JPH11261164A - レーザダイオード・モジュールおよびその製造方法ならびにレーザダイオード - Google Patents

レーザダイオード・モジュールおよびその製造方法ならびにレーザダイオード

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JPH11261164A
JPH11261164A JP6239898A JP6239898A JPH11261164A JP H11261164 A JPH11261164 A JP H11261164A JP 6239898 A JP6239898 A JP 6239898A JP 6239898 A JP6239898 A JP 6239898A JP H11261164 A JPH11261164 A JP H11261164A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 嵌合穴にステムを圧入する際発生する金属ヒ
ゲに起因するリードのショート不良の発生を抑止する。 【解決手段】 金属製のステムの一面側にキャップが固
定されかつ他面側から複数のリードを突出させるキャン
型パッケージ構造のレーザダイオードと、モジュール基
板とを有し、前記ステムが前記モジュール基板の嵌合穴
に前記リード側から挿入されて圧入固定される構成のレ
ーザダイオード・モジュールであって、前記圧入の際発
生した前記モジュール基板から延在する金属ヒゲが前記
各リードに接触しないように遮蔽体が設けられている。
前記遮蔽体は前記モジュール基板の嵌合穴の周面の一部
から嵌合穴の中心側に突出する部分と、前記突出する部
分から前記嵌合穴周面と前記リードとの間に延在しかつ
前記ステムの他面に接触する部分とで構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザダイオード・
モジュールおよびその製造方法ならびにレーザダイオー
ドに関わり、特にレーザダイオードのステム部分をモジ
ュール基板の嵌合穴に圧入固定する技術に適用して有効
な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザダイオード(LD:半導体レー
ザ)は、光通信や光ディスク,レーザビームプリンタ等
情報処理装置の光源として広く使用されている。
【0003】半導体レーザから出射されたレーザ光の戻
り光は雑音の発生に繋がり、システム構成上好ましくな
い。たとえば、日経BP社発行「日経エレクトロニク
ス」1983年10月10日号、P173〜P194には、半導体レーザ
における反射戻り光はビデオ・ディスクにおいては画質
の劣化を引き起こすことが記載されている。
【0004】また、この文献には、ビデオディスク用の
レーザとして、高周波モジュールを付加した半導体レー
ザ・パッケージ(レーザダイオード・モジュール)が記
載されている。この光電子装置は、高周波を重畳(高周
波重畳法:高周波バイアス法)することによって戻り光
の影響を解消し安定したレーザ発振を行っている。
【0005】また、特願平6-153217号公報にも同様のL
Dモジュールについて記載されている。同文献に開示さ
れているLDモジュールは、その構成は要約すれば下記
のとおりである。
【0006】すなわち、LDモジュールは、板状のヒー
トシンクの一面側からLDを実装し、他面に高周波バイ
アス回路や駆動回路が組み込まれたハイブリッドICを
実装した構造になっている。LDは前記ヒートシンクに
開けられた貫通穴に挿入して固定されている。LDはキ
ャン型パッケージ構造であり、前記ヒートシンクに設け
た貫通穴に嵌合固定され、リード端子は前記ハイブリッ
ドICに接続されている。
【0007】一方、キャン型パッケージ(キャン封止
型)のレーザダイオードについては、たとえば、株式会
社日立製作所、半導体事業部発行、「日立オプトデバイ
スデータブック」、平成8年2月、第7版、P23〜P25
に記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】光磁気ディスクメモリ
システム用光源として使用されているレーザダイオード
・モジュールは、システム動作時の雑音(ノイズ)を抑
制するための高周波重畳発振回路が組み込まれている。
この回路はハイブリッドIC基板に形成されている。
【0009】従来のレーザダイオード・モジュールにお
いては、レーザダイオードの動作時の熱を速やかに外部
に放散する必要があることから、レーザダイオードのス
テムを熱伝導性の良好な金属板からなるモジュール基板
に接触させる構造になっている。前記モジュール基板
は、たとえば熱伝導性が高いアルミニュウ(Al)によ
って形成されている。
【0010】図12に示すように、レーザダイオード1
0は金属製のステム11の一面側にキャップ12が固定
されかつ他面側から複数のリード13を突出させる外観
形状になっている。また、前記キャップ12の天井部分
には発光窓が設けられ、この発光窓からレーザ光を出射
するようになっている。
【0011】このようなレーザダイオード10をモジュ
ール基板2に固定する場合、図12に示すように、レー
ザダイオード10のステム11部分をモジュール基板2
に設けた嵌合穴(貫通穴)15に圧入する。
【0012】このステム11の圧入時、以下のような現
象が発生することが判明した。モジュール基板2がAl
のように比較的柔らかい材質で形成されている場合、図
12に示すように、嵌合穴15の周面17がステム11
の縁によって削られ、嵌合穴15の周面17から金属ヒ
ゲ(バリ)18が突出する。この金属ヒゲ18は、ステ
ム11の挿入方向に削られて発生するのみならず、嵌合
穴15の円周に沿って削られて発生することから、たと
えば、数mmにも及ぶことがあり、その先端がステム1
1から突出するリード13に接触する場合もあり、ショ
ート不良の原因になる。
【0013】また、金属ヒゲ18がリード13に接触し
なくても、その後に脱落した場合には、レーザダイオー
ド・モジュール内で振動等によって動き回り、配線部分
でのショート不良の原因等にもなる。
【0014】本発明の目的は、モジュール基板に発生す
る金属ヒゲに起因するショート不良の発生を抑止できる
レーザダイオード・モジュールおよびその製造方法なら
びにレーザダイオードを提供することにある。本発明の
前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書
の記述および添付図面からあきらかになるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。 (1)金属製のステムの一面側にキャップが固定されか
つ他面側から複数のリードを突出させるキャン型パッケ
ージ構造のレーザダイオードと、モジュール基板とを有
し、前記ステムが前記モジュール基板の嵌合穴に前記リ
ード側から挿入されて圧入固定される構成のレーザダイ
オード・モジュールであって、前記圧入の際発生した前
記モジュール基板から延在する金属ヒゲが前記各リード
に接触しないように遮蔽体が設けられている。前記遮蔽
体は前記モジュール基板の嵌合穴の周面の一部から嵌合
穴の中心側に突出する部分と、前記突出する部分から前
記嵌合穴周面と前記リードとの間に延在する部分または
前記突出する部分から前記嵌合穴周面と前記リードとの
間に延在しかつ前記ステムの他面に接触する部分とで構
成されている。前記リードは前記モジュール基板に固定
されるハイブリッドIC基板の配線に接続されるととも
に、前記ハイブリッドIC基板には前記レーザダイオー
ドに高周波を重畳する回路を構成するハイブリッドIC
が組み込まれている。
【0016】このようなレーザダイオード・モジュール
は、以下の製造方法によって製造される。金属製のステ
ムの一面側にキャップが固定されかつ他面側から複数の
リードを突出させるキャン型パッケージ構造のレーザダ
イオードと、前記ステムが嵌合できる嵌合穴を有するモ
ジュール基板を用意する工程と、前記レーザダイオード
のステムを前記嵌合穴に前記リード側から挿入して圧入
して前記レーザダイオードを前記モジュール基板に固定
してレーザダイオード・モジュールを製造する方法であ
って、前記圧入の際発生する前記モジュール基板から延
在する金属ヒゲの先端が前記各リードに接触しないよう
に遮蔽する遮蔽体を前記モジュール基板または/および
ステムに設けておき、その後前記ステムを前記嵌合穴に
圧入する。
【0017】具体的には、前記モジュール基板の嵌合穴
の周面の一部から嵌合穴の中心側に突出する部分と、こ
の突出した部分から前記嵌合穴周面と前記リードとの間
に延在する部分または前記突出した部分から前記嵌合穴
周面と前記リードとの間に延在しかつ最終的に前記ステ
ムの他面に接触する部分とで前記遮蔽体を構成してお
き、その後ステムの圧入を行い、ステム部分と前記モジ
ュール基板に設けた遮蔽体によって形成される閉じられ
た空間に金属ヒゲを封じ込める。
【0018】(2)前記手段(1)の構成において、前
記遮蔽体は前記ステムと前記モジュール基板とに亘って
形成されている。
【0019】具体的には、前記遮蔽体は前記ステムの挿
入側の外周を一段小さくし、この小外周部の小外周面ま
たは前記小外周面と前記モジュール基板の嵌合穴の周面
の一部から嵌合穴の中心側に突出しかつ前記ステムの他
面に接触する部分で構成されている。
【0020】このようなレーザダイオード・モジュール
は、前記手段(1)の構成の製造方法において、ステム
側とモジュール基板の嵌合穴部分に亘って遮蔽体を構成
しておき、その後ステムの圧入を行い、ステムとモジュ
ール基板およびこれらに設けられた遮蔽体によって形成
される閉じられた空間に金属ヒゲを封じ込める。
【0021】すなわち、前記ステムの挿入側の外周を一
段小さくし、この小外周部の小外周面または前記小外周
面と前記モジュール基板の嵌合穴の周面の一部から嵌合
穴の中心側に突出しかつ前記ステムの他面に最終的に接
触する部分で前記遮蔽体を構成しておき、その後ステム
の圧入を行う。
【0022】(3)前記手段(1)の構成において、モ
ジュール基板に遮蔽体を設けることなく、前記遮蔽体
は、少なくとも前記金属ヒゲが到達する可能性のある領
域の前記各リード表面を被う絶縁性物質で構成してあ
る。
【0023】このようなレーザダイオード・モジュール
は、前記手段(1)の構成の製造方法において、モジュ
ール基板に遮蔽体を設けることなく、前記レーザダイオ
ードの少なくとも前記金属ヒゲが到達する可能性のある
領域の前記各リード表面に絶縁性物質を被覆して前記遮
蔽体を構成しておき、その後ステムの圧入を行う。
【0024】(4)前記手段(1)の構成において、モ
ジュール基板に遮蔽体を設けることなく、前記遮蔽体
は、少なくとも前記金属ヒゲが到達する可能性のある領
域の前記各リード全体に装着された絶縁性のパイプで構
成してある。
【0025】このようなレーザダイオード・モジュール
は、前記手段(1)の構成の製造方法において、モジュ
ール基板に遮蔽体を設けることなく、前記レーザダイオ
ードの少なくとも前記金属ヒゲが到達する可能性のある
領域の前記各リード全体に絶縁性のパイプを装着して前
記遮蔽体を構成しておき、その後ステムの圧入を行う。
【0026】(5)金属製のステムの一面側にキャップ
が固定されかつ他面側から複数のリードを突出させるキ
ャン型パッケージ構造のレーザダイオードであって、前
記ステムから突出する各リードの一部周表面は絶縁性物
質で被覆されている。
【0027】前記(1)の手段によれば、(a)前記モ
ジュール基板の嵌合穴部分には遮蔽体が形成されている
ことから、レーザダイオード・モジュールの製造時の嵌
合穴へのステムの圧入時、嵌合穴の周面がステム縁によ
って削られて金属ヒゲが発生しても、この金属ヒゲは前
記遮蔽体によって阻止されてそれ以上はリード側に延在
しなくなり、モジュール基板とリードとの間のショート
不良(リードショート不良)が発生しなくなる。
【0028】(b)ステムの圧入動作に伴って成長する
金属ヒゲは最終的にはステムの他面と前記遮蔽体や嵌合
穴周面とによって形成される閉じられた空間に封入され
ることから、その後振動等で周面から金属ヒゲが脱落し
ても、レーザダイオード・モジュール内でのショート不
良発生原因の異物にはならなくなり、レーザダイオード
・モジュールの信頼性が高くなる。
【0029】前記(2)の手段によれば、(a)ステム
側とモジュール基板の嵌合穴部分に亘って遮蔽体が構成
されていることから、レーザダイオード・モジュールの
製造時の嵌合穴へのステムの圧入時、嵌合穴の周面がス
テム縁によって削られて金属ヒゲが発生しても、この金
属ヒゲは前記遮蔽体によって阻止されてそれ以上はリー
ド側に延在しなくなり、リードショート不良が発生しな
くなる。
【0030】(b)前記遮蔽体の一部を構成する小外周
面は、嵌合穴の周面を削るステムの縁に対して対面しか
つ近接していることから、金属ヒゲが成長してきた場
合、確実に遮蔽物として作用し、金属ヒゲの先端の方向
性を変えることができ、金属ヒゲによるリードショート
不良を確実に防止できることになる。
【0031】(c)ステムの圧入動作に伴って成長する
金属ヒゲは最終的にはステムの他面と前記遮蔽体や嵌合
穴周面とによって形成される閉じられた空間に封入され
ることから、その後振動等で周面から金属ヒゲが脱落し
ても、レーザダイオード・モジュール内でのショート不
良発生原因の異物にはならなくなり、レーザダイオード
・モジュールの信頼性が高くなる。
【0032】前記(3)の手段によれば、少なくとも前
記金属ヒゲが到達する可能性のある領域の前記各リード
表面を絶縁性物質で被ってあることから、ステムの圧入
時に金属ヒゲの先端が前記絶縁性物質で被われているリ
ード部分に接触しても、前記絶縁性物質により、モジュ
ール基板とリードとによるリードショート不良は発生し
なくなる。
【0033】前記(4)の手段によれば、少なくとも前
記金属ヒゲが到達する可能性のある領域の前記各リード
全体に絶縁性のパイプを装着してあることから、ステム
の圧入時に金属ヒゲが突出しても、この金属ヒゲの先端
は絶縁性のパイプにしか接触しなくなり、リードには接
触しないことからリードショート不良は発生しなくな
る。
【0034】前記(5)の手段によれば、金属製のステ
ムの一面側にキャップが固定されかつ他面側から複数の
リードを突出させるキャン型パッケージ構造のレーザダ
イオードにおいて各リードの一部周表面は絶縁性物質で
被覆されていることから、この絶縁性物質で被覆されて
いる部分にショートを起こす導電体が接触してもリード
ショート不良は発生しない。したがって、このレーザダ
イオードをモジュール基板等の実装基板に搭載する際
は、前記絶縁性物質で被われたリード部分を、異物等に
起因するショートが起きそうな箇所に位置させれば、リ
ードショートが発生しなくなる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。なお、発明の実施の形態を
説明するための全図において、同一機能を有するものは
同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0036】(実施形態1)図1乃至図8は本発明の一
実施形態(実施形態1)であるレーザダイオード・モジ
ュールおよびその製造方法に係わる図である。
【0037】本実施形態1では光磁気ディスクメモリシ
ステム用光源としてのレーザダイオード・モジュール、
すなわち高周波重畳回路を組み込んだレーザダイオード
・モジュールについて説明する。なお、構造説明におい
て、その組立をも含んで説明することにする。
【0038】図2はレーザダイオード・モジュールの斜
視図、図3は平面図、図4はレーザダイオード・モジュ
ールの等価回路図である。
【0039】図5乃至図8は本実施形態1のレーザダイ
オード・モジュールの製造に係わる図であり、図5はモ
ジュール基板にレーザダイオードを圧入固定する状態を
示す斜視図、図6はモジュール基板にハイブリッドIC
基板を重ねる状態を示す斜視図、図7はモジュール基板
にカバーを取り付ける状態を示す斜視図、図8はハイブ
リッドIC基板に搭載された電子部品を示す模式的平面
図である。
【0040】本実施形態1のレーザダイオード・モジュ
ール1は、外観的に、図2,図3および図7に示すよう
に、平坦な略長方形のモジュール基板2と、前記モジュ
ール基板2の表面側にキャップ12部分を突出させるレ
ーザダイオード10と、前記モジュール基板2の裏面に
重ねられ両端にフランジ3を有する矩形箱形のカバー4
とからなっている。また、前記カバー4の側面の開口部
5からは前記モジュール基板2の表裏面に平行に突出す
る4本のリード6を突出させる構造になっている。
【0041】前記カバー4で被われるモジュール基板2
の裏面には、図7に示すように、ハイブリッドIC基板
7が固定されていて、このハイブリッドIC基板7に前
記リード6が固定されている。リード6は、特にその固
定部分を図示はしないが、内端はクランプ形となり、ハ
イブリッドIC基板7の接続パッド部分を挟み込むよう
にクランプし、かつ半田のリフローによってハイブリッ
ドIC基板7に固定されている。
【0042】前記モジュール基板2は熱伝導性が良好な
材料、たとえば、2〜3mmの厚さのアルミニウムで形
成されている。また、アルミニウムのなかでも、冷間鍛
造に適した材料、たとえば冷間鍛造材A1050が使用
されている。
【0043】レーザダイオード10は、図5に示すよう
に、円形金属板からなるステム11の一面側にキャップ
12が気密的に固定されたキャン型パッケージ構造とな
るとともに、ステム11の他面側から3本のリード13
を突出させる構造になっている。
【0044】前記ステム11とキャップ12によって形
成されるパッケージ内には図示しないレーザダイオード
チップが配置され、レーザダイオードチップの前方出射
面から出射されたレーザ光を、前記キャップ12の天井
部分の発光窓14から外部に発光するようになってい
る。また、前記パッケージ内には、前記レーザダイオー
ドチップの後方出射面から出射されるレーザ光をモニタ
ーする受光素子が配置されている。
【0045】前記3本のリード13において、1本はグ
ランド(GND)リードであり、1本はレーザダイオー
ド(LD)に所定の電圧を印加するリードであり、残り
の1本は受光素子(PD)によるモニター電流を取り出
すリードである。
【0046】図5に示すように、前記モジュール基板2
には嵌合孔15が設けられ、この嵌合孔15にレーザダ
イオード10の円形のステム11が嵌合状態で挿入固定
されている。そして、レーザダイオードの3本のリード
13は、図6に示すように、前記ハイブリッドIC基板
7に設けられた接続孔16に貫通されるとともに、半田
のリフローによってハイブリッドIC基板7の所定の配
線と電気的に接続されている。
【0047】一方、図7に示すように、前記カバー4の
フランジ3には、レーザダイオード・モジュール1を所
望の機器等に固定する際使用する取付孔20が設けられ
ている。この取付孔20に一致するモジュール基板2部
分にも同一の大きさの取付孔21が設けられている。
【0048】モジュール基板2の一端隅部は、レーザダ
イオード・モジュール1の方向識別のために矩形に切り
欠かれ、短い矩形の方向識別片22が形成されている。
また、前記モジュール基板2の両端の側面部分には、レ
ーザダイオード・モジュール1の組立時の位置決め基準
となるV字状のノッチ23が設けられている。ノッチ2
3は、モジュール基板2の一端側では両側に設けられる
が、他端側、すなわち方向識別片15側では一側にのみ
設けられている。
【0049】前記カバー4は、前記ハイブリッドIC基
板7を被うようにしてモジュール基板2の裏面に重ねら
れているだけであることから、図7に示すように、容易
に取り外すことができる。
【0050】図6に示すように、前記モジュール基板2
の裏面は、一段高い台座30が設けられ、この台座30
上に前記ハイブリッドIC基板7が載置される。
【0051】ハイブリッドIC基板7にはクランプ型の
リード6が固定されるため、固定部分がハイブリッドI
C基板7の下方にわずかに突出する。したがって、この
突出部分がモジュール基板2に直接接触して電気的にシ
ョートを起こさないように、前記台座30は逃げ31を
有するパターンになっている。
【0052】また、前記モジュール基板2の台座30に
は2カ所にカシメによって変形するピン(突起)32が
設けられている。このピン32は前記ハイブリッドIC
基板7に設けられたガイド33に挿入される。ハイブリ
ッドIC基板7から突出するガイド33は押し潰され
る。これによってハイブリッドIC基板7はカシメによ
ってモジュール基板2に取り付けられることになる。
【0053】前記モジュール基板2は、アルミニウムで
形成され、冷間鍛造に適した材料、たとえば冷間鍛造材
A1050を冷間鍛造によって形成する。モジュール基
板2の台座30部分の厚さは、たとえば3mm程度であ
り、ピン32は直径1.4mmで長さが1.1mm程度
である。
【0054】前記ハイブリッドIC基板7は、幅が10
mm程度、長さが16mm程度、厚さが0.8mm程度
のガラエポ基板である。また、ハイブリッドIC基板7
に穿たれたガイド33を構成する孔は直径1.4mm程
度であり、前記ピン32が挿入できる嵌め合いになって
いる。
【0055】前記ハイブリッドIC基板7は配線基板か
らなり、たとえば、ガラスエポキシ樹脂によるガラエポ
基板となり、表面(図7では上面)には、図8に示すよ
うに、配線25が設けられている。なお、図8以外では
配線や搭載電子部品は省略してある。
【0056】前記配線25は、図8に示すように、各電
子部品を搭載するためのランド25a、前記リード6を
取り付けるための接続パッド25b、前記レーザダイオ
ード10のリード13との接続を図る接続部25c等を
構成している。なお25dはスルーホールである。
【0057】本実施形態1のレーザダイオード・モジュ
ールの等価回路は図4に示すように、レーザダイオード
LDに高周波重畳を加える回路構成になっている。すな
わち、高周波重畳を加える発振回路としてはトランジス
タ(Q1)一石のコルピッツ回路を組み込んである。
【0058】コルピッツ回路は、トランジスタのコレク
タとエミッタ間およびエミッタとベース間にそれぞれ容
量Cを組み込むとともに、コレクタとベース間にコイル
Lを組み込む構造となっている。
【0059】そこで、本実施形態1のレーザダイオード
・モジュール1では、図4に示すようにトランジスタ
(Q1)のコレクタCとエミッタE間にC2を組み込む
とともに、エミッタEとベースB間に容量C1を組み込
み、かつコレクタCとベースB間にコイルL1を組み込
んでコルピッツ回路を構成している。
【0060】また、外部端子はVcc,LD,PD,GN
Dの4端子となっている。C1〜C8はコンデンサ、R
1〜R3は抵抗、L1,L2はインダクタ、LDはレー
ザダイオード、PDは受光素子である。
【0061】図8に電子部品の搭載状態を示す。各コン
デンサ,抵抗,インダクタ等の電子部品はランド25a
に予め被着された半田のリフローによって固定される。
また、ハイブリッドIC基板7に設けられた接続孔16
にはレーザダイオード10のリード13が挿入され、か
つ接続部25cに予め被着された半田のリフローによっ
て固定される。また、接続パッド25b部分にはクラン
プ構造のリード6がクランプによって取り付けられ、前
記接続パッド25bに予め被着された半田のリフローに
よって固定される。
【0062】図4に示す回路においては、2端子(Vc
c,GND)間に適度のDC電圧(VC C)を加えると、電
源投入時の擾乱や熱による電流の不規則な振動を種と
し、このうちの容量CとコイルLで形成される共振回路
に選択された成分が増幅され、正帰還を繰り返して発振
を開始し継続する。この結果、レーザダイオード(L
D)には高周波が重畳され、レーザダイオードチップか
ら出射されるレーザ光の発振はマルチモードとなり、レ
ーザ光の戻り光による発振の乱れは発生し難くなる。
【0063】本実施形態1のレーザダイオード・モジュ
ール1は、その組立において、図1および図5に示すよ
うに、モジュール基板2の嵌合孔15にレーザダイオー
ド10を嵌合状態で圧入固定する。
【0064】ところで、これが本発明の特徴の一つであ
るが、前記ステム11をモジュール基板2の嵌合穴15
に前記リード13側から挿入して圧入する際発生する金
属ヒゲ18が、リード13に接触させないように作用す
る遮蔽体40が設けられている。
【0065】前記遮蔽体40は、前記モジュール基板2
の嵌合穴15の周面17の一部から嵌合穴15の中心側
に突出する部分40と、前記突出する部分40から前記
嵌合穴周面17と前記リード13との間に延在する部分
41とによって構成されている。前記嵌合穴周面とリー
ドとの間に延在する部分41は、本実施形態1ではステ
ム11の他面に接触するように構成されている。前記延
在する部分41と延在する部分42によって周面17と
の間に溝43が形成される。
【0066】したがって、遮蔽体40によって前記金属
ヒゲ18は前記溝43内に封じ込められる。また、延在
する部分42の先端がステム11に接触することによっ
て新たな放熱経路が確保されることから放熱性が高めら
れる。
【0067】このような遮蔽体40は、前記嵌合穴15
の形成時、嵌合穴15を図1に示すように、大径穴部4
5と小径穴部46とからなる段付き穴構成の穴に形成す
るとともに、段差面47に溝43を設ける。この溝43
の外周面は前記大径穴部45の周面17と一致する面に
形成される。
【0068】一例を挙げるならば、大径穴部45の直径
は5.6mmで深さ1.2mm、小径穴部46の直径は
3.2mm、溝43の幅は0.6mmで深さは1.0m
mであり、小径穴部46とリード13との間隔は0.4
mm程度である。
【0069】レーザダイオード・モジュール1の組み立
てにおけるレーザダイオード10の固定に際して、段付
き穴構成の嵌合穴15を有するモジュール基板2を用意
した後、ステム11を嵌合穴15の大径穴部45に圧入
する。
【0070】モジュール基板2を構成するAlは比較的
柔らかいことから、ステム11の嵌合時、ステム11の
縁で大径穴部45の縁を削りながらステム11は移動す
る。この削りによって成長する金属ヒゲ18は、ステム
11の他面に沿うように伸びながら溝43の内周面に当
接して曲がり、あるいは溝43の深さ方向に延びて溝底
に当接して曲がり、最終的にはステム11によって塞が
れた溝43空間に押し込められることになる。
【0071】この結果、金属ヒゲ18がリード13に接
触することもなく、リードショート不良の発生を防止す
ることができる。
【0072】また、金属ヒゲ18は閉じられた空間に封
入されることから、振動等で破断して脱落して異物とな
っても、閉じられた空間に封入されていることから、異
物に起因するレーザダイオード・モジュール内でのショ
ート不良も起きなくなる。
【0073】また、レーザダイオード・モジュールを製
造するための各装置においても、前記異物に起因する動
作不良が発生せず、装置の稼働率低下を引き起こすこと
もなく、レーザダイオード・モジュールの製造コストの
低減を達成することができる。
【0074】本実施形態1のレーザダイオード・モジュ
ール1は、以下の製造方法によって製造される。最初に
金属製のステム11の一面側にキャップ12が固定され
かつ他面側から複数のリード13を突出させるキャン型
パッケージ構造のレーザダイオード10と、前記段付き
穴構成の嵌合穴15を有するモジュール基板2等を用意
する。
【0075】つぎに、図5に示すように、前記レーザダ
イオード10のステム11を前記嵌合穴15の大径穴部
45に前記リード13側から挿入して圧入し、モジュー
ル基板2にレーザダイオード10を固定する。この圧入
時、前述のように金属ヒゲ18は閉じられた空間に封入
される。
【0076】つぎに、図6に示すように、電子部品が搭
載されかつリード6が取り付けられたハイブリッドIC
基板7を、モジュール基板2の裏面に重ねた後、カシメ
装置によってハイブリッドIC基板7のガイド33に挿
入されたピン32の先端をカシメ変形することによって
ハイブリッドIC基板7をモジュール基板2に固定す
る。
【0077】つぎに、ハイブリッドIC基板7の接続孔
16に挿入されたレーザダイオード10のリード13を
半田リフローによって固定する。
【0078】さらに、図7に示すように、前記モジュー
ル基板2の裏面側にハイブリッドIC基板7を被うよう
にカバー4を重ね、図2の状態にすることによって出荷
できる製品形態とする。カバー4とモジュール基板2は
ネジとナットによって仮固定しておいてもよい。
【0079】本実施形態1のレーザダイオード・モジュ
ール1は、以下の効果を奏する。 (1)モジュール基板2の嵌合穴15部分には遮蔽体4
0が形成されていることから、レーザダイオード・モジ
ュールの製造時の嵌合穴15へのステム11の圧入時、
嵌合穴15の周面17がステム縁によって削られて金属
ヒゲ18が発生しても、この金属ヒゲ18は前記遮蔽体
40によって阻止されてそれ以上はリード13側に延在
しなくなり、モジュール基板2とリード13との間のシ
ョート不良(リードショート不良)が発生しなくなる。
【0080】(2)ステム11の圧入動作に伴って成長
する金属ヒゲ18は最終的にはステム11の他面と前記
遮蔽体40や嵌合穴周面17とによって形成される閉じ
られた空間に封入されることから、その後振動等で周面
17から金属ヒゲ18が脱落して異物になっても、レー
ザダイオード・モジュール内でのショート不良発生原因
の異物にはならなくなり、レーザダイオード・モジュー
ルの信頼性が高くなる。
【0081】(3)金属ヒゲ18は閉じられた空間に封
入されることから、振動等で破断して脱落して異物とな
っても、レーザダイオード・モジュールを製造するため
の各装置の動作不良を起こす異物とはならず、装置稼働
率の低下を引き起こすこともない。したがって、レーザ
ダイオード・モジュールの製造コストの低減を達成する
ことができる。
【0082】(実施形態2)図9は本発明の他の実施形
態(実施形態2)であるレーザダイオード・モジュール
の製造におけるレーザダイオードの固定方法を示す一部
の断面図である。
【0083】本実施形態2では、前記実施形態1の構成
において、前記遮蔽体40は前記ステム11と前記モジ
ュール基板2とに亘って形成されている。
【0084】具体的には、前記遮蔽体40は前記ステム
11の挿入側の外周を一段小さくし、この小外周部50
の小外周面51と嵌合穴15の小径穴部46の段差面4
7によって構成される。
【0085】また、モジュール基板2においては、嵌合
穴15を大径穴部45と小径穴部46を有する段付き穴
構成としておく。しかし、本実施形態2の場合は、溝4
3は設けない。
【0086】レーザダイオード・モジュール1の製造に
おけるレーザダイオード10の固定においては、図9に
示すように、ステム11を嵌合穴15の大径穴部45に
圧入することによって固定する。
【0087】この固定時、すなわち、ステム11の嵌合
穴15への圧入時、ステム11の縁によって嵌合穴15
(大径穴部45)の縁が削られて金属ヒゲ18が発生す
る。金属ヒゲ18は、その成長に伴って小外周面51に
当接して曲がる。そして最終的には小外周面51,段差
面52,嵌合穴15の周面17および小径穴部46の段
差面47とによって形成された閉じられた空間内に押し
込められることになる。
【0088】本実施形態2でも前記実施形態1と同様な
効果が得られる。すなわち、金属ヒゲ18によるリード
ショート不良の発生が抑えられる。また、異物によるレ
ーザダイオード・モジュール1におけるショート不良の
発生や製造装置の異物に起因する動作不良等が発生しな
くなる。
【0089】特に、本実施形態2の場合は、小外周面5
1が発生する金属ヒゲ18に常に対面していることか
ら、金属ヒゲ18が成長してきた場合、確実に遮蔽物と
して作用し、金属ヒゲ18の先端の方向性を変えること
ができ、金属ヒゲ18によるリードショート不良を確実
に防止できることになる。
【0090】(実施形態3)図10は本発明の他の実施
形態(実施形態3)であるレーザダイオード・モジュー
ルの製造におけるレーザダイオードの固定方法を示す一
部の断面図である。
【0091】本実施形態3では、モジュール基板2には
遮蔽体は設けず、嵌合穴15はそのままストレート穴と
しておき、レーザダイオード10側に遮蔽体40を設け
る構成になっている。
【0092】すなわち、金属製のステム11の一面側に
キャップ12が固定されかつ他面側から複数のリード1
3を突出させるキャン型パッケージ構造のレーザダイオ
ード10は、各リード13の一部表面が絶縁性物質60
で被覆されている。絶縁性物質60は、少なくとも前記
金属ヒゲ18が到達する可能性のある領域の前記各リー
ドの全周表面を被う。
【0093】絶縁性物質60は、たとえば絶縁性樹脂を
ハケ等によって塗布した後乾燥させて硬化させたもので
ある。
【0094】レーザダイオード・モジュール1の製造に
おいて、絶縁性物質60でリード13が被覆されたレー
ザダイオード10をモジュール基板2に固定する。この
固定時、すなわち、ステム11の嵌合穴15への圧入
時、ステム11の縁によって嵌合穴15の縁が削られて
金属ヒゲ18が発生する。金属ヒゲ18は、その成長に
伴ってリード13の表面に当接するが、リード13の表
面には絶縁性物質60が存在することからリードショー
ト不良とはならない。
【0095】本実施形態3のレーザダイオード10は、
ステム11から突出する各リード13の一部周表面は絶
縁性物質60で被覆されていることから、この絶縁性物
質60で被覆されている部分にショートを起こす導電体
が接触してもリードショート不良は発生しない。したが
って、このレーザダイオード10をモジュール基板等の
実装基板に搭載する際は、前記絶縁性物質で被われたリ
ード部分を、異物等に起因するショートが起きそうな箇
所に位置させれば、リードショートが発生しなくなる。
【0096】(実施形態4)図11は本発明の他の実施
形態(実施形態4)であるレーザダイオード・モジュー
ルの製造におけるレーザダイオードの固定方法を示す一
部の断面図である。
【0097】本実施形態4では、前記実施形態3の場合
と同様にモジュール基板2には遮蔽体は設けず、嵌合穴
15はそのままストレート穴としておき、レーザダイオ
ード10側に遮蔽体40を設ける構成になっている。
【0098】すなわち、遮蔽体40は、絶縁性のパイプ
70で構成され、このパイプ70をリード13の全体に
挿入装着し、少なくとも前記金属ヒゲ18が到達する可
能性のある領域を被う。
【0099】その後、ステム11をモジュール基板2の
嵌合穴15に圧入してレーザダイオード10をモジュー
ル基板2に固定する。
【0100】本実施形態4の場合も前記実施形態3の場
合と同様に、ステム11の嵌合穴15への圧入時、ステ
ム11の縁によって嵌合穴15の縁が削られて金属ヒゲ
18が発生しかつ成長するが、成長した金属ヒゲ18は
前記パイプ70に接触することがあっても、リード13
に直接接触することはなく、リードショート不良は発生
しない。
【0101】本実施形態4のレーザダイオード10は、
ステム11から突出する各リード13全体はその一部が
絶縁性物質60で被覆されていることから、この絶縁性
物質60で被覆されている部分にショートを起こす導電
体が接触してもリードショート不良は発生しない。した
がって、このレーザダイオード10をモジュール基板等
の実装基板に搭載する際は、前記パイプ70で被われた
リード部分を、異物等に起因するショートが起きそうな
箇所に位置させれば、リードショートが発生しなくな
る。
【0102】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0103】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野である光磁気
ディスクメモリシステム用光源に使用するレーザダイオ
ード・モジュールに適用した場合について説明したが、
それに限定されるものではない。本発明は少なくとも金
属性の基板の嵌合穴にレーザダイオードのステムを圧入
してレーザダイオードを固定する構造の光電子装置の製
造技術には適用できる。
【0104】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。 (1)モジュール基板の嵌合穴部分には遮蔽体が形成さ
れていることから、レーザダイオード・モジュールの製
造時の嵌合穴へのステムの圧入時、嵌合穴の周面がステ
ム縁によって削られて金属ヒゲが発生しても、この金属
ヒゲは前記遮蔽体によって阻止されてそれ以上はリード
側に延在しなくなり、モジュール基板とリードとの間の
ショート不良が発生しなくなる。 (2)ステムの圧入動作に伴って成長する金属ヒゲは最
終的にはステムの他面と前記遮蔽体や嵌合穴周面とによ
って形成される閉じられた空間に封入されることから、
その後振動等で周面から金属ヒゲが脱落しても、レーザ
ダイオード・モジュール内でのショート不良発生原因の
異物にはならなくなり、レーザダイオード・モジュール
の信頼性が高くなる。 (3)金属ヒゲは閉じられた空間に封入されることか
ら、振動等で破断して脱落して異物となっても、レーザ
ダイオード・モジュールを製造するための各装置の動作
不良を起こす異物とはならず、装置稼働率の低下を引き
起こすこともない。したがって、レーザダイオード・モ
ジュールの製造コストの低減を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態(実施形態1)であるレー
ザダイオード・モジュールの製造におけるレーザダイオ
ードの固定方法を示す一部の断面図である。
【図2】本実施形態1のレーザダイオード・モジュール
を示す斜視図である。
【図3】本実施形態1のレーザダイオード・モジュール
の平面図である。
【図4】本実施形態1のレーザダイオード・モジュール
の等価回路図である。
【図5】本実施形態1のレーザダイオード・モジュール
の製造において、モジュール基板にレーザダイオードを
圧入固定する状態を示す斜視図である。
【図6】本実施形態1のレーザダイオード・モジュール
の製造において、モジュール基板にハイブリッドIC基
板を重ねる状態を示す斜視図である。
【図7】本実施形態1のレーザダイオード・モジュール
の製造において、モジュール基板にカバーを取り付ける
状態を示す斜視図である。
【図8】本実施形態1のレーザダイオード・モジュール
のハイブリッドIC基板に搭載された電子部品を示す模
式的平面図である。
【図9】本発明の他の実施形態(実施形態2)であるレ
ーザダイオード・モジュールの製造におけるレーザダイ
オードの固定方法を示す一部の断面図である。
【図10】本発明の他の実施形態(実施形態3)である
レーザダイオード・モジュールの製造におけるレーザダ
イオードの固定方法を示す一部の断面図である。
【図11】本発明の他の実施形態(実施形態4)である
レーザダイオード・モジュールの製造におけるレーザダ
イオードの固定方法を示す一部の断面図である。
【図12】従来のレーザダイオード・モジュールの製造
におけるレーザダイオードの固定状態を示す一部の断面
図である。
【符号の説明】
1…レーザダイオード・モジュール、2…モジュール基
板、3…フランジ、4…カバー、5…開口部、6…リー
ド、7…ハイブリッドIC基板、10…レーザダイオー
ド、11…ステム、12…キャップ、13…リード、1
4…発光窓、15…嵌合孔、16…接続孔、17…周
面、18…金属ヒゲ、20,21…取付孔、22…方向
識別片、23…ノッチ、25…配線、25a…ランド、
25b…接続パッド、25c…接続部、25d…スルー
ホール、30…台座、31…逃げ、32…ピン、33…
ガイド、40…遮蔽体、41…嵌合穴の中心側に突出す
る部分、42…嵌合穴周面とリードとの間に延在する部
分、43…溝、45…大径穴部、46…小径穴部、47
…段差面、50…小外周部、51…小外周面、52…段
差面、60…絶縁性物質、70…パイプ。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製のステムの一面側にキャップが固
    定されかつ他面側から複数のリードを突出させるキャン
    型パッケージ構造のレーザダイオードと、モジュール基
    板とを有し、前記ステムが前記モジュール基板の嵌合穴
    に前記リード側から挿入されて圧入固定される構成のレ
    ーザダイオード・モジュールであって、前記圧入の際発
    生した前記モジュール基板から延在する金属ヒゲが前記
    各リードに接触しないように遮蔽体が設けられているこ
    とを特徴とするレーザダイオード・モジュール。
  2. 【請求項2】 前記遮蔽体は前記モジュール基板の嵌合
    穴の周面の一部から嵌合穴の中心側に突出する部分と、
    前記突出する部分から前記嵌合穴周面と前記リードとの
    間に延在する部分または前記突出する部分から前記嵌合
    穴周面と前記リードとの間に延在しかつ前記ステムの他
    面に接触する部分とで構成されていることを特徴とする
    請求項1に記載のレーザダイオード・モジュール。
  3. 【請求項3】 前記遮蔽体は前記ステムの挿入側の外周
    を一段小さくし、この小外周部の小外周面または前記小
    外周面と前記モジュール基板の嵌合穴の周面の一部から
    嵌合穴の中心側に突出しかつ前記ステムの他面に接触す
    る部分で構成されていることを特徴とする請求項1に記
    載のレーザダイオード・モジュール。
  4. 【請求項4】 前記遮蔽体は、少なくとも前記金属ヒゲ
    が到達する可能性のある領域の前記各リード表面を被う
    絶縁性物質で構成されていることを特徴とする請求項1
    に記載のレーザダイオード・モジュール。
  5. 【請求項5】 前記遮蔽体は、少なくとも前記金属ヒゲ
    が到達する可能性のある領域の前記各リード全体に装着
    された絶縁性のパイプで構成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載のレーザダイオード・モジュール。
  6. 【請求項6】 前記リードは前記モジュール基板に固定
    されるハイブリッドIC基板の配線に接続されるととも
    に、前記ハイブリッドIC基板には前記レーザダイオー
    ドに高周波を重畳する回路を構成するハイブリッドIC
    が組み込まれていることを特徴とする請求項1乃至請求
    項5のいずれか1項に記載のレーザダイオード・モジュ
    ール。
  7. 【請求項7】 金属製のステムの一面側にキャップが固
    定されかつ他面側から複数のリードを突出させるキャン
    型パッケージ構造のレーザダイオードと、前記ステムが
    嵌合できる嵌合穴を有するモジュール基板を用意する工
    程と、前記レーザダイオードのステムを前記嵌合穴に前
    記リード側から挿入して圧入して前記レーザダイオード
    を前記モジュール基板に固定してレーザダイオード・モ
    ジュールを製造する方法であって、前記圧入の際発生す
    る前記モジュール基板から延在する金属ヒゲの先端が前
    記各リードに接触しないように遮蔽する遮蔽体を前記モ
    ジュール基板または/およびステムに設けておき、その
    後前記ステムを前記嵌合穴に圧入することを特徴とする
    レーザダイオード・モジュールの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記モジュール基板の嵌合穴の周面の一
    部から嵌合穴の中心側に突出する部分と、この突出した
    部分から前記嵌合穴周面と前記リードとの間に延在する
    部分または前記突出した部分から前記嵌合穴周面と前記
    リードとの間に延在しかつ最終的に前記ステムの他面に
    接触する部分とで前記遮蔽体を構成しておくことを特徴
    とする請求項7に記載のレーザダイオード・モジュール
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記ステムの挿入側の外周を一段小さく
    し、この小外周部の小外周面または前記小外周面と前記
    モジュール基板の嵌合穴の周面の一部から嵌合穴の中心
    側に突出しかつ前記ステムの他面に最終的に接触する部
    分で前記遮蔽体を構成しておくことを特徴とする請求項
    7に記載のレーザダイオード・モジュールの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記レーザダイオードの少なくとも前
    記金属ヒゲが到達する可能性のある領域の前記各リード
    表面に絶縁性物質を被覆して前記遮蔽体を構成しておく
    ことを特徴とする請求項7に記載のレーザダイオード・
    モジュールの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記レーザダイオードの少なくとも前
    記金属ヒゲが到達する可能性のある領域の前記各リード
    全体に絶縁性のパイプを装着して前記遮蔽体を構成して
    おくことを特徴とする請求項7に記載のレーザダイオー
    ド・モジュールの製造方法。
  12. 【請求項12】 金属製のステムの一面側にキャップが
    固定されかつ他面側から複数のリードを突出させるキャ
    ン型パッケージ構造のレーザダイオードであって、前記
    ステムから突出する各リードの一部周表面は絶縁性物質
    で被覆されていることを特徴とするレーザダイオード。
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