JPH11264678A - 多管式熱交換器 - Google Patents

多管式熱交換器

Info

Publication number
JPH11264678A
JPH11264678A JP10091037A JP9103798A JPH11264678A JP H11264678 A JPH11264678 A JP H11264678A JP 10091037 A JP10091037 A JP 10091037A JP 9103798 A JP9103798 A JP 9103798A JP H11264678 A JPH11264678 A JP H11264678A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
tubes
heat exchanger
filled
tube
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10091037A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3336251B2 (ja
Inventor
Kiyotaka Okamoto
清孝 岡本
Kotaro Ito
光太郎 伊藤
Yoshihiko Honda
芳彦 本多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Snow Brand Milk Products Co Ltd filed Critical Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority to JP09103798A priority Critical patent/JP3336251B2/ja
Publication of JPH11264678A publication Critical patent/JPH11264678A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3336251B2 publication Critical patent/JP3336251B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低い供給圧力で層流状態で送液でき,しか
も,熱交換率が高い多管式熱交換器を提供する。 【解決手段】 第1の流体が充填される筒形状の胴体1
0内に,第2の流体が充填される複数の管12a〜12
hを互いに平行に配置してなる多管式熱交換器1におい
て,胴体10の側方に第2の流体の入口30と出口31
を対向して配置すると共に,複数の管12a〜12hを
移動自在とし,かつ,その移動に伴って各管12a〜1
2hの両端が第2の流体の入口30と出口31に順次一
致していくように構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,二つの流体同士の
間で熱交換を行わせるための多管式熱交換器に関する。
【0002】
【従来の技術】温度が異なる二つの流体を熱的に接触さ
せることにより,熱エネルギーを移動させて,流体を冷
却や加熱するために,熱交換器が用いられている。熱交
換器には種々の形式のものがあるが,その中でも筒形状
の胴体内に複数の管を互いに平行に配置した構成の多管
式熱交換器は,構造が簡単で堅固であり,用途が多いこ
とから,広く利用されている。この多管式熱交換器は,
胴体(シェル)内に管(チューブ)を配置した構造であ
ることから,シェルアンドチューブ熱交換器とも呼ばれ
る。そして,従来の多管式熱交換器は管の端部同士を連
通させて,管内に流体を連続的に流し,その間に外部か
ら熱エネルギーを除去もしくは付加することにより,管
内に流した流体を冷却もしくは加熱する構成になってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで,従来の多管
式熱交換器は,いずれも胴体内に配置された複数の管の
端部同士をU字管や適当なチャンバーなどを介して直列
に接続して,流通経路を長く形成した管内に流体を連続
的に流すことにより,冷却効率を向上させている。従来
の多管式熱交換器は,流通経路が湾曲しており,距離も
長いために圧力損失が大きくなり,高い供給圧力をもっ
た送液ポンプが必要であった。特に,例えばチーズやゼ
リーなどの製造工程において原料を冷却する場合,管内
を流れる途中で原料が冷却されてゲル化し粘度が高くな
るため,熱交換器の出口付近で閉塞を起こしやすく,原
料を押し出すのに非常に高い供給圧力が必要となってい
た。
【0004】また,従来の多管式熱交換器は,流通経路
の湾曲と供給圧力が高いことによって,管内を流れる原
料が乱流状態になっていた。しかし,乱流を生じると熱
交換効率は高くなる反面,原料の組織を壊してしまい,
製品にダメージを与える要因になっていた。
【0005】一方,送液ポンプの供給圧力を低減させる
ために,並列に並べた複数の管に同時に流体を流すよう
にした冷却器もあるが,その場合流れやすい管に流体が
多く流れ,流体が内面に付着することによって流路が狭
くなった管には流体が流れ込みにくくなり,流体の流通
経路が短くなることもあって,十分な冷却が得られなく
なってしまうといった問題がある。
【0006】従って本発明の目的は,低い供給圧力で層
流状態で送液でき,しかも,熱交換率が高い多管式熱交
換器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に,請求項1の発明にあっては,第1の流体が充填され
る筒形状の胴体内に,第2の流体が充填される複数の管
を互いに平行に配置してなる多管式熱交換器において,
胴体の側方に第2の流体の入口と出口を対向して配置す
ると共に,複数の管を移動自在とし,かつ,その移動に
伴って各管の両端が第2の流体の入口と出口に順次一致
していくように構成したことを特徴としている。
【0008】この請求項1の多管式熱交換器にあって
は,先ず,胴体内に第1の流体を充填し,複数の管を移
動させることにより,胴体の側方に配置された入口と出
口に管の両端をそれぞれ一致させ,各管内に第2の流体
を順次充填していく。そして,第2の流体を充填した管
を移動させ,この移動中に管の表面を通して第1の流体
と第2の流体を熱交換させる。そして,再び胴体の側方
に配置された入口と出口に管の両端をそれぞれ一致さ
せ,入口を介して管内に次の第2の流体を充填する。こ
れにより,先に管内に充填されていた熱交換の終了した
第2の流体を押し出す。また,新しく管内に充填された
第2の流体は,先と同様に管が移動している間に順次熱
交換される。以上の工程を繰り返すことにより,第1の
流体と第2の流体を熱交換させ,第2の流体を連続的に
冷却もしくは加熱する。このように,請求項1の多管式
熱交換器によれば,胴体内に配置された管を複数に分割
しているので,各管の距離を短くでき,低い供給圧力で
管内に第2の流体を充填できるようになる。また,第2
の流体を充填した管を移動させながら第1の流体との間
で熱交換させているので,熱交換の時間も十分にとるこ
とができる。
【0009】この請求項1の多管式熱交換器において,
請求項2に記載したように,複数の管がいずれも直線形
状であることが好ましい。そうすれば,胴体の側方に配
置された入口と出口の間で第2の流体を真っ直ぐに流す
ことができて,管内に第2の流体をスムーズに充填で
き,また,既に熱交換の終了した第2の流体を管内から
スムーズに押し出すことができるようになる。また,管
が直線形状であれば,より低い供給圧力で管内に第2の
流体を充填でき,しかも,管内に第2の流体を充填する
際や,第2の流体を管内から押し出す際に乱流を生ずる
ことがなく,層流状態で第2の流体を送液できるように
なる。
【0010】また,例えば請求項3に記載したように,
胴体内において複数の管を円周上に配置し,その円周上
に沿って複数の管を移動させる構成としても良い。そう
すれば,複数の管を回転させて円周上に沿って移動させ
ることにより,各管の両端を胴体の側方に配置された入
口と出口に順次一致させることができるようになる。な
お,この請求項3のように複数の管を円周上に配置する
ためには,例えば請求項4に記載したように,複数の管
を胴体内に一体的に支持し,胴体の回転に伴って複数の
管を円周上に沿って移動させる構成としても良い。
【0011】更に,請求項5に記載したように,第2の
流体の入口に,圧力調整器を装着しても良い。そうすれ
ば,各管の両端が胴体両端に配置された入口と出口に一
致していない場合に,第2の流体の供給圧力を圧力調整
器に逃がすことができ,供給側の圧力上昇を防止できる
ようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下,本発明の好ましい実施の形
態を,図面を用いて説明する。図1は,本発明の実施の
形態にかかる多管式熱交換器1の正面図であり,図2
は,多管式熱交換器1の縦断面図である。この実施の形
態では,両端が閉塞された中空の円筒形状をなす胴体1
0の中央を軸11によって支持しており,図示しない回
転機構の稼働によって軸11に回転動力が伝達されて,
胴体10全体が回転するようになっている。
【0013】胴体10の内部には,両端が開口した中空
の管12a〜12hが,胴体10の両側板13,14に
よって胴体10と一体的に支持されることにより,互い
に平行に配置されている。図3に示すように,この例で
は,合計で8本の管12a,12b,12c,12d,
12e,12f,12g,12hを有している。各管1
2a〜12hはいずれも直線形状であって,胴体10中
央の軸11といずれも平行に配置されている。また,各
管12a〜12hは軸11を中心とする円周上に,中心
角45゜ずつの等間隔をあけて配置されており,前述し
た図示しない回転機構の稼働によって胴体10が回転す
ると,これら各管12a〜12hが円周上に沿って回転
移動する構成となっている。
【0014】胴体10の周面には,一対の孔15,16
が開口している。これら孔15,16は,胴体10の周
面においてほぼ対角線上に位置するように,なるべく距
離を離して配置されている。また,胴体10の周面に
は,これら孔15,16を外側から覆うようにして,ケ
ーシング17,18が取り付けられている。但し,これ
らケーシング17,18は,図示しない部材等によって
外部から固定されて回転せず,胴体10は,これらケー
シング17,18の内側において回転するようになって
いる。ケーシング17,18は同様の構成を有している
ので,図4をもとにして一方のケーシング17を代表に
説明する。ケーシング17は,胴体10の周面を囲むよ
うにリング形状をなしており,ケーシング17の内側に
は,樋形状の空間20が気密に形成されている。また,
この空間20に連通するように回路21が接続されてい
る。なお,図2に示すように,他方のケーシング18も
同様に内側に空間22を有するリング形状をなし,ケー
シング18の外側には空間22に連通する回路23が接
続されている。そして,図示の例では,回路21を介し
てケーシング17内側の空間20に第1の流体が供給さ
れることにより,第1の流体が孔15から胴体10の内
部に充填されるようになっている。また,こうして胴体
10の内部に充填された第1の流体は,胴体10内に配
置された各管12a〜12hの外面に熱的に接触して熱
交換を行うようになっている。更に,こうして胴体10
内において熱交換を終了した第1の流体が,孔16から
ケーシング18内側の空間22に入った後,回路23を
介して排出されるようになっている。
【0015】胴体10の両側方には,カバー体25,2
6が取り付けられている。但し,これらカバー体25,
26も図示しない部材等によって外部から固定されて回
転せず,胴体10は,これらカバー体25,26の間に
おいて回転するようになっている。カバー体25,26
は同様の構成を有しているので,図5をもとにして一方
のカバー体25を代表に説明する。カバー体25には,
パイプ形状に形成された第2の流体の入口30が接続さ
れている。この入口30の位置は,先に説明した胴体1
0内の各管12a〜12hと同じ円周上に配置されてい
る。但し,各管12a〜12hが中心角45゜ずつの等
間隔をあけて8箇所に配置されているのに対して,入口
30は,一箇所だけに設けられている。また図1,2に
示すように,他方のカバー体26には,カバー体25の
入口30と同様の,パイプ形状に形成された第2の流体
の出口31が接続されている。この出口31の位置は,
カバー体25の入口30と対向するように配置されてい
る。このため,胴体10の回転に伴って各管12a〜1
2hが円周上を回転移動すると,各管12a〜12hの
両端が,第2の流体の入口30と出口31に順次一致す
る構成となっている。また,胴体10を回転駆動してい
る図示しない回転機構は,各管12a〜12hの両端を
第2の流体の入口30と出口31に一致させる毎に胴体
10の回転を一時停止させるべく,45゜ずつ回転して
は一時停止する間欠回転を胴体10の軸11に伝達する
ようになっている。そして,図示の例では,各管12a
〜12hの両端を第2の流体の入口30と出口31にそ
れぞれ一致させた状態で,入口30から第2の流体が供
給されることにより,第2の流体が各管12a〜12h
に順次充填されるようになっている。また,こうして各
管12a〜12hに各管12a〜12hに充填された第
2の流体は,胴体10が1回転している間に,各管12
a〜12hの壁面を介して,胴体10の内部に充填され
た第1の流体と熱的に接触して熱交換を行うようになっ
ている。更に,こうして各管12a〜12h内において
熱交換を終了した第2の流体は,胴体10が1回転した
後,再び各管12a〜12hの両端が第2の流体の入口
30と出口31にそれぞれ一致して,入口30から次の
第2の流体が供給されることにより,各管12a〜12
hから押し出されて,出口31から排出されるようにな
っている。
【0016】また,図1に示すように,カバー体25に
設けられた第2の流体の入口30には,弁35を介して
圧力調整器36が装着されている。各管12a〜12h
に対して第2の流体を充填しない胴体10の回転中にお
いては,弁35を閉じ,入口30に向かって供給される
第2の流体の圧力を圧力調整器36に逃がすように構成
されている。
【0017】さて,以上のように構成された本発明の実
施の形態にかかる多管式熱交換器1において,先ず,回
路21を介してケーシング17内側の空間20に第1の
流体を供給し,孔15から胴体10の内部に第1の流体
を充填する。そして,胴体10の内部において,第1の
流体を各管12a〜12hの外面に熱的に接触させる。
また,胴体10内において熱交換を終了した第1の流体
を,孔16からケーシング18内側の空間22に入れ,
回路23を介して排出する。
【0018】一方,このように胴体10内に第1の流体
を流通させながら,図示しない回転機構の稼働によって
胴体10を回転させ,各管12a〜12hを円周上に沿
って回転移動させる。これにより,例えば先ず管12a
の両端が,胴体10の両側方に取り付けられたカバー体
25,26の入口30と出口31にそれぞれ一致した状
態となり,胴体10の回転は一時停止する。すると,弁
35が開くことにより,第2の流体が管12aに充填さ
れる。
【0019】こうして管12aに第2の流体が充填され
ると,弁35が閉じられ,第2の流体の充填が一時停止
する。この場合,第2の流体の供給圧力を圧力調整器3
6に逃がすことにより,供給側の圧力上昇を防止でき
る。次に,再び図示しない回転機構の稼働によって胴体
10が回転を開始する。そして,胴体10が45゜回転
して,次の管12bの両端が,胴体10の両側方に取り
付けられたカバー体25,26の入口30と出口31に
それぞれ一致した状態となると,胴体10の回転は再び
一時停止する。すると,弁35が開くことにより,第2
の流体が管12bに充填される。こうして,同様の工程
を繰り返すことにより,各管12a〜12hに第2の流
体が順次充填されていく。
【0020】そして,図示しない回転機構の稼働による
胴体10の回転中に,各管12a〜12hに充填した第
2の流体を,胴体10内部に充填された第1の流体と各
管12a〜12hの壁面を介して熱交換させることによ
り,第2の流体を冷却もしくは加熱することができる。
【0021】そして,最初に管12aに第2の流体を充
填したときから胴体10が丁度1回転(360゜回転)
すると,再び管12aの両端が,胴体10の両側方に取
り付けられたカバー体25,26の入口30と出口31
にそれぞれ一致した状態となり,胴体10の回転は一時
停止する。すると,先と同様に弁35が開くことによ
り,次の第2の流体が管12aに充填される。これによ
り,先に管12a内に充填されていたことによって熱交
換の終了した第2の流体は出口31から押し出される。
【0022】こうして管12aに次の第2の流体が充填
されると,弁35が閉じられ,第2の流体の充填が一時
停止する。この場合も,第2の流体の供給圧力を圧力調
整器36に逃がすことにより,供給側の圧力上昇を防止
できる。次に,再び図示しない回転機構の稼働によって
胴体10が回転を開始する。そして,胴体10が45゜
回転して,次の管12bの両端が,胴体10の両側方に
取り付けられたカバー体25,26の入口30と出口3
1にそれぞれ一致した状態となると,胴体10の回転は
再び一時停止する。すると,弁35が開くことにより,
次の第2の流体が管12bに充填される。これにより,
先に管12b内に充填されていたことによって熱交換の
終了した第2の流体は出口31から押し出される。
【0023】こうして,同様の工程を繰り返すことによ
り,各管12a〜12hに次の第2の流体が順次充填さ
れていくと共に,第1の流体と熱的に接触して冷却もし
くは加熱された第2の流体が各管12a〜12hから押
し出されて,多管式熱交換器1から連続的に排出されて
いく。なお,各管12a〜12hが直線形状であるた
め,このように各管12a〜12hに第2の流体を充填
する場合や,各管12a〜12hから第2の流体を押し
出す場合には,入口30と出口31の間で第2の流体を
真っ直ぐに流すことにより,より低い供給圧力で第2の
流体をスムーズに充填でき,また,既に熱交換の終了し
た第2の流体を各管12a〜12hからスムーズに押し
出すことができる。しかも,各管12a〜12h内に第
2の流体を充填する際や各管12a〜12hから第2の
流体を押し出す際に乱流を生ずることがなく,組織破壊
を起こさない層流状態で第2の流体を送液することがで
きる。また,胴体10が1回転する間中,第2の流体と
第1の流体との間で熱交換が行われるので,熱交換の時
間も十分にとることができる。
【0024】以上,本発明の好ましい実施の形態の一例
を説明したが,本発明は説明した形態に限定されないこ
とは勿論であり,適宜変形実施することが可能である。
例えば,複数の管は8本に限らず,7本以下でも9本以
上でも良い。また,第1の流体によって第2の流体を加
熱もしくは冷却する場合に限らず,第2の流体によって
第1の流体を加熱もしくは冷却する場合にも,本発明の
多管式熱交換器を利用することができる。
【0025】
【実施例】次に,実施の形態で説明した多管式熱交換器
を実際に作成し,実施例を行った。実施例の多管式熱交
換器では,管径1インチの円管8本を胴体内に設置し
た。この円管の長さ(熱交換部長)は各々2mである。
また,比較例として二重管式熱交換器(熱交換部長16
m)を用いた。実施例の多管式熱交換器と比較例の二重
管式熱交換器の仕様を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】第2の流体である原料は,牛乳を常法によ
り調製して得た全固形分14.8%のチーズカード10
0部に対し,カラギーナンとローカストビーンガムを8
対2の割合で混合した安定剤の5%溶液を10部添加混
合したものを用いた。処理条件は,温度60℃の原料を
定量ポンプで60kg/hの流量で多管式熱交換器の円
管内に供給し,胴体内に充填した第1の流体により冷却
した。円管内への原料の供給速度(線速度)は4cm/
sになり,冷却管1本(2m)の通過時間は50秒間に
なるので,一本の円管に対する原料の供給時間サイクル
は46秒間に設定した。運転方法は,60℃のチーズを
最初の円管に46秒間供給した後,供給側の弁を閉じ,
胴体を45゜ずつ間欠回転させて順次次の円管に原料を
充填させた。胴体の回転中は,弁を閉じて原料を圧力調
整器内に供給することにより,供給圧力の急上昇を防止
した。円管内へ原料を供給する際には,弁を開いて圧力
調整器内に滞留しているチーズカードもシリンダーによ
り同時に供給した。円管への原料の46秒間供給→弁閉
→胴体が回転→次の円管をセット→弁開,の工程を8サ
イクル繰り返し,この8サイクルの工程が繰り返される
間に,円管内に充填された原料チーズカードが静止状態
で冷却される。
【0028】実施例の多管式熱交換器で冷却されたチー
ズカードは,18℃まで冷却されていた。供給側の圧力
は0.03MPaであった。実施例の多管式熱交換器で
冷却されたチーズカードの粘度をB型粘度計で測定した
ところ,12rpmでは28Pa・sであった。このサ
ンプルをカップに充填し,5℃の冷蔵庫で2日間保存し
たのちレオメーターで圧縮硬さを測定したところ,荷重
320gfを示した。
【0029】一方,比較例の二重管式熱交換器に60k
g/hの流量で原料のチーズカードを供給したところ,
出口温度は17℃と多管式熱交換器とほぼ同じであった
が,供給圧力は0.16MPaと5倍ほど高かった。比
較例の二重管式熱交換器で冷却したサンプルの粘度は1
8Pa・s,圧縮硬さは荷重200gfといずれも低か
った。
【0030】このように実施例の多管式熱交換器は,原
料を所望の温度まで冷却しても供給圧力を低下でき,さ
らにサンプルの粘度および圧縮硬さも高い値を示し,製
品の特性を損することなく冷却できた。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば,複数に分割することに
より流通経路を短く形成した管内に第2の流体を供給し
ているので,低い供給圧力で原料を送液できるようにな
る。また,管を直線形状にすることにより,管内に対す
る第2の流体の供給と押し出しをスムーズに行うことが
できるようになり,しかも,層流状態で送液できるの
で,原料の組織を壊すことがなく,製品にダメージを与
えることもない。また,第2の流体を充填した管を移動
させながら第1の流体との間で熱交換させており,熱交
換の時間も十分にとることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる多管式熱交換器の
正面図である。
【図2】本発明の実施の形態にかかる多管式熱交換器の
縦断面図である。
【図3】胴体の斜視図である。
【図4】ケーシングの部分断面図である。
【図5】カバー体の斜視図である。
【符号の説明】
1 多管式熱交換器 10 胴体 11 軸 12a〜12h 管 30 第2の流体の入口 31 第2の流体の出口 36 圧力調整器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の流体が充填される筒形状の胴体内
    に,第2の流体が充填される複数の管を互いに平行に配
    置してなる多管式熱交換器において,胴体の側方に第2
    の流体の入口と出口を対向して配置すると共に,複数の
    管を移動自在とし,かつ,その移動に伴って各管の両端
    が第2の流体の入口と出口に順次一致していくように構
    成したことを特徴とする,多管式熱交換器。
  2. 【請求項2】 複数の管がいずれも直線形状であること
    を特徴とする,請求項1に記載の多管式熱交換器。
  3. 【請求項3】 胴体内において複数の管を円周上に配置
    し,その円周上に沿って複数の管を移動させる構成とし
    たことを特徴とする,請求項1又は2に記載の多管式熱
    交換器。
  4. 【請求項4】 複数の管を胴体内に一体的に支持し,胴
    体の回転に伴って複数の管を円周上に沿って移動させる
    構成としたことを特徴とする,請求項3に記載の多管式
    熱交換器。
  5. 【請求項5】 第2の流体の入口に,圧力調整器を装着
    したことを特徴とする,請求項1,2,3又は4のいず
    れかに記載の多管式熱交換器。
JP09103798A 1998-03-18 1998-03-18 多管式熱交換器 Expired - Fee Related JP3336251B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09103798A JP3336251B2 (ja) 1998-03-18 1998-03-18 多管式熱交換器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09103798A JP3336251B2 (ja) 1998-03-18 1998-03-18 多管式熱交換器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11264678A true JPH11264678A (ja) 1999-09-28
JP3336251B2 JP3336251B2 (ja) 2002-10-21

Family

ID=14015317

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09103798A Expired - Fee Related JP3336251B2 (ja) 1998-03-18 1998-03-18 多管式熱交換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3336251B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112033194A (zh) * 2020-08-26 2020-12-04 胡志鹏 一种焦炉余热多组利用系统

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112033194A (zh) * 2020-08-26 2020-12-04 胡志鹏 一种焦炉余热多组利用系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP3336251B2 (ja) 2002-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102802432B (zh) 半冷冻产品分配设备
US7220048B2 (en) Mixer/heat exchanger
CN103946659A (zh) 热交换器及其制造方法
CN201352937Y (zh) 冰淇淋搅拌筒
TW495397B (en) Metal hollow member and method for manufacturing the same
KR20120085332A (ko) 고체 매트릭스 튜브 대 튜브의 열 교환기
JP2000508755A (ja) 製氷機および熱交換器
JP3336251B2 (ja) 多管式熱交換器
KR20160100515A (ko) 다챔버 순환방식을 이용한 열교환기
US6938687B2 (en) Apparatus for transfer of heat energy between a body surface and heat transfer fluid
CN108827030A (zh) 一种基于水冷方式的乳制品冷却装置
JP5420149B2 (ja) 冷却および冷凍ユニットの表面スクレーパとして使用するためのコンベヤスクリュー
JPS5911840B2 (ja) カイテンシキタリユウネツコウカンタイ
CN106820230A (zh) 一种饲料打包前冷却装置
JPH10309451A (ja) 熱交換器用スタティックミキサ
CN104474941B (zh) 一种搅拌罐
CN108674899B (zh) 输送式粘稠物料冷却装置
US1063636A (en) Method of and apparatus for forging or compressing fluids.
CN207012946U (zh) 适用于高粘度流体的化工反应釜加料装置
CN109396352A (zh) 一种双模水冷式轮毂模具
CN212680968U (zh) 一种液体致香物制备设备
GB1565723A (en) Apparatus for the production of granulated products
CN206986082U (zh) 一种用于联苯胺黄hr的偶合装置
CN208833051U (zh) 一种助推逆流的内外双置列管换热装置
CN115388666A (zh) 冷却效果好的钛白粉冷却窑及其使用方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020723

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees