JPH11263772A - 新規β−ラクタムの合成 - Google Patents

新規β−ラクタムの合成

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JPH11263772A
JPH11263772A JP10365735A JP36573598A JPH11263772A JP H11263772 A JPH11263772 A JP H11263772A JP 10365735 A JP10365735 A JP 10365735A JP 36573598 A JP36573598 A JP 36573598A JP H11263772 A JPH11263772 A JP H11263772A
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alkyl
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Vos Dirk De
デ ホス ディルク
Stephen Brown
ブラウン ステファン
Allan Michael Jordan
マイケル ジョーダン アラン
Nicholas James Lawrence
ジェイムズ ローレンス ニコラス
Alan Thomson Mcgown
トムソン マクガウン アラン
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Cancer Research Campaign Technology Ltd
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    • C07D205/08Heterocyclic compounds containing four-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member with one oxygen atom directly attached in position 2, e.g. beta-lactams

Abstract

(57)【要約】 【課題】 β−ラクタムの形成におけるジアステレオ選
択性をコントロールし、かつ反応しやすいアゼチジノン
環を破壊することなく除去できる、改良されたβ−ラク
タム形成のための新規なキラル補助基、および純品のエ
ナンチオマーである(S)−(−)−1−(p−メトキ
シフェニル)プロピル−1−アミンの提供。 【解決手段】 式(5) 【化1】 (式中、R1 はC1〜5のアルキル、R3 は水素など、
4 はC1〜5のアルコキシ、アリールオキシ)を補助
基に、補助基の除去にCe(NH4 2 (NO36
使用する。このキラル補助基は、パクリタキセルの側鎖
の前駆体であるβ−ラクタムの合成に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パクリタキセル
(paclitaxel)側鎖の前駆体として役立つβ
−ラクタムの製造に利用できるβ−ラクタムの簡便な新
規製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】太平洋イチイ(Pacific ye
w)タキサス ブレビフォリア(Taxus brev
ifolia)の樹皮から微量単離されたパクリタキセ
ル(TaxolTM)は、進行した卵巣癌および乳癌を治
療するために臨床的に使用される効き目が強い抗腫瘍剤
である。パクリタキセルは、次の構造を有するタキサン
(taxane)天然物の一種である。
【0003】
【化8】
【0004】多量のパクリタキセルへの高まる要求を満
たすのが困難であるという問題は、英国イチイ(Eng
lish yew)タキサス バッカタ(Taxus
baccata)の針葉から単離されたタキサンである
10−デアセチルバッカチン−III(10−deac
etylbaccatin−III)からの半合成によ
り回避されてきた。10−デアセチルバッカチン−II
Iの構造を以下に示す。
【0005】
【化9】
【0006】半合成パクリタキセルは、適当な側鎖前駆
体を13位にあるフリーの水酸基に結合することにより
10−デアセチルバッカチン−IIIの誘導体から製造
される。さらに、今までに報告されたすべての全合成に
おいて、側鎖は後半の工程のうちの1工程として同様の
方法で導入されている(Ojima,I.;Habu
s,I.;Zhao,M.;Zucco,M.;Par
k,Y.H.;Sun,C.M.;Brigaud,
T.Tetrahedron.,1992,48,69
85−7012)。従って、パクリタキセルに対する近
年の関心から、そのようなC−13側鎖の前駆体の良好
な合成ルートが必要となってきた。この側鎖は、また非
常に重要な構造上の特徴でもあり、すなわち微小管を安
定化するパクリタキセルの目ざましい能力の原因の一部
である。そのため、修飾されたC−13側鎖を有する多
くのパクリタキセル類似体が、半合成によりつくられて
いる。
【0007】側鎖の膨大な合成ルートのなかで、β−ラ
クタムは側鎖前駆体の最も重要なタイプのうちの1つを
構成しており、イミンとケテンとのシュタウディンガー
(Staudinger)反応を経由して合成すること
ができる(R.A.Holton,ヨーロッパ特許出
願,1990,EP 0 400 971 A2)。β
−ラクタムは、イミンとアセトキシアセチルクロラ
イドから系内で誘導されたケテンとのシュタウディン
ガー反応によりこれまで合成されてきた(=7
5:25、74%)(Bourzat,J.D.;Co
mmercon,A.Tetrahedron Let
t.,1993,34,6049−6052)。しかし
ながら、β−ラクタムはフェニルイソセリン(phen
ylisoserine)側鎖の合成を構成する次の工
程で開環した。補助基は、水素化分解により除去され
た。
【0008】
【化10】
【0009】Farinaとその共同研究者らも、C−
13側鎖の合成に同様なキラル補助基に基づくアプロー
チを使用している(Farina,V.;Hauck,
S.I.;Walker,D.G.Synlett,1
992,761−763)。彼らは、補助基として下記
のようなL−トレオニン誘導体を使用した。β−ラクタ
ム形成におけるジアステレオ選択性は良好であるが(1
0:1)、補助基を除去するのに4つの反応が必要であ
り、フッ素イオン、メタンスルホニルクロライドおよび
トリエチルアミン、オゾン、並びに炭酸水素ナトリウム
による処理を経由して、総収率66%で補助基が除去さ
れる。これらの工程は必然的に、製造プロセスのコスト
を引き上げ、幾つかの側鎖類似体に存在する適用可能な
官能基の数を厳しく限定することになる。さらに、L−
トレオニン誘導体は、商業的に入手可能でなく、製造す
るには費用がかかるだろう。
【0010】
【化11】
【0011】その結果、安価に製造でき、またβ−ラク
タム環を破壊することなく一工程で除去でき、環形成反
応においてジアステレオ選択性をコントロールするよう
な新規な補助基が必要である。これは、p−メトキシフ
ェニル置換アミンの使用により得ることができる。我々
は、ラクタムの窒素原子から酸化により切断できるキラ
ル補助基を使用し、パクリタキセルのβ−ラクタム側鎖
前駆体への新規な立体コントールされたルートを開発し
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、β−
ラクタムの形成におけるジアステレオ選択性をコントロ
ールし、かつ反応しやすい(sensitive) アゼチジノン環
を破壊することなく除去できる、改良されたβ−ラクタ
ム形成のための新規なキラル補助基の開発である。これ
により、抗腫瘍タキサン類(taxanes)のC−1
3における水酸基と結合するための価値ある中間体を提
供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は式
(9)
【0014】
【化12】
【0015】(式中、R2 はアリール、置換されたアリ
ール、C1 −C5 アルキル、C1 −C 5 アルケニル、ま
たはC1 −C5 アルキニルであり、R5 はアリール、置
換されたアリール、またはC1 −C5 アルキルである)
で表されるβ−ラクタムの製造方法に関し、この方法は
以下のa)、b)、およびc)の工程を含む。
【0016】a)式(5)
【0017】
【化13】
【0018】(式中、R1 はC1 −C5 アルキルであ
り、R3 は水素、C1 −C5 アルキル、C1 −C5 アル
コキシ、またはアリールオキシであり、R4 はC1 −C
5 アルコキシ、またはアリールオキシである)で表され
る(S)−アミンと式R2 CHO(式中、R2 は前記と
同義である)で表されるアルデヒドとの反応により、式
(6)
【0019】
【化14】
【0020】(式中、R1 、R2 、R3 、およびR4
前記と同義である)で表される化合物を得て、
【0021】b)トリエチルアミンの存在下、式(6)
で表される化合物と式(7)R5 CO2 CH2 COCl
(式中、R5 は前記と同義である)で表されるアシルク
ロライドとの反応により、式(8a)と(8b)で表さ
れるジアステレオ異性体であるβ−ラクタムの混合物を
得て、
【0022】
【化15】
【0023】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、および
5 は前記と同義である) c)式(8a)と(8b)で表されるβ−ラクタムを分
離し、式(8a)で表される、純粋なエナンチオマーで
ある(−)−β−ラクタムを得、続いてアセトニトリル
と水との存在下、式(8a)で表される該β−ラクタム
を硝酸アンモニウムセリウム(IV)[Ce(NH4
2 (NO3 6 ]で処理することにより、式(9)で表
されるβ−ラクタムを得る。
【0024】
【発明の実施の形態】上記製造方法により、必要とする
ジアステレオ異性体である(−)−(8a)を異性体
(8b)を含まず、高収率で単離することができた。式
(8a)と(8b)で表されるβ−ラクタムは、酢酸エ
チル/ヘキサンの混合溶媒から再結晶により分離するの
が好都合である。
【0025】本発明の方法における上記工程(b)は、
以下に説明するようにβ−ラクタム(±)−(8a)と
(±)−(8b)の選択性が反応溶媒にある程度依存し
ていると思われるため、好ましくはヘキサン、ベンゼ
ン、またはDMF中、より好ましくはDMF中で行う。
【0026】本発明の製造方法において、R1 はC1
5 アルキルであり、R2 はアリール、または置換され
たアリールであり、R3 は水素であり、R4 はC1 −C
5 アルコキシ、またはアリールオキシであり、かつR5
はC1 −C5 アルキルである化合物を使用するのが好都
合である。
【0027】本発明のさらなる目的は、純粋なエナンチ
オマーである(S)−(−)−1−(p−メトキシフェ
ニル)プロピル−1−アミンである。この化合物は、p
−メトキシプロピオフェノン オキシムをナトリウム/
エタノールで還元することによって総収率89%で製造
できた。純粋なエナンチオマーであるキラル補助基
(S)−(−)−1−(p−メトキシフェニル)プロピ
ル−1−アミンは、10−デアセチルバッカチン−II
Iとの結合によって、パクリタキセルの単一のジアステ
レオ異性体を製造するために必要であり、よってパクリ
タキセルの製造プロセスにおいて価値のある中間体であ
る。これまでパクリタキセルの側鎖の前駆体として使用
されていたβ−ラクタムを合成するための本発明の用途
について、以下に詳細に説明する。
【0028】ジアステレオ異性体であるβ−ラクタム
(±)−11と(±)−12は、通常の方法でイミン
(±)−10[1−(p−メトキシフェニル)プロピル
−1−アミンから誘導された。下記参照]とアセトキシ
アセチルクロライドとのシュタウディンガー反応によ
り合成された。選択性は、反応溶媒にある程度依存して
おり、ヘキサン中では(±)−11:(±)−12は6
7:33、54%であり、ベンゼン中では(±)−
:(±)−12は74:26、78%であり、DMF
中では(±)−11:(±)−12は70:30、85
%である。(±)−11と(±)−12との混合物を、
水とアセトニトリル(3:5)の混合溶媒中、0℃で1
時間、硝酸アンモニウムセリウム(IV)と処理した
時、反応はきれいに(cleanly) 進行し、アゼチジノン
(±)−13(85%)とp−メトキシプロピオフェノ
ンが得られた。従って、補助基が容易に除去されて、β
−ラクタムを完全な状態で得られるため、これは本発明
の鍵となる特徴である。
【0029】
【化16】
【0030】純粋なエナンチオマーであるキラル補助基
を使用することにより、純粋なエナンチオマーであるβ
−ラクタムの製造が可能である。純粋なエナンチオマー
である(S)−(−)−1−(p−メトキシフェニル)
プロピル−1−アミン(−)−14の合成は、N−アセ
チル−L−ロイシン15との塩を分割することにより行
われる。そして、1−(p−メトキシフェニル)プロピ
ル−1−アミン(±)−14は、p−メトキシプロピオ
フェノン オキシムのナトリウム/エタノール還元によ
って、総収率89%で合成される。N−アセチル−L−
ロイシン15とアミンとの反応により、予想されたジア
ステレオ異性体の塩を得た。溶解度の低い(S)−アミ
ンのN−アセチル−L−ロイシン塩16が、水からの混
合物の分別結晶により得られた(30%)。塩16を水
酸化ナトリウム溶液で処理することにより、(S)−
(−)−1−(p−メトキシフェニル)プロピル−1−
アミン(−)−14(定量的)を得、そしてN−アセチ
ル−L−ロイシン15を回収した(88%)。
【0031】
【化17】
【0032】イミン(S)−(−)−10[(S)−
(−)−14から定量的に得た]とアセトキシアセチル
クロライドとの反応により、純粋なエナンチオマーで
ある(−)−1112の73:27の混合物(78
%)を得た。幸運なことに、必要とする主成分であるジ
アステレオ異性体(−)−11は、酢酸エチル/ヘキサ
ンからの再結晶によって12を含まない状態で単離する
ことができた[(S)−10から52%]。純品である
(−)−11と硝酸アンモニウムセリウム(IV)との
処理から、公知のアゼチジノン(−)−13を得た。我
々は、副生成物としてp−メトキシプロピオフェノンを
収率77%で単離することができた。これは原理的に
は、さらに(S)−(−)−(p−メトキシフェニル)
プロピル−1−アミンの合成においてリサイクルするこ
とができる。
【0033】
【化18】
【0034】
【実施例】以下、実施例を示して本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。 実施例1 p−メトキシプロピオフェノンのオキシムの製造
【0035】
【化19】
【0036】4−メトキシプロピオフェノン(100
g,0.61mol)とヒドロキシルアミン塩酸塩(6
1g,0.88mol)をエタノール(375cm3
と水(120cm3 )に溶解した。この溶液を水酸化カ
リウム(93g,1.65mol)の水(95cm3
溶液に加えた。得られた混合物を2.5時間還流した。
水(1200cm3 )を添加し冷却した後、溶液のpH
を塩酸水溶液(1M)を用いて7に調整した。溶液をク
ロロホルム(3×500cm3 )で抽出し、有機層を乾
燥(硫酸マグネシウム)、濾過、減圧濃縮し、白色粉末
(109g,100%)としてオキシムを得た。得られ
たオキシムは精製することなく次の工程に使用した。 融点:63−64℃ νmax(KBr Disc)/cm-1:3284,3
235,3127,3071,2965,2935,1
606,1513,1462,1300,1252,1
241,1181,1034,1026,971,91
0,837,831,597 δ 1H(300MHz,CDCl3 ):1.16(3
H,t,J=7.6Hz,3−H),2.79(2H,
q,J=7.6Hz,2−H),3.83(3H,s,
OMe),6.90(2H,d,J=8.9Hz,3’
−H),7.56(2H,d,J=8.9Hz,2’−
H),7.99(1H,br s,OH) δ13C(75MHz,CDCl3 ):10.9(C
3 ),19.6(CH2 ),55.1(CH3 ),1
13.9(CH),127.6(CH),129.7
(C),160.1(Cq),160.4(C) (CI:実測値 [M]+ 179.0948、C1013
NO2 の計算値179.0946)、m/z(CI):
180([M+H]+ ,100%),164(30)
【0037】ラセミ体のアミン(±)−14の製造
【0038】
【化20】
【0039】p−メトキシプロピオフェノン オキシム
(109g,0.61mol)をエタノール(600c
3 )に溶解し、溶液を加熱還流した。窒素雰囲気下、
金属ナトリウム(120g,5.2mol)を小片にし
て90分かけて加えた。さらに2.5時間加熱還流した
後、さらにエタノール(800cm3 )を30分かけて
ゆっくりと加えた。続けて金属ナトリウムの残留物がす
べて潰れるまで、エタノール水溶液(10%水、v/
v.400cm3 )をゆっくり加えた。大部分のエタノ
ールを留去し、その後水(400cm3 )を加えた。ジ
エチルエーテル(3×350cm3 )で混合物を抽出
し、乾燥(硫酸マグネシウム)、減圧濃縮し、粗生成物
を得た。これを減圧蒸留によりさらに精製し、無色の油
状物質(81.7g,81%)としてアミンを得た。 沸点:107−108℃(5mmHg) νmax(CsIプレート上の薄膜)/cm-1:296
2,2931,1612,1513,1302,124
8,1176,1037,832 δ 1H(300MHz,CDCl3 ):0.81(3
H,t,J=7.3Hz,3−H),1.60(2H,
dq,J=6.9Hz,J=7.3Hz,2−H),
3.71(1H,t,J=6.9Hz,1−H),3.
74(3H,s,OMe),6.82(2H,d,J=
8.6Hz,3’−H),7.18(2H,d,J=
8.6Hz,2’−H) m/z(FAB):166([M+H]+ ,80%),
149(70),136(100)
【0040】ラセミ体のイミン(±)−10の製造
【0041】
【化21】
【0042】ベンズアルデヒド(0.67g,6.31
mmol)およびアミン(±)−14(0.80g,
4.85mmol)をモレキュラーシーブ4Åの存在
下、室温、窒素雰囲気下、一晩中、乾燥塩化メチレン
(15cm3 )中で攪拌した。濾過、減圧濃縮し、イミ
ン(±)−10を黄色の油状物質(1.09g,90
%)として得た。得られた化合物は精製することなく次
の工程に使用した。νmax(CsIプレート上の薄
膜)/cm-1:2964,2933,2873,164
4,1612,1582,1512,1464,145
2,1379,1303,1247,1174,103
7,832,694 δ 1H(300MHz,CDCl3 ):0.87(3
H,t,J=7.3Hz,3−H),1.93(2H,
m,2−H),3.79(3H,s,OMe),4.1
4(1H,t,J=6.9Hz,1−H),6.88
(2H,d,J=4.6Hz,3’−H),7.35
(2H,d,J=4.6Hz,2’−H),7.40
(3H,m,4”−Hと5”−H),7.78(2H,
3”−H),8.31(1H,s,1”−H) m/z(FAB):254([M+H]+ ,80%),
224(40),149(90),121(55)
【0043】β−ラクタム(±)−11と(±)−12
の製造
【0044】
【化22】
【0045】アゼチジノンはHolton(EP−A−
0 400 971)によって開発された一般的な製造
方法を使用して製造した。乾燥塩化メチレン(1c
3 )中のイミン(±)−10(0.10g,0.39
5mmol)およびトリエチルアミン(0.16g,
1.68mmol)を、乾燥塩化メチレン(1cm3
中のアセトキシアセチルクロライド(53.9mg,
0.395mmol)に0℃でゆっくりと加えた。混合
物を0℃で1.5時間攪拌し、その後室温でさらに3時
間攪拌した。その溶液を塩化メチレン(10cm3 )に
注ぎこみ、塩酸(1M,2×5cm3 )、水(5c
3 )、および飽和炭酸水素ナトリウム溶液(5c
3 )で順次洗浄した。有機層を乾燥(硫酸マグネシウ
ム)、濾過、減圧留去し、アゼチジノン[78mg,5
6%;(±)−11:(±)−12=67:33]をク
リーム色の粉末として得た。 νmax(KBr Disc)/cm-1:2971,2
933,1754,1514,1369,1226,1
181,1035,702 δ 1H(300MHz,CDCl3 ):0.84(3
H,t,J=7.2Hz,major 3’−H),
0.86(3H,t,J=7.2Hz,minor3’
−H),1.64(3H,s,minor Ac),
1.66(3H,s,major Ac),1.85
(2H,m,major 2’−H),2.05(2
H,m,minor 2’−H),3.78(3H,
s,minor OMe),3.80(3H,s,ma
jor OMe),4.01(1H,t,J=9.3H
z,minor 1’−H),4.57(1H,m,m
ajor 3−H),4.60(1H,m,minor
3−H),4.62(1H,t,J=9.3Hz,m
ajor 1’−H),5.62(1H,d,J=4.
8Hz,major 4−H),5.66(1H,d,
J=4.8Hz,minor 4−H),6.77(2
H,d,J=8.2Hz,minor 3”−H),
6.83(2H,d,J=8.2Hz,major
3”−H),7.03(2H,d,J=8.2Hz,m
inor 2”−H),7.08(2H,d,J=8.
2Hz,major 2”−H),7.27(10H,
m,Ar) m/z(FAB):376([M+Na]+ ,10
%),354([M+H]+,50),307(2
0),149(100)
【0046】ラセミ体のβ−ラクタム(±)−13の製
【0047】
【化23】
【0048】アゼチジノン(±)−11と(±)−12
(0.1g,0.28mmol)をアセトニトリル(3
cm3 )に溶解し、0℃まで冷却して、硝酸アンモニウ
ムセリウム(IV)(0.46g,0.85mmol)
を蒸留水(5cm3 )に溶解し、冷却(0℃)した溶液
にゆっくりと加えた。0℃で1時間攪拌後、混合物を蒸
留水(15cm3 )で希釈した後、酢酸エチル(3×1
5cm3 )で抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウ
ム溶液(10cm3 )で洗浄した。これらの水性洗液を
酢酸エチル(15cm3 )で抽出した。有機層を合わせ
て、水層が無色になるまで亜硫酸ナトリウム溶液(10
%w/v)で洗浄後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(1
0cm3 )および食塩水(10cm3 )で洗浄した。乾
燥(硫酸マグネシウム)、濾過、減圧濃縮し、アセトン
とヘキサンからの再結晶によってアゼチジノン(±)−
13を白色結晶(0.05g,85%)として得た。 融点:150−151℃ 実測値 C.64.5;H.5.1;N.6.7、C11
11NO3 の計算値 C.64.4;H.5.4;N.
6.8% Rf:0.59(シリカ、酢酸エチル) νmax(KBr Disc)/cm-1:3200,1
755,1720,1500,1460,1370,1
225,1210,1165,1125,820,76
0,700,500 δ 1H(300MHz,CDCl3 ):1.56(3
H,s,Ac),4.92(1H,d,J=4.6H
z,3−H),5.75(1H,dd,J=4.6H
z,J=2.6Hz,4−H),6.75(1H,br
s,NH),7.21(5H,m,Ph) δ13C(75MHz,CDCl3 ):19.7(C
H),57.8(CH),78.1(CH3 ),12
7.4(CH),128.2(CH),128.5(C
H),134.4(C),165.7(C),169.
1(C) m/z(FAB):206([M+H]+ .40%),
165(60),160(70),152(90),1
28(40),115(45),106(100),8
9(75)
【0049】純粋なエナンチオマーであるアミン(−)
14の製造
【0050】
【化24】
【0051】水(約1600cm3 )中のアミン(±)
14(40g,0.25mmol)およびN−アセチ
ル−L−ロイシン(44g,0.25mol)を溶解す
るまで加熱した。室温まで冷却すると、アミンの塩が白
色結晶として析出した。これを母液から濾取し、水でよ
く洗浄した。水(約600cm3 )からの2回目の再結
晶により半透明の針状結晶の塩を得た。これを濾取し、
冷却水でよく洗浄し、水酸化ナトリウム溶液(5M,2
00cm3 )に攪拌しながら加えた。ジエチルエーテル
(3×150cm3 )で抽出、乾燥(硫酸マグネシウ
ム)、濾過、減圧濃縮し、無色油状物質[11.8g,
30%,キラルGCにより99%e.e.(下記参
照)]として、(S)−アミン(−)−14を得た。 沸点:107−108℃(5mmHg) [α]D20:−1.25°(c=4.0,メタノール) νmax(CsIプレート上の薄膜)/cm-1:296
4,2933,2873,1644,1612,158
2,1512,1464,1452,1379,130
3,1247,1174,1037,832,694 δ 1H(300MHz,CDCl3 ):0.81(3
H,t,J=7.3Hz,3−H),1.60(2H,
dq,J=6.9Hz,J=7.3Hz,2−H),
3.71(1H,t,J=6.9Hz,1−H),3.
74(3H,s,OMe),6.82(2H,d,J=
8.6Hz,2’−H),7.18(2H,d,J=
8.6Hz,3’−H) δ13C(75MHz,CDCl3 ):10.9(C
3 ),32.5(CH2 ),55.1(CH),5
7.1(CH3 ),113.6(CH),127.3
(CH),138.6(C),158.4(C) (EI:実測値 [M]+ 165.1158、C1015
NOの計算値 [M]+165.1154),m/z
(FAB):166([M+H]+ ,80%),149
(70),136(100)14 のN−トリフルオロアセチル誘導体のエナンチオマ
ーは、キラルデックストリフルオロアセチル−γ−シク
ロデキストリン(Chiraldex trifluo
roacetyl−γ−cyclodextrin)カ
ラムを用いたガスクロマトグラフィによって明らかに分
割された。(R)−14のN−トリフルオロアセチル誘
導体は24.4分、一方(S)−14のN−トリフルオ
ロアセチル誘導体は24.9分であった。[温度は2℃
/1分間で120から160℃にし、160℃で10
分]。
【0052】純粋なエナンチオマーであるイミン(+)
10の製造
【0053】
【化25】
【0054】アミン(−)−14(8.0g,7.0c
3 ,48.5mmol)およびベンズアルデヒド
(5.17g,4.95cm3 ,48.5mmol)を
触媒量のアンバーリスト15樹脂(H+ 型)を用いて、
トルエン(100cm3 )に溶解し、ディーン−スター
ク水分離器を取り付けたフラスコ中で加熱還流した。2
時間後、溶液を濾過し、減圧濃縮してイミン(+)−
を淡褐色の油状物質(12.3g,100%)として
得た。 [α]D20:+37.2°(c=0.4,クロロホル
ム) νmax(KBr Disc)/cm-1:2964,2
933,2873,1644,1612,1582,1
512,1464,1452,1379,1303,1
247,1174,1037,832,694 δ 1H(300MHz,CDCl3 ):0.87(3
H,t,J=7.3Hz,3−H),1.93(2H,
m,2−H),3.79(3H,s,OMe),4.1
4(1H,t,J=6.9Hz,1−H),6.88
(2H,d,J=4.6Hz,3’−H),7.35
(2H,d,J=4.6Hz,2’−H),7.40
(3H,m,4”−Hと5”−H),7.78(2H,
m,3”−H),8.31(1H,s,1”−H) δ13C(75MHz,CDCl3 ):11.2(C
3 ),31.6(CH2 ),55.3(CH),7
6.5(CH3 ),113.8(CH),128.1
(CH),128.3(CH),128.5(CH),
130.5(CH3 ),136.5(C),136.7
(C),158.5(C),159.5(CH) (EI:実測値 [M]+ 253.1463、C1718
NOの計算値 253.1466)、m/z(FA
B):254([M+H]+ ,80%),224(4
0),149(90),121(55),91(10
0)
【0055】純粋なエナンチオマーであるβ−ラクタム
(−)−11の製造
【0056】
【化26】
【0057】イミン(+)−10(9.00g,35.
5mmol)およびトリエチルアミン(5.40g,
7.44cm3 ,53.4mmol)の乾燥ベンゼン
(120cm3 )溶液を冷却(0℃)、攪拌し、ここに
アセトキシアセチルクロライド(4.86g,3.83
cm3 ,35.6mmol)を加えた。溶液を0℃で1
時間攪拌後、室温で一晩中攪拌した。この後、塩化メチ
レン(200cm3 )を加え、溶液を塩酸(1M,2×
65cm3 )、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(2×50
cm3 )および水(2×50cm3 )で洗浄した。有機
画分を乾燥(硫酸マグネシウム)、濾過、減圧濃縮して
アゼチジノン(9.9g,78%)を得、ジアステレオ
マーの比率は2.7:1であった。酢酸エチル/ヘキサ
ンからの再結晶によりβ−ラクタム(−)−11を白色
の棒状結晶(6.5g,52%)として得た。 融点:117−118℃ 実測値 C.71.4;H.6.7;N.3.9、C21
23NO4 の計算値 C.71.3;H.6.6;N.
3.9% [α]D20:−11.8°(c=0.3,クロロホル
ム) νmax(KBr Disc)/cm-1:2971,2
933,1754,1514,1369,1226,1
181,1035,702 δ 1H(300MHz,CDCl3 ):0.84(3
H,t,J=7.2Hz,3’−H),1.66(3
H,s,Ac),1.85(2H,m,2’−H),
3.80(3H,s,OMe),4.57(1H,d,
J=4.8Hz,3−H),4.62(1H,t,J=
9.3Hz,1’−H),5.62(1H,d,J=
4.8Hz,4−H),6.83(2H,d,J=8.
2Hz,3”−H),7.03,7.08(2H,d,
J=8.2Hz,2”−H),7.27(5H,m,A
r) δ13C(75MHz,CDCl3 ):7.7(C
3 ),11.2(CH),26.5(CH2 ),5
5.3(CH3 ),59.3(CH),61.4(C
H),76.2(CH),114.1(CH),12
8.0(CH),128.7(CH),128.8(C
H),129.2(CH),129.7(C),13
4.0(C),159.2(C),164.9(C),
169.1(C) (CI:実測値 [M+H]+ 354.1708、C21
23NO4 の計算値 354.1705)、m/z(F
AB):376([M+Na]+ ,10%),354
([M+H]+ ,50),307(20),149(1
00)
【0058】純粋なエナンチオマーであるβ−ラクタム
(−)−13の製造
【0059】
【化27】
【0060】アゼチジノンは、アゼチジノン(−)−1
1(6.4g,18.1mmol)とこれに従って計量
されたその他の試薬とを用いて、(±)−13の合成と
同様の方法で製造した。酢酸エチル/ヘキサンからの再
結晶によりアゼチジノン(−)−13を白色粉末(3.
24g,87%)として得た。この化合物は(±)−
と同一の分光特性を有していた。 融点:151−152℃ [α]D20:−45.7°(c=0.4,クロロホル
ム)
【0061】
【発明の効果】本発明により、β−ラクタムの形成にお
けるジアステレオ選択性をコントロールし、かつ反応し
やすいアゼチジノン環を破壊することなく除去できる、
改良されたβ−ラクタム形成のための新規なキラル補助
基(例えば、純粋なエナンチオマーである(S)−
(−)−1−(p−メトキシフェニル)プロピル−1−
アミン)を提供できる。これを使用し、パクリタキセル
の側鎖の前駆体であるβ−ラクタムを提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ディルク デ ホス オランダ国、2341 エルペー ウーストギ ースト、ホフブロウケルラーン 36 (72)発明者 ステファン ブラウン イギリス国、ランカシャー ダヴリューエ イ3 2ピーワイ、ニア ウォーリント ン、ロウトン、アッシュウッド アヴェニ ュー、2 (72)発明者 アラン マイケル ジョーダン イギリス国、リーディング アールジー31 4ズィーエス、キャルコット、ブルーム クロウズ、6 (72)発明者 ニコラス ジェイムズ ローレンス イギリス国、マンチェスター エム25 3 エッチワイ、プレストウィッチ、ハロルド ストリート、12 (72)発明者 アラン トムソン マクガウン イギリス国、マンチェスター エム20 3 ジーズィー、ディズベリー、ブルックロー ン ドライヴ、6

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記a)、b)、およびc)の工程を含
    む、式(9) 【化1】 (式中、R2 はアリール、置換されたアリール、C1
    5 アルキル、C1 −C 5 アルケニル、またはC1 −C
    5 アルキニルであり、R5 はアリール、置換されたアリ
    ール、またはC1 −C5 アルキルである)で表されるβ
    −ラクタムの製造方法。 a)式(5) 【化2】 (式中、R1 はC1 −C5 アルキルであり、R3 は水
    素、C1 −C5 アルキル、C1 −C5 アルコキシ、また
    はアリールオキシであり、R4 はC1 −C5 アルコキ
    シ、またはアリールオキシである)で表される(S)−
    アミンと式R2 CHO(式中、R2 は前記と同義であ
    る)で表されるアルデヒドとを反応させて、式(6) 【化3】 (式中、R1 、R2 、R3 、およびR4 は前記と同義で
    ある)で表される化合物を得て、 b)トリエチルアミンの存在下、式(6)で表される化
    合物と式(7)R5 CO 2 CH2 COCl(式中、R5
    は前記と同義である)で表されるアシルクロライドとを
    反応させて、式(8a)と(8b) 【化4】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、およびR5 は前記と
    同義である)で表されるジアステレオ異性体であるβ−
    ラクタムの混合物を得て、 c)式(8a)と(8b)で表されるβ−ラクタムを分
    離して、式(8a)で表される、純粋なエナンチオマー
    である(−)−β−ラクタムを得、続いてアセトニトリ
    ルと水の存在下、式(8a)で表される該β−ラクタム
    を硝酸アンモニウムセリウム(IV)[Ce(NH4
    2 (NO3 6 ]で処理し、式(9)で表されるβ−ラ
    クタムを得る。
  2. 【請求項2】 式(8a)と(8b)で表されるβ−ラ
    クタムが、酢酸エチル/ヘキサンの混合溶媒から再結晶
    により分離される請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 工程b)において反応溶媒として、ヘキ
    サン、ベンゼン、またはジメチルホルムアミド(DM
    F)、好ましくはDMFを用いる請求項1記載の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 R1 はC1 −C5 アルキルであり、R2
    はアリール、または置換されたアリールであり、R3
    水素であり、R4 はC1 −C5 アルコキシ、またはアリ
    ールオキシであり、かつR5 はC1 −C5 アルキルであ
    る化合物を用いる請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 純粋なエナンチオマーである(S)−
    (−)−1−(p−メトキシフェニル)プロピル−1−
    アミン。
  6. 【請求項6】 式(14)で表される1−(p−メト
    キシフェニル)プロピル−1−アミンのラセミ混合物
    を、式(15)で表されるN−アセチル−L−ロイシン
    と反応させて、式(16)で表されるジアステレオ異性
    体の塩を与え、 【化5】 続いて水からの分別結晶により、式(16)で表され
    る(S)−アミンのN−アセチル−L−ロイシン塩を
    得、 その後、その塩(16)を水酸化ナトリウムで処理す
    ることにより、式(14)で表される所望の(S)−
    (−)−1−(p−メトキシフェニル)プロピル−1−
    アミンとN−アセチル−L−ロイシンとを得、所望によ
    りN−アセチル−L−ロイシンをリサイクルすることが
    可能であることを特徴とする、 【化6】 光学活性アミノ酸を用いる分割により前記アミンのラセ
    ミ混合物から純粋なエナンチオマーである(S)−
    (−)−1−(p−メトキシフェニル)プロピル−1−
    アミンを製造する方法。
  7. 【請求項7】 式(13) 【化7】 (式中、Acはアセチル基を表し、Phはフェニル基を
    表す)で表される(−)−アゼチジノンを得るための、
    請求項1記載のβ−ラクタムの製造方法における、純粋
    なエナンチオマーである(S)−(−)−1−(p−メ
    トキシフェニル)プロピル−1−アミンの使用。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の製造方法に従って得た、
    式(9)で表されるβ−ラクタムと10−デアセチルバ
    ッカチン IIIとを反応させることによりパクリタキ
    セルを製造する方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の製造方法に従ってβ−ラ
    クタムから製造されたパクリタキセルを含有する医薬組
    成物。
JP10365735A 1997-12-22 1998-12-22 新規β−ラクタムの合成 Pending JPH11263772A (ja)

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