得低下を補正するように構成
したので、温度変化に対して高い測定精度を有する選択
レベル計測モジュールを簡単な構成で実現することがで
きる。
【0112】(第5の実施の形態)本発明の第5の実施
の形態は、装置内温度変化でサーミスタの抵抗値が変化
して反転増幅器の基準電圧が変化することにより、周波
数変換部の利得変化を補正する、選択レベル計測モジュ
ールの補正手段である。
【0113】図5は、本発明の第5の実施の形態の選択
レベル計測モジュールの補正手段の回路図である。図5
に示すように、選択レベル計測モジュールの補正手段
は、抵抗21及び22と、基準電圧23を備えている。図5に
示す回路は、図1及び図2に示す第1及び第2の実施の
形態の補正手段6又は15の一例を示すものである。オペ
アンプ20は、サーミスタ16及び抵抗21及び22とともに反
転増幅回路を構成する。基準電圧23は、定電圧回路で構
成されて、温度変動に対して安定な直流電圧を発生す
る。
【0114】上記のように構成された選択レベル計測モ
ジュールにおいて、装置内温度が変化すると、サーミス
タ16の抵抗値は変化し、反転増幅器の基準電圧が変化す
る。この結果、出力電圧19が変化して、周波数変換部1
の利得変化を補正するように動作する。
【0115】尚、第5の実施の形態の場合は、温度変化
により反転増幅回路の基準電圧が変化するので、制御対
象の信号対利得(又はレベル電圧)特性が線形性の場合
に適している。
【0116】このように、第5の実施の形態では、選択
レベル計測モジュールの補正手段を、装置内温度変化で
サーミスタの抵抗値が変化して反転増幅器の基準電圧が
変化することにより周波数変換部の利得変化を補正する
ように構成したので、温度変化に対して高い測定精度を
有する選択レベル計測モジュールを簡単な構成で実現す
ることができる。
【0117】(第6の実施の形態)本発明の第6の実施
の形態は、周波数特性補正テーブル及び温度補正テーブ
ルを参照して、周波数変換部の周波数特性と温度特性を
補正するように、利得制御部の利得を制御する選択レベ
ル計測モジュールである。
【0118】図6は、本発明の第6の実施の形態の選択
レベル計測モジュールのブロック図である。図6に示す
ように、選択レベル計測モジュールは、サーミスタ24と
メモリ部25を備えている。図6において、図1と同一の
符号を付したものは、第1の実施の形態におけるものと
同一の動作を行なう。サーミスタ24は制御部4に接続さ
れて装置内部の温度を検出し、制御部4はその温度情報
を常に監視する。メモリ部25は、PCに内蔵される選択
レベル計測モジュールの場合は、ハードディスクや半導
体メモリで構成される。メモリ部25には、周波数特性補
正テーブル26及び温度補正テーブル27が記憶されてい
る。
【0119】上記のように構成された選択レベル計測モ
ジュールにおいて、周波数特性補正テーブルは、予め検
査された周波数変換部1の利得の周波数特性データ(例
えば、10kHz〜1GHzの複数の周波数における利得の
偏差)である。制御部4は、このテーブルを読みとり、
現在の周波数変換部1の周波数特性を補正するように利
得制御信号12を介して利得制御部5の利得を制御する。
また、温度特性に対して、予め周波数変換部1の利得の
温度特性を検査しておき、温度補正テーブル27として記
憶しておく。制御部4は、サーミスタ24が検出した装置
内部の温度に対応して、周波数変換部1の利得の温度特
性を補正するように利得制御部5の利得を制御する。ま
た、周波数変換部1の温度特性が周波数による変動(周
波数特性)を持つ場合、制御部4は周波数特性補正テー
ブルと温度特性補正テーブルの両方から計算を行ない、
各測定周波数において温度特性の補正を行なうこともで
きる。
【0120】尚、第6の実施の形態の場合は、温度検出
手段に唯一のサーミスタを用いているが、複数のサーミ
スタ又は他の温度検出手段によっても同様の効果が得ら
れる。また、補正手段として、利得制御部5の利得を制
御しているが、レベル検出部のレベル検出信号14を補正
しても同様の効果が得られる。
【0121】このように、第6の実施の形態では、選択
レベル計測モジュールを、周波数特性補正テーブル及び
温度補正テーブルを参照して、周波数変換部の周波数特
性と温度特性を補正するように、利得制御部の利得を制
御する構成としたので、温度変化に対して高い測定精度
を有する選択レベル計測モジュールを簡単な構成で実現
することができる。
【0122】(第7の実施の形態)本発明の第7の実施
の形態は、周波数特性補正テーブル及び温度補正テーブ
ルが記憶されているフロッピーディスクから各補正デー
タを読みとり、周波数特性及び温度特性の補正を行なう
選択レベル計測モジュールである。
【0123】図7は、本発明の第7の実施の形態の選択
レベル計測モジュールのブロック図である。図7におい
て、図6と同一の符号を付すものは同一の動作を行な
う。第7の実施の形態の選択レベル計測モジュールは、
フロッピーディスクドライブ28と、フロッピーディスク
29及び30を備えている。フロッピーディスクドライブ28
は、計測システム31の構成要素として制御部4に接続さ
れて、フロッピーディスクのデータを読み書きを行な
う。フロッピーディスク29及び30は、予め製造工程にお
いて検査された周波数変換部1の周波数特性補正テーブ
ル及び温度補正テーブルが記憶されている。周波数変換
部1とフロッピーディスク29及び30は1対1で対応付け
られて管理される。制御部4は、フロッピーディスク29
及び30から各補正データを読みとり、周波数特性及び温
度特性の補正を行なう。以上のように構成することで、
例えば、周波数変換部1を交換した場合においても、各
補正テーブルの対応が容易に実現できる。
【0124】尚、第7の実施の形態の場合は、フロッピ
ーディスクを記憶媒体として利用しているが、他の記憶
媒体においても同様の効果が得られる。
【0125】このように、第7の実施の形態では、選択
レベル計測モジュールを、周波数特性補正テーブル及び
温度補正テーブルが記憶されているフロッピーディスク
から各補正データを読みとり、周波数特性及び温度特性
の補正を行なう構成としたので、温度変化に対して高い
測定精度を有する選択レベル計測モジュールを簡単な構
成で実現することができる。
【0126】(第8の実施の形態)本発明の第8の実施
の形態は、チューナ部の周波数特性と温度特性の補正テ
ーブルを信号処理部で読み出して補正を行なう選択レベ
ル計測モジュールである。
【0127】図8は、本発明の第8の実施の形態の選択
レベル計測モジュールの回路図である。図8に示すよう
に、チューナ部32と、信号処理部33と、メモリ装置34を
備えている。図8において、図6と同一の符号を付すも
のは同一の動作を行なう。
【0128】本発明の第8の実施の形態の選択レベル計
測モジュールは、チューナ部32と信号処理部33に分割さ
れている。チューナ部32には周波数変換部1及び局部発
振部3及びメモリ装置34から構成される。メモリ装置34
は、一般には、EPROMなどの書き替え可能な半導体
メモリで構成される。製造工程において、チューナ部32
は個別に製造調整されて検査される。ここで、チューナ
部32の周波数特性及び温度特性を検査し、その結果を各
補正テーブル35及び36としてメモリ装置34に記憶してお
く。チューナ部32は、選択レベル計測モジュール構築時
には信号処理部33と組み合わされる。このとき、制御部
4によって、信号37を介して各補正テーブルが読み出さ
れ、図6に示した第6の実施の形態及び図7に示した第
7の実施の形態と同様な補正が行なわれる。
【0129】以上のように構成することで、例えば、チ
ューナ部32を交換した場合においても、自動的に各補正
テーブルの対応が可能になる。
【0130】尚、第8の実施の形態の場合は、サーミス
タ24は信号処理部33に配置しているが、チューナ部32に
配置すれば、更に温度補正の精度が高くなる。
【0131】このように、第8の実施の形態では、選択
レベル計測モジュールを、チューナ部の周波数特性と温
度特性の補正テーブルを信号処理部で読み出して補正を
行なう構成としたので、温度変化に対して高い測定精度
を有する選択レベル計測モジュールを簡単な構成で実現
することができる。
【0132】(第9の実施の形態)本発明の第9の実施
の形態は、1つの局部発振部の出力を、各周波数変換部
に分配して共用する選択レベル計測モジュールである。
【0133】図9は、本発明の第9の実施の形態の選択
レベル計測モジュールの回路図である。図9に示すよう
に、周波数変換部1-1乃至1-nと、レベル検出部2-
1乃至2-nと、局部発振部3と、制御部4を備えてい
る。図9において、図1と同一の符号を付すものは同一
の動作を行なう。
【0134】第9の実施の形態の選択レベル計測モジュ
ールは、n個の入力信号8-1乃至8-nの同一周波数の
信号レベルを同時に測定するように構成されている。周
波数変換部1-1乃至1-nには、唯一の局部発振部3か
らの局部発振信号が分配されて入力される。入力信号8
-1乃至8-nは、それぞれ中間周波数に変換されて、レ
ベル検出部2-1乃至2-nで個別にレベル検出される。
レベル検出結果のレベル検出信号14-1乃至14-nは制御
部4に入力されて、様々な形態で表示装置に表示され、
又は、印刷出力される。第9の実施の形態では、同一周
波数の複数の信号を同時に測定することを目的としてい
るため、唯一の局部発振部3の出力を、各周波数変換部
に分配して共用することで、比較的大型で高価な回路で
構成される局部発振部3を最小限に抑えることができ
る。
【0135】このように、第9の実施の形態では、選択
レベル計測モジュールを、1つの局部発振部の出力を各
周波数変換部に分配して共用する構成としたので、多チ
ャネル同時測定機能を簡単な構成で実現することができ
る。
【0136】(第10の実施の形態)本発明の第10の
実施の形態は、高速に中間周波数信号を切り替えて、唯
一のレベル検出器を共通に利用する選択レベル計測モジ
ュールである。
【0137】図10は、本発明の第10の実施の形態の
選択レベル計測モジュールの回路図である。図10に示
すように、切り替え回路38を備えている。図10におい
て、図9と同一の符号を付すものは同一の動作を行な
う。
【0138】入力信号8-1乃至8-nは、それぞれ中間
周波数に変換されて、切り替え回路38により選択され
て、レベル検出部2でレベル検出される。切り替え回路
38は制御信号39を介して制御部4により制御されて、高
速に各中間周波数信号を切り替える。第10の実施の形
態においても、同一周波数の複数の信号を同時に測定す
ることを目的としているが、計測システムに要求される
計測間隔(時間)に対して十分高速に各中間周波数信号
を切り替えて、唯一のレベル検出器2を共通に利用して
いる。
【0139】このように、第10の実施の形態では、選
択レベル計測モジュールを、高速に中間周波数信号を切
り替えて唯一のレベル検出器を共通に利用する構成とし
たので、多チャネル同時測定機能を簡単な構成で実現す
ることができる。
【0140】(第11の実施の形態)本発明の第11の
実施の形態は、各チューナモジュールの内部に、高周波
増幅回路と2分配器をそれぞれ備えて、局部発振信号を
減衰することなく各チューナモジュールに分配する計測
システムである。
【0141】図11は、本発明の第11の実施の形態の
計測システムのブロック図である。図11において、図
10と同一の符号を付すものは同一の動作を行なう。本
発明の第11の実施の形態の計測システムは、チューナ
モジュール40-1乃至40-nと、メモリ部41-1乃至41-n
と、高周波増幅回路44-1乃至44-nと、2分配器45-1
乃至45-nと、局部発振モジュール46を備えている。
【0142】チューナモジュール40-1乃至40-nには、
周波数変換部及びレベル検出部を備えて、1チャネル分
の選択レベル測定機能を有する。局部発振モジュール46
からの局部発振信号は、各チューナモジュールへ分配さ
れる。したがって、分配器の出力数は、チューナモジュ
ール数に相当する数が必要となる。しかし、チューナモ
ジュールの数は、システム構築の自由度として、用意さ
れる分配器の出力数などにより限定されることは好まし
くない。第11の実施の形態においては、各チューナモ
ジュールの内部に、高周波増幅回路44-1乃至44-nと2
分配器45-1乃至45-nをそれぞれ備えて、局部発振信号
を減衰することなく各チューナモジュールに分配するよ
うに構成されている。したがって、必要な入力信号分だ
けチューナモジュールを用意すれば、局部発振信号の分
配系も自動的に過不足なく用意されることになる。
【0143】また、EPROMで構成されたメモリ部41
-1乃至41-nには、各チューナモジュールの周波数特性
や温度特性の検査結果が補正テーブルとして製造時に記
憶されている。制御部4では、これらの補正テーブルを
読み出し、各チャネルの測定結果に補正を施すように動
作する。
【0144】このように、第11の実施の形態では、計
測システムを、各チューナモジュールの内部に高周波増
幅回路と2分配器をそれぞれ備えて、局部発振信号を減
衰することなく各チューナモジュールに分配する構成と
したので、多チャネル同時測定機能を簡単な構成で実現
することができる。
【0145】(第12の実施の形態)本発明の第12の
実施の形態は、各モジュールに表面実装された高周波コ
ネクタを直接接続することにより局部発振信号の伝送を
行なう計測システムである。
【0146】図12は、本発明の第12の実施の形態の
計測システムの側面図である。本発明の第12の実施の
形態の計測システムは、チューナモジュール47-1乃至4
7-nと、局部発振モジュール48と、バスコネクタ49-1
乃至49-nと、マザーボード50と、高周波コネクタメス5
1-1乃至51-nと、高周波コネクタオス52-1乃至52-n
と、高周波コネクタ53を備えている。
【0147】チューナモジュール47-1乃至47-n及び局
部発振モジュール48は、一般に、プリント基板に両面実
装されたモジュールであり、その機能は、図11におけ
るチューナモジュール40-1乃至40-n及び局部発振モジ
ュール46と同一である。チューナモジュール47-1乃至4
7-n及び局部発振モジュール48の接続部が、マザーボー
ド50上に実装されているバスコネクタ49-1乃至49-nに
接続され、フレームにより機械的に支持されて、マザー
ボード50に垂直に各モジュールが平行に並べられるよう
に配置される。マザーボードは、PCに内蔵される計測
システムの場合は、CPUやメモリが実装されたプリン
ト基板であり、バスコネクタ49-1乃至49-nはISA又
はPCIバス用のコネクタである。制御部(CPUやメ
モリ)から各モジュールへの制御は、上記のISA又は
PCIバスを介して行なわれる。局部発振モジュール48
から各チューナモジュールへ分配される局部発振信号
は、高周波信号(一般に数GHz)であるため、上記の
バス用コネクタを介して伝送することはできない。そこ
で、第12の実施の形態においては、各モジュールに表
面実装された高周波コネクタを直接接続することにより
局部発振信号の伝送を行なうように構成している。すな
わち、局部発振信号は、高周波コネクタ53から出力さ
れ、高周波コネクタ52-n、51-n、....、52-2、5
1-2、52-1の順に伝送される。各チューナモジュール
には、図11に示すような高周波増幅回路と2分配器が
備えられており、局部発振信号を減衰することなく各チ
ューナモジュール分配することができる。上記の方法に
より、高周波ケーブルの煩雑な配線をすることなく、局
部発振信号の分配系を構成することができる。
【0148】このように、第12の実施の形態では、計
測システムを、各モジュールに表面実装された高周波コ
ネクタを直接接続することにより局部発振信号の伝送を
行なう構成としたので、多チャネル同時測定機能を簡単
な構成で実現することができる。
【0149】(第13の実施の形態)本発明の第13の
実施の形態は、広帯域な入力信号を3つの周波数変換部
のいずれかに入力し、中間周波数信号を選択して利得制
御部に入力する選択レベル計測モジュールである。
【0150】図13は、本発明の第13の実施の形態の
選択レベル計測モジュールのブロック図である。図13
において、図1と同一の符号を付すものは同一の動作を
行なう。本発明の第13の実施の形態の選択レベル計測
モジュールは、入力切り替え回路55と、周波数変換部56
-1乃至56-3と、中間周波数切り替え回路57と、バンド
切り替え制御部58と、第2周波数変換部59を備えてい
る。
【0151】図13に示す選択レベル計測モジュール
は、広帯域な動作周波数を確保したものであり、第13
の実施の形態では、説明の便宜上、10kHz乃至3GHz
の周波数範囲を測定するものとして、10kHz乃至1G
HzをLバンド、1GHz乃至2GHzをMバンド、2G
Hz乃至3GHzをHバンドとして以下に説明する。広帯
域(10kHz乃至3GHz)な入力信号60は、入力切り替
え回路55により、各周波数変換部56-1乃至56-3のいず
れかが選択されて伝送される。周波数変換部56-1の動
作周波数はLバンド、周波数変換部56-2の動作周波数
はMバンド、周波数変換部56-3の動作周波数はHバン
ドである。各周波数変換部から出力される中間周波数信
号は、中間周波数切り替え回路57により選択されて、利
得制御部5に入力される。制御部4及びバンド切り替え
制御部58は、測定周波数(バンド)に対応して、周波数
変換部56-1乃至56-3のうち一つを選択する。利得制御
部5の出力は、第2周波数変換部59に入力され再度周波
数変換を受けレベル検出部2においてレベル検出され
る。
【0152】以上のように構成された選択レベル計測モ
ジュールにおいて、局部発振部3はVCOとPLLシン
セサイザで構成され、1.25乃至2.25GHzの周波数を発
振し1GHzの可変幅を有する。一般に、安価で汎用的
なVCOの最大可変周波数幅は、下限発振周波数とほぼ
同等であり、例えば、1.25GHzが下限周波数である場
合、変化幅は約1GHz乃至1.2GHz程度が限界で、最
高周波数は2.25GHz乃至2.45GHz程度となる。
【0153】周波数変換部56-1において、入力LPF6
1-1はLバンドの信号を通過する。局発BPF63-1
は、1.25乃至2.25GHzの通過帯域幅を持ち、高周波増
幅回路44-1及び2分配器45-1で増幅分配された局部発
振信号の基本波のみを通過させてミキサ10-1に導く。
ミキサ10-1では、Lバンド入力信号を第1中間周波数
(1.25GHz)へアップコンバートする。IFBPF62-
1は、1.25GHzを中心周波数とした狭帯域のバンドパ
スフィルタであり、ミキサ10-1の出力の不要な周波数
成分を除去し第1中間周波数として出力する。
【0154】また、周波数変換部56-2において、入力
BPF61-2はMバンドの信号を通過させ、他の周波数
の信号を阻止する。2逓倍回路64-2は、増幅分配され
た局部発振信号の1.75GHz乃至2.25GHzを2逓倍し、
3.5GHz乃至4.5GHzに変換する。局発BPF63-2
は、3.5GHz乃至4.5GHzの通過帯域幅を持つ。ミキサ
10-2では、Mバンド入力信号を第1中間周波数(2.5G
Hz)へアップコンバートする。IFBPF62-2は、2.
5GHzを中心周波数とした狭帯域のバンドパスフィルタ
である。
【0155】また、周波数変換部56-3において、入力
BPF61-3はHバンドの信号を通過させ、他の周波数
の信号を阻止する。2逓倍回路64-3は、局部発振信号
の1.625GHz乃至2.125GHzを2逓倍し、3.25GHz乃
至4.25GHzに変換する。局発BPF63-3は、3.25GH
z乃至4.25GHzの通過帯域幅を持つ。ミキサ10-3で
は、Hバンド入力信号を第1中間周波数(1.5GHz)へ
ダウンコンバートする。IFBPF62-3は、1.5GHz
を中心周波数とした狭帯域のバンドパスフィルタであ
る。
【0156】上記のように構成された各周波数変換部で
は、不要な周波数成分(スプリアス)を含まない第1中
間周波数が得られ、その周波数は、Lバンド時が1.25G
Hzで、Mバンド時が2.5GHzで、Hバンド時が1.5GH
zである。これらの第1中間周波数信号は、中間周波数
切り替え回路57で切り替えられて、第2周波数変換部59
において、更に低い第2中間周波数(例えば、250MH
z)に変換されてレベル検出される。
【0157】以上のように構成された選択レベル計測モ
ジュールにおいて、例えば、Lバンドのみの測定が必要
な場合は、周波数変換部56-2及び56-3を削除するだけ
で対応可能であり、他のバンドにおいても、1乃至3バ
ンドに対応した構成を自由に選択することができる。
【0158】また、バンド切り替え制御部58は、電源制
御信号65-1乃至65-3を介して、現在の測定バンド以外
の周波数変換部の電源を遮断するように制御する。これ
により、使用していない周波数変換部の信号系を漏洩し
たスプリアス成分を抑圧することができる。
【0159】また、各周波数変換部はそれぞれ個別に利
得のばらつきを生じる。これを補正するために、バンド
切り替え制御部58は利得制御部5を制御することで、バ
ンド別の測定誤差を低減することができる。
【0160】このように、第13の実施の形態では、選
択レベル計測モジュールを、広帯域な入力信号を3つの
周波数変換部のいずれかに入力し、中間周波数信号を選
択して利得制御部に入力する構成としたので、広帯域な
測定周波数に対応した選択レベル計測モジュールを簡単
な構成で実現することができる。
【0161】(第14の実施の形態)本発明の第14の
実施の形態は、2つのバンドで、2逓倍回路とミキサと
局発BPFとIFBPFを共用する選択レベル計測モジ
ュールである。
【0162】図14は、本発明の第14の実施の形態の
選択レベル計測モジュールのブロック図である。図14に
おいて、図13と同一の符号を付すものは同一の動作を行
なう。第14の実施の形態の選択レベル計測モジュール
は、高周波切り替え回路66及び67と、局発BPF68と、
2分配器69を備えている。
【0163】一般に、最高周波数が4.5GHzに及ぶ2逓
倍回路やミキサやBPFは非常に大型でかつ高価な部品
である。図13に示す第13の実施の形態においては、
Mバンド及びHバンドにおいて、ほぼ同一の周波数帯の
2逓倍回路やミキサやBPFを重複して備えているた
め、機器の大型化を招くとともに経済的ではない。そこ
で、図14に示す選択レベル計測モジュールでは、図1
3における2逓倍回路64-2及び64-3と、ミキサ10-2
及び10-3と、局発BPF63-2及び63-3と、IFBP
F62-1及び62-3を共用するように構成している。
【0164】高周波増幅部9-2及び9-3の出力(M及
びHバンド信号)は、高周波切り替え回路66により選択
されてミキサ10-2に入力される。ミキサ10-2は動作最
高周波数は4.5GHzでありM及びHの両バンドに対応す
る。局発BPF68は、3.25GHz乃至4.5GHzの通過帯
域幅を持ちM及びHの両バンドに対応している。ミキサ
10-2の出力は高周波切り替え回路67を介して、Mバン
ド時にはIFBPF62-2(2.5GHz)へ、Hバンド時
には2分配器69を介してIFBPF62-1(1.25GHz)
へ入力される。
【0165】このように、第14の実施の形態では、選
択レベル計測モジュールを、2つのバンドで、2逓倍回
路とミキサと局発BPFとIFBPFを共用する構成と
したので、広帯域な測定周波数に対応した選択レベル計
測モジュールを簡単な構成で実現することができる。
【0166】(第15の実施の形態)本発明の第15の
実施の形態は、局部発振部からの信号をダウンコンバー
タにより変換してDUTに出力し、DUTからの入力信
号をチューナモジュールで中間周波数にアップコンバー
トして特定の帯域幅でレベル検出する計測システムであ
る。
【0167】図15は、本発明の第15の実施の形態の
計測システムのブロック図である。図15において、図
1と同一の符号を付すものは同一の動作を行なう。第1
5の実施の形態の計測システムは、チューナモジュール
70と、局部発振モジュール71と、信号発生モジュール72
を備えている。
【0168】第15の実施の形態の計測システムは、ト
ラッキングジェネレータ機能を有するものであり、便宜
上、測定周波数範囲を10kHz乃至1GHzとして、以下
に動作を説明する。
【0169】チューナモジュール70は、10kHz乃至1
GHzの入力信号73を中間周波数(1.25GHz)にアップ
コンバートして特定の帯域幅でレベル検出する。局部発
振モジュール71は、VCO及びPLLシンセサイザで構
成された局部発振部3及び2分配器76から構成されて、
1.25GHz乃至2.25GHzの局部発振信号をチューナモジ
ュール70及び信号発生モジュール72へ供給する。信号発
生モジュール72は、第2局部発振部80(1.25GHz)か
らの信号をダウンコンバータ78により10kHz乃至1G
Hzに変換し、高周波増幅器77で増幅された後、出力74
に信号を発生するように構成される。
【0170】以上にように構成された計測システムにお
いて、出力端子74をDUT(被測定物)82の入力83へ接
続し、DUT82の出力84をチューナモジュール70の入力
73へ接続することで、DUT82の通過周波数特性が得ら
れる。ここで、選択レベル計測機能のみが必要な場合
は、信号発生モジュール72を削除すればよく、必要な機
能に最適化された計測システムの構築が可能となる。
【0171】また、信号発生モジュール72の第2局部発
振部80をVCOで構成し、その周波数を制御信号81によ
り変化できるように構成する。ここで、例えば、第2局
部発振部80の周波数を1.35GHzに設定した場合は、出
力信号74の周波数は、チューナモジュール70の測定周波
数よりも100MHzだけ高くなる。このようにすれば、周
波数変換機能(ミキサ)を持つDUTの周波数特性を測
定することができる。
【0172】また、信号発生モジュール72に外部トリガ
端子75と切断回路79を備え、外部トリガ信号75に連動し
て、第2局部発振部80の出力を制御し、かつ、制御部4
でレベル検出信号14の検出タイミングを制御すること
で、高速な外部トリガに同期された高速な過渡応答測定
が可能となる。
【0173】このように、第15の実施の形態では、計
測システムを、局部発振部からの信号をダウンコンバー
タにより変換してDUTに出力し、DUTからの入力信
号をチューナモジュールで中間周波数にアップコンバー
トして特定の帯域幅でレベル検出する構成としたので、
豊富な機能を有するトラッキングジェネレータ計測シス
テムを簡単な構成で実現することができる。
【0174】(第16の実施の形態)本発明の第16の
実施の形態は、基準発振器をVCXOで構成して微調整
できるようにした選択レベル計測モジュールである。
【0175】図16は、本発明の第16の実施の形態の
選択レベル計測モジュールのブロック図である。図16
において、図1と同一の符号を付すものは同一の動作を
行なう。第16の実施の形態の選択レベル計測モジュー
ルは、VCO85と、ループフィルタ86と、PLL-IC8
7と、基準発振器88を備えている。
【0176】図16に示す選択レベル計測モジュール
は、ゼロスパン測定時に測定中心周波数を所望の周波数
に微調整できるものである。局部発振部3は、VCO85
及びループフィルタ86及びPLL-IC87で構成される
PLLシンセサイザとして動作し、制御信号11により指
定された周波数にロックされる。その周波数の基準クロ
ックは基準発振器88であり、一般にはTCXOが利用さ
れる。ここで、PLLシンセサイザの設定周波数ステッ
プの下限値は比較周波数frで決定される。例えば、fr
=100kHzの場合は、PLLシンセサイザは100kHzス
テップで周波数が設定される。しかし、ゼロスパン測定
のように、周波数を変化させずに、一定の中心周波数に
おけるレベルの時間変化を記録する場合には、中心周波
数を更に微小ステップで変化する必要がある。第16の
実施の形態では、これを実現するために、基準発振器
を、例えばVCXOで構成して微調整できるようにして
いる。したがって、ゼロスパン測定時には、制御部4か
らの制御信号89により、測定中心周波数を連続的に変化
することができる。
【0177】このように、第16の実施形態では、選択
レベル計測モジュールの基準発振器をVCXOで構成し
て微調整できるよう構成したので、ゼロスパンにおける
実時間解析機能を必要最小限の構成で実現することがで
きる。
【0178】(第17の実施の形態)本発明の第17の
実施の形態は、外部信号発生器に切り替えて、所望の測
定周波数に対応する局発信号を入力できる選択レベル計
測モジュールである。
【0179】図17は、本発明の第17の実施の形態の
選択レベル計測モジュールのブロック図である。図17
において、図1と同一の符号を付すものは同一の動作を
行なう。第17の実施の形態の選択レベル計測モジュー
ルは、高周波信号切り替え回路90と、外部局発端子91
と、抵抗92と、コンデンサ93と、SW94を備えている。
【0180】高周波信号切り替え回路90は、局部発振部
3又は外部局発端子91からの信号を選択して周波数変換
部1に入力する。ここで、ゼロスパン時に測定中心周波
数を微小ステップで設定したい場合において、高周波信
号切り替え回路90を外部局発端子91側に切り替えて、外
部信号発生器96から、所望の測定周波数に対応する局発
信号を入力することができる。
【0181】また、抵抗92及びコンデンサ93は、レベル
検出信号14の時定数回路であり、通常の周波数掃引測定
時においては、一定の時定数をもってレベル検出信号の
平滑化を行なう。しかし、ゼロスパン測定時の高速な実
時間解析では、このレベル検出信号には高速な応答特性
が要求される。そこで、SW94を制御部4から制御する
ことで、時定数を低減できるように構成する。
【0182】このように、第17の実施の形態では、選
択レベル計測モジュールを、外部信号発生器に切り替え
て、所望の測定周波数に対応する局発信号を入力できる
構成としたので、ゼロスパンにおける実時間解析機能を
必要最小限の構成で実現することができる。
【0183】(第18の実施の形態)本発明の第18の
実施の形態は、基準信号を周波数変換部及びレベル検出
部により測定して計測系を校正し、終端抵抗を接続して
ノイズレベルを測定して校正する選択レベル計測モジュ
ールである。
【0184】図18は、本発明の第18の実施の形態の
選択レベル計測モジュールのブロック図である。図18
において、図1と同一の符号を付すものは同一の動作を
行なう。第18の実施の形態の選択レベル計測モジュー
ルは、高周波信号切り替え回路97と、基準信号発生部98
と、終端抵抗99と、可変減衰器100と、メモリ部101を備
えている。
【0185】高周波信号切り替え回路97は、制御信号10
4により制御されて、入力端子8又は基準信号発生部98
又は終端抵抗99のいずれかを選択して後段に接続する。
通常測定時には、入力端子8が選ばれ、自己校正時に
は、基準信号発生部98又は終端抵抗99が選ばれる。基準
信号発生部98は温度特性が良く安定した信号を出力する
回路であり、それが選択された場合は、その基準信号を
周波数変換部1及びレベル検出部2により測定し、その
結果と予め記録されている基準信号レベルとの比較か
ら、計測系を校正する。この校正動作は、例えば、電源
投入後数秒間で終了させるように設定される。また、他
の例では、一定間隔(例えば、10分間)で校正動作を行
ない、その校正結果を補正テーブルとしてメモリ部101
に記録し、次の校正動作を行なうまでは、最新の補正テ
ーブルを用いて測定結果を補正するように構成される。
【0186】また、該計測モジュールが内蔵される装置
の回路102(例えばPCのマザーボードで発生する高速
クロックなど)から発生される電磁放射105により、周
波数変換部1及びレベル検出部2に混信が発生し測定誤
差を生じるという問題がある。第18の実施の形態で
は、自己校正機能により、この混信を判別して測定結果
から排除するように動作する。まず、測定開始前(電源
投入時など)に高周波信号切り替え回路97を終端抵抗99
(一般に50Ω)側に切り替えて、(無入力状態で)測定
可能周波数範囲を全て掃引する。そこで検出されたスペ
クトラムは全て、装置の回路102から発生される電磁放
射105であると判断しその結果をメモリ部101に記憶す
る。通常測定時には、高周波信号切り替え回路97を入力
端子8側に切り替えて測定を行ない、先ほどメモリ部10
1に記憶した結果を減算するように補正する。これによ
り、装置の回路102から発生される電磁放射105による測
定誤差は測定結果から排除されることになる。
【0187】また、他の例として、入力段に設けられた
可変減衰器100を制御信号103で制御し、通常測定中に一
定間隔(例えば1秒)で減衰量を変化(例えば10dB)
する。このとき、入力端子8から入力された信号の測定
値は、可変減衰器100の減衰量変化に伴い変化するが、
回路102から発生される電磁放射105は上記減衰量の影響
を受けず一定である。すなわち、一定間隔でレベルが変
化する信号成分のみを測定結果として出力すれば、装置
の回路102から発生される電磁放射105による測定誤差は
測定結果から排除されることになる。
【0188】このように、第18の実施の形態では、選
択レベル計測モジュールを、基準信号を周波数変換部及
びレベル検出部により測定して計測系を校正し、終端抵
抗を接続してノイズレベルを測定して校正する校正とし
たので、自己校正機能を有する選択レベル計測モジュー
ルを必要最小限の構成で実現することができる。
【0189】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
では、選択レベル計測モジュールを、計測用モジュール
が内蔵される装置内部の温度を検出する温度検出手段
と、温度検出手段の検出結果に基づいて装置内部の温度
変動に起因する測定結果の変動を相殺するように制御す
る補正手段とを備えた構成としたので、温度変化に対し
て高い測定精度を確保することができるという効果が得
られる。
【0190】また、計測用モジュールを、複数の周波数
変換部と、複数のレベル検出部とを備え、複数の入力信
号の周波数スペクトラム測定を同時に行なう構成とした
ので、多チャネル同時測定機能を簡単な構成で実現する
ことができるという効果が得られる。
【0191】また、計測用モジュールを、局部発振部
と、異なる動作周波数帯域を有する複数の周波数変換部
と、複数の周波数変換部の内部に局部発振信号を適切な
周波数に逓倍する逓倍回路とを備えた構成としたので、
広帯域な測定周波数に対応することができるという効果
が得れれる。
【0192】また、計測システムを、局部発振部の機能
を持つ第1計測モジュールと、周波数変換部及びレベル
検出部の機能を持つ第2計測モジュールと、信号発生機
能を持つ第3計測モジュールと、前記第2計測モジュー
ルと前記第3計測モジュールの両方に前記第1計測モジ
ュールから出力される局部発振信号を分配する手段とを
備えた構成としたので、豊富な機能を有するトラッキン
グジェネレータ機能を必要最小限の構成で実現すること
ができるという効果が得られる。
【0193】また、選択レベル計測モジュールを、局部
発振周波数の基準となるクロック周波数を微小に変化す
る手段を備えた構成としたので、ゼロスパンにおける実
時間解析機能を必要最小限の構成で実現することができ
るという効果が得られる。
【0194】また、計測システムを、局部発振周波数の
基準となるクロック周波数を微小に変化する手段を備え
た選択レベル計測モジュールと、電磁放射測定装置のス
キャンニング機能を有する計測モジュールと、電磁放射
測定装置の位置スキャンニングとレベル測定を同期させ
る手段とを備えた構成としたので、高速スキャンニング
可能な電磁放射測定システムを必要最小限の構成で実現
することができるという効果が得られる。
【0195】また、選択レベル計測モジュールを、基準
信号発生手段と、入力端子を基準信号発生手段に接続す
る切替手段と、基準信号発生手段の信号を検出して自己
校正を行なう手段とを備えた構成としたので、自己校正
機能を実現することができるという効果が得られる。
【0196】また、選択レベル計測モジュールを、入力
端子を終端抵抗に接続する切替手段と、入力信号がない
状態において、内蔵されている装置から受けるシステム
ノイズのスペクトラムを検出する手段と、システムノイ
ズのスペクトラムを記憶する手段と、通常の信号測定時
において、測定結果から前記システムノイズのスペクト
ラムを減算する補正を行なう手段とを備えた構成とした
ので、内蔵される装置内部のシステムノイズの影響を排
除することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における選択レベル
計測モジュールの構成を示すブロック図、
【図2】本発明の第2の実施の形態における選択レベル
計測モジュールの構成を示すブロック図、
【図3】本発明の第3の実施の形態における選択レベル
計測モジュールの構成を示すブロック図、
【図4】本発明の第4の実施の形態における選択レベル
計測モジュールの構成を示すブロック図、
【図5】本発明の第5の実施の形態における選択レベル
計測モジュールの構成を示すブロック図、
【図6】本発明の第6の実施の形態における選択レベル
計測モジュールの構成を示すブロック図、
【図7】本発明の第7の実施の形態における選択レベル
計測モジュールの構成を示すブロック図、
【図8】本発明の第8の実施の形態における選択レベル
計測モジュールの構成を示すブロック図、
【図9】本発明の第9の実施の形態における選択レベル
計測モジュールの構成を示すブロック図、
【図10】本発明の第10の実施の形態における選択レ
ベル計測モジュールの構成を示すブロック図、
【図11】本発明の第11の実施の形態における計測シ
ステムの構成を示すブロック図、
【図12】本発明の第12の実施の形態における計測シ
ステムの構成を示すブロック図、
【図13】本発明の第13の実施の形態における選択レ
ベル計測モジュールの構成を示すブロック図、
【図14】本発明の第14の実施の形態における選択レ
ベル計測モジュールの構成を示すブロック図、
【図15】本発明の第15の実施の形態における計測シ
ステムの構成を示すブロック図、
【図16】本発明の第16の実施の形態における選択レ
ベル計測モジュールの構成を示すブロック図、
【図17】本発明の第17の実施の形態における選択レ
ベル計測モジュールの構成を示すブロック図、
【図18】本発明の第18の実施の形態における選択レ
ベル計測モジュールの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 周波数変換部 2 レベル検出部 3 局部発振部 4 制御部 5 利得制御部 6 補正手段 7 温度センサー 8 入力信号 9 高周波増幅部 10 ミキサ 11 周波数制御信号 12 利得制御信号 13 レベル検出回路 14 レベル検出信号 15 補正手段 16 サーミスタ 17 抵抗 18 入力 19 出力 20 オペアンプ 21 抵抗 22 抵抗 23 基準電圧 24 サーミスタ 25 メモリ部 26 周波数特性補正テーブル 27 温度補正テーブル 28 フロッピーディスクドライブ 29 フロッピーディスク 30 フロッピーディスク 32 チューナ部 33 信号処理部 34 メモリ装置 35 補正テーブル 36 補正テーブル 37 信号 38 切り替え回路 39 制御信号 40 チューナモジュール 41 メモリ部 42 補正テーブル 43 補正テーブル 44 高周波増幅回路 45 2分配器 46 局部発信モジュール 47 チューナモジュール 48 局部発信モジュール 49 バスコネクタ 50 マザーボード 51 高周波コネクタ 52 高周波コネクタ 53 高周波コネクタ 55 入力切り替え回路 56 周波数変換部 57 中間周波数切り替え回路 58 バンド切り替え制御部 59 第2周波数変換部 60 入力信号 61 入力LPF 62 IFBPF 63 BPF 64 2逓倍回路 65 電源制御信号 66 高周波切り替え回路 67 高周波切り替え回路 68 局発BPF 69 2分配器 70 チューナモジュール 71 局部発信モジュール 72 信号発生モジュール 73 入力信号 74 出力 75 外部トリガ端子 76 2分配器 77 高周波増幅器 78 ダウンコンバータ 79 切断回路 80 第2局部発振部 81 制御信号 82 DUT(被測定物) 83 入力 84 出力 85 VCO 86 ループフィルタ 87 PLL-IC 88 基準発振器 89 制御信号 90 高周波信号切り替え回路 91 外部局発端子 92 抵抗 93 コンデンサ 94 スイッチ 95 スイッチ制御信号 96 外部信号発生器 97 高周波信号切り替え回路 98 基準信号発生部 99 終端抵抗 100 可変減衰器 101 メモリ部 102 装置の回路 103 制御信号 104 制御信号 105 電磁放射

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定装置からの測定信号を処理する処
    理回路を有する測定系により選択レベル測定を行ない測
    定結果を出力する選択レベル計測モジュールにおいて、
    計測用モジュールが内蔵される装置内部の温度を検出す
    る温度検出手段と、前記温度検出手段の検出結果に基づ
    いて装置内部の温度変動に起因する測定結果の変動を相
    殺するように制御する補正手段とを備えたことを特徴と
    する選択レベル計測モジュール。
  2. 【請求項2】 前記補正手段として、前記処理回路の利
    得を制御する手段を備えたことを特徴とする請求項1記
    載の選択レベル計測モジュール。
  3. 【請求項3】 前記測定系に周波数特性補正回路を設
    け、前記補正手段として、前記周波数特性補正回路の利
    得を制御する手段を備えたことを特徴とする請求項1又
    は2記載の選択レベル計測モジュール。
  4. 【請求項4】 前記測定系に中間周波数段の可変減衰器
    を設け、前記補正手段として、前記可変減衰器の減衰量
    を制御する手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至
    3記載の選択レベル計測モジュール。
  5. 【請求項5】 前記測定系にレベル検出回路を設け、前
    記補正手段として、前記レベル検出回路の検出感度を制
    御する手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4記
    載の選択レベル計測モジュール。
  6. 【請求項6】 前記補正手段として、前記処理回路の利
    得を制御する利得制御信号又は前記レベル検出回路のレ
    ベル検出信号に、サーミスタと抵抗の分圧回路を挿入し
    た回路を備えたことを特徴とする請求項1乃至5記載の
    選択レベル計測モジュール。
  7. 【請求項7】 前記補正手段として、温度により利得が
    変化し、前記利得制御信号又は前記レベル検出信号を増
    幅する増幅器を備えたことを特徴とする請求項1乃至5
    記載の選択レベル計測モジュール。
  8. 【請求項8】 前記補正手段として、温度により基準電
    圧が変化し、前記利得制御信号又は前記レベル検出信号
    を増幅する演算増幅器を挿入した回路を備えたことを特
    徴とする請求項1乃至5記載の選択レベル計測モジュー
    ル。
  9. 【請求項9】 被測定装置からの測定信号を処理する処
    理回路を有する測定系により選択レベル測定を行ない測
    定結果を出力する選択レベル計測モジュールにおいて、
    内蔵される装置内部の温度を検出する温度検出手段と、
    温度に対する補正係数テーブルを記憶する手段と、前記
    温度検出手段の検出結果と前記温度に対する補正係数テ
    ーブルとに基づいて、装置内部の温度変動に起因する測
    定結果の変動を相殺するように制御する補正手段とを備
    えたことを特徴とする選択レベル計測モジュール。
  10. 【請求項10】 前記補正手段として、前記処理回路の
    利得を変化させる手段を備えたことを特徴とする請求項
    9記載の選択レベル計測モジュール。
  11. 【請求項11】 前記測定系にレベル検出回路を設け、
    前記補正手段として、前記レベル検出回路の検出感度を
    変化させる手段を備えたことを特徴とする請求項9又は
    10記載の選択レベル計測モジュール。
  12. 【請求項12】 前記温度検出手段として、計測モジュ
    ールに実装した複数のサーミスタを用いたことを特徴と
    する請求項9乃至11記載の選択レベル計測モジュー
    ル。
  13. 【請求項13】 前記測定系に周波数変換部の周波数特
    性を補正する利得制御回路を設け、前記補正手段とし
    て、前記利得制御回路の利得を変化する手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項9乃至12記載の選択レベル計測
    モジュール。
  14. 【請求項14】 前記補正係数テーブルとして、周波数
    特性の補正係数テーブルと、唯一の測定周波数における
    温度特性の補正係数テーブルとを備え、前記両者の補正
    係数テーブルから複数の測定周波数における温度特性の
    補正係数テーブルを推定する手段を設けたことを特徴と
    する請求項13記載の選択レベル計測モジュール。
  15. 【請求項15】 前記温度特性の補正係数テーブルを記
    憶する手段として記憶媒体を用い、前記周波数変換部又
    は前記レベル検出回路に個別に対応させた記憶媒体を添
    付することを特徴とする請求項9乃至14記載の選択レ
    ベル計測モジュール。
  16. 【請求項16】 前記温度特性の補正係数テーブルを記
    憶する手段としてメモリ装置を設け、前記周波数変換部
    又は前記レベル検出回路の内部に前記メモリ装置を実装
    して、前記補正手段が前記メモリ装置から前記補正係数
    テーブルを読み出すことを特徴とする請求項9乃至15
    記載の選択レベル計測モジュール。
  17. 【請求項17】 前記周波数変換部又は前記レベル検出
    回路の温度特性を出荷調整時に検査した結果を前記メモ
    リ装置に記憶させることを特徴とする請求項9乃至17
    記載の選択レベル計測モジュール。
  18. 【請求項18】 被測定装置からの測定信号を処理する
    処理回路を有する測定系により選択レベル測定を行ない
    測定結果を出力する選択レベル計測モジュールにおい
    て、複数の周波数変換部と、複数のレベル検出部とを備
    え、複数の入力信号の周波数スペクトラム測定を同時に
    行なうことを特徴とする選択レベル計測モジュール。
  19. 【請求項19】 被測定装置からの測定信号を処理する
    処理回路を有する測定系により選択レベル測定を行ない
    測定結果を出力する選択レベル計測モジュールにおい
    て、複数の周波数変換部と、前記複数の周波数変換部の
    出力を高速に切り替えてレベル検出部に入力する手段と
    を備え、複数の入力信号の周波数スペクトラム測定を高
    速に順次に行なうことを特徴とする選択レベル計測モジ
    ュール。
  20. 【請求項20】 前記測定系に、局部発振部から出力さ
    れる局部発振信号を複数の周波数変換部へ分配する手段
    を備え、複数の入力信号を同時に同一周波数において測
    定することを特徴とする請求項18乃至19記載の選択
    レベル計測モジュール。
  21. 【請求項21】 被測定装置からの測定信号を処理する
    処理回路を有する測定系により選択レベル測定を行ない
    測定結果を出力する計測用モジュールを組み合わせた計
    測システムにおいて、局部発振部の機能を持つ計測モジ
    ュールを少なくとも一つ備え、周波数変換部及びレベル
    検出部の機能を持つ計測モジュールを被測定入力信号の
    数に等しい数だけ備え、複数の入力信号の周波数スペク
    トラム測定を同時に行なうことを特徴とする計測システ
    ム。
  22. 【請求項22】 前記局部発振部の機能を持つ計測モジ
    ュールから出力される局部発振信号を複数の周波数変換
    モジュールへ分配する手段として、周波数変換モジュー
    ルの数と同一の出力数を持つ分配回路を備えたことを特
    徴とする請求項21記載の計測システム。
  23. 【請求項23】 前記局部発振部の機能を持つ計測モジ
    ュールから出力される局部発振信号を複数の周波数変換
    モジュールへ分配する手段として、各周波数変換モジュ
    ール内部に、局部発振信号の入力端子と、局部発振信号
    を増幅するとともに分配する回路と、分配出力端子とを
    備え、局部発振信号を縦列接続したことを特徴とする請
    求項21記載の計測システム。
  24. 【請求項24】 局部発振信号を縦列接続する手段とし
    て、各周波数変換モジュールの表裏面に実装された互い
    に嵌合する高周波コネクタを設けたことを特徴とする請
    求項23記載の計測システム。
  25. 【請求項25】 各周波数変換モジュール内部に校正テ
    ーブルの記憶手段と、前記記憶手段から各周波数変換モ
    ジュールに個別に対応した校正テーブルを読み出す手段
    とを備え、前記校正テーブルと測定結果から各周波数変
    換モジュールの性能偏差を補正することを特徴とする請
    求項21乃至24記載の計測システム。
  26. 【請求項26】 選択レベル測定機能を有する選択レベ
    ル計測モジュールであって、局部発振部と、異なる動作
    周波数帯域を有する複数の周波数変換部と、前記複数の
    周波数変換部の内部に局部発振信号を適切な周波数に逓
    倍する逓倍回路とを備え、広帯域な入力信号の周波数ス
    ペクトラム測定を行なうことを特徴とする選択レベル計
    測モジュール。
  27. 【請求項27】 異なる動作周波数帯域を有する複数の
    周波数変換部に、各動作周波数帯域に最適化された入力
    信号フィルタ及び中間周波数フィルタを個別に設け、ミ
    キサ回路を共用したことを特徴とする請求項26記載の
    選択レベル計測モジュール。
  28. 【請求項28】 異なる動作周波数帯域を有する複数の
    周波数変換部において、複数の通過帯域を持つ一つの中
    間周波数フィルタとミキサ回路を共用したことを特徴と
    する請求項26記載の選択レベル計測モジュール。
  29. 【請求項29】 前記局部発振部から出力される局部発
    振信号を異なる動作周波数帯域を有する複数の周波数変
    換部へ分配する手段として、各周波数変換部の内部に局
    部発振信号を増幅するとともに分配する回路を備え、局
    部発振信号を縦列接続するように構成し、必要な周波数
    帯域に応じた周波数変換部を追加可能としたことを特徴
    とする請求項26乃至28記載の選択レベル計測モジュ
    ール。
  30. 【請求項30】 複数の周波数変換部から出力される複
    数の中間周波数信号を選択する切替手段と、異なる中間
    周波数を変換することができる第2周波数変換部とを備
    え、第2中間周波数段以降を広帯域な測定周波数にわた
    り共用することを特徴とする請求項26乃至29記載の
    選択レベル計測モジュール。
  31. 【請求項31】 広い発振周波数可変幅を持った第2局
    部発振部を備え、前記第2局部発振部の発振周波数を変
    化することにより異なる中間周波数を変換することを特
    徴とする請求項30記載の選択レベル計測モジュール。
  32. 【請求項32】 動作周波数帯域を選択する制御信号に
    応じて、測定中の周波数帯域において使用していない周
    波数変換部の動作を停止させる手段を設けたことを特徴
    とする請求項26乃至31記載の選択レベル計測モジュ
    ール。
  33. 【請求項33】 前記第2周波数変換部の利得を制御す
    る手段を備え、動作周波数帯域を選択する制御信号に応
    じて前記利得制御手段の利得を変化させることを特徴と
    する請求項26乃至32記載の選択レベル計測モジュー
    ル。
  34. 【請求項34】 各周波数変換部に校正テーブルの記憶
    手段と、前記記憶手段から各周波数変換部に個別に対応
    した校正テーブルを読み出す手段とを備え、前記校正テ
    ーブルと測定結果から各周波数変換部の性能偏差を補正
    することを特徴とする請求項33記載の選択レベル計測
    モジュール。
  35. 【請求項35】 複数の周波数変換部から出力される複
    数の中間周波数信号に対応した複数の第2周波数変換部
    とレベル検出部とを備え、広帯域な測定周波数を複数バ
    ンドに分割して各周波数バンドを同時に測定することを
    特徴とする請求項26記載の選択レベル計測モジュー
    ル。
  36. 【請求項36】 局部発振部の機能を持つ第1計測モジ
    ュールと、周波数変換部及びレベル検出部の機能を持つ
    第2計測モジュールと、信号発生機能を持つ第3計測モ
    ジュールと、前記第2計測モジュールと前記第3計測モ
    ジュールの両方に前記第1計測モジュールから出力され
    る局部発振信号を分配する手段とを備え、トラッキング
    ジェネレータ機能を有することを特徴とする計測システ
    ム。
  37. 【請求項37】 前記第3計測モジュールの第2局部発
    振部の発振周波数を変化する手段を設け、前記第3計測
    モジュールから出力される周波数と前記第2計測モジュ
    ールで測定される周波数を一定の周波数だけオフセット
    させることを特徴とする請求項36記載の計測システ
    ム。
  38. 【請求項38】 前記第3計測モジュールから出力され
    る信号を断続的に制御する手段を備え、被測定物の過渡
    応答特性を測定する機能を有することを特徴とする請求
    項36記載の計測システム。
  39. 【請求項39】 外部トリガ信号を入力する端子と、前
    記外部トリガ信号を前記第3計測モジュールと前記第2
    計測モジュールに分配する手段とを備え、前記外部トリ
    ガ信号に応答して被測定物の過渡応答特性を測定する機
    能を有することを特徴とする請求項38記載の計測シス
    テム。
  40. 【請求項40】 選択レベル測定機能を有する選択レベ
    ル計測モジュールであって、局部発振周波数の基準とな
    るクロック周波数を微小に変化する手段を備え、ゼロス
    パン測定時の測定中心周波数を所望の周波数に設定可能
    としたことを特徴とする選択レベル計測モジュール。
  41. 【請求項41】 選択レベル測定機能を有する選択レベ
    ル計測モジュールであって、レベル検出部のレベル検出
    信号の時定数を変化する手段を備え、ゼロスパン測定時
    における高速な過渡応答測定を可能としたことを特徴と
    する選択レベル計測モジュール。
  42. 【請求項42】 選択レベル測定機能を有する選択レベ
    ル計測モジュールであって、外部局部発振信号端子と、
    周波数変換部に入力する局部発振信号を外部から入力す
    る局部発振信号に切り替える手段とを備え、ゼロスパン
    測定時の測定中心周波数を所望の周波数に設定可能とし
    たことを特徴とする選択レベル計測モジュール。
  43. 【請求項43】 請求項40乃至42記載の選択レベル
    計測モジュールと、電磁放射測定装置のスキャンニング
    機能を有する計測モジュールと、前記電磁放射測定装置
    の位置スキャンニングとレベル測定を同期させる手段と
    を備え、高速な電磁放射スキャンニング測定を可能とし
    たことを特徴とする計測システム。
  44. 【請求項44】 選択レベル測定機能を有する選択レベ
    ル計測モジュールであって、基準信号発生手段と、入力
    端子を前記基準信号発生手段に接続する切替手段と、前
    記基準信号発生手段の信号を検出して自己校正を行なう
    手段とを備えたことを特徴とする選択レベル計測モジュ
    ール。
  45. 【請求項45】 校正係数テーブルの記憶手段と、一定
    の時間間隔で自己校正を行なった結果を校正係数テーブ
    ルとして逐次記憶する手段と、前記一定の時間間隔にお
    いては最新の校正係数テーブルをもとに測定結果を補正
    する手段とを備えたことを特徴とする選択レベル計測モ
    ジュール。
  46. 【請求項46】 選択レベル測定機能を有する選択レベ
    ル計測モジュールであって、入力端子を終端抵抗に接続
    する切替手段と、入力信号がない状態において、内蔵さ
    れている装置から受けるシステムノイズのスペクトラム
    を検出する手段と、前記システムノイズのスペクトラム
    を記憶する手段と、通常の信号測定時において、測定結
    果から前記システムノイズのスペクトラムを減算する補
    正を行なう手段とを備えたことを特徴とする選択レベル
    計測モジュール。
  47. 【請求項47】 選択レベル測定機能を有する選択レベ
    ル計測モジュールであって、入力部に設けた利得制御手
    段と、通常の信号測定時において、前記入力部の利得制
    御手段の利得を数段階に変化して複数回測定を行なう手
    段と、前記複数回の測定結果からレベル変動のない信号
    をシステムノイズとして補正を行なう手段とを設けたこ
    とを特徴とする選択レベル計測モジュール。
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