JPH1126266A - 点火コイルおよびこれを用いた内燃機関 - Google Patents

点火コイルおよびこれを用いた内燃機関

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JPH1126266A
JPH1126266A JP9179303A JP17930397A JPH1126266A JP H1126266 A JPH1126266 A JP H1126266A JP 9179303 A JP9179303 A JP 9179303A JP 17930397 A JP17930397 A JP 17930397A JP H1126266 A JPH1126266 A JP H1126266A
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JP
Japan
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coil
secondary coil
ignition coil
bobbin
ignition
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JP9179303A
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English (en)
Inventor
Takanori Sato
隆徳 佐藤
Ryozo Takeuchi
良三 武内
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気トリーの進展を抑制することにより、耐久
性のすぐれた点火コイルを提供する。 【解決手段】中心鉄心と、該中心鉄心の外側に配設した
2次コイルボビンに巻回した2次コイルと、該2次コイ
ルの外側に配設した1次コイルボビンに巻回した1次コ
イルとを備え、前記2次コイルボビンないし1次コイル
ボビンの少なくとも一方が、芳香族主鎖中に硫黄を組み
込んだ材質からなる耐電気トリーにすぐれた点火コイ
ル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、点火プラグに係わ
り、直続される内燃機関用点火コイルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の点火コイルは、点火コイ
ルをエンジンのプラグホール内に収納することから、コ
イルの径方向の寸法が小さくなり、2次コイルと外部鉄
心間ないし2次コイルと1次コイル間の距離も小さくな
る。このために高電位である2次コイルとほぼアース電
位になっている外部鉄心ないし1次コイルとの間の絶縁
が確保できない恐れがある。これに対処する技術として
ほぼアース電位である1次コイルを外部鉄心側に配置
し、高電位となる2次コイルを中心鉄心側に配置する技
術(即ち、内側2次コイル方式)が開示されている。
【0003】この開示技術は、中心鉄心がフロート電位
になり、高電位である2次コイルと中心鉄心の間で電位
差は生じるが、2次コイルを外部鉄心側に配置した外側
2次コイル方式の点火コイルにおける電位差の約半分に
なるので、絶縁性は優れているという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記内
側2次コイル方式の点火コイルは、実車の運転モードを
想定した冷熱繰り返し動作耐久試験において、2次巻線
と外部鉄心間でヒートショックによる絶縁不良が生じ、
内燃機関に不具合が生じる(エンジンの回転が乱れる)
という問題があった。この原因について調べたところ、
2次コイルの巻終わり部付近に熱応力が集中することに
よって、その近傍に充填される絶縁樹脂に微小ボイドが
生じ、これが引き金になってこの部分に電気トリーが発
生進展することによって、2次巻線と外部鉄心間の絶縁
が破壊することが判明した。
【0005】従って、本発明の目的は、上記冷熱サイク
ルに対して耐久性の良好な点火コイルを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、絶縁樹脂に
微小ボイドが生じても電気トリーへの進展を抑止するた
めの遮蔽部を2次巻線と外部鉄心間に配設することによ
り達成される。
【0007】本発明によれば、2次巻線と外部鉄心間に
芳香族主鎖中に硫黄を組み込んだ材質からなる遮蔽部を
配設するので、微小ボイド発生による絶縁性低下が回避
されて、冷熱サイクル耐久性が向上する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照し説明する。まず、本発明による第1実
施例の点火コイルについて、図1,図2を参照し説明す
る。
【0009】図1は、本発明による第1実施例の点火コ
イルを示す断面図である。また、図1は、第1実施例の
点火コイルがエンジン内部に装着されたときの断面を示
している。図1において、第1実施例に示した円筒形状
の点火コイル10は、高圧ターミナル4と、高圧ダイオ
ード5と、イグナイタ6と、中心鉄心11と、永久磁石
12と、電気トリー遮蔽部27と、外部鉄心13と、2
次コイル22が巻き回された2次コイルボビン21と、
1次コイル24が巻回された1次コイルボビン23と、
コイルケース25と、絶縁樹脂26とを含み構成され
る。
【0010】2次コイル22はプラスチック成型品から
なる2次コイルボビン21に巻回され、1次コイル24
は1次コイルボビン23に巻回されて、1次コイル24
は2次コイル22の外側に配置され、中心鉄心11と同
心円状にある。そして、高圧側の2次コイル巻終わり部
221と1次コイル高圧側24との間には、電気トリー
遮蔽部27が配設されている。
【0011】中心鉄心11,2次コイルボビン21,2
次コイル22,1次コイルボビン23,1次コイル24
等の各部品は、円筒状のコイルケース25内に収納さ
れ、例えば、エポキシ樹脂物からなる絶縁材としての絶
縁樹脂26で充填固定される。コイルケース25の外周
に外部鉄心13が配置され、点火コイルが構成される。
また、2次コイル22より発生した2次電圧は、2次コ
イル巻終わり部221から高圧ダイオードリード線51
を経て、高圧ダイオード5および高圧ターミナル4に導
かれる。さらに、イグナイタ6は、パワートランジスタ
やダイオード等からなるものである。
【0012】一方、エンジン内部に点火コイル10を取
り付けた状態では、1は内燃機関のエンジンブロック、
2はエンジンブロック1内に形成された燃料室チャン
バ、3はエンジンブロック1のプラグホール1aに挿入
固定した点火プラグであり、3aは点火プラグ3の電極
で、点火コイル10の高圧ターミナル4と密着され、電
気的に接続される構造となっている。図2は、図1の点
火コイルの部分縦断面図であり、点火コイル10の高圧
ダイオードリード線部51付近の要部構成を示してい
る。図2において、2次コイル巻終わり部221の外周
部には電気トリー遮蔽部27があり、1次コイルボビン
23とラップした状態に配設される。
【0013】本実施例における電気トリー遮蔽部27
は、PPS(ポリフェニレンスルフィド)樹脂物を円筒
状に成型した絶縁物であり、巻線後のコイル組み立て時
に所定位置に配設される。
【0014】上記構成の点火コイルにおいて、1次コイ
ル24による磁場発生時に、1次コイル24に流れる電
流を遮断することによって2次コイル22には約30k
Vもの高電圧が発生する。この高電圧は高圧ターミナル
4に直結された点火プラグ3に供給される。そして、上
記2次コイル22による高電圧は、2次コイル22と1
次コイル24間および2次コイル22と外部鉄心13間
にかかる。
【0015】一方、2次コイル22の高圧側端部付近
は、2次コイルボビン21の形状が複雑な上に高圧ダイ
オード5等の複雑な形状の部品が配置されるために、熱
応力の集中によりこの位置の絶縁樹脂26に微小ボイド
が生じやすい状態にある。この場合、上記微小ボイドが
2次コイル巻終わり部221付近の絶縁樹脂26で生じ
ると、この部分は高電界であり、かつ、導体線径が小さ
いために電気トリーが生じやすくなる。
【0016】この電気トリーは電界の方向(1次コイル
24および外部鉄心13の方向)に進展する性質を持っ
ているが、この位置に上記電気トリーの進展を阻止する
性質をもつ材質のもの、すなわち、本発明の電気トリー
遮蔽部27を配設することによって、電気トリーの進展
を防止することができる。なお、上記の電気トリー遮蔽
部27の材質については後述する。
【0017】上記実施例のごとく、2次コイル巻終わり
部221と1次コイル24間に電気トリーの進展を防止
する性質をもつ電気トリー遮蔽部27を配設することに
より、高電界になる2次コイル巻終わり部221付近で
は、熱応力によって微小ボイドが発生し、これがトリガ
ーになって電気トリーが生じても、電界方向に電気トリ
ー遮蔽部27が配設されているので、電気トリーの進展
が抑制され絶縁不良が防止される。
【0018】そして、図1に示したような、本発明によ
る点火コイルをプラグホール内に挿入した内燃機関にお
いては、プラグホール内の過酷な冷熱条件下でも点火コ
イルに絶縁不良が生じにくいので、エンジンの信頼性の
向上が図られる。
【0019】図3は、本発明による第2実施例の点火コ
イルを示す部分縦断面図であり、図2と同様な点火コイ
ル10の要部構成を示すものである。
【0020】本第2実施例は、図2の電気トリー遮蔽部
27を配設する代わりに、2次コイル巻終わり部221
の外部鉄心14方向への電気トリーの遮蔽部として、1
次コイルボビン23のボビン端部231を高圧ダイオー
ド側に長く伸ばしたものである。この場合の1次コイル
ボビン23のボビン材は、前記電気トリー遮蔽部27と
同様にPPS(ポリフェニレンスルフィド)樹脂物から
なる絶縁物で構成する。この構成によって、2次コイル
巻終わり部221付近で微小ボイドが生じても、これに
よって生じる電気トリーは、電界の方向に配設された1
次コイルボビン端部231によりその進展が抑制され、
また、クラックへの進展も抑制されるので点火コイルの
絶縁不良を防止することができる。
【0021】図4は、本発明による第3実施例の点火コ
イルを示す部分縦断面図であり、図2と同様な点火コイ
ル10の要部構成を示すものである。
【0022】本第3実施例は、図3の第2実施例で1次
コイルボビン23のボビン端部231を長く伸ばす構成の
代わりに、1次コイルボビン23の高圧側を2次コイル
巻終わり部221を蔽うように高圧ダイオード側に配設
してなる。本第3実施例も前記第2実施例と同様の効果
が得られる。
【0023】次に、本発明による実施例の点火コイルの
耐久試験結果について説明する。
【0024】図5は、図6の試験条件により、点火コイ
ルを高温時(周温140℃)のみ動作させて、絶縁破壊
が生じるまでの耐久寿命を比較したものであり、第1実
施例の点火コイルの耐久性能を示す図である。図5に示
す結果から、本発明による点火コイルの耐久性は、従来
の点火コイルよりも約2.5 倍向上することが判る。次
に、電気トリー遮蔽部27の材質と絶縁寿命の関係につ
いて説明する。
【0025】図7は、図2の第1実施例の点火コイルに
おいて電気トリー遮蔽部27の絶縁材質として、樹脂
が、(イ)PPS(ポリフェニレンスルフィド)、(ロ)
PBT(ポリブチレンテレフタレート)、(ハ)PPO
(変成ポリフェニレンオキシド)、(ニ)PES(ポリエ
ーテルスルホン)(ホ)UP(不飽和ポリエステル)
(ヘ)エポキシ、の各場合について、図8のような針電
極を挿入した電気トリーイング寿命試験用試料を作成
し、高温(150℃)雰囲気で電気トリーイング試験を行
ったものである。本電気トリーイング試験法は電気学会
でオーソライズされたものであり、耐電気トリーイン性
は絶縁破壊が生じるまでの寿命時間で表示した。試料の
各樹脂物の充填剤は、(ヘ)のエポキシのみがシリカ粉
(40vol%充填)で、他はガラス短繊維(30vol%
充填)である。本結果より、(イ)のPPSを用いたも
のが最も長寿命になることが判る。PPS使用品が最も
特性がよい理由については明確ではないが、エポキシ樹
脂物に微量の硫黄を添加すると、部分放電劣化が抑制さ
れると言われている。本PPSの化学式は図9で示すよ
うに、化学分子構造の主鎖中に硫黄原子を含む芳香族重
合体を用いてなることから、これが電気トリーの進展を
抑制するためではないかと考える。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、2次コイル22と高圧
ダイオードリード線51を電気的に接続する2次コイル
巻終わり部221付近に、電気トリー遮蔽部27を配設
することにより、電気トリーの進展を抑制することがで
きるので、耐久性の優れた点火コイルを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施例の点火コイルを示す断
面図である。
【図2】図1の点火コイルの部分縦断面図である。
【図3】本発明の第2実施例の点火コイルを示す部分縦
断面図である。
【図4】本発明の第3実施例の点火コイルを示す部分縦
断面図である。
【図5】第1実施例の点火コイルの耐久性能の試験結果
を示す図である。
【図6】図5の耐久性能の試験条件を示す図である。
【図7】電気トリー遮蔽部材の電気トリーイング寿命試
験結果を示す図である。
【図8】図7の電気トリーイング寿命試験方法を示す図
である。
【図9】電気トリー遮蔽部材の化学式を示す図である。
【符号の説明】
1…エンジンブロック、2…燃料室チャンバ、3…点火
プラグ、4…高圧ターミナル、5…高圧ダイオード、6
…イグナイタ、10…点火コイル、11…中心鉄心、1
2…永久磁石、13…外部鉄心、21…2次コイルボビ
ン、22…2次コイル、23…1次コイルボビン、25
…コイルケース、26…絶縁樹脂、27…電気トリー遮
蔽部、51…高圧ダイオードリード線、221…2次コ
イル巻終わり部、231…1次コイルボビン端部、12
4…1次コイル。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心鉄心と、該中心鉄心の外側に配設した
    2次コイルボビンに巻回した2次コイルと、該2次コイ
    ルの外側に配設した1次コイルボビンに巻回した1次コ
    イルとを備え、前記1次コイルに流れる電流を断続し点
    火用の定格高電圧を前記2次コイルに発生させる点火コ
    イルにおいて、 前記2次コイルボビンないし1次コイルボビンの少なく
    とも一方が、化学分子構造の主鎖中に硫黄を含む芳香族
    重合体を用いてなることを特徴とする点火コイル。
  2. 【請求項2】請求項1において、1次コイルボビンない
    し2次コイルボビン材がポリフェニレンスルフィド(以
    下、PPS)からなることを特徴とする点火コイル。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記1次コイルボビン
    が2次コイルの巻終わり部を遮蔽して配設されているこ
    とを特徴とする点火コイル。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれか1項記
    載の点火コイルを用いたことを特徴とする内燃機関。
JP9179303A 1997-07-04 1997-07-04 点火コイルおよびこれを用いた内燃機関 Pending JPH1126266A (ja)

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DE1998129845 DE19829845C2 (de) 1997-07-04 1998-07-03 Zündspule für Verbrennungsmotoren
US09/110,248 US6213109B1 (en) 1997-07-04 1998-07-06 Ignition coil for use in internal combustion engine
US09/430,303 US6237578B1 (en) 1997-07-04 1999-10-29 Ignition coil for use in internal combustion engine

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6337617B1 (en) 1999-02-19 2002-01-08 Denso Corporation Ignition coil device having spool including glass fiber and silica

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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