JPH11262250A - Dc/dcコンバータ回路 - Google Patents

Dc/dcコンバータ回路

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JPH11262250A
JPH11262250A JP8059198A JP8059198A JPH11262250A JP H11262250 A JPH11262250 A JP H11262250A JP 8059198 A JP8059198 A JP 8059198A JP 8059198 A JP8059198 A JP 8059198A JP H11262250 A JPH11262250 A JP H11262250A
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JP
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switch
state
coil
turned
coil elements
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JP8059198A
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Hideo Suzuki
英男 鈴木
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型軽量で安価なチョッパ方式の構成で、入
力電圧に対する出力電圧の絶対値の倍率が極端に大きい
場合や極端に小さい場合にも対応できるようにする。 【解決手段】 チョークコイル11のコアにはコイル1
1a及び11bが巻かれて2つのコイル素子を構成して
いる。スイッチ15は、与えられる制御信号に応じてオ
ン状態又はオフ状態に変化する。スイッチ12及び13
は、スイッチ15がオン状態のときにオンになり、コイ
ル11a及び11bを並列接続し、入力端子1からイン
ダクタンス値がコイルの巻線数とコアの特性から決定さ
れる値となったチョークコイル11に電気エネルギーを
蓄積させる。スイッチ14は、スイッチ15がオフ状態
のときにオンになり、コイル11a及び11bを直列接
続し、インダクタンス値が並列接続時の4倍になったチ
ョークコイル11からダイオード16を介して、出力端
子3から負荷に対して蓄積したエネルギーを放出させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力される直流電
源の電圧値を変換して出力するチョッパ方式のDC/D
Cコンバータ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】DC/DCコンバータ回路は、直流電源
の電圧を降圧又は昇圧するのに便利であるため、従来よ
り、種々の電子機器に用いられている。特に、チョッパ
方式のDC/DCコンバータ回路は、部品数が少なく小
型軽量で安価なことから広く普及している。図5は、従
来の昇圧型のDC/DCコンバータ回路の概略を示して
いる。図に示すように、入力端子1及び2に供給された
入力電圧Vinは、内部回路によって昇圧され、出力端
子3及び4から出力電圧Voとして取り出されて、負荷
(図示せず)に印加される。スイッチ5は、図示しない
制御回路からのスイッチングパルスによってオン・オフ
する。スイッチ5がオン状態のときは、チョークコイル
6及びスイッチ5からなる電流経路aを通ってチョーク
コイル6に電流が流れエネルギーが蓄積される。一方、
スイッチ5がオフ状態のときは、スイッチ5がオン状態
の間にチョークコイル6に蓄積されたエネルギーが放出
され、ダイオード7を通って放電し、電流経路bを通っ
て負荷側に流れる。
【0003】いま、スイッチ5がオン状態のときの電流
ピーク及びオン時間をIpk(ON)及びt(ON)、
スイッチ5がオフ状態のときの電流ピーク及びオフ時間
をIpk(OFF)及びt(OFF)、チョークコイル
6のインダクタンス値をLとし、かつ、ダイオード7及
びスイッチ5の損失電圧が無視できる程度に小さい場合
には、Ipk(ON)及びIpk(OFF)は、 Ipk(ON)=Vin・t(ON)/L Ipk(OFF)=(Vo−Vin)・t(OFF)/
L で表される。また、チョークコイル6のインダクタンス
成分の性質により電流は連続性をもつため、Ipk(O
N)=Ipk(OFF)となる。この結果、 Vo/Vin={t(ON)+t(OFF)}/t(O
FF) の式が成立する。ここで、制御回路からのスイッチング
パルスの周期をTとすると、T=t(ON)+t(OF
F)となるので、上式は、 Vo/Vin=T/t(OFF) で表される。したがって、スイッチ5のオン・オフのデ
ューティ比を変えることにより、入力電圧を昇圧して高
い出力電圧を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のDC/DCコンバータ回路においては、入力電圧に
対する出力電圧の比を大幅に大きくするためには、スイ
ッチングパルスの周期Tに対するt(OFF)すなわち
オフ時間の比率をかなり小さくしなければならない。こ
のため、以下のような問題が発生する。 1)スイッチングのオフ時間のパルス幅が小さくなるこ
とにより、スイッチング損失の割合が増加するため効率
が低下する。 2)高い出力電圧を得るためには、スイッチングのオフ
デューティ比が下がる分電流ピーク値Ipkを大きくし
なければならず、回路の各部における電力損失が増加す
る原因になる。また、出力リップル電圧を小さくする為
に出力コンデンサの容量を大きくする必要が生じる。 3)制御回路(コントローラ)によっては、スイッチン
グパルスのオンデューティ比が制限されることが多く、
Ipkを下げるための連続モードに移行する設計が困難
である。 4)上記各問題を解決するために、使用する部品の性
能、定格などが大きく制限を受ける。このため、部品選
定が困難な上、高周波化及小型軽量化を阻害し、コスト
アップの要因にもなる。 5)また、上記各問題を解決するために、より部品点数
が多いフライバック方式やフォワード方式に回路構成を
変更する必要もでてくる。このため、小型軽量化を阻害
するとともに、少ない部品で簡易に構成できるチョッパ
方式の利点が生かせない。さらに、トランスの結合損失
による効率の低下やリーケージの処理のために新たに部
品を追加する必要も生じる。
【0005】従来の降圧型のDC/DCコンバータ回路
の場合にも同様の問題がある。降圧型の場合には、入力
電圧に対する出力電圧の比を大幅に小さくするために
は、スイッチングパルスの周期Tに対するt(ON)す
なわちオン時間の比率をかなり小さくしなければならな
い。このため、上記のような問題が発生する。
【0006】本発明の課題は、小型軽量で安価なチョッ
パ方式の構成で、入力電圧に対する出力電圧の絶対値倍
率が極端に大きいか極端に小さい場合においても対応で
きるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数のコイル
素子と、与えられる制御信号に応じてオン状態又はオフ
状態に変化し、オン状態のときに前記複数のコイル素子
に入力電源からの電流を流しエネルギーを蓄積させる第
1のスイッチ手段と、設定条件に応じて、前記第1のス
イッチ手段がオン状態又はオフ状態のいずれか一方の状
態のときは、前記複数のコイル素子を並列接続し、前記
第1のスイッチ手段がオン状態又はオフ状態の他方の状
態のときは、前記複数のコイル素子を直列接続する第2
のスイッチ手段と、前記第1のスイッチ手段がオフ状態
のときは、前記複数のコイル素子から蓄積されたエネル
ギーを放出させる第3のスイッチ手段と、を有する構成
になっている。本発明によれば、入力電源からコイル素
子にエネルギーを蓄積させるときのインダクタンス値と
コイル素子からエネルギーを負荷に放出させるときのイ
ンダクタンス値とを異なる値にして、入力電圧と出力電
圧の絶対値比が大きい場合にもスイッチングのオフデュ
ーティ比又はオンデューティ比を大きく確保できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のDC/DCコンバ
ータ回路の第1〜第3実施形態について図を参照して説
明する。図1は、本発明の第1実施形態における昇圧型
のチョッパ方式のDC/DCコンバータ回路の理論回路
(実際の回路の等価回路)である。この図において、入
力端子1及び2に供給された入力電圧Vinは、内部回
路によって昇圧され、出力端子3及び4から出力電圧V
oとして取り出されて、負荷(図示せず)に印加され
る。なお、入力端子2と出力端子4とは共通であり、基
準電圧(例えば、0v)になっている。チョークコイル
11は、図示しない共通のコアに2つのコイル11a及
び11bが巻かれて、同じ巻線数からなる2つのコイル
素子を構成している。内部回路は、このチョークコイル
11の他、スイッチ12〜15、ダイオード16で構成
されている。
【0009】次に、図1を参照して内部回路の接続状態
を説明する。コイル11aの一方の端部は、入力端子1
及びスイッチ12の一方の端部に接続されている。コイ
ル11aの他方の端部は、スイッチ13の一方の端部及
びスイッチ14の一方の端部に接続されている。スイッ
チ12の他方の端部は、スイッチ14の他方の端部及び
コイル11bの一方の端部に接続されている。コイル1
1bの他方の端部は、スイッチ13の他方の端部、スイ
ッチ15の一方の端部、及びフライホイール用のダイオ
ード16のアノードに接続されている。スイッチ15の
他方の端部は、入力端子2に(したがって出力端子4に
も)接続されている。ダイオード16のカソードは、出
力端子3に接続されている。スイッチ15は、図示しな
い制御回路からのスイッチングパルスによってオン・オ
フする。そして、スイッチ12及びスイッチ13は、ス
イッチ15がオン状態のときオンになり、スイッチ15
がオフ状態のときオフになる。逆に、スイッチ14は、
スイッチ15がオン状態のときオフになり、スイッチ1
5のがオフ状態のときオンになる。
【0010】次に、図1の回路の動作について説明す
る。入力端子1及び2に直流電源が供給され、出力端子
3及び4に負荷が接続された状態で、スイッチ15がオ
ンになると、スイッチ12及び13は共にオンになり、
スイッチ14はオフになるので、コイル11a及び11
bは並列に接続されて、チョークコイル11のインダク
タンス値はコイルの巻数とコアの特性から決定される値
となる。そして、この並列接続のコイル11a及び11
bの両端に印加された電圧Vinによって、入力端子1
から電流経路aを通ってコイル11a及び11bに電流
が流れエネルギーが放出される。
【0011】一方、スイッチ15がオフになると、スイ
ッチ12及び13は共にオフになり、スイッチ14はオ
ンになるので、コイル11a及び11bは直列に接続さ
れて、チョークコイル11は2倍の巻線数を有すること
になる為、そのインダクタンス値はスイッチ15がオン
の時に比べて4倍の値となる。そして、チョークコイル
11に蓄積されていたエネルギーがダイオード16を経
て図の電流経路bを通って負荷に放出される。
【0012】すなわち、図1の回路においては、コイル
11a及び11bは、2つのコイル素子を構成する。ス
イッチ15は、与えられる制御信号に応じてオン状態又
はオフ状態に変化し、オン状態のときに2つのコイル素
子に入力電源から電流を流しエネルギーを蓄積させる第
1のスイッチ手段を構成する。スイッチ12〜14は、
昇圧型の設定条件に応じて、スイッチ15がオン状態の
ときは、2つののコイル素子を並列接続し、スイッチ1
5がオフ状態のときは、2つのコイル素子を直列接続す
る第2のスイッチ手段を構成する。フライホイール用の
ダイオード16は、スイッチ15がオフ状態のときは、
2つのコイル素子から蓄積されたエネルギーを放出させ
る第3のスイッチ手段を構成する。
【0013】図1の回路によれば、放電時のチョークコ
イル11のインダクタンス値は、充電時のチョークコイ
ル11のインダクタンス値の4倍になる。充電及び放電
の電流変化率は、インダクタンス値が大きい程小さくな
るので、放電時すなわちスイッチ15がオフ時の電流変
化率は、充電時すなわちスイッチ15がオン時の電流変
化率の1/4倍になる。したがって、スイッチ15がオ
フ状態のパルス幅を従来の場合の4倍にすることがで
き、スイッチングパルスのオフディーティ比を大きくし
た状態でも、高い出力電圧Voが得られる。
【0014】図2は、図1におけるスイッチ12〜15
を半導体素子で構成した実際の回路である。すなわち、
スイッチ12〜14をダイオード17〜19で、スイッ
チ15をトランジスタ20で実現している。チョークコ
イル11及びフライホイール用のダイオード16につい
ては図1と同じである。
【0015】図2の回路の接続状態を説明する。コイル
11aの一方の端部は、入力端子1及びダイオード17
のアノードに接続されている。コイル11aの他方の端
部は、ダイオード18のアノード及びダイオード19の
アノードに接続されている。ダイオード17のカソード
は、ダイオード19のカソード及びコイル11bの一方
の端部に接続されている。コイル11bの他方の端部
は、ダイオード18のカソード、トランジスタ20のコ
レクタ、及びダイオード16のアノードに接続されてい
る。トランジスタ20のエミッタは、入力端子2に(し
たがって出力端子4にも)接続され、ベースは図示しな
い制御回路に接続されている。そして、トランジスタ2
0は、制御回路からのスイッチングパルスをベースに与
えられてオン・オフする。ダイオード16のカソード
は、出力端子3に接続されている。
【0016】次に、図2の回路の動作について説明す
る。入力端子1及び2に直流電源が供給され、出力端子
3及び4に負荷が接続された状態で、トランジスタ20
がオンになると、ダイオード17及び18は順方向にバ
イアスされて導通する。しかし、ダイオード19は、カ
ソードの電圧がアノードの電圧より高くなり、逆方向に
バイアスされるため導通しない。したがって、コイル1
1a、ダイオード18、トランジスタ20の直列回路、
及び、ダイオード17、コイル11b、トランジスタ2
0の直列回路が形成される。この結果、コイル11a及
び11bは並列に接続されて、チョークコイル11のイ
ンダクタンス値は各コイルの巻数とコアの特性から決定
される値となる。そして、入力電圧Vinによって、入
力端子1からコイル11a及び11bにエネルギーが蓄
積される。
【0017】一方、トランジスタ20がオフになると、
ダイオード19は順方向にバイアスされて導通する。し
かし、ダイオード17及び18は、カソードの電圧がア
ノードの電圧より高くなり、逆方向にバイアスされるた
め導通しない。したがって、コイル11a及び11bは
ダイオード19によって直列に接続され、コイル11
a、ダイオード19、コイル11b、ダイオード16の
直列回路が形成される。この結果、チョークコイル11
のインダクタンス値はトランジスタ20がオン時に比べ
て巻数が2倍となる為に4倍となる。そして、コイル1
1a及び11bに蓄積されていたエネルギーが、ダイオ
ード16を通って負荷に放出される。
【0018】すなわち、図2の回路においては、コイル
11a及び11bは、図1の回路の場合と同様に、2つ
のコイル素子を構成する。トランジスタ20は、与えら
れる制御信号に応じてオン状態又はオフ状態に変化し、
オン状態のときに2つのコイル素子に入力電源からの電
流を流しエネルギーを蓄積させる第1のスイッチ手段を
構成する。ダイオード17〜19は、昇圧型の設定条件
に応じて、トランジスタ20がオン状態のときは、2つ
ののコイル素子を並列接続し、トランジスタ20がオフ
状態のときは、2つのコイル素子を直列接続する第2の
スイッチ手段を構成する。フライホイール用のダイオー
ド16は、図1の回路の場合と同様に、スイッチ15が
オフ状態のときは、2つのコイル素子からエネルギーを
放出させる第3のスイッチ手段を構成する。
【0019】図2の回路によれば、放電時のチョークコ
イル11のインダクタンス値は、充電時のチョークコイ
ル11のインダクタンス値の4倍になる。したがって、
トランジスタ20がオフ状態のパルス幅を従来の場合の
4倍にすることができ、スイッチングパルスのオフディ
ーティ比を大きくした状態でも、高い出力電圧Voが得
られる。
【0020】このように、上記第1実施形態によれば、
チョークコイル11からエネルギーを負荷に放出させる
ときのインダクタンス値を、入力電源からチョークコイ
ル11にエネルギーを蓄積させるときのインダクタンス
値の4倍の値にすることにより、入力電圧に対する出力
電圧の比を大きくする場合でも、スイッチングパルスの
周期Tに対するオフ時間の比率を大きくすることが可能
になる。
【0021】次に、第2実施形態について図3の理論回
路を参照して説明する。この図において、図1の構成と
同じものは同一の符号で表した。すなわち、入力端子1
及び2、出力端子3及び4、コイル11a及び11bか
らなるチョークコイル、スイッチ15、ダイオード16
については、その構成及び機能が図1の場合と同じであ
る。ただし、各構成の接続状態については図1とは異な
っている。
【0022】図3の回路の接続状態を説明する。図3の
回路においては、入力端子側と出力端子側とで電源極性
が逆になる出力反転型のDC/DCコンバータを構成す
る。スイッチ15の一方の端部は入力端子1に接続さ
れ、他方の端部はスイッチ21の一方の端部、コイル1
1bの一方の端部、及び、ダイオード16のカソードに
接続されている。スイッチ21の他方の端部は、コイル
11aの一方の端部及びスイッチ22の一方の端部に接
続されている。スイッチ22の他方の端部は、コイル1
1bの他方の端部及びスイッチ23の一方の端部に接続
されている。コイル11aの他方の端部及びスイッチ2
3の他方の端部は、共に入力端子2及び出力端子4に接
続されている。ダイオード16のアノードは、出力端子
3に接続されている。そして、スイッチ21及び23
は、スイッチ15がオンのときにオンになり、スイッチ
15がオフのときにオフになる。逆に、スイッチ22
は、スイッチ15がオンのときにオフになり、スイッチ
15がオフのときにオンになる。
【0023】次に、図3の回路の動作について説明す
る。入力端子1及び2に直流電源が供給され、出力端子
3及び4に負荷が接続された状態で、スイッチ15がオ
ンになると、スイッチ21及び23はオンになり、スイ
ッチ22はオフになる。この結果、コイル11a及び1
1bは並列接続される。また、ダイオード16は、逆方
向にバイアスされるので導通しない。したがって、入力
電圧Vinによって、入力端子1からスイッチ15を通
って、コイル11a及び11bに電流が流れエネルギー
が蓄積される。このとき、並列接続されたコイル11a
及び11bからなるチョークコイルのインダクタンス値
は、コイルの巻線数とコアの特性で決定される値とな
る。
【0024】スイッチ15がオフになると、スイッチ2
1及び23はオフになり、スイッチ22はオンになる。
この結果、コイル11a及び11bは直列接続される。
したがって、コイル11a及び11bに蓄積されたエネ
ルギーが放出されるが、ダイオード16によって、放電
電流は出力端子4から負荷に流れて、負荷から出力端子
3を経てダイオード16のアノードに流れる。このと
き、直列接続されたコイル11a及び11bからなるチ
ョークコイルのインダクタンス値は、巻線数が2倍とな
るためにトランジスタ15がオン時の値の4倍となる。
【0025】すなわち、図3の回路においては、コイル
11a及び11bは、2つのコイル素子を構成する。ス
イッチ15は、与えられる制御信号に応じてオン状態又
はオフ状態に変化し、オン状態のときに2つのコイル素
子に入力電源からの電流を流しエネルギーを蓄積させる
第1のスイッチ手段を構成する。スイッチ21〜23
は、反転型の設定条件に応じて、スイッチ15がオン状
態のときは、2つのコイル素子を並列接続し、スイッチ
15がオフ状態のときは、2つのコイル素子を直列接続
する第2のスイッチ手段を構成する。フライホイール用
のダイオード16は、スイッチ15がオフ状態のとき
は、2つのコイル素子からエネルギーを放出させる第3
のスイッチ手段を構成する。
【0026】図3の回路によれば、放電時のインダクタ
ンス値は、充電時のインダクタンス値の4倍になる。し
たがって、スイッチ15がオフ状態のパルス幅を従来の
場合の4倍にすることができ、スイッチングパルスのオ
フディーティ比を大きくした状態でも、絶対値の大きい
出力電圧Voを得ることができる。
【0027】このように、上記第2実施形態によれば、
第1実施形態の場合と同様に、スイッチ21〜23によ
って、コイル11a及び11bから電流を流しエネルギ
ーを負荷に放出させるときのインダクタンス値を、入力
電源からコイル11a及び11bに電流を流しエネルギ
ーを蓄積させるときのインダクタンス値の4倍の値にす
る。この結果、入力電圧に対する出力電圧の絶対値の比
を大きくする場合でも、スイッチングパルスの周期Tに
対するオフ時間の比率を大きくすることが可能になる。
【0028】なお、図3の回路におけるスイッチ21〜
23も、そのままダイオードによって置き換えて、実際
の回路を実現することができる。
【0029】次に、第3実施形態について図4を参照し
て説明する。この回路は、入力電圧よりも低い出力電圧
を得る降圧型のDC/DCコンバータ回路の理論回路で
ある。この図においても、図1の構成と同じものは同一
の符号で表した。すなわち、入力端子1及び2、出力端
子3及び4、コイル11a及び11bからなるチョーク
コイル、スイッチ15、ダイオード16については、構
成及び機能は図1の場合と同じである。ただし、この場
合も、各構成の接続状態については図1とは異なってい
る。
【0030】図4の接続状態を説明する。スイッチ15
の一方の端部は入力端子1に接続され、他方の端部はス
イッチ24の一方の端部、コイル11bの一方の端部、
及び、ダイオード16のカソードに接続されている。ス
イッチ24の他方の端部は、コイル11aの一方の端部
及びスイッチ25の一方の端部に接続されている。スイ
ッチ25の他方の端部は、コイル11bの他方の端部及
びスイッチ26の一方の端部に接続されている。コイル
11aの他方の端部及びスイッチ26の他方の端部は、
共に出力端子3に接続されている。ダイオード16のア
ノードは、入力端子2及び出力端子4に接続されてい
る。そして、スイッチ25は、スイッチ15がオンのと
きにオンになり、スイッチ15がオフのときにオフにな
る。逆に、スイッチ24及び26は、スイッチ15がオ
ンのときにオフになり、スイッチ15がオフのときにオ
ンになる。
【0031】次に、図4の回路の動作について説明す
る。入力端子1及び2に直流電源が供給され、出力端子
3及び4に負荷が接続された状態で、スイッチ15がオ
ンになると、スイッチ25はオンになり、スイッチ24
及び26はオフになる。この結果、コイル11a及び1
1bは直列接続される。また、ダイオード16は、逆方
向にバイアスされるので導通しない。したがって、入力
電圧Vinによって、入力端子1からスイッチ15を通
って、コイル11a及び11bに電流が流れエネルギー
が蓄積される。このとき、直列接続されたコイル11a
及び11bからなるチョークコイルのインダクタンス値
は、巻線数が2倍の巻線数とコアの特性で決定される値
となる。
【0032】スイッチ15がオフになると、スイッチ2
5はオフになり、スイッチ24及び26はオンになる。
この結果、コイル11a及び11bは並列接続される。
したがって、コイル11a及び11bに蓄積されたエネ
ルギーが放出される。このとき、並列接続されたコイル
11a及び11bからなるチョークコイルのインダクタ
ンス値は、スイッチ15がオンの時に比べて巻線数が1
/2となるため1/4となる。
【0033】すなわち、図4の回路においては、コイル
11a及び11bは、2つのコイル素子を構成する。ス
イッチ15は、与えられる制御信号に応じてオン状態又
はオフ状態に変化し、オン状態のときに2つのコイル素
子に入力電源からの電流を流しエネルギーを蓄積させる
第1のスイッチ手段を構成する。スイッチ24〜26
は、降圧型の設定条件に応じて、スイッチ15がオン状
態のときは、2つのコイル素子を直列接続し、スイッチ
15がオフ状態のときは、2つのコイル素子を並列接続
する第2のスイッチ手段を構成する。フライホイール用
のダイオード16は、スイッチ15がオフ状態のとき
は、2つのコイル素子からエネルギーを放出させる第3
のスイッチ手段を構成する。
【0034】図3の回路によれば、充電時のインダクタ
ンス値は、放電時のインダクタンス値の4倍になる。し
たがって、スイッチ15がオン状態のパルス幅を従来の
場合の4倍にすることができ、スイッチングパルスのオ
ンディーティ比を大きくした状態でも、低い出力電圧V
oを得ることができる。
【0035】このように、上記第3実施形態によれば、
充電時のチョークコイルのインダクタンス値は、放電時
のチョークコイルのインダクタンス値の4倍になる。こ
の結果、充電時すなわちスイッチ15がオン時の電流変
化率は、放電時すなわちスイッチ15がオフ時の電流変
化率の4倍になる。したがって、スイッチ15がオン状
態のパルス幅を従来の場合の4倍にすることができ、ス
イッチングパルスのオンディーティ比を大きくすること
ができる。
【0036】なお、図4の回路におけるスイッチ24〜
26については、その全てをダイオードによって置き換
えることはできないが、スイッチの一部をトランジスタ
やFET等の半導体素子を組み合わせることによって置
き換えて、実際の回路を実現することができる。
【0037】このように、上記各実施形態によれば、入
力電源からコイル素子にエネルギーを蓄積させるときの
インダクタンス値とコイル素子からエネルギーを負荷に
放出させるときのインダクタンス値とを、昇圧型及び反
転型の場合には4倍、降圧型の場合には1/4にする。
この結果、下記のような特徴が得られる。 1)昇圧型及び反転型の場合にはスイッチングのオフ時
間のパルス幅、降圧型の場合にはスイッチングのオン時
間のパルス幅を大きくできるので、スイッチング損失の
占める割合が増加するのを押さえて、効率の改善を図る
ことができる。 2)スイッチングのオフデューティ比又はオンデューテ
ィ比を下げる必要がないので、電流ピーク値Ipkを小
さくすることができ、回路の各部における電力損失を低
減できる。 3)制御回路(コントローラ)によって、スイッチング
パルスのオンデューティ比が制限される場合でも、Ip
kを下げるための連続モードに移行する設計が可能にな
る。また、従来に比べてより広い入出力電圧倍率を必要
とする電源の制御が可能となる。 4)上記各問題を解決できるので、使用する部品の性
能、定格などの選定基準がゆるやかになり、部品選定が
容易になるとともに、高周波化及小型軽量化を実現で
き、コストダウンを図ることもできる。 5)また、上記各問題を解決できるので、フライバック
方式やフォワード方式の回路を使用する必要もなくな
る。このため、少ない部品で簡易に構成できるチョッパ
方式の利点を生かすことができる。 すなわち、上記各実施形態によれば、小型軽量で安価な
構成で、入力電圧に対する出力電圧の比を大きくできる
チョッパ方式のDC/DCコンバータ回路を実現でき
る。
【0038】なお、上記各実施形態においては、設定条
件に応じて、2つのコイル素子を並列接続及び直列接続
する構成にしたが、3つ以上の複数のコイル素子を並列
接続及び直列接続する構成にしてもよい。
【0039】また、上記各実施形態においては、共通の
コアに2つのコイルを巻いて2つのコイル素子を構成す
るようにしたが、別々の2つのコアにそれぞれコイルを
巻いて同一の特性をもつ2つのインダクタンス素子を構
成するようにしてもよい。この場合には、小さいコアを
使用して、それぞれのインダクタンス素子の形状を共通
のコアの場合よりもさらに小型化できるので、個々の部
品の大きさに制限がある場合にも柔軟に対応できる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、入力電源からコイル素
子に電流を流しエネルギーを蓄積させるときのインダク
タンス値とコイル素子からエネルギーをを負荷に放出さ
せるときのインダクタンス値とを異なる値にして、スイ
ッチングのオフデューティ比又はオンデューティ比を大
きくする。したがって、小型軽量で安価なチョッパ方式
の構成で、入力電圧に対する出力電圧の絶対値倍率が極
端に大きい場合や極端に小さい場合でも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における昇圧型のDC/DCコン
バータ回路の理論回路図。
【図2】第1実施形態における昇圧型のDC/DCコン
バータ回路の実際の回路図。
【図3】第2実施形態における出力反転型のDC/DC
コンバータ回路の理論回路図。
【図4】第3実施形態における降圧型のDC/DCコン
バータ回路の理論回路図。
【図5】従来の昇圧型のDC/DCコンバータ回路の理
論回路図。
【符号の説明】
1、2 入力端子 3、4 出力端子 11 チョークコイル 11a、11b コイル 12〜15 スイッチ 16 ダイオード

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のコイル素子と、 与えられる制御信号に応じてオン状態又はオフ状態に変
    化し、オン状態のときに前記複数のコイル素子に入力電
    源からの電流を流しエネルギーを蓄積させる第1のスイ
    ッチ手段と、 設定条件に応じて、前記第1のスイッチ手段がオン状態
    又はオフ状態のいずれか一方の状態のときは、前記複数
    のコイル素子を並列接続し、前記第1のスイッチ手段が
    オン状態又はオフ状態の他方の状態のときは、前記複数
    のコイル素子を直列接続する第2のスイッチ手段と、 前記第1のスイッチ手段がオフ状態のときは、前記複数
    のコイル素子から蓄積されたエネルギーを放出させる第
    3のスイッチ手段と、 を有することを特徴とするDC/DCコンバータ回路。
  2. 【請求項2】 前記第2のスイッチ手段は、絶対値で前
    記入力電源の電圧よりも高い出力電圧を生成する昇圧型
    の設定条件においては、前記第1のスイッチ手段がオン
    状態のときは、前記複数のコイル素子を並列接続し、前
    記第1のスイッチ手段がオフ状態のときは、前記複数の
    コイル素子を直列接続することを特徴とする請求項1記
    載のDC/DCコンバータ回路。
  3. 【請求項3】 前記第2のスイッチ手段は、絶対値で前
    記入力電源の電圧よりも低い出力電圧を生成する降圧型
    の設定条件においては、前記第1のスイッチ手段がオン
    状態のときは、前記複数のコイル素子を直列接続し、前
    記第1のスイッチ手段がオフ状態のときは、前記複数の
    コイル素子を並列接続することを特徴とする請求項1記
    載のDC/DCコンバータ回路。
  4. 【請求項4】 前記第2のスイッチ手段は、半導体素子
    で構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載のDC/DCコンバータ回路。
  5. 【請求項5】 前記複数のコイル素子は、異なるコアに
    夫々コイルを形成した複数のインダクタンス素子である
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のDC/
    DCコンバータ回路。
  6. 【請求項6】 前記複数のコイル素子は、コアが同一で
    あることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のD
    C/DCコンバータ回路。
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