JPH1126409A - 洗浄装置 - Google Patents

洗浄装置

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JPH1126409A
JPH1126409A JP9173450A JP17345097A JPH1126409A JP H1126409 A JPH1126409 A JP H1126409A JP 9173450 A JP9173450 A JP 9173450A JP 17345097 A JP17345097 A JP 17345097A JP H1126409 A JPH1126409 A JP H1126409A
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JP
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pulse light
cleaning
cleaned
liquid film
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JP9173450A
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English (en)
Inventor
Noriaki Kamitaka
典明 神高
Hiroyuki Kondo
洋行 近藤
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凹凸がある物体表面(例えば、レチクルやウ
ェハ等)の異物除去を十分に行うことが可能であり、し
かも異物の再付着を防止できる洗浄装置を提供するこ
と。 【解決手段】 洗浄対象物の表面に付着した異物を除去
することにより洗浄を行う洗浄装置において、前記表面
に向けてパルス光を照射するパルス光照射機構を備え、
前記パルス光が通過する開口であり、該パルス光が一度
に照射される表面領域とほぼ同一形状の開口を有するマ
スク部材が、前記表面領域の近傍に前記開口が位置する
ように設けられ、前記開口を通過させてパルス光を前記
表面領域に向け照射して前記異物を除去するとともに、
除去した異物の洗浄対象物への再付着を前記マスク部材
により防止することを特徴とする洗浄装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体露光
プロセスにおけるウェハ表面やレチクル表面等の物体表
面の洗浄を行う洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リソグラフィによりシリコンウエハ上に
回路パターン等の微細な加工を施す場合、レチクルやウ
ェハの表面に付着した微粒子などのゴミ(異物)は加工
の大きな妨げとなり、製品の歩留まり低下させる。この
際に許容されるゴミの粒径は回路パターンの数分の一ま
たは十分の一程度であり、そのため、それらの洗浄は重
要な技術となっている。
【0003】レチクルやウェハの洗浄法としては、ホコ
リを生じない布などで拭き取る方法、液体に浸した状態
で超音波振動を与える方法などがあるが、現在、もっと
も一般的な洗浄方法は洗浄対象物を塩酸、硫酸、フッ
酸、過酸化水素水、水酸化アンモニウムなどの混合溶液
に浸して汚れを除去するものである。この他、パルスレ
ーザー光の照射を利用する洗浄方法として、パルスレー
ザー光の照射により、洗浄対象物の表面に付着した微粒
子に振動を誘起し、付着力を低下させて除去する方法
や、水または水蒸気を表面に吹き付けて水の薄い膜(液
膜)を形成したところにレーザー光を照射して、水を瞬
間的に蒸発させると同時に微粒子もはぎ取ってしまう方
法も提案されている。
【0004】この場合、表面に形成された液膜を透過
し、下地の洗浄対象物に強く吸収される波長の光が効果
的であると言われている。それは、かかる波長のパルス
光により洗浄対象物の極表面が加熱され、その熱によっ
て洗浄対象物と液膜との境界付近における水が蒸発し
て、効率よく付着物が除去されるからである。また、光
リソグラフィで使われているレチクルでは、露光中に付
着する微粒子の影響を排除するために、マスクパターン
の両面に、ある程度の距離をおいて透明な膜であるペリ
クルを配置している。
【0005】ペリクル上に付着した微粒子は結像面上で
はボケた像しか形成しないため、結果として露光される
パターンへの影響を小さくすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ウェハ上に形成される
パターン最小線幅の微細化により、許容される付着ゴミ
の最大径も小さくなっている。一般に、径の小さな粒子
ほど多く存在しており、質量に対して付着力が大きくな
るので、ウェハから取り去るのが困難であり問題点とな
っている。
【0007】また、洗浄液にウエハ等の洗浄対象物(物
体)を浸す場合には、洗浄液が含む汚れの付着、一度除
去された汚れの再付着、物体表面に凹凸がある場合には
洗浄されにくい部分が発生しやすい、などの問題点があ
る。さらに、パターンの最小線幅をより微細化するため
に真空紫外光よりも短波長領域の光や電子線を用いてリ
ソグラフィーを行う場合、透明な物質で薄膜を形成する
のが困難であるために、レチクルにペリクルを使用する
ことはできないという問題点がある。
【0008】レチクルに付着した微粒子の影響は、その
レチクルを使用したパターン全てに影響する。そのた
め、真空紫外光よりも短波長領域の光や電子線を用いて
リソグラフィーを行う場合には、レチクルの洗浄も重要
な課題となっている。また、パルス光の照射により物体
表面の微粒子を除去する場合にも、除去した微粒子が再
び表面に付着するという問題点があった。
【0009】本発明は以上のような問題点や課題に鑑み
てなされたものであり、凹凸がある物体表面(例えば、
レチクルやウェハ等)の異物除去を十分に行うことが可
能であり、しかも異物の再付着を防止できる洗浄装置を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は第一
に「洗浄対象物の表面に付着した異物を除去することに
より洗浄を行う洗浄装置において、前記表面に向けてパ
ルス光を照射するパルス光照射機構を備え、前記パルス
光が通過する開口であり、該パルス光が一度に照射され
る表面領域とほぼ同一形状の開口を有するマスク部材
が、前記表面領域の近傍に前記開口が位置するように設
けられ、前記開口を通過させてパルス光を前記表面領域
に向け照射して前記異物を除去するとともに、除去した
異物の洗浄対象物への再付着を前記マスク部材により防
止することを特徴とする洗浄装置(請求項1)」を提供
する。
【0011】また、本発明は第二に「洗浄対象物の表面
に付着した異物を除去することにより洗浄を行う洗浄装
置において、前記表面に結露による液体の膜を形成する
液膜形成機構と、前記表面に向けてパルス光を照射する
パルス光照射機構とを備え、前記パルス光が通過する開
口であり、該パルス光が一度に照射される表面領域とほ
ぼ同一形状の開口を有するマスク部材が、前記表面領域
の近傍に前記開口が位置するように設けられ、前記開口
を通過させてパルス光を液膜が形成された表面領域に向
け照射して液膜を蒸発させることにより、前記異物を除
去するとともに、除去した異物の洗浄対象物への再付着
を前記マスク部材により防止することを特徴とする洗浄
装置(請求項2)」を提供する。
【0012】また、本発明は第三に「前記マスク部材
は、前記開口を有する平板状の部材であり、前記除去し
た異物に対して前記パルス光が照射されない表面部分を
平板部分で遮蔽することにより、異物の再付着を防止す
ることを特徴とする請求項1または2記載の洗浄装置
(請求項3)」を提供する。また、本発明は第四に「前
記除去した異物を捕獲する集塵機構をさらに設けたこと
を特徴とする請求項3記載の洗浄装置(請求項4)」を
提供する。
【0013】また、本発明は第五に「前記マスク部材
は、前記開口を有するダクト状の部材であり、前記除去
した異物を部材内に取り込んで装置外に排出することに
より、異物の再付着を防止することを特徴とする請求項
1または2記載の洗浄装置(請求項5)」を提供する。
また、本発明は第六に「洗浄対象物の表面に付着した異
物を除去することにより洗浄を行う洗浄装置において、
前記表面に向けてパルス光を照射するパルス光照射機構
と、前記表面の近傍に配置された集塵機構とを備え、前
記表面に向けパルス光を照射して前記異物を除去すると
ともに、除去した異物を前記集塵機構で捕獲することに
より、異物の洗浄対象物への再付着を防止することを特
徴とする洗浄装置(請求項6)」を提供する。
【0014】また、本発明は第七に「洗浄対象物の表面
に付着した異物を除去することにより洗浄を行う洗浄装
置において、前記表面に結露による液体の膜を形成する
液膜形成機構と、前記表面に向けてパルス光を照射する
パルス光照射機構と、前記表面の近傍に配置された集塵
機構とを備え、液膜が形成された表面に向けパルス光を
照射して液膜を蒸発させることにより、前記異物を除去
するとともに、除去した異物を前記集塵機構で捕獲する
ことにより、異物の洗浄対象物への再付着を防止するこ
とを特徴とする洗浄装置(請求項7)」を提供する。
【0015】また、本発明は第八に「前記洗浄対象物の
表面上における前記パルス光が照射される位置を変更す
る機構をさらに設けたことを特徴とする請求項1〜7記
載の洗浄装置(請求項8)」を提供する。また、本発明
は第九に「洗浄対象物の表面に付着した異物を除去する
ことにより洗浄を行う洗浄装置において、前記表面に向
けてパルス光を照射するパルス光照射機構と、前記表面
の一端近傍から他端近傍にかけて、ほぼ一定方向の気体
の流れを発生させる機構とを備え、前記表面に向けパル
ス光を照射して前記異物を除去するとともに、除去した
異物を前記気体の流れにより下流側に移動させることを
特徴とする洗浄装置(請求項9)」を提供する。
【0016】また、本発明は第十に「洗浄対象物の表面
に付着した異物を除去することにより洗浄を行う洗浄装
置において、前記表面に結露による液体の膜を形成する
液膜形成機構と、前記表面に向けてパルス光を照射する
パルス光照射機構と、前記表面の一端近傍から他端近傍
にかけて、ほぼ一定方向の気体の流れを発生させる機構
とを備え、液膜が形成された表面に向けパルス光を照射
して液膜を蒸発させることにより、前記異物を除去する
とともに、除去した異物を前記気体の流れにより下流側
に移動させることを特徴とする洗浄装置(請求項10)」
を提供する。
【0017】また、本発明は第十一に「前記洗浄対象物
の表面上における前記パルス光が照射される位置を変更
する機構をさらに設けて、照射位置を前記気体の上流側
から下流側に順次変更することを特徴とする請求項9ま
たは10記載の洗浄装置(請求項11)」を提供する。ま
た、本発明は第十二に「前記除去した異物を捕獲する集
塵機構をさらに設けたことを特徴とする請求項9〜11記
載の洗浄装置(請求項12)」を提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明(請求項1、2)にかかる
洗浄装置は、洗浄対象物の表面に付着した異物をパルス
光照射により除去することで洗浄を行うので、凹凸があ
る物体表面(例えば、レチクルやウェハ等)の異物除去
を十分に行うことが可能である。また、本発明(請求項
1、2)にかかる洗浄装置においては、前記パルス光が
通過する開口であり、該パルス光が一度に照射される表
面領域とほぼ同一形状の開口を有するマスク部材を前記
表面領域の近傍に前記開口が位置するように設けてい
る。
【0019】そのため、本発明(請求項1、2)にかか
る洗浄装置によれば、前記開口を通過させてパルス光を
前記表面領域に向け照射して前記異物を除去するととも
に、除去した異物の洗浄対象物への再付着を前記マスク
部材により防止することができる。即ち、本発明(請求
項1、2)にかかる洗浄装置によれば、凹凸がある物体
表面(例えば、レチクルやウェハ等)の異物除去を十分
に行うことが可能であり、しかも異物の再付着を防止で
きる。
【0020】本発明にかかるマスク部材は、例えば、開
口を有する平板状の部材であり、除去した異物に対して
パルス光が照射されない表面部分を平板部分で遮蔽する
ことにより、異物の再付着を防止する(請求項3)。こ
こで、平板状のマスク部材を用いた洗浄装置(一例)に
おける異物除去と再付着防止について説明する(図1参
照)。
【0021】シリコンウエハ101の表面に除去しよう
とする微粒子(異物)100が付着している。パルスレ
ーザー光110がウエハ上のある領域に照射されると、
微粒子100はウエハ表面から除去される。照射領域の
近傍には、照射領域よりもやや大きい開口を有するマス
ク部材120が配置されており、除去された微粒子10
0は、このマスク部材120によって遮蔽されるので、
ウエハ101に再付着することはない。
【0022】かかる平板状のマスク部材の場合には、異
物の再付着をより確実に防止するために除去した異物を
捕獲する集塵機構をさらに設けることが好ましい(請求
項4)。また、本発明にかかるマスク部材は、例えば、
開口を有するダクト状の部材であり、除去した異物を部
材内に取り込んで装置外に排出することにより、異物の
再付着を防止する(請求項5)。
【0023】洗浄対象物の表面に付着した異物をパルス
光照射により除去することで洗浄を行う本発明(請求項
6、7)にかかる洗浄装置においては、洗浄対象物の表
面近傍に集塵機構を設けている。そのため、本発明(請
求項6、7)にかかる洗浄装置によれば、パルス光を洗
浄対象物の表面に向け照射して異物を除去するととも
に、除去した異物を集塵機構で捕獲することで、異物の
再付着を防止することができる。
【0024】即ち、本発明(請求項6、7)にかかる洗
浄装置によれば、凹凸がある物体表面(例えば、レチク
ルやウェハ等)の異物除去を十分に行うことが可能であ
り、しかも異物の再付着を防止できる。本発明にかかる
洗浄装置には、洗浄対象物の広範囲な表面の洗浄ができ
るように、洗浄対象物の表面上における前記パルス光が
照射される位置を変更する機構をさらに設けることが好
ましい(請求項8)。
【0025】洗浄対象物の表面に付着した異物をパルス
光照射により除去することで洗浄を行う本発明(請求項
9、10)にかかる洗浄装置においては、洗浄対象物表面
の一端近傍から他端近傍にかけて、ほぼ一定方向の気体
の流れを発生させる機構を設けている。そのため、本発
明(請求項9、10)にかかる洗浄装置によれば、パルス
光を洗浄対象物の表面に向け照射して異物を除去すると
ともに、除去した異物を前記気体の流れにより下流側に
移動させることで、洗浄面への異物の再付着を防止する
ことができる。
【0026】即ち、本発明(請求項9、10)にかかる洗
浄装置によれば、凹凸がある物体表面(例えば、レチク
ルやウェハ等)の異物除去を十分に行うことが可能であ
り、しかも異物の再付着を防止できる。洗浄対象物の広
範囲な表面の洗浄ができるように、本発明(請求項9、
10)にかかる洗浄装置には、洗浄対象物の表面上におけ
る前記パルス光が照射される位置を変更する機構をさら
に設けて、照射位置を前記気体の上流側から下流側に順
次変更することが好ましい(請求項11)。
【0027】また、異物の再付着をより確実に防止する
ために、本発明(請求項9〜11)にかかる洗浄装置に
は、除去した異物を捕獲する集塵機構をさらに設けるこ
とが好ましい(請求項12)。本発明にかかる液膜形成機
構は、洗浄対象物の表面に結露による液体の膜を形成す
るので、洗浄対象面に凹凸(例えば、微細構造の凹凸)
がある場合にも液膜を表面全体にもれなく形成して、パ
ルス光照射による異物の除去(洗浄)をさらに効果的に
行うことができる。
【0028】従来は、水や水蒸気などを吹き付けて物体
表面に液膜を形成していたが、前記吹き付けにより薄膜
や微細構造が破壊されるおそれがあり、また、その制御
も複雑であった。これに対して、本発明にかかる液膜形
成機構は、洗浄対象物の表面に結露による液体の膜を形
成する(非常に静的に形成する)ので、洗浄対象物の表
面に形成された薄膜や微細構造を破壊することなく、該
薄膜や微細構造上に液膜を形成して、効果的に異物除去
(洗浄)を行うことができる。
【0029】また、本発明の洗浄装置によれば、洗浄対
象物を洗浄液に浸す必要がないので、洗浄液に含まれる
微粒子などによる汚染の恐れがない。また、洗浄対象物
(例えばSiウエハ)の表面に形成される液(例えば
水)膜の成分は、結露により生ずる純粋な液体(例えば
純水)であるため汚染に寄与する恐れはない。
【0030】さらに、結露材料(例えば水)は蒸気とし
て供給すればよいので大量には必要でなく、供給も容易
であり、洗浄装置全体としての制御も簡便である。本発
明にかかる液膜形成機構としては、例えば、洗浄対象物
を冷却する冷却機構と、該洗浄対象物を収納する空間内
の温湿度制御機構、及び/または該空間内に結露材料ガ
スを導入するガス導入機構とを備えたものが使用でき
る。
【0031】本発明にかかる液膜形成機構は、洗浄対象
物の温度制御を速やかに行うことができるように、或い
は液膜形成の制御性が向上するように、洗浄対象物の加
熱機構及び/または前記ガスの温湿度制御機構をさらに
備えていることが好ましい。前述したように、洗浄対象
表面に形成される液膜の量や厚さは、冷却機構による洗
浄対象物の冷却温度と冷却時間により制御可能である
が、パルス光を照射した際により効果的に、或いは最も
効果的に付着粒子(異物)を除去することができる量ま
たは厚さの液膜を形成するためには、本発明にかかる液
膜形成機構は、洗浄対象面に形成された液膜量または液
膜厚さを検出する液膜検出機構を備えていることが好ま
しい。
【0032】本発明の洗浄装置には、洗浄残りの発生を
より的確に防止するために、洗浄対象物の表面に付着し
た異物を検出する異物検出機構を設けることが好まし
い。以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0033】
【実施例1】本実施例の洗浄装置の概略構成を図2に示
す。温度・湿度・圧力および空気中の微粒子数が制御部
241により制御された容器240の内部に、X−Yス
テージ(パルス光の照射位置を変更する機構の一例)2
03が配置されている。
【0034】ステージ203上にはウエハ温度調節器
(液膜形成機構の一例)202が設けられ、ウエハ温度
調節器202上には、除去すべき微粒子100(不図
示)が付着したウエハ201がセットされている。微粒
子(異物)の除去を行う場合には、制御部(液膜形成機
構の一例)241により容器240内の温度と湿度を制
御し、またウエハ温度調節器202によりウエハ201
を冷却することで、ウエハ201の表面に水を結露させ
る。
【0035】この状態でKrFエキシマレーザー装置
(不図示)から出射したパルス幅20nsのパルス光2
10をウエハ201表面に照射する。ここで、パルスレ
ーザー光210は、集光・拡散光学系(不図示)によ
り、適当な照射強度に調節されている。パルスレーザー
光210は、結露した水を透過してウエハ201の表面
に到達する。このパルスレーザー光によりウエハ表面は
急激に加熱され、ウエハ201表面に結露した水も瞬間
的に蒸発する。
【0036】そして、この瞬間的蒸発により付着してい
た微粒子もウエハ201表面から剥ぎ取られて除去され
る。除去された微粒子は、ある速度を持って周囲に飛び
出すが、その大部分は照射領域近傍に開口を有する平板
状のマスク部材220の表面に付着し、ウエハ201の
表面に再付着することはない。
【0037】照射領域の微粒子を除去した後、ステージ
203によりウエハ201上における照射領域を変え
て、別の領域で照射を行うことで、ウエハ201全面に
おいて微粒子を除去することができる。本実施例では、
洗浄するウエハの表面を上に向けているが、除去された
微粒子がウエハ表面に再付着する可能性をできるだけ低
くするために、洗浄面を横または下に向けることが好ま
しい。
【0038】マスク部材220には除去した微粒子が付
着するので、ある程度微粒子の除去をおこなった後に、
洗浄することが好ましい。本実施例では、より小さいパ
ルス光強度で微粒子を除去するために、ウエハ表面に結
露を生じさせているが、パルス光強度を上昇させても問
題がない場合には結露させなくてもよい。
【0039】
【実施例2】本実施例の洗浄装置の概略構成を図3に示
す。本実施例の洗浄装置は、マスク部材320を開口を
有するダクト状の部材とし、除去した異物を部材内に取
り込んで装置外に排出するようにした他は、実施例1の
洗浄装置と同様の構成を有する。
【0040】本実施例の洗浄装置では、送風機342に
よりマスク部材320の内部に空気の流れを形成してお
り、除去した微粒子を吸い出すことにより再付着の可能
性をさらに小さくしている。送風機342にはフィルタ
が付いており、空気中の微粒子は完全に除去されてい
る。ここでは空気により気体の流れを形成しているが、
気体の種類はこれに限るものではない。
【0041】
【実施例3】本実施例の洗浄装置の概略構成を図4に示
す。温度・湿度・圧力および空気中の微粒子数が制御部
441により制御された容器440の内部に、X−Yス
テージ403が配置されている。ステージ403上には
ウエハ温度調節器402が設けられ、ウエハ温度調節器
402上には、除去すべき微粒子(不図示)が付着した
ウエハ401がセットされている。
【0042】ウエハ401の表面近傍には、送風機44
2により空気の流れが形成されている。送風機442に
はフィルタが配置されており、ウエハ表面に到達する空
気から微粒子が完全に除去されている。微粒子の除去を
行う場合には、制御部441により容器440内の温度
と湿度を制御し、ウエハ温度調節器402によりウエハ
401を冷却することで、ウエハ401の表面に水を結
露させる。
【0043】この状態でKrFエキシマレーザー装置
(不図示)から出射したパルス幅20nsのパルス光4
10をウエハ401表面に照射する。ここで、パルスレ
ーザー光410は、集光・拡散光学系(不図示)によ
り、適当な照射強度に調節されている。パルスレーザー
光410をウエハ表面に照射すると、ウエハ表面が急激
に加熱され、それによってウエハ401表面に結露した
水も瞬間的に蒸発する。この蒸発する水により、付着し
ていた微粒子もウエハ401表面から剥ぎ取られ、除去
される。
【0044】除去された微粒子は、ある速度を持って周
囲に飛び出すが、ウエハ表面近傍に形成された空気の流
れによって、図中右側に流されていく。空気の流れが無
い場合には、除去した微粒子がウエハ表面近傍に長時間
浮遊して最終的にウエハに再付着してしまう恐れがある
が、空気の流れによりその恐れは著しく低減される。
【0045】また、空気の流れの下流側において、微粒
子がウエハ表面に再付着する可能性は残るが、ウエハ上
の照射領域を空気の流れの上流側から下流側に移動させ
ることにより、下流側に再付着した微粒子も除去するこ
とができる。そのため、最終的にウェハの全面から効果
的に微粒子を除去することができる。本実施例におい
て、流れを形成する気体は空気であるが、乾燥窒素など
の化学的に不活性なガスを用いれば、ウエハの変質等の
おそれが低減されるので好ましい。
【0046】
【実施例4】本実施例の洗浄装置の概略構成を図5に示
す。本実施例の洗浄装置は、除去された微粒子を吸着す
る集塵器(集塵機構の一例)550を設けた他は、実施
例1の洗浄装置と同様の構成を有する。集塵器550内
には洗浄した活性炭が充填されている。本実施例の集塵
器では活性炭により微粒子を吸着しているが、集塵器の
種類はこれに限るものではなくフィルタや静電吸着現象
を利用したものでもよい。
【0047】以上説明した実施例では、パルス光として
KrFエキシマレーザーを照射しているが、パルス光は
これに限るものではない。実施例1〜4にかかる洗浄装
置によれば、凹凸がある物体表面(例えば、レチクルや
ウェハ等)の異物除去を十分に行うことが可能であり、
しかも異物の再付着を防止できる。
【0048】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の洗浄装
置によれば、凹凸がある物体表面(例えば、レチクルや
ウェハ等)の異物除去を十分に行うことが可能であり、
しかも異物の再付着を防止できる。また、本発明の洗浄
装置によれば、洗浄対象物を洗浄液に浸す必要がないの
で、洗浄液に含まれる微粒子などによる汚染の恐れがな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の微粒子除去方法の原理を説明する
図である。
【図2】は、実施例1の洗浄装置の概略構成図である。
【図3】は、実施例2の洗浄装置の概略構成図である。
【図4】は、実施例3の洗浄装置の概略構成図である。
【図5】は、実施例4の洗浄装置の概略構成図である。
【符号の説明】
100 付着微粒子(異物) 101,201,301,401,501 シリコンウェハ
(洗浄対象物の一例) 202,302,402,502 ウエハ温度調節器
(液膜形成機構の一例) 203,303,403,503 X−Yステージ(パ
ルス光の照射位置を変更する機構の一例) 110,210,310,410,510 パルス光 211,311,411,511 パルス光入射窓 120,220,320,520 マスク部材 240,340,440,540 洗浄機の洗浄対象物
を収納する容器 241,341,441,541 温度・湿度制御部
(液膜形成機構の一例) 342 送風機(マスク部材のダクト内にある異物を装
置外に排出する機構の一例) 344 送風管(マスク部材のダクト内にある異物を装
置外に排出する機構の一例) 442 送風機(洗浄対象表面の一端近傍から他端近傍
にかけて、ほぼ一定方向の気体の流れを発生させる機構
の一例) 444 送風管(洗浄対象表面の一端近傍から他端近傍
にかけて、ほぼ一定方向の気体の流れを発生させる機構
の一例) 550 集塵器(集塵機構の一例) 以上

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄対象物の表面に付着した異物を除去
    することにより洗浄を行う洗浄装置において、 前記表面に向けてパルス光を照射するパルス光照射機構
    を備え、前記パルス光が通過する開口であり、該パルス
    光が一度に照射される表面領域とほぼ同一形状の開口を
    有するマスク部材が、前記表面領域の近傍に前記開口が
    位置するように設けられ、前記開口を通過させてパルス
    光を前記表面領域に向け照射して前記異物を除去すると
    ともに、除去した異物の洗浄対象物への再付着を前記マ
    スク部材により防止することを特徴とする洗浄装置。
  2. 【請求項2】 洗浄対象物の表面に付着した異物を除去
    することにより洗浄を行う洗浄装置において、 前記表面に結露による液体の膜を形成する液膜形成機構
    と、前記表面に向けてパルス光を照射するパルス光照射
    機構とを備え、前記パルス光が通過する開口であり、該
    パルス光が一度に照射される表面領域とほぼ同一形状の
    開口を有するマスク部材が、前記表面領域の近傍に前記
    開口が位置するように設けられ、前記開口を通過させて
    パルス光を液膜が形成された表面領域に向け照射して液
    膜を蒸発させることにより、前記異物を除去するととも
    に、除去した異物の洗浄対象物への再付着を前記マスク
    部材により防止することを特徴とする洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記マスク部材は、前記開口を有する平
    板状の部材であり、前記除去した異物に対して前記パル
    ス光が照射されない表面部分を平板部分で遮蔽すること
    により、異物の再付着を防止することを特徴とする請求
    項1または2記載の洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記除去した異物を捕獲する集塵機構を
    さらに設けたことを特徴とする請求項3記載の洗浄装
    置。
  5. 【請求項5】 前記マスク部材は、前記開口を有するダ
    クト状の部材であり、前記除去した異物を部材内に取り
    込んで装置外に排出することにより、異物の再付着を防
    止することを特徴とする請求項1または2記載の洗浄装
    置。
  6. 【請求項6】 洗浄対象物の表面に付着した異物を除去
    することにより洗浄を行う洗浄装置において、 前記表面に向けてパルス光を照射するパルス光照射機構
    と、前記表面の近傍に配置された集塵機構とを備え、前
    記表面に向けパルス光を照射して前記異物を除去すると
    ともに、除去した異物を前記集塵機構で捕獲することに
    より、異物の洗浄対象物への再付着を防止することを特
    徴とする洗浄装置。
  7. 【請求項7】 洗浄対象物の表面に付着した異物を除去
    することにより洗浄を行う洗浄装置において、 前記表面に結露による液体の膜を形成する液膜形成機構
    と、前記表面に向けてパルス光を照射するパルス光照射
    機構と、前記表面の近傍に配置された集塵機構とを備
    え、液膜が形成された表面に向けパルス光を照射して液
    膜を蒸発させることにより、前記異物を除去するととも
    に、除去した異物を前記集塵機構で捕獲することによ
    り、異物の洗浄対象物への再付着を防止することを特徴
    とする洗浄装置。
  8. 【請求項8】 前記洗浄対象物の表面上における前記パ
    ルス光が照射される位置を変更する機構をさらに設けた
    ことを特徴とする請求項1〜7記載の洗浄装置。
  9. 【請求項9】 洗浄対象物の表面に付着した異物を除去
    することにより洗浄を行う洗浄装置において、 前記表面に向けてパルス光を照射するパルス光照射機構
    と、前記表面の一端近傍から他端近傍にかけて、ほぼ一
    定方向の気体の流れを発生させる機構とを備え、前記表
    面に向けパルス光を照射して前記異物を除去するととも
    に、除去した異物を前記気体の流れにより下流側に移動
    させることを特徴とする洗浄装置。
  10. 【請求項10】 洗浄対象物の表面に付着した異物を除去
    することにより洗浄を行う洗浄装置において、 前記表面に結露による液体の膜を形成する液膜形成機構
    と、前記表面に向けてパルス光を照射するパルス光照射
    機構と、前記表面の一端近傍から他端近傍にかけて、ほ
    ぼ一定方向の気体の流れを発生させる機構とを備え、液
    膜が形成された表面に向けパルス光を照射して液膜を蒸
    発させることにより、前記異物を除去するとともに、除
    去した異物を前記気体の流れにより下流側に移動させる
    ことを特徴とする洗浄装置。
  11. 【請求項11】 前記洗浄対象物の表面上における前記パ
    ルス光が照射される位置を変更する機構をさらに設け
    て、照射位置を前記気体の上流側から下流側に順次変更
    することを特徴とする請求項9または10記載の洗浄装
    置。
  12. 【請求項12】 前記除去した異物を捕獲する集塵機構を
    さらに設けたことを特徴とする請求項9〜11記載の洗浄
    装置。
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