JPH11262742A - 廃棄物の処理方法および処理装置 - Google Patents

廃棄物の処理方法および処理装置

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JPH11262742A
JPH11262742A JP10090889A JP9088998A JPH11262742A JP H11262742 A JPH11262742 A JP H11262742A JP 10090889 A JP10090889 A JP 10090889A JP 9088998 A JP9088998 A JP 9088998A JP H11262742 A JPH11262742 A JP H11262742A
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waste
slurry
filtrate
substance
reactor
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JP10090889A
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Sadahiko Maeda
禎彦 前田
Katsutoshi Suzuki
勝利 鈴木
Takahiko Terada
隆彦 寺田
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩化ビニルその他の含塩素系樹脂を多量に含
む廃棄物スラリーの水熱分解反応後の脱水により燃料化
されたケーキに転換するとともに、濾液中のCOD物質
およびBOD物質を電解酸化処理する。 【解決手段】 塩化ビニルその他の含塩素系樹脂を多量
に含む廃棄物を前処理手段にて廃棄物スラリーを得た
後、フラッシュに引続き脱水してケーキ状の脱塩素化さ
れた原燃料と濾液を得るようにした廃棄物の処理方法で
あって、前記廃棄物スラリーにアルカリ性物質を加える
とともに、前記濾液を電解酸化処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみや産業廃
棄物などの有機固形分の内、特に塩化ビニルその他の含
塩素系樹脂を多量に含む廃棄物スラリーの水熱分解反応
後の脱水により燃料化されたケーキに転換するととも
に、濾液中のCOD物質およびBOD物質を電解酸化処
理するようにした廃棄物の処理方法およびその装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ等の一般廃棄物や工場等から排
出される産業廃棄物等のいわゆる固形廃棄物は年々増加
しており、従来の埋立方式などによる処分処理方法では
対応し切れなくなっている。このような観点から、固形
廃棄物を水中破砕し、水スラリーの状態で再資源可能な
鉄、アルミニウム、ガラス等の有用物を回収した後に、
適宜な水分値を有した状態まで脱水し、ついで高圧・高
温の条件下、所定の滞留時間にて水熱反応で処理して得
られた高圧・高温の反応スラリーを最終的に大気圧まで
減圧して製品スラリーを得ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】塩化ビニルその他の含
塩素系樹脂を多量に含む都市ごみや産業廃棄物を処理す
る場合、つぎのような問題がある。 塩化ビニルその他の含塩素プラスチックを多量に含
む都市ごみや産業廃棄物を焼却した場合、猛毒物質のダ
イオキシンを発生させる可能性が有り、環境保護の観点
から問題がある。 また、塩化ビニルその他の含塩素系樹脂を多量に含
む廃棄物を燃焼すると、燃焼時にCl2 やHClが発生
し、後続の空気予熱器や廃熱回収ボイラー等で腐食トラ
ブルを生じ易い。 有機塩素化合物を含む廃棄物を水熱反応により脱塩
素化することが可能であるが、生成する塩酸とのアルカ
リ塩(塩化ナトリウム)は腐食性が大きく、溶解度にも
限界があるので、極力系内に蓄積しないように系外に排
出する必要がある。 前記濾液を排水として公共水域に流すにはCOD
(化学的酸素要求量)除去を中心とした排水処理設備や
処理費用が必要となり、このため費用が高価となる。 さらに、前記濾液中の塩化ナトリウムを蒸発、濃縮
により晶析、分離する方法では、大部分の水を蒸発させ
るため、多量の熱エネルギが必要となる。
【0006】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、本発明の目的は塩化ビニルその他の含塩素系樹
脂を多量に含む廃棄物をスラリー化し、次いで水熱分解
反応後脱水することにより燃料化されたケーキに転換す
るとともに、濾液中のCOD物質およびBOD物質を電
解酸化処理するようにした廃棄物の処理方法およびその
装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る第1の発明では、塩化ビニルその他の
含塩素系樹脂を多量に含む固形廃棄物を前処理手段にて
廃棄物スラリーとし、当該スラリーを反応器にて水熱反
応させて反応スラリーを得た後、フラッシュに引続き脱
水してケーキ状の脱塩素化された原燃料と濾液を得るよ
うにした廃棄物の処理方法であって、前記廃棄物スラリ
ーにアルカリ性物質を加えるとともに、前記濾液を電解
酸化処理するようにした。
【0008】また、第1の発明を主体とする第2の発明
では、脱塩素後の該ケーキ状の燃料を燃焼炉で燃焼し、
該燃焼時の燃焼熱で熱媒体を加熱し、該熱媒体を反応器
に至る経路に配設された熱交換器に通して廃棄物スラリ
ーを加熱するようにし、さらに、第1の発明を主体とす
る第3の発明では、フラッシュ時に発生したスチームを
反応器に至る経路に配設された熱交換器に通して廃棄物
スラリーを加熱し、熱交換後に熱交換器から排出される
凝縮液を反応スラリーの脱水手段の洗浄水として系内で
循環使用するようにした。
【0009】第3の発明を主体とする第4の発明では、
凝縮液を反応スラリーの脱水手段の洗浄水として系内で
循環使用するとともに、該凝縮液が不足する場合に外部
から補給水を供給するようにし、また 第1の発明を主
体とする第5の発明では、濾液中のCOD物質およびB
OD物質を電解酸化処理し、削減されたCOD物質およ
びBOD物質を含む排水と水素ガスとに分離処理するよ
うにした。
【0010】第6の発明では、塩化ビニルその他の含塩
素系樹脂を多量に含む固形廃棄物を前処理手段にて廃棄
物スラリー化し、当該スラリーを反応器にて水熱反応さ
せて反応スラリーを得た後、フラッシュに引続き脱水し
てケーキ状の脱塩素化された原燃料と濾液を得るように
した廃棄物の処理装置であって、前記濾液中のCOD物
質およびBOD物質を電解酸化処理可能な電解酸化手段
を設けた構成にした。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る廃棄物の処
理方法およびその装置の具体的実施例を図1ないし図3
を用いて詳細に説明する。
【0012】図1は本発明による実施形態のシステム構
成ブロック図、図2は第2の事例のシステムブロック
図、図3は第3の事例のシステムブロック図である。
【0013】以下、図1について詳細に説明する。ま
ず、各所から収集され未分別状態にある有機固形分を含
む廃棄物の前処理を行なった後、熱分解処理工程に供給
するようにしている。特に本発明では、塩化ビニルその
他の含塩素系樹脂を多量に含む廃棄物を前処理工程に供
給する。
【0014】前処理工程では、基本的に未分別状態にあ
る塩化ビニルその他の含塩素系樹脂を多量に含む廃棄物
を処理する場合、再資源可能な鉄、アルミニウム、ガラ
ス等の有用物を含んでいるので、最初にこれを回収する
とともに、固形廃棄物処理システムの連続運転のために
固形廃棄物を搬送可能な程度までスラリー化する必要が
ある。このための前処理手段10が設けられており、こ
の前処理手段10は破砕装置と有用物の分離装置ならび
に脱水装置などから構成される。
【0015】したがって、この前処理手段10では、未
分別状態にある有機固形物を含む固形廃棄物を水中破砕
により水スラリー化させるようにし、このスラリー化の
段階で、破砕物中に含まれる不燃物の比重差を利用し
て、再資源可能な鉄、アルミニウム、ガラス等の有用物
を回収するようにしている。そして、不燃物の除去され
た有機固形物を含む水スラリーを約8〜20重量%の固
形物含有量まで脱水し、後段の処理工程への搬送ができ
る程度に粘性を調整している。
【0016】このような前処理手段10で処理された廃
棄物スラリーは一旦貯槽タンク12に貯溜され、ここで
前処理手段10の処理と後段の処理工程とのバッファを
成すようにしている。この貯槽タンク12での廃棄物ス
ラリーは常温スラリーであり、貯槽タンク12から排出
される廃棄物スラリーにアルカリ性物質が添加されてい
る。貯槽タンク12内の廃棄物スラリーは高圧ポンプ1
3等の圧送手段により塩基を混合した廃棄物スラリーと
して後段の反応器14に送給するようにして、反応器1
4内を流通させる間に水熱反応を生じるようにしてい
る。
【0017】反応器14内の操作温度を250〜350
℃程度の適当な温度に昇温させるが、前記高圧ポンプ1
3により170気圧程度まで加圧した状態で塩基を混合
した廃棄物スラリーを送り込むとともに、予め反応器1
4の前段で反応温度まで昇温させるようにしており、実
施例では、第1熱交換器16と第2熱交換器18で反応
温度まで段階的に昇温させてから反応器14に送給する
ようにしている。これにより昇温されて廃棄物スラリー
は反応器14を通過する過程で、反応温度を維持しつ
つ、またその反応温度の飽和水蒸気圧以上の圧力で、数
分ないしは数十分間の反応時間で、水熱反応により熱分
解される。
【0018】ところで、本発明の対象とする原料廃棄物
中には、水熱反応に伴い塩化水素を発生する例えば塩化
ビニル等の有機塩素系樹脂が含まれるので、水熱反応に
処する廃棄物スラリーにアルカリ性物質を添加すること
により発生する塩化水素を中和処理するようにしてい
る。このため、アルカリタンク40が設けられ、このタ
ンク40から供給されるアルカリ性物質を連続的に注入
供給している。このアルカリ性物質は、KOH、K2
3 、Na2 CO3 、NaOH等が用いられる。アルカ
リタンク40からのアルカリ性物質の供給量は、連続注
入方式とされ、発生する塩化水素の等モルまたは若干過
剰な状態で注入される。
【0019】このアルカリ性物質の注入量は、発生する
塩化水素の中和に必要な量であり、都市ごみ等に含まれ
る有機塩素系樹脂の含有量が多いとアルカリ性物質の注
入量を増やす。このようなアルカリ性物質の注入のた
め、アルカリ供給ポンプ42が供給配管に設けられ、特
に前記貯槽タンク12の直下流部に接続して廃棄物スラ
リーに注入するようにしている。アルカリ供給ポンプ4
2は反応生成物のpH値により調整できるような可変ポ
ンプとされる。なお、アルカリ性物質は、反応によって
塩酸等が生じることにより反応器や熱交換器、その他の
配管等の接液部に腐食が生じることを防止する目的で注
入される。
【0020】反応器14における水熱反応後の反応スラ
リーは、当該実施例では、冷却装置としてフラッシュ蒸
発器20を用い、フラッシュ蒸発により発生したスチー
ムを第1熱交換器16に供給するシステムとなってい
る。すなわち、反応温度まで段階的に昇温させてから反
応器14に送給し、所定の操作条件下で水熱反応をさ
せ、フラッシュ蒸発器20を用いて等エンタルピ膨張に
よってフラッシュされたスチームを利用するようになっ
ている。なお、このような熱回収の効率を高めるため
に、フラッシュ圧力は数段に分けて減圧することが望ま
しい。さらに、このフラッシュスチームを圧縮(例え
ば、ヒートポンプ)することにより、より一層熱回収の
効率を高めることもできる。
【0021】さらに、反応器14からの反応スラリーは
フラッシュ蒸発器20にフラッシュされて大気圧まで減
圧されるがこのときスチームを発生する。フラッシュ蒸
発器20に貯溜された反応スラリーは分離手段24をな
す遠心濾過器などで濃縮する過程で、溶存ガス、塩等を
含む濾液29と、脱塩素化された燃料ケーキ27とを得
るが、このうち燃料ケーキ27を熱媒加熱炉34で燃焼
し、燃焼熱で第2熱交換器18と熱媒加熱炉34間で循
環する熱媒体を加熱する。第1熱交換器16にて塩基を
混合した廃棄物スラリーを加熱した後のフラッシュスチ
ームは凝縮しているため、当該凝縮液は分離手段24で
分離して得られたケーキ27の洗浄液として利用され
る。凝縮液で洗浄するとケーキ27中の塩素イオンを含
有した母液が凝縮液で置換され、脱塩素化された燃焼可
能な水分濃度が20〜60重量%含有する燃料ケーキ2
7が得られる。なお、凝縮液をケーキ27の洗浄液とし
て使用するが、凝縮液のみでは洗浄液として不足する場
合のことを考慮して、第1熱交換器16から分離手段2
4に接続されるフラッシュスチームの凝縮ラインの途中
に補給水の供給ラインを配設しておくことが望ましい。
【0022】前記廃棄物のスラリーを反応器14にて水
熱反応させて得られた反応スラリーを分離手段24で分
離してケーキ27と濾液29を得るが、このうち濾液2
9の一部を電解酸化手段26に送給し電解すると、濾液
29中のCOD物質およびBOD物質は電解酸化され、
水素ガスおよびCOD物質およびBOD物質の大幅に減
少した排水とに分離される。濾液29の残部は前処理工
程のスラリー調整用の水として循環使用される。循環さ
れる濾液29の量は系内の塩化ナトリウム濃度を所定
(1〜20重量%)に保つように決められる。このよう
な塩化ナトリウム濃度の値は装置を構成する材料の耐食
性により決定される。塩化ビニル等塩素含有樹脂の処理
量が多くなると塩化ナトリウムの成分量が増加するの
で、リサイクル量を減少させるのである。
【0023】このような廃棄物処理システムを用いた処
理方法の具体的内容を説明する。
【0024】有機固形物中に多量の塩化ビニルその他の
含塩素系樹脂を含む都市ごみや産業廃棄物は、混合未分
別の状態で処理システムに導入される。未分別廃棄物は
最初の前処理手段10にて粉砕して水性スラリーとな
し、これから鉄やアルミニウム等の有用無機物質を分離
して有機固形物を含む廃棄物スラリーを生成する。粉砕
処理は水中破砕によって固形物が数mm程度になるよう
に行えばよく、これにより水性スラリーとするととも
に、水中破砕の際に鉄等を分離除去する。次いで、この
水性スラリーはサイクロンに投入し、ここでアルミニウ
ム、ガラス等の有用物を分離し、有機性固形物を含むス
ラリーを脱水装置を介してポンプ輸送可能な範囲で固形
物濃度(約14重量%)を高めるように調整して貯槽タ
ンク12に投入するのである。
【0025】前処理が終了した廃棄物スラリーは高圧ポ
ンプ13により反応器14に送給されるが、貯槽タンク
12の出口部でアルカリタンク40から連続的にアルカ
リ性物質が廃棄物スラリー中に注入される。アルカリ性
物質としては、水酸化ナトリウム(NaOH)、炭酸ナ
トリウム(Na2 CO3 )、水酸化カルシウム(Ca
(OH)2 )、等の他、炭酸カリウム(K2 CO3 )、
炭酸水素ナトリウム(NaHCO3 )、炭酸水素カリウ
ム(KHCO3 )、ギ酸ナトリウム(NaHCOO)等
のアルカリ金属化合物もしくはアルカリ土類金属化合物
を用いることができるが、実地的検知から水酸化ナトリ
ウム(NaOH)が最も望ましい。
【0026】このようなアルカリ性物質は反応器14の
出口の反応スラリーのpHが弱酸性のpH=3〜6、好
ましくは4〜6となるように、注入量を調整すればよ
い。処理する固形廃棄物中に塩化ビニルその他の含塩素
系樹脂量に応じアルカリ性物質の注入量を変更して反応
器14の出口pH値を検出し、pH値が所定の値となる
ように調整することができる。
【0027】高圧ポンプ13により送給されるアルカリ
性物質が注入された廃棄物スラリーは反応器14に供給
される前段で予め反応温度になるように昇温され、常温
から反応温度である250〜350℃まで加熱される。
このため、第1熱交換器16、第2熱交換器18が反応
器14経路の前段に配置され、この第1熱交換器16、
第2熱交換器18にて段階的に昇温させている。第1熱
交換器16、第2熱交換器18を経由して送られる廃棄
物スラリーは、最初後段のフラッシュにより生成したス
チームの熱により予熱され、次いで熱媒加熱炉34と第
2熱交換器18間を循環する熱媒により反応温度250
〜350℃、望ましくは325℃程度まで昇温されて反
応器14に導入される。
【0028】このスラリーは反応器14内で数十分間保
持され、液圧はその温度における飽和蒸気圧より高圧と
なるようにして沸騰が防止されている。反応器14から
の反応スラリーはフラッシュ蒸発器20にフラッシュさ
れて大気圧まで減圧されるがこのときスチームを発生す
る。フラッシュ蒸発器20に貯溜された反応スラリーは
分離手段24をなす遠心濾過器を通して濃縮する過程
で、フラッシュスチームの凝縮液で洗浄された燃料ケー
キ27と濾液29とに分離される。
【0029】この分離手段24により分離された濾液2
9の一部(X)は電解酸化手段26に送給されるととも
に、残りの濾液29(Y)は前処理工程にリサイクルさ
れる。当該電解酸化手段26では、塩化ナトリウム水溶
液(電解液)に不溶性電極を用いた電解槽、例えば海
水、上水用の次亜塩素酸発生用電解槽を使用する。還元
性物質であるCOD物質およびBOD物質は直接電解反
応による酸化と次式により生成する次亜塩素酸ナトリウ
ムによる酸化を同時に受ける。すなわち、
【化1】2Cl- → Cl2 + 2e- 2NaOH+Cl2 → NaClO+NaCl+H2
【0030】こうした処理により、濾液29中のCOD
値は、1〜2%より100ppm程度かそれ以下に減少
した排水となって系外に排出される。なお、濾液29を
電解酸化手段26にて電解酸化を行う際に、水素ガスを
生成するが、この水素ガスは適宜な手段によって回収
し、他の用途に利用してもよい。
【0031】上記例では、反応器14からの反応スラリ
ーをフラッシュ蒸発器20によりフラッシュ蒸発して発
生したスチームを第1熱交換器16に供給してスラリー
予熱をなすとともに、分離手段24によって遠心分離し
て得られた燃料ケーキ27を、第2熱交換器18と熱媒
加熱炉34間を循環しながら加熱された熱媒体にて廃棄
物スラリーの予熱をなすようにしたしたが、図2に示す
ように、図1に示すシステムに自己熱交換システムを追
加したシステムとして利用することができる。
【0032】さらに、図3に示すように、図1に示した
システムをベースとして、反応器14の出口の反応スラ
リーの顕熱を有効利用するために、当該反応スラリーを
一旦冷却器31を通して熱媒体の加熱加勢に利用するた
めに、反応器14の後段に冷却器31を配設して第3熱
交換器19間で熱媒体を熱媒体循環ポンプ44で循環加
熱するようなシステムとしてもよい。
【0033】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなよう
に、本発明ではつぎのような利点がある。すなわち、 塩化ビニルその他の含塩素系樹脂を多量に含む廃棄
物から脱塩素化された燃料ケーキを製造できる。 分解反応が著しく促進されるので、固形廃棄物が炭
素化され、燃焼時の発熱量が増加することとなり、代替
燃料またはガス化源としての有効利用が可能となる。ま
た、系内で一部を加熱源として利用することで、外部か
ら供給する熱量を減ずることができる。 副生物として水素ガスが得られる。 系外に排出される排水中のCOD物質およびBOD
物質を大幅に削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施形態のシステム構成ブロック
図である。
【図2】第2の事例のシステムブロック図である。
【図3】第3の事例のシステムブロック図である。
【符号の説明】
10 前処理手段 12 貯槽タンク 13 高圧ポンプ 14 反応器 16 第1熱交換器 18 第2熱交換器 19 第3熱交換器 20 フラッシュ蒸発器 24 分離手段 26 電解酸化手段 27 燃料ケーキ 29 濾液 31 冷却器 32 アルカリ水溶液供給ポンプ 34 熱媒加熱炉 40 アルカリタンク 42 アルカリ供給ポンプ 44 熱媒体循環ポンプ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニルその他の含塩素系樹脂を多量
    に含む固形廃棄物を前処理手段にて廃棄物スラリーと
    し、当該スラリーを反応器にて水熱反応させて反応スラ
    リーを得た後、フラッシュに引続き脱水してケーキ状の
    脱塩素化された原燃料と濾液を得るようにした廃棄物の
    処理方法であって、前記廃棄物スラリーにアルカリ性物
    質を加えるとともに、前記濾液を電解酸化処理するよう
    にしたことを特徴とする廃棄物の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記脱塩素後の該ケーキ状の燃料を燃焼
    炉で燃焼し、該燃焼時の燃焼熱で熱媒体を加熱し、該熱
    媒体を反応器に至る経路に配設された熱交換器に通して
    廃棄物スラリーを加熱するようにしたことを特徴とする
    請求項1記載の廃棄物の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記フラッシュ時に発生したスチームを
    反応器に至る経路に配設された熱交換器に通して廃棄物
    スラリーを加熱し、熱交換後に熱交換器から排出される
    凝縮液を反応生成物スラリーの脱水手段の洗浄水として
    系内で循環使用するようにしたことを特徴とする請求項
    1記載の廃棄物の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記凝縮液を反応スラリーの脱水手段の
    洗浄水として系内で循環使用するとともに、該凝縮液が
    不足する場合に外部から補給水を供給するようにしたこ
    とを特徴とする請求項3記載の廃棄物の処理方法。
  5. 【請求項5】 前記濾液中のCOD物質およびBOD物
    質を電解酸化処理し、削減されたCOD物質およびBO
    D物質を含む排水と水素ガスとに分離処理するようにし
    たことを特徴とする請求項1記載の廃棄物の処理方法。
  6. 【請求項6】 塩化ビニルその他の含塩素系樹脂を多量
    に含む固形廃棄物を前処理手段にて廃棄物スラリー化
    し、当該スラリーを反応器にて水熱反応させて反応スラ
    リーを得た後、フラッシュに引続き脱水してケーキ状の
    脱塩素化された原燃料と濾液を得るようにした廃棄物の
    処理装置であって、前記濾液中のCOD物質およびBO
    D物質を電解酸化処理可能な電解酸化手段を設けたこと
    を特徴とする廃棄物の処理装置。
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