JPH1064864A - 洗浄装置 - Google Patents

洗浄装置

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JPH1064864A
JPH1064864A JP8218990A JP21899096A JPH1064864A JP H1064864 A JPH1064864 A JP H1064864A JP 8218990 A JP8218990 A JP 8218990A JP 21899096 A JP21899096 A JP 21899096A JP H1064864 A JPH1064864 A JP H1064864A
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liquid film
cleaned
cleaning apparatus
cleaning
pulse light
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JP8218990A
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Noriaki Kamitaka
典明 神高
Hiroyuki Kondo
洋行 近藤
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄対象物(物体)上の径の小さな異物も除
去可能であり、凹凸がある物体表面の洗浄残りを防止す
ることが可能であり、異物の溶融付着を引き起こすこと
なく、物体表面を洗浄することができる洗浄装置を提供
すること。 【解決手段】 洗浄対象物201の表面に付着した異物
を除去することにより洗浄を行う洗浄装置において、前
記表面に結露による液体の膜を形成する液膜形成機構2
05、230、241と、洗浄対象面に向けてエネルギ
ー密度可変のパルス光220を照射するパルス光照射機
構とを備え、前記液膜形成機構により液膜を形成した状
態にて、洗浄対象面に前記パルス機構により低いエネル
ギー密度から順次高いエネルギー密度のパルス光を照射
して前記液膜を蒸発させることにより、前記異物を除去
することを特徴とする洗浄装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体露光
プロセスにおけるウエハ表面やレチクル表面等の物体表
面の洗浄を行う洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リソグラフィによりシリコンウエハ上に
回路パターン等の微細な加工を施す場合、レチクルやウ
ェハの表面に付着した微粒子などのゴミ(異物)は加工
の大きな妨げとなり、製品の歩留まり低下させる。この
際に許容されるゴミの粒径は回路パターンの数分の一ま
たは十分の一以下であり、そのため、それらの洗浄は重
要な技術となっている。
【0003】レチクルやウェハの洗浄法としては、ホコ
リを生じない布などで拭き取る方法、液体に浸した状態
で超音波振動を与える方法などがあるが、現在、もっと
も一般的な洗浄方法は洗浄対象物であるウエハなどを塩
酸、硫酸、フッ酸、過酸化水素水、水酸化アンモニウム
などの混合溶液に浸すものである。この他、パルスレー
ザー光の照射を利用するものとして、パルスレーザー光
の照射により、洗浄対象物の表面に付着した微粒子に振
動を誘起し、付着力を低下させて除去する方法や、水ま
たは水蒸気を表面に吹き付けて水の薄い膜を形成したと
ころにレーザー光を照射して、水を瞬間的に蒸発させる
と同時に微粒子もはぎ取ってしまう方法も提案されてい
る。
【0004】この場合、表面に形成された液膜を透過
し、下地(洗浄対象物)に強く吸収される波長の光が効
果的であるといわれている。それは、そのような波長の
パルス光により洗浄対象物のごく表面が加熱され、その
熱により洗浄対象物と液膜の境界付近の液体が加熱・蒸
発して、効率よく付着物(異物)を除去できるためであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ウェハ上に形成される
パターン最小線幅の微細化により、許容される付着ゴミ
の最大径も小さくなっている。一般に、径の小さな粒子
ほど多く存在しており、質量に対して付着力が大きくな
るので、ウェハから取り去るのが困難であり問題点とな
っている。
【0006】また、洗浄液にウエハ等の洗浄対象物(物
体)を浸す場合には、洗浄液が含む汚れの付着、一度除
去された汚れの再付着、物体表面に凹凸がある場合には
洗浄されにくい部分が発生しやすい、などの問題点があ
る。また、パルス光照射による物体表面と付着微粒子の
温度上昇を考えた場合、どちらもが同程度の吸収を示し
たとしても、物体表面と付着微粒子の熱接触が十分でな
ければ、微粒子の方が深さ方向に熱が拡散しないので温
度が上がりやすい。
【0007】さらに、光を受ける面積は粒子径の2乗に
比例するのに対し、その体積は粒子径の3乗に比例する
ため、付着微粒子が単位体積当りに吸収するエネルギー
は粒子径が小さくなるに従って増大し、より高い温度に
加熱される。このような理由により、水薄膜を付着させ
た場合には、小さな粒子の周囲ほど、より低いエネルギ
ー密度のパルス光照射で水の蒸発が始まると考えられ
る。
【0008】しかし、一般に物体表面に付着している微
粒子の径はまちまちであり、一定のエネルギー密度のパ
ルス光を照射するだけでは物体表面及び各微粒子の温度
がすべて微粒子除去に適した温度となるように加熱する
ことはできない。ここで、パルス光のエネルギー密度が
高すぎる場合には、小さな付着微粒子は過剰な加熱によ
り溶融して物体表面に強く付着してしまい、除去がかえ
って困難になるおそれがあり、問題点となっている。
【0009】本発明は以上のような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、洗浄対象物(物体)上の径の小さな異
物も除去可能であり、凹凸がある物体表面の洗浄残りを
防止することが可能であり、異物の溶融付着を引き起こ
すことなく、物体表面を洗浄することができる洗浄装置
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は第一
に「洗浄対象物の表面に付着した異物を除去することに
より洗浄を行う洗浄装置において、前記表面に結露によ
る液体の膜を形成する液膜形成機構と、洗浄対象面に向
けてエネルギー密度可変のパルス光を照射するパルス光
照射機構とを備え、前記液膜形成機構により液膜を形成
した状態にて、洗浄対象面に前記パルス機構により低い
エネルギー密度から順次高いエネルギー密度のパルス光
を照射して前記液膜を蒸発させることにより、前記異物
を除去することを特徴とする洗浄装置(請求項1)」を
提供する。
【0011】また、本発明は第二に「前記液膜形成機構
は、前記洗浄対象物を収納する空間内に結露材料ガスを
導入するガス導入機構を備えていることを特徴とする請
求項1記載の洗浄装置(請求項2)」を提供する。ま
た、本発明は第三に「前記液膜形成機構は、前記ガスの
温湿度制御機構及び/または前記空間内の温湿度制御機
構を備えていることを特徴とする請求項2記載の洗浄装
置(請求項3)」を提供する。
【0012】また、本発明は第四に「前記液膜形成機構
は、前記洗浄対象物を収納する空間内の温湿度制御機構
を備えていることを特徴とする請求項1記載の洗浄装置
(請求項4)」を提供する。また、本発明は第五に「前
記液膜形成機構は、前記洗浄対象物の温度制御機構を備
えていることを特徴とする請求項1〜4記載の洗浄装置
(請求項5)」を提供する。
【0013】また、本発明は第六に「前記液膜形成機構
を制御することにより、洗浄対象面に形成される液膜量
または液膜厚さを制御する液膜制御機構を設けたことを
特徴とする請求項1〜5記載の洗浄装置(請求項6)」
を提供する。また、本発明は第七に「前記液膜制御機構
は、洗浄対象面に形成された液膜量または液膜厚さを検
出する液膜検出部を備えていることを特徴とする請求項
6記載の洗浄装置(請求項7)」を提供する。
【0014】また、本発明は第八に「前記洗浄対象物の
表面に付着した異物を検出する異物検出機構を設けたこ
とを特徴とする請求項1〜7記載の洗浄装置(請求項
8)」を提供する。また、本発明は第九に「前記洗浄対
象面への前記パルス光の照射位置を調整する照射位置調
整機構を設けたことを特徴とする請求項1〜8記載の洗
浄装置(請求項9)」を提供する。
【0015】また、本発明は第十に「前記洗浄対象物の
表面が疎水性の場合には、該表面を親水性に表面改質し
てから前記洗浄が行われることを特徴とする請求項1〜
9記載の洗浄装置(請求項10)」を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の洗浄装置は、洗浄対象物
の表面に結露による液体(例えば、水やアルコール)の
膜を形成する液膜形成機構と、洗浄対象面に向けてエネ
ルギー密度可変のパルス光を照射するパルス光照射機構
とを備え、前記液膜形成機構により液膜を形成した状態
にて、洗浄対象面に前記パルス機構により低いエネルギ
ー密度から順次高いエネルギー密度のパルス光を照射し
て前記液膜を蒸発させることで、より小さなものからよ
り大きなものまで異物を除去することができる。
【0017】本発明の洗浄装置にかかる異物除去の原理
を、シリコンウェハ上に付着した微粒子(異物)を除去
する例を示す図1を引用して説明する。図1において、
シリコンウエハ(洗浄対象物の一例)101の表面に除
去しようとする微粒子(異物)110が付着している。
微粒子110が付着した面には液膜形成機構により水の
膜(液膜の一例)111が形成されており、この状態で
パルス光照射機構により波長248nmのパルスレーザ
ー光120(パルス幅20ns)を微粒子110が付着
したウエハ表面に照射する。
【0018】パルス光照射機構は、エネルギー密度を1
0mJ/cm2 程度から数百mJ/cm2 程度まで徐々
に上げながらパルス光を照射する。このようにパルス光
を照射すると、各粒子を除去するのに十分であり、しか
も各粒子の溶融を引き起こさない温度にまでそれぞれの
粒子が適切に加熱されるので、水の蒸発とともに小さい
粒子から大きい粒子まで順番に除去される。
【0019】即ち、小さな粒子は、より低いエネルギー
密度のパルス光照射で周囲の水膜が蒸発して除去され、
高いエネルギー密度のパルス光が照射されるときには既
に小さな粒子は除去された後であるため、小さな粒子が
瞬間的な過度の加熱により融解し、ウエハ上に強く付着
することはない。このように、本発明の洗浄装置におい
ては、洗浄しようとする表面に照射するパルス光のエネ
ルギー密度を低い値から高い値まで順次上げていくこと
により、各サイズの付着微粒子(異物)について加熱し
過ぎることなく、異物除去するための適切な加熱を行う
ことが可能であり、その結果、より小さなものからより
大きなものまで付着微粒子(異物)を効果的に除去する
ことができる。
【0020】そのため、本発明の洗浄装置によれば、異
物の溶融付着を引き起こすことなく、物体表面に付着し
た異物の除去を確実に行うことができる。本発明にかか
る液膜形成機構は、洗浄対象物の表面に結露による液体
の膜を形成するので、洗浄対象面に凹凸(例えば、微細
構造の凹凸)がある場合にも液膜を表面全体にもれなく
形成して、パルス光照射による異物の除去(洗浄)を効
果的に行うことができる。
【0021】また、本発明にかかる液膜形成機構は、洗
浄対象物の表面に結露による液膜を形成する(非常に静
的に形成する)ので、洗浄対象物の表面に形成された薄
膜や微細構造を破壊することなく、該薄膜や微細構造上
に液膜を形成して、効果的に異物除去(洗浄)を行うこ
とができる。本発明の洗浄装置によれば、洗浄対象物を
洗浄液に浸す必要がないので、洗浄液に含まれる微粒子
などによる汚染のおそれがなく、一度除去された微粒子
の再付着のおそれも非常に少ない。
【0022】また、洗浄対象物(例えばSiウェハ)の
表面に形成される液膜(例えば水膜)の成分は、結露に
より生じる純粋な液体(例えば純水)であるため汚染に
寄与するおそれはない。さらに結露材料(例えば水)は
蒸気として供給すればよいので大量には必要でなく、供
給も容易であり、洗浄装置全体としての制御も簡便であ
る。
【0023】本発明にかかる液膜形成機構としては、例
えば、洗浄対象物を収納する空間内に結露材料ガスを導
入するガス導入機構を備えたもの(請求項2)、前記ガ
スの温湿度制御機構及び/または前記空間内の温湿度制
御機構を備えた請求項2記載のもの(請求項3)、前記
空間内の温湿度制御機構を備えたもの(請求項4)、或
いは洗浄対象物の温度制御機構を備えた請求項1〜4記
載のもの(請求項5)が好ましい。
【0024】本発明の洗浄装置には、液膜形成機構を制
御することにより、洗浄対象面に形成される液膜量また
は液膜厚さを制御する液膜制御機構を設けることが好ま
しい(請求項6)。かかる構成にすると、パルス光を照
射したときに、より効果的に、或いは最も効果的に異物
を除去することができる量または厚さの液膜を洗浄対象
面に形成できる。
【0025】或いは、かかる構成にすると、洗浄対象面
に照射するパルス光のエネルギー密度の大きさに応じた
適切な量または厚さの液膜を形成して、異物除去(洗
浄)効果を増大することができる。かかる液膜制御機構
は、液膜量または液膜厚さの制御をより的確に行うため
に洗浄対象面に形成された液膜量または液膜厚さを検出
する液膜検出部を備えていることが好ましい(請求項
7)。
【0026】本発明の洗浄装置には、洗浄残りの発生を
より的確に防止するために、洗浄対象物の表面に付着し
た異物を検出する異物検出機構を設けることが好ましい
(請求項8)。また、本発明の洗浄装置には、洗浄対象
物の洗浄を効率的に、かつもれなく行うことができるよ
うに、洗浄対象面へのパルス光の照射位置を調整(変
更)する照射位置調整機構を設けることが好ましい(請
求項9)。
【0027】また、本発明の洗浄装置においては、前記
洗浄対象物の表面が疎水性の場合には、該表面を親水性
に表面改質することで、液膜が形成されやすいようにす
ることが好ましい(請求項10)。以下、本発明を実施例
により詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定さ
れるものではない。
【0028】
【実施例】図2は、本実施例の洗浄装置の概略構成図で
ある。温湿度コントローラー (温湿度制御機構の一例)241
により温度と湿度が制御された容器240内に、除去す
べき微粒子(異物)が付着したシリコンウエハ201
(洗浄対象物の一例)が配置されている。
【0029】ウエハ201は、ウエハ取り入れ口204
から容器240の内部に入れられてウェハホルダー20
2により保持されている。ホルダー202は、ウエハ2
01とは周辺部のみ接し、中央の付着微粒子を除去すべ
き部分には両面側とも孔の開いた形状を有しており、ま
た、ウェハホルダー及びウェハの温度は温度コントローラー
(温度制御機構の一例)により制御することができる。
【0030】パルス光照射機構は、KrFエキシマレー
ザー源から発振したパルス光220(波長248nm、
パルス幅20ns)をウエハ210の洗浄対象面(微粒
子を除去しようとする面)に照射する。ここで、レーザ
ー光220の光路上には、凹レンズまたは凸レンズ22
2が配置可能であり、さらに光軸方向にも移動できるよ
うに、これらのレンズはステージ223上に載置されて
いる。
【0031】ステージの動きはステージ制御部224に
より制御されており、これによりパルス光照射機構は、
洗浄対象面に照射するパルス光のエネルギー密度を自由
に変化させることができる。シリコンウエハホルダー2
02はX−Yステージ203上に載置されており、ステ
ージ203を駆動させることにより、レーザー光220
をウエハ201の洗浄対象面全体に照射することができ
る(照射位置調整機構の一例)。
【0032】微粒子を除去しようとするウェハの洗浄対
象面の近くには、ガス導入口205が設けられ、レーザ
ー光220照射時には、容器内雰囲気よりも温度・湿度
ともに高い空気がガス導入口205から導入される(ガ
ス導入機構及びガスの温湿度制御機構の一例)。この空
気はウエハに触れて冷却され、ウエハ表面には結露が生
じ、表面に薄い水の膜(液膜の一例)が形成される。水
膜の厚さは厚さ検出器(液膜検出部の一例)230によ
り計測される。
【0033】また、ガス導入口205からの空気の導入
(吹き出し)圧力は、ウエハに形成された微細な構造を
破壊する恐れがない程度にしてある。付着した微粒子
(異物)の除去を行う際に、パルス光照射機構は、まず
凹レンズによりエネルギー密度を下げたパルスレーザー
光をウエハ表面に照射する。前記波長(248nm)の
光に対して物質は一般に大きな吸収を示し、粒子が光を
受ける面積とそれにより加熱される体積の関係から、小
さい粒子ほど高い温度に加熱される。
【0034】1〜数十回のパルスレーザー光照射を行っ
た後、ステージ223により凹レンズを光軸に沿ってウ
エハ側に移動させることで、照射光のエネルギー密度を
少し高くした状態にて、1〜数十回のパルスレーザー光
照射を繰り返す。そして、レンズを凸レンズに切り替え
ることにより、照射光のエネルギー密度をさらに高くし
た状態にて、1〜数十回のパルスレーザー光照射を繰り
返す。ここで、凸レンズの使用により出射レーザー光よ
りも高いエネルギー密度の照射光を得ることができる。
【0035】このような照射過程において、小さい粒子
は、より低いエネルギー密度のパルス光照射により十分
に熱せられ、また大きい粒子は、より高いエネルギー密
度のパルス光照射により十分に熱せられ、周囲の水を瞬
間的に沸騰・蒸発させると共にそれぞれの粒子自身も除
去される。そのため、照射光のエネルギー密度を低い値
から高い値まで変化させると、各エネルギー密度に対応
して除去される条件の整った粒子がそれぞれ除去される
ので、全ての粒径の微粒子が除去される。
【0036】また、照射光のエネルギー密度が低い値か
ら徐々に高い値に変化するので、小さな粒子は過剰な加
熱を受けるエネルギー密度に到達する十分前に除去され
てしまう。よって、粒子が溶融によりウエハ表面に強く
付着するおそれがない。本実施例の洗浄装置によれば、
異物の溶融付着を引き起こすことなく、ウェハ表面に付
着した異物の除去(洗浄)を確実に行うことができる。
【0037】本実施例の洗浄装置においては、ウェハ表
面に結露による水膜を形成するので、洗浄対象面に凹凸
(例えば、微細構造の凹凸)がある場合にも水膜を表面
全体にもれなく形成して、パルス光照射による異物の除
去(洗浄)を効果的に行うことができる。また、本実施
例の洗浄装置においては、ウェハ表面に結露による水膜
を形成する(非常に静的に形成する)ので、ウェハ表面
に形成された薄膜や微細構造を破壊することなく、該薄
膜や微細構造上に水膜を形成して、効果的に異物除去
(洗浄)を行うことができる。
【0038】本実施例の洗浄装置においては、ウェハを
洗浄液に浸す必要がないので、洗浄液に含まれる微粒子
などによる汚染のおそれがなく、一度除去された微粒子
の再付着のおそれも非常に少ない。また、ウェハ表面に
形成される水膜の成分は、結露により生じる純水である
ため汚染に寄与するおそれはない。
【0039】さらに結露材料である水は蒸気として供給
すればよいので大量には必要でなく、供給も容易であ
り、洗浄装置全体としての制御も簡便である。本実施例
では、除去された微粒子が再付着しにくいように、ウエ
ハを垂直に立てた状態で、パルスレーザー光の照射をお
こなっているが、再付着を阻止する手段を構じた場合は
これに限るものではない。
【0040】本実施例では、ガス導入機構、各温湿度制
御機構、温度制御機構及び厚さ検出器が液膜形成機構を
構成しているが、通常、ある程度以上の湿度を有する空
間であれば、ウェハ表面と付着粒子との間には吸着水が
存在している。そのため、ある程度以上の湿度を有する
空間を液膜形成機構として利用することも可能であり、
前記吸着水へのパルス光照射による蒸発によって十分な
異物除去効果が得られる条件(付着粒子の種類、大き
さ、雰囲気湿度)であれば、本実施例のような液膜形成
機構を特に設ける必要はない。
【0041】通常、シリコンウエハは疎水性であるた
め、小量の水が付着する場合は薄い膜を形成せず、微小
な水滴の成長が見られる程度であるが、アッシング処理
を施すとウェハ表面が親水化されて、水膜が形成されや
すくなるので好ましい。また、容器内に水蒸気だけでな
く、アルコールなどの蒸気を含ませることにより、ウェ
ハ表面にそれらの液膜を形成してもよい。
【0042】また、容器内の圧力は大気圧に限定される
ものではなく、結露により液膜が形成される条件であれ
ば、加圧または減圧されていてもよい。また、本実施例
では波長248nmのKrFエキシマレーザーを使用し
ているが、これに限るものではない。
【0043】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の洗浄装
置によれば、洗浄対象物(物体)上の径の小さな異物も
除去可能であり、凹凸がある物体表面の洗浄残りを防止
することが可能であり、異物の溶融付着を引き起こすこ
となく、物体表面を洗浄することができる。
【0044】また、洗浄対象物の表面に形成された薄膜
や微細構造を破壊することなく、該薄膜や微細構造上に
液膜を形成して、効果的に異物除去(洗浄)を行うこと
ができる。また、洗浄液に含まれる微粒子などによる汚
染のおそれがなく、一度除去された微粒子の再付着のお
それも非常に少ない。
【0045】また、洗浄対象物の表面に形成される液膜
の成分は、結露により生じる純粋な液体であるため汚染
に寄与するおそれはない。さらに、結露材料は蒸気とし
て供給すればよいので大量には必要でなく、供給も容易
であり、洗浄装置全体としての制御も簡便である。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明の洗浄装置にかかる異物除去の原理
を説明する概念図である。
【図2】は、実施例の洗浄装置の概略構成図である。
【符号の説明】
101,201 シリコンウエハ(洗浄対象物の一例) 202 ウエハホルダー 203 X−Yステージ 204 ウエハ挿入口 205 ガス導入口 110 付着した微粒子(異物) 111 液膜 120,220 パルス光 221 パルス光導入窓 222 凸レンズまたは凹レンズ 223 レンズステージ 224 ステージ制御部 230 液膜厚検出器(液膜検出部の一例) 240 容器 241 温湿度コントローラー (温湿度制御機構の一例)
以上

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗浄対象物の表面に付着した異物を除去
    することにより洗浄を行う洗浄装置において、 前記表面に結露による液体の膜を形成する液膜形成機構
    と、洗浄対象面に向けてエネルギー密度可変のパルス光
    を照射するパルス光照射機構とを備え、前記液膜形成機
    構により液膜を形成した状態にて、洗浄対象面に前記パ
    ルス機構により低いエネルギー密度から順次高いエネル
    ギー密度のパルス光を照射して前記液膜を蒸発させるこ
    とにより、前記異物を除去することを特徴とする洗浄装
    置。
  2. 【請求項2】 前記液膜形成機構は、前記洗浄対象物を
    収納する空間内に結露材料ガスを導入するガス導入機構
    を備えていることを特徴とする請求項1記載の洗浄装
    置。
  3. 【請求項3】 前記液膜形成機構は、前記ガスの温湿度
    制御機構及び/または前記空間内の温湿度制御機構を備
    えていることを特徴とする請求項2記載の洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記液膜形成機構は、前記洗浄対象物を
    収納する空間内の温湿度制御機構を備えていることを特
    徴とする請求項1記載の洗浄装置。
  5. 【請求項5】 前記液膜形成機構は、前記洗浄対象物の
    温度制御機構を備えていることを特徴とする請求項1〜
    4記載の洗浄装置。
  6. 【請求項6】 前記液膜形成機構を制御することによ
    り、洗浄対象面に形成される液膜量または液膜厚さを制
    御する液膜制御機構を設けたことを特徴とする請求項1
    〜5記載の洗浄装置。
  7. 【請求項7】 前記液膜制御機構は、洗浄対象面に形成
    された液膜量または液膜厚さを検出する液膜検出部を備
    えていることを特徴とする請求項6記載の洗浄装置。
  8. 【請求項8】 前記洗浄対象物の表面に付着した異物を
    検出する異物検出機構を設けたことを特徴とする請求項
    1〜7記載の洗浄装置。
  9. 【請求項9】 前記洗浄対象面への前記パルス光の照射
    位置を調整する照射位置調整機構を設けたことを特徴と
    する請求項1〜8記載の洗浄装置。
  10. 【請求項10】 前記洗浄対象物の表面が疎水性の場合に
    は、該表面を親水性に表面改質してから前記洗浄が行わ
    れることを特徴とする請求項1〜9記載の洗浄装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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