JPH11261306A - 平面回路型伝送線路 - Google Patents

平面回路型伝送線路

Info

Publication number
JPH11261306A
JPH11261306A JP10060236A JP6023698A JPH11261306A JP H11261306 A JPH11261306 A JP H11261306A JP 10060236 A JP10060236 A JP 10060236A JP 6023698 A JP6023698 A JP 6023698A JP H11261306 A JPH11261306 A JP H11261306A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transmission line
dielectric layer
conductor
dielectric
ground conductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10060236A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Konno
舜夫 昆野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP10060236A priority Critical patent/JPH11261306A/ja
Publication of JPH11261306A publication Critical patent/JPH11261306A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Waveguides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高周波抵抗が下がり(高周波抵抗低減効果)、
導体損を抑制可能な平面回路型伝送線路を提供すること
を目的とする。 【解決手段】上記課題を解決するために、本発明は、中
心導体C、地導体G、及び中心導体Cと地導体Gに挟ま
れた誘電体層Eとを具備する平面回路型伝送線路におい
て、誘電体層は第1の誘電体層E、及びこの第1の誘電
体層Eと地導体Gとの間に形成された第1の誘電体層E
よりも高い誘電率をもつ第2の誘電体層2とからなるこ
とを特徴とする平面型伝送線路を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平面回路型伝送線路
に関し、特にマイクロ波及びミリ波帯、もしくはそれよ
りも高周波帯において使用される平面回路型伝送線路に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マイクロ波及びミリ波等に使用さ
れるICには、MMIC(MonolithicMicrowave I C)
や混成型であるハイブリッドマイクロ波IC等がある。
これらのICに用いられる伝送線路では情報量の増加に
比例した高周波化は必須である。そして、これらの伝送
線路では広い周波数使用範囲でありながら低損失である
こと、また小型で作り易いことが要求されている。この
ような要求から平面回路型伝送線路が用いられている。
この平面回路型伝送線路には、図4(a)に示すような
コプレーナ導波路CPW(Co-Planar Waveguide )や図
4(b)に示すようなマイクロストリップ線路MS(Mi
crostrip Strip line )がある。図4(a)及び図4
(b)において、Cは中心導体を、Eは誘電体を、Gは
地導体を示す。これらの伝送線路において伝送信号の乱
れを少なくするには、広い周波数にわたる一定の特性イ
ンピーダンスを持つことによって一定の遅延特性を有す
ることが必須である。しかしながら、上述の伝送線路に
はその基本伝送モード以外の不要モードが発生する上限
周波数が存在し、この上限周波数を高めるためには伝送
線路の寸法を最高使用周波数の波長に比べて十分に小さ
くする必要がある。しかしながら、このように小型化し
た伝送線路では、中心導体Cや外導体等の導体部分の断
面積が小さくなって、中心導体Cや外導体の直流抵抗が
増加する。さらに、この抵抗の増加に表皮効果による抵
抗増加も加わって、伝送線路の小型化は、それに反比例
する高周波抵抗の増加、伝送損の増大という弊害をもた
らしていた。
【0003】そこで、このような伝送損の増大という弊
害を、伝送線路に導電率の高い導体材料、例えば金や銅
あるいは高温超電導材料等を用いて解決する方法が試さ
れている。しかしながら、これらの材料を用いたのでは
コストが大幅に増加してしまうという弊害があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
伝送線路では高周波化によって小型化が進む結果、伝送
損が増加するという不具合があった。この不具合を解決
するために、高い誘電率の導体材料を用いることも試さ
れているが、これらの材料を用いれば製造コストが増加
するという弊害があった。
【0005】本発明は上記課題を解決し、マイクロ波及
びミリ波帯、もしくはそれよりも高周波帯において使用
される伝送線路であって、低コストで低損失の伝送線路
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、中心導体、地導体、及び中心導体と地導
体に挟まれた誘電体層とを具備する平面回路型伝送線路
において、誘電体層は第1の誘電体層、及びこの第1の
誘電体層と地導体との間に形成された第1の誘電体層よ
りも高い誘電率をもつ第2の誘電体層とからなることを
特徴とする平面回路型伝送線路を提供する。
【0007】本発明によれば、誘電体と地導体との間に
高誘電体層を設けたことにより、中心導体Cの直下の
地導体Gの上に集中していた地導体Gの電流分布が地導
体G全体に拡散して、後に説明する式(3)の∫cIs
2dcの値が小さくなり、結果として高周波抵抗が下が
り(高周波抵抗低減効果)、導体損を抑制することが可
能となる。
【0008】尚、上記本発明の平面回路型伝送線路にお
いて、第2の誘電体層の誘電率は、前記第1の誘電体層
の誘電率の2倍以上であることが好ましい。また、上記
本発明の平面回路型伝送線路において、第2の誘電体層
と地導体との界面に、タングステンもしくは白金を主成
分とする層を具備することが好ましい。さらにまた、上
記本発明の平面回路型伝送線路は、準ミリ波帯もしくは
ミリ波帯の回路装置における伝送線路として用いられる
ことが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。まず、本発明による伝送損の抑
制機構について説明する。上述した伝送損には、導体
損、誘電体損、その他の特殊な損失として放射損があ
る。これらのうち、導体損は伝送線路の損失の大部分を
占めるが、上述の通り導体損は伝送線路の小型化に反比
例して増加するために単純には新たな特殊構造の伝送線
路を考案する以外に特別な解決策はない。さて、導体損
Pdは導体を流れる電流Iと、導体の抵抗Rからオーム
の法則に従って、次のように求められる。
【0010】
【数1】Pd=(1/2)RIo2 (1) 式(1)の電流Ioは伝送線路の特性インピーダンスZ
oと伝送線路に印加された電圧Vから以下のように決ま
る。
【0011】
【数2】Io=V/Zo (2) マイクロストリップ線路は概略図Xに示す構造を有し、
中心導体Cと地導体Gとは線路内の長さ方向に対して直
角方向Hの切断面のいずれにおいても略同一形状を有す
る。従って、この伝送線路を流れる電流の分布は線路に
損失がなければいずれの断面も同一の分布形状を有し、
損失があれば相似の分布形状となる。Filed th
eory of guided waves. R.
E.Collin編McGraw−Hill,New
Yorkによると、伝送線路の高周波抵抗Rrfは、
【0012】
【数3】 Rrf=Re(Zs)*∫cIs2dc/Io2 (3) で与えられる。ここで、Is:中心導体Cの表面電流密
度 Io:伝送線路の全電流 ∫c:中心導体Cの表面の線積分 Zs:中心導体Cの表面インピーダンス である。尚、導体の表面インピーダンスZsは
【0013】
【数4】Zs=Zso×coth(τt) (4) で与えられる。ここで、Zso:(jωμ/σ)1/2 τ:(jωμσ)1/2 ω:信号の角周波数 μ:中心導体Cの透磁率 σ:中心導体Cの導電率 である。
【0014】上記式(3)からわかるように、伝送線路
の高周波抵抗Rrfは中心導体Cの表面の表面電流密度
Isを2乗した値に支配されていることがわかる。例え
ば、図5に示す伝送線路では図6に格子状ハッチングで
示す電流密度分布となる。尚、中心導体C及び地導体G
の導電率σは3.6×107s/mであり、図5中の膜
厚や幅の数値はμm単位である。図6から、中心導体C
と地導体Gとが向き合う面に電流の大部分が存在し、し
かも中心導体Cの端部に電流が集中していることがわか
る。このような特定箇所への電流集中が発生すれば、高
周波抵抗Rrfは式(3 )に示す通り表面電流密度Is
の2乗に比例して増大することから、導体損増加の要因
となる。言い換えると、伝送線路の電流密度分布を平坦
化できれば結果として伝送線路の高周波抵抗が低減し、
低損失の伝送線路が実現可能となる。
【0015】次に、図1を用いて本発明の実施の形態で
ある平面回路型伝送線路を説明する。この実施の形態で
は、GaAs基板1の主表面に地導体G、STO(スト
ロンチュームオキサイド)層2、誘電体E及び中心導体
Cが順次形成されてなる。従来の伝送線路と異なるの
は、本発明における第2の誘電体層であるSTO層2が
地導体Gと誘電体Eとの間に挿入されている点である。
伝送線路を構成する中心導体Cや地導体Gは、例えばT
i/Pt/Au(導電率σ=3.6×107s/m)の
多層膜で形成し、地導体GとSTO層2の間には2層間
の化学反応を遮蔽する導体層(図示せず)を設けた。誘
電体には誘電率が低く厚膜化が容易な有機誘電体BCB
(ベンゾシクロ ブテン、誘電率εr=3)を塗布形成
したものである。本実施の形態における各層の厚さは、
STO層2の厚さt1が約0.3 μm、誘電体Eの厚さ
t2が約4.5μm、地導体Gの厚さt3が約2μm、
そして中心導体Cの厚さt4が約2μmである。また中
心導体の幅wは約10μmである。
【0016】この伝送線路の伝送損の特性を示すため
に、比較例として、図4(a)に示す従来の伝送線路の
ようにSTO層2を具備しない伝送線路を作成し実験し
た。この比較例における地導体G、中心導体Cの幅や厚
さ等は本実施の形態と同様である。この実験結果を図2
に示す。図2の横軸は伝送信号の周波数[GHz]を、
縦軸は伝送損[dB/m]を示し、STO層を備える本
実施の形態の伝送線路は実線で、STO層を備えない比
較例の伝送線路は点線で示す。図2中のεeffは伝送
線路としての実効誘電率を示す。図2からわかるよう
に、周波数fが0.01GHzと十分低い場合には両者
の伝送損に差はほとんど見られない。そして、周波数f
が0.1GHz以下では、表皮効果がまだ現れないので
両者の導体損に差がなく、誘電体損の差が伝送線路の損
失の差となって現れて本実施の形態の伝送線路の方がわ
ずかに損失が大きくなる(但し、図2のグラフには、そ
れが顕著に現れていない。)周波数fが0.6GHzよ
りも高い周波数では表皮効果が顕著に見え始めて伝送損
に差が現れる。両者の伝送損の差は、周波数fが1GH
z付近では伝送損の約5%まで現れ、さらに10GHz
以上で約30%とまでなる。すなわち、地導体Gと誘電
体Eとの間にSTO層を挿入した伝送線路では、従来の
伝送線路よりも約30%伝送損が改善されることがわか
る。
【0017】このような伝送損の低減は以下の理由によ
り可能となったと考えられる。つまり、STO層2のよ
うに高誘電体層を設けたことにより、中心導体Cの直下
の地導体Gの上に集中していた地導体Gの電流分布が地
導体G全体に拡散して、上式(3)の∫cIs2dcの
値が小さくなり、結果として高周波抵抗が下がるため
(高周波抵抗低減効果)と推定できる。
【0018】この実施の形態ではマイクロストリップ線
路について説明したが、本発明は図3に示すコプレーナ
導波路においても適用可能である。尚、本発明の第2の
誘電体層は上述の実施の形態で説明したSTO層の他
に、その誘電率が第1の誘電体層よりも高いとともにCV
D やスパッタ法等の成膜が可能なチタン酸バリウム、5
酸化タンタル等の誘電体を用いることも可能である。
【0019】また、本発明の第1の誘電体層も、第2の
誘電体層との関係を満足するものであれば、種々の材料
を選択可能であり、また一層のみとする他に複数層とす
ることも可能である。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、高周波化により伝送線
路が小型化しても製造コストの増加を伴うことなく、低
伝送損の伝送線路を提供すること可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるマイクロストリップ
線路の断面斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態と比較例との伝送損の差を
示す特性図である。
【図3】本発明の他の実施の形態によるコプレーナ導波
路の断面斜視図である。
【図4】本発明の従来の技術を説明するための断面斜視
図である。
【図5】本発明の従来の技術に係わる断面図である。
【図6】本発明の従来の技術の電流特性を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
C…中心導体 G…地導体 E…誘電体 1…GaAs基板 2…STO層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心導体、地導体、及び前記中心導体と前
    記地導体に挟まれた誘電体とを具備する平面回路型伝送
    線路において、前記誘電体は第1の誘電体層、及びこの
    第1の誘電体層と前記地導体との間に形成された前記第
    1の誘電体層よりも高い誘電率をもつ第2の誘電体層と
    からなることを特徴とする平面回路型伝送線路。
  2. 【請求項2】前記第2の誘電体層の誘電率は、前記第1
    の誘電体層の誘電率の2倍以上であることを特徴とする
    請求項1記載の平面回路型伝送線路。
  3. 【請求項3】前記第2の誘電体層と前記地導体との界面
    に、タングステンもしくは白金を主成分とする層を具備
    することを特徴とする請求項1記載の平面回路型伝送線
    路。
  4. 【請求項4】前記平面回路型伝送線路は準ミリ波帯もし
    くはミリ波帯の回路装置における伝送線路として用いら
    れることを特徴とする請求項1記載の平面回路型伝送線
    路。
JP10060236A 1998-03-12 1998-03-12 平面回路型伝送線路 Pending JPH11261306A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10060236A JPH11261306A (ja) 1998-03-12 1998-03-12 平面回路型伝送線路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10060236A JPH11261306A (ja) 1998-03-12 1998-03-12 平面回路型伝送線路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11261306A true JPH11261306A (ja) 1999-09-24

Family

ID=13136344

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10060236A Pending JPH11261306A (ja) 1998-03-12 1998-03-12 平面回路型伝送線路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11261306A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012028064A1 (zh) * 2010-09-02 2012-03-08 华为技术有限公司 裸芯片与印制电路板的连接结构及印制电路板、通信设备

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012028064A1 (zh) * 2010-09-02 2012-03-08 华为技术有限公司 裸芯片与印制电路板的连接结构及印制电路板、通信设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6950590B2 (en) Transmission lines and components with wavelength reduction and shielding
JP3314594B2 (ja) 高周波回路用電極及びこれを用いた伝送線路、共振器
US6686808B1 (en) Coplanar stripline with corrugated structure
US6515562B1 (en) Connection structure for overlapping dielectric waveguide lines
US5008639A (en) Coupler circuit
US5262739A (en) Waveguide adaptors
CA2172888C (en) Planar dielectric line and integrated circuit using same
US20100001808A1 (en) Planar transmission line-to-waveguide transition apparatus and wireless communication module having the same
Yoneyama et al. Nonradiative dielectric waveguide circuit components
US5834995A (en) Cylindrical edge microstrip transmission line
EP1564834B1 (en) Microwave filter
JPH11261306A (ja) 平面回路型伝送線路
Katehi Si Micromachining in high frequency applications
JP2898462B2 (ja) 高周波フィルタ
JP4601573B2 (ja) 導波管変換器
US20020004462A1 (en) High-frequency circuit element
JPH08288463A (ja) ストリップ線路、インダクタ素子、およびモノリシックマイクロ波集積回路、ならびにこれらの製造方法
JPH10242599A (ja) 配線基板
JPH0624223B2 (ja) マイクロ波集積回路装置
KR100961370B1 (ko) 고주파용 전송선로 및 이를 이용한 임피던스 변환기
US5751201A (en) Resonator with metal layers devoid of DC connection and semiconductor device in substrate
JPH01174101A (ja) マイクロ波回路
JP2770815B2 (ja) バンドパスフィルタ
US6677838B2 (en) Coplanar waveguide with a low characteristic impedance on a silicon substrate using a material with a high dielectric constant
JP3121796B2 (ja) サーキュレータ