JPH1017877A - 廃棄物の処理方法および装置 - Google Patents

廃棄物の処理方法および装置

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JPH1017877A
JPH1017877A JP8188957A JP18895796A JPH1017877A JP H1017877 A JPH1017877 A JP H1017877A JP 8188957 A JP8188957 A JP 8188957A JP 18895796 A JP18895796 A JP 18895796A JP H1017877 A JPH1017877 A JP H1017877A
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slurry
reactor
substance
alkaline
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JP8188957A
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Osamu Kameda
修 亀田
Yoshihiro Omiya
吉博 大宮
Tsutomu Higo
勉 肥後
Roberuto Masahiro Serikawa
ロベルト 正浩 芹川
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Ebara Corp
Ube Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Ube Industries Ltd
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/10Biofuels, e.g. bio-diesel
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    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物中のアルカリ土類金属塩の高温部での
析出によるスラリー管路内壁面でのスケール発生を可及
的に抑制し、もって廃棄物処理システムの連続運転を可
能とする。 【解決手段】 有機固形分を含む廃棄物を粉砕し水相を
有するスラリーとする。、この廃棄物スラリーにアルカ
リ性物質を加え、このアルカリ性廃棄物スラリーを反応
器にて水熱反応させるが、この反応前に前記廃棄物スラ
リーを熱交換器を通して昇温させるに際して、前記反応
生成物のpH値が弱酸性を示すように、前記熱交換器の
上流部にて廃棄物スラリーへ酸性物質を断続的に添加供
給する。その後、反応器で水熱反応させ、冷却脱水して
生成スラリーを燃料化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみや産業廃
棄物などの有機固形分を含む廃棄物の水熱分解反応によ
る処理方法および装置の改善に係り、特に廃棄物スラリ
ーの昇温過程で発生するスケーリングの発生を抑制させ
るようにした廃棄物の処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】都市ごみ等の一般廃棄物や工場等から排
出される産業廃棄物は年々増加しており、従来の焼却や
埋立方式などによる処分処理方法では対応し切れなくな
っている。このような観点から、廃棄物の有効利用を図
るべく、特に燃料化あるいは補助燃料化とする方法が検
討されている。
【0003】例えば、特公平5−5560号公報には、
下水汚泥の液化処理に関し、汚泥を所定の含水率以下と
なるように脱水し、これにアルカリ性物質を添加し25
0〜350℃の高温高圧下にて水熱反応させ、反応処理
した生成物を密度差によって液相とスラリー相に分離
し、スラリー相に含まれる油状物質を更に分離し、この
油状物質を液体燃料として利用しようとするものであ
る。このようなシステムでは、水相を含む汚泥スラリー
を脱水装置から反応装置、冷却装置、分離装置に至る過
程で配管輸送するようにして、連続的な運転を行わせる
ようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、都市ごみや
産業廃棄物を未分別のままこれを破砕して水相を伴うス
ラリーとし、これにアルカリ性物質を添加し水熱反応で
燃料化しようとする場合、特に原料廃棄物にはカルシウ
ムやマグネシウム等のアルカリ土類金属の硫酸塩や炭酸
塩を含んでおり、これらはスラリー温度上昇と共に溶解
度が減少する。このため、スラリーの水熱反応温度まで
の昇温過程で生成した硫黄酸化物や炭酸と沈殿反応を起
こし、熱交換器の伝熱管などの高温部に析出し、これが
最終的に閉塞まで至るまで成長するので処理装置の連続
運転に支承をきたすという問題があった。
【0005】本発明は、上記従来の問題点に着目し、廃
棄物中のアルカリ土類金属塩の高温部での析出によるス
ラリー管路内壁面でのスケール発生を可及的に抑制し、
もって廃棄物処理システムの連続運転を可能とする廃棄
物処理方法および装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る廃棄物の処理方法は、第1に、有機固
形分を含む廃棄物をスラリー化し、この廃棄物スラリー
にアルカリ性物質を加え、このアルカリ性廃棄物スラリ
ーを反応器にて水熱反応させた後、冷却脱水することに
より燃料化する廃棄物の処理方法であって、前記反応器
の生成物のpHを監視し、このpH値が弱酸性となるよ
うに前記反応器に至る昇熱経路の廃棄物スラリーへ酸性
物質を添加することを特徴としている。
【0007】第2には、有機固形分を含む廃棄物をスラ
リー化し、この廃棄物スラリーにアルカリ性物質を加
え、このアルカリ性廃棄物スラリーを反応器にて水熱反
応させた後、冷却脱水することにより燃料化する廃棄物
の処理方法であって、前記廃棄物スラリーを熱交換器を
通して昇温させた後に反応器にて水熱反応させるに際し
て、前記反応器の生成物のpHを監視し、このpH値が
弱酸性となるように前記熱交換器の上流部にて廃棄物ス
ラリーへ酸性物質を添加することを特徴とするものであ
る。
【0008】第3には、有機固形分を含む廃棄物をスラ
リー化し、この廃棄物スラリーを反応器にて水熱反応さ
せた後、冷却脱水することにより燃料化する廃棄物の処
理方法であって、廃棄物スラリーへのアルカリ性物質の
添加手段を設けるとともに、前記反応器に至る昇熱経路
の廃棄物スラリーへの酸性物質の添加手段を設け、前記
反応器の生成物のpHを監視し、このpH値が弱酸性と
なるように前記アルカリ性物質添加手段と酸性物質添加
手段による添加量を調整することを特徴としている。
【0009】また、本発明に係る廃棄物の処理装置は、
有機固形分を含む廃棄物をスラリー化し、この廃棄物ス
ラリーを反応器にて水熱反応させた後、冷却脱水するこ
とにより燃料化する廃棄物の処理装置であって、廃棄物
スラリーへのアルカリ性物質の添加手段と、前記反応器
に至る昇熱経路の廃棄物スラリーへの酸性物質の添加手
段とを設けるとともに、前記反応器の生成物のpH監視
手段を設け、反応生成物のpH値が弱酸性となるように
前記アルカリ性物質添加手段と酸性物質添加手段による
添加量を調整する制御手段を設けたことを特徴としてい
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る廃棄物の処
理方法および装置の具体的実施の形態を図面を参照して
詳細に説明する。
【0011】図1は廃棄物処理システムの概要を示して
いる。未分別状態にある廃棄物を処理する場合、再資源
可能な鉄、アルミ、ガラス等の有用物を含んでいるの
で、最初にこれを回収するとともに、廃棄物処理システ
ムの連続運転のために廃棄物を搬送可能な程度までスラ
リー化する必要がある。このための前処理手段10が設
けられており、この前処理手段10は破砕装置と有用物
の分離装置、並びに脱水装置などから構成される。した
がって、この前処理手段では、未分別状態にある有機固
形分を含む廃棄物を水中破砕により水スラリー化させる
ようにし、このスラリー化の段階で、破砕物中に含まれ
る不燃物の比重差を利用して、再資源可能な鉄、アル
ミ、ガラス等の有用物を回収するようにしている。そし
て、不燃物の除去された有機固形分を含む水スラリーを
約10〜20重量%の固形物含有量まで脱水し、後段の
処理工程への搬送ができる程度に粘性を調整している。
【0012】このような前処理手段10で処理された貯
槽タンク12に貯溜され、ここで前処理手段10の処理
と後段の工程処理とのバッファをなすようにしている。
この貯槽タンク12での廃棄物スラリーは常温スラリー
である。
【0013】貯槽タンク12内の廃棄物スラリーは高圧
ポンプ(図示せず)等の圧送手段により後段の反応器1
4に送給するようにして、反応器14内を通流させる途
中で水熱反応を生じさせるようにしている。反応器14
では、250〜350℃程度の適当な温度に昇温させる
が、前記高圧ポンプにより170気圧程度まで加圧した
状態でスラリーを送り込むとともに、予め反応器14の
前段で反応温度まで昇温させるようにしており、実施例
では、第1熱交換器16、第2熱交換器18を経由して
段階的に昇温させてから反応器14に送給するようにし
ている。これにより昇温された廃棄物スラリーは反応器
14を通過する過程で、反応温度を維持しつつ、またそ
の反応温度の飽和水蒸気圧以上に設定され、数分ないし
は数十分間の反応時間で、水熱反応により熱分解される
のである。
【0014】ところで、都市ごみ等の原料廃棄物中に
は、熱分解に伴い塩化水素を発生する塩化ビニル等の有
機塩素系樹脂が含まれるので、水熱反応に処するスラリ
ーにアルカリ性物質を添加することにより塩化水素を中
和処理するようにしている。このため、アルカリタンク
20が設けられ、このタンク20から供給されるアルカ
リ性物質を連続的に注入供給している。このアルカリ性
物質は、Na2CO3、NaOH等が用いられる。アルカ
リタンク20からのアルカリ性物質の供給量は、連続注
入方式とされ、通常、廃棄物スラリーの固形分に対して
10重量%未満、望ましくは4〜8重量%の割合で注入
される。これは廃棄物の種類にもよるが、発生する塩化
水素の中和に必要な量であり、都市ごみ等に含まれる有
機塩素系樹脂の含有量が多い場合にアルカリ性物質の添
加量を増す。しかし、10重量%を越えると、含有され
るカルシウム等の析出に伴うスケール析出が増大してし
まう。このようなアルカリ性物質の注入のため、アルカ
リ供給ポンプ22が供給配管に設けられ、特に前記貯槽
タンク12の直下流部に接続して廃棄物スラリーに注入
するようにしている。ポンプ22は反応生成物のpH値
により調整できるような可変ポンプとされる。
【0015】反応器14における水熱反応後の生成スラ
リーは、当該実施例では、反応器14に供給する反応前
スラリーと熱交換させるために、第1熱交換器16に供
給して反応前スラリーとの熱交換をなした後、分離手段
24に供給され、ここで大気圧まで減圧されるととも
に、遠心濾過などで濃縮する過程で、分解ガス及び塩化
物などを含む廃水を分離し、製品スラリーとする。
【0016】ところで、原料廃棄物中には、炭酸カルシ
ウム、硫酸カルシウム、酢酸カルシウム等のように、温
度上昇とともに溶解度が減少する物質が含まれるので、
スラリーの水熱反応温度までの昇温過程で熱交換器の伝
熱管などの高温部にスケールが析出成長してくる。原料
廃棄物の種類によっては水熱反応後のpHがアルカリ性
に転ずるものがあり、その場合には平衡上、炭酸カルシ
ウム等の析出量が増加し伝熱管などの閉塞まで至るの
で、本発明では、希塩酸等の酸性物質を、時間当たり1
〜10分程度添加し、析出したカルシウム塩を塩化カル
シウム等の溶解度の大きい塩に転ずることで除去するよ
うにしている。
【0017】これを実現するために、この廃棄物処理シ
ステムには酸タンク26を設けており、この酸タンク2
6から第1熱交換器16に接続されるスラリー配管の、
特に第1熱交換器16の直上流部に酸性物質供給管28
を接続し、また供給管28の途中に設けた断続供給装置
としてのピストンポンプ30等により酸性物質を廃棄物
スラリーに断続的に添加供給可能としている。スケール
は特にスラリー配管の内壁面でのスケール成長が問題で
あるため、熱交換器16の伝熱管の直上流部に酸性物質
を添加供給するようにしている。また、第2熱交換器1
8の直上流部にも酸性物質供給管28から分岐される管
29を接続し、前記ピストンポンプ30等により当該熱
交換器18を通流する廃棄物スラリーに対して酸性物質
を断続的に添加供給可能としている。スケールは特にス
ラリー配管の内壁面でのスケール成長が問題であるた
め、熱交換器16、18の伝熱管の直上流部に酸性物質
を添加供給するようにしている。
【0018】ところで、実験プラントによれば、反応器
14からの生成物のpH値が3〜6の弱酸性を示す場合
にスケールの付着が見られず、pH値がアルカリ性を示
す場合にスケール析出量が多く、特に厨芥を含む廃棄物
を処理する場合に強アルカリ性を示してスケールによる
管閉塞の問題を引き起こしていることが確認された。そ
こで、本発明では、断続的に酸性物質をスラリーに添加
するだけでなく、より効率的にスケール析出を防止する
ために、反応器14からの反応生成物のpH値を監視
し、このpH値が弱酸性となるように前記アルカリ性物
質と酸性物資の添加量を調整できるようにしている。こ
のため、反応器14の出口部には生成物のpH監視手段
32を設け、このpH監視手段32からの信号に基づい
て前記アルカリ供給ポンプ22と酸性物質供給ポンプ3
0の駆動制御手段34を設けている。この制御手段32
は前記pH値が弱酸性を示すpH=3〜5となるよう
に、フィードバック制御をかけているのである。
【0019】このような廃棄物処理システムを用いた処
理方法の具体的内容を説明する。都市ごみや産業廃棄物
等の有機固形物を含む廃棄物は、混合未分別の状態で処
理システムに導入される。未分別廃棄物は最初の前処理
手段10にて粉砕して水相スラリーとなし、これから鉄
やアルミ等の有用無機物質を分離して有機固形物を含む
廃棄物スラリーを生成する。粉砕処理は水中粉砕によっ
て固形物が数mm程度になるように行えばよく、これに
より水相スラリーとすることができる。この水相スラリ
ーはサイクロンに投入し、ここで鉄等の有用物を分離
し、有機性固形物を含むスラリーを脱水装置を介してポ
ンプ輸送可能な程度までの含水率(約14重量%)とな
るように調整して貯槽タンク12に投入するのである。
【0020】前処理が終了した廃棄物スラリーは高圧ポ
ンプにより反応器14に送給されるが、貯槽タンク12
の出口部でアルカリタンク20から連続的にアルカリ性
物質が廃棄物スラリー中に注入される。アルカリ性物質
としては、水酸化ナトリウム(NaOH)、炭酸ナトリ
ウム(Na2CO3)、水酸化カルシウム(Ca(OH)
2)等の他、炭酸カリウム(K2CO3)、炭酸水素ナト
リウム(NaHCO3)、炭酸水素カリウム(KHC
3)、ギ酸ナトリウム(NaHCOO)等のアルカリ
金属化合物もしくはアルカリ土類金属化合物を用いるこ
とができるが、実地的検討から炭酸ナトリウム(Na2
CO3)が最も望ましい。このようなアルカリ性物質は
反応器14の出口の生成スラリーのpHが弱酸性のpH
=3〜5となるようにその添加量を調整すればよい。処
理する廃棄物は多種多様であるため、廃棄物スラリーの
単位送給量に対して1〜5重量%の添加量とするが、反
応器14の出口pHを検出しつつアルカリ添加量を調整
することができる。
【0021】高圧ポンプにより送給されアルカリが添加
された廃棄物スラリーは反応器14に供給される前段で
予め反応温度になるように昇温され、常温から反応温度
であえる250〜350℃まで加熱される。このため第
1熱交換器16、第2熱交換器18が反応器14経路の
前段に配置され、この熱交換器16、18にて段階的に
昇温させている。反応器14に至るまでの昇温過程で、
廃棄物中のカルシウムやマグネシウム等のアルカリ土類
金属元素の塩の内、特に温度上昇とともに溶解度が減少
する炭酸塩、硫酸塩等が高温管路に析出してスケールと
なる。これを防止するために、酸タンク26から酸性物
質を断続的にスラリー配管内に供給するようにしてい
る。
【0022】この酸性物質としては、塩を構成する酸性
物質より強酸であること(例えば、炭酸塩であれば、塩
酸、硫酸、酢酸等)、あるいは塩を構成する酸性物質が
置換された後の塩の溶解度を大きくできる酸であること
が必要である。本実施の形態では、カルシウムスケール
の析出防止を主としている観点から析出される炭酸カル
シウムや酢酸カルシウム等のカルシウム塩を溶解する酸
性物質がよく、例えば塩酸が最も望ましい。マグネシウ
ムスケールに対しても塩酸が好ましい。また、この酸性
物質の添加量は、前記反応器14の生成物のpH値が3
〜6の範囲に収束するように、生成物pH監視手段32
からの検出pH値を得て、これを酸性物質供給ポンプ3
0にフィードバック制御を加えるようにする。これは連
続計測あるいは間歇的な計測によって、制御手段34に
て適正量を演算し、当該供給量となるようにポンプ30
を駆動制御すればよい。
【0023】アルカリ添加量は反応器出口でのスラリー
pHとの関係で決定されるが、これもpH値が強酸性側
に転じたときに、その供給ポンプ22を駆動制御するこ
とで調整する。したがって、制御手段34はアルカリ性
物質と酸性物質との両者を反応生成物のpH値との関係
でポンプ22、30の駆動制御信号を生成する。
【0024】このような酸性物質の添加により、昇温過
程におかれたスラリー配管へのスケール発生が抑制さ
れ、スラリー配管がスケール成長によって閉塞されるこ
とがなくなり、もって複合廃棄物の処理の連続運転が可
能となる。
【0025】このような酸性物質の添加によりスケール
析出が防止されつつ熱交換器16、18を経由して送ら
れる廃棄物スラリーは、最初反応生成物スラリーの熱に
より予熱され、次いで熱媒により反応温度250〜35
0℃、望ましくは325℃程度まで昇温されて反応器1
4に導入される。このスラリーは反応器14内で数十分
間保持され、液圧はその温度における飽和蒸気圧より高
圧となるようにして沸騰が防止されている。反応器14
の生成スラリーは第1熱交換器16を経由して分離手段
24に送られ、ここで分解ガス、塩化物等を含む廃水を
分離し、製品スラリーとするのである。
【0026】上記例では、反応器14からの生成スラリ
ーを第1熱交換器16に供給してスラリー予熱をなす自
己熱交換システムについて説明しているが、図2に示す
ように、反応器14からの生成スラリーを冷却装置を介
して分離手段24に供給し、冷却装置で加熱された熱媒
体を第1熱交換器16に供給するシステムに利用するこ
とができる。また、図3に示しているように、冷却装置
としてフラッシュ蒸発装置を用い、フラッシュ蒸発によ
り発生したスチームを第1熱交換器16に供給するシス
テムに利用することも可能である。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、有機固
形分を含む廃棄物をスラリー化し、この廃棄物スラリー
にアルカリ性物質を加え、このアルカリ性廃棄物スラリ
ーを反応器にて水熱反応させた後、冷却脱水することに
より燃料化する廃棄物の処理するに際して、前記反応器
に至る昇熱経路にて廃棄物スラリーへ酸性物質を反応生
成物のpH値が弱酸性となるように添加供給するように
構成しているので、炭酸カルシウムや酢酸カルシウム等
の析出による伝熱管などの閉塞が防止でき、廃棄物の連
続分解反応運転が可能となる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃棄物の処理方法を実施するシステム
の構成ブロック図である。
【図2】第2の事例のシステムブロック図である。
【図3】第3の事例のシステムブロック図である。
【符号の説明】
10 前処理手段 12 貯槽タンク 14 反応器 16 第1熱交換器 18 第2熱交換器 20 アルカリタンク 22 アルカリ供給ポンプ 24 分離手段 26 酸タンク 28 酸性物質供給管 30 ピストンポンプ 32 反応生成物pH監視手段 34 駆動制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 肥後 勉 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 芹川 ロベルト 正浩 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機固形分を含む廃棄物をスラリー化
    し、この廃棄物スラリーにアルカリ性物質を加え、この
    アルカリ性廃棄物スラリーを反応器にて水熱反応させた
    後、冷却脱水することにより燃料化する廃棄物の処理方
    法であって、前記反応器の生成物のpHを監視し、この
    pH値が弱酸性となるように前記反応器に至る昇熱経路
    の廃棄物スラリーへ酸性物質を添加することを特徴とす
    る廃棄物の処理方法。
  2. 【請求項2】 有機固形分を含む廃棄物をスラリー化
    し、この廃棄物スラリーにアルカリ性物質を加え、この
    アルカリ性廃棄物スラリーを反応器にて水熱反応させた
    後、冷却脱水することにより燃料化する廃棄物の処理方
    法であって、前記廃棄物スラリーを熱交換器を通して昇
    温させた後に反応器にて水熱反応させるに際して、前記
    反応器の生成物のpHを監視し、このpH値が弱酸性と
    なるように前記熱交換器の上流部にて廃棄物スラリーへ
    酸性物質を添加することを特徴とする廃棄物の処理方
    法。
  3. 【請求項3】 有機固形分を含む廃棄物をスラリー化
    し、この廃棄物スラリーを反応器にて水熱反応させた
    後、冷却脱水することにより燃料化する廃棄物の処理方
    法であって、廃棄物スラリーへのアルカリ性物質の添加
    手段を設けるとともに、前記反応器に至る昇熱経路の廃
    棄物スラリーへの酸性物質の添加手段を設け、前記反応
    器の生成物のpHを監視し、このpH値が弱酸性となる
    ように前記アルカリ性物質添加手段と酸性物質添加手段
    による添加量を調整することを特徴とする廃棄物の処理
    方法。
  4. 【請求項4】 有機固形分を含む廃棄物をスラリー化
    し、この廃棄物スラリーを反応器にて水熱反応させた
    後、冷却脱水することにより燃料化する廃棄物の処理装
    置であって、廃棄物スラリーへのアルカリ性物質の添加
    手段と、前記反応器に至る昇熱経路の廃棄物スラリーへ
    の酸性物質の添加手段とを設けるとともに、前記反応器
    の生成物のpH監視手段を設け、反応生成物のpH値が
    弱酸性となるように前記アルカリ性物質添加手段と酸性
    物質添加手段による添加量を調整する制御手段を設けた
    ことを特徴とする廃棄物の処理装置。
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